JP3140807U - 茸類の熟成人工榾木 - Google Patents

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謙市 本江
栄紀 伊藤
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上田産業株式会社
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Abstract

【課題】棚や通水性のコンテナに載せて上下段々に並べた状態で上から散水するとき、散水が上段の熟成人工榾木の表面から下段の熟成人工榾木の表面に順次円滑に流れ伝わるために、散水に無駄がなくなり全熟成人工榾木に均等に水分補給がなされ得る形状の茸類の熟成人工榾木を提供する。
【解決手段】材料を水で練り袋詰めして円柱形または角形のブロック状培地に成形するとともに、種菌の接種をして菌を培養させてから、破袋により培地を裸にした状態で温度・湿度管理とともに散水を施すことにより菌糸が表面を覆う皮膜が形成されるまで繁殖させた熟成人工榾木であって、前記成形によりブロック状の上面が中心に高く周囲に低い凸面であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この考案は、おが屑やふすま等の材料を水で練り固めブロック状に成形した培地に、椎茸、なめこ等の茸類の種菌を摂取し、ハウス内管理によりその培養を促進し、茸類が発芽する手前まで熟成させた茸類の熟成人工榾木に関する。
現在、椎茸等の人工栽培においては、コナラ、サクラ、クヌギ等の広葉樹の原木に種菌を接種した自然榾木を用いる原木栽培と、同じような広葉樹等のおが屑、或いは米糠やふすま等の細目、粗目の材料に水を混入してブロック状に練り固めた培地としての人工榾木を用いる菌床栽培とが採用されるが、原木栽培であると、原木の入手困難に加えて、作業労働がきついこと、椎茸が発芽する手前まで管理する熟成期間が長い等の理由から菌床栽培が主流となっている。そして、茸類が発芽する直前にまで手を加えた培地を熟成人工榾木と称し、これを同じ製造工場にばかりでなく、希望する栽培農家や販売店等に茸類の収穫のために供される。
茸類の熟成人工榾木の製造については、材料を練り合わせてからプラスチック製の袋(レトルトと称している)等に充填して短円柱形やサイコロ形等のブロック状に成形し、その状態で加熱殺菌した後、種菌を接種してから菌糸が全体に蔓延するまで増殖させることにより、菌糸の蔓延により雑菌を受け付けない状態にしてから、袋から出し(これを破袋と称する)、裸にした状態で棚等に並べ或いは積み重ね用のコンテナ内に並べて、通常は20〜25°Cの温度条件の下で、散水して適正湿度を保ちながら熟成を促進することにより発芽手前の培地、つまり、手間隙を余りかけないでも椎茸の栽培が即刻なされ得る熟成人工榾木が製造される。この時点では、表面は樹皮化して皮膜が生じているが、材料を練り合わせて成形した初期時点の形状がほゞ保持された熟成裸培地であって、その後、さらに散水する等の手を加えて茸類が採取できる状態のものである。
熟成人工榾木は、その製造に至るまでと、茸類の収穫までとに上記のように散水による水の補給が必要であるが、それには7段程度の棚に並べ、上からスプリンクラーにより水を注がれ上から下への伝い水で全熟成人工榾木への水分補給がなされるが(図3参照)、それが細かな霧状であるので、培地ないし熟成人工榾木の平らな上面に水が溜まりやすく、特に、表面の樹皮化の具合により凹凸ができやすくなっており、図4に示すように、従来の茸類の熟成人工榾木Paでは、窪み20に水溜まりができ上面だけで過剰に吸水される関係で、最後の下段までの熟成人工榾木に水分の補給がなされるにはそのロスのために非常に時間が掛かっていた。
特に、茸類の収穫までの水分補給については、溜まり水の影響があって発芽した茸が腐りやすかった。また、茸類の奇形がありその原因一つとして、発芽の成長の過程におけるバクテリア、細菌等の影響が考えられていたが、上面の溜まり水が関係していることが分かった。
この考案は、上記のような実情に鑑みて、棚や通水性のコンテナに載せて上下段々に並べた状態で上から散水するとき、散水が上段の熟成人工榾木の表面から下段の熟成人工榾木の表面に順次円滑に流れ伝わるために、散水に無駄がなくなり全熟成人工榾木に均等に水分補給がなされ得る形状の茸類の熟成人工榾木を提供することを課題とした。
上記の課題を解決するために、この考案は、材料を水で練り袋詰めして円柱形または角形のブロック状培地に成形するとともに、種菌の接種をして菌を培養させてから、破袋により培地を裸にした状態で温度・湿度管理とともに散水を施すことにより菌糸が表面を覆う皮膜が形成されるまで繁殖させた熟成人工榾木であって、前記成形によりブロック状の上面が中心に高く周囲に低い凸面であることを特徴とする茸類の熟成人工榾木を提供するものである。
上記の構成によれば、散水時に熟成人工榾木の上面に降り注いだ水が凸面の傾斜により周囲に流れて側面に沿って流下し下の段の熟成人工榾木に滴下し、こうして順次下の段の熟成人工榾木に水分補給がなされる。
以上説明したように、この考案の茸類の熟成人工榾木によれば、茸類の収穫を迎えるためになす散水においてばかりでなく、その前の熟成期間においても、棚等に並べた上下各段の全ての熟成人工榾木に散水の水がスムーズに伝わるので、散水時間を大幅に短縮でき、しかも、熟成人工榾木の上面に水たまりが生じないので、発芽茸類の傷みや奇形の発生を防止でき、新鮮に収穫してその状態が保持される茸類の生産に適するという優れた効果がある。
次に、この考案の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は熟成人工榾木Pが円筒形である場合を示したが、四角等の多角立方形である場合もある。次に、熟成人工榾木Pの形状の由来を製造について説明する。
まず、材料については、例えば、おが屑やふすま、米ぬか等を水で練ったものを培地1として使用し、図2に示すように、それをプラスチックの円筒形の袋状容器(レトルト)3に詰め込み、上から押し型5で培地1を押し固める。この場合に、袋状容器3がすっぽり嵌まり込む雌型7を使用すると、所定の形状に確実に成形できる。いずれにしても、押し型5は、下面8が中央に高く湾曲ないし傾斜する形状に形成されている。そこで、成形された培地1の上端には逆の形状として中央が高い湾曲し或いは傾斜した湾曲凸面9が形成される。
成形した袋詰め培地1は、蒸気釜に入れて殺菌してから、茸類の種菌を接種し、袋状容器3の上端を通気可能に封じた状態で、温度・湿度を調整した室内で菌を増殖させる。菌が培地1に全体的に行き渡った時点で開封し、裸にしたものを棚に並べ、さらに温度・湿度を調整するとともに、間欠的に散水することにより表面全体が菌糸の繁殖により硬い皮膜11で覆われるまで熟成培養を行う。その完成時点のものが図1に示した茸類の熟成人工榾木Pである。なお、この培養工程は、被膜11が白色ないし霜降り状から黄土色に変化するまで管理する熟成前記培養工程と、黄土色から茶褐色に変化するまで管理する熟成後期培養工程とに分けられる。
図3は、製造された熟成人工榾木Pを簀の子状の棚13に上に並べた状態を示したもので、一般的に、このような棚に並べた状態で、温度・湿度管理とともに散水することにより茸類の発芽・収穫を待つことになる。同図は椎茸15が収穫時期となっているときのものを示したもので、17はスプリンクラーである。それから降り注がれた水は、上段から下段にかけて熟成人工榾木Pに流れ伝わるように、熟成人工榾木Pが千鳥状の交互に並べられている。そして、熟成人工榾木Pの上面に滴下した水は凸面9で受け流され外周面を伝ってさらに下の熟成人工榾木Pに滞りなく滴下される。
(従来との比較)
散水の効率については、7段の棚の場合、従来であると、収穫の最盛期で1時間〜2時間を要していたが、凸面9でのスムーズな水の流れが得られることで半分以下に大幅に短縮できた。また、椎茸の栽培について、従来の上面が平らな熟成人工榾木Paでは、栽培(椎茸の収穫)日数が150日間において、奇形率が40%であったが、上記のような熟成人工榾木Pでは、上面を凸面9に形成したことで10%に減少した。また、雨子(あまご)と呼ばれる椎茸の傘部に水分を過多に吸水することで、従来日もち(店もち)が悪かったが、これが改善され新鮮さを長く維持できるようにもなった。
この考案の熟成人工榾木の一例を示す一部切欠した正面図である。 同熟成人工榾木の成形工程を示す縦断面図である。 同熟成人工榾木の収穫期における散水状態を示す正面図である。 従来の茸類の熟成人工榾木を示す縦断面図である。
符号の説明
P 茸類の熟成人工榾木
1 培地
9 凸面
11 皮膜

Claims (1)

  1. 材料を水で練り袋詰めして円柱形または角形のブロック状培地に成形するとともに、種菌の接種をして菌を培養させてから、破袋により培地を裸にした状態で温度・湿度管理とともに散水を施すことにより菌糸が表面を覆う皮膜が形成されるまで繁殖させた熟成人工榾木であって、前記成形によりブロック状の上面が中心に高く周囲に低い凸面であることを特徴とする茸類の熟成人工榾木



















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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009291108A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Ueda Sangyo Kk 椎茸の熟成人工榾木の製造方法

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