JP3143492U - 内燃機関の排気ガス浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価で確実にカーボン粒子を付着させて除去することができる内燃機関の排気ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気管8の先端部に取り付けられた、排気圧を下げるための、多数の通気孔2…を形成した有底円筒状の本体ケーシング1と、本体ケーシング1を覆うように配置された、排気ガス中のカーボン粒子を付着除去するための、耐熱性無機繊維からなるフィルター3と、フィルター3を保持するように本体ケーシング1に取外し可能に取り付けられ又は開閉可能に設けられた通気性のカバー4とから構成される。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関の排気管8の先端部に取り付けられた、排気圧を下げるための、多数の通気孔2…を形成した有底円筒状の本体ケーシング1と、本体ケーシング1を覆うように配置された、排気ガス中のカーボン粒子を付着除去するための、耐熱性無機繊維からなるフィルター3と、フィルター3を保持するように本体ケーシング1に取外し可能に取り付けられ又は開閉可能に設けられた通気性のカバー4とから構成される。
【選択図】図1
Description
本考案は、内燃機関、特にディーゼルエンジンの排気ガス中の未燃焼の排気微粒子であるカーボン粒子を除去する排気ガス浄化装置(排気クリーナー)に関する。
急な坂道を登る場合や急な加速を行なった場合等、高負荷運転時に排気微粒子が多くなり易い。排気微粒子はカーボン粒子からなるもので、排気ガスを黒い煙状に濁らせて排気ガス臭を高める。従来、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれているカーボン粒子を捕集する方法としては、一般的にはセラミック材をしようしたハニカム構造や発泡構造のフィルターを排気管に介装したケース体内に固定的に設置することが検討されている。
従来のハニカム構造や発泡構造のフィルターは、コスト高になるという欠点があるとともに、カーボン粒子を捕捉後、目詰まりなどの機能の低下を防ぐために、これらのフィルターで捕捉したカーボン粒子を取り除く手段として、自動的にカーボン粒子を燃やし、灰にして大気に放出するヒーター制御手段や、ケース体を外してフィルターを取り出し、水洗いや私費ター等で燃やして再生させる方法が行われているが、これらは何れもコスト高になるとともに、取り外しに時間がかかり、実用に適応しにくいという欠点があった。
本考案は、上記のような従来の欠点に鑑み、安価で確実にカーボン粒子を付着させて除去することができる内燃機関の排気ガス浄化装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る考案の内燃機関の排気ガス浄化装置は、内燃機関の排気管8の先端部に取り付けられた、排気圧を下げるための、多数の通気孔2…を形成した有底円筒状の本体ケーシング1と、この本体ケーシング1を覆うように配置された、排気ガス中のカーボン粒子を付着除去するための、耐熱性無機繊維からなるフィルター3と、このフィルター3を保持するように本体ケーシング1に取外し可能に取り付けられ又は開閉可能に設けられた通気性のカバー4とから構成されてなることを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置において、前記本体ケーシング1内には金属細片6を装填してなることを特徴とする
請求項3は、請求項1又は2に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置において、前記カバー4は、周壁部4aと底壁部4bとで有底円筒状に形成されたもので、周壁部4aの開口端部4aoを、本体ケーシング1の入口部1ao外周側に周設されたカバー本体保持用フランジ9に嵌挿して保持し、ストッパー10によって本体ケーシング1に固定するようにしてなることを特徴とする。
請求項4は、請求項3に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置において、前記ストッパー10は、本体ケーシング1の底壁部1b中央に突設した帯板状のストッパー片11を、カバー4の底壁部4b中央に設けたスリット12に挿通した状態で、カバー4を90°回転させて、ストッパー片11の両側縁所要部に設けた切欠溝11a,11aを介して前記スリット12をストッパー片11と直交させた状態とすることにより、カバー4を固定するようにしたことを特徴とする。
請求項5は、請求項1〜4の何れかに記載の内燃機関の排気ガス浄化装置において、前記フィルター3は、シリカ(SiO2)を主成分とする無機繊維からなることを特徴としている。
上記解決手段による考案の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る考案の排気ガス浄化装置によれば、排気管8からの排気ガスは、本体ケーシング1の周壁部1a側及び底壁部1b側の通気孔2…を通過することによって排気圧を下げ、こうして排気ガスが圧力を下げた状態で本体ケーシング1の外側にあるフィルター3を通過することによって、排気ガス中のカーボン粒子をフィルター3に付着させて確実に除去することができる。そして、フィルター3にある程度の量のカーボン粒子が付着したならば、カバー4を取り外し又は開放することにより、カーボン粒子の付着したフィルター3を外して新しいものと簡単容易に交換することができる。また、フィルター3は、無機繊維からなるため、使用済みのものは一般廃棄物としてそのまま廃棄することができる。
請求項2に係る考案のように、本体ケーシング1内には金属細片6を装填しておけば、排気管8からの排気ガスは本体ケーシング1内の金属細片6を通過することにより予めカーボン粒子が除去されるから、フィルター3でのカーボン粒子の付着除去作用をより有効に行なわせることができる。
請求項3に係る考案のように、カバー4を、周壁部4aと底壁部4bとで有底円筒状に形成し、周壁部4aの開口端部4aoを、本体ケーシング1の入口部1ao外周側に周設したカバー本体保持用フランジ9に嵌挿保持し、ストッパー10で本体ケーシング1に固定する構造とすれば、カバー4の取付け、取外しが簡単容易となる。
請求項4に係る考案によれば、カバー4のストッパー10は、本体ケーシング1の底壁部1b中央に突設した帯板状のストッパー片11を、カバー4の底壁部4b中央に設けたスリット12に挿通した状態で、カバー4を90°回転させて、ストッパー片11の両側縁所要部に設けた切欠溝11a,11aを介してスリット12をストッパー片11と直交させた状態とすることによりカバー4を固定するようになっているので、カバー4の取付け、取外しが一層容易となる。
請求項5に係る考案のように、フィルター3がシリカ(SiO2)を主成分とする無機繊維からなるものによれば、排気ガスの温度が仮に700〜800℃程度であっても、燃えるようなことがなく、カーボン粒子を有効に付着除去することができる。
以下に本考案の好適な一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1の(a) は本考案に係る排気ガス浄化装置Aをトラックのディーゼルエンジンの排気管8に取り付けた状態の断面図、(b) は(a) のX−X線断面図、(c) は(a) のY−Y線断面図、(d) は排気流ガイド部材を示す斜視図、(e) は金属細片を示す斜視図である。図において、この排気ガス浄化装置Aは、ディーゼルエンジンの排気管8の先端部に取り付けられた、排気圧を下げるための、多数の通気孔2…を形成した有底円筒状の本体ケーシング1と、この本体ケーシング1を覆うように配置された、排気ガス中のカーボン粒子を付着除去するための、耐熱性無機繊維からなるフィルター3と、このフィルター3を保持するように本体ケーシング1に対し取外し可能に取り付けられた通気性のカバー4とによって構成される。
本体ケーシング1は、夫々多数の通気孔2…を有する周壁部1aと底壁部1bとで有底円筒状に形成されていて、開口端部1aoが排気管8の先端部に嵌合されてクランプ5により締め付け固定されている。尚、本体ケーシング1の開口端部1aoには割溝G(図1の(c) 参照)を形成して、クランプ5による締結を有効に行なわせるようにしている。この本体ケーシング1内には金属細片6が装填されている。この金属細片6は、ステンレス鋼材を旋盤等の工作機械によって切削加工する際に生ずる切り屑をそのまま使用できるもので、図1の(e) に示すように、例えば長さが50〜60mm程度のカール状チップ片6aや螺旋状片6bである。
また、本体ケーシング1の入口部には、本体ケーシング1内の金属細片装填部への排気ガスの長れ込みをガイドする排気流ガイド部材7が設けられ、このガイド部材7は、金属帯板を渦巻状に巻成したものからなるもので、例えば図1の(d) に示すように、長尺状の金属帯板7aを渦巻状に巻成して形成したものからなり、金属帯板7aにはパンチ孔7bが長手方向一定ピッチで穿設されている。
耐熱性無機繊維からなるフィルター3としては、好ましくは、シリカ(SiO2)成分が90%以上のファイバーによって形成された厚さ5mm程度のファイバーマットが使用され、しかしてこのファイバーマットからなるフィルター3は、図4の(a) 〜(c) に示すように、帯状のものを円筒状に丸めて一端部を窄めた状態で本体ケーシング1に被せるようになっている。
カバー4は、夫々多数の通気孔2…を有する周壁部4aと底壁部4bとで有底円筒状に形成されたもので、その周壁部4aの開口端部4aoを、本体ケーシング1の入口部外周(周壁部1aの開口端部1ao外周)側に周設されたカバー本体保持用フランジ9に嵌挿して保持し、ストッパー10によって本体ケーシング1に固定するようになっている。カバー本体保持用フランジ9は、図2の(a) から分かるように、本体ケーシング1の周壁部1aの開口端部1ao外周に溶接によって固着されている。
クランプ5は、図1の(a) ,(c) 及び図2の(a) に示すように、所要長さの金属製帯板5oを、その両端部5a,5bどうしが重合するように円環状に拡縮可能に形成すると共に、その一端部5a側の外側面に長手方向に沿って一定ピッチでラック(図示省略)を刻設し、帯板5oの両端部5a,5bの重合部分にはその他端部5bに、前記ラックに噛合するピニオン5cを軸支したブラケット5dを取り付け、しかしてピニオン5cを一方向に回転させて、帯板5oの一端部5a側を引き込むようにすることにより、帯板5oを排気管8の外周面に締め付け固定するようにしたものである。
カバー4のストッパー10は、図1の(a) および図3の(a) ,(b) から分かるように、本体ケーシング1の底壁部1b中央に突設した帯板状のストッパー片11を、カバー4の底壁部4b中央に設けたスリット12に挿通した状態で、カバー4を90°回転させて、ストッパー片11の両側縁所要部に設けた切欠溝11a,11aを介してスリット12をストッパー片11と直交させた状態とすることにより、カバー4の抜け出しを阻止して、このカバー4を本体ケーシング1に対し固定するようにしたもので、図3の(a) の実線図示および同図の(b) はカバー4の抜け出しを阻止した状態を示し、この状態からカバー4を中心軸線回りに90°回転させると、カバー4側のスリット12が図3の(a) の仮想線図示のようにストッパー片11の幅方向と平行に位置するため、カバー4を抜き取ることができる。
上記のような構成よりなる排気ガス浄化装置をトラックのディーゼルエンジンの排気管8に取り付けるには、図2の(a) に示すように、本体ケーシング1の周壁部1aの開口端部1aoを排気管8の先端部に外嵌合させてクランプ5により締め付け固定した後、円筒状に丸めて一端部を窄めたフィルター3を本体ケーシング1に被せ、この後にカバー4をフィルター3の上から被せて、周壁部4aの開口端部4aoを、本体ケーシング1の開口端部1aoに設けてあるカバー保持用フランジ9に嵌挿して保持し、ストッパー10によって本体ケーシング1に固定すればよい。円筒状に丸めて窄めたフィルター3の一端部3aは、本体ケーシング1の底壁部1bとカバー4の底壁部4bとの間に介在される。
こうしてトラックのディーゼルエンジンの排気管8に取り付けた排気ガス浄化装置Aの作用について以下に説明すると、ディーゼルエンジンの運転によって、エンジンから排出された排気ガスは、排気管8を通って、その先端部から排気ガス浄化装置Aの本体ケーシング1内に導入され、この本体ケーシング1内に装填されている金属細片6によって排気ガス中のカーボン粒子の一部が付着除去される。本体ケーシング1内に導入される際に、排気ガスは、その入口部にある排気流ガイド部材7を通ることによって、本体ケーシング1内への流れ込みがスムーズとなり、本体ケーシング1内の金属細片6によるカーボン粒子の付着除去作用を有効に行なわせる。
排気管8からの排気ガスは、上記のように本体ケーシング1内の排気流ガイド部材7及び金属細片6を通過し、更に本体ケーシング1の周壁部1a側及び底壁部1b側の通気孔2…を通過することによって排気圧を下げ、こうして排気ガスが圧力を下げた状態で本体ケーシング1の外側にあるフィルター3を通過することにより、排気ガス中のカーボン粒子がフィルター3に付着して除去される。この場合、排気管8からの排気ガスは本体ケーシング1内の金属細片6を通過することにより予めカーボン粒子が除去されているから、フィルター3でのカーボン粒子の付着除去作用をより有効に行なわせることができる。
フィルター3を通過してカーボン粒子を除去された清浄な排気ガスは、カバー4の周壁部4a及び底壁部4bの通気孔2…を通ってそのまま外部に放出される。
このフィルター3にある程度の量のカーボン粒子が付着したならば、カバー4を取り外して、新しいフィルター3と交換する。カバー4を取り外す時は、カバー4を本体ケーシング1に対し90°回転させて引き抜けばよく、そして新しいフィルター3を図2に示すように丸めた状態で本体ケーシング1に被せた後、本体ケーシング1側のストッパー10をカバー4側のスリット1に挿通させた状態でカバー4を嵌め込み、90°回転させることにより、カバー4を固定させることができる。
フィルター3の交換時期は、ディーゼルエンジンの運転時間等により適宜に決めればよいが、フィルター3がカーボン粒子によって目詰まりを生じる前に交換する必要がある。フィルター3は、耐熱性無機繊維からなるため、使用中に本体ケーシング1の高温加熱によって燃えるようなことがなく、安全に使用できるものである。また、フィルター3がシリカ(SiO2)を主成分とする無機繊維からなるものにあっては、排気ガスの温度が仮に700〜800℃程度であっても、カーボン粒子を有効に付着除去することができる。
また、本体ケーシング1内に装填している金属細片6や排気流ガイド部材7を洗浄したり交換する場合は、クランプ5を緩めて、排気管8の先端部から本体ケーシング1を取り外せばよい。
この実施形態では、本体ケーシング1内に金属細片6を装填し、また本体ケーシング1内の入口部に排気流ガイド部材7を設けているが、これらは必要に応じて設ければよいものである。
また、この実施形態では、カバー4を、周壁部4aと底壁部4bとで有底円筒状に形成し、周壁部4aの開口端部4aoを、本体ケーシング1の入口部1ao外周側に周設したカバー本体保持用フランジ9に嵌挿保持し、ストッパー10によって本体ケーシング1に固定するようにしているが、カバー4の周壁部4aの開口端部4aoをカバー本体保持用フランジ9に取り外し不能に固定し、例えばカバー4の底壁部4bを周壁部4aに対して開閉可能に構成してもよく、その場合には周壁部4aを開放することにより、フィルター3の交換することができる。但し、カバー4を実施形態のような構成にすれば、カバー4の構造が簡単で製作が容易となる。
1 本体ケーシング
2 通気孔
3 フィルター
4 カバー
2 通気孔
3 フィルター
4 カバー
Claims (5)
- 内燃機関の排気管の先端部に取り付けられた、排気圧を下げるための、多数の通気孔を形成した有底円筒状の本体ケーシングと、この本体ケーシングを覆うように配置された、排気ガス中のカーボン粒子を付着除去するための、耐熱性無機繊維からなるフィルターと、このフィルターを保持するように本体ケーシングに取外し可能に取り付けられ又は開閉可能に設けられた通気性のカバーとから構成されてなる内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記本体ケーシング内には金属細片を装填してなる請求項1に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記カバーは、周壁部と底壁部とで有底円筒状に形成されたもので、このカバー本体の周壁部の開口端部を、本体ケーシングの入口部外周側に周設されたカバー本体保持用フランジに嵌挿して保持し、ストッパーによって本体ケーシングに固定するようにしてなる請求項1又は2に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記ストッパーは、本体ケーシングの底壁部中央に突設した帯板状のストッパー片を、カバーの底壁部中央に設けたスリットに挿通した状態で、カバーを90°回転させて、ストッパー片の両側縁所要部に設けた切欠溝を介して前記スリットをストッパー片と直交させた状態とすることにより、カバーを固定するようにした請求項3に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 前記フィルターは、シリカ(SiO2)を主成分とする無機繊維からなる請求項1〜4の何れかに記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008003090U JP3143492U (ja) | 2008-05-14 | 2008-05-14 | 内燃機関の排気ガス浄化装置 |
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JP2013529754A (ja) * | 2010-06-28 | 2013-07-22 | エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンステクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 排ガス再循環システムにおける粒子堆積のための装置 |
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2008
- 2008-05-14 JP JP2008003090U patent/JP3143492U/ja not_active Expired - Fee Related
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