JP3137389B2 - 昇圧回路 - Google Patents

昇圧回路

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JP3137389B2
JP3137389B2 JP03272141A JP27214191A JP3137389B2 JP 3137389 B2 JP3137389 B2 JP 3137389B2 JP 03272141 A JP03272141 A JP 03272141A JP 27214191 A JP27214191 A JP 27214191A JP 3137389 B2 JP3137389 B2 JP 3137389B2
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泰和 戸住
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単一直流電源から
その電源電圧の0〜−1倍の範囲、+1〜+2倍の範囲
の任意の値の電圧を発生させる昇圧回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、現在の入力電源の電圧よりも
大きな電圧が要求される場合には、別の外部からその電
源を供給するか、或いは昇圧回路を用いてその電源を作
成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、外部から電源
を供給する場合は、そのための新たな電源を用意しなけ
ればならず、また従来の昇圧回路で昇圧する場合は得ら
れる電圧が整数倍であり、中間電圧が要求されている場
合には、マージンの取りすぎとなって電力消費が増大す
るという問題がある。
【0004】本発明の目的は、別電源を必要とすること
なく、また中間電圧が得られるようにして上記した問題
を解決した昇圧回路を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このために第1の発明の
昇圧回路は、第1のコンデンサ(C1)、第2のコンデ
ンサ(C2)、及び一端が接地(2)に接続され他端が
出力端子(3)に接続された第3のコンデンサ(C3)
と、第1のタイミングで前記第1のコンデンサを前記電
源端子と前記接地との間に接続する第1、第3のスイッ
チ手段(S1,S3)と、前記第1のタイミングで前記
第2のコンデンサの両端間を接続する第4、第5のスイ
ッチ手段(S4,S5)と、第2のタイミングで前記第
1のコンデンサと前記第2のコンデンサを閉ループ状に
前記第3のスイッチ手段を介して接続する第2、第5
スイッチ手段(S2,S5)と、第3のタイミングで前
記第2のコンデンサと前記第3のコンデンサを閉ループ
状に前記第4のスイッチ手段を介して接続する第のス
イッチ手段(S6)とを具備し、前記第1のタイミン
グ、前記第2のタイミング、前記第3のタイミングの順
でこれを順次繰り返し、前記第1のタイミングで前記第
1のコンデンサを前記電源端子の電圧で充電すると共に
前記第2のコンデンサの電荷を消滅させ、前記第2のタ
イミングで前記第2のコンデンサを前記第1のコンデン
サの電圧で充電し、前記第3のタイミングで前記第3の
コンデンサを前記第2のコンデンサの電圧で充電して、
前記出力端子から前記電源端子の電圧を前記第1、第2
のコンデンサの容量比で分割した電圧を電源端子の電圧
と反転した極性で出力するよう構成した。
【0006】第2の発明は、第1の発明において、一端
が前記電源端子に接続され他端が別の出力端子(13)
に接続された第4のコンデンサ(C9)と、前記第3の
タイミングで前記第1のコンデンサと前記第4のコンデ
ンサを閉ループ接続する第7,第8のスイッチ手段(S
15,S16)とを具備し、前記第3のタイミングで前
記第4のコンデンサを前記第1のコンデンサの電圧で充
電して、前記別の出力端子から前記電源端子の電圧を前
記第1,第2のコンデンサの容量比で分割した電圧に前
記電源電圧を同極性で加算した電圧を出力するよう構成
した。
【0007】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態] 以下、本発明の実施形態について説明する。図1は本発
明の第1の実施形態の昇圧回路の原理説明用の回路図で
ある。1は電源端子(入力端子)、2は接地(GN
D)、3は出力端子、C1〜C3はコンデンサ、S1〜
S6はスイッチである。
【0008】この回路では、次のシーケンスでスイッチ
S1〜S6をオン/オフ制御する。 (1).S1、S3、S4、S5をオンし、S2、S6
をオフする。 (2).S2、S3、S5をオンし、S1、S4、S6
をオフする。 (3).S4、S6をオンし、S1、S2、S3、S5
をオフする。 (4).(1)〜(3)を繰り返す。
【0009】この結果、(1)のステップでは、コンデ
ンサC1が電源端子1と接地間に接続されて、そのコン
デンサC1に電源電圧Vccが図示の極性で充電され
る。また、コンデンサC2の電荷が放電消去される。
【0010】(2)のステップでは、コンデンサC1と
コンデンサC2が接地2を介してループ接続され、コン
デンサC1の電荷Q=C1・Vccの一部がコンデンサ
C2に放電される。コンデンサC1に残った電荷をQ
1、コンデンサC2に移った電荷をQ2とすると、 Q=Q1+Q2 Q1=C1・Va Q2=C2・Va であり、よって、 Va=Vcc・C1/(C1+C2)<Vccとなる。
【0011】(3)のステップでは、コンデンサC2と
コンデンサC3がループ接続されるので、コンデンサC
2の電荷Q2がコンデンサC3に図示の極牲で転移し
て、そのコンデンサC3の一方の端子、つまり出力端子
3に−Vaが現れる。
【0012】このように、電源電圧Vccをコンデンサ
C1とC2の容量比で分割した電圧を反転した電圧−V
aが得られる。よって、このコンデンサC1とC2の容
量比を適宜設定することにより、0〜−Vccの間の任
意の電圧を出力電圧に取り出すことができる。
【0013】なお、上記したステップ(3)は、次の
(3’)のように変更することもできる。 (3’).S1、S3、S4、S6をオンし、S2、S
5をオフする。この(3’)のステップを使用すれば、
(1)のステップで行うコンデンサC1への充電がこの
(3’)のステップから継続されることになる。
【0014】図2は図1の回路を具体化した昇圧回路で
ある。ここでは、スイッチS1、S2をPチャンネルM
OSトランジスタで構成し、スイッチS3〜S6をNチ
ャンネルMOSトランジスタで構成している。4〜7は
クロック入力端子である。
【0015】この回路では、前記ステップ(1)〜
(3)に応じて、図3に示すようにクロック入力端子4
〜7の論理レベルを制御すれば良い。ステップ(1)で
はMP1、MN3、MN4、MN5のみがオンし、ステ
ップ(2)ではMP2、MN3、MN5のみがオンし、
ステップ(3)ではMN4、MN6のみがオンする。
【0016】[第2の実施形態] 図4は第2の実施形態の昇圧回路の原理説明用の回路図
である。S13〜S20はスイッチ、C7〜C10はコ
ンデンサ、13、14は出力端子である。この回路は、
図1の回路に相当する構成がスイッチS13,S14,
S17〜S20、コンデンサC7,C8,C10であ
る。すなわち、本回路は、図1の回路構成にスイッチS
15,S16、コンデンサC9、および出力端子13を
追加したものである。
【0017】この回路では、次のシーケンスでスイッチ
S13〜S20のオン/オフを制御する。 (a).S13、S14、S18、S19をオンし、S
15、S16、S17、S20をオフする。 (b).S14、S17、S19をオンし、S13、S
15、S16、S18、S20をオフする。 (c).S15、S16、S18、S20をオンし、S
13、S14、S17、S19をオフする。 (d).(a)〜(c)を繰り返す。
【0018】この結果、(a)のステップでは、コンデ
ンサC7に電源電圧Vccが充電され、コンデンサC8
の電荷が放電消去される。(b)のステップでは、コン
デンサC7の電荷の一部がコンデンサC8に放電され
る。コンデンサC7,C8の電圧Vcは、前記図1の場
合と同様の考え方から、 Vc=Vcc・C7/(C7+C8)<Vcc となる。
【0019】そして、次の(c)のステップでコンデン
サC7の電圧Vcの電荷がコンデンサC9に図示の極牲
で転移される。また、コンデンサC8の電圧Vcの電荷
がコンデンサC10に図示の極性で転移される。
【0020】以上から、出力端子13には、電源電圧V
ccにコンデンサC9の電圧Vcを上乗せした電圧「V
cc+Vc」が出力する。また、出力端子14にはコン
デンサC10の電圧−Vcが出力する。
【0021】図5は図3の回路を具体化した昇圧回路で
ある。ここでは、スイッチS13、S15、S16、S
17をPチャンネルMOSトランジスタで構成し、スイ
ッチS14、S18、S19、S20をNチャンネルM
OSトランジスタで構成している。15はインバータ、
16〜18はクロック入力端子である。
【0022】この回路では、前記ステップ(a)〜
(c)に応して、図6に示すようにクロック入力端16
〜18の論理レベルを制御すれば良い。ステップ(a)
ではMP13、MN14、MN18、MN19のみがオ
ンし、ステップ(b)ではMN14、MP17、MN1
9のみがオンし、ステップ(c)ではMP15、MP1
6、MN18、MN20のみがオンする。
【0023】なお、上記具体化実施例ではスイッチS1
〜S6,S13〜S20にMOSトランジスタを使用し
たが、通常のバイポーラトランジスタで構成することも
できる。
【0024】
【発明の効果】以上から本発明によれば、外部電源を使
用せずとも、0〜−Vccの間の任意の電圧、「Vcc
〜2Vcc」の間の任意の電圧を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の昇圧回路の原理説
明用の回路図である。
【図2】 図1の昇圧回路の具体的回路図である。
【図3】 図2の回路を動作するためのクロック入力端
子の真理値の説明図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態の昇圧回路の原理説
明用の回路図である。
【図5】 図4の昇圧回路の具体的回路図である。
【図6】 図5の回路を動作するためのクロック入力端
子の真理値の説明図である。
【符号の説明】
1:電源端子(入力端子)、2:接地(GND)、3,
13,14:出力端子、4〜7,16〜18:クロック
入力端子、15:インバータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−99468(JP,A) 実開 昭63−198382(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/07

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のコンデンサ(C1)、第2のコンデ
    ンサ(C2)、及び一端が接地(2)に接続され他端が
    出力端子(3)に接続された第3のコンデンサ(C3)
    と、 第1のタイミングで前記第1のコンデンサを前記電源端
    子と前記接地との間に接続する第1、第3のスイッチ手
    段(S1,S3)と、 前記第1のタイミングで前記第2のコンデンサの両端間
    を接続する第4、第5のスイッチ手段(S4,S5)
    と、 第2のタイミングで前記第1のコンデンサと前記第2の
    コンデンサを閉ループ状に前記第3のスイッチ手段を介
    して接続する第2、第5のスイッチ手段(S2,S5)
    と、 第3のタイミングで前記第2のコンデンサと前記第3の
    コンデンサを閉ループ状に前記第4のスイッチ手段を介
    して接続する第のスイッチ手段(S6)とを具備し、 前記第1のタイミング、前記第2のタイミング、前記第
    3のタイミングの順でこれを順次繰り返し、 前記第1のタイミングで前記第1のコンデンサを前記電
    源端子の電圧で充電すると共に前記第2のコンデンサの
    電荷を消滅させ、前記第2のタイミングで前記第2のコ
    ンデンサを前記第1のコンデンサの電圧で充電し、前記
    第3のタイミングで前記第3のコンデンサを前記第2の
    コンデンサの電圧で充電して、前記出力端子から前記電
    源端子の電圧を前記第1、第2のコンデンサの容量比で
    分割した電圧を電源端子の電圧と反転した極性で出力す
    ることを特徴とする昇圧回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 一端が前記電源端子に接続され他端が別の出力端子(1
    3)に接続された第4のコンデンサ(C9)と、 前記第3のタイミングで前記第1のコンデンサと前記第
    4のコンデンサを閉ル ープ接続する第7,第8のスイッ
    チ手段(S15,S16)とを具備し、 前記第3のタイミングで前記第4のコンデンサを前記第
    1のコンデンサの電圧で充電して、前記別の出力端子か
    ら前記電源端子の電圧を前記第1,第2のコンデンサの
    容量比で分割した電圧に前記電源電圧を同極性で加算し
    た電圧を出力することを特徴とする昇圧回路。
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