JP3139575B2 - 発泡プラスチック波型中芯段ボールの製造方法 - Google Patents

発泡プラスチック波型中芯段ボールの製造方法

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JP3139575B2
JP3139575B2 JP04161673A JP16167392A JP3139575B2 JP 3139575 B2 JP3139575 B2 JP 3139575B2 JP 04161673 A JP04161673 A JP 04161673A JP 16167392 A JP16167392 A JP 16167392A JP 3139575 B2 JP3139575 B2 JP 3139575B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽量で断熱性に優れた包
装凾用段ボールの製造方法に関するものである。更に詳
しくは波型中芯が発泡プラスチックシートより成ってお
るもの、発泡プラスチックを主成分とし若干の繊維,充
填材等を混入したもの、または更に該発泡プラスチック
シートの何れか一方の面または両面にプラスチックフィ
ルムが積層されていることを特徴とする耐水強度の大き
い断熱性段ボールの製造方法に係るものであり、更に本
発明は花卉や生鮮食品類の鮮度を保持しながら且つ保冷
性を必要とするもの、または擦傷防止性及び緩衝性を要
求する包装函に使用する断熱性段ボールの製造方法に関
するものである。更に建材,工業製品など結露防止効果
を利用する方面にも応用出来る。
【0002】
【従来の技術】従来、高度な断熱性を要求される分野に
於いては発泡ポリスチレン樹脂製の射出成型された函が
用いられている。この物は断熱性の点では優れている
が、函の形状,寸法を異にする毎に別個の型枠を準備す
る必要があり、この型枠製作のコストが高価なため大量
生産の場合以外には適用不可能であった。また発泡ポリ
スチレン樹脂製函は容器自体の厚みが大きく且つ折畳む
ことが出来ないため運搬・貯蔵・保管時に於ける所要容
積が大きくなる欠点を有していた。また函内へ内容物を
詰めた場合に函材自体の強度不足に基因して積重ねた下
積の函が破損,変形,滑落するなどの欠点があった。
【0003】一方、従来の段ボール函は内容物を収納す
る場所までは折り畳んでシート状で運搬することが可能
であり所要容積も小さいという長所を有してはいるが、
断熱性の点で充分とは言い得ない。また最近、段ボール
の表裏ライナーの何れか一方のライナーの外面側若しく
は内面側にプラスチックのフォームシートを積層した段
ボールが提案されているが、断熱性,耐水強度,吸湿性
などの点に於いて未だ充分満足し得る程度には達してい
ないことと印刷性が悪いなどの欠点を有しているのが現
状である。また生鮮食品類や花卉などの鮮度保持保冷性
を兼ね備えた容器は未だ開発されていないのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
技術に於ける欠点を解消し、所要容積が小さく軽量で、
形状・寸法の変動に対応する事が簡単で、運搬・貯蔵・
保管時にシート状にして積み重ねが容易であり、且つ使
用時に簡単に所要形状に組立てが可能であり、しかも断
熱性,耐水強度,吸湿性などが従来の段ボール凾に比し
格段に優れた断熱性段ボール凾、或いは生鮮食品類や花
卉などの鮮度保持保冷性が従来の段ボール函に比し優れ
た性能を有する包装函を造るための鮮度保持保冷用段ボ
ールと、更に耐水強度が大きいもの、或いは適当な透湿
性を有し且つ包装凾内部の湿度調節効果を具備している
段ボールの製造方法を提供することを課題とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意研究の結果、従来の段ボールに於ける波型
中芯に特定のスキン層を設けた独立気泡率70%以上の発
泡プラスチックシートを用いることにより、更に該発泡
プラスチックシートの何れか一方の面または両面にプラ
スチックフィルム積層することにより、軽量でしかも格
段に断熱性に優れ、しかも耐水強度が著しく向上し且つ
鮮度保持保冷性の優れた包装函用段ボールを製出し得る
こと、更に保冷性の一層の向上を期待する場合には波型
中芯の溝部に遮断堰を設けて段ボール内の空気の移動を
防止することによって保冷性の一層の向上を図ったもの
である。勿論、波型中芯にスキン層を有しない発泡プラ
スチックシートを用いた場合も断熱効果は減少するが、
使用することは可能である。
【0006】更に之等の保冷性段ボールの片側の面に発
泡プラスチックシートを積層することによって包装函に
収容した場合の内容物に対して保冷性を向上させると共
に擦傷防止効果及び緩衝性を併せ付与せしめることも出
来ることを究明して本発明に係る鮮度保持保冷用段ボー
ルの製造方法の開発に成功したものである。また波型中
芯の何れか一方の面または両面にプラスチックフィルム
を積層することによって断熱性を更に向上させると共に
通気性を遮断し、圧縮強度の向上を図ったのである。
【0007】本発明は本発明者が先きに発明した特願平
3-110693号の製造方法の改良に関するものである。従っ
て得られる製品の特徴,効果等は総べて先願に記載の通
りである。本発明によって発泡プラスチック波型中芯の
成型を正確に且つ効率的にしたものである。即ち発泡プ
ラスチックシートが比較的高温時に型付けし、比較的低
温時に形状の固定をさせるのであって、樹脂シートより
10℃低い温度範囲内の高温時にはシートが垂れ下がった
り、型付けが旨く行かない。
【0008】また樹脂シートより90℃以上低い温度に迄
低温にした場合には収縮が大き過ぎて型状が不正確にな
ったり亀裂を生じたりする。之等の欠点の解決策として
複数段式若しくは徐冷式により徐々に順次冷却すること
によって成功したものである。例えば140〜80℃,100〜
60℃,80〜40℃の様な3ゾーンに区別すると良い。
【0009】次ぎに本発明品の製造方法に就いて説明す
る。即ち第1の方法として一次発泡その他の方法で不完
全発泡させたプラスチックシートを使用し、その発泡プ
ラスチックシートを発泡機中に於いて変形温度ないし変
形温度+60℃の範囲に種々の方法で加熱することにより
二次発泡を行なわせた後、引続き該発泡プラスチックシ
ートの少なく共一方の面を該シートの表面温度より低い
温度の複数段式ロールと接触せしめるか、若しくは順次
温度を下げた気体を吹き付けるかしてスキン層を形成せ
しめて後、加熱により発泡せしめたときの樹脂温度より
10〜90℃低い温度範囲で複数段で徐々に温度を降下せし
めた一対の噛み合う歯車型状凹凸冷却ロール若しくは一
対のカタピラ式型付機により連続または非連続に波型加
工を行なわせ、次いで冷却後、該波型発泡プラスチック
シート両面の波型頂部に接着材を塗布し、2本のロール
間を両面に板紙ライナーを重ね合わせて圧接させて積層
した後、乾燥させた。この場合に用いる歯車型状凹凸冷
却ロールにプラスチックシートが付着する恐れがある場
合には該ロールのプラスチックシートと接触する部分に
フツ素樹脂を塗布しておくとよい。スキン層を形成せし
めるにはプラスチックシートが加熱された状態にある時
点、即ち二次発泡せしめた時点若しくはその直後に該シ
ートより低い温度(例えば30〜80℃低い温度)のロール
と接触せしめるか若しくは低温度の気体を吹き付けるこ
とにより得られる。勿論波型中芯にスキン層を有しない
発泡プラスチックシートを用いた場合は効果は減少する
が、使用することは可能である。
【0010】本発明に於いて徐冷することを特徴とした
意義は急冷によって発泡プラスチックシートに亀裂を生
じさせたり変形したりすることを防止するためであり、
その点に特徴が存しているのである。次いで必要あれば
所定寸法に裁断する発泡プラスチック波型中芯段ボール
の製造方法、また第2の方法として一次発泡その他の方
法で不完全発泡させたプラスチックシートを垂直方向に
置かれた加熱器中へ上方より下方へ通過せしめてプラス
チックシートを通常一般に行なわれているあらゆる方法
で加熱して該プラスチックシートを変形温度ないし変形
温度+60℃の範囲に加熱することにより二次発泡させた
後、引続きプラスチックシートの少なく共一方の面を該
シートの表面温度より低い温度のロールと接触せしめる
か若しくは低温度の気体を吹き付けるかしてスキン層を
形成せしめて後、加熱により発泡せしめたときの樹脂温
度より10〜90℃低い温度範囲内で複数段で徐々に温度を
降下せしめた噛み合う如く所定間隔を置いて対峠せしめ
た対向する歯車形状凹凸冷却ロール若しくは対向するカ
タピラ式型付機間を上記スキン層形成済プラスチックシ
ートを連続または断続的に通過せしめ且つこの部分にて
プラスチックシートの進行方向を垂直から水平に変換せ
しめ、次いで徐々に常温付近迄冷却後、該波型発泡プラ
スチックシート両面の波型頂部に接着材を塗布し、2本
のロール間を両面に板紙ライナーを重ね合わせて僅かに
圧接せしめて積層した後、乾燥した。尚上記スキン層形
成用ロールの回転周速度を被加工シートの走行速度の1.
2倍前後にすることは一層好ましいスキン層形成効果が
得られる。
【0011】次いで必要に応じて所定寸法に裁断・成形
する発泡プラスチック波型中芯段ボールの製造方法を開
発し、更に一対の歯車型状凹凸ロールの雌型凹部に細孔
を設け雄型ロールと噛み合う部分の内部を真空吸引する
如くした鮮度保持保冷用段ボールの製造方法や一対の歯
車型状凹凸ロールの雄型凸部に細孔を設け雌型ロールと
噛み合う部分周の内部に圧縮空気を吹き入れ、上記細孔
から噴射する如くした断熱性段ボールの製造方法の如く
改良案を発明した。なお波型中芯の表面にプラスチック
フィルムをラミネートさせたものを造る場合には一次発
泡プラスチックシートを凹凸冷却ロールで波型加工を行
なう直前の部分でプラスチックフィルムを発泡プラスチ
ックシートの少なく共一方の面に重ね合わせる工程を付
加するか、または一次発泡プラスチックシートに予めプ
ラスチックフィルムをラミネートさせたものを用いると
よい。
【0012】プラスチックフィルムとしてはポリエステ
ル,ポリエチレン,ポリスチレン,ポリプロピレン,ポ
リアミド,ナイロン,ポリビニルアルコール,塩化ビニ
ル,塩化ビニリデン,その他総べての種類のものが使用
可能である。また繊維その他充填材を混入したものも使
用可能である。プラスチックフィルムを積層することに
よって、波型中芯を表裏両面のライナーと接着させる際
の圧着により段潰れを生じるのを顕著に改善出来る。こ
の場合のプラスチックフィルムの厚さは5〜50μmであ
る場合が最も好適で、5μm未満では加工時に皺になっ
たり破断したりするので加工上に問題があるだけでな
く、圧縮強度の向上が少ない。また50μmを超えた厚い
ものを用いると圧縮強度は向上するが価格が高くなるの
で経済的観点から50μm迄が望ましい。
【0013】また一対の歯車型状凹凸ロールの雌型凹部
に細孔を設け雄型ロールと噛み合う部分の内部を真空吸
引する如くした発泡プラスチック波型中芯段ボールの製
造方法、または一対の歯車型状凹凸ロールの雄型凹凸部
に細孔を設け雌型ロールと噛み合う部分周辺の内部に圧
縮空気を吹き入れ、上記細孔から噴射する如くした発泡
プラスチック波型中芯段ボールの製造方法を用いること
により製造工程のスピードアップ及び波型形状の正確化
を図ることができる。なお波型中芯の溝部に遮断堰を設
ける場合には凹凸冷却ロールに該形状を付与しておくと
良い。また更に最後に両面ライナー板紙の少なく共一方
の面に発泡プラスチックシートを積層せしめる工程を付
加した発泡プラスチック波型中芯段ボールの製造方法を
用い得る。
【0014】
【実施例】 実施例1 次ぎに図を用いて第1の方法に就いて詳説する。図1に
於いて予め発泡倍率8〜10倍に一次発泡せしめた二次発
泡前の不完全発泡ポリスチレンシート1のロールより不
完全発泡ポリスチレンシート1を、送り込みロール2,
2′により発泡機3中に送り込み、不完全発泡ポリスチ
レンシート1を発泡機3中で加熱して不完全発泡ポリス
チレンシート1の樹脂温度を平均約120℃にすることに
より二次発泡を行なわせた後、該発泡ポリスチレンシー
ト1′の少なく共一方の表面部をシートの表面温度より
約35〜40℃低い温度範囲内で複数段式に温度を下げたロ
ール4,4′に接触せしめて該シートの表層部にスキン
層を形成せしめて後、徐々に温度を降下せしめた歯車状
に凹凸にした相対向する歯車形状冷却ロール群51
1′,52,52′,53,53′間を発泡材厚さよりも
0.1〜2mm前後大きいクリアランスとした間を通過させ
ることにより波形加工を行なわせると共に更にスキン層
を増大させ、次いで送風機6,6′の間を通過させて発
泡済ポリスチレンシート1′の両面を大約40℃付近迄冷
却させて波型中芯7を製造する。この場合の樹脂温度は
平均約120℃であり、歯車型状冷却ロールの温度は第1
段(51,51′)は100〜105℃,第2段(52,52′)
は約70℃,第3段(53,53′)は40℃位とした。
【0015】この波型中芯7は厚さ方向の平均気泡径が
約102μmであるスキン層が両面に350μm程度の厚さで存
在し、コア部は厚さ方向の平均気泡径が約226μmで且つ
スキン層の厚さ方向の平均気泡径の1.8倍以上である波
型の独立気泡率約70%以上の発泡ポリスチレンシートで
ある。しかる後に接着材付与装置8,8′例えばリバー
スロールコータを用いて波型中芯7の両面頂部のみに接
着材を固形分換算で20g/m2程度を付与する。この際、
板紙ライナー9,10全面に接着材を付与しても良い
が、その場合は製品の透湿性が悪化するし、接着材の使
用量が増大するので好ましくない。次いで2本のゴムロ
ール11,11′間の圧力を1000g/cm2以下とした間
を通過させる。その際に波型中芯7の両方の面には板紙
ライナー9,10を送り込み接着,積層させる。その
際、必要あれば板紙ライナー9,10を予熱或いは調湿
しておく方が有利である。次ぎに常温〜60℃,好ましく
は約40℃に調節した乾燥機12,12′中を通して接着
を完了させる。以後、必要に応じて切断,成形する。以
上の操作は12m/分の速度で行なった。
【0016】二次発泡を行なわせる発泡機3の加熱方法
には蒸気,熱風,赤外線,遠赤外線などによる方法が採
用出来るが、その一つは図2の如く赤外線発生機13に
より金属板14を均一に加熱し、その熱輻射によって発
泡ポリスチレンシート1を加熱して二次発泡せしめる方
法であり、今一つの方法は図3の如く遠赤外線発生機1
5を利用して発泡ポリスチレンシート1を加熱して二次
発泡せしめる。表面温度を測定・調節することによって
制御を行なうことにより波型成形の均一化及びシートの
収縮を極力押えることが好ましい。なお発泡ポリスチレ
ンシートに代えて発泡ポリエチレンシートを用いた場合
は約10℃温度を上昇せしめることにより同様に製造が出
来た。
【0017】実施例2 実施例2は本発明の第2の製造方法を用いる場合であ
り、図4の如く大略の工程は第1の製造方法と同様であ
るが唯、発泡機中を一次発泡ポリスチレンシートが通過
する工程が垂直方向で実施され、その後に水平方向に方
向変換されて以後第1の製造方法に準じて処理されるの
である。最初の工程を垂直にした理由は第1の製造方法
では発泡工程に於いて加熱されるとポリスチレンシート
1がダレルために発泡機3とポリスチレンシート1とが
接触して不都合を生じるためシートの下面側の発泡機と
の距離を充分大ならしめる必要があり、シート両面の加
熱状態に差が生じるか若しくは加熱効率が低下するの
で、之を防止する上で効果を発揮し得る利点があるため
である。
【0018】即ち、予め発泡倍率5〜10倍に一次発泡せ
しめた二次発泡前の不完全発泡ポリスチレンシート1の
ロールより不完全発泡ポリスチレンシート1を送り込み
ロール2,2′により竪型発泡機3に送り込み不完全発
泡ポリスチレンシート1の両表面を発泡機3中で加熱し
て不完全発泡ポリスチレンシート1の樹脂温度を120〜1
30℃にすることにより第二次発泡を行なわせた後、引続
き該2次発泡シートの温度より低い温度の冷風を吹付け
て発泡ポリスチレンシート1′の少なく共一方の面の表
層部にスキン層を形成せしめて後、約50℃〜105℃に保
った相対向する方向転換兼波型加工用金属製エンボスロ
ール16,16′間を通過させる。2本のエンボスロー
ル16,16′の一対(一点鎖線円表示部)の凹凸は軽
く噛み合う如くセツトされており、そのクリアランスは
被加工発泡ポリスチレンシート1′の厚みにより適宜調
節され且つ垂直から水平方向に方向転換される。続いて
順次低温度とした複数のエンボスロール間を通過させて
徐冷後、以下、水平方向に進行してからは実施例1に於
ける製造方法に準じて送風機6,6′で約50℃〜20℃迄
徐々に冷却させ、表裏両面に板紙9,10を供給しつつ
接着材付与装置8,8′で接着材を波型頂部に付与し、
続いて金属製ロール11″,ゴムロール11間で僅かに
圧接され積層された後、乾燥機12,12′中を通して
固化,乾燥されて製品段ボールを得る。更に必要により
切断・成形されるのである。この場合の対向歯車型ロー
ル16,16′では、第1段を95〜105℃,第2段を65
〜75℃,第3段を約50℃に調温した。
【0019】実施例3 実施例2に於いては図5に示す如く波型加工用金属製対
向歯車型ロール16の発泡ポリスチレンシートと接触す
る部分17ではエンボスロールの凹部に設けられた孔を
通じて真空吸引が行なわれポリスチレンシートの離脱を
防止された以外は実施例2と殆んど同一条件で唯接着材
付与装置を出た次ぎに2本の金属製ロール11,11′
間を通過させて鮮度保持保冷用段ボールを製造した。な
お波型加工用金属対向歯車型ロール16′の方にも細孔
を設けてロールの内側から圧搾空気を噴射せしめること
によりポリスチレンシートの離脱を一層防止できた。ま
た圧搾空気を予め冷却しておいて冷風噴射とすることに
よってポリスチレンシートの形状固定を促進することも
出来る。
【0020】実施例4 図6に示した如き型押機を用いて中芯のスキン層形成及
び波型加工を行ない、その他は実施例1と同一条件でバ
ッチ式製造を行なった。図中3,3′は発泡機、18は
真空タンク、19は雄型フラグ、20は雌型金型であ
る。
【0021】実施例5 予め発泡倍率10〜12倍に一次発泡せしめた二次発泡前の
不完全発泡ポリスチレンシート1のロールより不完全発
泡ポリスチレンシート1を、送り込みロール2,2′に
より発泡機3中へ送り込み、不完全発泡ポリスチレンシ
ート1を発泡機3中で加熱して該不完全発泡ポリスチレ
ンシート1をその変形温度ないし変形温度より60℃高い
温度範囲内に調整することにより二次発泡を行なわせ、
次いで二次発泡のための加熱時の樹脂温度より10〜90℃
低い温度範囲内で複数段に徐々に温度を降下せしめた噛
み合う如く対向させた歯車型状凹凸ロール群51
1′,52,52′,53,53′間を通過させて発泡済
ポリスチレンシート1′の表層部にスキン層を形成させ
ると同時に波型加工を施し、次いで常温付近迄徐々に冷
却後、該波型加工ポリスチレンシートの波型頂部に接着
材を塗布し、2本の対向するロール間を両面に板紙ライ
ナーを重ね合わせて僅かに圧接,通過せしめて積層した
後、乾燥し、次いで必要に応じて所定寸法に裁断し発泡
ポリスチレン波型中芯段ボールを製造した。上記方法に
よる場合は工程が最も簡便であるが、スキン層の形成が
微弱であり、大なる断熱性を要しない場合に適用でき
る。
【0022】
【発明の効果】従来の射出発泡ポリスチレン容器に代え
て折たたみが可能な段ボール凾に断熱性を有する発泡プ
ラスチックシート(PE,PS,PP等)或いはアルミ
箔,アルミ蒸着フィルム(PET,PE,PP等)をラ
ミネートしたりして断熱性の向上を試みられているが、
市場が要求している断熱性能を有する迄には至っておら
ず、その開発が切望されていたのであるが、本発明品は
段ボールの中芯にスキン層を有する発泡プラスチックシ
ートを用いることにより断熱性を格段に向上させた。更
に中芯に堰を設けることにより断熱性の向上を図ったの
である。それによって折たたみが可能で、且つ発泡ポリ
スチレン射出物とほぼ同程度の断熱性を有せしめること
に成功した。
【0023】更に容器の外からの有害ガスや匂いの侵入
の防止及び容器内の適度な湿度の保持を可能ならしめ
た。尚一般段ボールにアルミ蒸着したものよりも本発明
品は段厚が低いに拘わらず保温性が良好である利点を有
している。また本発明に成る波型中芯の何れか一方の面
または両面にプラスチックフィルムを積層することによ
り断熱性を増大せしめると同時に一層圧縮強度を向上さ
せることが出来たので包装凾を積み重ねる場合に非常に
有利となった。以上詳述した如く本発明に係る鮮度保持
保冷用段ボールは、表裏両面が板紙ライナーであり、波
型中芯を構成する素材が発泡プラスチックシートであり
且つ発泡プラスチックシートの少なくとも一方の面に10
0〜700μmの厚さのスキン層が形成されているので素材
の増量を必要とせず、しかも断熱性を向上せしめること
を可能ならしめているのである。
【0024】本発明に於いて波型中芯を従来のボール紙
に代えて発泡プラスチックシートを加工したものとする
事によって溝部に堰を設ける場合に堰の加工が非常に簡
単容易となるのでコスト的に極めて有利であり、しかも
断熱性も良好である事が確認された。波型中芯の溝中へ
遮断堰が設けられている場合には更に断熱性能が向上し
ており、また波型中芯の一方の面が板紙ライナーを介し
て更に発泡プラスチックシートを積層されたものである
場合には収納品の表面擦傷防止効果を達成したものであ
り、折り畳み可能で軽量な包装凾用段ボールを提供する
ことが出来、しかも湿潤強度が従来の段ボールに比し顕
著に大きい利点を有しており、更に生鮮品の鮮度保持に
優れた性能を有している。また本発明方法は上記効果を
有する本発明品を安価且つ容易に製造出来る方法であ
り、その工業的価値は非常に大きなものである。上記の
如き多くの利点を有する発泡プラスチックシートより成
る波型中芯を簡単な方法で且つ正確な形状に加工する技
術を開発した本発明の産業上に貢献する処は極めて大な
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明品の製造工程を説明する略図である。
【図2】赤外線利用発泡機の加熱方法説明図である。
【図3】遠赤外線利用発泡機の加熱方法説明図である。
【図4】実施例2の竪型方式の製造工程図である。
【図5】歯車型状凹凸ロール部の拡大断面図である。
【図6】実施例4のバッチ式製造法を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 不完全発泡ポリスチレンシート 1′ 発泡ポリスチレンシート 2,2′ 送り込みロール 3,3′ 発泡機 4,4′ ロール 51,51′,52,52′,53,53′ 歯車形状冷却ロ
ール群 6,6′ 送風機 7 波型中芯 8,8′ 接着材付与装置 9 板紙ライナー 10 板紙ライナー 11,11′ ゴムロール 11″ 金属製ロール 12,12′ 乾燥機 13 赤外線発生機 14 金属板 15 遠赤外線発生機 16,16′ 波形加工用金属対向歯車型ロール 17 エンボスロールと発泡プラスチックシートとの接
触部分 18 真空タンク 19 雄型フラグ 20 雌型金型

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡余力を残している不完全発泡プラス
    チックシートの両表面を発泡機中で蒸気,熱風,赤外
    線,遠赤外線などにより加熱して該不完全発泡プラスチ
    ックシートをその変形温度ないし変形温度より60℃高い
    温度範囲内に調整にすることによって二次発泡を行なわ
    せると同時に該発泡プラスチックシートの少なくとも一
    方の面を該発泡プラスチックシートの表面温度より10〜
    90℃低い温度に調節され高温から低温に温度傾斜させた
    複数段式ロールと接触せしめるか、若しくは高温から低
    温に順次温度を低下させた気体を複数段に吹付けて発泡
    プラスチックシートの表層部にスキン層を形成せしめて
    後、前記二次発泡のための加熱時の樹脂温度より10〜90
    ℃低い温度範囲内で複数段に徐々に温度を降下せしめた
    噛み合う如く対向させた歯車型状凹凸冷却ロール若しく
    は対向するカタピラ式型付機間を通過させて発泡プラス
    チックシートを連続式またはバッチ式にて波型加工し、
    次いで冷却後、該波型発泡プラスチックシートの波型頂
    部に接着材を塗布し、2本の対向するロール間を両面に
    板紙ライナーを重ね合わせて僅かに圧接、通過せしめて
    積層した後、乾燥し、次いで必要に応じて所定寸法に裁
    断することを特徴とする発泡プラスチック波型中芯段ボ
    ールの製造方法。
  2. 【請求項2】 垂直方向に置かれた発泡余力を残してい
    る不完全発泡プラスチックシートを上方より下方へ竪型
    発泡機中を通過せしめて蒸気,熱風,赤外線,遠赤外線
    などにより加熱して該不完全発泡プラスチックシートを
    該プラスチックシートの樹脂変形温度ないしそれより60
    ℃高い温度範囲内に調節して二次発泡せしめ、引続き該
    発泡プラスチックシートの少なく共一方の面を該発泡プ
    ラスチックシートの表面温度より低い温度のロールと接
    触せしめるか若しくは該発泡プラスチックシートの表面
    温度より低温度の気体吹付けにより発泡プラスチックシ
    ートの表層部にスキン層を形成せしめて後、前記二次発
    泡のための加熱時の樹脂温度より10〜90℃低い温度範囲
    内で複数段に徐々に温度を降下せしめた噛み合う如く所
    定間隔を置いて対向せしめた歯車型状凹凸ロール若しく
    は対向するカタピラ式型付機の間を前記スキン層形成済
    発泡プラスチックシートを通過せしめて連続または非連
    続的に波型加工を施し且つこの部分付近にて該プラスチ
    ックシートの進行方向を垂直方向から水平方向に変換せ
    しめ、次いで徐々に冷却後、該波型発泡プラスチックシ
    ートの波型頂部に接着材を塗布し、2本のロール間を両
    面に板紙ライナーを重ね合わせて僅かに圧接しながら通
    過せしめて積層させた後、乾燥させ、次いで必要に応じ
    て所定寸法に裁断・成型することを特徴とする発泡プラ
    スチック波型中芯段ボールの製造方法。
  3. 【請求項3】 発泡余力を残している不完全発泡プラス
    チックシートの両表面を発泡機中で加熱して該不完全発
    泡プラスチックシートをその変形温度ないし変形温度よ
    り60℃高い温度範囲内に調整することによって二次発泡
    を行なわせ、次いで二次発泡のための加熱時の樹脂温度
    より10〜90℃低い温度範囲内で複数段に徐々に温度を降
    下せしめた噛み合う如く対向させた歯車型状凹凸冷却ロ
    ール間若しくは対向するカタピラ式型付機間を通過させ
    て発泡プラスチックシートの表層部にスキン層を形成さ
    せると同時に波型加工を施し、次いで冷却後、該波型発
    泡プラスチックシートの波型頂部に接着材を塗布し、2
    本の対向するロール間を両面に板紙ライナーを重ね合わ
    せて僅かに圧接・通過せしめて積層させた後、乾燥し、
    次いで必要に応じて所定寸法に裁断することを特徴とす
    る発泡プラスチック波型中芯段ボールの製造方法。
  4. 【請求項4】 スキン層形成用複数段式ロールの回転周
    速度を被加工プラスチックシートの走行速度より1.2倍
    程度大ならしめる請求項1〜3中の何れか1項に記載の
    発泡プラスチック波型中芯段ボールの製造方法。
  5. 【請求項5】 一対の歯車型状凹凸ロールの雌型凹部に
    細孔を設け雄型ロールと噛み合う部分の内部を真空吸引
    する如くした請求項1〜4中の何れか1項に記載の発泡
    プラスチック波型中芯段ボールの製造方法。
  6. 【請求項6】 一対の歯車型状凹凸ロールの雄型凹凸部
    に細孔を設け雌型ロールと噛み合う部分周辺の内部に圧
    縮空気を吹き入れ、上記細孔から噴射する如くした請求
    項1ないし5中の何れか1項に記載の発泡プラスチック
    波型中芯段ボールの製造方法。
  7. 【請求項7】 凹凸冷却ロールで波型加工を行なう前の
    部分でプラスチックフィルムを発泡プラスチックシート
    の少なく共一方の面に重ね合わせる工程を付加した請求
    項1ないし6中の何れか1項に記載の発泡プラスチック
    波型中芯段ボールの製造方法。
  8. 【請求項8】 凹凸冷却ロールで波型中芯溝部に遮蔽堰
    を設けた請求項1ないし7中の何れか1項に記載の発泡
    プラスチック波型中芯段ボールの製造方法。
  9. 【請求項9】 両面ライナー板紙の少なく共一方の面に
    発泡プラスチックシートを積層せしめる工程を付加した
    請求項1ないし8中の何れか1項に記載の発泡プラスチ
    ック波型中芯段ボールの製造方法。
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