JP3138072U - 消火用放射ヘッド密封カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】薬品が接触する室内空気と、その部屋の外部の空気とを完全に切断することが必要な薬品研究室などに消火用放射ヘッドを設けても、室内空気と、外部の空気とが消火用放射ヘッドを介して流通することがない消火装置を提供する。
【解決手段】建築物天井4に気密に取り付けたボディ2に対し着脱可能であり、装着時、平常は消火用放射ヘッド3を被うとともに消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断した状態を安定に維持し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する密封カバー13を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】建築物天井4に気密に取り付けたボディ2に対し着脱可能であり、装着時、平常は消火用放射ヘッド3を被うとともに消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断した状態を安定に維持し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する密封カバー13を設ける。
【選択図】 図1
Description
本考案は、消火装置に関し、特に建築物の天井等に固定して備える消火装置に関する。
従来、建築物の天井等に固定して備える消火装置として、いわゆるスプリンクラー型の装置が知られている。このような装置の消火用放射ヘッドは天井に露出又はカバー付きとして取り付けられている。図11にその概略の構造を示す。泡、CO2、粉末、不活性ガス、あるいは水等の消火用流体が図示しない供給源から1次配管21によって供給され、接続継手22を経て放射ヘッド23から必要時放射されるようになっている。24は装置を取り付ける天井、25は装置と天井24との間隙を被うカバーである。図示しない感知装置によって火災などが検知されると、図示しない送出装置が作動して、泡、CO2、粉末、不活性ガス、あるいは水等の消火用流体が図示しない供給源から送出され、1次配管21に放射すべき流体が流入し、放射ヘッド23から室内等へ向け放射される構造である。
建築物の中で薬品研究室、薬品製造室などにおいては、取り扱う薬品によっては、該薬品が接触する室内空気と、その部屋の外部の空気とを完全に遮断することが必要な場合がある。従ってこのような薬品研究室などに消火用放射ヘッドを設けた場合、室内と室外との空気が消火用放射ヘッドを介して流通しないことが要求されている。しかしながら、前記したような従来の消火装置においては消火用放射ヘッドの部分で室内と室外を完全に遮断する密封構造になっていないので、薬品が接触する室内空気と、その部屋の外部の空気とを完全に遮断することが必要な場合には消火装置を設置することができなかった。
本考案は、このような、薬品が接触する室内空気と、その部屋の外部の空気とを完全に遮断することが必要な場合でも設置が可能な消火装置を提供することを目的とする。
本考案は、このような、薬品が接触する室内空気と、その部屋の外部の空気とを完全に遮断することが必要な場合でも設置が可能な消火装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために本考案は、建築物天井に気密に取り付けたボディに対し着脱可能であり、装着時、平常は消火用放射ヘッドを被うとともに消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断した状態を安定に維持し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する密封カバーを設けるように構成したものである。これにより、薬品が接触する室内空気と、その部屋の外部の空気とを完全に遮断することが必要な場合でも設置が可能な消火装置が得られる。
消火用ヘッドを天井に取り付けるにはベースとなるボディを介する必要がある。そしてこのボディにはフランジ状の部分を延設しておき、これと別体のナットとでシールパッキン部材を用いて天井板を挟むようにして締め付け、取り付ける。又、ボディに取り付けた消火ヘッドを被う密封カバーはボディに対して着脱可能であり、ボディの円筒状内径部又は外径部に形成したリング状の溝に配置した弾性材で形成するOリングと、装着時これに密着する密封カバー外周面又は内周面との間の摩擦力で気密を維持し及び/又はボディ側面から内径又は外径部に向け、バネで付勢される押さえピン又は球体を設け、密封カバー外周面又は内周面に、この押さえピン先端又は球体の一部に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力によって気密が維持されつつ、平常時の装着状態が保持される。そして火災等の異常時、異常感知装置によって送出される消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって、密封カバーが摩擦力及び係止力に抗して離脱するようにした。
密封カバーは、密封カバー端部に爪状の部分を設け、これとボディ側に設けた凹部との係合によって平常時の装着状態を保持するようにしてもよい。これには密封カバーの端部に、両側にスリットを形成することによって弾性が付与され、先端に凸部を設けた長手の爪状部を複数箇所設ける。一方、ボディ内周面又は外周面に、密封カバー側の爪状部の凸部に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力により平常時装着状態が保持され、異常時、異常感知によって送出される消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって係止力に抗して離脱するようにする。
以上のように本考案の請求項1によれば、室外の消火用流体供給源に連通する配管と、前記配管に連なり室内に向けて開口する消火用放射ヘッドとを備えて建築物天井に気密に取り付けたボディに対し着脱可能であり、装着時、平常は前記消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力で離脱する消火用放射ヘッド密封カバーを備えるようにしたので、薬品が接触する室内空気と、その部屋の外部の空気とを完全に遮断することが必要な薬品研究室などに消火用放射ヘッドを設けても、室内空気と、外部の空気とが消火用放射ヘッドを介して流通することがない消火装置を提供することができるという有利な効果が得られる。
又、本考案の請求項2によれば、前記請求項1において、ボディを建築物天井に気密に取り付ける手段は、ボディ端部のフランジ部と、ボディ外周のネジに螺合するナットとで挟持する建築物天井の上下面との間にそれぞれ設けるシールパッキン部材によるものであり、密封カバー装着時、平常は消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する手段は、ボディの円筒状内径部又は外径部に形成したリング状の溝に配置したOリングと、装着時これに密着する密封カバー外周面又は内周面との間の摩擦力及び/又はボディ側面から内径又は外径に向け、バネで付勢される押さえピン又は球体を設け、密封カバー外周面又は内周面に、前記押さえピン先端又は球体の一部に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力とにより平常時装着状態が保持され、異常時、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって前記摩擦力及び係止力に抗して離脱するものである消火用放射ヘッド密封カバーを備えるようにしたので、密封カバーが、平常時は安定に装着状態を維持して室内外間の気密を保ち、異常時には確実に離脱して消火用流体の放射を行なうことができるという有利なこうかが得られる。
又、本考案の請求項3によれば、前記請求項1において、ボディを建築物天井に気密に取り付ける手段は、ボディ端部のフランジ部と、ボディ外周のネジに螺合するナットとで挟持する建築物天井の上下面との間にそれぞれ設けるシールパッキン部材によるものであり、密封カバー装着時、平常は消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する手段は、密封カバー端部に、両側にスリットを形成することによって弾性が付与され、先端に凸部を設けた長手の爪状部を複数箇所設け、ボディ内周面又は外周面に、前記爪状部の凸部に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力により平常時装着状態が保持され、異常時、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって前記係止力に抗して離脱するものである消火用放射ヘッド密封カバーを備えるようにしたので、密封カバーが、平常時は安定に装着状態を維持して室内外間の気密を保ち、異常時には確実に離脱して消火用流体の放射を行なうことができるという有利な効果が得られる。
本考案中の請求項1に記載の考案は、室外の消火用流体供給源に連通する配管と、前記配管に連なり室内に向けて開口する消火用放射ヘッドとを備えて建築物天井に気密に取り付けたボディに対し着脱可能であり、装着時、平常は前記消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力で離脱する消火用放射ヘッド密封カバーとしたものであり、平常は消火用放射ヘッドが密封カバーによって密封されているので、室内と室外との空気を、消火用放射ヘッドを介して連通させることがなく、異常時には密封カバーが自動的に離脱し消火用ヘッドから消火用流体が放射されるので、従来設置できなかった薬品処理室などにも装置を設置することができるという作用を有する。
本考案中の請求項2に記載の考案は、請求項1において、ボディを建築物天井に気密に取り付ける手段は、ボディ端部のフランジ部と、ボディ外周のネジに螺合するナットとで挟持する建築物天井の両面との間にそれぞれ設けるシールパッキン部材によるものであり、密封カバーの装着時、平常は消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する手段は、ボディの円筒状内径部又は外径部に形成したリング状の溝に配置したOリングと、装着時これに密着する密封カバー外周面又は内周面との間の摩擦力及び又はボディ側面から内径又外径に向け、バネで付勢される押さえピン又は球体を設け、密封カバー外周面又内周面に、前記押さえピン先端又は球体に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力により平常時装着状態が保持され、異常時、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって前記摩擦力及び係止力に抗して離脱する消火用放射ヘッド密封カバーとしたものであり、密封カバーが、平常時は安定に装着状態を維持して室内外間の気密を保ち、異常時には確実に離脱して消火用流体の放射を行なうことができるという作用を有する。
請求項3に記載の考案は、請求項1において、ボディを建築物天井に気密に取り付ける手段は、ボディ端部のフランジ部と、ボディ外周のネジに螺合するナットと、建築物天井両面との間にそれぞれ設けるシールパッキン部材とによるものであり、密封カバーの装着時、平常は消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する手段は、密封カバー端部に両側にスリットを形成することによって弾性が付与され、先端に凸部を設けた長手の爪状部を複数箇所設け、ボディ内周面又は外周面に、前記爪状部の凸部に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力により平常時装着状態が保持され、異常時、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって前記係止力に抗して離脱するものである消火用放射ヘッド密封カバーとしたものであり、密封カバーが、平常時は安定に装着状態を維持して室内外間の気密を保ち、異常時には確実に離脱して消火用流体の放射を行なうことができるという作用を有する。
(実施の形態1)
実施の形態1は請求項1及び2に対応する。図1は本実施の形態1の断面図を示し、図1において、1は、鋼管からなり、泡、CO2、粉末、不活性ガス、あるいは水等の消火用流体が図示しない供給源から供給される1次側配管であり、2は後述の放射ヘッド部分を収容して基部となる、青銅又は非鉄合金の鋳造品であるボディ、3は青銅又は非鉄合金の鋳造品の放射ヘッド、4は装置を取り付ける建築物の天井である。aは接続部2aの内部室、bは密封カバー内室、cは室内空気環境、dは室外空気環境である。
実施の形態1は請求項1及び2に対応する。図1は本実施の形態1の断面図を示し、図1において、1は、鋼管からなり、泡、CO2、粉末、不活性ガス、あるいは水等の消火用流体が図示しない供給源から供給される1次側配管であり、2は後述の放射ヘッド部分を収容して基部となる、青銅又は非鉄合金の鋳造品であるボディ、3は青銅又は非鉄合金の鋳造品の放射ヘッド、4は装置を取り付ける建築物の天井である。aは接続部2aの内部室、bは密封カバー内室、cは室内空気環境、dは室外空気環境である。
ボディ2は短い円筒状で、上部は閉じた平面状であり、この部分に1次側配管1を接続するための円筒状の接続部2aを貫通、上方へ突出させて備える。接続部2aの内径にはネジが形成され、上方からは1次側配管1が、下方からは放射ヘッド3が、このネジを用いて取り付けられるようになっている。放射ヘッド3の構造については公知であるので詳述は省略する。
ボディ2の円筒状の外周面にはネジ2bが形成され、又、下方端部にはフランジ状に平面部2cが延設される。このネジ2bと平面部2cとを用いて天井4を挟持する形でボディ2を取り付ける。詳細は後述する。
13は密封カバーである。プラスティックあるいは非鉄合金製で、ボディ2に取り付けた放射ヘッド3を被うように下方へ膨出するドーム状であり、上方の端部寄りはストレートな円筒状部13aとなっていて、この部分でボディ2の内径のストレートな部分にぴったりと密着して取り付け得る形状である。なお、ボディ2の内径部の前記のストレートな部分は下方開口側をやや大径として段差部2hを設け、密封カバー13を装着する際、位置決めをやりやすくしてある。
図2に拡大して要部の構造が説明されている。5、6はシールパッキンであり、合成ゴムで形成され、天井4の下面を、ボディ2の平面部2c面にシールパッキン5を介して当接させ、天井4の上面にはシールパッキン6を載置し、ナット7をネジ2bに螺合させ、天井4を挟持する形で締め付けてボディ2を取り付ける。
ボディ2の側面には複数の押さえピン9が設けられる。図3にその配置を示す。押さえピン9は非鉄合金からなり、本実施の形態1では円筒状のボディ2の周囲に3箇所、等角度間隔で設けてある。再び図2に戻り、ボディ2の側面には外周面から内周面に向け貫通する小孔12を形成し、この小孔12の先端寄りは段差を設けて更に小さい径の小小孔12aとなっている。又、小孔12には内径面にネジ12cが形成されている。
押さえピン9は丸みを持たせた先端部9aを延設させたフランジ状の基部9bを備え、フランジ状の基部9bの外周面は小孔12の内径面で摺動可として嵌合するようにし、先端部9aは小小孔12aからボディ2の内壁面へ突出する構造である。10は圧縮バネで、小孔12のネジ12cに螺合する止めネジ11をねじ込むことによってこの圧縮バネ10が押さえピン9を付勢し、常時先端部9aをボディ2の内壁面外へ突出させる。
8はゴム製のOリングである。ボディ2の内周面壁にリング状に形成した溝2j内に配置し、密封カバー13の外周面の、ストレートな円筒状部13aに接して気密を保つ構造である。
密封カバー13のストレートな円筒状部13aの外周面にはリング状の溝13bが1周して形成される。この溝13bには、密封カバー13をボディ2に装着した場合、圧縮バネ10により付勢されボディ2の内壁面へ突出する押さえピン9の先端部9aが入り込み、装着状態を安定に保持する構造である。
このような構造によってボディ2に対し密封カバー13を装着時、平常は消火用放射ヘッド3を被うとともに消火用放射ヘッド3を介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断することができる。又、Oリング8と密封カバー13外周面13aとの摩擦と、圧縮バネ10に付勢される押さえピン9と密封カバー13の溝13bとの係合力とによって装着、気密状態が安定に維持され、地震等の平均的な振動では密封カバー13は離脱することがない。
そして、図示しない感知装置によって火災等の異常が感知され、図示しない消火用流体送出装置によって圧送される消火用流体は1次側配管1から接続部2の内部室aを経て放射ヘッド3を通過し密封カバー内室bに流入する。
密封カバー内室bはOリング8で室内空気環境cと遮断されているので、蓄圧された圧力は上昇してゆく。密封カバー内室bの圧力がPに上昇すると密封カバー13の外周面とOリング8とが接触している面積をAとした場合、密封カバー13を下方へ押し下げる力F=A×Pが発生する。密封カバー13をボディ2に装着させている力WはOリング8の摺動抵抗力W1と圧縮バネ10にて押さえピン9を押圧している力W2との和である。従って、密封カバー13を下方へ押し下げる力Fが、密封カバー13を装着している力Wよりも大きくなると密封カバー13は下方へ移動し、押さえピン9の先端部9aが溝13bから外れて、密封カバー13はボディ2から離脱し、下方へ落下し、消火流体が放射ヘッド3から放出されて消火作業が行なわれる。図4にこの状態を示す。
更に、前記実施の形態1に対応する構成を図7、図8を用いて説明する。図7、図8においては、前記図1、図2及び図3と押さえピン9の代りに、球体90を利用した点と、摩擦面をボディ2の外周面と密封カバー13の内周面との嵌合部とした点とが異なり、その他の同一符号は同一部である。図7、図8の90は球体で、この球体90の突出量は押さえ板120cの孔によって規制される。このような構造は図8に示すようにボディ2の外周面に複数固設ける。
前記図1、図2及び図3におけるボディ2と密封カバー13との嵌合部の摩擦面はボディ2の外周面と密封カバー13の内周面との嵌合部としても同様の機能を得ることができる。又、図7、図8におけるボディ2と密封カバー13との摩擦面を、ボディ2の内周面と密封カバー13の外周面との嵌合部としても同様の機能が得ることができる。
このように本実施の形態1によれば、密封カバー13が、平常時は安定に装着状態を維持して室内外間の気密を保ち、異常時には確実に離脱して消火用流体の放射を行なうことができるという作用を有する。
(実施の形態2)
実施の形態2は請求項1及び3に対応する。図5、図6(a)、(b)を用いて説明する。本実施の形態2においては、密封カバー13のボディ2に対する装着、保持の構造が前記の実施の形態1と異なる。
実施の形態2は請求項1及び3に対応する。図5、図6(a)、(b)を用いて説明する。本実施の形態2においては、密封カバー13のボディ2に対する装着、保持の構造が前記の実施の形態1と異なる。
密封カバー13はボディ2に取り付けた放射ヘッド3を被うように下方へ膨出するドーム状であり、上方の端部寄りはストレートな円筒状部13aとなっていて、この部分でボディ2の内径のストレートな部分にぴったりと密着して取り付け得る形状である。なお、ボディ2の内径部の前記のストレートな部分は下方開口側をやや大径として段差部2hを設け、密封カバー13を装着する際、位置決めをやりやすくしてあるとともに、密封カバー13も端部寄りの径を僅かに小さくしたテーパー状としてある。
密封カバー13の前記テーパー状の部分に、ボディ2に取り付けるための係合爪を形成する。係合爪13cは本実施の形態2では、図6(a)に示すように密封カバー13の円筒状端部に等角度間隔で4箇所、図6(b)に見られるように端部から切り込み13c1を両側に設けるようにして形成する。又、図5に見られるように、係合爪13cの先端には外方へ向け突起部13dが形成される。
一方、ボディ2には、図5のように、前記実施の形態1同様、内径部に段差2hが形成され、又、前記密封カバー13の係合爪13cの先端の突起部13dに対応する位置にリング状に溝2dが設けてある。
8はゴム材などで形成されるOリングである。ボディ2の内周面壁にリング状に形成した溝2j内に配置し、密封カバー13の外周面の、ストレートな円筒状部13aに接して気密を保つ構造である。リング状の溝2dには、密封カバー13をボディ2に装着した場合、密封カバー13の係合爪13cの先端の突起部13dが入り込み、装着状態を安定に保持する構造である。
このような構造によってボディ2に対し密封カバー13を装着時、平常は消火用放射ヘッド3を被うとともに消火用放射ヘッド3を介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断することができる。又、Oリング8と密封カバー13外周面13aとの摩擦と、溝2dと、密封カバー13の係合爪13cの先端の突起部13dとの係合力とによって装着状態が安定に維持され、地震等の平均的な振動では密封カバー13は離脱することがない。
前記図5、図6におけるボディ2と密封カバー13との嵌合部の摩擦面をボディ2の外周面と、密封カバー13の内周面との嵌合部としても同様の機能を得ることができる。
そして、図示しない感知装置によって火災等の異常が感知され、図示しない消火用流体送出装置によって圧送される消火用流体は1次側配管から接続部の内部室を経て放射ヘッドを通過し密封カバー内室に流入する動作は、前記した実施の形態1と同様であるので記述を省略する。
(実施の形態3)
図9、図10を用いて説明する。本実施例の形態3においては、天井4に対するボディ2の取り付け構造が前実施の形態1、2と異なっている。つまり、実施の形態1、2における天井4に対するボディ2の取り付け作業は、室外空気環境d側で行なう構造であるのに対し、実施の形態3は、室内空気環境c側で、その取り付け作業を行なうことができる構造としたものである。
図9、図10を用いて説明する。本実施例の形態3においては、天井4に対するボディ2の取り付け構造が前実施の形態1、2と異なっている。つまり、実施の形態1、2における天井4に対するボディ2の取り付け作業は、室外空気環境d側で行なう構造であるのに対し、実施の形態3は、室内空気環境c側で、その取り付け作業を行なうことができる構造としたものである。
具体的には、ボディ2の下方部の内筒状の外周にはネジ2bを形成し、又、上方部の外周にはフランジ状に平面部2cを延設する。この平面部2cと前記ネジ2bに螺合されたナット7とを用いて天井4を挟持する形でボディ2を取り付ける。
このように構成した実施の形態3によれば、ボディ2を天井4に取り付ける作業を室内空気環境c側で行なうことができるので、同作用が容易且つ簡単である。なお、図1〜図8と同一符号は同一物を指称する。
1 ・・・・・1次側配管
2 ・・・・・ボディ
3 ・・・・・放射ヘッド
4 ・・・・・天井
5、6 ・・・・シールパッキン
7 ・・・・・ナット
8 ・・・・・Oリング
9 ・・・・・押さえピン
10 ・・・・・圧縮バネ
11 ・・・・・止めネジ
12 ・・・・・小孔
13 ・・・・・密封カバー
2 ・・・・・ボディ
3 ・・・・・放射ヘッド
4 ・・・・・天井
5、6 ・・・・シールパッキン
7 ・・・・・ナット
8 ・・・・・Oリング
9 ・・・・・押さえピン
10 ・・・・・圧縮バネ
11 ・・・・・止めネジ
12 ・・・・・小孔
13 ・・・・・密封カバー
Claims (3)
- 室外の消火用流体供給源に連通する配管と、前記配管に連なり室内に向けて開口する消火用放射ヘッドとを備えて建築物天井に気密に取り付けたボディに対し着脱可能であり、装着時、平常は前記消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力で離脱することを特徴とする消火用放射ヘッド密封カバー。
- ボディを建築物天井に気密に取り付ける手段は、ボディ端部のフランジ部と、ボディ外周のネジに螺合するナットとで挟持する建築物天井の上下面との間にそれぞれ設けるシールパッキン部材によるものであり、
密封カバー装着時、平常は消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する手段は、
ボディの円筒状内径部又は外径部に形成したリング状の溝に配置したOリングと、装着時これに密着する密封カバー外周面又は内周面との間の摩擦力及び/又はボディ側面から内径又は外径に向け、バネで付勢される押さえピン又は球体を設け、密封カバー外周面又は内周面に、前記押さえピン先端又は球体の一部に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力により平常時装着状態が保持され、異常時、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって前記摩擦力及び係止力に抗して離脱するものであることを特徴とする請求項1に記載の消火用放射ヘッド密封カバー。
- ボディを建築物天井に気密に取り付ける手段は、ボディ端部のフランジ部と、ボディ外周のネジに螺合するナットとで挟持する建築物天井の上下面との間にそれぞれ設けるシールパッキン部材によるものであり、
密封カバー装着時、平常は消火用放射ヘッドを被うとともに前記消火用放射ヘッドを介して連通する室内と室外との空気を気密に遮断し、異常感知によって送出される消火用流体の圧力で離脱する手段は、
密封カバー端部に、両側にスリットを形成することによって弾性が付与され、先端に凸部を設けた長手の爪状部を複数箇所設け、ボディ内周面又は外周面に、前記爪状部の凸部に係合する凹部を形成し、この両者の係合による係止力により平常時装着状態が保持され、異常時、異常感知によって送出される前記消火用流体の圧力が密封カバー内圧を上昇させることによって前記係止力に抗して離脱するものであることを特徴とする請求項1に記載の消火用放射ヘッド密封カバー。
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2007
- 2007-10-05 JP JP2007007681U patent/JP3138072U/ja not_active Expired - Lifetime
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