JP3135676B2 - 気状水素化物を使用し金属表面を乾燥して着湿を防止し、且つ吸着水分を金属表面より除去する方法 - Google Patents

気状水素化物を使用し金属表面を乾燥して着湿を防止し、且つ吸着水分を金属表面より除去する方法

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JP3135676B2
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    • F26B21/14Arrangements or duct systems, e.g. in combination with pallet boxes, for supplying and controlling air or gases for drying solid materials or objects using gases or vapours other than air or steam, e.g. inert gases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C8/00Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C8/02Pretreatment of the material to be coated

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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気状水素化物を含有す
る乾燥剤を用いて金属表面を乾燥し、その表面上におけ
る着湿を防止し、且つ吸着した水分を金属表面より除去
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水分は、ガス中に含まれる主要な不純物
の一つであり、またガスの濃度に望ましくない変化引き
起こす大きな要因になると考えられている。このこと
は、特に、圧縮ボンベ内に貯蔵される電子用特殊ガスに
関して問題である。
【0003】また、水分は、金属表面に吸着し、その侵
食を促進させる大きな原因となっている。
【0004】従来の知識によれば、水分の除去にはパー
ジングまたはベーキングが必要である。しかしながら、
以前には、水分が水素化物の安定性に対して悪影響を及
ぼすことは知られていなかった。また、金属表面に対す
る腐食性ガスの有害な影響については一般的に認識され
ていたが、この問題に対する従来の対策は、単に腐食性
ガスをパージすることまたはベークすることがなされて
いるに過ぎなかった。従って、水分または腐食性ガスに
暴露された金属表面が、当該金属表面上の水分と反応し
得るガスおよびガス混合物に対して与える有害な影響を
取り除く金属表面の処理方法、または少なくとも低減さ
せるような同処理方法が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水分
または腐食性ガスに暴露された金属表面が、当該金属表
面上の水分と反応し得るガス、ガス混合物、および液体
に対して与える有害な影響を取り除く、または少なくと
も低減させる、金属表面の処理方法を提供することであ
る。
【0006】また、本発明の他の目的は、金属表面から
発生する水分を減少させる方法を提供することである。
【0007】本発明の更に他の目的は、腐食性ガスによ
る金属表面の腐食を低減させる方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的および
他の目的は、以下の開示を考慮して明らかになるもので
あり、金属表面を乾燥して、該表面に接触する1以上の
気状水素化物を低濃度で含有したガス混合物の安定性を
高める方法であって、 a)前記金属表面に接触しているガスを不活性ガスによ
ってパージし、パージされたガスを除去する工程と、 b)前記金属表面を、有効量のケイ素、ゲルマニウム、
錫、または鉛の気状水素化物1以上を含む所定量の乾燥
剤に所定時間暴露し、該金属表面を充分に乾燥する工程
と、 c)前記乾燥剤を不活性ガスを用いてパージする工程と
を具備した方法によって達成される。
【0009】本発明によれば、金属表面を乾燥して着湿
を防止し、また金属表面より吸着した水分を除去するこ
とができる。
【0010】このように、本発明は、金属表面より発生
する水分を除去する、または少なくとも著しく減少させ
る方法を提供する。
【0011】また、本発明によれば、水分または液体の
水に暴露された金属表面の、気状水素化物ガス、および
/または、例えば金属表面上の水分と反応し得る塩化水
素およびフッ素のような腐食性ガスに対する有害な影響
を覆し且つ除去する方法が提供される。このような水分
と反応し得るガス、ガス混合物、または液体は、当業者
にはよく知られている。これらは、例えば有機物または
ホスゲンのような無機物であってもよい。
【0012】ここで使用される“金属”または“金属表
面”という語は、いかなる金属をも示すものであり、特
に、貯蔵ボンベ、導管、容器、管、および鉄道用タンク
貯蔵車、やタンク車のトレーラー装備を含むいかなるタ
イプの貯蔵手段を構成するために有用な金属を表す。ま
た、この金属表面は、例えば金属管または金属バルブで
あってもよい。
【0013】前記金属または金属表面は、ガスまたは液
体の貯蔵手段に使用されるだけではなく、管または導管
内のガス、ガス混合物、または液体を移送または循環さ
せる手段に使用することができる。
【0014】本発明では、例えば、鉄、鋼、およびアル
ミニウムのような金属を乾燥することができる。
【0015】本発明は、例えば、フェライト鋼、オース
テナイト系鋼、ステンレス鋼および他の鉄合金のような
様々な鋼およびそれらの合金の処理に用いることができ
る。本発明は、一般的には、相対的に無毒性の気状水素
化物を用いて金属表面を乾燥し、気状水素化物、特に、
アルシン、ホスフィン、またはスチルビンのような有毒
性の水素化物を低濃度で含有するガス混合物の安定性を
強めること、および/または腐食性ガスの安定性を高め
ることに適用される。このような効果は、金属表面上の
水分と反応し得るガス、ガス混合物、または液体に暴露
された金属表面の有害性を取り除く、あるいは少なくと
も低減させることによってもたらされる。
【0016】ここで使用される“無毒性の水素化物”と
いう語には、水素化ケイ素、水素化ゲルマニウム、水素
化錫、および水素化鉛が包含されるが、アルシン、スチ
ビン、またはホスフィンは除外される。
【0017】特に、SiH4 、Si2 6 、およびSi
6 14のような式Sin 2n+2で表される水素化ケイ素
が有用である。
【0018】水素化ケイ素を示す上記式において、n
は、通常、1〜約10である。しかしながら、nは、水
素化ケイ素がキャンティネーション(cantenation )を
示すことが知られているような高い値であってもよい
(「アドバンスト・インオーガニック・ケミストリー
(Advanced Inorganic Chemistry )」、コットンおよ
びウィルキンソン,第3編を参照)。nは、好ましくは
1である。
【0019】更に、ここで使用される“低濃度の気状水
素化物”とは、安定化され得るガス混合物について言及
したものであり、通常、アルシン、ホスフィン、または
スチビンのような、濃度約10ppb 〜約10ppm の気状
水素化物を意味する。この濃度は、より好ましくは約5
0ppb 〜約5ppm であるが、最も好ましくは約100pp
b 〜約1ppm である。
【0020】本発明では、1以上の気状水素化物を低濃
度で含有するガス混合物、および/または腐食性のガ
ス、ガス混合物、または液体に暴露される金属を乾燥す
るために、はじめに金属表面に接触しているガスまたは
ガス混合物を不活性ガスを用いてパージし、このパージ
されたガスを除去する。不活性パージ用のガスとして
は、通常、化学的に反応性のないガスであれば、どのよ
うなものを使用してもよい。例えば、クリプトン、キセ
ノン、ヘリウム、ネオン、およびアルゴンのような所謂
貴ガスを使用することができる。しかしながら、水素お
よび窒素のような他のガスを使用してもよい。
【0021】通常、前記不活性パージ用ガスを、パージ
されるガスの実質上全量、即ち、一般的には約99体積
%を超える量を除去するのに充分な時間および量をもっ
て、金属表面上に通過させる。典型的には、パージ用ガ
スは、金属表面上、または圧縮ガス貯蔵ボンベのような
連続的な金属表面によって規定される容積中を、どの場
合も数秒〜約30分間、圧力1気圧〜約3気圧で通過さ
せる。しかしながら、必要であれば、より高い圧力で行
うこともできる。
【0022】本発明によれば、不活性パージ用ガスとし
て、他の不活性ガスを使用してもよいが、窒素が有利で
あることが知られている。
【0023】金属表面に接触するガスをパージした後、
この金属表面を、有効量のケイ素、ゲルマニウム、錫、
または鉛の気状水素化物1以上を含む所定量の乾燥剤に
所定時間暴露し、金属表面を充分に乾燥する。
【0024】一般的には、使用される乾燥剤の濃度が高
いほど、必要とされる暴露時間が短い。しかしながら、
使用される乾燥剤の濃度は、1ppm 程度の低濃度、また
は100%程度の高濃度であってもよい。例えば、非常
に濃度の低い乾燥剤が使用される場合、通常80時間を
超える暴露時間が必要である。通常、稀薄な乾燥剤を使
用する場合、暴露時間は約100時間である。しかしな
がら、比較的純粋な乾燥剤が使用される場合、例えば、
通常、60分未満の暴露時間が、好ましくは30分未満
の暴露時間が必要である。
【0025】上述したような“純粋な乾燥剤”とは、使
用される乾燥剤が、1以上のケイ素、ゲルマニウム、
錫、または鉛からなる純粋な気状水素化物を意味する。
【0026】使用される乾燥剤の濃度は、どのようなも
のであってもよいが、通常、濃度範囲が約0.01〜2
0体積%であることが望ましい。しかしながら、濃度範
囲が約0.01〜5体積%であることが好ましい。この
ような濃度では、通常、約1〜30分の暴露時間が必要
である。しかしながら、使用される乾燥剤の濃度が低い
ほど、より長い暴露時間が必要である。一般的には、容
器のように金属表面がより大きいほど、使用される乾燥
剤の体積は大きい。
【0027】本発明によれば、パージされたガスの実質
的に全量が、即ち約99体積%を超える量が、不活性ガ
スによって置換または除去される。
【0028】本発明では、一般的に、パージされるガス
は空気であるが、他のガス、または主に窒素および酸素
を含有する混合物のようなガス混合物をパージすること
もできる。
【0029】また、金属表面の乾燥剤に対する暴露は、
通常、約 -20℃の非常に低い温度から、乾燥剤中にお
ける1以上の気状水素化物の分解温度の直下に至る温度
範囲内で行われる。例えば、シランの分解温度は250
℃である。しかし、一般的には、約10℃〜約100℃
で暴露を行うことが好ましい。更に好ましくは、約20
℃〜約50℃で乾燥剤への暴露がなされる。しかしなが
ら、約25℃で暴露を行うことが最も有利である。
【0030】金属表面に前記乾燥剤による処理を施した
後、この乾燥剤自身も、窒素のような不活性パージ用ガ
スを用いてパージされる。ここでは、上述した貴ガスを
使用してもよい。
【0031】また、本発明では、任意の第4工程とし
て、金属表面に表面に吸着した乾燥剤を安定化させるた
めに、上記工程に続いて、当該金属表面を酸化ガスに暴
露する工程が提供される。この酸化ガスとしては、例え
ば、窒素および酸素を含むガス混合物を使用することが
できる。
【0032】一般的には、前記吸着した乾燥剤を酸化し
て不活性酸化体に変化させ得るガス混合物を使用するこ
とができる。例えば、窒素中に酸素を約1〜10体積%
を含むガス混合物を、有効に使用することができる。こ
のような混合物を使用して吸着した乾燥剤を酸化すると
き、金属表面の暴露時間は、通常、約30秒〜約3分で
ある。しかしながら、この暴露時間は、必要に応じて、
更に長い暴露時間または短い暴露時間を採用してもよ
い。
【0033】本発明のこの側面によれば、吸着した気状
水素化物は、一定時間非常に緩やかに脱離し、経時によ
って前記乾燥処理の有効性を低減させ得ることが発見さ
れている。シランのような吸着した水素化物を酸化する
ことによって、例えば、SiO2 のような不活性化合物
を生成することができる。よって、この酸化工程は、乾
燥された金属表面を長期間安定化させる手段を供する。
【0034】更に、本発明の効果は、金属表面の処理を
2周期以上を行うことによって、高めらる。即ち、金属
表面を本発明にかかる乾燥剤を用いて処理することによ
って達成される効果は、2度目、および連続して乾燥剤
での処理を施すことによって、特に、最初の乾燥剤によ
る処理後に金属表面が水分と接触した場合に、より高め
ることができる。この点については、図4に見られる。
【0035】同図に見られるように、どのような回数の
複数回処理を行うこともできる一方、水分に対する保護
性は、通常、2度目の処理、次いで3度目の処理をなす
ことによってを充分に高められる。しかしながら、2度
目の処理だけによって保護性を高めておき、必要に応じ
て、4度目、5度目、および更なる回数の処理をなすこ
ともできる。
【0036】以下に、図1〜5をより詳細に説明する。
【0037】図1は、例えば、炭素鋼ボンベの水分ガス
発生に対する、本発明、即ちシランを使用した場合の効
果を示す。ここで注目すべき点は、従来の貯蔵手段の場
合、この手段が空になったとき、水分のレベルが急激に
上昇することである。
【0038】図2は、ArH3 研究用のフロー系を示す
概略図である。
【0039】図3は、特にシランを使用した場合におけ
る、本発明にかかるステンレス鋼表面からの水分除去に
ついての効果を示す。
【0040】シランおよび水分の因果関係を強く引き出
すために、条件2および3の間で繰り返しスイッチング
テストを行った。条件2および3は、夫々図4に示され
た条件である。予め脱イオン水でのリンス処理およびシ
ランでの処理がなされた管サンプル(図3の曲線3)
を、図3のサンプルと同様の方法で脱イオン水を用いて
再度リンス処理し、アルシンを用いてテストを行った。
図5は、上記サンプル(四角形で表示)における水素化
物の安定性に対する逆の効果を示すものであるが、リン
ス処理されたサンプル(即ち、図3の曲線2)の効果に
は全く及ばない。次に、同じサンプルを、図3のサンプ
ルと同様の方法で脱イオン水を用いて再度リンス処理
し、アルシンを用いてテストを行った。このサンプル
(三角形で表示)によれば、シランを用いた再処理によ
って、水素化物の安定性に対する水分の影響が完全に除
去されることが、明らかに示される。
【0041】この条件2および3の間で繰り返し行われ
るスイッチングテストの効果を更に明確に示すべく、図
3および図5によるデータを基に図4を構成した。図4
に示された点は、図3および5における、10分間の1
ppm アルシン/アルゴンのトラップ値を表す。バー1,
2および3は、図3における10分間のトラップ値に相
当し、“三角形”および“四角形”のバーは、図5にお
ける10分間のトラップ値に相当する。図4において、
ブランクSSのサンプル(バー1)のデータを、水分暴
露サンプル(バー2)のデータと比較した場合、金属表
面を水に暴露することは、水素化物の安定性に対して著
しく逆の効果をもたらすことが明らかに示される。一
方、シランを用いた処理によって、水素化物の安定性に
対する水分の影響が除かれること(バー2参照)、およ
び実際に水素化物の安定性をブランクSSのサンプルを
超えるレベルにまで高められること(バー1参照)を見
出すことができる。また、水分に対する再度の暴露を行
った場合(三角形表示バー)、水素化物の安定性は幾分
低減されるが、ブランクまたは水分暴露サンプル(夫々
バー1および2を参照)で示されるレベルにまでは至ら
ないことを見出すことができる。更に、シランを用いて
サンプルの再処理を行った場合(四角形表示バー)、水
素化物の安定性が高められ、実質的には、このサンプル
が最初のシラン処理(即ち、バー3)後に見られる条件
に戻されることを見出すこともできる。このデータは、
繰り返しシラン処理を行うことによって、水素化物の安
定性が高められ、最終的には、続く水分の暴露の影響が
無視できるレベルまたは全く存在しない程度のレベルに
到達する。
【0042】
【実施例】以下、本発明を例を参照して説明する。これ
ら例は、本発明の単なる例示に過ぎず、限定的に解釈し
てはならない。
【0043】 例 1:鋼ボンベにおける水分ガス発生の防止 従来の方法では、ボンベの乾燥特性を決定するために、
ボンベ圧力の関数として、ボンベガスにおける微量の水
分レベルを測定している。この方法は、工業上一般的に
実施されている。典型的には、水分のレベルは、図1の
上側の曲線のような変化に従う。即ち、水分のレベル
は、ボンベが空になった時、突然上昇する。この現象
は、ボンベ内壁上に存在することが知られている水分の
ガス発生メカニズムに起因するものである。
【0044】本実験では、単一の炭素鋼ボンベを、ガス
ボンベの処理に典型的に用いられる条件下で、周囲空気
に暴露した。このサンプルを、数周期の間に排気および
加圧し、続いて、ボンベ内をN2 で満たして60psigに
し、同圧力で約12時間保持した。次に、このN2 にお
ける水分のレベルを水分分析機によって測定した。結果
を図1に示す。
【0045】また、同じサンプルボンベに対して以下の
如くシラン処理を行った。まず、ボンベを1%SiH4
/Heで満たして8psigにし、続いて30分後に排気し
た。次いで、ボンベ内面のシランを除去するために、サ
ンプルに対して数周期に亘って加圧/減圧を施した。最
後に、ボンベを乾燥N2 で満たして60psigにし、同圧
力で約12時間保持した。このN2 における水分のレベ
ルを再度測定した。改善された結果を図1に示す。
【0046】例2:金属表面を水分に暴露した場合にお
けるガス安定性に対する影響の低減 表面の水分と安定性との関係がほとんど明らかになって
いない場合における、水素化物に関する上記の影響を例
証した。
【0047】独立した3個の1/4”ステンレス鋼管か
らなるサンプル(A,B,およびC)を、室温において
乾燥N2 でパージした。サンプルBおよびCを、ガス取
扱および貯蔵装置の処理に用いられる条件下で、脱イオ
ンによりリンス処理した後、乾燥空気および乾燥N2
用い、200℃で2時間パージングを行ってシランを除
去した。サンプルCについては、更に室温で30分間シ
ランを流すことによって処理した後、乾燥空気および乾
燥N2 を用いて前述した条件に従ってパージングを行
い、シランを除去した。
【0048】このように処理されたサンプルA,B,お
よびCにおける水素化物ガスの安定性を、図2に示すよ
うな構成(フロー)により調べた。これら管を、アルシ
ン1ppm を含有するアルゴンで満たした。このガスを、
図2におけるバルブ2によって、あらゆる時間管内に維
持した。この後、管内のガスを、ガス内に残存する水素
化物の濃度を測定することのできる装置に導入した。こ
の場合用いられた装置は、誘導結合形高周波プラズマ分
光光度計である。最終的な濃度に対する初期の充満時の
濃度の比率をガス安定性の測定値として使用した。アル
シンを用いた典型的なテストの結果を図3に示す。
【0049】図3の結果によれば、曲線2は、金属表面
を水に暴露した場合、水素化物の安定性に著しく逆の効
果がもたらされることを示す。シラン処理は、この影響
を完全に取り除く(曲線3)。
【0050】また、図3は、初期の条件(購入された状
態)における管が、周囲の水分に暴露されたため、水素
化物の安定性に強い影響を与えていることを示す(曲線
1)。水洗することにより、この条件は更に悪化するで
あろう(曲線2)。
【0051】以上、本発明を詳述したが、上記実施態様
について多くの変更および修飾が、本発明の精神および
範囲から逸脱することなくなされ得ることが、当業者に
は明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭素鋼ボンベの水分ガス発生に対する本発明の
効果を示す線図。
【図2】ArH3 研究用フロー系の概略図。
【図3】ステンレス鋼表面からの水分除去に関する本発
明の効果を示す線図。
【図4】複数回の乾燥周期を行う本発明の方法を用いた
結果を比較する図表。
【図5】シラン(SiH4 )“スイッチングテスト”の
効果を示す線図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・リゾス アメリカ合衆国、イリノイ州 60423、 フランクフォート、バーチウッド・レー ン 183 (72)発明者 ゲルハルト・カスパー アメリカ合衆国、イリノイ州 60516、 ダウナース・グローブ、アンドラス・ア ベニュー 1300 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23G 5/00 F26B 21/14

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属表面を乾燥して、該表面に接触す
    る、1以上の気状水素化物を低濃度で含有したガス混合
    物の安定性を高める方法であって、 a)前記金属表面に接触しているガスを不活性ガスによ
    ってパージし、パージされたガスを除去する工程と、 b)前記金属表面を、有効量のケイ素、ゲルマニウム、
    錫、または鉛の気状水素化物1以上を含む所定量の乾燥
    剤に所定時間暴露し、該金属表面を充分に乾燥する工程
    と、 c)前記乾燥剤を不活性ガスを用いてパージする工程と
    を具備する方法。
  2. 【請求項2】 前記金属表面が、鋼、鉄、またはアルミ
    ニウムを含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記金属表面が、圧縮ガス貯蔵ボンベ
    (storage cylinder)である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記パージされるガスが、空気である請
    求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記不活性ガスが、窒素、アルゴン、ク
    リプトン、ヘリウム、キセノン、またはネオンである請
    求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記低濃度で含有される1以上の気状水
    素化物が、ホスフィン、アルシン、およびスチビン(st
    ilvine)からなる群より選ばれる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記乾燥剤が、式Sin 2n+2(式中、
    nは1〜約10)で表される水素化ケイ素、Ge
    2 6 、Ge9 20、SnH6 、およびPbH4 からな
    る群より選ばれる1以上の気状水素化物を含む請求項1
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記水素化ケイ素が、SiH4 である請
    求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程c)の後、金属表面を、所定量の酸
    化ガスまたはガス混合物に所定時間暴露して、該金属表
    面上に吸着した乾燥剤を充分に安定化する工程を更に具
    備する請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 工程a),b),およびc)を、更に
    1周期以上連続して行う請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 金属表面上の水分と反応することの可
    能なガス、ガス混合物、または液体を安定して貯蔵する
    方法であって、 a)貯蔵手段の金属表面に接触しているガスを不活性ガ
    スでパージし、パージされたガスを除去する工程と、 b)前記金属表面を、有効量のケイ素、ゲルマニウム、
    錫、または鉛の気状水素化物1以上を含む所定量の乾燥
    剤に所定時間暴露し、該金属表面を充分に乾燥する工程
    と、 c)前記乾燥剤を不活性ガスを用いてパージする工程
    と、 d)前記貯蔵手段を、前記金属表面上の水分と反応する
    ことの可能なガス、ガス混合物、または液体で満たす工
    程とを具備する方法。
  12. 【請求項12】 前記金属表面が、鋼、鉄、またはアル
    ミニウムを含む請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記金属表面が、圧縮ガス貯蔵ボンベ
    である請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記パージされたガスが、空気である
    請求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記不活性ガスが、窒素、アルゴン、
    クリプトン、ヘリウム、キセノン、またはネオンである
    請求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記乾燥剤が、式Sin 2n+2(式
    中、nは1〜約10)で表される水素化ケイ素、Ge2
    6 、Ge9 20、SnH6 、およびPbH4からなる
    群より選ばれる1以上の気状水素化物を含む請求項11
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記水素化ケイ素が、SiH4 である
    請求項11記載の方法。
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