JP3134935B2 - 分岐ポリアンヒドリド - Google Patents

分岐ポリアンヒドリド

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JP3134935B2 JP03510872A JP51087291A JP3134935B2 JP 3134935 B2 JP3134935 B2 JP 3134935B2 JP 03510872 A JP03510872 A JP 03510872A JP 51087291 A JP51087291 A JP 51087291A JP 3134935 B2 JP3134935 B2 JP 3134935B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、物質の制御型送達用のポリマー領域に関す
るものであり、特に、分岐ポリアンヒドリドの調製およ
び使用に関する。
生物活性化合物のための生分解性制御型放出システム
の分野において、広範囲の研究が行われている。薬物送
達用の生分解性マトリックスは、薬物を放出した後の装
置を取り除く必要性がないため、有用である。好適なポ
リマーマトリックスは、疎水性、安定性、強度、可撓
性、有機溶媒に対する溶解性、低融点、および適切な生
分解特性を合わせ持つ。ポリマーは、人体などの水性環
境に置かれた場合に、適切な時間にわたって一体性を保
持するために疎水性でなければならず、且つ、使用する
まで長期間にわたって保存するために十分安定していな
ければならない。ポリマーは、使用中に砕けたり、また
は断片になったりしないために十分強く、しかも、柔軟
でなければならない。制御型放出装置は、典型的には、
いくつかの方法のうちの1つにより調製される。ポリマ
ーは溶融され得、送達されるべき物質と混合され得、そ
の後、冷却により凝固され得る。溶融成形は、ポリマー
が、送達されるべき物質およびポリマーが分解する、ま
たは反応性を得る温度よりも低い融点を有することを必
要とする。あるいは、上記装置は、ポリマーが溶媒中に
溶解し、送達されるべき物質が溶液中に溶解または分散
する、溶媒成形により調製され得る。その後、溶媒を蒸
発させると、上記物質がポリマーマトリックス中に残
る。溶媒成形は、ポリマーが有機溶媒に可溶であること
を必要とする。
送達装置用のマトリックスとして使用するために、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリオルトエ
ステル、ポリアクリロニトリル、およびポリホスファゼ
ンを含む多くのポリマーが評価されている。これらのポ
リマーのうちのどれひとつとして、物質の制御型送達に
使用するための所望の特性をすべて示してはいない。
Leongら、J.Med Biomed.Mater.Res.19,941(1985)お
よびJ.Med.Biomed.Mater.Res.20,51(1986)により報告
されているように、制御型送達装置における使用のため
に、ポリアンヒドリドもまた研究されている。制御型放
出挙動に関して最初に研究されたポリアンヒドリドのう
ちの1つは、Rosenら、Biomaterials 4,131(1983)に
記載の、ポリ(ビス(p−カルボキシフェノキシ)メタ
ンアンヒドリド)であった。芳香族ポリアンヒドリド
は、37℃および60℃で、ほぼゼロオーダー(直線)の侵
食−放出キネティックスを示した。その後すぐに、3つ
の互いに関連したポリアンヒドリド:ポリ1,3−(ビス
(p−カルボフェノキシ)プロパンアンヒドリド(p−
CPP)(芳香族ポリアンヒドリド)、p−CPPとセバシン
酸との共重合から生成されるポリマー(芳香族二酸と脂
肪族二酸との共重合体)、およびポリテレフタル酸(芳
香族アンヒドリド)を調製し、Leongら、J.Med.Biomed.
Mater.Res.19,941(1985)により、放出速度を調べた。
上記芳香族ポリアンヒドリドは、容認できないほど分
解速度が低いことがわかった。例えば、p−CPPから調
製された送達装置が、インビボで完全に分解するために
は3年以上かかるということが推測された。さらに、芳
香族または直鎖状脂肪族ジカルボン酸に基づくアンヒド
リドホモポリマーは、結晶性が高く、且つ、膜形成特性
が悪いことがわかった。芳香族ポリアンヒドリドはま
た、融点が高く、且つ、有機溶媒における可溶性が低い
ことがわかった。
直鎖状脂肪族二酸から調製されたポリマーは、バルク
侵食により分解する親水性の固体であり、その結果、薬
物をポリマーマトリックスから急速に放出する。疎水性
は、直鎖状脂肪族二酸と芳香族二酸との共重合により向
上され得るが、この方法は、ポリマー溶融温度を高め、
且つ、有機溶媒における可溶性を低下させるという結果
をもたらす。さらに、この方法は、薬物放出特性を改善
せず、インビボとインビトロの両方におけるポリマーの
分解度および除去時間を増加させる。直鎖状脂肪族二酸
からなるホモポリマーおよび共重合体は、両方とも、水
分に対して非常に反応性が高いため、極度に無水且つ低
温での保存条件を必要とする。
DombおよびLangerの米国特許第4,757,128号に記載さ
れているように、脂肪族ジカルボン酸と芳香族二酸との
高分子量共重合体は、芳香族または直鎖状脂肪族ポリア
ンヒドリドよりも結晶性が低く、柔軟な膜を形成する。
分解速度もまた、芳香族ジカルボン酸と脂肪族二酸との
共重合により上昇する。しかし、脂肪族アンヒドリド結
合を含むポリマー領域は、芳香族アンヒドリド結合より
も速く侵食されるため、まだバルク侵食は依然として起
こり、送達されるべき物質が制御されない様式で放出さ
れるチャネルをマトリックス中に形成する。例えば、p
−CPPセバシン酸共重合体においては、脂肪族アンヒド
リド結合は、インビボで開裂し、すべての薬物は10日後
に放出されるのに対し、芳香族領域はその後5.5カ月間
そのままである。さらに、上記共重合体は、機械的特性
において劣る。すなわち、水分に曝すと脆くなり、砕け
て薄片になる。
物質の制御型送達のためのポリアンヒドリドの使用に
ついて記載された米国特許には、DombおよびLangerの、
“Polyanhydrides with Improved Hydrolytic Degradat
ion Properties(改良された加水分解特性を有するポリ
アンヒドリド)”との題名がつけられた、ジカルボン酸
と芳香族末端および脂肪族末端とを重合させることによ
り調製し、その鎖中に脂肪族および芳香族残基を均一に
分布させたポリアンヒドリドを記載した米国特許第4,85
7,311号;Langer、Domb、LaurencinおよびMathiowitz
の、“Controlled Drug Delivery High Molecular Weig
ht Polyanhydrides(制御型薬物送達用高分子量ポリア
ンヒドリド)”との題名がつけられた、制御型送達装置
に使用するために生物活性化合物と組み合わせて高分子
量ポリアンヒドリドを調製することを記載した米国特許
第4,888,176号;およびDombおよびLangerの、“Prepara
tion of Anhydride Copolymers(無水共重合体の調
製)”との題名がつけられた、芳香族および脂肪族二酸
の、非常に純度の高い無水性共重合体の調製を記載した
米国特許第4,789,724号が挙げられる。
高分子量を有し、且つ、可撓性および低比粘度のよう
な優れた機械的特性を有するタイプのポリアンヒドリド
が明らかに必要とされている。さらにポリアンヒドリド
の分解−放出キネティックスを実質的に変化させて、ポ
リマーの物理的特性に大きな影響を与えることなく多様
に応用できるようにすることも有用である。
従って、本発明の目的は、取り込まれた物質を制御さ
れた様式で放出し、優れた機械的特性と共に高分子量を
有する生分解性ポリマーを提供することにある。
本発明の他の目的は、ポリマーの物理的特性を大きく
変化させることなく、実質的に変化し得る分解−放出特
性を有するポリマーを提供することにある。
発明の要旨 インビボで、物質の制御型送達に使用されるための優
れた特性を有する分岐ポリアンヒドリドを提供する。上
記分岐ポリアンヒドリドは、ジカルボン酸モノマーと分
岐剤との重合により調製される。分岐剤は、1,3,5−ベ
ンゼントリカルボン酸(“BTC")のようなポリカルボン
酸モノマー、またはオリゴマー化脂肪酸三量体、また
は、ポリアクリル酸(“PAA")のようなポリカルボン酸
ポリマーである。分岐ポリアンヒドリドは、平均分子量
(Mw)が140,000から250,000の範囲である高分子量を有
するが、可撓性且つ柔軟性である。上記ポリマーは、分
岐剤を含まない、対応する直鎖状ポリアンヒドリドより
も、分子量が実質的に高く、比粘度が低い。従って、脆
さの程度は低く、破壊されにくい。脂肪酸二量体および
三量体を含む分岐ポリアンヒドリドから形成された膜
は、柔らかい膜に分解し、この膜は有害な先鋭な薄片を
形成することなく、次第に消失する。比粘度が低いほ
ど、制御型送達装置の溶融成形は容易である。
これらのポリマーは、何日間かにわたって分解し、分
解速度に対応する速度で、取り込まれた物質を放出す
る。取り込まれた化合物の放出速度だけでなく、分岐ポ
リアンヒドリドの水性分解の速度および特性も、ポリマ
ーを調製するために使用されるジカルボン酸および分岐
剤の種類を選択することにより、操作される。
分岐ポリアンヒドリドの主要な利点は、対応する直鎖
状ポリマーと比較してポリマーの物理的特性を大きく変
えることなく、分解−放出キネティックスを実質的に変
化させ得ることである。二酸と分岐剤の両方を操作する
ことにより、幅広く応用され得る、様々な生分解性制御
型送達装置が調製され得る。可溶性もまた、重合時間を
制御することにより、操作され得る。
*本明細書で調製される分岐ポリアンヒドリドは、生物
活性物質の制御型送達、およびインプラント可能装置の
被膜としての使用を含み、医学的に幅広く応用される点
において有用である。ポリアンヒドリドはまた、殺虫剤
および殺菌剤の制御型送達を含み、非医学的にも応用さ
れ使用され得る。
図面の簡単な説明 図1は、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(BTC)およ
びポリ(アクリル酸)(PAA)で分岐させたポリ(無水
セバシン酸)の化学構造を示す図である。
図2は、ポリ(セバシン酸)(p(SA))、2重量%
のポリ(アクリル酸)と重合したポリ(セバシン酸)
(P(PAA−2.0%))、および2.0重量%の1,3,5−ベン
ゼントリカルボン酸と重合したポリ(セバシン酸)(P
(BTC−2.0%))に関して、平均分子量(x 10-4)と、
重合時間を分で表したものとの関係を示すグラフであ
る。
図3は、0.5%、1.0%、1.5%、および2.0%の1,3,5
−ベンゼントリカルボン酸と重合したポリ(セバシン
酸)に関して、平均分子量(x 10-4)と重合時間との関
係を示すグラフである。
図4は、0.5%、1.0%、1.5%、および2.0%のポリ
(アクリル酸)と重合したポリ(セバシン酸)に関し
て、平均分子量(x 10-4)と重合時間との関係を示すグ
ラフである。
図5は、重合開始より55分後に採取した、ポリ(アク
リル酸)で分岐させたポリ(セバシン酸)の平均分子量
をポリ(アクリル酸)の濃度の関数として表したグラフ
である。
図6は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、長時間にわたる、ポリ(セバシン酸−イソフタル酸
−プリポル(Pripol)1025)(重量比9:1の65%のSA−I
SO、および35%のプリポル)、およびポリ(セバシン酸
−イソフタル酸−プリポル1025)(重量比9:1の56%のS
A−ISO、および44%のプリポル)の分解度をパーセント
で表したグラフである。
図7は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、長時間にわたる、ポリ(セバシン酸−イソフタル酸
−プリポル1025)(重量比9:1の95%のSA−ISO、および
5%のプリポル)の分解度をパーセントで表したグラフ
である。
図8は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におい
て、ポリ(セバシン酸)、および0.5%、1.0%、1.5
%、および2.0%の1,3,5−ベンゼントリカルボン酸で分
岐させたポリ(セバシン酸)により、長時間にわたって
放出されたモルヒネの累積パーセントを示すグラフであ
る。
図9は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におい
て、ポリ(セバシン酸)、および0.5%、1.0%、1.5
%、および2.0%のポリ(アクリル酸)で分岐させたポ
リ(セバシン酸)により、長時間にわたって放出された
モルヒネの累積パーセントを示すグラフである。図10
は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中における、0.5%
の1,3,5−ベンゼントリカルボン酸で分岐させたポリ
(セバシン酸−イソフタル酸)(重量比9:1)の、圧縮
された、および溶融成形されたタブレットから長時間に
わたって放出されたテトラサイクリンのパーセントを示
す図である。
図11は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、ポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポル1025)
(重量比9:1の95%のSA−ISO、および35%のプリポ
ル)、およびポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポ
ル1025)(重量比9:1の56%のSA−ISO、および44%のプ
リポル)からの、長時間にわたるメトトレキセートの放
出を示すグラフである。
図12は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、ポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポル1025)
(重量比9:1の95%のSA−ISO、および5%のプリポル)
からの長時間にわたるメトトレキセートの放出を示すグ
ラフである。
図13は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、5%および10%の1,3,5−ベンゼントリカルボン酸
で架橋させたポリ(セバシン酸)微粒子からの、長時間
にわたるマルカインの放出を示すグラフである。
図14は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、5%および10%の1,3,5−ベンゼントリカルボン酸
で架橋させたポリ(セバシン酸)微粒子からの、長時間
にわたるインブプロフェンの放出を示すグラフである。
発明の詳細な説明 本明細書において、用語「分岐ポリアンヒドリド」
は、芳香族または脂肪族二カルボン酸と、ポリカルボン
酸モノマーまたはポリマー(分岐剤)との共重合により
調製されたポリアンヒドリドを意味し、しかもこの重合
をゲル化点に達する前で停止させる。用語「架橋ポリア
ンヒドリド」は、本明細書において、ゲル化点を過ぎて
も重合が行われる分岐ポリアンヒドリドを意味する。
分岐ポリマーは、ランダム型、星状型、または櫛型の
いずれかの形態で、多数のポリマー鎖を出す分岐点によ
り特徴づけられる。ポリカルボン酸モノマー分岐剤によ
り調製されたポリアンヒドリドは、「星点」放射を有す
るランダム共重合体である。ポリカルボン酸ポリマー分
岐剤により調製されたポリアンヒドリドは、「櫛様」放
射を有するグラフト型共重合体である。分岐鎖が長い
と、類似の分子量を有する対応する非分岐ポリマーと比
較して、比粘度が低下するという結果をもたらす。
分岐ポリアンヒドリドの調製に使用される適切なポリ
カルボン酸の例には、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸
(“BTC")、脂肪酸三量体、およびポリ(アクリル酸)
(“PAA")、およびそれらの誘導体が挙げられる。
分岐ポリアンヒドリドの分子量(PAAまたはBTCで分岐
させたポリ(セバシン酸)の場合で、平均分子量(Mw
は約150,000から250,000の範囲にある)は、同一の条件
下で調製されたポリ(無水セバシン酸)p(SA)(平均
分子量(Mw)80,000)のような直鎖状ポリマーの分子量
よりも多い。ある特定のポリカルボン酸ポリマー、例え
ばポリ(アクリル酸)により調製された分岐ポリアンヒ
ドリドは、分岐剤の濃度が増加するにつれて分子量が直
線的に増加する。
送達されるべき物質は、溶液成形、溶融成形、および
圧縮成形を含む、いかなる適切な方法によっても、分岐
ポリアンヒドリドのマトリックス中に取り込まれ得る。
有機溶媒に可溶でない、高度に架橋されたポリアンヒド
リドには、膨潤成形により、送達されるべき物質が取り
込まれ得る。この方法においては、送達されるべき物質
をまず、架橋ポリアンヒドリドが溶解しない溶液中に溶
解する。その後、ポリアンヒドリドを溶液に添加する。
そこにおいてポリアンヒドリドが膨潤し、溶液がそのマ
トリックス中に引き入れられる。その後、溶媒を、例え
ば蒸発によりポリマーから除去して、物質がポリアンヒ
ドリドマトリックス中に捕らわれたままにする。
分岐ポリマーからの薬物の放出は、対応する直鎖状ポ
リマーからの放出よりも多少遅い。放出時間が遅いほ
ど、癌のような特定の疾病の治療に有利である。マトリ
ックスからの薬物の放出は、分岐剤およびポリマー中の
分岐度を適切に選択することにより操作され得る。例え
ば、PAAで分岐させたポリアンヒドリドからのモルヒネ
の放出は、分岐剤の濃度の増加に応じて増加する。PAA
とBTCの両方で分岐させたセバシン酸ポリマーから放出
される薬物の放出速度および総量は、対応する直鎖状ポ
リアンヒドリドp(SA)のそれに近づく。
分岐ポリアンヒドリドの主要な利点は、対応する直鎖
状ポリマーと比較してポリマーの物理的特性を大きく変
えることなく、分解−放出キネティックスを実質的に変
化させ得ることである。二酸と分岐剤の両方を操作する
ことにより、幅広く応用され得る、様々な生分解性制御
型送達装置が調製され得る。例えば、オレイン酸のオリ
ゴマー化脂肪酸三量体約9%で分岐させたポリ(セバシ
ン酸−イソフタル酸)(重量比9:1)は、11%の脂肪酸
三量体を用いて調製された同じポリマーよりも速く分解
し、取り込まれた物質を速く放出する。BTCまたはPAAの
いずれか0.5%で分岐させたポリ(セバシン酸)は、約2
0時間後に水性緩衝液中で実質的に分解する。一方、オ
レイン酸のオリゴマー化脂肪酸三量体約5%で分岐させ
たポリ(セバシン酸−イソフタル酸)(重量比9:1)
は、約90時間後に70%が分解するだけである。
分岐または架橋ポリアンヒドリドから調製された生分
解性で生物学的適合性のポリアンヒドリド膜は、密着を
防ぐための物理的バリアとして使用され得る(Linsky,
C.B.ら、J.Reprod.Med.32,17(1987))。これらはま
た、薬物の制御型放出のために使用され得、この中には
モルヒネ、テトラサイクリン、イブプロフェン、マルカ
イン、メトトレキセート、デキサメタゾン、およびトリ
アムシノロンが含まれる。放出装置は、標的器官に対し
薬剤を供給するために使用され得る。例えば、血液凝固
防止用のヘパリンを含む膜、および移植臓器拒絶反応を
防ぐためのデキサメタゾンまたはシクロスポリンを放出
する膜である。分岐または架橋ポリアンヒドリド膜はま
た、歯周疾患における誘導組織再生において(Nyman
ら、J.Clin.Perio.9,290(1982)、同書13,604(198
6)、同書14,618(1987)、同書15,288(1988))、ま
たは神経誘導再生用の管として(Dellon L.およびMacki
nnon S.E.の米国特許第4,870,966号)有用である。
分岐および架橋ポリアンヒドリド膜はまた、インプラ
ント可能装置、すなわち、ステント、カテーテル、人工
血管移植片、およびペースメーカー用の被膜として使用
され得る。被膜は、インプラントされた装置に関連する
合併症を防ぐために、抗生物質、抗炎症剤、または抗凝
固剤を所定の速度で放出し得る。これらのポリアンヒド
リドから調製された制御型送達装置はまた、眼に薬物を
長期にわたり放出させるための眼用挿入物として使用さ
れ得る。
分岐および架橋ポリアンヒドリドはまた、殺虫剤およ
び殺菌剤の制御型放出を含み、非医学的にも応用して使
用される。
本発明の分岐ポリアンヒドリドの合成を、以下に詳細
に述べる。
I.ジカルボン酸。
いかなるジカルボン酸も適切な分岐剤と共重合され得
て、分岐または架橋ポリアンヒドリドが供給される。医
学的に応用するためにポリアンヒドリドを調製するため
には、生物学的適合性、且つ、毒性がないジカルボン酸
が好適である。
発明の範囲を限定しない適切なジカルボン酸の例に
は、セバシン酸、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、フマル酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン
酸、ピメリン酸、スベリン酸(オクタン二酸)、イタコ
ン酸、ビフェニル−4,4′−ジカルボン酸、およびベン
ゾフェノン−4,4′−ジカルボン酸が挙げられる。
分岐ポリアンヒドリド中で使用され得るジカルボン酸
は、脂肪族末端および芳香族末端を有するジカルボン
酸、例えば、p−カルボキシフェノキシアルカン酸であ
る。
II.分岐ポリアンヒドリドの調製に使用されるポリカル
ボン酸の選択。
ポリアンヒドリドマトリックス中の分岐点を形成する
ために、ポリカルボン酸が使用される。ポリアンヒドリ
ド内に取り込まれるためのポリカルボン酸を選択する場
合、考慮すべき点がいくつかある。第一に、ポリアンヒ
ドリドを、薬学的目的、例えば、インビボでの薬物の制
御型送達のために使用する場合は、分岐剤を含むすべて
の成分が、生物学的適合性および無毒性でなければなら
ない。第二に、分岐剤は、ポリマーからの物質の放出速
度およびその度合に影響を与える。
分岐剤としてのポリカルボン酸モノマー。
ジカルボン酸と共重合され得る適切なポリカルボン酸
モノマーには、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、ブタ
ン−1,1,4−トリカルボン酸、トリカルバリル酸(プロ
パン−1,2,3−トリカルボン酸)、およびブタン−1,2,
3,4−テトラカルボン酸が挙げられる。
図1は、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸およびポリ
(アクリル酸)で分岐させたポリ(無水セバシン酸)の
化学構造を示す図である。
Abraham J.Dombによる、“Polyanhydrides from Olig
omerized Unsaturated Acids(オリゴマー化した不飽和
酸からのポリアンヒドリド)”との題名がつけられた、
1990年1月19日出願の同時係属中の米国特許出願第07/4
67,635号に記載されているように、オレイン酸、エルカ
酸、ラウロール酸、ミリストール酸、ガドール酸、リシ
ノール酸、パルミトール酸、リノール酸、リノレン酸、
およびアラキドン酸のような、天然産の不飽和脂肪酸の
三量体もまた、ポリアンヒドリドを調製するために使用
され得る。これらの脂肪酸誘導体は、生物学的適合性で
あるべきであり、且つ、脂肪酸の本来の消化機能を介し
て容易に体内から排泄されるべきである。オリゴマー化
三酸はまた、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ク
ロトン酸、ビニル酢酸(3−ブテン酸)、イソクロトン
酸、アリル酢酸(4−ペンテン酸)、ヘキセン酸、およ
びウンデシレン酸のような、天然産のカルボン酸から合
成され得る。天然産および合成の不飽和酸はまた結合し
て、分岐剤として使用するための混合オリゴマーを生成
し得る。
オレイン酸の三量体は、非常に疎水性である。これら
が、マトリックスに取り込まれると、実質的な疎水性を
ポリアンヒドリドに与える。その結果、三量体がポリア
ンヒドリド中に大量に取り込まれるほど、マトリックス
を湿らせるために必要な時間が増加するため、放出時間
が長くなるということを見出すことは珍しくない。
オレイン酸の三量体は、市販品から入手可能である。
Unichema Chemicals,Inc.,Chicago,Illinoisは、プリポ
ル1025(25重量%の三量体および75%の二量体を含む)
およびプリポル1040(78%の三量体および22%の二量
体)として、三量体を販売している。Henkel Corporati
on(LaGrange,Illinois)は、50−70%のオレイン酸の
三量体および25−40%の二量体を含む、ベルサダイム
(Versadyme)213を販売している。
オリゴマー化不飽和カルボン酸モノマーはまた、当業
者に周知の方法により、対応する不飽和酸から合成され
得る。
殺虫剤、殺菌剤、または顔料を含む、他の種類の物質
を送達するためにポリアンヒドリドを使用する場合は、
上記の、および生物学的適合性でない他のものを含む、
様々なポリカルボン酸が使用され得る。
分岐剤としてのポリカルボン酸ポリマー。
ポリマーはまた、分岐剤としても使用され得る。ポリ
マーの選択は、得られた分岐ポリアンヒドリドが医学的
に応用されるために使用されるのか、非医学的に応用さ
れるために使用されるのかということに影響する。分岐
ポリアンヒドリドが、生物活性化合物のインビボでの送
達のために使用される場合、生物学的適合性で無毒性で
あり、且つ、ポリマーに取り込まれた時に適切な放出特
性を示す分岐化合物が、使用されるべきである。
分岐ポリアンヒドリドを医学的に応用するために使用
するのに適切な生物学的適合性ポリカルボン酸ポリマー
には、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポ
リ(マレイン酸)およびそれらの共重合体が挙げられ
る。
III.ジカルボン酸に対する分岐剤の割合。
分岐剤に対する、いかなる割合のジカルボン酸であっ
ても、その割合がポリアンヒドリドを生成するものであ
れば、分岐ポリアンヒドリドを調製するために使用され
得る。使用される分岐剤が多いほど、得られるポリマー
はより可撓性で且つより柔軟性である。分岐剤の増加ま
たは減少はまた、ポリマーの分解−放出キネティックス
に影響する。
上記したように、少量の分岐剤の添加は、添加されな
い場合には直鎖状であるポリマーの分子量を有意に増加
させる。しかし、分岐剤を多く使用し過ぎると、重合の
ために十分な時間が経過する前にゲル化点に達してしま
う。その結果、低分子量で物理的特性が低いポリマーメ
ッシュが生じる。所定の反応条件下、および選択された
ジカルボン酸との組合せで分子量を最大限にする、分岐
剤の正確な量は、以下の実施例に述べるような方法を用
いることにより、経験的に決定しなければならない。
一般的に、ポリアンヒドリドには0.1から15%の分岐
剤が含まれている。例えば、生物活性物質のインビボで
の制御型送達用ポリマーマトリックスの調製では、セバ
シン酸と組み合わせて、0.1%から2%のBTCまたはPAA
分岐剤を使用することが好適である。
IV.分岐ポリアンヒドリドの重合。
分岐ポリアンヒドリドは、選択されたジカルボン酸と
所望量の分岐剤との溶融重縮合、および溶液重合を含
む、当業者に周知の方法により、調製され得る。
Dombらにより、J.Poly.Sci 25,3373(1987)に記載さ
れている溶融重縮合の方法では、プリポリマーは、二酸
および分岐剤を、無水酢酸と一緒に別々に加熱して調製
され、それにより、互いに対応するジアセチルジアンヒ
ドリド(「二酸プリポリマー」)およびポリアセチルア
ンヒドリド(「分岐剤プリポリマー」)が生成される。
その後、これらのプリポリマーを混合し、減圧下で適切
に加熱することにより、分岐ポリアンヒドリドを生成す
る。酢酸は、重合工程中で除去される。ジアセチルジア
ンヒドリドの混合物および分岐剤プリポリマーの混合物
もまた、この方法により重合され得る。
分岐剤またはジカルボン酸のいずれかが熱に反応しや
すい場合には、溶液重合が好適である。溶液重合は、Do
mbらの、“One Step Polymerization of Polyanhydride
s.(ポリアンヒドリドの1段階重合)”との題名がつけ
られた、米国特許第4,916,204号に記載されている。溶
液重合は、有機溶媒中で、ホスゲンを用いて、二酸と分
岐剤とを結合させることを包含する。ポリ(4−ビニル
ピリジン−2%ジビニルベンゼン)(“PVP")を添加し
て、溶液からHClを除去する。例えば、20mlのクロロホ
ルム中の、二酸(1.0当量)および1,3,5−ベンゼントリ
カルボン酸(0.03当量)、およびポリ(4−ビニルピリ
ジン−2%ジビニルベンゼン)(2.7当量)の攪拌混合
物に、ジホスゲン(0.50等価物)を適下する。この溶液
を、25℃で3時間攪拌する。不溶のPVP・HClを、濾過に
より除去する。その後、溶媒を除去し、沈澱物を単離
し、エチルエーテルで洗浄し、その後、25℃で24時間、
真空炉中で乾燥させる。
分岐ポリアンヒドリドの調製方法および特性を、以下
の発明の範囲を限定しない実施例で詳細に述べる。説明
およびポリマー間の比較を容易にするために、ジカルボ
ン酸としてセバシン酸を使用し、トリカルボン酸モノマ
ー分岐剤として1,3,5−ベンゼントリカルボン酸および
脂肪酸三量体(プリポル1025)を使用し、そして、ポリ
マー分岐剤としてポリ(アクリル酸)を使用する。しか
し、上記したように、分岐ポリアンヒドリドは、様々な
反応条件下で、多種類のジカルボン酸および分岐剤から
調製され得る。
セバシン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、およ
びポリ(アクリル酸)(MW 2,000)を、Aldrich Chemic
al Company(Milwaukee,WI)から購入した。示差走査熱
量計(DSC 7,Perk in Elmer,CT)により、10℃/分の加
熱速度を用いて、ポリマーの熱特性を決定した。ウォー
ターズ(Waters)510ポンプとウォーターズプログラム
可能多波長検出器から成るウォーターズゲル浸透クロマ
トグラフィー装置(Waters,MA)を用いて、254nmで、ポ
リマーの分子量を評価した。1.0ml/分の流速で、リニア
スチロゲル(Linear Styrogel)カラム(Waters,MA)を
介して、試料をジクロロメタン中に溶出した。マキシマ
(Maxima)840コンピュータープログラム(Waters,MA)
を用いて、ポリマーの分子量を、ポリスチレン標準品
(Polysciences,PA、分子量の範囲は400から1,500,00
0)と比較して決定した。25℃でキャノン(Cannon)50
ウベルーデ(Ubbelouhde)粘度計(Cannon,CA)を用い
て、1%のジクロロメタン溶液中で、ポリマーの粘度を
測定した。C18カラム(VWR Scientific,MD)を備えたシ
マヅ(Shimadzu)C−R4A HPLCシステム(Shimadzu,M
D)を用いて、USP法により、モルヒネを分析した。
実施例1:1,3,5−ベンゼントリカルボン酸およびポリ
(アクリル酸)で分岐させたポリ(セバシン酸)の調
製。
セバシン酸および分岐剤を無水酢酸中で30分間、別々
に還流することにより、セバシン酸と分岐剤との酢酸混
合アンヒドリドプリポリマーを調製した。単離された、
BTCおよびPAAのプリポリマーは、透明な半固体であっ
た。その後、セバシン酸のプリポリマーを、1,3,5−ベ
ンゼントリカルボン酸(BTC)およびポリ(アクリル
酸)(PAA)で別々に溶融重合することにより、それぞ
れ、ランダムおよびグラフト型の分岐ポリアンヒドリド
を生成した。両方の分岐剤を、0.5%、1.0%、1.5%、
および2.0重量%で二酸と混合して、一連の分岐ポリマ
ーを生成した。また標準ポリマーとして、直鎖状ポリセ
バシン酸(p(SA))を調製した。180℃、0.1mmHgの減
圧下で、溶融重合を行った。重合がゲル化点に達した時
に、反応を終了させた。
一定時間毎に試料を回収することにより、重合の程度
をモニターした。赤外線分光学、ゲル浸透クロマトグラ
フィー、示差走査熱量測定、および比粘度の決定によ
り、それぞれの試料を特徴づけた。これらの反応による
生成物の化学的構造を図1に示す。
表1は、合成ポリアンヒドリドの熱特性および分子量
を示す。ここに示すように、すべての分岐ポリアンヒド
リドが、標準直鎖状ポリアンヒドリドであるp(SA)
(Mw81,500)よりも大幅に高分子量(平均分子量は144,
300から263,700の範囲)を有している。分岐ポリアンヒ
ドリドは、76から80℃の間の温度で溶融する。制御型送
達装置の溶融成形では、低溶融点は非常に望ましい。ポ
リマーの加熱容量は、74−118J/gmの範囲にあることか
ら、分岐ポリアンヒドリドと、標準直鎖状ポリアンヒド
リドであるp(SA)との間の結晶度には大幅な差がない
ことを示唆している。これらのポリアンヒドリドはすべ
て、塩化メチレンおよびクロロホルムに高度に可溶性で
あり、類似の赤外線スペクトルを有している。分岐ポリ
アンヒドリドの比粘度は、類似の分子量を有する直鎖状
ポリアンヒドリドよりも低い。
実施例2:重合時間による分岐ポリアンヒドリドの特徴づ
け。
図2は、ポリ(セバシン酸)(p(SA))、2重量%
のポリ(アクリル酸)と重合したポリ(セバシン酸)
(P(PAA−2.0%))、および2.0重量%の1,3,5−ベン
ゼントリカルボン酸と重合したポリ(セバシン酸)(P
(BTC−2.0%))の、分子量(x 10-4)と重合時間を分
で表したものとの関係を示すグラフである。図2に示す
ように、反応が進むにつれて、分岐ポリアンヒドリドの
分子量は増加する。増加速度は、プロットを3つの反応
段階に分けることにより分析され得る。第1の段階は、
重合開始5から10分間を含む。この期間では、溶融重縮
合反応が進むにつれて、予想されたように、分子量の急
激な増加(約40,000に)が見られる。次の15から20分間
の第2段階では、分子量は非常にゆっくりと増加し、こ
のことは、適度なサイズのオリゴマーが生成されること
を示す。最後のゲル化点に達する前の最終段階で、分子
量が突然増加する。このことは、おそらく、セバシン酸
プリポリマーが完全になくなった後に適度なサイズの断
片間で反応が起こることを示す。第3段階では、かなり
高分子量が得られる。さらに重合を続けると、通常の有
機溶媒には不溶であるゲルの生成が起こる。これは、お
そらく、広範囲にわたる分岐化の結果であり、高度に架
橋された物質が生成される。ゲル化点に達するために必
要な時間および最大分子量に対して、分岐剤が大きな影
響を与えることは明らかである。
反応を続けて分子量が減少してから90分後に、ポリ
(セバシン酸)の重合を停止した。
実施例3:ポリアンヒドリドに対する、分岐剤の濃度の影
響。
図3は、0.5%、1.0%、1.5%、および2.0%の1,3,5
−ベンゼントリカルボン酸と重合したポリ(セバシン
酸)の、分子量(x 10-4)と重合時間との関係を示すグ
ラフである。図4は、0.5%、1.0%、1.5%、および2.0
%のポリ(アクリル酸)と重合したポリ(セバシン酸)
の、分子量(x 10-4)と重合時間との関係を示すグラフ
である。
BTCの濃度が増加するにつれて、ゲル化点に達するた
めに必要な時間は短縮される。反応の全段階において、
BTCで分岐させたポリマーは、対応する直鎖状ポリマー
よりも高分子量を有する。
図3と図4とを比較すると、ポリ(アクリル酸)で分
岐させたポリアンヒドリドは、所定の反応点において、
類似の濃度を有するBTCで分岐させたポリアンヒドリド
に比べて、ゲル時間が比較的長く、低分子量であること
が示される。さらに、BTCで分岐させたポリアンヒドリ
ドは、類似の濃度を有するPAA分岐剤で分岐させたポリ
アンヒドリドよりも、高分子量を有する。しかし、僅か
0.5%のBTCまたはPAAのいずれかの分岐剤で分岐させた
p(SA)の分子量は、直鎖状p(SA)のそれよりもはる
かに多い。
分岐ポリアンヒドリドの分子量は、分岐剤の濃度に依
存する。図5は、重合開始後55分に採取したp(SA)試
料の分子量を、PAA分岐剤の濃度に対する関数として表
わしたグラフである。分子量は、ポリ(アクリル酸)の
濃度の関数として直線的に増加する(r2>0.98)。
実施例4:脂肪酸三量体を用いた、分岐ポリアンヒドリド
の合成。
セバシン酸およびイソフタル酸を様々な割合の脂肪酸
三量体プリポリマー(プリポル1025,Unichema Internat
ional)と溶融重合させることにより、分岐ポリアンヒ
ドリドを合成した。プリポル1025は25%の三量体および
75%の二量体脂肪酸を含む。従って、使用されるプリポ
ル1025の1/4量が分岐剤として作用する。生成物中に存
在する脂肪酸二量体も、同様にこのポリマー内に取り込
まれる。
セバシン酸のプリポリマーを、上記のように調製し
た。50グラムのイソフタル酸を、500mlの無水酢酸中で1
0分間還流することにより、イソフタル酸プリポリマー
を調製した。その後、この溶液を、ガラス漏斗を介して
濾過し、未反応の無水酢酸を減圧下で除去した。
濾過された溶液を、室温で凝固させた。その後、この
プリポイマーを濾過により、さらに精製し、その後、ト
ルエンおよびヘキサン(2:1)30ml中で再結晶化した。
再結晶化したプリポリマーをヘキサンおよびエーテル
(9:1)200mlで洗浄することにより、残留トルエンを除
去した。
重合反応のために、イソフタル酸プリポリマーに対す
るセバシン酸プリポリマーの割合を重量比9:1に保持し
た。プリポル1025の量は重量比で0から44%の間で変動
させた。適量の、セバシン酸、イソフタル酸、およびプ
リポルのプリポリマーをサイドアーム付きガラス試験管
中で混合した。探念に混合した後、ガラス試験管を、18
0℃で平衡させておいた油槽に浸漬した。固体が溶融し
た後、0.1mmHgの減圧下で酢酸を除去した。反応は90分
以下の間行った。得られたポリアンヒドリドを、比粘
度、示差走査熱量測定、NMR、赤外線分光学、およびゲ
ル浸透クロマトグラフィーにより特徴づけた。結果を表
2に示す。
III.分岐ポリアンヒドリドの分解および薬物放出の挙
動。
37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中で、分解および放
出の研究を行った。緩衝液は、サンプリング点毎に変え
た。
BTCおよびPAAで分岐させたp(SA)の分解および放出
の研究を、10%w/wのモルヒネを含浸した試料を用いて
行った。脂肪酸三量体で分岐させたp(SA)の分解およ
び放出の研究を、メトトレキセート、テトラサイクリ
ン、マルカイン、およびイソプロフェンを含浸した試料
を用いて行った。特に記載のない限り、ポリマーを溶融
混合して矩形モールドの中で成形した。スラブを1x1x0.
2mmに切断したところ、それぞれの重量は約100mgであっ
た。
実施例5:プリポルで分岐させたポリアンヒドリドの水性
分解。
図6は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、ポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポル1025)
(重量比9:1の95%のSA−ISO、および5%のプリポル)
の長時間にわたる分解度をパーセントで表したグラフで
ある。図示するように、ポリアンヒドリドは、45時間未
満で約50%分解する。分解度は、ほとんど100時間にわ
たって、ほぼ直線的である。
図7は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、ポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポル1025)
(重量比9:1の65%のSA−ISO、および35%のプリポ
ル)、およびポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポ
ル1025)(重量比9:1の56%のSA−ISO、および44%のプ
リポル)の長時間にわたる分解度をパーセントで表した
グラフである。図示するように、プリポル含有量が多い
分岐剤(重量比44%)によるポリ(SA−ISO)の方が、
プリポル含有量が少ない分岐剤(重量比35%)によるも
のよりも、ゆっくりと分解する。ポリ(セバシン酸−イ
ソフタル酸−プリポル1025)(重量比9:1の56%のSA−I
SO、および44%のプリポル)の分解特性は、200時間に
わたって高度に直線的である。ポリ(セバシン酸−イソ
フタル酸−プリポル1025)(重量比9:1の56%のSA−IS
O、および35%のプリポル)の分解特性は、70%が分解
するまで(約80時間)ほぼ直線的である。
実施例6:10%および20%のBTCで架橋させたポリ(セバ
シン酸)の水性分解。
10%および20%のBTCで架橋させたポリ(セバシン
酸)を、上記のように調製し、37℃の0.1Mリン酸緩衝
液、pH7.4中で、長時間にわたって分解速度をモニター
した。分解の後、粒子の分子量をモニターし、そして分
解媒体中のBTCの紫外線吸光度を測定した。分解速度
は、BTCの割合が増加するにつれて上昇することがわか
った。このポリマーは、96時間以内に完全に分解した。
実施例7:BTCおよびPAAで分岐させたポリアンヒドリドか
らのモルヒネの放出。
図8は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におい
て、ポリ(セバシン酸)、および0.5%、1.0%、1.5
%、および2.0%のBTCで分岐させたポリ(セバシン酸)
により、長時間にわたって放出されたモルヒネの累積パ
ーセントを示すグラフである。図9は、37℃の0.1Mリン
酸緩衝液、pH7.4中において、ポリ(セバシン酸)、お
よび0.5%、1.0%、1.5%、および2.0%のPAAで分岐さ
せたポリ(セバシン酸)により、長時間にわたって放出
されたモルヒネの累積パーセントを示すグラフである。
図8および9に示すように、ポリアンヒドリド中のBT
CおよびPAA分岐剤の濃度が増加するにつれて、放出され
る薬物の累積パーセントが上昇する。
これらの分岐ポリアンヒドリドからの薬物の放出速度
は、ポリマーの分解速度と相関する。有意な量の薬物の
放出が起こるまでに、約8時間の遅延時間がある。上記
したように、これは、ポリマーの疎水性およびマトリッ
クスを湿らせることの困難さに起因し得る。一旦水がマ
トリックス内に浸透すれば、アンヒドリド結合の急速な
加水分解が起こり、その結果、薬物の放出が増加する。
約30時間を経過した後は、放出速度はテスト終了時まで
ゆっくりと減少する。196時間が経過した時、ポリマー
マトリックスが破壊したため、テストを停止した。
テストが完了すると、破壊されたマトリックスを凍結
乾燥し、ポリマー中に残ったモルヒネの量を決定した。
放出された薬物の量とポリマー中に残った量との間に良
好な相関関係が見られた。このことは、薬物がポリマー
マトリックス中で安定であるということを示唆してい
る。
PAAで分岐させたポリアンヒドリドから放出された薬
物の放出速度および総量(図9)は、対応する、BTCで
分岐させたポリアンヒドリドのそれ(図8)よりも大き
い。BTCで分岐させたポリマーと、PAAで分岐させたポリ
マーから放出された薬物の差は、ポリマー骨格に基づく
差であると考えられる。
実施例8:BTCで分岐させたポリアンヒドリドの、圧縮お
よび溶融成形されたタブレットからのテトラサイクリン
の放出。
図10は、0.5%のBTCで分岐させたポリ(セバシン酸−
イソフタル酸)(重量比9:1)の、圧縮されたタブレッ
トおよび溶融成形されたタブレットから放出されたテト
ラサイクリンをパーセントで示す図である。このような
放出の研究は、pH5.0で行われた。なぜなら、テトラサ
イクリンは、これより高いpHでは安定しないからであ
る。pH5.0では、分岐ポリアンヒドリドの40%のみが分
解する。
図示するように、放出されたテトラサイクリンの速度
および総量は、BTC濃度が増加するにつれて増大する。
溶融成形されたタブレットよりも圧縮成形されたタブレ
ットにおける方が、放出されたテトラサイクリンの速度
が速く、且つ、総量が多かった。圧縮成形されたタブレ
ットからの薬物の放出は、バースト効果を示し、その後
の薬物の放出はかなり直線的になる。溶融成形されたタ
ブレットは、初期に遅延時間を示し、その後、214時間
の間にわたって直線的に放出される。
実施例9:プリポルで分岐させたポリアンヒドリドからの
メトトレキセートの放出。
図11は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、ポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポル1025)
(重量比9:1の65%のSA−ISO、および35%のプリポ
ル)、およびポリ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポ
ル1025)(重量比9:1の56%のSA−ISO、および44%のプ
リポル)の溶融成形されたタブレットからの、長時間に
わたるメトトレキセートの放出を示すグラフである。図
12は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中における、ポ
リ(セバシン酸−イソフタル酸−プリポル1025)(重量
比9:1の95%のSA−ISO、および5%のプリポル)から
の、長時間にわたるメトトレキセートの放出を示すグラ
フである。
全3種類の装置からの薬物の放出はほとんど直線的で
あった。薬物の放出は、プリポルの濃度が低下するにつ
れて増加した。最初の214時間で、放出された薬物の累
積量は、75%から100%の間を変動した。メトトレキセ
ートの放出は、ポリアンヒドリドマトリックスの分解と
相関し、表面の侵食を示した。
V.薬物含浸溶液中における、膨潤架橋ポリマーによる薬
物の取り込み。
送達されるべき物質は、溶液成形、溶融成形、および
圧縮成形の、周知の方法を含むいかなる適切な方法によ
っても、分岐ポリアンヒドリドのマトリックス内に取り
込まれ得る。
ゲル化点を超えて重合され、その結果架橋されたポリ
マーが供給されるような分岐ポリアンヒドリドは、有機
溶媒に可溶でない。これらの架橋ポリアンヒドリドは非
常に有用である。なぜならば、「ブランクで」、すなわ
ち、送達されるべき物質なしで生成され得、後日、膨潤
成形により物質を含浸し得るためである。膨潤成形は、
微粒子、マイクロスフェア、またはナノ粒子を含む、サ
イズを限定した薬物含浸装置を調製するために使用され
得る。所望のサイズの粒子は、まず、薬物を含まない架
橋ポリアンヒドリドから調製される。その後、以下に述
べる技術により、粒子に薬物を含浸し、乾燥させて元の
サイズに戻す。この工程は、混合溶媒、熱、または強い
剪断力に反応性の高い薬物の取り込みに、特に有用であ
る。有機溶媒に可溶な分岐ポリアンヒドリド(ゲル化点
を超えて重合されない)は、この方法により生成され得
ない。
膨潤成形方法では、送達されるべき物質を、分岐ポリ
アンヒドリドは可溶でないがポリマーを膨潤させる溶媒
中に溶解する。粒子型または他の所望の形のマトリック
ス型の架橋ポリアンヒドリドを、薬物溶液に添加する。
ポリマーを膨潤させ、溶液をマトリックス内に取り込
む。薬物を含む溶液がすべて、ポリマーによって吸収さ
れるように、最小量の溶媒を使用することが好適であ
る。あるいは、ポリマーによって吸収され得るよりも多
量の溶液を使用する場合は、薬物濃度が未吸収溶液中で
一定になるまで、溶液をゆっくり攪拌しながらポリマー
を溶液中に保持する。その後、ポリマーを溶媒から除去
し、それより低い温度では薬物およびポリマーが分解ま
たは反応する温度で、真空乾燥する。溶媒を除去し、薬
物をポリマーマトリックス中に残す。その後、リン酸緩
衝液で粒子または装置を急速に洗浄することにより、薬
物の表面層を除去する。
実施例9:膨潤成形による送達装置の調製。
5%または10%のBTCで架橋させたポリ(セバシン
酸)の微粒子を、マルカインおよびイソプロフェンの塩
化メチレン溶液(1mL溶液中に0.5グラム)中に別々に入
れた。ポリマーを膨潤させた。ポリマー粒子によりすべ
ての溶媒を吸収した後(約30分後)、エバポレーターを
用いて粒子から溶媒を蒸発させた。ポリマー内に取り込
まれた薬物量は、使用された薬物総量の63%から81%の
間を変動した。
図13は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、5%および10%のBTCで分岐させた架橋ポリ(セバ
シン酸)からの、長時間にわたるマルカインの放出を示
すグラフである。図示するように、膨潤成形された装置
からの薬物の放出は、BTCの濃度が上昇するにつれて増
加する。
図14は、37℃の0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4中におけ
る、10%および20%のBTCで分岐させた架橋ポリ(セバ
シン酸)からの、長時間にわたるイブプロフェンの放出
を示すグラフである。両方の装置は、24時間にわたって
薬物をゆっくりと放出した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08F 220/06 C08F 220/06 222/06 222/06 (72)発明者 マニアー,マノージ アメリカ合衆国 メリーランド 21237 ボルティモア,トマホーク コート 7515イー (56)参考文献 特開 昭62−91527(JP,A) 特表 平5−505632(JP,A) 特表 平2−504158(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 67/00 - 67/04 WPI/L

Claims (40)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物質の制御型送達のための、ジカルボン酸
    と、トリカルボン酸およびポリカルボン酸分岐剤からな
    る群から選択される化合物との重合により調製されたポ
    リアンヒドリドであって、 ここで、該ジカルボン酸が不飽和脂肪酸のダイマーであ
    る場合、該トリカルボン酸分岐剤は不飽和脂肪酸のトリ
    マーではない、 ポリアンヒドリド。
  2. 【請求項2】前記分岐剤が、ポリカルボン酸モノマーで
    ある、請求項1に記載のポリアンヒドリド。
  3. 【請求項3】前記分岐剤が、ポリカルボン酸ポリマーで
    ある、請求項1に記載のポリアンヒドリド。
  4. 【請求項4】前記分岐剤が、1,3,5−ベンゼントリカル
    ボン酸、ブタン−1,1,4−トリカルボン酸、トリカルバ
    リル酸(プロパン−1,2,3−トリカルボン酸)、ブタン
    −1,2,3,4−テトラカルボン酸、およびオリゴマー化脂
    肪酸三量体からなる群から選択される、請求項2に記載
    のポリアンヒドリド。
  5. 【請求項5】前記分岐剤が、ポリ(アクリル酸)、ポリ
    (α−メタクリル酸)、ポリ(β−メタクリル酸)、お
    よびポリ(マレイン酸)からなる群から選択される、請
    求項3に記載のポリアンヒドリド。
  6. 【請求項6】前記ジカルボン酸が、セバシン酸、アジピ
    ン酸、イソフタル酸、p−カルボキシフェノキシアルカ
    ン酸、テレフタル酸、フマル酸、ドデカンジカルボン
    酸、アゼライン酸、ピメリン酸、スベリン酸(オクタン
    二酸)、イタコン酸、ビフェニル−4,4′−ジカルボン
    酸、およびベンゾフェノン−4,4′−ジカルボン酸から
    なる群から選択される、請求項1に記載のポリアンヒド
    リド。
  7. 【請求項7】前記ジカルボン酸の混合物が重合される、
    請求項1に記載のポリアンヒドリド。
  8. 【請求項8】前記分岐剤の混合物が重合される、請求項
    1に記載のポリアンヒドリド。
  9. 【請求項9】前記重合が、ゲル化点より前で停止され
    る、請求項1に記載のポリアンヒドリド。
  10. 【請求項10】前記重合が、ゲル化点より後で停止され
    る、請求項1に記載のポリアンヒドリド。
  11. 【請求項11】送達されるべき物質をさらに包含する、
    請求項1に記載のポリアンヒドリド。
  12. 【請求項12】前記物質が、生物活性化合物である、請
    求項11に記載のポリアンヒドリド。
  13. 【請求項13】前記生物活性化合物が、モルヒネ、テト
    ラサイクリン、イブプロフェン、マルカイン、メトトレ
    キセート、デキサメタゾンおよびトリアムシノロンから
    なる群から選択される、請求項12に記載のポリアンヒド
    リド。
  14. 【請求項14】140,000MWよりも高分子量の、請求項1
    に記載のポリアンヒドリド。
  15. 【請求項15】分岐剤に対する前記ジカルボン酸の割合
    が、0.1と15重量%との間である、請求項1に記載のポ
    リアンヒドリド。
  16. 【請求項16】前記物質が、膨潤成形により取り込まれ
    る、請求項1に記載のポリアンヒドリド。
  17. 【請求項17】ランダム共重合体である、請求項1に記
    載のポリアンヒドリド。
  18. 【請求項18】グラフト共重合体である、請求項1に記
    載のポリアンヒドリド。
  19. 【請求項19】分岐または架橋ポリアンヒドリドを調製
    する方法であって、ジカルボン酸と、トリカルボン酸お
    よびポリカルボン酸分岐剤からなる群から選択される化
    合物とを共重合させることを包含する、方法であって、 ここで、該ジカルボン酸が不飽和脂肪酸のダイマーであ
    る場合、該トリカルボン酸分岐剤は不飽和脂肪酸のトリ
    マーではない、 方法。
  20. 【請求項20】前記ポリアンヒドリドを、溶液重合によ
    り重合させる、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記ポリアンヒドリドを、溶融重合によ
    り重合させる、請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記ジカルボン酸のプリポリマーを、前
    記分岐剤のプリポリマーと重合させる、請求項21に記載
    の方法。
  23. 【請求項23】前記分岐剤が、ポリカルボン酸モノマー
    である、請求項19に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記分岐剤が、ポリカルボン酸ポリマー
    である、請求項19に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記分岐剤が、1,3,5−ベンゼントリカ
    ルボン酸、ブタン−1,1,4−トリカルボン酸、トリカル
    バリル酸(プロパン−1,2,3−トリカルボン酸)、ブタ
    ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、およびオリゴマー化
    脂肪酸三量体からなる群から選択される、請求項23に記
    載の方法。
  26. 【請求項26】前記分岐剤が、ポリ(アクリル酸)、ポ
    リ(α−メタクリル酸)、およびポリ(β−メタクリル
    酸)からなる群から選択される、請求項23に記載の方
    法。
  27. 【請求項27】前記ジカルボン酸が、セバシン酸、アジ
    ピン酸、イソフタル酸、p−カルボキシフェノキシアル
    カン酸、テレフタル酸、フマル酸、ドデカンジカルボン
    酸、アゼライン酸、ピメリン酸、スベリン酸(オクタン
    二酸)、イタコン酸、ビフェニル−4,4′−ジカルボン
    酸、およびベンゾフェノン−4,4′−ジカルボン酸から
    なる群から選択される、請求項19に記載の方法。
  28. 【請求項28】ジカルボン酸の混合物を重合させる、請
    求項19に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記分岐剤の混合物を重合させる、請求
    項19に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記重合を、ゲル化点より前で停止す
    る、請求項19に記載の方法。
  31. 【請求項31】前記重合を、ゲル化点より後で停止す
    る、請求項19に記載の方法。
  32. 【請求項32】送達されるべき物質を取り込むことをさ
    らに包含する、請求項19に記載の方法。
  33. 【請求項33】前記物質が、生物活性化合物である、請
    求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】前記生物活性化合物が、モルヒネ、テト
    ラサイクリン、イブプロフェン、マルカイン、メトトレ
    キセート、デキサメタゾンおよびトリアムシノリンから
    なる群から選択される、請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】140,000MWよりも高分子量の、請求項19
    に記載の方法。
  36. 【請求項36】分岐剤に対する前記ジカルボン酸の割合
    が、0.1と15重量%との間である、請求項19に記載の方
    法。
  37. 【請求項37】前記物質を膨潤成形により取り込むこと
    をさらに包含する、請求項19に記載の方法。
  38. 【請求項38】前記ポリアンヒドリドがランダム共重合
    体である、請求項19に記載の方法。
  39. 【請求項39】前記ポリアンヒドリドがグラフト共重合
    体である、請求項19に記載の方法。
  40. 【請求項40】制御型薬物送達の方法であって、ジカル
    ボン酸と、トリカルボン酸およびポリカルボン酸分岐剤
    からなる群から選択される化合物との重合により調製さ
    れるポリマーマトリクスを供給することを包含する、方
    法。
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