JP3140951B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3140951B2
JP3140951B2 JP07224150A JP22415095A JP3140951B2 JP 3140951 B2 JP3140951 B2 JP 3140951B2 JP 07224150 A JP07224150 A JP 07224150A JP 22415095 A JP22415095 A JP 22415095A JP 3140951 B2 JP3140951 B2 JP 3140951B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば大型CR
T代替として使用でき、または、マルチメディアなどの
AV関連ディスプレー、CADなど設計用パソコン用デ
ィスプレー、プレゼンテーション用などの多人数で使用
するディスプレー装置などに使用でき、複数の液晶パネ
ルをつなぎ合わせてなる大型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、AV機器として用いられる家庭用
のテレビ、OA機器に用いられる表示装置に対して、軽
量化や薄型化、更には低消費電力化、高精細化および画
面の大型化の要求が高まっている。この要求は、CRT
(Cathode−Ray Tube)ディスプレイ、
LCD(Liquid Crystal Displa
y)、プラズマ・ディスプレイ、EL(Electro
Luminescent)ディスプレイ、LED(L
ight Emitting Diode)ディスプレ
イ等の表示装置においてもなされており、その要求に対
処すべく開発が行われ、その一部は実用化されつつあ
る。
【0003】ところで、家庭においては、娯楽用として
テレビの占める位置付けが高まっている。実際のテレビ
の販売状況を考慮しても、インチ当たりの価格の低下と
ともにではあるが、徐々に大型のテレビヘとシフトして
きており、音声のステレオ化とともに、一層の大画面化
は家庭向けテレビの必須要件となっている。同様に、ビ
ジネス分野においても、取扱いが簡単で、静止画はもち
ろん動画においても鮮明な映像が得られ、また、コンピ
ュータを用いたプレゼンテーション等にも応用が可能で
あり、視覚的に高い効果が得られるという点からも、上
述のような表示装置が用いられてきており、さらなる大
型化が期待されている。
【0004】上述した表示装置の中でも液晶表示装置
は、他の表示装置に比べ、奥行き方向の寸法、すなわ
ち、厚さを格段に薄くできることから、軽量で、狭いス
ペースにも容易に設置できるという利点があり、また、
消費電力が小さく、フルカラー化が容易な点から、近年
においては種々の分野で用いられつつあり、他の表示装
置以上に画面の大型化への期待が大きくなってきてい
る。
【0005】ところで、表示画面の大型化にあたって、
一画面当たりの解像度が同一であると、画像のあらが非
常に目立つため、映像ソースの高画質化とともに、上記
解像度を向上させる必要がある。液晶表示装置において
は、多数同時に一体に形成された、独立して制御可能な
画素により画像を形成しており、解像度を向上させるこ
とは、該画素の数を増加させることに他ならない。
【0006】ところが、製造工程における各画素単体で
の欠陥率の低減化は、現在ではほぼ頭打ちの状態であ
り、飛躍的な進歩は望めない。従って、液晶表示装置の
大画面化に伴って画素数を増大させることは、表示装置
全体としての製造歩留りを加速度的に悪化させるもので
あり、この結果、大画面かつ高画質の液晶表示装置は、
生産量を増大させることが困難となり、非常に高価なも
のとなってしまう。
【0007】そこで、上記問題を解決するために、複数
の液晶パネルをつなぎ合わせて1つの画像を表示させ
る、いわゆるマルチパネル表示方式の液晶表示装置を用
いて画面の大型化を実現する方法が採用されている。こ
のような方式を用いることにより、各液晶パネルの欠陥
率が同等であっても、液晶表示装置全体としての欠陥率
を分散でき、液晶表示装置全体としての歩留りを向上さ
せることが可能となる。このため、単位面積当たりのコ
ストの上昇を抑え、低コストで大画面かつ高画質の液晶
表示装置を得ることができる。
【0008】上述したマルチパネル表示方式の液晶表示
装置を作製するに際して用いられる、基板を貼り合わせ
る技術としては、複数のLCD基板を高分子材料で接合
し、レーザー光を用いてはみ出した部分をエッチング
し、基板を平坦化する技術が提案されている(特開平1
−213621号)。この提案技術では、TNモードを
使用しており、図12(a)に示すように、偏光板2
4、25の偏光軸(矢印にて示す)が液晶パネル22の
各辺、特に接合面23に対して45゜回転した方向に設
定されている。
【0009】また、液晶パネルの接合面である継ぎ目を
隠蔽する技術としては、複数の液晶パネルを一枚の補強
基板に貼り付け、その補強板に継ぎ目を隠蔽する遮光層
を設ける技術が提案されている(実公平6−17178
号)。さらに、本願出願人により、複数のLCD基板を
高分子材料で接合する際に、接合材料中に光を吸収する
材料を添加し、継ぎ目を隠蔽する方法が提案されている
(特願平6−210216号)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者に
あっては、液晶パネルを傾けて観察した場合、隣接した
絵素が遮光層に隠れてしまい、かえって継ぎ目が目立っ
てしまうという難点がある。後者による場合は、隠蔽効
果が非常に優れているが、TNモードを使用しており、
偏光板の偏光軸が液晶パネルの各辺に対して45°方向
に設定されているため、屈折率の微妙な差、加工時の歪
みなどで継ぎ目での光漏れが部分的に起こるという弱点
がある。
【0011】また、両者にあっては基板同士を接合した
界面が存在するため、直交ニコル下では偏光板の偏光軸
と接合面の配置関係により接合面の見えやすさが大きく
左右される。すなわち、接合面では、図13に示すよう
にS波とP波とで反射率が異なるため、接合面と偏光板
の偏光軸とがずれていると、接合面と平行又は垂直な方
向以外の偏波面を有する入射光の場合、反射光の偏波面
が入射光の偏波面とずれて少し回転し、その結果、検光
子と90°の方向からずれて光が漏れる。この光漏れ現
象は、空気と硝子との界面において、S波およびP波が
反射する際に起こる現象、つまり図13に示す現象と同
様である。この光漏れ現象は、接合面が偏光板の偏光軸
から45°方向に配置された場合に最も大きい。
【0012】また、接合面に存在する接着剤は、一般
に、重合時の収縮や接合時の圧縮などにより、微小の複
屈折成分が生じ、かつ、複屈折成分の主軸が接合面に水
平または垂直方向に配向している。この状態で、接合面
に平行または水平方向以外に偏波面を有する偏光が接合
面を通過する場合、接合面で楕円偏光になり、やはり、
光り漏れを起こす。この場合も、接合面が偏光板の偏光
軸から45°方向に配置された場合に、光漏れが最も大
きい。
【0013】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、複数の液晶パネルをつな
ぎ合わせても、その継ぎ目を見え難くできるマルチパネ
ル表示方式の液晶表示装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、複数の液晶パネル同士を接合して並設された表示部
を有する液晶表示素子を備え、該液晶表示素子をその厚
み方向に挟んで両側に設けられる偏光板の少なくとも一
方の偏光板が、その偏光軸を、該液晶表示素子を構成す
る該複数の液晶パネル同士の接合部に沿った方向にほぼ
一致して設置されており、前記液晶パネルが、高分子壁
により隔てられた複数の液晶領域を有するとともに、各
液晶領域が液晶分子の配向方向を2方向以上に配向した
構成となっており、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0015】また、本発明の液晶表示装置は、複数の液
晶パネル同士を接合して並設された表示部を有する液晶
表示素子を備え、該液晶表示素子をその厚み方向に挟ん
で両側に設けられる偏光板の少なくとも一方の偏光板
が、その偏光軸を、該液晶表示素子を構成する該複数の
液晶パネル同士の接合部に沿った方向にほぼ一致して設
置されており、前記液晶パネルに備わった2つの基板の
少なくとも一方の基板の上に、液晶領域と接して配向層
が形成され、該配向層が結晶性高分子により球晶構造を
有するよう構成されて、液晶分子の配向方向が2方向以
上に配向されており、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
【0016】さらに、本発明の液晶表示装置は、複数の
液晶パネル同士を接合して並設された表示部を有する液
晶表示素子を備え、該液晶表示素子をその厚み方向に挟
んで両側に設けられる偏光板の少なくとも一方の偏光板
が、その偏光軸を、該液晶表示素子を構成する該複数の
液晶パネル同士の接合部に沿った方向にほぼ一致して設
置されており、前記液晶パネルに備わった2つの基板の
少なくとも一方の基板の上に、液晶領域と接する無配向
状態の配向層が設けられて、液晶領域の液晶分子の配向
方向が2方向以上のランダム配向となっており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0017】本発明の液晶表示装置において、前記液晶
パネルが、液晶分子の配向状態を軸対称状にした構成と
することができる。
【0018】また、本発明の液晶表示装置は、複数の液
晶パネル同士を接合して並設された表示部を有する液晶
表示素子を備え、該液晶表示素子をその厚み方向に挟ん
で両側に設けられる偏光板の少なくとも一方の偏光板
が、その偏光軸を、該液晶表示素子を構成する該複数の
液晶パネル同士の接合部に沿った方向にほぼ一致して設
置されており、前記液晶パネルが、高分子壁により隔て
られた複数の液晶領域を有するとともに、各液晶領域が
液晶分子の配向方向を2方向以上に配向した構成となっ
ており、さらに、前記液晶パネルが、液晶分子の配向状
態を軸対称状にした構成となっており、そのことにより
上記目的が達成される。
【0019】
【0020】次に、本発明の作用につき説明する。
【0021】本発明は、大画面化を目指した液晶パネル
の接合において、一方の偏光板の偏光軸を継ぎ目と同一
方向にする。このように液晶パネルを継ぐと、継ぎ目で
ある接合面に入射される偏波面が接合面に対して、平行
方向または垂直方向に光が入射する。このため、偏波面
が回転することがなく、クロスニコル下で黒状態とな
る。
【0022】さらに、偏光軸方向(4方向)に視角特性
の優れた液晶表示モードを使用することにより、継ぎ目
の見えにくい、かつ、視角特性の対称な液晶表示装置を
作製することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態につき、項目
別に以下に説明する。
【0024】(セル構造)本発明の液晶表示装置は、図
1(a)および図2(a)に示すように、複数の液晶パ
ネル2、この図示例では2つの液晶パネル2が接合面3
で継ぎ合わされて液晶表示素子1が構成されており、こ
の液晶表示素子1を挟んでその厚み方向の両側に偏光板
4、5が設けられている。両偏光板4、5は、図1
(b)および図2(a)に示すように相互に直交する偏
光軸方向となっており、一方の偏光板における偏光軸と
接合面3とをほぼ一致させている。
【0025】このように液晶表示素子1と偏光板4、5
とを構成すると、図2(b)に示すように、偏光板4を
透過する光は偏光板4の偏光軸に沿った方向となり、図
2(c)に示すように、その光の偏波面が接合面3に対
して垂直方向に光が入射する。このため、図2(d)に
示すように、偏波面が回転することがなく、クロスニコ
ル下で黒状態となる。
【0026】さらに、接合面に、微小な複屈折を有する
接合剤が含まれており、接合面(線)と一方の偏光板の
偏光軸とが角度を持つ場合において、本発明のように接
合面(線)と一方の偏光板の偏光軸とをほぼ一致させる
ことにより、光漏れを防止できる。これを詳細に説明す
ると、図3(a)に示すように、従来と同様に、液晶パ
ネル22をつなぎ合わせた液晶表示素子21に対して、
その接合面23に偏光軸の方向を傾けて偏光板24、2
5を組み合わせた場合は、図3(b)に示すように偏光
板4にて直線偏光された光は、接合面3に存在する接合
剤による複屈折成分のため楕円偏光となり、偏光板5に
おいて光漏れが生じる。これに対して、本発明のように
接合面(線)と一方の偏光板の偏光軸とをほぼ一致させ
ることにより、光漏れを防止する効果が最大となる。
【0027】上記2点の観点から、図1に示すように、
接合面(線)3と一方の偏光板の偏光軸とをほぼ一致さ
せることが好ましい。上記光漏れ現象は、接合面と一方
の偏光板の偏光軸の方向が一致している場合に最も少な
い。TNモード、STNモードにおいても、このような
偏光板の貼り合わせ方を適応した場合、接合面が見えに
くい効果があり、好ましい。
【0028】特に、TNモードの場合は、広視角表示モ
ードを使用するのが好ましい。その理由は、以下の通り
である。TNモードの場合は、図4(b)に示すように
一方の偏光板の偏光軸の方向を接合面に対して45°ず
らしたとき、図4(a)に示すように左右対称性に優れ
ているが、図4(d)に示すように一方の偏光板の偏光
軸の方向と接合面とを一致させると、図4(c)に示す
ように左右対称性がずれる。この場合において、以下に
述べる広視角表示モードを使用すれば、視角特性の対称
性が優れているため、左右対称性のずれを抑制できる。
【0029】(広視角表示モード)上記構造(偏光板の
貼り方とパネルの継ぎ方)において、パネル内で表示す
る表示モードが問題となる。すなわち、従来用いられて
いるTNモードでは、視角依存性が大きく偏光板の偏光
軸の方向をパネルの上下左右方向にした場合、左右方向
に極端な異方性を有する視角特性となり、見ずらい液晶
表示装置となる。
【0030】そこで、本発明では、偏光板の偏光軸を上
下左右に貼った場合、視角特性が偏光軸方向で良好で、
かつ、視角特性の対称性の優れた液晶表示素子を使用す
れば、更に好ましくなる。
【0031】液晶表示素子の広視角表示モードとして
は、液晶分子が2方向以上に配向している、以下の液晶
表示モードを使用することができる。
【0032】第1のモードは、非散乱型の偏光板を用
いるモードである。この場合は、液晶と光硬化性樹脂と
の混合物から相分離により、高分子の突起物をセル内に
作製し、液晶分子の配向を乱すことにより、視角特性が
改善される(特開平5−27242号)。具体的には、
生成した高分子体により液晶ドメインの配向状態がラン
ダム状態になり、電圧印加時に個々の液晶ドメインで液
晶分子の立ち上がる方向が異なるために、各方向から見
た見かけ上の屈折率(明るさ)が等しくなり、これによ
り中間調状態での視角特性が改善される。
【0033】第2のモードは、液晶分子が軸対称状に
配向したモードである。この場合には、次の3通りがあ
る。その一つは、基板上に、各絵素ごとに軸対称状に細
溝を形成し液晶分子を軸対称状に配向させるモードであ
る(特開平6−324337号)。他の一つは、各絵素
ごとに軸対称状に配向処理を施したモードである(特開
平6−324337号)。これら2つのモードは、上下
基板上の液晶分子の配向方向は、互いに直交となる配向
状態とされる。残る一つは、各絵素ごとに高分子壁に囲
まれて、かつ、軸対称伏に液晶分子が配向したモードで
ある(特開平6一301015号)。
【0034】この第2のモードにおいては、光重合時に
ホトマスクなどの光制御することにより液晶分子が絵素
領域内で全方向的な配向状態(渦巻き状)となり、液晶
分子が電圧で制御されることにより、渦巻き状配向がホ
モジニアス状態に変化する動作をし、視角特性が著しく
改善される。
【0035】第3のモードは、結晶性高分子を使用し
て球晶構造を有する配向膜を基板表面に形成し、該配向
膜の持つ軸対称な配向規制力を生かした広視角表示モー
ドである(特開平6−308496号)。
【0036】第4のモードは、基板上に配向膜を塗布
し、ラビングなどの配向処理を行わずに、液晶分子をラ
ンダム方向に配向させるモードである(特開平6一19
4655号)。
【0037】第5のモードは、絵素を2つの領域に分
割し、それぞれ異なった配向状態とすることにより、視
角特性の悪い領域を互いに補い合うモード(絵素分割
法)である。
【0038】このようなモードによる場合は、絵素内で
少なくとも2方向以上の方向に液晶分子を配向させるこ
とが可能となり、液晶表示装置の視角特性を改善でき
る。具体的には、このような配向状態では、中間調状態
で図5の(a−1)〜(a−3)に示すようにA、B両
方向から見た場合の液晶分子の見かけ上の屈折率(明る
さ)が平均化されて、A、B両方向からの透過率が等し
くなり、視角特性が図5の(b−1)〜(b−3)に示
すTNモードに比べて改善される。
【0039】また、このような液晶表示素子を、1組の
クロスニコル条件の偏光板に狭持したこれらの液晶表示
装置においては、いずれも飽和電圧印加時に液晶分子が
電場方向に揃った配向をしており、ほぼ同じ黒レベルの
視角特性依存性となる。そのため、各表示モードごとに
コントラストは異なるものの同様な傾向を有する視角特
性依存性となる。
【0040】図6に、上記に示すモードの液晶表示素
子を用いた液晶表示装置の視角特性の概略を示す。図6
(b)はその液晶表示装置の偏光軸の方向を示し、
(a)はその場合の視角特性を示す。
【0041】この図6より理解されるように、軸方向で
は、比較的広い視角特性になっており、偏光板の偏光軸
方向(4方向)で視角特性が優れている。この特性は、
上記〜のモードの液晶表示素子についてもほぼ同様
である。
【0042】特に、液晶分子が絵素ごとに軸対称状に配
置している液晶表示素子においては、絵素(液晶領域
内)内で連続的に液晶分子が配向しているためにディス
クリネーションラインが発生せず、飽和電圧印加時に光
漏れが生じず、コントラストが高くなり特に好ましい。
【0043】(駆動法)本発明の液晶表示装置の駆動に
用い得る駆動法は、単純マトリックス駆動、a−Si・
TFT、p−Si・TFT、MIMなどのアクティブ駆
動などの駆動法を用いることができ、特に限定しない。
【0044】(基板材科)液晶表示素子を構成する液晶
パネルに用いる基板材料としては、透明固体であるガラ
ス、高分子フィルムなど、又、反射型LCDを目指した
場合、反射側の基板として、金属薄膜つき基板、Si基
板などが利用できる。
【0045】プラスチック基板としては、可視光に吸収
を持たない材料が好ましく、PET、アクリル系ポリマ
ー、スチレン、ポリカーボネートなどが使用できる。
【0046】さらに、これらの基板を2種組み合わせて
異種基板で液晶セルを作製することもでき、又、同種異
種に問わず基板厚みの異なった基板を2枚粗み合わせて
使用することもできる。
【0047】ただし、単一の液晶表示素子を構成する複
数のパネルの基板材質、厚みを揃える方がこれらパネル
の接合部分を隠蔽するために好ましいことは言うまでも
ない。
【0048】また、プラスチック基板の場合、基板自身
に偏光能や位相差を持たせることにより、偏光板や位相
差板を一体化した液晶表示装置を作製することができ
る。
【0049】以下に、本発明の実施形態につき具体的に
説明する。なお、本発明は、これらの実施形態に限定さ
れるものではない。
【0050】(実施形態1)先ず、たとえば1.1mm
厚のガラス基板2枚の片面に、ITO(酸化インジュウ
ムおよび酸化スズの混合物)からなる透明電極を厚み1
50nmに形成する。なお、予めそのように構成された
ガラス基板2枚を用いてもよい。
【0051】次に、上記2枚のガラス基板を、透明電極
を内側にして対向させ、間に5μmのスペーサーを介在
させてセル厚を保たせ、セルを構成した。
【0052】次に、作製したセルの上に、図7に示すよ
うに遮光部bと透光部cとを有すホトマスクを絵素部分
が遮光されるように配置し、さらにセル中に表示媒体形
成用の混合物を毛管注入する。混合物としては、例えば
イソボルニルアクリートを0.40gと、イソボルニル
メタクリレートを0.40gと、pフェニルスチレンを
0.10gと、以下に示す化合物Aを0.10gと、液
晶材料ZLI−4792(メルク社製:△n=0.09
4)を4gと、光開始剤(Irugacure651)
を0.025gとを均一に混合したものを使用した。こ
れに限らず、他の組成のものを使用できる。
【0053】
【化1】
【0054】なお、ホトマスクの配置と混合物の注入と
は、どちらを先に行ってもよい。
【0055】次に、セルの温度を100℃に保持すると
共に、平行光線が得られる高圧水銀ランプ下10mW/
cm2のところにセルを配置した状態で、透明電極間に
±4Vの電圧を印加しながら、ホトマスク側から5分照
射した。この状態で、紫外線は、セルに対して空間的に
規則性を有したパターンとして照射される。
【0056】次に、電圧を印加したまま、例えば10℃
/hrの冷却速度でセルを徐々に冷却してセル温度を2
5℃(液晶はネマティック状態)にし、さらの3分間連
続で紫外線を照射し樹脂を硬化させた。作製されたセル
を偏光顕微鏡で観察したところ、図8に示すようにホト
マスクどうりの液晶領域gが形成され、かつ、中心軸を
中心に渦巻き状の配向状態になっていることが観察され
た。なお、図8中のdは絵素領域、eは高分子壁、fは
消光模様を示す。
【0057】以上のようにして作製された液晶パネルを
つなぎ合わせて液晶表示素子を作製し、その液晶表示素
子に対して図2(a)に示すように偏光板を設けた。
【0058】(実施形態2)IT0(酸化インジュウム
および酸化スズの混合物、厚み1500オングストロー
ム)を透明電極とする1.1mm厚のガラス基板(TF
T形成済み基板、カラーフィルター形成済み基板)2枚
を用い、TFT基板上にOMR−83(東京応化社製)
レジストで図9に示す構造の壁を作製した。
【0059】次に、作製した2枚の基板を使用し、5μ
mのスペーサーによりセル厚を保たせることによりセル
を構成した。
【0060】次に、セル中に、混合物を毛管注入した。
混合物としては、R−684を0.20gと、pフェニ
ルスチレンを0.20gと、前記化合物Aを0.10g
と、液晶材料ZLI−4792(メルク社製:△n=
0.094)を4.5gと、光開始剤(Irugacu
re651)を0.025gとを均一混合したものであ
る。
【0061】その後、一且、温度を上げて均一相にし、
温度を降下させて液晶領域が絵素に対して1つになるよ
うにした。
【0062】その後、透明電極間に±5.0Vの電圧を
印加し、軸対称配向状態とした。この状態から温度を低
下させ室温まで下げた。この状態で配向状態を固定する
ために高圧水銀ランプ下3mW/cm2(365nm)
のところで30分照射した。その後、20分間連続で紫
外線を照射し樹脂を硬化させた。
【0063】生成したセルを偏光顕微鏡で観察したとこ
ろ、図10に示すようにレジストパターンどおりの液晶
領域が形成され、かつ、中心軸を中心に軸対称伏の配向
状態になっていることが観察された。
【0064】作製したTFTパネルをダイシング法を用
いて、図11(a)に示すように、2枚の液晶パネル2
の一辺を、17で示す部分で切り落とし、図11(b)
に示すように、2枚の液晶パネル2を貼り合わせた。な
お、図11中の10は絵素を示し、11はブラックマト
リクスを示す。
【0065】作製した液晶表示素子に、図11(c)に
示すように、偏光軸が互いに直交し、かつ、偏光板の偏
光軸が接合面である継ぎ目と一方が同一方向となるよう
に2枚の偏光板を貼り合わせた。
【0066】作製したセルの視角特性は、前述の図6に
示すようになった。視角を倒して観察したところ、継ぎ
目はほとんど見えないレベルになっていた。さらに、図
6から理解されるように、偏光板の偏光軸方向方向で
は、視角特性が優れて、液晶表示装置全体として視角の
対称性があり、見やすい液晶表示装置になっていた。
【0067】(実施形態3)ITO(酸化インジュウム
および酸化スズの混合物、厚み1500オングストロー
ム)を透明電極とする1.1mm厚のガラス基板2枚
(TFT基板とカラーフィルター基板)を用い、スピン
コート法によりナイロン66をコートし、基板上に球晶
構造を有する基板を作製した。作製した基板を用いて、
5μmのスペーサーによりセル層を保たせることにより
セルを構成した。
【0068】該セル内に、液晶材料ZLI−4792
(メルク社製:螺旋ピッチが90°となるようにカイラ
ル剤S−811で調整)を注入した。該液晶素子内の液
晶分子は、基板上の球晶構造に沿って軸対称状に配向し
ていた。
【0069】実施形態2と同様に2枚の液晶パネルを貼
り合わせ、同様に偏光板を貼り合わせ、視角を倒して観
察したところ、継ぎ目はほとんど見えないレベルになっ
ていた。さらに、偏光板の偏光軸方向では、視角特性が
優れて、液晶表示装置全体として視角の対称性があり、
見やすい液晶表示装置になっていた。
【0070】(実施形態4)ITO(酸化インジュウム
および酸化スズの混合物、厚み1500オングストロー
ム)を透明電極とする1.1mm厚のガラス基板2枚
(TFT基板とカラーフィルター基板)を用い、スピン
コート法によりポリイミドをコートし、ラビングを行わ
ずに使用した。
【0071】作製した基板を用いて、5μmのスペーサ
ーによりセル層を保たせることによりセルを構成した。
【0072】該セル内に、液晶材料ZLI−4792
(メルク社製:螺旋ピッチが90°となるようにカイラ
ル剤S−811で調整)を注入した。該液晶素子内の液
晶分子は、基板上に配向規制力が少ないために、ランダ
ムな配向状態となっていた。
【0073】さらに、実施形態2と同様に2枚の液晶パ
ネルを貼り合わせ、同様に偏光板を貼り合わせ、視角を
倒して観察したところ、継ぎ目はほとんど見えないレベ
ルになっていた。さらに、偏光板の偏光軸方向では、視
角特性が優れて、液晶表示装置全体として視角の対称性
があり、見やすい液晶表示装置になっていた。
【0074】(実施形態5)ITO(酸化インジュウム
および酸化スズの混合物、厚み1500オングストロー
ム)を透明電極とする1.1mm厚のガラス基板2枚の
上に、ポリイミド配向膜を塗布し、ナイロン布を用いて
一方向にラビング処理を行った。処理した基板をラビン
グ方向が互いに直交するように、スペーサー(5μm)
を介して、貼り合わせセルを作製した。作製したセル
に、液晶材料ZLI−4792(カイラルピッチ70μ
m)を真空中注入し、TNセルを作製した。
【0075】実施形態2と同様に2枚の液晶パネルを貼
り合わせ、同様に偏光板を貼り合わせ、視角を倒して観
察したところ、継ぎ目はほとんど見えないレベルになっ
ていた。
【0076】(比較例1)実施形態5と同様に、2組の
TFT−TNパネルを作製、貼り合わせ(継ぎ合わせ)
を行った。偏光板の偏光軸が、接合面に対して、45°
方向に、かつ、基板上下の偏光板の偏光軸が互いに直交
するように貼り合わせた。視角を倒して観察したとこ
ろ、継ぎ目から光が漏れて、完全に、継ぎ目が見えてい
た。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように本発明による場合に
は、複数の液晶パネル同士を接合して並設された表示部
を有する液晶表示素子に対し、その厚み方向に挟んで両
側に設けられる偏光板の少なくとも一方の偏光板が、そ
の偏光軸を接合部に沿った方向にほぼ一致して設置して
いるので、その継ぎ目を見え難くできる。よって、CR
Tに対抗できる大型平面ディスプレーとしての液晶表示
装置を提供することができる。
【0078】また、液晶表示素子に広視角表示モードの
ものを用いることにより、大型高精細液晶表示素子、携
帯用情報端末装置などの表示装置として使用することが
できる。特に、2〜4人で同時に使用する液晶表示装置
において効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の液晶表示素子の構成を示す図
であり、(b)はその液晶表示素子に貼り合わされる偏
光板の偏光軸方向を示す図である。
【図2】(a)は本発明の液晶表示装置を示す斜視図で
あり、(b)はその照明側偏光板直後の直線偏光の方向
を示す図、(c)はその接合面を通過直後の光の方向
(偏波面保存)を示す図、(d)は観察側偏光板直後の
光を示す図である。
【図3】従来の液晶表示装置における接合面(複屈折を
有する場合)の光の通過概念を示す図であり、図2と同
様に示している。
【図4】TNモードにおける偏光板の貼り方と視角特性
との関係を示す図である。
【図5】本発明において広視角表示モードの液晶表示素
子を使用する場合の利点を説明するための図である。
【図6】本発明において軸対称配向モードの液晶表示素
子を使用する場合の視角特性を説明する図である。
【図7】実施形態1で使用するホトマスクを示す平面図
である。
【図8】実施形態1で得られた液晶パネルの状態を示す
平面図である。
【図9】実施形態2で使用するTFT基板上に形成した
レジスト材料を示す平面図である。
【図10】実施形態2で得られた液晶表示素子の配向状
態(偏光顕微鏡での観察例)を示す平面図である。
【図11】本発明において液晶パネルを接合する方法を
示す図である。
【図12】(a)は従来の液晶表示装置を示す斜視図で
あり、(b)はその照明側偏光板直後の直線偏光の方向
を示す図、(c)はその接合面を通過直後の光の方向
(偏波面保存)を示す図、(d)は観察側偏光板直後の
光を示す図である。
【図13】反射面でのS波とP波の反射率の差を示す図
である。
【符号の説明】
1 液晶表示素子 2 液晶パネル 3 接合面 4、5 偏光板 10 絵素 11 ブラックマトリクス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−108827(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1347 G02F 1/1335 G09F 9/40

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の液晶パネル同士を接合して並設さ
    れた表示部を有する液晶表示素子を備え、該液晶表示素
    子をその厚み方向に挟んで両側に設けられる偏光板の少
    なくとも一方の偏光板が、その偏光軸を、該液晶表示素
    子を構成する該複数の液晶パネル同士の接合部に沿った
    方向にほぼ一致して設置されており、前記液晶パネル
    が、高分子壁により隔てられた複数の液晶領域を有する
    とともに、各液晶領域が液晶分子の配向方向を2方向以
    上に配向した構成となっている、液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 複数の液晶パネル同士を接合して並設さ
    れた表示部を有する液晶表示素子を備え、該液晶表示素
    子をその厚み方向に挟んで両側に設けられる偏光板の少
    なくとも一方の偏光板が、その偏光軸を、該液晶表示素
    子を構成する該複数の液晶パネル同士の接合部に沿った
    方向にほぼ一致して設置されており、前記液晶パネルに
    備わった2つの基板の少なくとも一方の基板の上に、液
    晶領域と接して配向層が形成され、該配向層が結晶性高
    分子により球晶構造を有するよう構成されて、液晶分子
    の配向方向が2方向以上に配向されている、液晶表示装
    置。
  3. 【請求項3】 複数の液晶パネル同士を接合して並設さ
    れた表示部を有する液晶表示素子を備え、該液晶表示素
    子をその厚み方向に挟んで両側に設けられる偏光板の少
    なくとも一方の偏光板が、その偏光軸を、該液晶表示素
    子を構成する該複数の液晶パネル同士の接合部に沿った
    方向にほぼ一致して設置されており、前記液晶パネルに
    備わった2つの基板の少なくとも一方の基板の上に、液
    晶領域と接する無配向状態の配向層が設けられて、液晶
    領域の液晶分子の配向方向が2方向以上のランダム配向
    となっている、液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶パネルが、液晶分子の配向状態
    を軸対称状にした構成となっている請求項1〜3のいず
    れかに記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 複数の液晶パネル同士を接合して並設さ
    れた表示部を有する液晶表示素子を備え、該液晶表示素
    子をその厚み方向に挟んで両側に設けられる偏光板の少
    なくとも一方の偏光板が、その偏光軸を、該液晶表示素
    子を構成する該複数の液晶パネル同士の接合部に沿った
    方向にほぼ一致して設置されており、 前記液晶パネル
    が、高分子壁により隔てられた複数の液晶領域を有する
    とともに、各液晶領域が液晶分子の配向方向を2方向以
    上に配向した構成となっており、さらに、前記液晶パネ
    ルが、液晶分子の配向状態を軸対称状にした構成となっ
    ている、液晶表示装置。
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