JP3141393U - 手指乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手指の乾燥を行っている際に装置の周辺に水滴や雑菌等を飛散させることがなく、また両手の乾燥を確実に実施させ、装置内に挿入した手指の動きと送風の吐出動作がずれたりせず、さらには手の指の股や爪の付け根などの細部の乾燥を行うことができる等、衛生的かつ快適に使用することができる手指乾燥装置を提供する。
【解決手段】本体の上部に設けた開口部2、該開口部の内壁側からエアを噴出させる吐出手段10と、該開口部に連通して本体内部側にエアを吸引するエア通路手段と、該エア通路手段内に設けた清浄装置と、該エア通路手段内のエアを吐出手段に循環させる強制循環手段とを備え、またエア通路手段の循環エアにオゾン発生装置によるオゾンを混合させ、手指乾燥装置の運転停止時間が一定時間以上に達した場合に自動的に一定時間運転を行うようにし、さらに挿入口11の近傍に左右の手指の挿入を検知する検知手段を配置した等の構成を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本体の上部に設けた開口部2、該開口部の内壁側からエアを噴出させる吐出手段10と、該開口部に連通して本体内部側にエアを吸引するエア通路手段と、該エア通路手段内に設けた清浄装置と、該エア通路手段内のエアを吐出手段に循環させる強制循環手段とを備え、またエア通路手段の循環エアにオゾン発生装置によるオゾンを混合させ、手指乾燥装置の運転停止時間が一定時間以上に達した場合に自動的に一定時間運転を行うようにし、さらに挿入口11の近傍に左右の手指の挿入を検知する検知手段を配置した等の構成を有する。
【選択図】図1
Description
本考案は、衛生環境室や洗面所等において、洗浄後の水分が付着した手や指先を乾燥させ且つ除菌させる手指の乾燥装置に関するものである。また、本考案の乾燥装置は、本体内部でエアを循環させることで、外部への水滴の飛散を防止する吸引型の乾燥装置に関するものである。さらに、本考案は洗浄後の濡れた手指を乾燥させる手指乾燥装置において、特に手指を完全に乾燥させることを目的とする手指乾燥装置に関するものである。
従来、室内空間に露出するノズルから温風を送付させることで、手や指先の乾燥を行うハンドタオルが知られている。
また、従来より、洗浄後の手指を乾燥させる手指乾燥装置が知られている。例えば、紫外線による殺菌等の付加機能を備えているものや、送風空気を環流させたりして加熱効率を向上させているものも開発されている。
上記のような手指乾燥装置に関する従来技術について説明すると、特許文献1の「手指除菌乾燥装置」は、装置本体の内部で温風等を吹き付けることによって、手指の投入口から周辺に向けて菌類や微塵を飛散させてしまうという問題点を解消するためになされたもので、装置本体の内部に吸引による飛散防止手段と、発熱手段とが設けられると共に、内部の雰囲気を排出させる排出部が設けられ、この排出部に吸引装置を介してフィルタを設けた構成としたものである。
また、特許文献2の「エア循環式手指除菌乾燥装置」は、特許文献1と同様に、
装置本体の内部で温風等を吹き付けることによって、手指の投入口から周辺に向けて菌類や微塵を飛散させてしまうという欠点を解消するためになされたもので、装置本体の内部の空間部へブロア手段を介して吹出口にエアを導入させるダクト手段を形成し、該ダクト手段へは外気に連通する排気口が設けられた構成を有するものである。
装置本体の内部で温風等を吹き付けることによって、手指の投入口から周辺に向けて菌類や微塵を飛散させてしまうという欠点を解消するためになされたもので、装置本体の内部の空間部へブロア手段を介して吹出口にエアを導入させるダクト手段を形成し、該ダクト手段へは外気に連通する排気口が設けられた構成を有するものである。
さらに、特許文献3の「手指乾燥装置」は、特許文献1、2と同様に、装置本体の内部で温風等を吹き付けることによって、手指の投入口から周辺に向けて菌類や微塵を飛散させてしまうという問題点を解消するためになされたものである。
その構成は、装置本体の上部を設置面に対して使用者の方向に向けて斜めに形成し、該装置本体の上面を幅広に開口させて乾燥室を形成すると共に、装置本体の上面の手指の挿入口を装置本体の開口部を閉塞させる別体の蓋体の一部に形成したものであり、乾燥室は開口部と略同程度の大きさの側壁と底壁とで囲まれた空間を有し、該乾燥室内が装置本体の上面の開口部から観察可能に形成された構成を有するものである。
特開2000−37445号公報
特開2001−245819号公報
特開2004−97741号公報
ところで、従来の手指乾燥装置は、室内に、手や指に当たったエアを散布するため、雑菌等を散乱させ、かえって衛生上の問題を生じるという欠点があった。これを防止するため、乾燥装置の上部の開口から手を挿入させ、その中で乾燥させるようにした装置も知られているが、手にエアが当たることにより室内や人間側に汚染されたエアが跳ね返り、また温風による対流現象により室内に向けてエアが散乱する等の現象が見られるため、より衛生的な乾燥装置が必要とされていた。
また、従来の手指乾燥装置は、手の乾燥に時間がかかったり、水滴が周囲に飛散したり、装置内に挿入している手の動きと温風の吐出動作がずれたり、乾燥作動に時間がかかったり、また乾燥の途中で送風が停止されたり、手を引いた後に無駄な送風がある等の問題点があり、使用者は不快感や苛立ち感や不安感を持ったりするものであった。
さらに、従来の手指乾燥装置は、停止時に装置上方の挿入口(手指の挿入口)より空気中の雑菌が落下し、装置内部に侵入して装置内部を汚染したり、装置を再度運転する場合には、汚染された装置内部の空気を排出するため、室内の空気が汚染されたり、使用者に対して汚染された空気を噴出してしまうという問題があった。
また、従来の手指乾燥装置としては、装置上方に配置された挿入口(手指の挿入口)近傍に使用者の手の挿入を検知するセンサーを配置したものも提案されているが、このセンサーは挿入口にいずれか一方の手の挿入があった場合に、これを検知して、手指乾燥装置を運転するものである。
このため、使用者によっては片手のみの挿入によって手指の乾燥を行ない、他方の手には充分な乾燥が行なわれないという問題がある。特に、食品や精密機械等の各種の工場や病院等においては、多数の使用者のなかには片手のみの乾燥だけで作業に就く者も存在するものであるが、使用者個々のモラルのみで両手の乾燥を実施させるのは困難であり、結果として作業環境や製品等を清潔に保つことが困難であるという問題があった。
さらに、従来の手指乾燥装置に設けられた吐出手段は、装置本体の内部の幅と略同一の幅に形成された単一の長方形によって構成されており、このような構成の吐出手段から噴出されるエアは装置の内部に挿入された手に対して略均一に噴出されるため、挿入した手の指の股や爪の付け根などの細部にまでエアが行き渡らず、指の股や爪の付け根などの細部の乾燥が不十分になるという問題を有していた。
本考案は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、洗浄後の手指を乾燥させる手指乾燥装置において、手指の乾燥を行っている際に装置の周辺
に水滴や雑菌等を飛散させることがなく、また両手の乾燥を確実に実施させ、装置内に挿入した手指の動きと送風の吐出動作がずれたりせず、さらには手の指の股や爪の付け根などの細部の乾燥を行うことができる等、衛生的かつ快適に使用することができる手指乾燥装置を提供することを目的とする。
に水滴や雑菌等を飛散させることがなく、また両手の乾燥を確実に実施させ、装置内に挿入した手指の動きと送風の吐出動作がずれたりせず、さらには手の指の股や爪の付け根などの細部の乾燥を行うことができる等、衛生的かつ快適に使用することができる手指乾燥装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解消するため、本考案の請求項1の手指乾燥装置は、本体の上部に設けた開口部と、該開口部の内壁側からエアを噴出させる吐出手段と、該開口部に連通して本体内部側にエアを吸引するエア通路手段と、該エア通路手段内に設けた清浄装置と、該エア通路手段内のエアを前記吐出手段に循環させる強制循環手段とを備えた乾燥装置において、前記エア通路手段の循環エアにオゾン発生装置によるオゾンを混合させたことを特徴とする。これにより、開口部付近のエアは、オゾンの殺菌効果により、除菌された状態で吐出され、また、そのエアは、本体に向けて吸引されることで、外部への非衛生的な放出が抑制されるため、上記の課題は解消される。
また、本考案の請求項2の手指乾燥装置は、請求項1において、前記エア通路手段は、前記開口部から下部へ向けて配置させた吸引ダクトと、該吸引ダクトの下部に設けたドレイン室と、該ドレイン室から前記吐出手段にフィルタ及び圧力調整分岐室を経由してエアを圧送するブロアとを有し、前記オゾン発生装置を前記圧力調整分岐室に配置させると共に前記吐出手段に供給される直前のエアに対してオゾンを混合させることを特徴とする。このような構成により、最も細菌が付着し易いダクト内壁に濃度の高いオゾンを供給させて、本体内部の衛生状態の向上と、メンテナンスの容易性を確保したものである。
上記の本考案の手指乾燥装置においては、吸引による水滴、エアの外部への飛散を防止し、オゾン含有エアを循環させる構成としてあるため、従来の温風乾燥によるハンドドライヤ等と比較して、室内空間と装置本体そのものを衛生的に保つことができ、手や指先に対しても殺菌乾燥を行えるという様々な効果を発揮することができる。
また、本考案は、上記のように構成することにより、使用者の手指の乾燥作業を行い易くするだけでなく、乾燥作動のタイミングを手の動きに一致させることが可能となり、使用者は不快感や苛立ち感や不安感を持ったりすることがなく、乾燥効率を向上させることが可能となる。
また、本考案の手指乾燥装置は、運転停止時間が一定時間以上に達した場合に自動的に一定時間運転を行うことによって、手指乾燥装置の停止時に装置の上方に形成した挿入口より装置内部へ侵入した雑菌を死滅せしめ、手指乾燥装置の内部を清浄に保つことを可能とする。
また、本考案の手指乾燥装置は、挿入口近傍に配設した検知手段が両手の挿入を検知した場合に運転を開始することによって、使用者が片手のみの挿入により手指の乾燥を行ない、他方の手は充分な乾燥が行なわれないという問題を解決し、両手を充分に乾燥させることを可能とする。
さらに、本考案の手指乾燥装置は、吐出手段を小型の長方形を複数整列させた形状として構成することによって、噴出されるエアは挿入された手の指の股や爪の付け根などの細部に直接的に達するため、挿入された手の指の股や爪の付け根などの細部にまでエアが行き渡って手指の乾燥を充分に行なうことを可能とする。
以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は本実施例による乾燥装置の内部を透視した概略正面図であり、図2は本実施例による乾燥装置の概略側面図であり、図3は本実施例の他の実施例に係る乾燥装置を示す概略正面図である。
本実施例の乾燥装置は、洗面所等の床面に載置させて使用するものであり、図1に示すように、装置本体1の上部に設けた開口部2と、該開口部2の内壁側からエアを噴出させる吐出手段(ジェットノズル)10と、該開口部2に連通して本体内部側にエアを吸引する配管路から構成されたエア通路手段と、該エア通路手段内に設けたプレフィルタ6a、ヘパ(HEPA)フィルタ6b等から成る清浄装置と、エア通路手段内のエアを吐出手段10に循環させるブロアモータ4等から成る強制循環手段を備えたものである。
本実施例において、エア通路手段は、図1又は図2に示すように、装置本体1の上部に向けて手を挿入し易い形状で開口させた開口部2と、この開口部2から下部へ向けて配置させた本体上部側をやや広い容量とした吸引ダクト2aと、該吸引ダクト2aの下部に延長させた細長い配管路を経由して本体の下部に配置させたドレイン室3と、該ドレイン室3から、プレフィルタ6aを介して上部に向けて配置したブロア室5と、このブロア室5の上部にへパフィルタ6bを介して設けた圧力調整分岐室7と、この圧力調整分岐室7の両側から延設させた一対の分岐管9と、この分岐管9から開口部2に沿って複数のノズル部を設けた吐出手段であるジェットノズル10とを有している。
そして、ブロア室5に設けたブロアモータ4を作動させることにより、ジェットノズル10から噴射されたエアを吸引させてエア通路を強制的に循環させる構成としている。
また、ブロアモータ4はエアを強制的に循環するだけでなく、加熱効果があり、従って、ジェットノズル10から噴射されたエアは温風として人の手や指先に当たることになる。そして、本体内部側への吸引による負圧効果で、細菌類が含まれる水滴やエアを外部に飛散させずに循環させることができる。
本考案は、上記の構成において、オゾン発生装置8を圧力調整分岐室7の内部に配置させ、吐出手段であるジェットノズル10に供給される直前のエアに対してオゾンを混合させるようにしている。
このオゾン発生装置8は、図1に示すように、沿面放電型のオゾナイザを使用することで、圧力調整分岐室7に流れるエアにオゾンを混合させることができる。また、図2に示すように、分岐管9へ混合させる形態を採ることも可能である。
このような構成によれば、ジェットノズル10からオゾン含有エアを効果的に噴出させ、開口部2付近のエアから吸引ダクト2a内の内壁に付着した細菌類を殺菌して、手指の殺菌乾燥と共に装置本体内部の衛生を維持することができる。
さらに、図3に示すように、他の実施例として、オゾン発生装置8を圧力調整分岐室7の外部に配置させ、オゾン発生装置8から発生させたオゾンを分岐管9の途中に接続した細管9aを経て、吐出手段であるジェットノズル10に供給される直前のエアに対してオゾンを混合させるようにしてもよい。
図4は、本考案の実施例2に係る手指乾燥装置の概略側方断面図である。この図に示す手指乾燥装置は、箱型の装置本体1を有し、装置本体1の上部を接地面に対して使用者側に向けて斜めに傾斜させたことで、使用者が手を挿入し易い方向に向けて開口させた構成としたものである。
そして、装置本体1の上面を幅広に開口させて乾燥室12を形成すると共に挿入口11を装置本体1の開口部12aを閉塞させる別体の蓋体22の一部に形成している。より詳細には、装置本体1の開口部12aの大きさの略長矩形状の外縁から中央部側に向けて凹陥させて手指H(図8参照)が挿入できる程度の略長矩形状の挿入口11(図5参照)を形成する。また、図5又は図6に示すように、検知手段19が蓋体22に形成された挿入口11の側部に設けられている。
このような構成によって、検知手段19が手指Hの挿入を的確に検知して、手指乾燥装置の作動タイミングが手の動きと一致することにより、使用者は不快感、苛立ち感或いは不安感を持ったりすることが無く、乾燥効率も向上させることが可能となる。また、検知手段19は検知する方向を任意に変更可能として、微調整を行うことが可能である。
また、図4に示す蓋体22としては、装置本体1の開口部12aの大きさの略長矩形状の外縁から中央部側に向けて凹陥させて手指Hが挿入できる程度の略長矩形状の挿入口11が形成され、その挿入口11の周辺となる凹陥部の平坦面に乾燥方法を説明する表示部15(図5参照)を設けることができる。この表示部15は、内部にバックライト方式で照明装置を設け、使用時にこの照明装置を点灯させることで、強調させることができる。
また、乾燥室12は、図4に示すように、開口部12aと略同程度の大きさの側壁12bと底壁12cとで囲まれた略直方体形状の空間を有すると共に、乾燥室12内、より詳細には、乾燥室12内の全壁が装置本体1の上面の開口部12aから観察可能となるように形成されている。
さらに、乾燥室12の底壁12cは、乾燥室12の内壁に付着した水滴や、後述する洗浄液が自重で流出できるように接地面に対して斜めに形成され、該底壁12cの最下方には外部へ連通する排気及び排水路18が設けられている。この排気及び排水路18は、本実施例では下方向へ伸びる垂直なダクトと装置本体1の底部側に設けた水受け部16から構成されている。
また、水受け部16は吸引手段であるブロアモータ28にプレフィルタ20を通して連通され、吸引された空気はヘパフィルタ29を通過することによって清浄化される。
そして、図4に示すように、装置本体1の先端の挿入口11から手指の挿入方向に向けてやや離れた位置の本体内部には、高速空気流を噴出可能とした一対の噴出手段、具体的にはダクト型ノズル25、25が手の甲と手のひら側で対向させた状態に設けられ、挿入した手を回転させることが可能な範囲以上の距離を空けて対向配置させている。このように対向配設された噴出手段(ダクト型ノズル25、25)の間の距離は、具体的には100mm以上の距離にするのが望ましい。
これは、上記のように対向する噴出手段(ダクト型ノズル25、25)の間の距離が100mm未満である場合には、挿入した手指を回転させたりすると噴出手段(ダクト型ノズル25、25)に接触する可能性が高く、危険であり、これを回避するためには少なくとも100mm以上の距離を有する必要があるためである。
さらに、ダクト型ノズル25から手指の挿入方向に向けてやや離れた位置の本体内部には一対の赤外線を照射する赤外線照射手段であるハロゲンランプ13、13が同様に対向された状態で配設されている。
上記のダクト型ノズル25は、フィルタ等を通過する空気流路の先端部に配置されるもので、装置本体1の下部に配置されたフィルタ及び継手から延出されると共にダクトを通じて装置本体1の上部まで導出され、挿入口11の近傍で円筒形状のダクト型ノズル25として形成されている。そして、このダクト型ノズル25上には、例えば、図7に示すように、長手方向に所定間隔をあけて並べた状態で複数の噴出孔25a、25a…が設けられ、これにより高速空気流の噴出を可能としている。
本考案においては、図4に示すように、噴出手段であるダクト型ノズル25と、赤外線照射手段であるハロゲンランプ13を別位置に設けることも可能であるが、小型化を実現して乾燥室12内を広く確保するために、図7及び図8に示す赤外線照射手段であるハロゲンランプ13をダクト型ノズル25の噴出孔25aの配列に沿って棒形状に設けることによって、噴出手段(ダクト型ノズル25)の内部に設けるようにしてもよい。
上記の構成によれば、手指の挿入口11(図8参照)の左右方向にダクト型ノズル25、25に設けられた複数の噴出孔(図7参照)25a、25a…が直線状に並列され、夫々の噴出孔25a、25a…から高速空気流が噴出されることにより、大きな水滴を手指より除去することができ、また手指の表面に残った水に赤外線を照射することにより、水を気化させることができるため、手指を完全に乾かすことが可能となる。
特に、図7及び図8の構成では、手指Hは赤外線照射手段を構成するハロゲンランプ13に直接接触することがないため、やけどを効果的に防止することができ、手指Hの全体に赤外線の照射と空気流の噴射を同時に実現できる。
また、本考案の手指乾燥装置においては、図9及び図10に示すように、乾燥室12内または排気及び排水路18の適宜箇所に、水や薬液などの洗浄液を散布する洗浄手段23が設けられている。この洗浄手段23は、本実施例では、装置本体1の開口部12a近傍に設けられ、乾燥室12内の全体に対して洗浄液を散布することが可能とされている。
なお、図9に示すように、装置本体1の下部には排出口26aを設けることによって、水受け部16に溜まった水分を排出することができる。
さらに、図10に示すように、乾燥室12内または排気及び排水路18には、紫外線灯やオゾン発生装置等から成る殺菌手段24が設けられている。本実施例では、殺菌手段24は、乾燥室12の底壁12c側の内壁面と排気及び排水路18の排出口近傍の二箇所に配置されている。
上記の洗浄手段23及び殺菌手段24は、手動スイッチ等で作動させることも可能であるが、タイマー等と連動させて定期運転をさせることも可能である。
また、装置本体1及び乾燥室12の表面には抗菌剤及び撥水剤を塗布することにより、汚水等の汚れが装置本体1及び乾燥室12に付着することを防止することも可能である。
上記のように構成された装置を使用するに際しては、挿入口11より手指を挿入することによって、所定の機構動作が実行され、大きな水滴は左右方向に並ぶダクト型ノズル25、25の複数の噴出孔25a、25a…の列から噴出される高速空気流により取り除かれる。
同時に、手指の表面に残った水にはハロゲンランプ13により赤外線を照射して、水を気化させることができる。このとき、手指において赤外線が照射された箇所は、表面温度が上昇して熱くなるが、左右のダクト型ノズル25、25の複数の噴出孔25a、25a…から空気を噴き付けることにより、手指の表面温度を下げることができる。
即ち、高速空気流の噴出口である複数の噴出孔25a、25a…は、挿入口11の長手方向に対して平行に設けられており、これらの噴出孔25a、25a…と同様に、手指の挿入口11に対して平行若しくは内部にハロゲンランプ13を設けているため、このハロゲンランプ13より赤外線が照射されている位置の近傍またはその位置に高速空気流が噴出されることとなり、これにより手指の温度上昇を抑制しつつ乾燥させることができる。
また、一般に、使用者は、ハロゲンランプ13の熱よりも、高速空気流の圧力の方を体感し易いため、高速空気流の当たる位置で手指の挿入深さを調節する傾向があり、高速空気流の当たる位置と赤外線が照射される位置が離れている場合には、赤外線が照射されない箇所を生じるおそれがある。
しかしながら、本考案においては、上記のようにハロゲンランプ13による赤外線が照射されている位置の近傍に高速空気流が当たるように構成されているため、赤外線の照射されない箇所を生じるおそれがない。特に、図7及び図8の例では、ハロゲンランプ13による赤外線が照射されている位置に、同時に高速空気流が当たるため、赤外線の照射されない箇所が生じない。
本実施例において、実施例2と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
図11に示す本実施例の装置本体1の開口部12aを閉塞する蓋体22においては、検知手段19が該蓋体22の外部に配設され、蓋体22に設けられた挿入口11には、さらに開閉可能な各種の扉14を設けることができる。なお、図11は、開口面に沿って設けた回転軸17により回転式に開閉する扉14を示しており、図12及び図13は、開口面に沿って摺動させるスライド式の扉14を示している。
このような構成にすることにより、検知手段19は乾燥作動のタイミングと手の動きとを一致させて、使用者の不快感や苛立ちを生じさせずに、乾燥効率も向上するという効果だけではなく、挿入口11に配設された扉14の開閉のタイミングについても検知することが可能である。
本実施例において、実施例2及び実施例3と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
図14に示す本実施例装置は、装置本体1の上面に手指の挿入口11を設け、該装置本体1の内部の乾燥室12内に噴出手段(ダクト型ノズル25)と赤外線照射手段(ハロゲンランプ13)とを配設させ、装置本体1の上部を接地面に対して使用者の方向に向けて斜めに形成し、該装置本体1の上面を幅広に開口させると共に挿入口11を装置本体1の開口部12aを閉塞させる別体の蓋体22の一部に形成し、手指の挿入を検知する検知手段19が挿入口11付近の装置本体1の上面に配設されたものであり、蓋体22には閉止時に検知手段19が収納される収納部が形成されるように構成されている。
なお、図示はしていないが、蓋体22に検知手段19を配設した場合には、電源コード(不図示)が装置本体1より延びているため、雑然とした状態で放置され、装飾性を損するが、本実施例においては、蓋体22に検知手段19を配設せずに装置本体1の上面に検知手段19を配設することにより、電源コードが装置本体1の内部を通過して外観に現れることがなく、装飾性を損することがない。
図15は、本実施例による手指乾燥装置の概略側方断面図である。この手指乾燥装置は、箱型の装置本体1を有し、装置本体1の上部を接地面に対して使用者側に向けて斜めに傾斜させて形成することで、使用者が手を挿入し易い方向に向けて開口させている。そして、装置本体1の上面を幅広に開口させて乾燥室12を形成すると共に、挿入口11を装置本体1の開口部12aを閉塞させる別体の蓋体22の一部、詳細には、装置本体1の開口12aの大きさの略長矩形状の外縁から中央部側に向けて凹陥させて手指が挿入できる程度の略長矩形状の挿入口11を形成すると共に、図17に示すように、蓋体22に形成された挿入口11の短辺に使用者の左右の手を個別に検知する検知手段19a、19bから構成される一対の検知手段を配設してある。
これらの一対の検知手段19a、19bはそれぞれの検知範囲を3cmとすると共に、使用者により挿入される左右の手を個別に検知し、該一対の検知手段19a、19bが共に手の挿入を検知した場合に運転を開始する構成とする。これによって、本実施例の手指乾燥装置は、使用者の両方の手を確実に乾燥せしめて作業環境や製品等を清浄に保つことを可能とする。
また、図15において、蓋体22には、装置本体1の開口12aの大きさの略長矩形状の外縁から中央部側に向けて凹陥させて手指が挿入できる程度の略長矩形状の挿入口11が形成され、図17に示すように、その挿入口11の周辺となる凹陥部の平坦面に乾燥方法を説明する表示部15を設けることができる。この表示部15は、内部にバックライト方式で照明装置を設け、使用時にこの照明装置を点灯させることで、強調させることができる。
また、乾燥室12は、開口12aと略同程度の大きさの側壁12bと底壁12cとで囲まれた略直方体形状の空間を有すると共に、乾燥室12内、より詳細には、乾燥室12内の全壁が装置本体1の上面の開口12aから観察可能に形成されている。
さらに、乾燥室12の底壁12cは、乾燥室12の内壁に付着した水滴や、後
述する洗浄液が自重で流出できるように接地面に対して斜めに形成され、該底壁12cの最下方には外部へ連通する排気及び排水路18が設けられている。この、排気及び排水路18は、本実施例では下方向へ伸びる垂直なダクトと装置本体1の底部側に設けられた水受け部16とから構成されている。また、水受け部16は吸引手段であるブロアモータ28にプレフィルタ20を通して連通され、吸引された空気はヘパフィルタ29を通過することによって清浄化される。
述する洗浄液が自重で流出できるように接地面に対して斜めに形成され、該底壁12cの最下方には外部へ連通する排気及び排水路18が設けられている。この、排気及び排水路18は、本実施例では下方向へ伸びる垂直なダクトと装置本体1の底部側に設けられた水受け部16とから構成されている。また、水受け部16は吸引手段であるブロアモータ28にプレフィルタ20を通して連通され、吸引された空気はヘパフィルタ29を通過することによって清浄化される。
そして、装置本体1の先端の挿入口11から手指の挿入方向に向けてやや離れた位置の本体内部には、高速空気流を噴出可能とした一対の噴出手段、具体的にはダクト型ノズル25、25が手の甲と手のひら側で対向させた状態で挿入した手を回転させることが可能な範囲以上の距離を空けて配設されている。このように対向させて配設された噴出手段の間の距離は、具体的には100mm以上の距離であるのが望ましい。これは、対向する噴出手段の間の距離が100mm未満である場合、挿入した手指を回転させたりすると噴出手段に接触する可能性が高く、危険であり、これを回避するためには少なくとも120mm以上の距離を有する必要があるためである。
さらに、ダクト型ノズル25から手指の挿入方向に向けてやや離れた位置の本体内部には一対の赤外線を照射する赤外線照射手段であるハロゲンランプ13が同様に対向させて配設されている。
ダクト型ノズル25は、フィルタ等を通過する空気流路の先端部に配置されるもので、装置本体1の下部に配置されたフィルタ及び継手から延出されると共にダクトを通じて装置本体1の上部まで導出されて、開口12aの近傍で、円筒形状のダクト型ノズル25として形成されている。
このダクト型ノズル25には、図18に示すように、長手方向に所定の間隔を置いて小型の長方形状の複数の噴出孔25a、25a…が整列配置され、夫々の噴出孔25aがダクト型ノズル25に左右に偏在して整列するように配置されたことによって、噴出されるエアは挿入された手の指の股や爪の付け根などの細部に直接的に達するため、挿入された手の指の股や爪の付け根などの細部にまでエアが行き渡ることによって、手指の乾燥を充分に行なうことが可能となる。
本実施例では、噴出手段であるダクト型ノズル25と、赤外線照射手段であるハロゲンランプ13を別位置に設けることも可能であるが、小型化を実現して乾燥室12内を広く確保するために、図18に示す通り赤外線照射手段であるハロゲンランプ13をダクト型ノズル25の噴出孔25aの配列に沿って棒形状に設けることにより、赤外線照射手段を噴出手段の内部に配設した構成としている。このような構成とすることにより、手指は赤外線照射手段を構成するハロゲンランプ13に直接接触することがないため、やけどを効果的に防止することができ、手指の全体に赤外線の照射と空気流の噴射を同時に実現することができる。
上記の構成によれば、手指の挿入部における左右方向に直線状に小孔が並ぶ噴出孔25a、25aから噴出される高速空気流の噴出により、大きな水滴を手指より除去すると共に、手指の表面に残った水に赤外線を照射することにより、水を気化させるため、手指を完全に乾燥させることができる。
また、本実施例の手指乾燥装置においても、図9及び図10に示すように、乾燥室12内または排気及び排水路18の適宜箇所に、水や薬液などの洗浄液を散布する洗浄手段23を設けるようにしてもよい。本実施例においては、この洗浄手段23を装置本体1の開口部12a近傍に設け、乾燥室12の内部全体に対して洗浄液を散布することが可能な構成としてもよい。
また、乾燥室12内または排気及び排水路18には、図10に示すように、紫外線灯、オゾン発生装置等から成る殺菌手段24を設けてもよい。本実施例においては、この殺菌手段24は乾燥室12の底壁12c側の内壁面と排気及び排水路18の排出口近傍の2箇所に配置するようにしている。
ところで、本実施例の手指乾燥装置においては、図16に示すフローチャートのように、運転が停止してからの経過時間を測定し、運転停止時間が1時間に達したと判断した場合には、2分間の自動運転を行い、2分間の自動運転が終了した後には、再度運転を停止する。また、運転が停止してからの経過時間が3時間に満たないうちに使用者の手の挿入を検知して運転が行われた場合には、運転終了後から再度運転停止時間を測定し直す。このため、本実施例の手指乾燥装置は、運転停止中に本体内部へ侵入した雑菌を死滅せしめ、本体内部を清浄に保つことが可能である。
また、本考案の手指乾燥装置の装置本体1の内部及び乾燥室12は抗菌剤及び撥水剤により表面が加工されており、汚水等の汚れが本体に付着することを防止することが可能である。装置本体1の内部の表面に施される加工は、本実施例においては、例えばフッ素加工が挙げられる。
この実施例において、実施例5と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
図19に示す本実施例の検知手段は、上記の挿入口11の長辺に使用者の左右の手を個別に検知する検知手段19a、19bから構成される二対の検知手段が配設され、これらの二対の検知手段19a、19bは使用者により挿入される左右の手を個別に検知し、二対の検知手段19a、19bが共に手の挿入を検知した場合に運転を行う構成としている。このような構成とすることにより、検知手段19a、19bが使用者の両方の手指の挿入を検知し、使用者の両方の手指を確実に乾燥せしめて作業環境や製品等を清浄に保つことが可能となる。
本考案の手指乾燥装置は、装置内の水滴やエアが外部へ飛散するのを吸引作用によって防止すると共に、オゾン含有エアを循環させる構成により、室内空間と装置本体そのものを衛生的に保つことができ、手や指先に対しても殺菌乾燥を行うことが可能であり、また乾燥作動のタイミングを手の動きと一致させ、さらには使用者が両手を挿入することによって装置が作動する構成により、両手の充分な乾燥及び殺菌が実行されるものであり、快適かつ衛生的に使用することができる手指乾燥装置としての利用が可能である。
1 装置本体
2 開口部
2a 吸引ダクト
3 ドレイン室
4 ブロアモータ
5 ブロア室
6a プレフィルタ
6b ヘパフィルタ
7 圧力調整分岐室
8 オゾン発生装置
9 分岐管
9a 細管
10 吐出手段(ジェットノズル)
11 挿入口
12 乾燥室
12a 開口部
12b 側壁
12c 底壁
13 ハロゲンランプ
14 扉
15 表示部
16 水受け部
17 回転軸
18 排水路
19 検知手段
20 プレフィルタ
22 蓋体
23 洗浄手段
24 殺菌手段
25 ダクト型ノズル
25a 噴出孔
28 ブロアモータ
29 ヘパフィルタ
H 手指
2 開口部
2a 吸引ダクト
3 ドレイン室
4 ブロアモータ
5 ブロア室
6a プレフィルタ
6b ヘパフィルタ
7 圧力調整分岐室
8 オゾン発生装置
9 分岐管
9a 細管
10 吐出手段(ジェットノズル)
11 挿入口
12 乾燥室
12a 開口部
12b 側壁
12c 底壁
13 ハロゲンランプ
14 扉
15 表示部
16 水受け部
17 回転軸
18 排水路
19 検知手段
20 プレフィルタ
22 蓋体
23 洗浄手段
24 殺菌手段
25 ダクト型ノズル
25a 噴出孔
28 ブロアモータ
29 ヘパフィルタ
H 手指
Claims (2)
- 本体の上部に設けた開口部と、該開口部の内壁側からエアを噴出させる吐出手段と、該開口部に連通して本体内部側にエアを吸引するエア通路手段と、該エア通路手段内に設けた清浄装置と、該エア通路手段内のエアを前記吐出手段に循環させる強制循環手段とを備えた乾燥装置において、前記エア通路手段の循環エアにオゾン発生装置によるオゾンを混合させたことを特徴とする手指乾燥装置。
- 前記エア通路手段は、前記開口部から下部へ向けて配置させた吸引ダクトと、該吸引ダクトの下部に設けたドレイン室と、該ドレイン室から前記吐出手段にフィルタ及び圧力調整分岐室を経由してエアを圧送するブロアとを有し、前記オゾン発生装置を前記圧力調整分岐室に配置させると共に前記吐出手段に供給される直前のエアに対してオゾンを混合させることを特徴とする請求項1記載の手指乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008000929U JP3141393U (ja) | 2004-03-08 | 2008-02-21 | 手指乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
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JP2004165114 | 2004-05-07 | ||
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Related Parent Applications (1)
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---|---|
JP3141393U true JP3141393U (ja) | 2008-05-01 |
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ID=43291450
Family Applications (2)
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---|---|---|---|
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JP2008000930U Expired - Lifetime JP3141394U (ja) | 2004-03-08 | 2008-02-21 | 手指乾燥装置 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008000930U Expired - Lifetime JP3141394U (ja) | 2004-03-08 | 2008-02-21 | 手指乾燥装置 |
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Families Citing this family (1)
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JP7452116B2 (ja) * | 2020-03-11 | 2024-03-19 | 三菱電機株式会社 | ハンドドライヤー |
-
2008
- 2008-02-21 JP JP2008000929U patent/JP3141393U/ja not_active Expired - Lifetime
- 2008-02-21 JP JP2008000930U patent/JP3141394U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3141394U (ja) | 2008-05-01 |
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