JP3142003U - 制振装置 - Google Patents

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達也 船橋
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Abstract

【課題】設備機器や家庭内の什器および家具調度品などの被制振体が既設のものであっても、被制振体に対して簡易な操作で迅速に据付けられ、後付けが可能となる制振装置を提供する。
【解決手段】設備機器2の旋回軸3cを一対の挟持板5で互いの対向面から挟み、縦板部7aを挟持板の側板に固定するといった簡単な操作で、制振装置4を旋回軸3cに迅速に後付けすることができる。設備機器2の外部で一方の挟持板を延出板7に固定しているので、設備機器2の設置部分が外縁部に広がるようになり、転倒に要するモーメントM1、M2にするには大きな横荷重が必要となる。このため、横揺れを受けても、設備機器2が安定して揺れ難くなるとともに、容易には倒れず、隣接する壁や他の備品などに対する衝突も防がれる。
【選択図】図1

Description

本考案は、工場などに設置された各種の設備機器や家庭内の什器および家具調度品などの被制振体が地震時などの振動により、ずれや衝突や転倒を起こさないように構成した制振装置に関する。
博物館や美術館などといった建造物の耐震構造は、免震理論に基づいて構成されている。この免震理論によれば、地盤と被支持体との間に特殊な装置を取付けることにより、被支持体の固有周期を長くし、地盤から被支持体への振動伝達を絶縁しようとするものである。この免震理論を応用して構成した耐震構造では、ゴム板と鉄板とを何層にも重ね合わせることにより積み上げた積層ゴムタイプのものが多用されている(例えば、特許文献1参照)。
積層ゴムタイプでは、鉄板の介在により垂直方向の荷重に対する抗力を高めて、被支持体の支承構造を可能にしている。また、水平方向の荷重に対しては、ゴム板の有する弾性力が活用され、この弾性力により地盤から被支持体への振動伝達の絶縁を図っている。
免震理論の他の応用として、地面に常時発生している微振動から精密機器を保護するため、床に荷重台を弾性体(ゴム支柱、空気ばね、スプリングばね)を介して設置する除振装置がある(例えば、特許文献2参照)。この除振装置では、地盤の振動により床が固有周期で振動する時、床から荷重台に伝達される振動の周期を弾性体で伸長させて高周波成分を吸収させ、ゆっくりとした振動に変換して地盤との共振により増幅されないようにしている。
特開平10−2129号公報 特開平7−98037号公報
特許文献1では、地盤と被支持体との間に特殊な装置を取付けているため、耐震構造を施すと同時に積層ゴムタイプの構造を設置する必要が有り、被支持体を設置した後には積層ゴムタイプの免震構造を単独で設けることができないものである。また、特許文献2でも、床の上に弾性体を介して荷重台を取付けているので、荷重台を設置した後には、除振装置を単独で据付けられないものである。
近年の防災意識の高まりに伴い、地震などから被支持体をずれや衝突や転倒などから保護するため、既設の被支持体に簡易な操作で迅速に後付けできる制振装置が求められている。
とりわけ、工作機械などの高い精度が求められる機械設備にあっては、高い工作精度が得られる状態にして床に据え付けている。このため、機械設備を動かすことなく制振装置の後付けができることが望ましいものである。
本考案は上記の要望に鑑みてなされたもので、その目的は各種の設備機器や家庭内の什器および家具調度品などの被制振体が既設のものであっても、被制振体を動かすことなく被制振体に対して後付けにより簡易な操作で迅速に取付け可能な制振装置を提供することにある。
(請求項1について)
設置面に支持部を介して設置された被制振体の支持部に取り付ける制振装置において、一対の挟持板は、支持部を互いの対向面から挟む状態に配される。延出板は、縦板部と横板部とから成り、縦板部を被制振体の外部で挟持板に固定し、横板部を被制振体の外部でクッション材を介して設置面に当接させる。
被制振体の支持部を一対の挟持板で互いの対向面から挟み、縦板部を挟持板の一方に固定するといった簡単な操作で、制振装置を支持部に迅速に後付けすることができる。このとき、支持部を動かしていないので、被制振体が動かず、高い工作精度が得られる状態に据え付けられた機械設備にも好適である。
被制振体の後付けをした後に、地震が起きた場合、クッション材が設置面に当接していることから、地震の横揺れは、クッション材が吸収により阻止し、被制振体のずれを抑止することができる。
被制振体の外部で一方の挟持板を延出板に固定しているので、被制振体の設置部分が外縁部に広がるようになり、被制振体の転倒に要するモーメントが大きくなり、大きな横荷重が必要となる。このため、横揺れを受けても、被制振体が安定して揺れ難くなるとともに、容易には倒れず、隣接する壁や他の備品などに対する衝突も防がれる。
この結果、各種の設備機器や家庭内の什器および家具調度品などの被制振体が既設のものであっても、被制振体を動かすことなく、制振装置を被制振体に対して簡易な操作で、迅速に後付けすることが可能となり、近年の高い防災意識に対処できるものである。
(請求項2について)
一対の挟持板は、それぞれ互いに接離方向に移動可能に設けられ、支持部を当接により挟持する円弧状の切欠部を有しており、挟持板のうち一方に設けた側板にねじ孔を形成するとともに、縦板部にねじ孔に対応して縦長孔が形成されている。ねじ部材は縦長孔に沿って移動可能に設けられている。ねじ部材を縦長孔に通してねじ孔に螺合させることにより、縦板部を設置面に対して高さ調節可能に固定する。
挟持板の側板にねじ孔を形成し、縦板部に縦長孔を設け、ねじ部材を縦長孔に通してねじ孔に螺合させるといった簡素な構造で、支持部に対する挟持板の取付け位置に応じて、設置面に対する縦板部の高さ調節が可能となる。
しかも、一対の挟持板で支持部を挟持する構造のため、大小多様に異なる径寸法の支持部に適用できて汎用性が広がる。
(請求項3について)
支持部は回転可能に設けられた移動車輪であり、一対の挟持板は、移動車輪の外輪部を径方向に挟む状態で互いに対向し、コ字状を成す一対の保持板である。一対の保持板の縦板部に対向する各折辺部には、第1ねじ孔および第2ねじ孔が傾斜状に並列する状態に形成され、他方の各折辺部は移動車輪の後側腹部に当接している。
縦板部には、第1ねじ孔および第2ねじ孔に対応して一対の長孔が互いに逆方向の傾きで傾斜するように設けられ、長孔の一方を折辺部の一方の第1ねじ孔および第2ねじ孔に対応させ、長孔の他方を折辺部の他方の第1ねじ孔および第2ねじ孔に対応させている。長尺な第1ねじ部材および短尺な第2ねじ部材が一対の長孔のそれぞれに沿って移動可能に設けられるようになっている。
第1ねじ部材を一対の長孔に通して第1ねじ孔を螺進させて、第1ねじ部材の先端部を移動車輪の前側腹部に圧接させて他方の各折辺部とともに移動車輪を挟持し、第2ねじ部材を一対の長孔に通して第2ねじ孔に螺合させることにより、一対の保持板を接離方向に移動調節可能に固定する。
この場合の支持部は、回転可能に取り付けられた移動車輪であるため、移動車輪の外輪部を径方向に挟むようにしてコ字状を成す一対の保持板を設ける。保持板には延出板が被制振体の外部に延出して横板部がクッション材を設置面に当接させているため、地震による揺れに対しては、請求項1と同様な効果が得られる。
一対の保持板とともに、互いに逆方向の傾きで傾斜する一対の長孔を縦板部に設けたため、第1のねじ部材を長孔に通して第1ねじ孔に螺合させることにより、一対の保持板が一対の長孔に沿って移動できるようになる。これにより、一対の保持板が接離方向に変位し、一対の保持板間の幅調整が可能となり、異なる径寸法の移動車輪に適用できる。
他方の各折辺部を移動車輪の後側腹部に当接させつつ、第1ねじ部材の先端部を移動車輪の前側腹部に圧接させる構成のため、他方の各折辺部と第1ねじ部材とで、移動車輪を軸方向(厚み方向)に挟持することとなり、異なる厚み寸法の移動車輪に適用できる。異なる径寸法に加えて、異なる厚み寸法の移動車輪にも適用できて汎用性が大幅に向上する。
しかも、保持板の幅調整には、長孔を形成した縦板部、第1ねじ部材および第2ねじ部材を設けるといった簡素な構造で済み、コスト的にも有利である。
(請求項4について)
保持板の上端で折辺部に近接する位置には、爪部を形成して外輪部の上部に当接させて保持板を車輪体に載置保持する。
この場合、爪部により保持板が車輪体上に安定して配されるため、制振装置を車輪体に取付け易くなる。
(請求項5について)
支持部は、移動車輪を制振体に取り付ける部材を成す。これにより、設置面を移動できる事務機器などにも、本考案の制振装置の適用が可能となり汎用性が増す。
(請求項6について)
支持部は、脚棒部を基盤部に螺進退可能に螺合させ、ナットにより所定長さでロックした足付き脚部をアジャスターとして設けている。アジャスターの取付けにより、設置面に据え付けて水平レベルを調整する家具調度品にも、本考案の制振装置の適用が可能となる。
(請求項7について)
クッション材は、ウレタン系あるいはスチレン系のエラストマー製の接着性クッションである。この場合、接着性クッションは、設置面に粘性をもって接触するので、地震の横揺れは、接着性クッションに効果的に吸収され、被制振体のずれを抑止することができる。
(請求項8について)
設置面に移動車輪を介して設置された被制振体の移動車輪の車輪体に取り付ける制振装置において、一対の挟持板は、車輪体の外輪部を半方向に挟む状態に配され、後端部に車輪体の後側腹部に当接する折辺部を有する。延出板は、一対の挟持板の各前端部に一体に形成された縦板部と縦板部の下端部に一体に形成された横板部とから成る。横板部は、被制振体の外部でクッション材を介して設置面に当接する。ねじ部材は、縦板部に形成されたねじ孔に螺合され、螺進により先端部を車輪体の前側腹部に当接させて車輪体を折辺部とで挟持する。
ねじ部材をねじ孔に螺進させて車輪体を折辺部とで挟持し、一対の挟持板を車輪体に固定することができる。これにより、制振装置を車輪体に迅速に後付けすることができるようになり、請求項1と同様な効果が得られる。
とりわけ、挟持板は延出板と一体成形品であるため、構造が簡素で廉価に製造することができる。
制振装置の据付け時、被制振体の支持部を一対の挟持板で互いの対向面から挟み、縦板部を挟持板の一方に固定するといった簡単な操作で、制振装置を支持部に迅速に取り付けられる。このため、各種の設備機器や家庭内の什器および家具調度品などの被制振体が既設であっても、被制振体への後付けが可能となり、近年の防災意識の高まりに対処することができる。
図1ないし図4に基づいて本考案の実施例1を説明する。工場などでコンクリートを敷きつめて形成した設置面1には、図1(a)に示すように、例えば工作機械や計測装置などといった設備機器2を被制振体として設置している。
設備機器2の四隅には、例えば、双輪キャスター3が移動車輪として取り付けられている。双輪キャスター3は、車輪体3a、担持部3bおよび旋回軸3cを有する。車輪体3aは担持部3bを介して設置面1に置かれ、担持部3bは、設備機器2の外底部に旋回軸3cを介して取り付けられている。旋回軸3cは、双輪キャスター3を設置面1上で設備機器2に回転自在に支持するための部材を構成する。
この場合、双輪キャスター3を設置面1上を転動させて設備機器2を所定距離だけ移動させた後、ストッパ(図示せず)により双輪キャスター3を制動して、設備機器2を所望の場所の設置面1上に据え付けている。
各双輪キャスター3には、本考案の制振装置4が外部に延出する状態で、後付けにより取り付けられる。制振装置4は、図2に示すように、一対の挟持板5、6、延出板7および接着性クッション14をクッション材として備えている。一対の挟持板5、6は、互いの対向面から旋回軸3cを挟む状態に配されている。挟持板5は、矩形の凹部9の奥部に形成された円弧状の切欠部10を旋回軸3cに当接するまで近接させている{図3参照}。挟持板5の左右の両側部には、横長穴11aを有する下折板部11が折曲されている。
挟持板6は、側板6aと胴体部6bとから略T字状を成し、側板6aは横長な側帯となっており、左右にねじ孔6fを形成している。側板6aの左右には、ねじ孔6eを有する耳部6cを折曲形成している。胴体部6bの末端6dは、円弧状の切欠部12を有し、切欠部12を旋回軸3cに当接するまで近接させている{図3参照}。これに伴い、耳部6cが下折板部11の内側にスライドし、耳部6cのねじ孔6eが横長孔11aと重なる。
この状態で、締付けボルト13を横長孔11aを通してねじ孔6eに螺合により締め付けて挟持板5、6を旋回軸3cに固定する。一対の挟持板5、6で旋回軸3cを挟持する構造のため、図4(a)、(b)に例示するように、大小多様に異なる径寸法の旋回軸3cに適用できて汎用性が広がる。
延出板7は、縦板部7aと横板部7bとから断面略L字状に形成されたアングル板を成している。縦板部7aは、ねじ孔6fに対応する縦長孔7cを左右に形成している。横板部7bは、下面に所定厚みの接着性クッション14を貼着している。
縦板部7aは、挟持板6の側板6aに重ねられ、ねじ部材としての締付けボルト15を縦長孔7cに通してねじ孔6fに螺合して締め付け、横板部7bを接着性クッション14を介して設置面1に当接させて接触状態に置く。
なお、接着性クッション14の下面には、被覆用の薄シート(図示せず)が張り付けられており、横板部7bを設置面1に当接させる使用時、薄シートを接着性クッション14から剥がしておくものである。
上記構成では、設備機器2の旋回軸3cを一対の挟持板5、6で互いの対向面から挟み、縦板部7aを挟持板6の側板6aに固定するといった簡単な操作で、制振装置4を旋回軸3cに迅速に後付けすることができる。このとき、旋回軸3cを動かしていないので、設備機器2自体が動かず、高い工作精度が得られる状態に据え付けられた機械設備にも好適である。
設備機器2の後付けをした後に、地震が起きた場合、接着性クッション14が設置面に当接していることから、地震の横揺れは、接着性クッション14が吸収により阻止し、設備機器2のずれを抑止することができる。
設備機器2の外部で一方の挟持板6を延出板7に固定しているので、図1(a)に矢印N1、N2で示すように、設備機器2の設置部分が外縁部に広がるようになり、転倒に要するモーメントM1、M2にするには大きな横荷重が必要となる。
このため、横揺れを受けても、設備機器2が安定して揺れ難くなるとともに、容易には倒れず、隣接する壁や他の備品などに対する衝突も防がれる。
この結果、各種の設備機器2が既設のものであっても、設備機器2を動かすことなく、制振装置4を設備機器2に対して簡易な操作で、迅速に後付けすることが可能となり、近年の高い防災意識に対処することができる。
ちなみに、設置面1に対する車輪体3aの設置点Q1と設備機器2の重心Gとの距離T1を仮定し、設置面1に対する接着性クッション14の最先端部の設置点Q2と設備機器2の重心Gとの距離T2を設定すると、距離T2が距離T1よりも外方に存するようになる(T2>T1)。
実際、設備機器2に重量Gwを想定し、重心Gからの垂線が設置面1と交わる重点Q3を設定すると、制振装置4を設けない場合、転倒に必要なモーメントMmはGw×Q1Q3であり、制振装置4を設けた場合、転倒に必要なモーメントMnはGw×Q2Q3となる。
明らかに距離Q2Q3は距離Q1Q3よりも長いため、Mn>Mmの大小関係が成り立ち、設備機器2を転倒させるには、大きなモーメントM1、M2が必要となることが分かる。
締付けボルト15を縦長孔7aに通してねじ孔6fに螺合させることにより、図2に両端の矢印Hで示すように、縦板部7aを設置面1に対して高さ調節可能に固定している。この際、挟持板6の側板6aにねじ孔6fを形成し、縦板部7aに縦長孔7cを設け、締付けボルト15を縦長孔7cに通してねじ孔6fに螺合させるといった簡素な構造で、旋回軸3cに対する挟持板5、6の取付け位置に応じて、設置面1に対する縦板部7aの高さ調節が可能となる。
図1(b)は、双輪キャスター3の代わりに、足付き脚部16をアジャスターとして用いる場合を例示している。足付き脚部16は、上部に支持部としての脚棒部16aと設置面1に置かれて脚棒部16aを立設した基盤部16bを有している。脚棒部16aは、基盤部16bに螺進退可能に螺合され、所定の長さ位置Sでナット17によりロックされている。
この場合、脚棒部16aが長さ調節可能のため、挟持板5を上下逆さに反転させて下折板部11が上部に位置するようにしている。これにより、挟持板5、6を脚棒部16aの下部位に挟持させても、下折板部11が外方に突出していても設置面1に干渉しないようになる。
図5および図6は本考案の実施例2を示す。実施例2では、図5に示すように、双輪キャスター3に代わって、プレート式自在車キャスター18を用いている。プレート式自在車キャスター18は、上部に旋回盤18cを取り付けた枠体18bと枠体18bに回転可能に設けた車輪体18aとを有する。
実施例2では、実施例1の挟持板5、6は、コ字状を成す一対の保持板19、20として設けられている。保持板19、20は互いに接離方向に移動可能であり、車輪体18aの外輪部18dを左右の径方向に挟む状態で互いに対向している。保持板19、20が接離移動可能のため、両者の対向間隔は幅寸法として、外輪部18dの外径寸法に応じて調整することができる。
左の保持板19は、前後の両端に折辺部21、22を有する。後端の折辺部22は、内面側を車輪体18aの後側腹部18eに当接させている。保持板19の上端で折辺部22に近接する位置には、爪部19aを形成して外輪部18dの上部に当接させて保持板20を車輪体18aに載置状態に保持している。
右の保持板20は、前後の両端に折辺部23、24を有する。後端の折辺部24は、内面側を車輪体18aの後側腹部18eに当接させている。保持板20の上端で折辺部24に近接する位置には、爪部20aを形成して外輪部18dの上部に当接させて保持板20を車輪体18aに載置状態に保持している。
保持板19の折辺部21には、第1ねじ孔21aおよび第2ねじ孔21bが対角線t1に沿って傾斜並列するように形成されている。保持板20の折辺部23には、第1ねじ孔23aおよび第2ねじ孔23bが第1ねじ孔21aおよび第2ねじ孔21bとは逆方向の対角線t2に沿って傾斜並列するように形成されている。
縦板部7aには、第1ねじ孔21aおよび第2ねじ孔21bに対応して傾斜する長孔25が形成されているとともに、第1ねじ孔23aおよび第2ねじ孔23bに対応して傾斜する長孔26が設けられている。これら長孔25、26は、逆ハの字状を成しており、長孔25は対角線t1に沿って、長孔26は対角線t2に沿ってそれぞれ所定長さだけ延出されている。長孔25、26が横板部7bあるいは設置面1と成す傾斜角θは、例えば55°前後に設定している{図6(c)参照}。
ロックナット27を螺合した長尺な第1ねじ部材28を長孔25を通して折辺部21の第1ねじ孔21aに螺合させて仮止めする。ロックナット29を螺合した長尺な第1ねじ部材30を長孔26を通して折辺部23の第1ねじ孔23aに螺合させて仮止めする。
短尺な第2ねじ部材31を長孔25の基端部25aを通して折辺部21の第2ねじ孔21bに螺合して仮止めする。短尺な第2ねじ部材32を長孔26の基端部26aを通して折辺部23の第2ねじ孔23bに螺合して仮止めする。
この状態で、第1ねじ部材28(30)および第2ねじ部材31(32)が長孔25(26)に沿って移動することから、保持板19、20が接離方向に変位し、両保持板19、20の幅間隔Wが大小調整される。その幅間隔Wが、図6(a)、(b)に示すように、車輪体18aの径寸法Dに合致した時、第2ねじ部材31(32)を長孔25(26)から第2ねじ孔21b(23b)に締め付けて本止めする。
第1ねじ部材28(30)を長孔25(26)から第1ねじ孔21a(23a)に螺進させて、その先端部28a(30a)を車輪体18aの前側腹部18fに圧接させる。これにより、保持板19(20)が引っ張られて折辺部22(24)を車輪体18aの後側腹部18eに圧接させる。これにより、第1ねじ部材28と折辺部22(24)との間に車輪体18aが強く挟まれるため、第1ねじ部材28(30)のロックナット27(29)を縦板部7aに対して締め付けて本止めする。
第2ねじ部材31(32)による本止めで、保持板19、20が必要な幅間隔Wを保って縦板部7aに強固に固定される。第1ねじ部材28(30)による前側腹部18fへの圧接で、保持板19(20)が折辺部22(24)と第1ねじ部材28(30)の先端部28a(30a)との間に強固に挟持される。これにより、図6(a)に矢印La、Lrで示すように、保持板19(20)および延出板7が車輪体18aの前後方向(軸方向)および左右方向(径方向)の移動が阻止されてプレート式自在車キャスター18に強固に固定される。
実施例2の支持部は、回転可能に取り付けられたプレート式自在車キャスター18であるため、プレート式自在車キャスター18の外輪部18dを径方向に挟むようにしてコ字状を成す一対の保持板19、20を設ける。保持板19、20には延出板7が設備機器2の外部に延出して横板部7bが接着性クッション14を設置面1に当接させているため、地震による揺れに対しては、請求項1と同様な効果が得られる。
一対の保持板19、20とともに、互いに逆方向の傾きで傾斜する一対の長孔25、26を縦板部7aに設けたため、第1のねじ部材28(30)を長孔25(26)に通して第1ねじ孔21a(23a)に螺合させることにより、一対の保持板19、20が一対の長孔25(26)に沿って移動できるようになる。これにより、一対の保持板19、20が接離方向に変位し、一対の保持板19、20間の幅調整が可能となり、異なる径寸法の車輪体18aに適用できて汎用性が広がる。
他方の各折辺部22(24)をプレート式自在車キャスター18の後側腹部18eに当接させつつ、第1ねじ部材28(30)の先端部28a(30a)をプレート式自在車キャスター18の前側腹部18fに圧接させる構成のため、他方の各折辺部22(24)と第1ねじ部材28(30)とで、車輪体18aを軸方向(厚み方向)に挟持することとなり、異なる厚み寸法の車輪体18aに適用できる。異なる径寸法に加えて、異なる厚み寸法の車輪体18aにも適用できて汎用性が大幅に向上する。
しかも、保持板19、20の幅調整には、長孔25(26)を形成した縦板部7a、第1ねじ部材28(30)および第2ねじ部材31(32)を設けるといった簡素な構造で済み、コスト的にも有利である。
図7は本考案の実施例3を示す。実施例3が実施例2と異なるところは、延出板7を折辺部21、23と一体化したことである。縦板部7aには、実施例2の長孔25、26に代わって、第2ねじ部材31、32を螺進退可能に螺合させるねじ孔33、34を設けている。
実施例2の保持板19、20に代わって、実施例2の爪部19a、20aを兼ねる載置板35、36が一対の挟持板として幅方向を水平にして形成されている。載置板35、36の後端部には、下方に折曲形成された折辺部35a、36aを一体に形成している。
第2ねじ部材31(32)をねじ孔33(34)に螺合させて車輪体18aの方向に螺進させると、ねじ部材37(38)の先端部37a(38a)に圧接する。この時、ねじ部材37(38)と折辺部35a、36aとで車輪体18aを軸方向に挟持し、制振装置4が後付けによりプレート式自在車キャスター18に固定される。このように構成しても、実施例2と同様な効果が得られるが、とりわけ、載置板35、36は延出板7と一体成形品であるため、構造が簡素で廉価に製造することができる。
(変形例)
(a)被制振体としては、設備機器2に限らず、デパートやスーパーマーケットでの展示棚をはじめ書店の本棚や収納台などであってもよく、地震時などにずれや衝突を起こす虞のあるものであればよい。
(b)長孔25、26の延出方向と横板部7bあるいは設置面1と成す傾斜角θは、55°前後に限らず、設置状況などに応じて所望に変更してもよい。
(c)長孔25、26は逆ハの字状に構成したが、ハの字状に傾斜するように設けてもよい。
(d)クッション材としては、ウレタン系あるいはスチレン系のエラストマー製の接着性クッションに限らず、スチレンブタジエンラバー(SBR)、イソプレンラバー(IR)あるいはクロロプレンラバー(CR)などの弾性体を用いてもよい。
本考案の制振装置の据付け時、被制振体の支持部を一対の挟持板で互いの対向面から挟み、縦板部を挟持板の一方に固定するといった簡単な操作で、制振装置を支持部に迅速に取り付けられる。各種の設備機器や家庭内の什器および家具調度品などの被制振体が既設であっても、被制振体への後付けが可能となり、利便な安全性を求める需要を喚起し、関連部品の流通を介して機械産業界へ広く適用することがきる。
(a)、(b)は制振装置を設備機器に据付けた状態を示す正面図である(実施例1)。 一対の挟持板、双輪キャスター、延出板および接着性クッションの分解斜視図である(実施例1)。 一対の挟持板を示す上面図である(実施例1)。 (a)、(b)は作用説明のため示す挟持板の部分平面図である(実施例1)。 一対の保持板、プレート式自在車キャスター、延出板および接着性クッションを示す分解斜視図である(実施例2)。 (a)は制振装置の上面図、(b)は(a)のA−A線に沿う保持板の縦断面図、(c)は長孔の傾斜角を説明するために示す縦板部の正面図である(実施例2)。 一対の保持板、プレート式自在車キャスター、延出板および接着性クッションを示す分解斜視図である(実施例3)。
符号の説明
1 設置面
2 設備機器(被制振体)
3 双輪キャスター(移動車輪)
3a 車輪体
3c 旋回軸(支持部)
4 制振装置
5、6 挟持板
6a 側板
6f 側板のねじ孔
7 延出板
7a 縦板部
7b 横板部
7c 縦板部の縦長孔
10、12 切欠部
14 接着性クッション(クッション材)
15 締付けボルト(ねじ部材)
16 足付き脚部(アジャスター)
16a 脚棒部(支持部)
16b 基盤部
18 プレート式自在車キャスター(移動車輪、支持部)
18a 車輪体
18d 外輪部
18e 後側腹部
18f 前側腹部
19、20 保持板
19a、20a 爪部
21〜24 折辺部
21a、23a 第1ねじ孔
21b、23b 第2ねじ孔
25、26 長孔
28、30 第1ねじ部材
28a、30a 第1ねじ部材の先端部
31、32 第2ねじ部材
34、33 ねじ孔
35、36 載置板(挟持板)
35a、36a 折辺部
37、38 ねじ部材
37a、38a ねじ部材の先端部
θ 長孔の傾斜角

Claims (8)

  1. 設置面に支持部を介して設置された被制振体の前記支持部に取り付ける制振装置において、
    前記支持部を互いの対向面から挟む状態に配される一対の挟持板と、
    縦板部と横板部とから成り、前記縦板部を前記被制振体の外部で前記挟持板に固定し、前記横板部を前記被制振体の外部でクッション材を介して前記設置面に当接させる延出板とを備えて成る制振装置。
  2. 前記一対の挟持板は、それぞれ互いに接離方向に移動可能に設けられ、前記支持部を当接により挟持する円弧状の切欠部を有しており、
    前記挟持板のうち一方に設けた側板にねじ孔を形成するとともに、
    前記縦板部に前記ねじ孔に対応して縦長孔が形成され、
    ねじ部材が前記縦長孔に沿って移動可能に設けられるようになっており、
    前記ねじ部材を前記縦長孔に通して前記ねじ孔に螺合させることにより、前記縦板部を前記設置面に対して高さ調節可能に固定したことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記支持部は回転可能に設けられた移動車輪であり、前記一対の挟持板は、前記移動車輪の外輪部を径方向に挟む状態で互いに対向し、コ字状を成す一対の保持板であり、
    前記一対の保持板の前記縦板部に対向する各折辺部には、第1ねじ孔および第2ねじ孔が傾斜状に並列する状態に形成されるとともに、他方の各折辺部は前記移動車輪の後側腹部に当接し、
    前記縦板部には、前記第1ねじ孔および前記第2ねじ孔に対応して一対の長孔が互いに逆方向の傾きで傾斜するように設けられ、前記長孔の一方を前記折辺部の一方の前記第1ねじ孔および前記第2ねじ孔に対応させ、前記長孔の他方を前記折辺部の他方の前記第1ねじ孔および前記第2ねじ孔に対応させて、
    長尺な第1ねじ部材および短尺な第2ねじ部材が前記一対の長孔のそれぞれに沿って移動可能に設けられるようになっており、
    前記第1ねじ部材を前記一対の長孔に通して前記第1ねじ孔を螺進させて、前記第1ねじ部材の先端部を前記移動車輪の前側腹部に圧接させて前記他方の各折辺部とともに前記移動車輪を挟持し、前記第2ねじ部材を前記一対の長孔に通して前記第2ねじ孔に螺合させることにより、前記一対の保持板を接離方向に移動調節可能に固定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  4. 前記保持板の上端で前記折辺部に近接する位置には、爪部を形成して前記外輪部の上部に当接させて前記保持板を前記車輪体に載置保持することを特徴とする請求項3に記載の制振装置。
  5. 前記支持部は、移動車輪を前記制振体に取り付ける部材を成すことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  6. 前記支持部は、脚棒部を基盤部に螺進退可能に螺合させ、ナットにより所定長さでロックした足付き脚部をアジャスターとして設けたことを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  7. 前記クッション材は、ウレタン系あるいはスチレン系のエラストマー製の接着性クッションであることを特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  8. 設置面に移動車輪を介して設置された被制振体の前記移動車輪の車輪体に取り付ける制振装置において、
    前記車輪体の外輪部を半方向に挟む状態に配され、後端部に前記車輪体の後側腹部に当接する折辺部を有する一対の挟持板と、
    前記一対の挟持板の各前端部に一体に形成された縦板部と前記縦板部の下端部に一体に形成された横板部とから成り、前記横板部を前記被制振体の外部でクッション材を介して前記設置面に当接させる延出板と、
    前記縦板部に形成されたねじ孔に螺合され、螺進により先端部を前記車輪体の前側腹部に当接させて前記車輪体を前記折辺部とで挟持するねじ部材とを備えて成る制振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015075228A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 特許機器株式会社 減震ストッパ構造、隙間管理スペーサ、並びに防振架台
KR20190115999A (ko) * 2018-04-04 2019-10-14 김철 접착식 내진 구조물 시공 방법 및 이를 포함하는 내진 구조물

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