JP3143433B2 - マスキング組成物 - Google Patents
マスキング組成物Info
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Description
いは化粧品などとして用いられるマスキング組成物に関
するものである。
の薬用効果を有する物質が医薬品や食品あるいは化粧品
などとして用いられている。これら薬用効果を有する物
質は、苦味や渋味を発生させたり、口腔内や歯根部分を
着色したり、不快臭や刺激を生じさせたりするものが多
く、経口服用しにくいものである。例えば、イチョウ葉
等のエキスは苦味が強く、またブルーベリー等のエキス
は口腔内の着色が強く、いずれもが経口服用が敬遠され
やすいものである。この薬用効果を有する物質に化学的
分解処理を施すことによって苦味等を発生させないよう
にすることもできるが、それに伴って薬用効果も消滅し
てしまうので、好ましくない。
することが行なわれている。例えば、特開平5−176
739号公報には、サイクロデキストリンなどを用いて
包接化するマスキングの方法が記載されており、また特
許第2717509号、特許第2717510号、特許
第2717511号には、酵素分解によりマスキングす
る方法が開示されている。
載されたマスキングの方法では、マスキングの効果が十
分でなく、苦味や渋味、口腔内や歯根部分の着色、不快
臭や刺激が発生するという問題があった。
あり、苦味や渋味、口腔内や歯根部分の着色、不快臭や
刺激が発生することがなく、また被マスキング物質とし
て多くの苦味物質や着色物質を採用することができるマ
スキング組成物を提供することを目的とするものであ
る。
マスキング組成物Aは、液体又は粉末の生薬エキス類に
対して2〜4倍量のシェラックを含有する溶液に生薬エ
キス類を分散混合あるいは溶解混合し、乾燥させて生薬
エキス類をシェラックに分散して成ることを特徴とする
ものであり、被マスキング物質1である生薬エキス類を
シェラック2でマスキングすることができる。
成物Aは、請求項1の構成に加えて、0.5mm以下の
直径を有することを特徴とするものであり、歯間への侵
入を防止することができると共に体内での被マスキング
物質1の溶出性を高くすることができる。
成物Aは、請求項1又は2の構成に加えて、生薬エキス
類が、苦味、渋味を有する物質であることを特徴とする
ものである。
成物Aは、請求項1又は2の構成に加えて、生薬エキス
類が、着色性を有する物質であることを特徴とするもの
である。
成物Aは、請求項1又は2の構成に加えて、生薬エキス
類が、不快臭、刺激を有する物質であることを特徴とす
るものである。
する。
抽出物)で薬用効果を有する物質(食品)であって、液
体や粉末のものを用いることができる。生薬エキス類の
うち、苦味と渋味の両方を有する物質としては、ポリフ
ェノール類であるイチョウ葉、ブドウ種子、大豆イソフ
ラボン、柑橘類抽出物、プロポリス、チンピ、緑茶エキ
ス、アセンヤク、カフェイン、ホップ、ヨモギなどの粉
末やエキスを、また配糖体であるアロエ、センブリ、キ
キョウ、ギムネマシルベスタ、高麗人参、エゾウコギな
どの粉末やエキスを例示することができる。
しては、アルカイドであるクジンや多糖体であるマイタ
ケ、レイシ、ケイヒ等の粉末やエキスを例示することが
できる。
物質としては、ブルーベリー、赤ワイン、クロロフィ
ル、ウコン、β−カロティン、リコピン等の粉末やエキ
スを例示することができる。さらに生薬エキス類のう
ち、不快臭と刺激の少なくとも一方を有する物質として
は、カプサイシン、エキネセア、ショウキョウ、ガジュ
ツ、サイシン等の粉末やエキスを例示することができ
る。これら被マスキング物質1は単独あるいは二種以上
混合して用いることができる。
ーの成分であるカフェイン、ビールのホップに代表され
る味で、一般的に好まれない場合が多く、ある種のアル
カロイドのように毒性を持ったものがあり、生体防御的
な反応で忌避されるものと考えられる。
斂により引き起こされる味覚であり、一般的には不快な
味であり、茶やワインや渋柿に代表される味である。渋
味成分は総称してタンニンと呼ばれるポリフェノール成
分がほとんどである。
中粘膜がピリピリ、ヒリヒリとした痛みを伴う不快な感
覚で、唐辛子、コショウ、山椒などを食べたときに感じ
る味である。
やアンモニア臭に代表される魚臭等の動物性素材特有の
臭気、あるいは酵母臭や納豆等の醗酵食品臭に代表され
る不快な臭気である。
から汎用されており、ラックカイガラムシの分泌物であ
るスチックラックから分離した動物性の天然樹脂であっ
て、疎水性を有する薄片状、粒状、粉末状物質である。
量100重量部に対して200〜400重量部に設定す
るのが好ましい。シェラックの含有量が生薬エキス類の
含有量100重量部に対して200重量部未満であれ
ば、生薬エキス類の苦味や渋味、着色性、不快臭や刺激
が十分にマスキングされない恐れがある。またシェラッ
クの含有量が生薬エキス類の含有量100重量部に対し
て400重量部を超えると、シェラックが厚くなりすぎ
て体内での生薬エキス類の溶出性が低くなり、生薬エキ
ス類が体内で十分に吸収されなくなる恐れがある。
マスキング組成物を製造するにあたっては、まず、液体
又は粉末の生薬エキス類とシェラックとエチルアルコー
ルなどの溶剤とを混合し、溶液状態で生薬エキス類とシ
ェラックとを均一に分散混合あるいは溶解混合する。次
に、生薬エキス類とシェラックと溶剤の混合物を加熱し
たり減圧したりして凝固及び乾燥させて乾燥物を得る。
次に、乾燥物を破砕及び粉砕して細粒化することによっ
て粒状物を得る。この後、粒状物をスクリーンなどの篩
で篩過して0.1〜0.5mmの粒子径の粒状物を得
る。このようにして粒状物のマスキング組成物を製造す
ることができる。
は、被マスキング物質1である生薬エキス類に2倍量以
上のシェラック2を混合し、生薬エキス類をシェラック
2で被覆したので、生薬エキス類に対してシェラック2
を製剤用担体あるいは増量剤のように多量に用いること
によって、図1(a)(b)に示すように、生薬エキス
類を疎水性のシェラック2に内包させると共に生薬エキ
ス類のほぼ全表面をシェラック2で覆うことができる。
従って、生薬エキス類を服用するよりも、唾液3に接触
する生薬エキス類の量を少なくして溶解される生薬エキ
ス類の量を少なくすることができ、生薬エキス類の苦味
や渋味、着色性、不快臭や刺激などを抑えることができ
る。尚、図1(a)は生薬エキス類とシェラック2を
1:4で混合したもの、図1(b)は生薬エキス類とシ
ェラック2を1:8で混合したもの、図2は生薬エキス
類とシェラック2を1:0.5で混合したものである
が、図2のものではシェラック2の表面に露出する生薬
エキス類の量が多くて唾液3に接触する生薬エキス類の
量が多く、従って、溶解される生薬エキス類の量が多く
なって生薬エキス類の苦味や渋味、着色性、不快臭や刺
激などを抑えることができない。
などの被膜に比べて安定性が高く、シェラック2による
生薬エキス類のマスキング効果を高くすることができる
ものである。さらに0.1〜0.5mmの直径の粒状物
に形成することによって、歯間への侵入を防止すること
ができると共に、体内での溶解性が高くなって生薬エキ
ス類の溶出性を高くすることができるものである。しか
も製造方法も容易であって、顆粒状や錠剤への加工にも
制限がなく、生薬エキス類による服用時の香味や着色性
を制御することができるマスキング組成物を簡単に製造
することができるものである。
で使用される機能性食品をはじめ、医薬品やジャムなど
の一般の食品として利用することができる。
る。 (A)生薬エキス類としてイチョウ葉エキス(ポリフェ
ノール)を用いた場合 (実施例1) 100重量部のイチョウ葉エキス(常盤植物化学研究所
製の商品名「ギンコノン−24」、イチョウフラボノイ
ド24%含有)と、623重量部のシェラック溶液(日
本シェラック製の商品名「ラックグレーズ32E」、シ
ェラック32%、エチルアルコール68%含有)とを、
スターラーで10分間混合した後、50℃にて減圧乾燥
して凝固させて乾燥物を得た。次に、乾燥物を粉砕し、
目の大きさが0.5mmのスクリーンで篩過してマスキ
ング組成物を得た。
例1と同様にしてマスキング組成物を得た。
とをスターラーで10分間混合した後、40重量部のβ
−サイクロデキストリンを徐々に添加し、90分間撹拌
を続けた。次にこれを凍結乾燥して凝固させて乾燥物を
得た。次に、乾燥物を粉砕し、目の大きさが0.5mm
のスクリーンで篩過して包接物のマスキング組成物を得
た。
解レシチンと、適量の精製水とを混合し、乳鉢で撹拌し
て造粒した。この後、50℃で3時間乾燥して乾燥物を
得た。次に、乾燥物を粉砕し、目の大きさが0.5mm
のスクリーンで篩過してマスキング組成物を得た。
と同様にしてマスキング組成物を得た。
1と同様にしてマスキング組成物を得た。
例1と同様にしてマスキング組成物を得た。
例1と同様にしてマス キング組成物を得た。
て、以下の試験を行なった。
酸キニーネ)を口に含ませ、各パネラーの評価尺度を統
一した後、実施例1、2及び比較例1乃至7(エキス3
0mg相当)を10秒間口に含ませた。そして以下に示
す苦味強度により、実施例1、2及び比較例1乃至7の
マスキング効果を評価した。 苦味強度1(硫酸キニーネ0.22mg/100ml相当) 苦味を感じない 苦味強度2(硫酸キニーネ0.48mg/100ml相当) 苦味を感じない 苦味強度3(硫酸キニーネ0.90mg/100ml相当) 殆ど苦味を感じな い 苦味強度4(硫酸キニーネ1.50mg/100ml相当) わずかに苦味を感 じる 苦味強度5(硫酸キニーネ2.30mg/100ml相当) やや苦味を感じる 苦味強度6(硫酸キニーネ3.70mg/100ml相当) 苦味を感じる 苦味強度7(硫酸キニーネ5.80mg/100ml相当) やや強い苦味を感 じる 苦味強度8(硫酸キニーネ9.40mg/100ml相当) 強い苦味を感じる 苦味強度9(硫酸キニーネ15.00mg/100ml相当) かなり強い苦味 を感じる 苦味強度10(硫酸キニーネ24.50mg/100ml相当) 強烈に苦味を 感じる 溶出性試験 イチョウ葉エキスの体内での溶出性のモデル実験とし
て、人工胃液と人工腸液を用いて溶出性試験を行った。
尚、イチョウ葉エキスの有効成分量は、通常、フラボノ
イド含有量で規定されるため、その溶出性の指標として
フラボノイドの定量を行なった。
キス20mgに相当する)実施例1、2及び比較例1乃
至7に30mlの人工胃液を加え、37℃で1時間振盪
した後、0.45μmのメンブランフィルターで濾過し
た。この濾液について、エバポレーターを用いて蒸発乾
固し、フラボノイドの定量を行なった。
の人工腸液を加え、37℃で1時間振盪した後、0.4
5μmのメンブランフィルターで濾過した。この濾液に
ついて、エバポレーターを用いて蒸発乾固し、フラボノ
イドの定量を行なった。
エタノールと2mlの塩酸を加えて溶解した後、約0.
1gのマグネシウム粉末を徐々に添加し、30分間静置
した。次に50%(V/V)エタノールで100mlに
定容し、吸光度を370nmで測定した。標準物質とし
てルチン約2mgを精秤し、同様の操作を行なった。
チョウ葉エキスのフラボノイドの含有量を100とし、
(2)で得られた人工胃液及び人工腸液に溶出したフラ
ボノイドの合計量より求めた。
チョウ葉エキスの等倍以上用いた実施例1、2及び比較
例5乃至6のほうが比較例1乃至4よりも苦味強度が低
くなった。しかもシェラックをイチョウ葉エキスの4倍
量以上含有する実施例2及び比較例6、7では、β−サ
イクロデキストリンを用いた比較例2や酵素分解レシチ
ンを用いた比較例3よりも苦味強度が大幅に低かった。
また溶出率は、シェラックをイチョウ葉エキスの4倍量
以下含有する実施例1、2及び比較例1、4、5が良好
であって、シェラックをイチョウ葉エキスの8倍以上含
有する比較例6、7では非常に低くなった。
10%被覆では体内溶出性は良いが苦味のマスキング効
果がほとんどなく、同様に100%以上の被覆では体内
溶出性が良く、苦味のマスキング効果が認められ、20
0%以上で顕著であった。800%以上では苦味のマス
キング効果はあるが体内溶出性が悪くなることが判明し
た。このため、イチョウ葉エキスに対して200〜40
0%のシェラックを被覆することにより、使用感良好
で、かつ体内溶出性の良いマスキング組成物を得る事が
できる事が判明した。 (B)生薬エキス類として高麗人参(配糖体)を用いた
場合(実施例3) 100重量部の高麗人参エキス(日本粉末薬品(株)製
の商品名「人参乾燥エキス−E」)と、623重量部の
シェラック溶液(日本シェラック製の商品名「ラックグ
レーズ32E」、シェラック32%、エチルアルコール
68%含有)とを用いた以外は、実施例1と同様にして
マスキング組成物を得た。
例3と同様にしてマスキング組成物を得た。
と同様にしてマスキング組成物を得た。
と同様にしてマスキング組成物を得た。
と同様にしてマスキング組成物を得た。
3と同様にしてマスキング組成物を得た。
例3と同様にしてマス キング組成物を得た。
例3と同様にしてマスキング組成物を得た。
て、上記の苦味官能試験を行なった。結果を表2に示
す。
麗人参の等倍以上用いた実施例3、4及び比較例12乃
至14のほうが比較例8乃至11よりも苦味強度が低く
なった。しかもシェラックを高麗人参エキスの4倍量以
上含有する実施例4及び比較例13、14では、β−サ
イクロデキストリンを用いた比較例9や酵素分解レシチ
ンを用いた比較例10よりも苦味強度が大幅に低かっ
た。以上の結果を評価すると、シェラック10%被覆で
は苦味のマスキング効果がほとんどなく、100%以上
の被覆では苦味のマスキング効果が認められ、200%
以上で顕著であった。800%以上では苦味のマスキン
グ効果はあるが、マスキング組成物の単位体積当たりの
高麗人参エキスの含量が低くなる。このため、高麗人参
エキスに対して200〜400%のシェラックを被覆す
ることにより、使用感良好なマスキング組成物を得る事
ができる事が判明した。 (C)生薬エキス類 としてエキナセアエキスを用いた場
合(実施例5) 100重量部のエキナセアエキス(indena社製)
と、623重量部のシェラック溶液(日本シェラック製
の商品名「ラックグレーズ32E」、シェラック32
%、エチルアルコール68%含有)とを用いた以外は、
実施例1と同様にしてマスキング組成物を得た。
例5と同様にしてマスキング組成物を得た。
2と同様にしてマスキング組成物を得た。
と同様にしてマスキング組成物を得た。
5と同様にしてマスキング組成物を得た。
例5と同様にしてマスキング組成物を得た。
例5と同様にしてマスキング組成物を得た。
いて、以下の試験を行なった。
15乃至20を10秒間口に含ませた。そして以下に示
す刺激強度により、実施例5、6及び比較例15乃至2
0のマスキング効果を評価した。 刺激強度1 刺激なし 刺激強度2 かすかに刺激あり 刺激強度3 少し刺激あり 刺激強度4 かなり刺激あり 刺激強度5 非常に刺激あり この刺激官能試験の結果を表3に示す。
キナセアエキスの等倍量以上用いた実施例5、6及び比
較例18乃至20のほうが比較例15乃至17よりも刺
激強度が低くなった。しかもシェラックをエキナセアエ
キスの4倍量以上含有する実施例5及び比較例19、2
0では、β−サイクロデキストリンを用いた比較例16
よりも刺激強度が大幅に低かった。以上の結果を評価す
ると、シェラック10%被覆では刺激のマスキング効果
がほとんどなく、100%以上の被覆では刺激のマスキ
ング効果が認められ、200%以上で顕著であった。8
00%以上では刺激のマスキング効果はあるが、マスキ
ング組成物の単位体積当たりのエキナセアエキスの含量
が低くなる。このため、エキナセアエキスに対して20
0〜400%のシェラックを被覆することにより、使用
感良好なマスキング組成物を得る事ができる事が判明し
た。(D)生薬エキス類 としてブルーベリーエキスを用いた
場合(実施例7) 100重量部のブルーベリーエキス(常盤植物化学研究
所製の商品名「ビルベロン−25」、アントシアニジン
25%含有)と、623重量部のシェラック溶液(日本
シェラック製の商品名「ラックグレーズ32E」、シェ
ラック32%、エチルアルコール68%含有)とを用い
た以外は、実施例1と同様にしてマスキング組成物を得
た。
例7と同様にしてマスキング組成物を得た。
た。
と同様にしてマスキング組成物を得た。
7と同様にしてマスキング組成物を得た。
例7と同様にしてマスキング組成物を得た。
例7と同様にしてマスキング組成物を得た。
いて、以下の試験を行なった。
比較例21乃至25を10秒間口に含ませた。次に20
0mlの精製水を飲んだ後の舌の表面の着色度合いを目
視で確認し、以下に示す着色度により実施例7、8及び
比較例21乃至25のマスキング効果を評価した。 着色度1 着色なし 着色度2 かすかに着色 着色度3 少し着色 着色度4 かなり着色 着色度5 非常に着色 精製水に対する溶出性試験 ブルーベリーエキスの舌の表面に対する着色性を試験す
るために、精製水に対する色素の溶出性を試験した。ブ
ルーベリーエキス300mg相当を含むサンプルを30
mlの精製水に添加し、30秒間攪拌後濾過し、濾液の
吸光度を測定した(520nm)。尚、溶出率は無処理
のブルベリーエキスの吸光度を100として算出した。
て、人工胃液と人工腸液を用いて溶出性試験を行った
(実施例7、8及び比較例21乃至25中の色素残存率
より算出)。
及び比較例21乃至25に30mlの人工胃液(pH
1.3)を加え、37℃で1時間振盪した後、0.45
μmのメンブランフィルターで濾過した。次に残渣を水
洗し、30mlの人工腸液(pH6.8)を添加し、3
7℃で1時間振盪した後、0.45μmのメンブランフ
ィルターで濾過した。この残渣に10mlのエタノール
を加えてシェラックを溶解後、水100mlに定容し、
吸光度を520nmで測定した。溶出率は以下の式によ
り算出した。尚、各実施例及び比較例において、上記の
溶出処理を行わずに直接10mlのエタノールに溶解
後、水で100mlに定容したサンプルの吸光度を測定
し、これを基準とした。
ルーベリーエキスの等倍量以上用いた実施例7、8及び
比較例23乃至25のほうが比較例21、22よりも着
色度が低くなった。しかもシェラックをブルーベリーエ
キスの4倍量以上含有する実施例8及び比較例24、2
5では着色度が大幅に低かった。また精製水に対する溶
出率は、シェラック被覆により、著しく改善され、従っ
て舌に対する着色度の改善が裏付けられ、シェラック被
覆100%以上で顕著であった。さらに体内における溶
出率は、シェラックをブルーベリーエキスの4倍量以下
含有する実施例7及び比較例21乃至23が良好であっ
て、シェラックをブルーベリーエキスの8倍以上含有す
る比較例24、25では非常に低くなった。
10%被覆では体内溶出性は良いが着色性のマスキング
効果がほとんどなく、同様に100%以上の被覆では体
内溶出性が良く、着色性のマスキング効果が認められ、
200%以上で顕著であった。800%以上では着色性
のマスキング効果はあるが体内溶出性が悪くなることが
判明した。このため、ブルーベリーエキスに対して20
0〜400%のシェラックを被覆することにより、使用
感良好で、かつ体内溶出性の良いマスキング組成物を得
る事ができる事が判明した。
明は、液体又は粉末の生薬エキス類に 対して2〜4倍量
のシェラックを含有する溶液に生薬エキス類を分散混合
あるいは溶解混合し、乾燥させて生薬エキス類をシェラ
ックに分散するので、生薬エキス類をシェラックで十分
にマスキングすることができ、生薬エキス類に起因する
苦味や渋味、口腔内や歯根部分の着色、不快臭や刺激が
発生することがないものである。また、体内での生薬エ
キス類の溶出性を高くすることができるものである。
5mm以下の直径を有するので、歯間への侵入を防止す
ることができると共に体内での生薬エキス類の溶出性を
高くすることができるものである。
は、生薬エキス類が、苦味、渋味を有する物質、あるい
は着色性を有する物質、あるいは不快臭、刺激を有する
物質であるので、各種の生薬エキス類を採用することが
できるものである。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 液体又は粉末の生薬エキス類に対して2
〜4倍量のシェラックを含有する溶液に生薬エキス類を
分散混合あるいは溶解混合し、乾燥させて生薬エキス類
をシェラックに分散して成ることを特徴とするマスキン
グ組成物。 - 【請求項2】 0.5mm以下の直径を有することを特
徴とする請求項1に記載のマスキング組成物。 - 【請求項3】 生薬エキス類が、苦味、渋味を有する物
質であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマス
キング組成物。 - 【請求項4】 生薬エキス類が、着色性を有する物質で
あることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスキン
グ組成物。 - 【請求項5】 生薬エキス類が、不快臭、刺激を有する
物質であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマ
スキング組成物。
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