JP3135097B2 - 超硬チップを備えた衝撃部材 - Google Patents

超硬チップを備えた衝撃部材

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JP3135097B2
JP3135097B2 JP05167008A JP16700893A JP3135097B2 JP 3135097 B2 JP3135097 B2 JP 3135097B2 JP 05167008 A JP05167008 A JP 05167008A JP 16700893 A JP16700893 A JP 16700893A JP 3135097 B2 JP3135097 B2 JP 3135097B2
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茂也 坂口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種掘削に使用される
掘削用ビット,ハンマーヘッド,ハツリ用チゼル,ロー
ラーカッター,粉砕羽根,粉砕機ケーシング等、超硬チ
ップを備えた衝撃部材に関する。
【0002】
【従来の技術】耐衝撃耐摩耗部材の一つである掘削ビッ
トは、硬質の岩等を破砕するため、切り刃として、タン
グステンカーバイト等からなる超硬チップが台金に固着
されており、従来かかる掘削ビットの製造は、鋼製台金
と超硬チップとを別途に成形し、ろう付けまたは機械的
手段によって鋼製台金に超硬チップを保持させることに
より行われていた。
【0003】ところが、このようなろう付けや機械的手
段による固着方法は、工程が複雑であるばかりでなく、
台金への超硬チップの保持力に劣るという問題がある。
【0004】この対策として、例えば特公昭51−14
449号公報、特開昭60−82263号公報には、予
め超硬チップを固定した鋳型内に溶湯を鋳込み、これを
凝固させることによって、台金を形成すると同時に超硬
チップを台金に保持させる、いわゆる鋳ぐるみによる製
造方法が開示されている。
【0005】この方法によれば、溶湯によって超硬チッ
プの表面が加熱されて一部液相が発生し、さらにこの液
相が溶湯の中に拡散され、また同時に溶湯も一部超硬チ
ップの組織内に侵入して、超硬チップと溶湯中の鉄とが
拡散反応を起こす。このような現象によって、超硬チッ
プが台金に強固に保持されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図4はこの鋳ぐるみに
よって製造された掘削ビットの断面を示し、20はタン
クステンカーバイトからなる超硬チップ、21はこの超
硬チップ20の基端部を保持する台金である。
【0007】このような鋳ぐるみ法による掘削ビットに
おいては、台金と超硬チップとが接する台金先端部にお
いて、隙間等が生じ易いという問題がある。
【0008】すなわち、台金21本体部は所定の厚みを
有し、容易に所定の強度のものを得ることができるが、
超硬チップ20を保持する先端に行くに従って台金21
の部材厚が薄くなり、特に台金21と超硬チップ20と
が接する台金先端部において最も薄くなる。このため、
鋳ぐるみ時に溶湯と超硬チップが接触して溶鋼の急激な
温度低下を招き、良質のものを得ることができない。
【0009】これによって生じる台金先端部のめくれや
あるいは隙間が、使用に伴って次第に大きくなり、最終
的には台金21からの超硬チップ20の脱落となって現
れることとなる。
【0010】また、このような問題は、上記した掘削ビ
ットに限定されず、台金に超硬チップを固着したハンマ
ーヘッド、ハツリ用チゼル等の各種衝撃部材にも言え
る。
【0011】そこで、本発明において解決すべき課題
は、鋳ぐるみによって製造される超硬チップを備えた衝
撃部材において、比較的簡単な構造で、超硬チップと接
する台金先端の保持力を向上させることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、超硬チップと同超硬チップを鋳ぐるみによ
って一体化した台金部とを備えた掘削ビット、ハンマー
ヘッド等の衝撃部材において、前記台金と超硬チップと
が接する台金先端に盛金部を形成したことを特徴とす
る。
【0013】ここで、盛金部の厚み及び幅としては、小
さすぎると盛金の効果が薄れ、また大きすぎると掘削抵
抗が増大することにより、厚み2〜5mm、幅4〜10
mm程度が好ましい。
【0014】また、衝撃部材の使用時の抵抗を少なくす
るために、一端盛金部を形成した後、盛金部を研磨し
て、外形を従来と同様の構造として使用することもでき
る。その際も盛金部の下部には、盛金部の存在によって
良質の組織が形成されており、従来のものよりも保持力
に優れたものとなる。
【0015】また、かかる衝撃部材の製造方法である鋳
ぐるみ法として、鋳型内に吐かせを設け、この吐かせ内
に鋳型に注入される溶湯の初期部分、すなわち、超硬チ
ップを充分に加熱し、接触部分の溶湯の温度低下を防ぐ
点から、全鋳込溶湯量の10〜50%を流出させること
ができる。
【0016】さらに、超硬チップとして、タングステン
カーバイトのほか、TiCやTiNを主成分とするサー
メットチップが使用でき、この超硬チップに、鋳込み時
に溶湯が入り込んで凝固するアンカー孔や溝等のアンカ
ー形成部を設けることができる。
【0017】
【作用】本発明においては、鋳ぐるみの際に台金と超硬
チップとが接する台金先端部が盛金部を含む厚みに形成
されることによって、直接超硬チップと接する盛金部の
下部組織として良質のものが得られ、部材厚が薄いこと
に起因する台金先端部におけるめくれや、すき等の発生
を防ぐことができる。
【0018】また、常温の超硬チップに最初に接触した
溶湯の初期部分を鋳型外に流出させることによって、温
度上昇した超硬チップに規定温度の溶湯が再度接触する
こととなり、接触部分の溶湯の大幅な温度低下を防ぐこ
とができる。
【0019】
【実施例】本発明を掘削用ビットに適用した例を説明す
る。
【0020】図1は本発明の一実施例であるの掘削ビッ
トの斜視図、図2(a)は同平面図、図2(b)は
(a)のA−A線断面図、図2(c)は(a)のB−B
線断面図である。
【0021】1は粉末冶金法によって形成したタングス
テンカーバイトを主成分とする超硬チップ、2はこの超
硬チップ1を保持する台金で、鋳ぐるみによって超硬チ
ップ1と一体化され、台金2と超硬チップ1とが接する
台金先端には、全周を囲む様に幅6〜8mm、高さ3〜
4mmの盛金部3を形成している。また台金2には、基
材への取付け孔2a,2bを設け、一方の取付け孔2b
には雌ねじを形成している。
【0022】図3は本実施例の掘削ビットを製造するた
めの鋳型の断面図で、10は湯口、11は鋳型内部の空
洞部、12は空洞部2に連通した吐かせ、また、1は図
1及び図2に示す超硬チップである。この超硬チップ1
には、溶湯との接触面側に開口し、溶湯が内部に入り込
んで凝固するアンカー孔(図示せず)が形成されてい
る。また、13は深さ約5mmの盛金形成用凹部で、凝
固した台金2と超硬チップ1とが接触する先端部が、超
硬チップ1の廻りを取り囲むように全周に亘って形成し
ている。
【0023】次いで、同図を参照して、本実施例におけ
る掘削ビットの具体的な製造方法について述べる。
【0024】先ず、ジルコニア粉を5%のけい酸ナトリ
ウム液によって溶き、さらに2%程度のほう酸を加え、
これを噴霧塗装によって3回に別けて塗型する。その
後、アセトンを超音波振動させて洗浄した超硬チップ1
を、鋳型内の空洞部11にセットする。ついで、鋳鋼の
溶湯(S48C材相当)を、注湯温度1630〜165
0℃にて湯口10から注湯する。その際、最初に超硬チ
ップ1と接触した総注湯量の30%を、吐かせ12内に
流出させ、後は順次空洞部2が埋まるまで注湯を行う。
【0025】これによって、図1に示すように、鋳鋼製
台金2に超硬チップ1が強固に固着された掘削ビットが
得られた。また、超硬チップ1のアンカー孔内には溶湯
が充填されて凝固し、この機械的嵌合と接触面の拡散接
合とによって、超硬チップ1と台金2とが一体化されて
いた。
【0026】この実施例品を観察したところ、台金と超
硬チップとが接する台金先端には、隙間やめくれは一切
なく良質の組織が得られた。また、超硬部分と鋳鋼部分
の剪断強度を測定したところ、同一条件で、初期部分の
吐かせをしない比較例に比べ1.5倍の固着力の向上が
観られ、しかも固着力のバラツキも少なくなった。
【0027】なお、実際の使用に当たっては、掘削抵抗
の減少させるため盛金部12を研磨して、従来と同じ形
状にして使用することもできる。
【0028】このように、本実施例の掘削ビットにおい
ては、鋳ぐるみの際に台金と超硬チップとが接する台金
先端部が盛金部を含む厚みに形成されることによって、
直接超硬チップと接する盛金部の下部組織として良質の
ものが得られ、部材厚が薄いことに起因する台金先端部
におけるめくれや、すき等の不良品発生を防ぐことがで
き、超硬チップの保持力を高めることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
【0030】(1)台金先端部におけるめくれやスキ等
の製造不良品の発生を効果的に防ぐことができ、これに
よって、超硬チップの保持力をさらに高めることができ
る。
【0031】(2)鋼製台金,超硬チップの前加工,ろ
う付作業が不要となるため、工数が飛躍的に軽減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である掘削ビットの斜視図
である。
【図2】 (a)は図1に示す掘削ビットの平面図、
(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB
−B線断面図である。
【図3】 本発明の掘削ビットの製造状態を示す鋳型の
断面図である。
【図4】 従来の掘削ビットの断面図である。
【符号の説明】
1 超硬チップ 2 台金 3 盛金部 10 湯口 11 空洞部 12 吐かせ 13 盛金部形成用凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出津 新也 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町25番25号 自動車鋳物株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−31539(JP,A) 特開 昭61−245956(JP,A) 特開 昭61−82959(JP,A) 特開 昭60−82263(JP,A) 特開 平4−290559(JP,A) 特許112022(JP,C2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 19/06 B22D 19/00 E21B 10/58 E02F 9/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超硬チップと同超硬チップを鋳ぐるみに
    よって一体化した台金部とを備えた掘削ビット、ハンマ
    ーヘッド等の衝撃部材において、前記台金と超硬チップ
    とが接する台金先端に盛金部を形成したことを特徴とす
    る超硬チップを備えた衝撃部材。
JP05167008A 1993-07-06 1993-07-06 超硬チップを備えた衝撃部材 Expired - Fee Related JP3135097B2 (ja)

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