JP3139652B2 - 光スターカップラ - Google Patents

光スターカップラ

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JP3139652B2
JP3139652B2 JP05049615A JP4961593A JP3139652B2 JP 3139652 B2 JP3139652 B2 JP 3139652B2 JP 05049615 A JP05049615 A JP 05049615A JP 4961593 A JP4961593 A JP 4961593A JP 3139652 B2 JP3139652 B2 JP 3139652B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光スター網で結合された
複数ターミナル間の通信に利用する。特に任意のターミ
ナルから入力された光信号を他のターミナルに分配する
光スターカップラに関する。
【0002】
【従来の技術】複数のターミナル間で信号の授受を行う
ためには、これらのターミナル間に通信回線を設ける必
要がある。こうしたターミナル間の通信回線網の形態と
しては、完全結合網、リング網、スター網等が考えられ
ている。スター網は、各ターミナルからの通信線を1箇
所のノードに集め、このノードに設置されたスターカッ
プラによって信号を複数のターミナルに分配するもので
ある。したがって、光通信を用いてスター網を構成する
ためには、光信号分配のための光スターカップラが重要
なデバイスとなる。
【0003】図6は複数のスター網を基幹回線で接続し
た多段型スター網の構成を示す。各スター網にはノード
61が設けられ、各ノード61には複数のターミナル6
2が接続される。ノード61間は基幹伝送路63により
接続される。この構成により、ひとつの回線網に多数の
ターミナルを収容することができる。
【0004】図7はノードに用いられるスターカップラ
の従来の構成例を示す。このスターカップラには、カッ
プラへの入力信号を伝送する複数の入力信号線71と、
カップラからの出力信号を伝送する複数の出力信号線7
2とが設けられる。ここで、図6に示したような基幹回
線を介して二つのスターカップラが接続される網構成で
は、スターカップラの入力が同じ回線の出力側に結合さ
れていると、同じ信号が両側のカップラで何度も折り返
されて基幹回線中を伝送され、これが他の伝送すべき信
号に干渉して伝送特性に悪影響を生じる。そこで、これ
を回避するため、各ターミナルからの入力信号線71
が、この信号線が接続されているターミナル以外の出力
信号線72に接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の光通信
用スターカップラは、光ファイバ型あるいは平面導波路
型の1×N光分岐を複数個接続することにより構成され
ていた。この場合、n個のターミナルを収容するための
スターカップラを製造するためには、1×(n−1)光
分岐を2n個用意する必要がある。また、分岐されたフ
ァイバあるいは導波路どうしの接続箇所がn(n−1)
個になる。このため、ターミナル収容数の増加に伴い、
分岐数の多い光分岐を多数用意し、かつ多数回の接続作
業を行う必要が生じる。一方、現状の技術では、こうし
た分岐数の多い光分岐の製造自体に困難を伴うばかりで
なく、ファイバあるいは導波路の接続作業にも多大の労
力が必要である。このため、大規模な光スターカップラ
を従来の技術で製造するには多大の困難を伴い、かつ莫
大な費用を要する問題がある。
【0006】本願発明者らは、このような課題を解決す
るため、入射信号光をそれぞれ二つの偏光成分に分配
し、それぞれを他の入射信号光を分配して得られその偏
光成分と直交する成分の光路に結合し、これを多段に繰
り返すことにより多入力多出力を実現した光スターカッ
プラについて発明し、既に出願した(特願平4−140
605号、平成4年6月1日出願、本願出願時に未公
開、以下「先の出願」という)。この先の出願の構成で
は、空間3次元結線技術を用い、容易に大規模化が可能
である。
【0007】本発明は、先の出願に示された構造をさら
に改善し、部品点数が少なく小型化が可能な光スターカ
ップラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光スターカップ
ラは、第一または第二の入出力端から入射した信号光を
第三および第四の入出力端に分配し、第三または第四の
入出力端から入射した信号光を第一および第の入出力
端に分配する複数の双方向光分岐手段と、二つの入出力
端にそれぞれ入射した信号光をその二つの入出力端に折
り返して分配する一以上の光経路反転手段と、上記複数
の双方向光分岐手段および上記以上の光経路反転手段
を多段接続し、同じ段の二つの双方向光分岐手段につい
て、それぞれの第三の入出力端を次段の対応する双方向
光分岐手段の第一および第二の入出力端に接続し、それ
ぞれの第四の入出力端を対応する光経路反転手段に接続
する結線手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】この構成では、初段の双方向光分岐手段の
第一および第二の入出力端の一方が入力ポートとなり、
他方が出力ポートとなる。最終段の双方向光分岐手段の
出力側に光経路反転手段を設けることもできるが、設け
ない場合には、第三の入出力端を基幹回線への出力ポー
トとして利用でき、第四の入出力端が基幹回線からの入
力ポートとして利用できる。
【0010】この光スターカップラを二つ、その最終段
の双方向光分岐手段を共通に用いて対称に接続すること
もできる。
【0011】具体的には、互いに実質的に等しい間隔で
二次元配置された複数の入射信号光のそれぞれの直線偏
光成分を互いに直交する二つの直線偏光成分に分離する
光分岐素子と、上記複数の入射信号光のそれぞれに対
し、分離された一方の直線偏光成分を他の入射信号光に
より得られたその直線偏光成分と直交する成分に合成し
て同一光路上を伝搬させる光路変換素子とを多段に備
え、上記光分岐素子および上記光路変換素子が双方向に
動作可能であり、上記光路変換素子により合成された複
数の信号光の少なくとも一部について、その後段の光分
岐素子を透過した後にその経路を反転させる光経路反転
素子をそれぞれ備えることがよい。
【0012】上記光分岐素子と上記光路変換素子とから
なる多段配置の前段および後段の少なくとも一部に入射
信号光と上記光経路反転素子による戻り光とを分離する
手段を備えることがよい。
【0013】
【作用】二つの入射信号光をそれぞれ二つに分配し、そ
れぞれの一方の光路を入れ替える。これにより、二つの
信号光が二つの組みに分配される。これを複数の入射光
信号に対して二つずつ同時に行う。二つの組みに分配さ
れた光信号に対して同じことを組み合わせを変えて行え
ば、四つの信号光が四つに分配される。これを繰り返せ
ば多入力多出力の光スターカップラが実現できる。この
構成については、上述した先の出願に記載されたとおり
である。本発明では、これを改善し、単純に繰り返すの
ではなく、その一部について、光経路反転手段を用いて
光経路を折り返す。これにより、先の出願の構成をさら
に小型化することができる。
【0014】
【実施例】図1は本発明第一実施例の光スターカップラ
を示す図であり、その結線を平面的に示す。ここで、こ
の例では16個のターミナルをもつスター網を基幹伝送
路に接続するための光スターカップラの例を示す。
【0015】この光スターカップラは、第一または第二
の入出力端から入射した信号光を第三および第四の入出
力端に分配し、第三または第四の入出力端から入射した
光信号を第一および第四の入出力端に分配する複数の双
方向光分岐手段として光分岐素子11−1〜11−6を
備え、二つの入出力端にそれぞれ入射した信号光をその
二つの入出力端に折り返して分配する一以上の光経路反
転手段として光経路反転素子12−1〜12−5を備
え、光分岐素子11−1〜11−6および光経路反転素
子12−1〜12−5を多段接続し、同じ段の二つの光
分岐素子について、それぞれの第三の入出力端を次段の
対応する光分岐素子の第一および第二の入出力端に接続
し、それぞれの第四の入出力端を対応する光経路反転素
子に接続する結線手段として結線部13−1〜13−5
を備える。
【0016】光分岐素子11−1〜11−6は2入力2
出力構成であり、入射する二つの光信号の各々を二つに
等分し、等分された光信号の一方どうしを各々合成して
二つの同一の光信号として出射する。光経路反転素子1
2−1〜12−5は、二つの入力どうしをあらかじめ設
定された透過率で結合する。結線部13−1〜13−5
は、光分岐素子11−1〜11−6および光経路反転素
子12−1〜12−5間を接続する。スターカップラを
実現するためには、光分岐素子11−1〜11−6およ
び光経路反転素子12−1〜12−5を並列に配置した
分岐素子段と結線部とを交互に配置して結線する。
【0017】この結線において、結線網の前半部分(図
1における左側)の16対の入出力線が各ターミナルに
接続され、結線網の後半部分(図の右側)の2対の入出
力線が基幹伝送路に接続される。結線網の前半では、光
分岐素子11−1の任意の入力端から入射した光信号
が、各分岐素子段で順次2等分され、一方は次段の分岐
素子段に接続され、もう一方は光経路反転素子12−1
〜12−4によって前段に折り返される。この折り返さ
れた光信号は、最終的に送信元のターミナルを除いた全
ての出力端に分配される。また、これらの光信号の一部
は光分岐素子11−5を介して基幹伝送路に送出され
る。一方、網の後半では、光信号が光分岐素子11−6
で2等分され、その一方は光分岐素子11−5を経由し
て最終的にすべてのターミナルに分配される。光分岐素
子11−6で2等分された他方の光信号は、光経路反転
素子12−5によってもう一方の基幹伝送路に接続され
る。
【0018】なお、この実施例の結線では、分配された
光信号が信号出力端ばかりでなく入力端からも出力され
る。したがって、この結線の構成よる光スターカップラ
を用いるときには、ターミナルと光スターカップラとを
接続する光ファイバおよび基幹伝送路用の光ファイバに
アイソレータを挿入する必要がある。
【0019】この実施例に示した光スターカップラの結
線は、2N 個のターミナルを接続する光スターカップラ
に容易に拡張できる。この拡張は、端子数2N-1 個の結
線網の両端に2N 本の入出力端子および2N-1 個の光分
岐素子からなる光分岐素子段を設け、各光分岐素子の出
力の一方を端子数2N-1 個の結線網の各々に分配し、も
う一方を光経路反転素子に接続することにより実現され
る。ここで、新たに設けた初段のi番目の光分岐素子の
一方の出力を次段のi番目(1≦2N-1 のとき)または
i−2N-1 番目(i>2N-1 のとき)の光分岐素子11
−1に接続し、他方をi番目(1≦2N-1 のとき)また
はi−2N-1 番目(i>2N-1 のとき)の光経路反転素
子(光分岐素子12−1の下方に新たに設ける)に接続
すれば、上述の条件が満たされる。
【0020】図1に示した実施例において、各段の光経
路反転素子の通過損失を適切に設定することによって、
各ターミナルの光入力を他のターミナルのすべての出力
端に等しい強度で分配することができる。図1に示した
実施例の場合、光経路反転素子12−4、12−3、1
2−2、12−1によってターミナル側に折り返される
光信号は、それぞれ8個、4個、2個、1個のターミナ
ルに等分岐される。すなわち、ターミナル側の入力端に
近づくにつれて順次信号の分配を受けるターミナル数が
半分となる。一方、各段の光分岐素子と光経路反転素子
には、等しい強度の光信号が分配されている。そこで、
光分岐素子および光結線部の通過損失を無視すれば、各
段の光経路反転素子の通過損失を次段の通過損失よりも
3dB高くなるようにすれば、これらの光経路反転素子
を介して各ターミナルに達する光信号の強度はすべて等
しくなる。この場合、光経路反転素子12−4の通過損
失を0dB(反射率100%)とすれば、光経路反転素
子12−3、12−2、12−1の通過損失をそれぞれ
3dB、6dB、9dBとすればよい。また、光分岐素
子および光結線部の1段あたりの往復通過損失がα(d
B)の場合には、各段の光経路反転素子の通過損失が次
段の通過損失よりも〔3+α〕dB高くなるようにすれ
ばよい。なお、この結論はターミナル数2N の光スター
カップラの場合にも同様に成立する。
【0021】図2は本発明第二実施例の光スターカップ
ラを示す図であり、その結線を平面的に示す。この実施
例は、ターミナル相互間のみで光信号を分配する閉じた
スター網で用いられる光スターカップラを示す。この光
スターカップラは32個のターミナルを収容する。
【0022】この実施例は、第一実施例における基幹伝
送路側の結線網をそのターミナル側の結線網と同一の網
構成で置き換えたものである。すなわち、第一実施例の
光スターカップラを二つ、その最終段の光分岐素子を共
通に用いて対称に接続した構成をもつ。したがって、結
線網の前半部分(左半分)から入力した光信号は、最終
的に結線網の前半部分で元のターミナルの出力端以外の
すべての出力端に分配される。一方、光分岐素子21−
5を介して網の後半部分(右半分)に到達した光信号
は、各光分岐素子段で順次2等分され、最終的には後半
部分のすべての出力端に分配される。網の後半部分から
入力した光信号も同様にして、元のターミナル以外のす
べてに分配される。
【0023】また、第一実施例で説明した拡張のための
接続を網の初段および最終段に対して実施すれば、図2
に示した光スターカップラを2N 個のターミナルを接続
するカップラに容易に拡張できる。
【0024】なお、この実施例の場合にも、分配された
光信号が信号出力端ばかりでなく入力端からも出力され
る。したがって、この結線の構成よる光スターカップラ
を用いるときには、ターミナルと光スターカップラとを
接続する光ファイバおよび基幹伝送路用の光ファイバに
アイソレータを挿入する必要がある。
【0025】第二実施例の場合にも、各段の光経路反転
素子の通過損失を適切に設定することによって、各入力
端からの光入力をそれぞれの入力端に対応する出力端以
外のすべての出力端に等しい強度で分配することができ
る。
【0026】中央の光分岐素子21−5および二つの光
経路反転素子22−4に着目とすると、光分岐素子21
−5を通過して元の入力端の反対側の出力端に分配され
る光信号は、この光分岐素子21−5を通過した後に、
16個の出力端に等分岐される。一方、この光分岐素子
21−5と光経路反転素子22−4とには、等しい強度
の光信号が分配されている。そこで、光経路反転素子2
2−4の通過により強度が1/2に減衰するように、す
なわち通過損失を3dBにすれば、この両者の光信号は
互いに等しい強度で各ターミナルに分配されることにな
る。
【0027】中央以外の段について着目すると、光経路
反転素子22−3および22−5、22−2および22
−6、22−1および22−7によって折り返される光
信号が分配されるターミナルの数は、それぞれ4個、2
個、1個である。すなわち、各分配数は常に次段(中央
よりの段)で折り返される光信号の分配数の1/2とな
る。したがって、光分岐素子および光結線部の通過損失
を無視すれば、各段の光経路反転素子の通過損失を次段
の通過損失よりも3dB高くなるようにすれば、これら
の光経路反転素子を介して各出力端に達する光信号の強
度はすべて等しくなる。図2を参照して説明すると、光
経路反転素子22−3および22−5、22−2および
22−6、22−1および22−7の通過損失をそれぞ
れ6dB、9dB、12dBとすればよい。また、光分
岐素子および光結線部の1段あたりの往復通過損失がα
(dB)の場合には、各段の光経路反転素子の通過損失
が次段の通過損失よりも〔3+α〕dB高くなるように
すればよい。
【0028】本発明を具体的に実施するには、図1ある
いは図2に示した光スターカップラにおける各光分岐素
子への2個の光入力を、同一光路を伝搬し互いに偏光面
が直交する二つの直線偏光で実現する。また、光分岐素
子の機能を偏光分配素子で、また光経路反転素子の機能
を反射鏡でそれぞれ実現し、結線部の機能を後述する光
路変換素子により実現する。このような具体例について
以下に説明する。
【0029】図3は第一の具体例を示す斜視図である。
この具体例は、図1に示した実施例を具体的に実現した
ものである。
【0030】すなわち、互いに実質的に等しい間隔で二
次元配置された複数の入射信号光のそれぞれの直線偏光
成分を互いに直交する二つの直線偏光成分に分離する光
分岐素子としての1/4波長板33−1〜33−7と、
複数の入射信号光のそれぞれに対し、分離された一方の
直線偏光成分を他の入射信号光により得られたその直線
偏光成分と直交する成分に合成して同一光路上を伝搬さ
せる光路変換素子35−1〜35−5とを多段に備え
る。ここで本実施例の特徴とするところは、1/4波長
板33−1〜33−7および光路変換素子35−1〜3
5−5は双方向に動作可能であり、光路変換素子35−
1〜35−5により合成された複数の信号光の少なくと
も一部について、その後段の1/4波長板33−2〜3
3−6を透過した後にその経路を反転させる光経路反転
素子として反射鏡34−1〜34−4をそれぞれ備えた
ことを特徴とする。ただし、この実施例では反射鏡34
−4が二つの光経路反転素子を構成し、両側で光経路を
反転させる。
【0031】さらにこの実施例では、コリメータアレイ
31−1〜31−4および偏光ビームスプリッタ32−
1、32−2を備える。
【0032】コリメータアレイ31−1〜31−4は、
入出力光を等間隔に配置し、かつ互いに光軸が平行なコ
リメータ光ビームに変換する。コリメータアレイ31−
1および31−4が水平偏光を放射する光入力用、31
−2および31−3が垂直偏光を受光する光出力用であ
る。また、コリメータアレイ31−1および31−2は
4行4列配置でターミナル側に接続され、31−3およ
び31−4は1行2列配置で基幹伝送路側に接続され
る。偏光ビームスプリッタ32−1、32−2は、コリ
メータアレイからの入出力光について、偏光面の違いを
利用して分離あるいは合成する。1/4波長板33−1
〜33−7は、その主軸が水平あるいは鉛直方向に対し
て45度傾けて配置され、入射する複数のコリメート光
ビームのすべてに対し、水平、垂直偏光成分のそれぞれ
を元の成分とそれに直交する成分との比が1:1となる
ように分配する。反射鏡34−1〜34−4は透過率が
零であり、入射光の一部あるいは全部をもとの入射方向
に折り返す。光路変換素子35−1〜35−5は、入射
するすべてのコリメート光ビームを直交する二つの直線
偏光成分に分離し、二つの光ビームの各々の一方の直線
偏光成分の光路を変換して、これらをもう一方の光路変
換されない直線偏光成分と合成し、同一光路上を伝搬さ
せる。
【0033】1/4波長板33−1〜33−7は、入射
する水平偏光、垂直偏光の一方を右回り円偏光に、もう
一方を左回り円偏光に変換する。これらの円偏光はとも
に、水平、垂直の直線偏光成分に分離したとき、両者の
強度の比が1:1となる。したがって、水平垂直偏光成
分を図1に示した各光分岐素子11−1〜11−6への
二つの入力および出力と考えると、1/4波長板33−
1〜33−7が図1における光分岐素子11−〜11−
6と同等の機能をもつことがわかる。
【0034】また、1/4波長板33−1〜33−7を
透過して反射鏡34−1〜34−4で反射された光は、
再びその1/4波長板を透過して前段の光路変換素子3
5−1〜35−8に入射する。すなわち、この光は同一
の1/4波長板を二度通過するため、等価的に1/2波
長板を透過した場合と同様な偏光状態の変化を受け、水
平偏光は垂直偏光に、垂直偏光は水平偏光にそれぞれ変
換される。したがって、1/4波長板と反射鏡との組み
合わせによって、図1における光経路反転素子12−1
〜12−5の機能が実現される。
【0035】ここで、反射鏡34−1〜34−4は図の
右方向からの光を反射し、かつ反射鏡34−4は左方向
からの光をも反射する。なお、光スターカップラの入射
光を他のすべてのターミナルに同一の分岐比で分配する
には、反射鏡34−4の反射率を100%の反射率と
し、これ以外の反射鏡34−1〜34−3では、1/4
波長板33−1〜33−7および光路変換素子35−1
〜35−5の通過損失が無視できるなら、反射鏡34−
4から遠ざかるにつれて順次反射率を1/2に設定すれ
ばよい。したがって、この場合には、反射鏡34−3の
反射率を50%、34−2の反射率を25%、34−1
の反射率を12.5%とすればよい。
【0036】光路変換素子35−1、35−2は、入射
する一方の偏光成分の光路をそれぞれ隣接するコリメー
ト光ビーム間隔の2倍、1倍上下方向にシフトさせ、そ
の光路を交換する。また、光路変換素子35−3と35
−4および35−5とは、入射する一方の偏光成分の光
路をそれぞれ隣接光ビーム間隔の2倍、1倍左右方向
(紙面の奥行方向)にシフトして、その光路を交換す
る。ここで、各光ビームに右上から左右方向に順に番号
をつけたと仮定すると、上下方向に光ビーム間隔のm倍
の光路シフトによる光路の交換を行えば、番号が4×m
だけ異なる光ビームどうしの光路交換が実現される。す
なわち、上下方向の光路の交換によって等価的に左右方
向の光路交換の4倍の光路シフトが実現される。一般
に、空間に光ビームを2n ×2n 配列した収容回線数2
2nの光スターカップラの所要最大光路シフト量は、光ビ
ーム間隔の2n-1 倍に抑えられる。このように、図3に
示した具体例では光ビームを空間に二次元配列している
ため、収容回線数に比べて光路交換の際のビームシフト
量を小さく抑えることができる。
【0037】以上説明した具体例では、光路変換素子3
5−1、35−5として偏光ビームスプリッタアレイを
用いた偏光ルーチィング素子を想定しているが、他の構
成の偏光ルーチング素子を用いても同様に本発明を実施
できる。以下の具体例の場合も同様である。偏光ルーチ
ング素子については、K.Noguchi, et al., "A Rearrang
eable Multichannel Free-Space Optical Switch Based
on Multistage Network Configuration", J.Lightwave
Tech., Vol.9, pp.1726-1732, 1991 または上述した先
の出願に詳しく説明されている。
【0038】図4は第二の具体例を示す斜視図である。
この具体例は、図2に示した実施例を具体的に実現した
ものである。
【0039】この光スターカップラは、入出力光を等間
隔で4行4列のコリメータ光にするコリメータアレイ4
1−1〜41−4と、偏光ビームスプリッタ42−1、
42−2と、主軸が水平あるいは鉛直方向に対して45
度傾けて配置された1/4波長板43−1〜43−10
と、透過率が零の反射鏡44−1〜44−7と、光路変
換素子45−1〜45−8とを備える。コリメータアレ
イ41−1および41−4が水平偏光を放射する光入力
用、41−2および41−3が垂直偏光を受光する光出
力用である。偏光ビームスプリッタ42−1、42−
2、1/4波長板43−1〜43−10、反射鏡44−
1〜44−7および光路変換素子45−1〜45−8の
機能は第一の具体例と同等である。
【0040】図の右側に配置された反射鏡44−1〜4
4−3は右方向からの光を反射し、図の左側に配置され
た反射鏡44−4〜44−7は左方向からの光を反射す
る。また、この光スターカップラの中央に配置された反
射鏡44−4は、図の右方向、左方向から入射する光の
両方を反射する。
【0041】この光スターカップラの入射光を同一の分
岐比で分配するには、中央の反射鏡44−4の反射率を
50%とし、これ以外の反射鏡では、1/4波長板43
−1〜43−10および光路変換素子45−1〜45−
8の通過損失が無視できるならば、中央の反射鏡44−
4から遠ざかるにつれて順次反射率を1/2に設定すれ
ばよい。すなわち、反射鏡44−3および44−5の反
射率を25%、44−2および44−6の反射率を1
2.5%、44−1および44−7の反射率を6.25
%にすればよい。
【0042】光路変換素子45−1および45−8、4
5−2および45−7はそれぞれ、入射する一方の偏光
成分の光路をそれぞれ隣接するコリメート光ビーム間隔
の2倍、1倍上下方向にシフトさせ、その光路を交換す
る。また、光路変換素子45−3および45−6、45
−4および45−5はそれぞれ、入射する一方の偏光成
分の光路をそれぞれ隣接光ビーム間隔の2倍、1倍左右
方向にシフトして、その光路を交換する。ここで、第一
の具体例で説明したように、光ビームの二次元配置によ
って、必要な光路シフト量は大幅に低減される。図4に
示した例の場合には、空間に光ビームを2n ×2n 配置
した収容回線数22n+1の光スターカップラの所要最大光
路シフト量は光ビーム間隔の2n-1 倍に抑えられる。
【0043】図5は第三の具体例を示す斜視図である。
この具体例は、図2に示した実施例を中央の分岐素子段
で折り返すことにより、光スターカップラを小型化した
ものである。
【0044】この光スターカップラは、入出力光を等間
隔で8行4列のコリメータ光にするコリメータアレイ5
1−1〜52と、偏光ビームスプリッタ52と、主軸が
水平あるいは鉛直方向に対して45度傾けて配置された
1/4波長板53−1〜53−5と、透過率が零の反射
鏡54−1〜54−5と、光路変換素子55−1〜55
−5とを備える。コリメータアレイ51−1が水平偏光
を放射する光入力用、51−2が垂直偏光を受光する光
出力用である。偏光ビームスプリッタ52、1/4波長
板53−1〜53−5、反射鏡54−1〜54−5およ
び光路変換素子55−1〜55−5の機能は第一および
第二の具体例と同等である。
【0045】光路変換素子55−5、1/4波長板53
−6および反射鏡54−5は信号光の折り返しのための
素子であり、光路変換素子55−5の上側から入射した
光は下側から、下側から入射した光は上側からそれぞれ
出射する。光路変換素子55−5の光をすべて折り返す
ためには、反射鏡54−5の反射率を100%にする。
また、この光スターカップラの入射光を同一の分岐比で
分配するには、第二の具体例の場合と同様に、反射鏡5
4−4の反射率を50%とし、この反射鏡54−4から
は遠ざかるにつれて順次その反射率を1/2に設定すれ
ばよい。すなわち、反射鏡54−3、54−2、54−
1の反射率をそれぞれ25%、12.5%、6.25%
とする。
【0046】
【発明の効果】本発明の光スターカップラは、光信号の
入出力部の二次元配置が可能なため、大規模化が容易で
ある。また、一体化された1/4波長板、反射鏡および
光路変換素子を縦列に配置するだけでカップラ本体が構
成されるため、先の出願に比べても少数の部品で小型か
つ多入出力構成の光スターカップラを実現できる。さら
に、本発明で用いられる1/4波長板および光路変換素
子は、光吸収のほとんどないものが得られるので、表面
に反射防止被膜を設けることにより、容易に通過損失を
0.1dB以下にすることができる。したがって、容易
に低損失の光スターカップラを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例の光スターカップラを示す図
であり、その結線を平面的に表す図。
【図2】本発明第二実施例の光スターカップラを示す図
であり、その結線を平面的に示す図。
【図3】本発明の第一の具体例を示す斜視図。
【図4】本発明の第二の具体例を示す斜視図。
【図5】本発明の第三の具体例を示す斜視図。
【図6】複数のスター網を基幹回線で接続した多段型ス
ター網の構成を示す図。
【図7】従来の光スターカップラの例を示す図。
【符号の説明】 11−1〜11−6、21−1〜21−10 光分岐素
子 12−1〜12−5、22−1〜22−7 光経路反転
素子 13−1〜13−5、23−1〜23−8 結線部 31−1〜31−4、41−1〜42−4、51−1〜
52 コリメータアレイ 32−1、32−2、42−1、42−2、52 偏光
ビームスプリッタ 33−1〜33−7、43−1〜43−10、53−1
〜53−5 1/4波長板 34−1〜34−4、44−1〜44−7、54−1〜
54−5 反射鏡 35−1〜35−5、45−1〜45−8、55−1〜
55−5 光路変換素子 61 ノード 62 ターミナル 71 入力信号線 72 出力信号線

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の入力ポートにそれぞれ入射した信
    号光をそれぞれ複数出力ポートに分配する光スターカッ
    プラにおいて、 第一または第二の入出力端から入射した信号光を第三お
    よび第四の入出力端に分配し、第三または第四の入出力
    端から入射した信号光を第一および第の入出力端に分
    配する複数の双方向光分岐手段と、 二つの入出力端にそれぞれ入射した信号光をその二つの
    入出力端に折り返して分配する一以上の光経路反転手段
    と、 上記複数の双方向光分岐手段および上記以上の光経路
    反転手段を多段接続し、同じ段の二つの双方向光分岐手
    段について、それぞれの第三の入出力端を次段の対応す
    る双方向光分岐手段の第一および第二の入出力端に接続
    し、それぞれの第四の入出力端を対応する光経路反転手
    段に接続する結線手段とを備えたことを特徴とする光ス
    ターカップラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光スターカップラが二
    つ、その最終段の双方向光分岐手段を共通に用いて対称
    に接続されたことを特徴とする光スターカップラ。
  3. 【請求項3】 互いに実質的に等しい間隔で二次元配置
    された複数の入射信号光のそれぞれの直線偏光成分を互
    いに直交する二つの直線偏光成分に分離する光分岐素子
    と、 上記複数の入射信号光のそれぞれに対し、分離された一
    方の直線偏光成分を他の入射信号光により得られたその
    直線偏光成分と直交する成分に合成して同一光路上を伝
    搬させる光路変換素子とを多段に備えた光スターカップ
    ラにおいて、 上記光分岐素子および上記光路変換素子は双方向に動作
    可能であり、 上記光路変換素子により合成された複数の信号光の少な
    くとも一部について、その後段の光分岐素子を透過した
    後にその経路を反転させる光経路反転素子をそれぞれ備
    えたことを特徴とする光スターカップラ。
  4. 【請求項4】 上記光分岐素子と上記光路変換素子とか
    らなる多段配置の前段および後段の少なくとも一部に入
    射信号光と上記光経路反転素子による戻り光とを分離す
    る手段を備えた請求項3記載の光スターカップラ。
  5. 【請求項5】 上記光分岐素子は入射信号光を互いに等
    しい強度の成分に分離するように分岐比が設定され、 上記光経路反転素子はその1つが実質的に入射信号光を
    すべて反射する全反射素子であり、 この全反射素子以外の光路反転素子の反射率は、上記光
    路変換素子および上記光分岐素子を信号光が往復して通
    過するときの透過率と、上記全反射素子側の段に配置さ
    れた光路反転素子の反射率の1/2の値とを乗じて得ら
    れる値に等しくなるように設定された請求項3または4
    記載の光スタータップラ。
  6. 【請求項6】 上記全反射素子は上記光分岐素子と上記
    光路変換素子とからなる多段配置の一方の側に配置さ
    れ、 この多段配置の他方の側に光入出力手段を備えた請求項
    5記載の光スタータップラ。
  7. 【請求項7】 上記光分岐素子は入射信号光を互いに等
    しい強度の成分に分離するように分岐比が設定され、 多段配置の中央に配置された光路反転素子はその反射率
    が1/2の半反射素子であり、 この半反射素子以外の光路反転素子の反射率は、上記光
    路変換素子および上記光分岐素子を信号光が往復して通
    過するときの透過率と、上記半反射素子側の段に配置さ
    れた光路反転素子の反射率の1/2の値とを乗じて得ら
    れる値に等しくなるように設定された請求項3または4
    記載の光スタータップラ。
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