JP3140584B2 - 黒色皮膜形成方法 - Google Patents

黒色皮膜形成方法

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JP3140584B2
JP3140584B2 JP04332218A JP33221892A JP3140584B2 JP 3140584 B2 JP3140584 B2 JP 3140584B2 JP 04332218 A JP04332218 A JP 04332218A JP 33221892 A JP33221892 A JP 33221892A JP 3140584 B2 JP3140584 B2 JP 3140584B2
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black
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杲 西澤
勇 鈴木
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Nippon Hyomen Kagaku KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルミ材上に黒色皮
膜を形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外観の高級感、防眩効果、放熱特性向上
効果のためアルミ材表面に黒色皮膜を形成させることが
行われているが、その手法として次の方法が知られてい
る。 (1)浸漬法 モリブデン、ニッケル、コバルト等の金属塩を含有した
60〜70℃の処理液中にアルミ材を5〜10分浸漬処
理して黒色皮膜を化成させる方法。 (2)陽極酸化処理後の二次電解または染色法 アルミ材を陽極酸化した後、ニッケル等の金属塩を含有
した電解液中で電解処理して陽極酸化皮膜の細孔中に金
属を析出させ、あるいは染色させる方法。 (3)塗装法 (4)陰極電解法 モリブデン酸アンモニウム水溶液中の品物に直流陰極電
流を印加する方法。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記黒色皮膜生成方法
には次の問題点がある。 (1)浸漬法は従来より一般に行われている方法であ
り、各表面処理剤メーカーから製品が販売されているが
次の問題点がある。化成した黒色皮膜が数日で脱色
し、茶色に変色する。処理液の成分バランスが変動し
やすく、補給剤を使用しても20dm/L程度で完全
老化するため処理液の連続使用ができない。化成させ
る黒色皮膜の膜厚制御が困難のため密着不良が発生しや
すい。黒色外観に艶がなく不均一である。処理液温
度が60〜70℃と高いため人体に危険である。 (2)陽極酸化処理後の二次電解または染色法には次の
問題点がある。陽極酸化が必要なため処理時間が長
く、処理コストも高い。放熱フィンのように薄い品物
は、陽極酸化により折れ易くなる。アルミダイキャス
トは、陽極酸化が難しい。 (3)塗装法は品物の形状が複雑な場合、細部にわたっ
て均一な塗装膜を形成することが困難である。 (4)陰極電解法の問題点は化成した黒色皮膜が経時
的に脱色し、茶色に変色する。黒色皮膜の外観が不均
一で艶がない。高電流密度部に形成された黒色皮膜の
密着性が悪い。電解液が還元により青色になり、黒色
皮膜外観に悪影響を及ぼす。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するため鋭意研究を重ねた結果、アルミ材を亜鉛置換
処理した後、モリブデン酸塩とアンモニウム塩及びアン
モニア水を含有する電解液中にて直流陰極電解を施すこ
とにより上記の問題が解決出来ることを知見した。
【0005】この発明において使用される電解液はモリ
ブデン酸塩を主成分とするもので、モリブデン酸アンモ
ニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウ
ム、モリブデン酸二ナトリウム、モリブデン酸二カリウ
ム、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アンモニウ
ム、リンモリブデン酸ナトリウムの一種または二種以上
を使用する。モリブデン酸塩の含有量についての制約は
ないがモリブデン量として1〜60g/Lが好ましい。
モリブデン含有量が1g/L以下であると黒色皮膜生成
に時間がかかる。また浴成分も変動しやすい。60g/
L以上であると電解液のすくい出しによる損失が多くな
る。
【0006】陰極電解により黒色皮膜を得るためにはモ
リブデン酸イオンとアンモニウムイオンの共存が必要で
ある。モリブデン酸塩がモリブデン酸ナトリウム、モリ
ブデン酸カリウム、モリブデン酸二ナトリウム、モリブ
デン酸二カリウム、リンモリブデン酸、リンモリブデン
酸アンモニウム、リンモリブデン酸ナトリウムの場合は
アンモニウムイオンが共存しないため、電解液のpHを
調節しても黒色皮膜は得られない。そのため硫酸アンモ
ニウム、硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩の添加
が必要となる。モリブデン酸塩がモリブデン酸アンモニ
ウムの場合は単独でも陰極電解により黒色皮膜を得るこ
とが出来るが、電解液の浴抵抗が高いため電圧が上がり
コスト高になるとともに低電流密度部への黒角皮膜の被
覆力が弱いため、電解液に導電性を付与する塩の添加が
必要となる。
【0007】導電性付与塩としては硫酸塩、硝酸塩、塩
化物等多数あるが、塩化物は陽極において塩素ガスを発
生するため作業環境上好ましくない。処理品の黒色外観
向上効果も考えるとアンモニウム塩が望ましくさらに薬
品コストまで考えると硫酸アンモニウム、硝酸アンモニ
ウムが導電性付与塩として望ましい。アンモニウム塩の
含有量についての制約は特にないが、アンモニウムイオ
ンとして1〜40g/Lが望ましい。1g/L以下では
浴電圧を下げる効果が弱い。また品物の低電流密度部の
外観が悪い。40g/L以上では、電解液のすくい出し
による損失が多くなるとともに黒色皮膜が不均一な外観
となる。
【0008】モリブデン酸塩とアンモニウム塩の割合
は、モリブデン酸アンモニウムと硫酸アンモニウムの場
合では同量が望ましい。硫酸アンモニウムの割合が多い
と、電解液が青色に変色し黒色皮膜の外観が不均一にな
る。硫酸アンモニウムの割合が少ないと、品物の高電流
密度部の艶が低下するとともに全体的に黒味も低下す
る。また黒色皮膜が脱色しやすくなる。
【0009】アンモニア水は電解液のpHを調節すると
ともに黒色皮膜の経時脱色を抑制する。また電解液が通
電による還元作用のため青色に変色してしまい、品物の
黒色皮膜外観を不均一にさせることを抑制する。さらに
品物の高電流密度部の艶がなく密着性の悪い皮膜特性を
改善する効果がある。アンモニア水の量は、アンモニア
として0.25〜25g/Lが望ましい。0.25g/
L以下では効果が無い。25g/L以上では、電解液の
すくい出しによる損失が多くなるとともに電解液pHが
高くなりすぎる。
【0010】pHは、5.3より低いと黒色皮膜の経時
脱色が早い。pH9.0以上では処理品に赤味を生じ不
良外観となる。アンモニアはアルカリ側では不安定のた
め空気中に揮散するため、最も望ましいpHは6〜8で
ある。
【0011】浴成分中に導電性塩がなく、モリブデン酸
アンモニウムとアンモニア水のみで形成されている場合
は、品物の高電流密度部の皮膜外観に艶がなくその部分
の密着性が悪い。また低電流密度部への皮膜被覆力が弱
い。陰極電解の電流密度は、0.05〜5A/dm
望ましい。0.05A/dm以下であると黒色皮膜を
得るのに時間がかかる。5A/dm以上であると品物
の高電流密度部の密着性が悪くなる。
【0012】アルミ材に対し亜鉛置換処理なしに上記電
解液で陰極電解すると、黒色皮膜の密着性が悪く、しか
も品物の高電流密度部および低電流密度部の黒色化範囲
が狭く実用にならない。亜鉛置換処理液は酸化亜鉛と水
酸化ナトリウムからなる常温の処理液に数十秒浸漬す
る。もちろん市販の亜鉛置換剤も使用できる。陽極板の
材質は特に制約はないがニッケル、ステンレスが適当で
ある。鉄は腐食が激しく、また亜鉛は電解液を還元させ
るため適当でない。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、アルミ材表面に経時脱
色がなく、密着性も良い、均一で艶のある美麗な黒色皮
膜を、浴管理の容易な電解液から連続して得ることが出
来る。以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0014】
【実施例】1dmの純アルミニウム板(A−110
0)、あるいはアルミニウムダイキャスト(ADC−1
2)を脱脂処理後、酸化亜鉛10g/L、水酸化ナトリ
ウム100g/Lよりなる亜鉛置換処理液に25℃で3
0秒浸漬後、表−1に示す電解液組成および条件で、2
67mlハルセル試験器にて陰極電解処理を行い、得ら
れた試験片について目視による外観評価、圧着したセロ
テープ剥離による密着性試験、屋内暴露による黒色皮膜
の脱色の目視による評価をおこない表−1の結果を得
た。評価記号の内容は次の通りである。 1.外観 ◎−均一でつやのある黒色被膜 ○−均一であるが一部つやのない黒色被膜 △−不均一でつやのない黒色被膜 ×−黒色とならない被膜 2.密着性 ○−剥離なし △−高電部一部剥離 ×−全面剥離 3.脱色 ○−6か月経過で脱色なし △−1か月以内で一部もや状の脱色 ×−3日以内で全面脱色
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−128447(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 11/00,3/54 C25D 5/00 - 7/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モリブデンとして1〜60g/L 量を含
    むモリブデン酸塩およびアンモニウムイオンとして1〜
    40g/L 量を含むアンモニウム塩からなり、さらにア
    ンモニアとして0.25〜25g/L 量を含むアンモニ
    ア水を含有し、pHが5.3〜9.0である電解液中で
    亜鉛置換処理後のアルミ材に0.05〜5A/dm2 の直
    流陰極電解を施すことにより、アルミ材表面に黒色皮膜
    を形成させることを特徴とする黒色皮膜形成方法。
  2. 【請求項2】 モリブデン酸塩は、モリブデン酸アンモ
    ニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウ
    ム、モリブデン酸二ナトリウム、モリブデン酸二カリウ
    ム、リンモリブデン酸、リンモリブデン酸アンモニウ
    ム、リンモリブデン酸ナトリウムの一種以上である請求
    項1に記載の黒色皮膜形成方法。
  3. 【請求項3】 アンモニウム塩は硫酸アンモニウム、硝
    酸アンモニウム、塩化アンモニウム、重炭酸アンモニウ
    ム、燐鎖アンモニウム、フッ化アンモニウム、ホウ酸ア
    ンモニウム、ケイフッ酸アンモニウム、ヨウ化アンモニ
    ウム、酢酸アンモニウムの一種以上である請求項1また
    は2に記載の黒色皮膜形成方法。
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