JP3137976B2 - 結腸癌のムチンエピトープに対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマct43 - Google Patents

結腸癌のムチンエピトープに対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマct43

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、ムチン、特に結腸癌悪性に関与するムチン
上の新規エピトープと反応性のモノクローナル抗体を産
生するハイブリドーマ細胞系CT43に関する。モノクロー
ナル抗体CT43及びCT43により認識されるエピトープに対
して特異的な他の抗体は、ヒト癌、特に結腸癌の検出及
び処理に有用である。
発明の背景 ムチンは、上皮組織により分泌される80%までの炭水
化物含有率を有する高いグリコシル化高分子量糖タンパ
ク質である。ムチンは、腫瘍関連抗原として同定され、
そしてほとんどの癌により多量、循環中に開放されるこ
とが見出されている(Rittenhouseなど.Lab.Med.16:556
(1985),Magnaniなど.Cancer Res.43:5489(1983),Li
nsleyなど.Cancer Res.46:5444(1986),引用により本
明細書に組込まれる)。
結腸癌の診断は現在、臨床的な発見、糞サンプルにお
ける血液の検出、及び一定のモノクローナル抗体の結合
により検出される、組織、血液又は血清サンプルにおけ
る高レベルの一定の癌関連ムチン抗原との相互関係に基
づかれている。胃腸又は結腸癌に関連する抗原を認識す
ることが報告されているモノクローナル抗体の例は、CA
19−9(Magnani,J.L.など.前記)、CCKO61(ヨーロッ
パ特許出願EP200464)及び発癌性胚抗原に対して特異的
なモノクローナル抗体(1116NS−3d)(アメリカ特許第
4,349,528号)を包含する。小腸ムチン抗原及び/又は
大腸ムチン抗原及びそこで有用なモノクローナル抗体を
産生する癌細胞又は他の癌細胞の存在を検出するための
インビトロ診断方法は、Linnaneにより開示されている
(PCT出願第WO86/00414号)。結腸癌の他に、多くの他
の悪性状態(たとえば胃、胆ノウ、悪性リンパ腫及び急
性リンパ球性白血病)がまた検出される。上記抗体によ
り認識される個々の抗原に基づく診断試験は、特に初期
段階において結腸癌との高い相互関係を有さず、高い数
の誤った陽性結果をもたらす。今日、唯一の真に信頼で
きる方法は、実質的に悪性増殖のバイオプシーである。
モノクローナル抗体、たとえばCEA又はCA19−9は、他
の診断方法と一緒に又は癌再発のための後−治療調査に
使用される。
発明の要約 本発明は、ヒト結腸癌に関連するムチンエピトームと
高い反応性のモノクローナル抗体を供給する。より詳し
くは、CT43と命名される本発明の新規抗体は、結腸癌細
胞の膜上で及びまた、結腸癌を有する患者のヒト血清に
見出されるムチン分子上で新規エピトープを結合するネ
ズミモノクローナル抗体である。その新規ネズミエピト
ープは、ノイラミニダーゼ及びプロテイナーゼK耐性で
あり、過ヨウ素酸塩感受性であり、そして多くの既知の
天然に存在する糖接合体と反応性でないこととして特徴
づけられる。
さらに、結腸癌に関連するエピトープの検出又は定量
化のために本発明の新規モノクローナル抗体を使用する
方法が提供される。結腸癌関連ムチンの検出は、結腸癌
の診断及び癌再発のために種々の処置に続く患者の評価
のために使用され得る。その方法は、結腸癌関連ムチン
と相互関係するエピトープに対して特異的な1又は複数
のモノクローナル抗体(ここで、抗原決定基はノイラミ
ニダーゼ及びプロテイナーゼK耐性であり、過ヨウ素酸
塩感受性であり、そして第2表の糖接合体と反応性でな
い)とムチンに共通する抗原決定基と特異的に結合する
ラベルされた抗体組成物とを同時に又は連続的に、特異
的結合が生じ、それよって反応複合体を形成するように
サンプルと共にインキュベートし、そして反応複合体に
関連するラベルの量を決定するために前記段階で形成さ
れた複合体を検出し、そしてそれによって、サンプルに
存在する結腸癌関連ムチンの量を検出し、又は定量化す
る段階を含んで成る。好ましい態様において、ネズミモ
ノクローナル抗体CT43は、マイクロタイタープレートの
ウェルの表面上で固定される。血清サンプルにおける結
腸癌関連ムチンの量は、固定されたCT43と血清サンプル
におけるムチンに関連する結腸癌との間での反応複合体
の形成により検出される。複合体は、反応複合体と結合
するホースラディシュペルオキシダーゼ結合性モノクロ
ーナル抗体CT66の結合により検出される。CT66は、ルイ
ス及びシアリル化ルイスの抗原に対して特異的である。
また、本発明は、CT43により結合される結腸癌関連ム
チンエピトープの検出又は定量化のためのキットを提供
する。そのキットは、CT43エピトープを特異的に結合す
る第1モノクローナル抗体及びムチン分子に共通する抗
原決定基と特異的に結合する第2モノクローナル抗体、
及び第2抗体組成物又は前記第2抗体組成物と反応性の
抗体に共有結合される検出可能なシグナルを供給するラ
ベルを含む区画室から成る。
CT43はまた、特定の治療用途のために有用である。抗
体は、種々の免疫接合体、たとえば抗体−薬物及び抗体
−毒素接合体の成分として使用され又は腫瘍に放射性同
位体を運ぶために放射性ラベルされ得る。CT43はまた、
変性されていない形でも治療的に有用であり得る。
特定の態様の記載 本発明によれば、新規ムチンエピトープに対して特異
的なモノクローナル抗体、CT43の新規組成物が供給さ
れ、ここでそのような抗体は、存在する結腸癌と相互関
係する癌関連ムチンのエピトープを特異的に結合するこ
とができる。モノクローナル抗体及びそのフラグメント
は、診断用又は治療用試薬とに使用され得る。
CT43抗体は、それが結合する抗原を単離し、そして特
徴づけるために使用され得る。それらが認識するエピト
ープを同定し、そして特徴づけるために、そしてそれが
反応する細胞膜抗原をさらに定義するためにプローブと
してのモノクローナル抗体の使用は、たとえばNudelema
nなど.J.Biol.Chem.257:12752〜56(1982)及びHakomor
i.Am.Rev.Immunol.:103〜26(1984)に見出され得
る。通常の糖接合体上での予備エピトープスクリーンの
結果は、CT43が結合するエピトープを示さなかった。
本発明のモノクローナル抗体は、CT43により認識され
る癌関連のムチン抗原のエピトープに対して特異的な抗
体をコードする核酸配列の発現を不滅化することによっ
て調製され得る。これは、そのような配列、典型的には
前記抗体をコードするcDNAを、培養できる宿主中に導入
することによって達成され得る。不滅化された細胞系
は、トランスフェクション、変異誘発又は同様のことに
よる発癌を通して形質転換された哺乳類細胞系であり得
る。そのような細胞は、インビトロで抗体の発現及び分
泌を支持できる骨髄腫系、リンパ腫系又は他の細胞系を
包含する。その抗体は、ハイブリッド細胞系を生成する
ために、リンパ球の形質転換により、ウィルスにより又
は悪性細胞系、たとえば骨髄腫とリンパ球との融合によ
り生成される、ヒト以外の哺乳類の天然に存在する免疫
グロブリンであり得る。典型的には、リンパ球は、結腸
癌と高い相互関係を有するCT43により認識されるエピト
ープ部位を含む癌関連ムチン抗原又はそのフラグメント
に対して免疫化された動物から得られるであろう。
免疫化方法は、当業界において良く知られており、そ
して効果的に相当に変化することができる。Goding,Mon
oclonal Antibodies:Principle and Practice,(1983)
(引用により本明細書に組込まれる)を参照のこと。一
部精製された癌関連ムチン調製物の抗原性調製物の免疫
原性量が、宿主のkg当たり1μg〜20mgの範囲での濃度
で一般的に注入される。その一部精製された癌関連ムチ
ンが1〜4週間隔で1度又は数度、投与され得る。免疫
化された動物が癌関連ムチン抗原に対する抗体の産生に
ついてモニターされ、次に脾臓が除去され、そして脾臓
性Bリンパ球が単離され、そして形質転換され、又は骨
髄腫細胞系により融合される。形質転換又は融合は、従
来の方法、たとえばアメリカ特許第4,172,124号;第4,3
50,683号;第4,363,799号;第4,381,292号;及び第4,42
3,147号に記載される融合技法により行なわれ得る。ま
た、Kennettなど.Monoclonal Antibodies(1980)及び
そこにおける引用文献、及びGoding,前記を参照のこ
と。
ハイブリッド細胞系が従来の技法に従ってクローン化
され、そしてスクリーンされ得、そして一部精製された
癌関連ムチンを結合することができる、細胞上清液にお
ける抗体が検出される。次に適切なハイブリッド細胞系
がインビトロで大規模培養において増殖せしめられ、又
は腹水流体の生成のために適切な宿主の腹腔中に注入さ
れる。本発明の抗体、たとえば結腸癌との高い相互関係
を有する癌関連ムチンエピトープに対して特異的である
ことが知られているCT43を有するおかけで、上清液が競
争アッセイにおいて他のモノクローナル抗体と競争して
スクリーンされ得る。そのような競争結合アッセイの例
は、たとえばアメリカ特許第4,803,169号に見出され得
る。本発明の抗体はまた、結合アッセイにおいてCT43と
競争するモノクローナル抗体を得る確率を実質的に高め
るために免疫原として使用される結腸癌関連ムチンをア
フィニティー精製するために使用され得る。
従って、ハイブリッド細胞系が、特定の新規エピトー
プに対して特異的な本発明の抗体の利用性に基づいて種
々の源から容易に生成され得る。他方、このハイブリッ
ド細胞系は他の悪性B細胞と融合され得、又はそのよう
な他のB細胞は前記抗体をコードするゲノムDNAのため
の受容体として作用することができる。又は、ハイブリ
ッドDNA技法を用いれば、モノクローナル抗体は、H鎖
及びL鎖の1つ又は両者をコードするゲノムDNA又はcDN
Aを、前記鎖の発現のための発現ベクター中に挿入する
ことによって生成される免疫グロブリンであり得る。た
とえば、ヨーロッパ特許出願第171,496号及び第173,494
号を参照のこと。
ゲッ歯動物、特にネズミ悪性B細胞が好ましいが、哺
乳類種以外の悪性細胞、たとえばウサギ類、ウシ、羊、
馬、ブタ、鳥類又は同様のものの悪性細胞が使用され得
る。これらの動物の免疫化は、容易に行なわれ得、そし
てそれらのリンパ球、特に脾臓細胞が融合のために得ら
れる。
形質転換された又はハイブリッド細胞系により分泌さ
れるモノクローナル抗体は、免疫グロブリン、たとえば
IgM,IgD,IgAのクラス又はサブクラス、又は個々の動物
種のために知られているIgGのサブクラスのいづれかの
ものであり得る。AgGは診断アッセイに使用される最っ
とも一般的なイソタイプであるので、それはこの目的の
ために好ましい。モノクローナル抗体は、元のまま、又
はフラグメント、たとえばFv,Fab,F(ab′)として、
但し通常元のまま使用される。
本発明のモノクローナル抗体は、疾病状態をモニター
するために及び診断目的のために他の試験と共に使用す
るために特に有用である。典型的には、アッセイは、特
定のエピトープ又は癌関連ムチン抗原へのモノクローナ
ル抗体の結合を通して形成される反応複合体の検出を必
要とするであろう。下記に記載される本発明のハイブリ
ッド細胞系により生成される抗体の結合を阻止すること
ができるモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
が好ましい。
イムノアッセイに使用するためには、本発明の抗体
は、捕獲モノクローナル抗体と結腸癌と高く相互関係す
るエピトープを有する癌関連ムチン抗原との間で形成さ
れる免疫複合体の検出を典型的には必要とする。一般的
に、検出を提供するためには、抗体はラベルされても又
はされなくても良い。広範囲の種々のラベル、たとえば
放射性核種、螢光体、酵素、酵素基質、酵素補因子、酵
素インヒビター、リガンド(特にヘプテン)、等が使用
され得る。
多くのタイプのイムノアッセイが利用でき、そしてそ
のいくつかは、アメリカ特許第3,817,827号;第3,850,7
52号;第3,901,654号;第3,935,074号;第3,984,533
号;第3,996,345号;第4,034,074号;第4,098,876号;
及び第4,376,110号(これらのすべては引用により本明
細書に組込まれる)に記載されるものを包含する。ラベ
ルされていない場合、検出は凝集アッセイで達成され得
る。さらに、ラベルされていない抗体組成物は、癌関連
ムチン抗原と反応性である他のラベルされた抗体(第2
抗体)、たとえばルイスa及びシアリル化されたルイス
aに対して特異的なCT66(American Type Culture Coll
ection,Rcokville,MD,20852に1989年9月6日に寄託さ
れたATCC HB 10218)と共に使用され得る。
一般的に、ラベル化の前、腹水流体又は培養上清液か
らモノクローナル抗体を少なくとも一部精製する必要が
ある。精製の方法は良く知られており、そしてたとえば
硫酸アンモニウム沈殿法、イオン交換クロマトグラフィ
ー又はそれらの組合せを包含する。
本発明のモノクローナル抗体は、CT43エピトープを有
する癌関連ムチン抗原を捕獲し、そして検出するために
サンドウィッチ酵素イムノアッセイに特に使用される。
癌関連ムチン抗原を含むと思われる生物学的サンプル
が、最初に固体支持体に結合され得る対象のモノクロー
ナル抗体と組合される。次に、サンプルが、免疫複合体
形成を誘発する条件下でモノクローナル抗体と反応せし
められ、そして結合が抗体とCT43癌関連ムチンエピトー
プを示すそれらの分子との間で生じる。次に、免疫複合
体が未複合体化材料から分離され、そして次に、捕獲抗
体がラベルされている場合、免疫−複合体が検出され
る。捕獲抗体がラベルされていない場合、本発明のモノ
クローナル抗体、癌関連ムチン抗原に対するポリクロー
ナル抗体又は捕獲抗体に対する抗体であり得、そしてラ
ベルされ又はラベルされ得ない第2抗体が添加される。
第2抗体組成物がラベルされる場合、エピトープに特異
的に結合される抗体ラベル化複合体の存在が決定され
る。便利な態様においては、第2抗体がラベルされ、そ
してサンプル及び捕獲抗体と共に同時にインキュベート
され得る。第2抗体組成物がラベルされていない場合、
ラベルに接合された第3抗体組成物が使用され得る。当
業者に良く知られている他の便利な技法もまた、利用さ
れ得る。
特に好ましい態様においては、CT43癌関連ムチンエピ
トープのレベルを決定するための方法は、本発明のモノ
クローナル抗体を生物学的サンプルと共にインキュベー
トし、そしてモノクローナル抗体と決定されるCT43癌関
連ムチンエピトープの量との間て形成される免疫複合体
の存在を決定することによって行なわれる。免疫複合体
の検出は、結合する通常のムチン抗原CT66、たとえばル
イスa又はシアリル化されたルイスaに対して特異的な
ラベルされた第2抗体による。CT43癌関連ムチンエピト
ープのレベル及び結腸癌との相互関係が決定される。
CT43癌関連ムチンエピトープのレベルについて試験さ
れる生物学的サンプルは、生理学的流体、たとえばヒト
血清又は血漿、ヒト組織又は細胞培養上清液又は同様の
ものを包含することができる。
捕獲抗体は、当業者に知られている種々の方法で固体
支持体に固定され得る。支持体は、ポリスチレン、ポリ
アクリルアミド、シリカ、アガロース、ニトロセルロー
ス及び同様のものを包含するが、但しこれだけには限定
されない。支持体は管、マイクロウェルプレート、スラ
イド、ビーズ、フィルター、等の形を取ることができ
る。ポリスチレン、ポリアクリルアミド、シリカ、及び
同様のもののラテックスもまた使用され得る。
ラベルされた抗体組成物は、当業者に良く知られた方
法により、癌関連ムチン又はそのフラグメントにより免
疫化された動物(たとえばウサギ、ヤギ又はマウス)か
ら得られたポリクローナル抗血清であり得る。癌関連ム
チン抗原に共通する抗原、すなわちルイスa、ルイスx
に対して特異的なモノクローナル抗体も使用される。
生物学的流体又はサンプルはまた、種々の手段で達成
され得る、固体支持体に検体をまず、付加することによ
って、CT43癌関連ムチンエピトープについて直接的に試
験され得る。ポリスチレンは、固体支持体(たとえばマ
イクロウェルプレート)として使用され得、又は他方、
サンプルは他の固体支持体、たとえばガラス、ナイロ
ン、酢酸セルロース、ニトロセルロース又は他の膜、並
びにポリアクリルアミド、等に結合され得る。付加され
たサンプルは、所望するモノクローナル抗体と共に又は
本発明のモノクローナル抗体から成る組成物と共に免疫
複合体形成を誘導する条件下でインキュベートされる。
次に、抗原−抗体複合体が洗浄され、そして第1抗体が
使用される場合、シグナルが検出される。第1抗体がラ
ベルされていない場合、第2のラベルされた免疫グロブ
リン特異的抗体が添加される。その後、抗原−抗体複合
体に特異的に結合されるラベルの存在が決定される。
キットがまた、CT43エピトープを有する癌関連ムチン
抗原の検出及び/又は定量化に本発明のモノクローナル
抗体と共に使用するために供給され得る。従って、本発
明のモノクローナル抗体組成物が、単独で又は悪性結腸
疾患に対して特異的な追加の抗体と共に、固相に吸収さ
れ又は凍結乾燥形で供給され得る。ラベルに接合され得
又は接合され得ない抗体が、緩衝液、たとえばトリス、
リン酸塩、炭酸塩、等、安定剤、殺生物剤、不活性タン
パク質、たとえばウシ血清アルブミン又は同様のものと
共にキットに包含される。一般的に、これらの材料は、
抗体濃度に再び基づいて少なくとも約0.001重量%の合
計量で存在するであろう。時々、不活性増量剤又は賦形
剤を含むことが所望され、ここで賦形剤は合計組成物の
約1〜99重量%で存在することができる。癌関連ムチン
と広く反応性である第2抗体が使用される場合、これは
通常、別々のバイアルに存在するであろう。第2抗体は
典型的には、ラベルに接合され、そして上記抗体配合に
類似する態様で配合される。アッセイにおいて既知の反
応性の結腸癌患者からの胸膜滲出液の標準液がまた、サ
ンプルにおける抗原のレベルを定量化するため使用され
る標準曲線を確立するために別々のバイアルに供給され
る。キット自体は、特定の診断イムノアッセイの実施の
ために必要である上記試薬のためのバイアル又は他の容
器を含む区画室を含んで成る。そのようなキットは、手
術、放射性療法、化学療法又はそれらの組合せの後、結
腸癌の診断又は結腸関連の悪性疾患の再発のモニターに
相当使用され得る。
本発明のモノクローナル抗体は、それが特異的である
抗原決定基を精製し、そして特徴づけるために使用され
得る。抗原は、ゲル排除クロノグラフにより腫瘍源、た
とえば腫瘍細胞溶解物から部分的に精製され得る。高分
子量ムチン分子を含む画分がプールされ、そしていくつ
かの既知方法のいづれかにより濃縮される。プールされ
た画分が、カラムマトリックスに接合された本発明のモ
ノクローナル抗体を含んで成るアフィニティーカラムに
負荷される。活性化されたカラム材料、たとえばCNB活
性化セファロース又は1,1′−カルボニルジイミダゾー
ル−活性化アフィニティーマトリックスが使用され得
る。結合された抗原が、未結合材料がカラムマトリック
スから洗浄された後、そのアフィニティーカラムから溶
出される。画分が、タンパク質の存在及びモノクローナ
ル抗体による結合についてアッセイされる。ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動、続くウェスターンブロットが、
抗体結合について試験するために使用され得、又は集め
られた画分からの小アリコートが対象の抗原を含む画分
を決定するためにELISAにより試験され得る。次に対象
の画分がプールされ、そして追加の特徴づけのために濃
縮される。
本発明の他の特徴及び利点は、次の実験的な記載から
明らかになるであろう。下記例は、例示的であって、限
定的ではない。
例 I 癌関連抗原の精製 胸膜滲出液流体の収集 使用される滲出液流体は、主に可溶形のムチンを含ん
だ。胸膜滲出液(GI−PE)は、Virginia Mason Clinic,
Seattle,Washingtonで、胃腸癌患者から得られた。滲出
液サンプルは、−20℃で凍結貯蔵された。
結腸腺癌の癌関連ムチン(CAM)の精製 癌関連ムチンのプールを、酸−エタノール抽出の結腸
腺癌から精製した。手術検体をプールし、そして−70℃
で貯蔵した。腫瘍組織サンプル(31.7g)を抽出用緩衝
液(95%エタノール、100mMのHCl、フェニルメチル−ス
ルホニルフルオリド(32μg/ml)、アプロチニン(2mg/
ml))125mlの体積に融解し、そしてその混合物を4℃
で16時間撹拌した。不溶性材料を、4℃で30分間、10,0
00×gでの沈降下により集め、約4g/ml(重量/体積)
の濃度で水に再懸し、そしてグアニジンHClをすぐに添
加し、6Mの最終濃度にした。その混合物を激しく撹拌
し、そして4℃で一晩放置し、次に10分間1,000×gで
沈降せしめ、そして次に上清液を、脂質相の除去の後に
集めた。
塩化セシウム(CsCl)密度グラジェントにおける平衡
沈降化が行なわれた。CsCl(源)を、0.6g/ml(元の体
積)で添加し、そしてその密度を動的に測定して1.33〜
1.35g/mlに調節した。次にサンプルを、21℃で60〜65時
間、40,000rpm(145,500×g平均)でBeckman50.2ロー
ターで遠心分離した。画分をH2Oに対して透析し、そし
て次に、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によりアッセ
イした。
追加の精製を、TSK−G 3000SW又はTSK−64000SWGカ
ラムのいづれかを用いてカラムクロマトグラフィーによ
り行なった。リン酸緩衝液(50mM,pH7.5)を用いて、カ
ラムから結腸腺癌ムチンを溶出した。200,000MW以上の
分子を含む画分を、類似する条件下でタンパク質標準に
より決定されるように収集した。
例 II モノクローナル抗体の生成及びスクリーニング モノクローナル抗体CT43の生成 新規モノクローナル抗体CT43を生成するハイブリドー
マを、アジュバンドとしてシリカ1mgを有する、塩化セ
シウムグラジェント精製された結腸腺癌ムチン200μl
によりBalb/cマウスを腹腔内免疫化することによって増
殖せしめた。14日後、カラムクロマトグラフィー精製さ
れたムチン140μlを、アジュバンドとしてシリカ1mgと
共に皮下注射した。カラムクロマトグラフィー精製され
たムチンを、28日目(500μl)、35日目(200μl)及
び84日目(200μl)における続く免疫化のために免疫
原として使用した。171日目、胸膜滲出液ムチン(350μ
l)、結腸癌関連ムチン(100μl)及びカラムクロマ
トグラフィー精製されたムチン200μlを、最後の追加
免疫化のために使用した。シリカを、すべての免疫化の
ためのアジュバンドとして使用した。脾臓を、最終免疫
化注射の後、3〜4日で、精製された結腸ムチンに対し
て陽性の免疫応答を示すマウスから除去した。
融合を、一般的にKohler and Milstein,前記により概
略されている方法に従って行なった。手短には、マウス
の1つの脾臓及び5種のリンパ節からの単核細胞を、対
数相のNS−1マウス骨髄腫細胞と共に1:1の比で組合
し、そしてポリエチレングリコールにより融合せしめ
た。最終ハイブリッド細胞懸濁液を、供給細胞として2.
5×107balb/c胸腺細胞を含むIMDM−HAT(15%ウシ胎児
血清、1mMのピルビン酸ナトリウム、100μg/mlのストレ
プトマイシン及び100IU/mlのペニシリン、1.0×10-4Mの
ヒポキサンチン、4.0×10-7Mのアミノプテリン及び1.6
×10-5Mのチミジンを含む)において1×103個の細胞/m
lの濃度に希釈した。その混合物を96ウェルのマイクロ
タイタープレート中にプレートした(200μl/ウェ
ル)。培養物を、2〜3日ごとに、新鮮なIMDM−HATに
より個々のウェルの体積の半分を除去し、そして交換す
ることによって供給した。培養物上清液を、細胞増殖
が、融合の後、7〜10日でウェル中で約40%の集密性に
達した場合、酵素結合のイムノソルベントアッセイ(EL
ISA)により、精製された結腸癌関連ムチンに対する抗
体の存在についてアッセイした。CT43のためのモノクロ
ーナル抗体の生成のために細胞系をスクリーニングし、
そして特徴づけるために使用される手段が、さらに下記
に示される。
モノクローナル抗体CT66の生成 モノクローナル抗体CT66を産生するハイブリドーマ
を、アジュバンドとしてシリカ1mgを有する、塩化セシ
ウムグラジェント精製された結腸腺癌ムチン200μlに
よりBalb/cマウスを腹腔内免疫化することによって増殖
せしめた。14日後、カラムクロマトグラフィー精製され
たムチン140μlを、アジュバンドとしてシリカ1mgと共
に皮下注射した。カラムクロマトグラフィー精製された
ムチンを、28日目(500μl)、35日目(200μl)及び
84日目(200μl)における続く免疫化のために免疫原
として使用した。171日目、胸膜滲出液ムチン(350μ
l)、結腸癌関連ムチン(100μl)及びカラムクロマ
トグラフィー精製されたムチン200μlを、最後の追加
免疫化のために使用した。シリカを、すべての免疫化の
ためのアジュバンドとして使用した。融合を一般的に、
上記のようにして行なった。
スクリーニング 種々のスクリーニング方法を用いて、あるムチンに関
連するエピトープを特異的に結合するモノクローナル抗
体CT43及びCT66を単離した。クローンを、初めに、ELIS
Aアッセイにおけるカラムクロマトグラフィーにより精
製された結腸腺癌ムチン(CAM)への結合性についてス
クリーンした。
CAMをBSA−トリス緩衝液により1:100に希釈し、そし
てその50μlをマイクロタイタープレートのウェルに添
加した。固定化を、室温で少なくとも1時間行ない、そ
の後、過剰物を除去し、そしてウェルを、室温で1時
間、ウシ血清アルブミン/トリス緩衝液によりブロック
した。スクリーンされるべきハイブリドーマ上清液(60
μl)をウェル当たりに添加し、そして室温で1時間イ
ンキュベートし、その後、ヤギ抗−マウスIgGホースラ
ディシュペルオキシダーゼ接合体(1:1000)及びヤギ抗
−マウスIgG及びIgGホースラディシュペルオキシダーゼ
接合体(Cappel,1:2000)を添加した。希釈を、10%ウ
シ胎児血清/リン酸緩衝溶液により行なった。接合体
を、室温で30日間、固定されたハイブリドーマ抗体と反
応せしめた。テトラメチルベンジジンを、陽性のウェル
の検出のために酵素基質として使用した。反応を、1Nの
硫酸の添加により停止した。個々の添加段階の間、ウェ
ルは10%FCS/PBSにより洗浄された。
陽性反応を提供するクローンを、拡張し、そして上記
方法に類似するGI−胸膜−滲出液(GI−PE)ムチンELIS
Aに基づいて再試験した。胃腸癌患者のための結腸癌関
連ムチン及び胸膜滲出液と高い反応性のモノクローナル
抗体を産生するクローンを、下記の二抗体決定アッセイ
を構成するために使用した。
イソタイプの決定 96−ウェルプレートを、上記のようにしてCAMムチン
により被覆した。CT43細胞系の上清培養物50μlを添加
し、そして室温で1時間インキュベートした。ウェルを
再び洗浄し、そして単一特異性ヤギ抗−マウス免疫グロ
ブリン−ホースラディシュペルオキシダーゼ接合体(10
%FCS/PBSにおいて1:2000、Cappel Laboratories)を、
室温で30分間ウェルに添加した。ウェルを再び洗浄し、
そしてテトラメチルベンジジン基質を15分間にわたって
個々のウェルに添加した。反応を、1Nの硫酸の添加によ
り停止せしめ、そして光学密度を自動プレート読み取り
機により450nmで測定した。
これらの工程に基づいて、CT43は、IgG2bイソタイプ
のモノクローナル抗体を産生することが決定された。
モノクローナル抗体CT43の特異性 結合特異性及び結腸癌との相互関係を、二抗体決定EL
ISAにより、悪性疾患を有する個人からの血液サンプル
を試験することによって決定した。モノクローナル抗体
CT43を捕獲抗体として使用し、ここでCT43は96ウェルマ
イクロタイタープレートのウェルに固定されている。試
験されるべき個人からの血清又は血漿を、0.05MのHEPE
S、0.15MのNaCl、20%のFCSにより1:2の希釈度で希釈
し、そしてその50μlを個々のウェルに添加した。1時
間のインキュベーション及び第2モノクローナル抗体の
洗浄の後、シアリル化されたルイスa及びルイスa抗原
に対して特異的なCT66を、Nakaneなど、J.Histochem.Cy
tochem.22:1084(1974)の方法によりホースラディシュ
ペルオキシダーゼに接合した。接合体を、0.05MのHEPE
S、0.15MのNaCl、20%のFCSにより1:2に希釈し、そして
その500μlを個々のウェルに添加し、そして室温で60
分間インキュベートした。0.0015%の過酸化水素を含む
クエン酸塩リン酸塩緩衝液(pH6.0)中、3,3′,5,5′−
テトラメチルベンジジン溶液を添加し、そして15分後、
1Nの硫酸を添加し、反応を停止した。450nmでの光学密
度を決定した。患者のグループからの血液サンプルを、
結腸癌の存在又は不在により特徴づけた。患者を、疾病
の進行の状態に基づいて、正常、良性、局部/局所又は
転移性としてグループ分けした。
モノクローナル抗体CA19−9を、製造業者、Centorに
より記載されるような方法により試験した。CEAを、製
造業者、Abbott Laboratoriesにより記載されるような
方法により試験した。
第1表は、結腸癌を検出し、そして診断する抗体CT4
3,CEA及びCA19−9の能力を比較する。CT43は、CEA及び
CA19−9よりもその初期段階で結腸癌をより良好に検出
でき、そして後での検出段階でCA19−9よりも及びCEA
と同じくらい良好に検出できることが測定された。
抗原の特徴化 モノクローナル抗体CT43が結合する抗原決定基をま
ず、プロテアーゼグリコシダーゼ処理及び化学的変性に
よる処理に対するモノクローナル抗体−抗原結合性の感
受性を評価することによって決定した。ノイラミニダー
ゼ、プロテイナーゼK及び過ヨウ素酸塩に対する感受性
又は耐性は、抗原決定基が天然において少なくとも部分
的にタンパク質であり、1又は複数のシアル酸残基又は
他の炭水化物成分を含むかどうかを示す。
結腸癌関連ムチンを、PBS中、20μg/mlのポリ−L−
リシンにより4℃で一晩、前もって処理されたマイクロ
タイターウェルに固定した(Immulon II)。過剰のムチ
ンを除去し、そしてウェルを37℃で1時間、2%BSA/ト
リスによりブロックした。固定化されたムチンを含むウ
ェルを、a)0.15MのNaCl、50mMの酢酸塩、pH5.0、0.1
%のCaCl2溶液中、20mU/mlのC.ペルフリンゲンス(C.pe
rfringens)ノイラミニダーゼ、b)PBS中、200mU/mlの
のプロテイナーゼK、又はc)PBS中、0.5%のNaIOx
いづれかにより、37℃で1時間処理した。NaIOxにより
処理されたウェルを、2Mのナトリウムメタビスルフィッ
トと共に後インキュベートした。処理の後、ウェルをPB
Sにより洗浄し、その後、50μlのCT43細胞上清液又は
希釈された腹水を室温で2時間にわたって添加した。ウ
ェルをPBSにより2度洗浄し、そしてCT43抗体結合性
を、20%FCS/PBS中、ヤギ抗−マウスIgG及びIgM−ホー
スラディシュペルオキシダーゼ接合体の1:2000希釈溶液
の室温での30分間にわたっての添加により検出した。ウ
ェルをPBSにより洗浄し、そしてテトラメチルベンジジ
ン基質を30分間にわたって添加した。色彩反応を、1Nの
H2SO4の添加により停止し、そして450nmでの光学密度を
測定した。
CT43抗原決定基は、ノイラミニダーゼ及びプロテイナ
ーゼKに対して耐性であり、そして過ヨウ素酸塩に対し
て敏感であることが決定された。従って、抗原決定基は
たぶんシアル酸を含まず、そして天然においてタンパク
質であると思われない。過ヨウ素酸塩による処理に対す
る感受性は、抗原決定基が性質上炭水化物であることを
指摘するように思われる。
CT43により認識される抗原決定基の追加の分析は、天
然源及び合成糖タンパク質から単離され、そして精製さ
れた糖脂質を包含する種々の糖接合体へのCT43の結合を
試験することによって行なわれた。糖脂質は、Magnani
など.J.Biol.Chem.257:14365(1982)により記載される
ようにして薄層クロマトグラフィーにより分離された。
手短に言えば、分離された糖脂質のクロマトグラムを、
モノクローナル抗体により、続いてI125によりラベルさ
れた抗−マウス免疫グロブリンにより積層した。クロマ
トグラム上での糖脂質抗原に結合される抗体を、X−線
フィルムへの露出により検出した。約10mgの糖脂質抗原
は通常、この方法により検出され得る。天然に存在する
糖脂質の源は、ウシ脳のFolch上相抽出物、ヒト腎臓の
全体の脂質抽出物、胎便の全体の脂質抽出物、SW1116ヒ
ト結腸癌細胞系の上相抽出物、座骨神経抽出物の上相及
び精製されたジアリル化Lea−活性六糖セラミドを包含
する。結腸癌ムチンの正の対照は糖脂質により維持さ
れ、そして同一の条件ではあるが、しかしモノクローナ
ル抗体CT43を含まない条件下で処理された重複クロマト
グラムは負の対照として作用された。
CT43結合性についてスクリーンするために使用される
合成糖タンパク質は、ヒト又はウシ血清アルブミン1モ
ル当たり共有結合される精製されたオリゴ糖10〜20モル
を含んだ。3種の異なった化学的スペーサーアーム、た
とえばa)P−アミノフェニル(PAP);b)アミノフェ
ニルエチル(APE);及びc)アセチルフェニレンジア
ミン(APD)が、タンパク質にオリゴ糖を結合するため
に使用された。PAD及びAPEの両者は、タンパク質にオリ
ゴ糖をグリコシド的に結合し、還元糖のアノマー形態を
保持する。しかしながら、APDは、還元性アミン化によ
りオリゴ糖をタンパク質に結合し、それによって還元糖
をアミノアルジトールに転換する。
固定化された糖脂質及び合成糖タンパク質へのCT43の
結合がまた、ELISAにより試験された。糖脂質を、100mg
/ウェルでマイクロタイターウェルにおいてメタノール
から乾燥せしめた。合成糖タンパク質を、PBS(pH7.4)
にウェル当たり200mgに希釈された糖タンパク質のイン
キュベーションによりマイクロタイターウェルの表面上
に被覆した。精製されたCT43を、同じ緩衝液における1:
100の比での1%BSA及び抗体を含む、0.01Mのトリス−H
Cl(pH7.4)における10μg/mlの濃度でアッセイした。
第2表は、試験される糖脂質及び合成糖タンパク質を
列挙する。CT43は、試験される糖接合体のいづれかに強
く結合することが見出されなかった。ひじょうに弱い反
応性が、Hタイプ1オリゴ糖に検出された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/574 C12N 5/00 B 33/577 15/00 C //(C12P 21/08 C12R 1:91) (56)参考文献 特開 昭62−175171(JP,A) 特表 昭63−500891(JP,A) 特表 昭61−502701(JP,A) 米国特許4762800(US,A) Cancer Res.,Vol. 48,No.2(1988)p.412−417 Br.J.Cancer,Vol. 55,no.4(1987)p.361−365 Jpn.J.Cancer Re s.,Vol.76,No.1(1985) p.43−52 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 16/30 C12N 5/10 C12N 15/02 C12P 21/08 G01N 33/53 - 33/577 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞系CT43(ATCC HB 10217)により生産
    され、ヒト癌細胞に関連するムチンエピトープとの特異
    的免疫反応性を有するモノクローナル抗体であって、前
    記エピトープがノイラミニダーゼ及びプロテイナーゼK
    耐性であることを特徴とするモノクローナル抗体。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項記載のモノクローナル抗
    体を産生する細胞系CT43(ATCC HB 10217)。
  3. 【請求項3】生物学的サンプルにおけるヒト癌と相互関
    係するエピトープの検出又は定量化のための方法であっ
    て: a)前記サンプルを、ヒト癌関連ムチンと相互関係する
    エピトープに対してそれぞれ特異的な1又は複数の捕獲
    抗体とインキュベートし、ここで、該エピトープはノイ
    ラミニダーゼ及びプロテイナーゼK耐性であり、過ヨウ
    素酸塩感受性であり、そして前記抗体の少なくとも1つ
    はセルラインCT43(ATCC HB 10217)により生産された
    ものであり、そして同時に又は連続的に、ムチンに共通
    する抗原決定基に結合するラベルされた抗体組成物とイ
    ンキュベートして、特異的結合が生じ、それによって反
    応複合体を形成させ、そして b)この反応複合体に結合したラベルの量を決定するた
    めに、前記段階(a)で形成された反応複合体を検出
    し、それによってサンプルに存在するヒト癌関連ムチン
    の量を検出し、又は定量化する段階を含んで成る方法。
  4. 【請求項4】前記捕獲モノクローナル抗体が固相上に固
    定される請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記ラベルを、放射性核種、螢光体、酵
    素、酵素基質、酵素補因子、酵素インヒビター、及びリ
    ガンドから成る群から選択する請求の範囲第3項記載の
    方法。
  6. 【請求項6】前記ラベルされた抗体組成物が1又は複数
    のモノクローナル抗体である請求の範囲第3項記載の方
    法。
  7. 【請求項7】前記モノクローナル抗体がセルラインCT66
    (ATCC HB 10218)から得られたものである請求の範囲
    第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】前記生物学的サンプルが、血液、血清、胸
    膜滲出液及び痰から成る群から選択される請求の範囲第
    3項記載の方法。
  9. 【請求項9】ヒト癌関連ムチンの存在の検出に使用する
    ための試験キットであって、第1モノクローナル抗体組
    成物、ここでこの抗体組成物はヒト癌に関連するムチン
    分子上でエピトープを特異的に結合するモノクローナル
    抗体を含んで成り、前記エピトープはノイラミニダーゼ
    及びプロテイナーゼK耐性であり、過ヨウ素酸塩に対し
    て敏感であり、そして前記モノクローナル抗体はセルラ
    インCT43(ATCC HB 10217)により生産されたものであ
    る、及びムチン分子に共通する抗原決定基と特異的に結
    合する第2抗体組成物、並びに当該第2抗体組成物に共
    有結合した又は当該第2抗体組成物と反応性の抗体に結
    合した検出可能なシグナルを供するラベルを含む容器を
    含んで成る試験キット。
  10. 【請求項10】前記第2抗体がセルラインCT66(ATCC H
    B 10218)により生産されたものである請求の範囲第9
    項記載の試験キット。
  11. 【請求項11】精製された結腸腺癌ムチンの既知量が別
    々の容器に供されている請求の範囲第9項記載の試験キ
    ット。
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