JP3135776B2 - 流電陽極方式定電位自動制御式電気防食法 - Google Patents

流電陽極方式定電位自動制御式電気防食法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流電陽極方式のカソー
ド防食法において、照合電極で測定された被防食体の電
位を流電陽極の電位より貴な範囲の任意の電位に常時一
定に保持する電位自動制御式電気防食法およびそのため
の簡便な定電位自動制御式電気防食装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電気防食法は、海水中、河川水中や地中
等に設置された金属構造物や埋設管、あるいはコンクリ
ート中の鉄筋、さらに工業用水や有機・無機の液体に接
する化学装置等の腐食を防止する方法として利用され、
港湾、橋梁等のインフラストラクチュアや各分野の産業
での防食に大きな効果を挙げている。
【0003】電気防食法においては、商用交流の整流電
源や電池等の外部電源と不溶性電極を用いてカソード電
流を被防食体に供給する外部電源方式と、マグネシウム
合金、アルミニウム合金または亜鉛合金等の卑電位の金
属製の流電陽極を被防食体に直結し、両者の電位差を利
用し被防食体に対するカソード電流を発生する流電陽極
方式とがある。いずれの方式においても、被防食体は、
その腐食が停止する防食電位まで分極するに必要な防食
電流を加えられることが重要である。環境の電気伝導
度、溶存酸素濃度、流速や温度等の条件の変化や被防食
体のエレクトロコーティングの進行状態等により、防食
電流の必要量が異なるので、防食電流はこれら条件に対
応して調節し、過不足のないようにするのが効果的かつ
経済的に防食するために肝要である。
【0004】しかし、最近、防食対象の拡大から、流電
陽極に被防食体を直結し、流電陽極の接地抵抗(接水抵
抗)の調節に基づく電流分布の変化により電位制御する
定電流式の防食法では、過防食により−1V(飽和カロ
メル電極基準、以下同様)以下にもなることがあり、水
素脆化の恐れのある高張力鋼やチタンの防食には適用で
きない。すなわち、高張力鋼に対しては−950mV、
チタンでは−700mV以下にならないように、現用の
卑電位の流電陽極より遥かに貴な電位領域に調節する必
要が生じてきた。
【0005】一方、耐食性の要求からステンレス鋼製の
淡水用タンクが使用されるようになっているが、装置の
構造的隙間や沈下した砂の下等が異物に覆われて溶存酸
素の供給が制限されるところでは、酸素濃度の低下で不
動態が破壊し、隙間腐食が生じることが多い。この隙間
腐食はステンレス鋼の電位を−0.3〜−0.5Vに保
持するカソード防食法で防食することができる。しか
し、主に外部電源方式の定電流カソード防食法が適用さ
れている現在では、用いる電源に制御性がないので、ス
テンレス鋼の活性/不動態の臨界電位を大きく超えて活
性電位領域まで分極し過防食状態で適用されている。こ
れらの過防食を防止するためには、上記の限界電位を超
えないように被防食体の電位を一定に保持する必要があ
り、電位の自動制御が必要となる。
【0006】このため、外部電源法においては、電源と
して定電位装置を用い、照合電極で測定した被防食体の
電位が設定した防食電位や最卑安全電位になるように電
流を自動調節する。この電位の自動制御は外部電源法で
はよく用いられる方法であるが、流電陽極法では適用例
が見当たらない。これは、1個の流電陽極の電気容量が
あまり大きくないので分散して取り付けられる多数の陽
極に対し、外部電源法のように1個の陽極に集中して制
御することが困難であるためである。
【0007】しかし、この外部電源による定電位法で
は、大容量の定電位装置は高価であり、大きな構造物の
防食にはあまり利用されておらず、またケーブルの事故
も多く経済的でないので、安価・確実な定電位装置の開
発が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題を解決し、流電陽極方式のカソード防食にお
いて、照合電極で測定された被防食体の電位を設定電位
に常時一定に維持するように流電陽極からの防食電流を
調節する方式の電位自動制御式電気防食法、およびその
ための簡単な定電位自動制御装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的に
沿って鋭意検討の結果、流電陽極は本来“電気の塊”と
も言うべきものであって、溶解して電流を発生する性
質、すなわち換言すれば電源と対極が合体したものであ
ることに着目し、この流電陽極と被防食体とのガルバニ
対のカップル電流を自由に調節し、被防食体の電位が目
的の値に保持される最適電流に調節する方法において、
極めて小容量の別個の電源で駆動される電圧増幅器等を
利用して、電流を制御する方法を見出した。従って、外
部電源方式のように外部から電気エネルギーを持ち込む
必要が無いので、エネルギー輸送のための長いケーブル
が不要となり、外部電源方式の致命的欠点となったケー
ブルの経年損傷、絶縁不良等の事故の恐れのない簡単か
つ安定な電気防食装置を見出し、これを用いることによ
り安価、確実な定電位自動制御式電気防食法を確立し
た。
【0010】すなわち、本発明の流電陽極方式定電位自
動制御式電気防食法は、バイポーラ型パワートランジス
タのコレクタとエミッタまたは電界効果型パワートラン
ジスタのドレインとソースにそれぞれ流電陽極と被防食
体とを接続し、照合電極で測定した被防食体の電位と設
定電位との差電圧を該トランジスタとは別個の電源で駆
動される電圧増幅器で増幅し、該電圧増幅器の出力をも
って該トランジスタのコレクタ電流またはドレイン電流
を調節することにより被防食体の電位を制御し、設定電
位に保持することを特徴とする。
【0011】また、本発明の定電位自動制御式電気防食
装置は、流電陽極と被防食体および該被防食体の電位を
測定する照合電極の3電極よりなり、該流電陽極と該被
防食体に接続されるパワートランジスタ、被防食体の目
的とする電位の値を設定する電位設定部、および測定さ
れる該被防食体の電位と設定電圧の差電圧を増幅し、も
って該トランジスタを制御する電圧増幅器を有し、該電
圧増幅器および電位設定部を駆動し、該トランジスタと
は異なる電源を備えることを特徴とする。
【0012】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説
明する。図1は、本発明の流電陽極方式定電位自動制御
式電気防食法に用いられる電気防食装置の一例を示す説
明図である。同図において、1は海洋構造物やステンレ
ス鋼製タンク等の被防食体、2はマグネシウム合金、ア
ルミニウム合金や亜鉛合金等の卑な電位の金属製の流電
陽極、3は被防食体1の電位を計測する例えば飽和カロ
メル電極、塩化銀電極のような照合電極、4は例えば水
道水等の環境を表わす。5は電流制御のための電流容量
の大きいパワートランジスタであり、6は演算増幅器の
ような電圧増幅器を示す。また、7は保持したい被防食
体1の電位(使用する照合電極基準の値)に対応する電
圧を設定する電位設定部である。8および8′は外界よ
りの電撃から電子回路を保護するためのダイオードやア
レスタ等の入力保護素子である。9は該トランジスタと
並列に流電陽極と被防食体との間に付加的に接続される
こともある電流分流用の固定抵抗である。
【0013】以下、例えば水道水中において、被防食体
1としてステンレス鋼製タンク、流電陽極2としてはマ
グネシウム系合金陽極(陽極電位:−1.5V)を用い
る例で、図1によって本発明の電気防食法の内容を説明
する。
【0014】水道水4の中で流電陽極2からの防食電流
は被防食体1に流入し、外部回路で被防食体1から流電
陽極2に戻ろうとするが、外部回路にはパワートランジ
スタ5のコレクタ・エミッタ間の内部抵抗が介在するの
で、電流はこの内部抵抗で制御される。飽和カロメル電
極を始め塩化銀電極や亜鉛金属電極のような照合電極3
は被防食体1であるステンレス鋼製タンク内面の隙間部
に近付けて設置し、防食電流と水道水の高抵抗とで生じ
る電圧降下を計り込まないようにして測定したステンレ
ス鋼製タンクの電位に相当する電圧Ep(照合電極3と
被防食体1の電位の差の電圧)と、電位設定部7で設定
された被防食体1の目的電位の順に相当する電圧Esと
の二つの電位は、演算増幅器のような電圧増幅器6の差
動の入力端子に入力される。そして電圧Epは設定電圧
Esと比較され、その偏差Ep−Esは電圧増幅器6で
増幅され、その出力はパワートランジスタ5のベースま
たはゲートにフィードバックされ、トランジスタ5の内
部抵抗を変化させる。その結果、コレクタ・エミッタ間
またはドレイン・ソース間を流れる防食電流が変化し、
従って被防食体1の電位Epが変化する。この一連の変
化は、被防食体1の電位Epが設定電圧Esに等しくな
るまで続き、被防食体1の電位Epは目的の設定電位E
sに常時等しく一定に維持されることになる。
【0015】図1ではバイポーラ型のパワートランジス
タを例として図示したが、該トランジスタ5に電界効果
型パワートランジスタを使用するときには、該トランジ
スタ5のドレインとソースはそれぞれは流電陽極2と被
防食体1に接続され、ゲート電圧を調節してドレイン・
ソース間の電圧が制御される。
【0016】上述のように、この電気防食法において
は、環境条件等が大幅に変化し防食電流が変動しても、
被防食体の電位は、流電陽極の陽極電位よりかなり貴な
広い電位領域において任意の目的の値に常に一定に保持
できる。
【0017】さらに、この電気防食法においては、もう
一つの大きな特徴がある。それは、電流制御に使われる
パワートランジスタ5の電流は流電陽極2から供給され
るので、防食電流の大小に関係なく出力用のトランジス
タ5のための外部電源は一切必要なく、ベース電流(あ
るいはゲート電圧)を調節する偏差増幅回路を駆動する
ための極めて小容量の電源が必要となるのみで、小電力
でよいので電池駆動でも長期間この電気防食装置を作動
させ、連続的な電位制御が可能なことである。このよう
に電源が小容量・長寿命で、回路の部品数も図示のよう
に少ないので、乾電池の電源を含め全体の装置が極めて
小型にでき、水密構造にして土中や水中の流電陽極に密
接して取り付けることが可能で、これまで外部整流電源
を用いる自動制御式の電気防食法で故障の主因であった
長いケーブルが不要となり、事故のない自動制御式の電
気防食法が可能となった。
【0018】また、この電位制御装置(電気防食装置)
は簡単で安価に提供できるので、大きな構造物の防食に
多数の流電陽極が使用されても経済的に自動制御式の電
気防食法が適用でき、防食効果の一段の向上が期待され
る。
【0019】この電気防食法では、電子回路を用いるの
で、野外で作動中落雷や漏洩等のサージ電流でトランジ
スタ等が破壊する恐れがあり、この破壊で被防食体1と
流電陽極2との接続が断たれることになって防食作用が
停止する。これを防止するため、入力保護素子8、8′
等で回路の保護を図るが、さらに安全性を高めるため、
図1に示すように、出力トランジスタ5と並列に固定抵
抗9を付加して接続することもできる。すなわち、この
防食法において定常状態で流れるであろうと予想される
電流(通常は初期電流の50%程度)を流し得るような
値の固定抵抗9をトランジスタ5と並列に被防食体1と
流電陽極2との間に接続することにより、もしトランジ
スタ5が破壊・断線しても最小限の防食電流は確保でき
るようにするものである。また、固定抵抗9がトランジ
スタと並列になるので、サージ電流が加わったとき、ト
ランジスタ内を流れるサージ電流をバイパスしてトラン
ジスタの保護にも効果がある。防食電流は通常被防食体
のエレクトロコーティング等の進行により初期電流の約
50%程度まで低下するので、これを目安に抵抗値が決
定される。
【0020】このようにして防食を開始すると、定常時
の電流以上に流れる初期の大きな電流は自動的にトラン
ジスタ内を経由してバイパスされ、被防食体1の電位が
一定になるように制御される。時間の経過と共に、トラ
ンジスタ内のバイパス電流は次第に減少し、定常状態で
は抵抗のみで必要な電流の大部分が供給される。この時
期以前にトランジスタ関連の故障があっても、上記の最
低電流は供給され、一応の防食効果は確保される。定常
状態到達後は電位の変動も少なくなり、トランジスタ5
を通過する電流は僅かになり、トランジスタ5の破壊に
よる断線があっても固定抵抗でほぼ必要な電流が供給さ
れるので、被防食体の電位は目的の値から大きく外れる
ことはなく、一応の防食効果は期待できる。
【0021】なお、このように並列抵抗の挿入によりト
ランジスタ5が取扱う電流がかなり減少するので、トラ
ンジスタ5の入力駆動電流が小さくて済み、これは電圧
増幅器6の出力の減少すなわち電源の乾電池の寿命延長
にも貢献する。しかし、トランジスタ5に並列に固定抵
抗9を挿入することは装置の安全性の向上に役立つ一
方、防食電流の調節範囲を狭めることになるので、大幅
な電流変化が生じる場合には、この固定抵抗9は使用し
ないほうが好ましい。
【0022】流電陽極2の電流制御用のパワートランジ
スタ5の電源は流電陽極2自体が分担するが、電圧増幅
器6を含む偏差制御回路を駆動するため小容量の別個の
電源が必要である。電圧増幅器の所要電力は極めて少な
くて済むので、乾電池で十分長期の稼働が可能である
が、水中の流電陽極に近接して設置されるときは、電池
の交換が困難になるので、さらに長寿命の電源の開発が
望まれる。このため、電気防食法の構成要素である流電
陽極のエネルギーを利用する自給式の電源を用いた。
【0023】図2は、本発明の流電陽極方式定電位自動
制御式電気防食法に用いられる防食装置の他の例を示す
説明図である。この電気防食装置において、被防食体1
の他に補助陰極10を流電陽極の近傍の環境中に設置
し、流電陽極2と補助陰極10とにスイッチング方式の
DC・DCコンバータ11の入力端子を接続し、流電陽
極2と補助陰極10との間に流れる電流を該コンバータ
11でスイッチングして交流に変換・昇圧後整流して偏
差制御回路を駆動するのに十分な電圧と電流容量を有す
る直流電源を得て、電圧増幅器6や電位設定部7を駆動
するようにするものである。補助陰極10は有効電位差
が大きく取れるように鋼、チタンやステンレス鋼等が望
ましい。このようにして商用交流は乾電池も必要としな
い(但し、図中の12に示すように該コンバータ11を
スタートさせ安定に連続作動させるためのバックアップ
用の小容量の二次電池は必要となる)自給式の電源で、
流電陽極2が消耗し尽くすまで本発明の電気防食法はメ
ンテナンスフリーに実施できる。なお、該コンバータ1
1は流電陽極2と被防食体1との間に接続して使用して
も、前記と同様に増圧した直流電源が得られる。
【0024】以上、説明してきたように、流電陽極を用
いる本発明の電気防食法の適用により、被防食体の電位
は、防食電流が如何に変動しようとも、流電陽極の陽極
電位より貴な範囲の任意の設定した値に自動制御され
る。従って、高張力鋼に対しては−950mV、チタン
には−700mVに維持すればそれらの水素脆化が防止
され、オーステナイトステンレス鋼には−450±50
mVに保持して隙間腐食が効果的に防止され、幅広い材
料についてそれぞれ安全に防食の保持ができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。
【0026】実施例1 図1の説明図に基づいて設計した電気防食装置を用い、
ステンレス鋼製の水道水貯槽の防食を試験した。電流制
御用のトランジスタにはP型のパワートランジスタを、
電圧増幅器には利得100dbの演算増幅器をそれぞれ
1個使用し、電圧増幅器の電源には乾電池を使用した。
流電陽極にはマグネシウム陽極、照合電極には飽和カロ
メル電極をそれぞれ用いた。なお、被防食体の電位の設
定値は、−450mV(飽和カロメル電極基準)とした
が、トランジスタには並列固定抵抗は用いなかった。試
験期間中における電流の概略の変化と制御電位の安定性
を図3に示す。
【0027】同図に示されるように、極く初期には大き
な電流が流れたが、直ぐ低下し、その後はほぼ一定の値
を維持した。一方、貯槽の自然電位は−0.2V程度で
あったが、防食の開始と同時に電位は−0.45Vに保
持され、試験の間の制御電位の値は設定値の±5mVの
範囲に調節されていた。また、防食状態は良好であっ
た。
【0028】実施例2 電位の偏差制御回路の電源の長寿命化を図るため、流電
陽極のエネルギーを利用する図2の説明図に基づいて設
計した電気防食装置を用いた。
【0029】すなわち、図2の電気防食装置において、
水道水を入れたステンレス鋼製貯槽中に設置したマグネ
シウム合金陽極の近傍にステンレス鋼板を設け、それと
流電陽極とをフライバック方式のDC・DCコンバータ
の入力側を接続した。出力側には約9Vの直流電圧が発
生し、電圧増幅器1個の偏差制御回路を十分駆動する電
力が得られた。
【0030】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る電
気防食法によって、1種類の陽極電位しか持たない流電
陽極を用いながらも簡単な電位制御装置(電気防食装
置)の使用により被防食体を任意の適正な単位に常時維
持することができるので、過防食による塗膜の剥離やス
テンレス鋼の隙間腐食を防止し、あるいは高張力鋼やチ
タン等の水素吸収を防止する限界電位に保持してそれら
材料の水素脆化を防ぐ等、種々の材料について幅広く条
件に対応して完全防食を可能ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電気防食法に用いられる電気防食装
置の一例を示す説明図。
【図2】 本発明の電気防食法に用いられる電気防食装
置の他の例を示す説明図。
【図3】 実施例1に置ける電位および電流密度の経時
変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1:被防食体、2:流電陽極、3:照合電極、4:環
境、5:トランジスタ、6:電圧増幅器、7:電位設定
部、8、8′:電子回路の入力保護素子、9:固定抵
抗、10:補助陰極、11:DC・DCコンバータ、1
2:バックアップ電池、Ep:被防食体の電位、Ea:
流電陽極の電位、Es:設定電位。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイポーラ型パワートランジスタのコレ
    クタとエミッタまたは電界効果型パワートランジスタの
    ドレインとソースにそれぞれ流電陽極と被防食体とを接
    続し、照合電極で測定した被防食体の電位と設定電位と
    の差電圧を該トランジスタとは別個の電源で駆動される
    電圧増幅器で増幅し、該電圧増幅器の出力をもって該ト
    ランジスタのコレクタ電流またはドレイン電流を調節す
    ることにより被防食体の電位を制御し、設定電位に保持
    することを特徴とする流電陽極方式定電位自動制御式電
    気防食法。
  2. 【請求項2】 前記トランジスタと並列に、被防食体と
    流電陽極との間に固有抵抗を接続されている請求項1に
    記載の電気防食法。
  3. 【請求項3】 流電陽極と被防食体および該被防食体の
    電位を測定する照合電極の3電極よりなり、該流電陽極
    と該被防食体に接続されるパワートランジスタ、被防食
    体の目的とする電位の値を設定する電位設定部、および
    測定される該被防食体の電位と設定電圧の差電圧を増幅
    し、もって該トランジスタを制御する電圧増幅器を有
    し、該電圧増幅器および電位設定部を駆動し、該トラン
    ジスタとは異なる電源を備えることを特徴とする定電位
    自動制御式電気防食装置。
  4. 【請求項4】 前記トランジスタと並列に、被防食体と
    流電陽極との間に固有抵抗が設けられている請求項3に
    記載の電気防食装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧増幅器および該電位設定部を駆
    動する電源が、流電陽極と該流電陽極の近傍に設けられ
    た補助陰極、あるいは該流電陽極と該被防食体とに接続
    されるスイッチング方式のDC・DCコンバータにより
    増圧された直流電源である請求項3に記載の電気防食装
    置。
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