JP3142875U - 歯列を跨いで磨く歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】歯列の三面を同時に磨くことができる、所謂全歯周歯ブラシのうち、安価で提供できる単一平板状の植毛基材に垂直に植毛し歯列を跨いで磨く歯ブラシに関し、歯列から歯ブラシが外れにくい、且つ歯や歯周ポケット、歯肉等を傷つけずに誰でも容易に早く磨き残しなく磨ける歯ブラシを提供する。
【解決手段】植毛基材1の縦列植毛孔のうち、中央列1列又は2列の植毛孔の孔径を小さく、外側列植毛孔の孔径を大きく形成し、中央列植毛孔には4ミル位の細いフィラメントを植毛し6mm位にカットした後、平切り又は山切り型等の擦面加工を行い、次で外側列には一端がテーパード加工か、先端極細加工を施した側を他の一方の端より4〜5mm長く二つ折りして平線で留める。
【選択図】図4

Description

この考案は歯ブラシのうち、歯列の噛み合わせ面と、唇側、舌側の三面を同時に磨くことができる、所謂全歯周歯ブラシに関する。
従来から全歯周歯ブラシに関する特許、実用新案の出願は多数あるが、その大部分は二面又は三面の植毛基材のなすV字、U字の内面に植毛するものか、単一の平面状の植毛基材に垂直に植毛し、中央列を短く刈り、歯列を跨ぐスペースを設ける方法が採られている。本考案は後者に属する。
前者は二面又は三面の平板状のの植毛基材を、薄く可撓性のある連繋帯によって、一平面状に繋ぐ形で、熱可塑性合成樹脂を射出成型法で形成し、植毛後に植毛基材を所望の角度に固定するもので、主としてその固定方法が特許の対称となっている。これらの特許文献には
特開2001−34663号 特許出願公表昭63−503276号
実用新案登録第3126032号 公開実用昭55−118628号
等がある。
単一の平板状の植毛基材に垂直に植毛し、中央列を外側列の植毛の長さの約半分に刈り込んだものの、文献には
公開実用昭53−61265号がある。
段落4歯ブラシは通常の歯ブラシの中央2列を約半分に刈り込んだ丈で進歩性に乏しいが新規性は認められるので、実験的に実施して1ヶ月位使用してみた。ペングリップで使い、抑える力を弱くして磨くとはずれ易く、はずれないように抑える力を増すとホーロー質を傷め易く、冷たい飲み物等は歯に滲みるようになった。外側列の毛先の処理法は書かれていないので、毛先が丸められているものを使用したが、長い毛先は歯周ポケットに深く進入し出血したり、歯肉を傷つけたりする弊害があった。
本考案は前段落と同じ、製造原価が低廉な一平面の植毛基材で、植毛孔は平面に垂直に穿孔し、植毛する方法で上記の欠点を克服せんとする。
一面の植毛基材に垂直に植毛して、外れにくくするには、外側列の植毛孔を大きくして、ブリッスル束を大きくする方法と、フィラメントの硬さを硬くするか、フィラメントの太いものを使用する等の方法があるが、これらを複合して使用してもよい。
中央列のブリッスル束を短く刈ると、ブリッスルは曲がりにくくなり歯ブラシの柄を同じ力で抑えても歯の表面を強く擦ることになる。この現象を克服するにはブリッスルの材質を柔らかくするか、細いフィラメントを使えば良い。
本考案の歯ブラシは二面又は三面の全歯周歯ブラシに比べ製造の初期費用が低廉で、製造も容易であるから廉価で提供し得ること、使用に際しては安全確実に且つ短時間で磨掃できる。モニターの使用例によれば、フィラメントの変形は少なく耐用期間は6ヶ月以上であること等、効果は多岐にわたる。
考案を解決するための最良の形態
熱可塑性合成樹脂を射出成型法により、図1及び図2のような形態に形成し、本考案の枢要な部分である植毛基材1には植毛孔は図2のように縦3列又は4列とし(図では4列を示す)中央列植毛孔2は通常の歯ブラシと同様に深さ3粍、孔▲けい▼はやや細く1粍位とする。外側各列の植毛孔3は孔▲けい▼1.5粍位とし各列の間隔は1.3粍位とし、縦のピッチは2.8粍位とする。
上記のようにして得た歯ブラシ躯体は自動植毛機により先ず中央側の植毛を行い、植毛するフィラメントは4ミル以下位で露出部の長さは6粍位とし、先端は通常歯ブラシと同様に処理を行う。
次で外側列の植毛を行うが、フィラメントは7.5ミル位で1端テーパード加工のものを用い、さきぼそ側が12粍位、切断側が8粍位の露出部になる図3のように植毛する。
このように植毛すると図4のようにさきぼその先端は歯周ポケットや歯肉を磨掃し、切断側は門歯や臼歯の側面を磨くことができる。
図5のように適宜に傾けて清掃すると、更に歯周ポケットを深く磨掃でき、歯肉も強くマッサージすることができる。
本考案歯ブラシ躯体の正面図 本考案歯ブラシ躯体の平面図 図2の0−0断面図 本考案の歯ブラシで6歳臼歯を清掃している模式図 本考案の歯ブラシで30°位傾けて6歳臼歯を磨掃している模式図
称号の説明
1植毛基材
2中央列植毛孔
3外側列植毛孔

Claims (3)

  1. 手磨きの歯ブラシ、及び、軸方向に往復運動又は振動する植毛基材一面の歯ブラシにおいて、植毛孔を縦3列以上とし、その中央列1列又は2列の植毛孔と外側列の植毛孔の面積比を1対2位とし、中央列の植毛の高さを外側列の高さの約2分の1の高さとすることを特徴とする歯列を跨いで磨く歯ブラシ。
  2. 手磨きの歯ブラシ、及び、軸方向に往復運動又は振動する植毛基材一面の歯ブラシにおいて、植毛孔を3列以上とし、その中央列1列又は2列の植毛束フィラメントと、外側列の植毛束のフィラメントとの断面積比を1対2位とし、中央列の植毛高さを外側列の植毛の高さの約2分の1の高さとすることを特徴とする歯列を跨いで磨く歯ブラシ。
  3. 手磨きの歯ブラシ及び軸方向に往復運動又は振動する植毛基材一面の電動歯ブラシにおいて、植毛孔を縦3列以上とし、その中央列1列又は2列の植毛束の露出部の長さを1としたとき外側列の植毛束は一方端がテーパード加工した方を2倍とし、その反対側を1.5倍となるように折り返し植毛することを特徴とする歯列を跨いで磨く歯ブラシ。
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