JP3134438B2 - 楽音制御装置 - Google Patents

楽音制御装置

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JP3134438B2 JP03351060A JP35106091A JP3134438B2 JP 3134438 B2 JP3134438 B2 JP 3134438B2 JP 03351060 A JP03351060 A JP 03351060A JP 35106091 A JP35106091 A JP 35106091A JP 3134438 B2 JP3134438 B2 JP 3134438B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は楽音制御装置に関し、特
に弓等の可動演奏部材を用いて演奏を行なう擦弦楽器を
シミュレートするのに適した電子楽器の楽音制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】弓を用いて演奏を行なう自然楽器の運弓
楽器としてはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コント
ラバスなどが知られている。またそれぞれのミニチュア
サイズもある。
【0003】自然楽器の運弓擦弦楽器の楽音は弓の速
度、弓の圧力等の種々の楽音要素によってその表現を様
々に変化させる。電子楽器において運弓擦弦楽器の楽音
を形成する場合、この弓速、弓圧等の楽音要素を制御す
るために従来から種々の技術が提案されている。
【0004】たとえば特開平3−48894号公報に開
示されている装置においては、本体の弦相当部と可動演
奏部材との相対運動を光センサ等により検出することに
より弓速を検出し、可動演奏部材の把持部に握りセンサ
を設けこの握りセンサの出力信号を弓圧として楽音形成
に利用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、より
自然楽器に近い演奏形態および発音の可能な擦弦楽器用
楽音制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明の一観点によれ
ば、楽音制御装置は、弦相当部材と、弓と、前記弦相当
部材と弓とを摩擦させることにより発生する摩擦音を検
出する摩擦音検出手段と、通過帯域変更可能なフィルタ
とそのフィルタの通過帯域を設定する手段とを含み、前
記摩擦音検出手段の出力から弓圧及び弓速の楽音制御信
号を生成する信号処理手段とを有する。
【0007】 本発明の他の観点によれば、楽音制御装
置は、弦相当部材と、弓と、前記弦相当部材と弓とを摩
擦させることにより発生する摩擦音を検出する摩擦音検
出手段と、入力される摩擦音の時間変化から上記摩擦の
方向を検出し、その検出された方向により上記入力され
た摩擦音に符号を付与する手段を含み、前記摩擦音検出
手段の出力から弓圧及び弓速の楽音制御信号を生成する
信号処理手段とを有する。
【0008】信号処理手段は、たとえば通過帯域の異な
る複数のフィルタを備え、これらのフィルタに上記摩擦
音を導いて弓速および弓圧の楽音制御信号を生成するこ
とができる。
【0009】また、信号処理手段は、たとえば通過帯域
変更可能なフィルタとそのフィルタの通過帯域を設定す
る手段とを含んで構成することができる。また、摩擦音
検出手段は、たとえば物体同志等を擦り合わせることに
よって生じる摩擦音を検出することができる。
【0010】信号処理手段は、たとえば入力される摩擦
音の時間変化から上記擦り合わせる方向を検出し、その
検出された方向により上記入力された摩擦音に符号を付
与することができる。
【0011】 本発明のさらに他の観点によれば、楽音
制御装置は、弦相当部材と、弓と、前記弦相当部材と弓
とを摩擦させることにより発生する摩擦音を検出する摩
擦音検出手段と、通過帯域変更可能なフィルタとそのフ
ィルタの通過帯域を設定する手段と、入力される摩擦音
の時間変化から上記摩擦の方向を検出し、その検出され
た方向により上記入力された摩擦音に符号を付与する手
段とを含み、前記摩擦音検出手段の出力から弓圧及び弓
速の楽音制御信号を生成する信号処理手段とを有する。
【0012】
【作用】弓で物体を擦ることにより発生する摩擦音を測
定した結果、低い周波数成分が弓圧に、高い周波数成分
が弓速に、それぞれ対応することが分った。本発明はこ
れを利用し、摩擦音から弓速(および弓圧)の楽音制御
信号を生成するものである。
【0013】
【実施例】
(実施例1)本発明者は、弓で物体を擦ることにより発
生する摩擦音と弓速、弓圧の関係を調べるため、発泡ス
チロールを弓で擦ったときの摩擦音をFFTアナライザ
で測定した。その結果を図1に示す。
【0014】図1(A)は弓圧および弓速が普通の場
合、図1(B)は弓圧を大、弓速を小にした場合、図1
(C)は弓圧を小、弓速を大にした場合を示す。これら
の図から、低い周波数成分が弓圧に、高い周波数成分が
弓速に、それぞれ対応することが見いだされた。
【0015】本発明の第1の実施例による楽音制御装置
はこれを利用し、摩擦音から弓速および弓圧の楽音制御
信号を生成するものである。図2は本実施例の全体構成
図を示す。図において、1は入力部、2は信号処理部、
3は音源部である。
【0016】入力部1において、演奏者がたとえば弓4
等の可動演奏部材を楽器本体と有機的に結合させ、相対
的に運動させることによって演奏を行なう。このとき発
生する摩擦音に基づいて、信号処理部2が弓速と弓圧の
演奏パラメータを形成する。音源部3は、たとえば物理
モデル音源を含み、これらの演奏パラメータに基づいた
楽音信号を発生させる。
【0017】図3は入力部1の構造を示す。図におい
て、弓4と本体に固定された弦相当部材5とによって発
生する摩擦音をマイク(摩擦音検出手段)6で検出す
る。指板7の上で指定するピッチ(音高)はリボン型可
変抵抗8によって検出される。
【0018】さらにペダル9を踏むと角度センサ(図示
せず)によってその踏み込み角が検出されて自然楽器に
おける複数の弦の切換えに相当する処理を行なうための
信号を発生する。弦相当部材5にはたとえばアルミ(A
l)を用いる。マイク6にはたとえば圧電素子型ショッ
クセンサを用いることができる。
【0019】図2に示すように、信号処理部2はリボン
型可変抵抗8、ペダル9からの信号を弦および弦長を表
す音高制御信号に変換し、マイク6からの信号を弓圧お
よび弓速を表す楽音制御信号に変換する。
【0020】信号処理部2の弓圧信号、弓速信号処理部
は図4に示すように第1処理部10と第2処理部11の
2つの部分を含む。第1処理部10はマイク6からの信
号を低域バンドパスフィルタ12および高域バンドパス
フィルタ13に通した後絶対値化を行なって、弓圧と弓
速の原形信号を生成する。これらの信号は不規則に変化
する成分(不要雑音成分)をなお多く含み、そのまま楽
音駆動信号として用いるには不十分であるので、さらに
フィルタリング処理を施して不規則に変化する成分を除
去する必要がある。この処理は第2処理部11で行な
う。
【0021】第2処理部11は動作検出手段14、方向
付加手段15、フィルタ係数設定手段16および係数可
変ローパスフィルタ17,18から構成される。第1処
理部10でのサンプリング周波数は50kHz、第2処
理部11でのサンプリング周波数は200Hzとするこ
とができる。
【0022】図5は第1処理部10のハードウェア構成
を示す。図において、19はバスラインで、マイク6か
らの信号はA/D変換ボード20を介してバスライン1
9に接続され、信号処理用ボード21へ伝達される。こ
の信号処理用ボード21は信号処理部2の第1処理部1
0の機能を実現するものであり、ここで処理された信号
はバスライン19、D/A変換ボード22を介してアナ
ログ値として第2処理部11へ送られる。23は第1処
理部10が使用するマイクロプログラムであり、バスラ
イン19を介して信号処理用ボード21へ送られる。
【0023】なお、本実施例のマイク6に用いたショッ
クセンサは起電力がかなり大きいので、アンプを介在さ
せることなく直接にA/D変換ボード20へ接続した。
勿論、アンプを挿入してもよい。
【0024】図6に第1処理部のより詳細な構成をブロ
ック図で示す。まずキャパシタ等の直流成分除去手段1
21で摩擦音の直流成分を除去する。ショックセンサ
(マイク6)の出力にはDCオフセット電圧が伴うため
である。
【0025】直流除去した摩擦音を32倍したのち、弓
圧および弓速用のバンドパスフィルタ12,13に通
す。ここでは、弓圧用の低域バンドパスフィルタ12と
して中心周波数0.5kHz、バンド幅±0.26kH
z、弓速用の高域バンドパスフィルタ13として中心周
波数3.5kHz、バンド幅±1.0kHzの特性の2
次バンドパスフィルタを用いた。これらの値は、入力部
1から出力される摩擦音信号のスペクトルを考慮した上
で決定した。
【0026】バンドパスフィルタを通過した信号をそれ
ぞれ16倍したのち、全波整流回路等で構成した絶対値
回路125、126で絶対値をとる。以上で弓圧と弓速
の原形ができる。
【0027】絶対値回路125、126に接続したロー
パスフィルタ25,26は、エイリアシング(aliasin
g)防止のためである。その後、小信号時のS/N比を
改善するためにデータ圧縮部27においてデータ圧縮を
行なう。この圧縮部27への入力信号をx、出力信号を
yとし、定義域、値域を共に[0,1]とすると、入出
力の関係を、y=1〜(1〜x)4 としてある。これに
より、小信号時のノイズが1/4になる。
【0028】このようにして第1処理部10で得られた
出力信号の例を図7(A),7(B)に示す。図7
(A)は弓圧信号の強度を示し、図7(B)は弓速信号
の強度を示す。それぞれ横軸が時間、縦軸が信号の強度
を表わす。
【0029】第2処理部11では、第1処理部10から
の信号にA/D変換処理を施し、5ms毎にサンプリン
グした後に、信号の不規則成分を平滑する等の処理す
る。このとき、以下の点に留意する必要がある。
【0030】(1)与えられた信号を単にローパスフィ
ルタに通した場合、雑音成分と共に音の頭部分や弓の返
しの瞬間における本来の急激な値の変化までも除去する
ことになり、好ましくない。たとえば図8(A)のよう
な信号を単にローパスフィルタに通すと図8(B)のよ
うな信号となる。
【0031】(2)第1処理部10で得られた2つの信
号は互いに完全に独立というわけではない。たとえば図
9(A)、図9(B)に示すような弓圧、弓速を入力部
1に与えた場合、得られる弓圧信号および弓速信号は図
9(C)、図9(D)に示すようなものとなり、弓圧信
号が実際の弓圧に一致しない。これは一定の弓圧を加え
ていても、弓を動かさない限り雑音が発生しないため、
弓圧信号が得られないからである。
【0032】これらの問題を解決するため、次のような
方法を用いた。 (1)時間によってそのカットオフ周波数を変化させ得
るローパスフィルタを用い、音の頭等の、値が急激に変
化する部分では高域信号を余り除去しないようにする。
【0033】(2)弓速データ処理については、たとえ
ば図10(A)に示すような入力信号について、弓の返
し毎に弓速信号の符号が反転するように符号情報を付加
(方向付加)して図10(B)に示すような信号を出力
する。これにより、絶対値のデータに含まれていた、弓
の返し部分付近での鋭いV字型の波形を正負にまたがる
滑らかな曲線に変える。
【0034】以上を実現するため、図11に示すように
第2処理部では、弓速相当の入力量から、弓の動作の状
態を検出する動作検出手段14と、その結果をもとに弓
速の方向付加を行なう方向付加手段15を用いることに
加え、係数可変ローパスフィルタ17,18と、上記動
作検出手段14の出力結果に基づいて係数可変ローパス
フィルタ17,18のカットオフ周波数を決定するフィ
ルタ係数設定手段16を用いている。
【0035】係数可変ローパスフィルタ17,18は、
時刻によってカットオフ周波数を変化させ得るものであ
り、音の頭等の、急激に変化する部分では高域成分を余
り除去しないようにする。すなわち、動作開始、停止、
反転部分での特徴を消さずに、入力に含まれる不規則成
分を平滑化する。
【0036】方向付加手段15により、絶対値に含まれ
ていた弓の返し部分付近での鋭いV字型の波形を、正負
にまたがる滑らかな曲線に変えるために弓の返し毎に弓
速値の符号を反転させる。独立でない弓圧、弓速入力を
加工して情報を付加し、音源を安定に駆動できるものに
する。
【0037】次に各部分の動作について詳しく説明す
る。動作検出手段14では、弓速のデータをもとに弓の
動作状態を判断・出力する。この部分が判断する動作状
態は、動作開始(弓を動かし始めた瞬間)、動作停止
(弓を止めた瞬間或いは弓を弦相当部材5から離した瞬
間)および動作反転(弓を返した瞬間)の3種類であ
る。
【0038】このいずれの動作でもない場合には「空」
を返す。動作検出手段14はこの他に、現在弓を動かし
ているかどうか(発音状態)、現在弓速値が急激に減少
中かどうか(減少状態)の2つの状態を内部的に保持す
る。
【0039】動作検出のフローチャートを図12に示
す。ステップS1で、初期設定としてまず、1時刻前の
弓の状態および値を設定する。すなわち1時刻前の弓の
各動作状態、発音状態、減少状態の各レジスタをそれぞ
れ「空」、「非発音」、「緩やか」に設定し、また、値
のレジスタに0を設定する。
【0040】ステップS2で現在値に現在の値を代入し
た後、4つの条件分岐を経てステップS2へ戻る。ステ
ップS3は最初の条件分岐であり、動作開始かどうかを
判断する。1時刻前の発音状態レジスタの内容が「非発
音」であり、かつ現在値が動作開始閾値以上か否かを判
定する。イエスの場合にはYの矢印に従ってステップS
4に進み、動作状態レジスタの内容に「動作開始」を登
録しかつ発音状態レジスタの内容に「発音中」を登録し
てステップS10へ進む。
【0041】ステップS3の判定がノーの場合はステッ
プS5へ進む。なお、ステップS3の動作開始閾値はノ
イズレベルよりもある程度高く設定し、あまり敏感に反
応しないようにしている。
【0042】ステップS5は2つめの条件分岐であり、
動作停止かどうかを判断する。1時刻前の発音状態レジ
スタの内容が「発音中」であり、かつ現在値が動作停止
閾値未満か否かを判定する。イエスの場合にはYの矢印
に従ってステップS6に進み、動作状態レジスタの内容
に「動作停止」を登録し、かつ発音状態レジスタの内容
に「非発音」を登録してステップS10へ進む。
【0043】ステップS5の判定がノーの場合はステッ
プS7へ進む。なお、ステップS5の動作開始閾値は少
し低めに設定し、音が容易に途切れないようにする。図
13に動作開始と動作停止の閾値を説明するための図を
示した。入力の最大値を1に正規化した場合、動作開始
閾値はたとえば0.008、動作停止閾値はたとえば
0.0005とする。
【0044】ステップS7は3つめの条件分岐であり、
動作反転かどうかを判断する。弓をゆっくりと返した場
合には、まず動作停止し、次に再び動作開始するが、弓
を早く返した場合には値が動作停止閾値よりも小さくな
らない場合があるため動作停止が検出できないことがあ
り、問題となる。この条件分岐はこの問題に対処するた
めのものである。図14に示すように、1時刻前に値が
急激に減少していて、今回逆に値が増加した場合を動作
反転の瞬間と判断する。
【0045】すなわち、ステップS7では1時刻前の発
音状態レジスタの内容が「発音中」、1時刻前の減少状
態レジスタの内容が「急激」かつ現在の値が1時刻前の
値よりも大きいか否かを判定する。イエスの場合にはY
の矢印に従ってステップS8に進み、動作状態レジスタ
の内容に「動作反転」を登録しかつ発音状態レジスタの
内容に「発音中」を登録してステップS10へ進む。
【0046】ステップS7の判定がノーの場合には、N
の矢印に従ってステップS9に進む。ステップS9では
動作状態レジスタの内容に「空」を登録し、1時刻前の
発音状態を発音状態レジスタに書き込んでステップS1
0へ進む。
【0047】ステップS10は最後の条件分岐であり、
値が急激に減少しているかどうかを判断し、その結果を
ステップS11、S12で減少状態レジスタに登録す
る。急激な値の減少は、弓を返す直前や、弓を弦から離
す直前に生じる。急激減少かどうかの判断は、図15に
示すように、生信号の現在値Aと、ローパスフィルタ通
過後の値Bとを比較し、A/Bが一定値(たとえば0.
4)未満の場合、急激減少、それ以上なら緩やかな減少
と判断することにより行なう。このローパスフィルタ
は、たとえば1次のIIRで、係数が0.1(カットオ
フ値は約3.4Hz)のもので構成することができる。
【0048】その後、ステップS13で動作状態レジス
タの内容をフィルタ係数設定手段16および方向付加手
段15に出力する。なお、動作開始、動作反転の時刻付
近では値の不規則さが特に問題となり、一種のチャタリ
ングのように短い間隔で何度も動作開始や動作反転状態
レジスタの判断が発生することがある。この問題を軽減
するため、動作開始、動作反転の直後の一定時間(たと
えば50ms)は動作状態レジスタの内容を出力しない
ようにするのが好ましい。
【0049】ステップS14で現在の動作状態、発音状
態、減少状態および値をそれぞれ1時刻前の動作状態レ
ジスタ、発音状態レジスタ、減少状態レジスタおよび値
レジスタに書き込んで内容を更新し、ステップS2に戻
る。
【0050】方向付加手段15では、動作検出手段14
の出力信号に応じて弓速値に符号情報を付加する。符号
は「動作開始」、「動作反転」のたびに反転させる。次
にフィルタ係数設定手段16について説明する。
【0051】実際に自然楽器の擦弦楽器を演奏する場
合、動作開始時には図16(A)に示すように弓圧が弓
速より先に値が増加する場合が多く、動作停止時には図
16(B)に示すように弓圧が先に0になる場合も弓速
から先に0になる場合もある。また、動作反転時には図
16(C)に示すように弓圧が0にならない場合が多
い。
【0052】ところが第1処理部によって得られる弓
圧、弓速信号は、動作開始、停止、反転時においてほぼ
同時に増減しており、実際の物理量を正確には反映せ
ず、動作開始、停止、反転部分での特徴が消される。す
なわち第1処理部10で得られる信号を単にフィルタに
通した場合、雑音成分の他に本来必要な急激な値の変化
も除去してしまう。
【0053】そこでフィルタ係数設定手段16では、不
規則成分を平滑すると同時に、消去された動作開始、停
止、反転部分での特徴の情報を付け加えるために、弓の
動作に応じてフィルタのカットオフ周波数を決定し、弓
速の方向付加を行なう。すなわちフィルタ係数設定手段
16は、動作検出手段14の出力信号に応じて次のよう
な処理を行なう。
【0054】動作開始時:動作開始時およびその後しば
らくの間は、急激な値の(絶対値的)増加がそのまま出
力にも反映されるよう、弓圧用、弓速用の係数可変ロー
パスフィルタ17,18のカットオフ周波数が共に高く
なるようにフィルタ係数を設定する。さらに弓圧が弓速
よりも先に値が増加するよう、弓圧用フィルタのカット
オフ周波数の方を弓速用フィルタのカットオフ周波数よ
り高くする。
【0055】動作開始後:動作を開始してしばらくたっ
た後は、2つのフィルタのカットオフ周波数を共に低く
設定し、不規則な値の変動を小さくする。動作停止時:
動作停止時には再び2つの係数可変ローパスフィルタ1
7,18のカットオフ周波数を高くし、速やかに値が減
少するように設定する。この時、弓圧用フィルタのカッ
トオフ周波数の方をより高くすればするほど、弓を離し
て音を止める動作になり、逆により低くすればするほ
ど、弓を押し付けたまま音を止める動作になる。また、
両係数可変ローパスフィルタ17,18のカットオフ周
波数を高くすればするほど早く音が減衰し、逆に低くす
ればするほど余韻をもって減衰する。以上の特徴をふま
えて最適な値を設定すればよい。ただし、この方法では
音の消し方のバリエーションが1つしか選べないという
限界がある。
【0056】動作反転時:動作反転時およびその後しば
らくの間は動作開始時と同様、急激な値の絶対値的増加
がそのまま出力に反映するようにする。ただし、弓圧用
の係数可変ローパスフィルタ17のカットオフ周波数
は、動作開始時ほどには高くせず、直前の出力値とある
程度滑らかにつながるようにするとよい。
【0057】動作開始時においては、とにかく弓圧をで
きるだけ早く立ち上げなければならないため、カットオ
フ周波数をかなり高く設定する必要があったが、動作反
転時直前はすでにある程度の弓圧値が得られているの
で、その値に滑らかにつなげるほうが重要だからであ
る。
【0058】弓速用の係数可変ローパスフィルタ18の
カットオフ周波数についても、動作開始時ほど厳密に考
える必要はない。なぜなら、入力となる弓速値は方向付
加されているので、カットオフ周波数がたとえ低くても
それなりに値が急激に変化するからである。
【0059】フィルタ係数設定手段16により、係数可
変ローパスフィルタ17,18の特性を図17に示すよ
うに設定した場合の出力結果の例を図18(A),図1
8(B)に示す。これらの図において、細線はフィルタ
通過前の信号を表し、太線は通過後の信号を表す。
【0060】図から明らかなようにフィルタ通過後の信
号は、動作開始直後はフィルタ通過前の信号をほとんど
そのまま反映し、動作開始後しばらくたってからは不規
則な値の変動が小さくなり、動作反転時には動作開始直
後と同様フィルタ通過前の信号をほとんどそのまま反映
し、動作停止時には速やかに値が減少している。
【0061】なお、弓を返す場合には、できれば弓圧値
はそのままで弓速値だけが変化するような設定にするの
が望ましいので、動作中の弓圧用フィルタ係数を小さく
して、カットオフ周波数を低くしておきたい。
【0062】ところがあまり小さくすると、図19
(A)に示すように、動作反転時(図の130a点)の
信号の変化は望ましいが、他の時点(たとえば図の13
0b点)での入力値への追従性が悪くなるため、1音中
の強弱変化などが付けにくくなる。なお、図19(B)
は、フィルタ係数を大きくした場合の弓圧信号を示す。
たとえば信号変化時131bの追従性は良好であるが動
作反転時31aの信号の変化が大きすぎる。
【0063】そこで、動作反転の直前だけ弓圧用の可変
ローパスフィルタ17の係数を小さくすれば、この問題
を解決できる。動作反転の直前は減少状態が急激である
はずなので、新たに減少状態も出力するように動作検出
手段14を変更し、出力された減少状態が急激である場
合に弓圧用の係数可変ローパスフィルタ17の係数をた
とえば0.08と小さくするとよい。
【0064】(実施例2)図20は本発明による楽音制
御装置の他の実施例の信号処理部を示す。本実施例の他
の部分は図2に示した実施例と同様であるので説明を省
略する。
【0065】図において、本実施例の信号処理部は第1
処理部110と第2処理部111とから構成され、第2
処理部111は動作検出手段14、方向付加手段15、
フィルタ係数設定手段16および係数可変ローパスフィ
ルタ17,18から構成される。
【0066】本実施例の場合、同図に示すように、第1
処理部110の構成を単純にして、摩擦音を検出するマ
イクからの信号の絶対値をとるだけにしている。そして
この出力(1次元の時系列データ)を第2処理部111
の弓圧用の係数可変ローパスフィルタ17と弓速用の係
数可変ローパスフィルタ18の両方に供給する。
【0067】信号処理部としてこのような処理部を用い
た場合、演奏者の与える弓圧、弓速のバランスが無視さ
れ、音量という単なる1次元パラメータとして扱われて
しまうので、音源から生成される出力音に音量以外の表
情を付け難い。しかしながら出力音自体は十分擦弦楽器
的であり、誰でも簡単に音が出せる擦弦楽器の楽音制御
機器として用いることができる。
【0068】このように1次元パラメータから弓圧、弓
速を生成する場合、普通に構成すると図21(A)に示
すように弓圧、弓速の両方が同時に増減するため、単な
る音量の変化にしか聞こえない。ところが本物の擦弦楽
器において、1音中でダイナミックスを大きく変化させ
るときの演奏法に注目してみると、たとえば図21
(B)に示すように急激なクレッシェンドを演奏する場
合、まず弓圧を大きくし、そのあとに弓速を大きくす
る。
【0069】逆に急激なディミニュエンドを演奏する場
合には、まず弓圧を小さくし、そのあとに弓速を小さく
する。そこで、係数可変ローパスフィルタの係数値を、
弓圧用と弓速用で変え、動作開始後しばらくして採用さ
れる係数、すなわち動作中の弓速用係数を弓圧用係数よ
りも大きくしておけば、弓圧よりも弓速の方が遅れて変
化するので本物の擦弦楽器に近くなる。なお、実施例1
でもそのように設定しておくのが好ましい。
【0070】1次元パラメータから擦弦らしい特徴を持
った音を生成する方法としてはこの他に、音量が大きく
なるにつれて音を硬くする方法がある。これは、たとえ
ば図22に示すように弓圧値が弓速値の二乗となるよう
に弓圧値と弓速値の出力の比率を変えることで実現でき
る。
【0071】(実施例3)図23は本発明の更に他の実
施例による楽音制御装置の全体構成を示し、図24は図
23の実施例に用いる入力部の各センサを概略的に示
す。
【0072】本実施例は、弓で物体を擦ることにより発
生する摩擦音から弓速を生成し、弓圧は弦相当部材に設
けられた歪ゲージによって生成するものであり、4本の
弦相当部材を用いた電子擦弦楽器に適用した例を示して
ある。
【0073】図において、楽音制御装置は、入力部3
1、信号処理部(信号処理手段)32、および音源33
等から構成されている。入力部31において、演奏者が
たとえば弓34等の可動演奏部材を楽器本体に設けられ
た弦相当部材35に接触させ、相対的に運動させること
によって演奏を行なう。このとき発生する摩擦音を各弦
相当部材35に1個ずつ設けられたマイク(摩擦音検出
手段)36によって検出して弓速が生成される。
【0074】指板37の上での押指位置は4本のリボン
型可変抵抗38によって検出される。また、各弦相当部
材35に2個ずつ設けられた歪ゲージ39によって弓圧
が検出される。入力部31において検出されたこれら信
号はアナログ信号であり、信号処理部32に入力され
る。
【0075】信号処理部32は入力部31からのアナロ
グ信号を加工してアナログ電圧値を出力するアナログ処
理部(第1処理部)40と、このアナログ電圧値をディ
ジタル信号に変換するA/D変換ボード41と、このA
/D変換ボード41からの信号を加工して弦長、弓圧、
擦弦点、および弓速等の楽音制御信号を計算し出力する
演算処理部(第2処理部)42から構成される。
【0076】アナログ処理部40は、リボン型可変抵抗
38に接続されて押指位置を検出する押指位置検出回路
43と、歪ゲージ39に接続される歪ゲージアンプ44
と、マイク36に接続される弓速検出回路45とから構
成される。
【0077】演算処理部42は押指位置検出回路43か
らの信号を基にして弦長を計算する弦長計算手段46、
歪ゲージアンプ44からの信号を基にして弓圧および擦
弦点を計算する弓圧・擦弦点計算手段47、および弓速
検出回路45からの信号を基にして弓速を計算する弓速
計算手段48とから構成される。
【0078】信号処理部32から出力された楽音制御信
号は音源用インターフェース49を介して物理モデル音
源33へ入力される。物理モデル音源33はこれらの楽
音制御信号に基づき、対応する楽音信号を形成する。こ
のような物理モデル音源は自然楽器の楽音発生機構をシ
ミュレートするもので、たとえば特開平3−20649
3号に開示されている。
【0079】図25は入力部31の構造を示し、図25
(A)は入力部31の正面図、図25(B)は同側面
図、図25(C)は同裏面図である。図に示すように入
力部31は土台50、この土台50の一端に固定された
指板37、他端に固定された支持ピン51を備えてい
る。演奏の際に入力部31を固定しやすいように、土台
50にはひざ当て52、弓板には胸当て53が固定され
ている。
【0080】図26は押し指位置を検出するリボン型可
変抵抗38を模式的に示す図であり、2枚のベースフィ
ルム55,56の一方に導線57、他方にリボン抵抗5
8を印刷し、穴の開いたスペーサ59を挟んで向い合わ
せに張り付けたものである。たとえばリボン抵抗58両
端に電圧を印加し、演奏者がベースフィルム55の導体
を押圧すると、導線57がベースフィルム56のリボン
抵抗58に接触し、接触した点の電位信号が取り出され
る。
【0081】弦らしさを付加するためには、たとえばこ
の上にビニール被覆導線の芯線を抜いたものをおき、黒
のドラフティングテープでその上を覆うことができる。
図27は押指位置検出回路43を示す図である。本実施
例の押指位置検出回路43は、抵抗R1(リボン抵抗5
8)、R2を直列に接続し、抵抗R3を接続した導線5
7で抵抗R1と接触させ、接触点の電位を出力する。
【0082】図28は弓圧弓速センサ部の断面図であ
る。図は弦相当部材1本あたりの構造を示している。弦
相当部材35の両端をフェルト60を介して土台50に
取付ける。マイク36として、たとえば2端子のコンデ
ンサマイクを用い、弦相当部材35へ接着している。歪
ゲージ39は図示のように弦相当部材35へ2個接着し
ている。
【0083】マイク36の取付け位置は、図示した例に
おいては弦相当部材35を軽くするため押指板37側
(図面左側)の端に接着してある。なおマイク36を取
付ける位置はこれに限らず、弓34と弦相当部材35の
間の摩擦音を検出できる場所であればどこでもよい。
【0084】弦相当部材35はある程度の幅を有する金
属板を用いることにより、弓34で擦った際の横方向の
振動の発生を止めることができる。この弦相当部材35
の材質はたとえば鋼を用い、弦らしい形状を出すために
その上にABS製の突起62を接着した。したがって、
弦相当部材35をコの字状に曲げる必要はなく、細長い
板状のものとすることができる。
【0085】歪ゲージ39はたとえば抵抗値120Ωの
半導体歪ゲージを用いることができる。各センサの出力
は、土台50の裏に取り付けた基板(図示せず)を経由
して出力する。歪ゲージ39とリボン型可変抵抗38の
出力はそのまま、コンデンサマイク36の出力はオペア
ンプで増幅し、低インピーダンスにしてから出力する。
【0086】図29にコンデンサマイク用のアンプを1
回路分示す。図において抵抗R4、R5およびオペアン
プA1から構成される定電圧回路63から約10Vの電
圧が、抵抗R6を介してコンデンサマイク36に供給さ
れる。コンデンサマイク36からの信号は、コンデンサ
C1を介してローパスフィルタの機能も有する増幅回路
64へ出力される。
【0087】増幅回路64内のオペアンプA2の出力信
号は、コンデンサC2、抵抗R7,R8が構成する回路
を介してオペアンプA2の反転端子に帰還されている。
増幅回路64のゲインはたとえば約11倍のものを用い
る。
【0088】図30は歪ゲージアンプ44の回路図であ
り、歪ゲージ1つ分を示す。図において、歪ゲージアン
プは、ブリッジ回路65、差動入力用非反転アンプ6
6、差動アンプ67およびローパスフィルタ68から構
成される。
【0089】ブリッジ回路65は歪ゲージ39、抵抗R
9〜R12により形成され、歪ゲージ39の抵抗変化を
検出している。歪ゲージ39はたとえば、歪がない状態
で120Ωの抵抗値のものを用いる。この歪ゲージは最
も歪ませた状態でたとえば112Ωとなる。ブリッジ回
路の抵抗R11は、歪ゲージ39の抵抗値にバラツキが
あるため、個々のゲージにとって最適な値に調節する。
このブリッジ回路65の出力は、差動入力用非反転アン
プ66を介して差動アンプ67へ入力される。
【0090】差動入力用非反転アンプ66内には2つの
オペアンプA3,A4が設けられ、これらオペアンプA
3,A4の出力端子はそれぞれ抵抗R13,R14を介
して帰還されている。
【0091】作動アンプ67はオペアンプA5、オペア
ンプA5の出力端子と反転端子間の抵抗R15、オペア
ンプA4の非反転端子とアース間の抵抗R16を備え、
差動入力用非反転アンプ66の出力信号が入力抵抗R1
7,R18を介してそれぞれ反転端子および非反転端子
に入力される。差動入力用非反転アンプ66はたとえば
ゲイン約7.3のものを用い、差動アンプ67はたとえ
ばゲイン約25.6のものを用いる。
【0092】ローパスフィルタ68は、エイリアシング
(aliasing)防止のためのもので、オペアンプA6を有
し、このオペアンプA6の非反転端子および出力端子は
それぞれコンデンサC4およびC5を介して接地され、
出力端子はさらにコンデンサC3、抵抗R20を介して
非反転端子に帰還されている。差動アンプ67からの信
号は入力抵抗R19を介して抵抗R20とコンデンサC
3の接続点へ入力されている。このローパスフィルタ6
8はたとえばカットオフ周波数約19Hzのものを用い
る。
【0093】弓圧弓速センサ部を実際に弓で擦って調べ
た結果、摩擦音の10KHzから20KHz位の周波数
成分が、弓圧の影響を余り受けずに弓速値として使用で
きることが分った。ただ、この場合かなり急峻な特性を
もつハイパスフィルタを用いなければ、望みの周波数成
分のみを取り出すことは難しい。そこで、ハイパスフィ
ルタとして、図31に示すような5次のチェビシェフハ
イパスフィルタ70を用いた。
【0094】図31においてチェビシェフハイパスフィ
ルタ70は、オペアンプA7とオペアンプA8を有す
る。オペアンプA7の出力端子は抵抗R22、コンデン
サC8により構成される回路を介して非反転端子へ帰還
されている。非反転端子はさらにR23を介して接地さ
れている。入力信号はコンデンサC6、C7、抵抗R2
1によって構成された回路とキャパシタC8を介してオ
ペアンプA7の非反転端子に入力される。
【0095】オペアンプA8の出力端子は抵抗R24、
コンデンサC10により構成される回路を介して非反転
端子へ帰還されている。非反転端子はさらに抵抗R25
を介して接地されている。オペアンプA7の出力信号は
コンデンサC9、C10を介してオペアンプA8の非反
転端子に供給される。
【0096】チェビシェフハイパスフィルタ70への入
力信号はコンデンサC6,C7、抵抗R21により構成
される回路を介して第1段70aへ入力される。第1段
フィルタ70aの出力はコンデンサC9を介して第2段
フィルタ70bに入力される。
【0097】以上のように構成されたチェビシェフハイ
パスフィルタ70の各コンデンサの容量を0.001μ
Fとし、各抵抗値として、R21=2.79KΩ、R2
2=1.23KΩ、R23=43.16KΩ、R24=
0.949KΩ、R25=117.23KΩのものを用
いたときの特性を図32に示した。図32には1段目の
特性、2段目の特性およびチェビシェフハイパスフィル
タ70の総合特性を示してある。
【0098】図33は弓速検出回路の機能ブロック図で
ある。弓圧弓速センサ部からの摩擦音をアンプ71およ
びチェビシェフハイパスフィルタ70に通した後、アン
プ72により増幅する。その後、絶対値化回路73によ
り絶対値化し、最後に弓速出力のダイナミックレンジを
上げるため折れ線圧縮回路74にて圧縮を行なう。
【0099】図34にアンプ72、絶対値化回路73お
よび折れ線圧縮回路74の回路図を示す。図においてア
ンプ72のオペアンプA18の出力信号は、コンデンサ
C11および抵抗R26から構成される回路を介して反
転入力端子に帰還される。オペアンプA18の出力信号
はまた、抵抗R27、コンデンサC12および抵抗R2
8からなる回路を介して絶対値化回路73への入力信号
となる。
【0100】絶対値化回路73はオペアンプA9,A1
0、抵抗R29〜R32から成る回路を備えている。オ
ペアンプA9の出力端子はダイオードD1を介して抵抗
R30と抵抗R31間に接続され、反転端子は抵抗R2
9と抵抗R30間に接続され、非反転端子は接地されて
いる。抵抗R29と抵抗R30の接続点は順方向ダイオ
ードD2を介して、ダイオード1に接続されている。
【0101】オペアンプA10の出力信号はコンデンサ
C13および抵抗R33から構成される回路を介して反
転端子へ帰還される。オペアンプA10の非反転端子
は、抵抗R34,R35およびR36から構成される回
路に接続されている。
【0102】アンプ72からの入力信号は、ダイオード
D1、D2、抵抗R29〜R32およびオペアンプA9
から構成される回路を介してオペアンプA10の反転端
子へ入力される。
【0103】折れ線圧縮回路74はオペアンプA11,
A12、抵抗R37〜R41から成る回路を備えてい
る。オペアンプA11の出力端子はダイオードD3を介
して抵抗R38と抵抗R39間に接続され、反転入力端
子は抵抗R42、コンデンサC14および可変抵抗R4
4から構成される回路に接続され、非反転端子は接地さ
れている。抵抗R37とダイオードD3の間には順方向
ダイオードD4が設けられている。オペアンプA12の
出力信号は抵抗R45,R46から成る回路を介して反
転端子へ帰還されている。
【0104】絶対値化回路73からの入力信号はダイオ
ードD3、D4、抵抗R37〜R41およびオペアンプ
A11から構成される回路を介してオペアンプA12の
反転端子へ入力される。
【0105】図35に折れ線圧縮回路74の圧縮特性例
を示す。この図において、入力信号が0〜−0.625
Vの時のゲインは約8、−0.625V〜−5Vの時の
ゲインは約1.1倍であり、入力信号の絶対値の高い範
囲が圧縮され、範囲が広くなっていることが分る。
【0106】図23において、演算処理部42は本実施
例においてはパーソナルコンピュータ(たとえば日本電
気株式会社製のPC9801シリーズ)上で動くプログ
ラムにより実現した。アナログ処理部40が出力する1
6種類のアナログ信号はパーソナルコンピュータ42に
16チャンネルのA/D変換ボード41(たとえばカノ
ープス社製ANALOGーPROI)を介して入力し、
信号を演算処理した後、音源用インターフェースボード
49を介して音源ボード33に送られる。
【0107】なお、音源ボード33は2枚用い、それぞ
れの音源ボード33に別々に信号を送るため、音源用イ
ンターフェースボード49も2枚使用している。この2
枚のインターフェースボードのうち1枚は外部クロック
で動作するように構成している。
【0108】さらにMIDIボード(たとえばローラン
ド社製のMPUーPC98)をパーソナルコンピュータ
42に接続すると、専用のチューニング操作子の出力す
るMIDIイベントを受信して様々な調弦を行なうこと
ができる。このチューニング操作子はMIDIモニタと
しても使用でき、調弦としてのモードとMIDIモニタ
としてのモードのいずれか一方のモードで使用する。
【0109】次に演算処理部42での信号処理について
説明する。図36は演算処理部42で行なう処理の大ま
かな流れを示す。初期設定後は無限ループになってい
る。ループ自体は時間管理をしていない。
【0110】ステップS21において外部からMIDI
イベントが入力されているか否かを判断し、入力されて
いるときにはステップS22に進んでその処理を行なっ
た後、ステップS21へ戻る。MIDIイベントが入力
されていない場合はステップS23に進み、パーソナル
コンピュータ42のキーボードが押されているか否かを
判断する。
【0111】キーボードが押されているときにはステッ
プS24に進み、押されたキーの種類を調べ、しかるべ
き処理を行なった後ステップS25へ進む。キーボード
が押されていない場合は直接ステップS25に進む。ス
テップS25では、前回の信号処理を行なってから5m
s以上経過しているか否かを判断し、5ms以上経過し
ている場合はステップS26に進んで弦相当部材1本分
の処理を4回行なう。
【0112】図37は弦相当部材1本分の処理を更に細
かく示した図である。弦相当部材1本分の処理を更に細
かくみると、弓圧・擦弦点計算、弓速計算、弦長計算、
および楽音制御信号送出の4段階となる。このうち、弦
長計算までの3つの処理は各々独立であり、どの順序で
行なってもよい。
【0113】A/D変換は各処理の最初で行なってい
る。すなわち弓圧・擦弦点計算手段47は2つの歪値を
必要とするため2回のA/D変換を、弓速計算手段45
では1回のA/D変換を、そして弦長計算手段46でも
1回のA/D変換をその場で行なっている。
【0114】以下に演算処理部42の弦長計算手段4
6、弓圧・擦弦点計算手段47および弓速計算手段45
における各処理について述べる。 弓圧・擦弦点計算手段47: 弓圧・擦弦点計算手段47は2枚の歪ゲージ39からの
出力から弓圧と擦弦点を計算する。
【0115】歪ゲージ39の出力は温度による影響を受
けやすく、周囲の温度が高くなるほど出力値が小さくな
る。また、アナログ処理部40中の歪ゲージアンプ44
自体も温度が高くなるほど出力値が小さくなるので、放
置しておくと出力値は負になる。A/D変換ボードは0
〜10Vモードで使用しているのでこれは都合が悪い。
【0116】そこで図30に示した歪ゲージアンプの抵
抗R10〜R12を調節して、弓圧が0の時にある程度
大きな正の値を出力するようにしておき、プログラム中
でその分オフセットを引くようにした。演奏中もオフセ
ットが少しづつドリフトしていくことがあるので、所定
のキーボード入力によりオフセット再計算するようにし
た。
【0117】こうして得られた値は周囲の振動やケーブ
ルに混入するノイズ等によってわずかに不規則に変動す
るため、弓圧0の時はS/N比が非常に悪くなる。そこ
で閾値を設定し、値がその閾値以下の場合には値を0に
する。値が閾値を超えた場合はそのままにする。
【0118】こうして得られた2つの値から弓圧と擦弦
点を計算するには次のようにして行なう。たとえば4本
の弦相当部材35のうちの第1弦に150g重の力を加
えた位置(擦弦点)に対する、2つの歪ゲージ39の出
力A、Bの値の変化はたとえば図38のようになる。x
軸は弓圧弓速センサ上に力を加えた位置(単位はcm)
で、中央が0、駒側が+でネック側が−である。y軸は
出力値である。
【0119】加える力の大きさを変えたときも、ほぼこ
のグラフに比例する。したがって、各出力が折れ線で近
似できることが分る。但し、歪ゲージ39の貼り付け位
置の誤差、センサ部の板の個体差、歪ゲージアンプのゲ
イン差等により、各弦相当部材毎に折れ点P1,P2の
位置が若干異なる。
【0120】そこで好ましくは、出力値をスカラー倍し
てゲイン補正を行なうことにより折れ点のy座標を揃え
る。図38に示した例の場合、ゲイン補正値は出力Aに
対して900/900、出力Bに対して900/960
とした。さらにx軸方向の補正を行なうのが好ましい
が、余り大きなずれがないので本実施例では省略した。
【0121】以上の補正の結果を図39に示す。図39
において、折れ点P’1,P’2のx座標は±4cmで
あり、また、直線L1〜L4は次の式で表される。 L1:y=210x+1740 L2:y=−72.7x+609 L3:y=72.7x+609 L4:y=−210x+1740 従って、出力A≧出力Bの時、すなわち擦弦点x≦0の
時、出力A/出力Bは、 (210x+1740)/(72.7x+609) (x≦−4) (−72、7x+609)/(72.7x+609) (x≦−4) となる。
【0122】出力A<出力Bの時には、出力A/出力B
を考えればよい。x≦0の時の出力A/出力Bを図40
に示す。なお出力A/出力B或いは出力B/出力Aの逆
関数は一意対応ではない。従って、擦弦点が±4cmを
超えると出力値の比から位置を求められない。これを解
決するため歪ゲージ39を張る位置を両端にすればよい
と思われるが、本実施例においては歪ゲージ39の位置
は図28に示したように両端にはせず、±4cmを超える
位置に圧力を加えることはないと仮定した。この時、逆
変換は、 x=8.38×(1〜y)/(1+y) となる。但し、yはゲイン、xは擦弦点(中心からの隔
たり)である。
【0123】また、弓圧値は、出力AをHa、出力Bを
Hbとすると、 609・Ha/(−72.7x+609) および、 609・Hb/(72.7x+609) となる。
【0124】両者は同じ値になるはずであるが、実際に
は誤差の影響で同じにならないので、平均をとる。擦弦
点の値は簡単なローパスフィルタを通して、あまり急激
に変化しないようにしてある。
【0125】弓速計算手段48:弓速計算手段48への
入力信号は、マイク36で検出した摩擦音をアナログ処
理部40においてある程度アナログ処理したものであ
る。
【0126】この入力信号も多少不規則に変動するの
で、弓圧・擦弦点計算手段47の場合と同じように閾値
を設定する。その後、折れ線圧縮の逆変換を行なう。
【0127】入力信号から弓速を計算する方法は、実施
例1の場合と同様である。ただし本実施例では弓圧を計
算する必要はないので、図11における弓圧用の係数可
変ローパスフィルタ17,18に相当するものは不要で
ある。
【0128】弦長計算手段46:弦長計算手段46への
入力信号は、図27の弓押位置検出回路の出力そのもの
である。この入力値からまず押指位置(ネック上端から
の距離( cm) )を求め、さらに押指位置から実数キー
コードを求める。
【0129】リボン型可変抵抗38の抵抗値のばらつ
き、押える位置と抵抗値とが正比例しないこと等を考慮
して、予め押指位置と入力値との対応表を作成してお
き、その表を用いて入力値から押指位置を求める。対応
表は弦相当部材4本分あり、端からたとえば5cm刻み
の押指位置毎にその入力値を記録してある。
【0130】押指位置から実数キーコードへの変換は次
のような対数計算になり、これもテーブル化してある。 KC=12・log2 〔StrLen/(StrLenーpos)〕 +OpenKC ここで、KCは実数キーコード、StrLenは開放弦
の長さ、posは押指位置、OpenKCは開放弦のキ
ーコードである。
【0131】以上に述べたように弓圧・擦弦点計算手段
47、弓速計算手段48および弦長計算手段46の各々
において求めた楽音制御信号は、図37に示したように
楽音制御信号送出処理により、音源33に送る。ただ
し、弓圧値が0の場合は送らない。音源33では、入力
された楽音制御信号に基づいて音を発生する。
【0132】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、弓と弦相当部とを摩擦
させることによって発生する摩擦音中の周波数分布の変
化等を利用することにより、同時に複数の楽音制御信号
を生成することができる。すなわち、ひとつの摩擦音検
出手段により複数の楽音制御信号を生成することができ
る。
【0134】また、弓を加工する必要がないので市販の
弓を使うことができる。さらに本発明によれば、弓と弦
相当部の摩擦音によって弓速の楽音制御信号を生成し、
弓圧の楽音制御信号を弦の歪によって生成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 摩擦音の周波数分布を示す図であり、図1
(A)は弓圧および弓速が中程度の場合、図1(B)は
弓圧を大、弓速を小にした場合、図1(C)は弓圧を
小、弓速を大にした場合を示す。
【図2】 本発明の実施例1の全体構成図である。
【図3】 本発明の実施例1の入力部の構造を示す図で
ある。
【図4】 本発明の実施例1の信号処理部を示す図であ
る。
【図5】 本発明の実施例1の信号処理部の第1処理部
のハードウェア構成を示す図である。
【図6】 図5に示した第1処理部のブロック図であ
る。
【図7】 図5に示した第1処理部で得られる出力信号
の例を示す図であり、図7(A)は弓圧信号の強度を示
し、図7(B)は弓速信号の強度を示す。
【図8】 図5に示した第1処理部で得られる出力信号
を単にローパスフィルタに通した場合の出力信号の例を
示すための図であり、図8(A)は入力信号を示し、図
8(B)は出力信号を示す。
【図9】 図5に示した第1処理部で得られる出力信号
の例を示す図であり、図9(A)、図9(B)はそれぞ
れ弓圧、弓速の入力信号を示し、図9(C)、図9
(D)はそれぞれ図9(A)、図9(B)の信号に対す
る出力信号を示す。
【図10】 弓速の信号の符号を反転して出力した例を
示す図であり、図10(A)は弓速の入力信号を示し、
図10(B)はその出力信号を示す。
【図11】 実施例1の信号処理部の第2処理部を示す
図である。
【図12】 図11に示した第2処理部における動作検
出のフローチャートである。
【図13】 図12に示した動作検出における動作開始
と動作停止の閾値を説明するための図である。
【図14】 図12に示した動作検出における動作反転
を説明するための図である。
【図15】 図12に示した動作検出における急激減少
を説明するための図である。
【図16】 実際に自然楽器の擦弦楽器を演奏する場合
の弓圧と弓速の関係を示す図であり、図16(A)は動
作開始時、図16(B)は動作停止時、は図16(C)
は動作反転時における関係をそれぞれ示す。
【図17】 図11に示した第2処理部のフィルタ係数
設定手段により設定する係数可変ローパスフィルタの特
性を示す図である。
【図18】 係数可変ローパスフィルタの特性を図17
に示すように設定した場合の出力結果の例を示す図であ
り、図18(A)は弓圧信号の出力結果、図18(B)
は弓圧信号の出力結果をそれぞれ示す。
【図19】 図11に示した第2処理部からの弓圧信号
の出力結果を示す図であり、図19(A)は係数可変ロ
ーパスフィルタのフィルタ係数を小さくした場合の出力
信号を示し、図19(B)はフィルタ係数を大きくした
場合の出力信号を示す。
【図20】 本発明の他の実施例の信号処理部を示す図
である。
【図21】 弓速信号および弓圧信号の例を示す図であ
り、図21(A)は両方が同時に増減する場合を示し、
図21(B)は本物の擦弦楽器における例である。
【図22】 図20に示した実施例の信号処理部の出力
信号の例を示す図である。
【図23】 本発明の更に他の実施例の全体構成図であ
る。
【図24】 図23の実施例に用いる各センサを概略的
に示す図である。
【図25】 図23に示した実施例の入力部の構造を示
す図であり、図25(A)は正面図、図25(B)は側
面図、図25(C)は裏面図である。
【図26】 図23に示した実施例のリボン型可変抵抗
の構成を示す図である。
【図27】 図23に示した実施例の押指位置検出回路
43を示す図である。
【図28】 図23に示した実施例の弓圧弓速センサ部
の断面図である。
【図29】 図23に示した実施例のマイク用のアンプ
の回路構成図である。
【図30】 図23に示した実施例の歪ゲージアンプの
回路図である。
【図31】 図23に示した実施例の弓速検出回路に用
いるチェビシェフハイパスフィルタの回路図である。
【図32】 図31に示したチェビシェフハイパスフィ
ルタの特性を示す図である。
【図33】 図23に示した実施例の弓速検出回路の機
能ブロック図である。
【図34】 図23に示した実施例の弓速検出回路に用
いるアンプ、絶対値化回路および折れ線圧縮回路の回路
図である。
【図35】 図34に示した折れ線圧縮回路の圧縮特性
を示す図である。
【図36】 図23に示した実施例の演算処理部で行な
う処理の全体の流れを示す図である。
【図37】 図23に示した実施例の演算処理部で行な
う弦1本分の処理を示す図である。
【図38】 図23に示した実施例の歪ゲージの出力例
を示す図である。
【図39】 図38に示した出力例の補正後を示す図で
ある。
【図40】 図39に示した補正後の出力A/出力Bを
示す図である。
【符号の説明】
1 入力部、 2 信号処理部(信号処理手段)、 3
音源部、 4 弓、5 弦相当部材、 6 マイク
(摩擦音検出手段)、 7 指板、 8 リボン型可変
抵抗、 9 ペダル、 10 第1処理部、 11 第
2処理部、 12 低域バンドパスフィルタ、 13
高域バンドパスフィルタ、 14 動作検出手段、 1
5 方向付加手段 16 フィルタ係数設定手段、 1
7,18係数可変ローパスフィルタ、 19 信号線、
20 A/D変換ボード、21 信号処理用ボード、
22 D/A変換ボード、 25,26 ローパスフ
ィルタ、 27 データ圧縮部、 31 入力部、 3
2 信号処理部(信号処理手段)、 33 音源、 3
4 弓、 35 弦相当部材、 36 マイク(摩擦音
検出手段)、 37 指板、 38 リボン型可変抵
抗、 39 歪ゲージ(歪検出手段)、 40 アナロ
グ処理部、 41 A/D変換ボード、42 演算処理
部、 43 押指位置検出回路、 44 歪ゲージアン
プ、 45 弓速検出回路、 46 弦長計算手段、
47 擦弦点計算手段、 48弓速計算手段、 49
音源用インターフェース、 50 土台、 51 支持
ピン、 52ひざ当て、 53 胸当て、 55,56
ベースフィルム、57 導線、 58 リボン抵
抗、 59 スペーサ、 60 フェルト、62 突
起、 63 定電圧回路、 64 増幅回路、65 ブ
リッジ回路、66 差動入力用非反転アンプ、 67
差動アンプ、 68 ローパスフィルタ、 70 チェ
ビシェフハイパスフィルタ、 71,72 アンプ、
73絶対値化回路、 74 線圧縮回路、 110 第
1処理部、 111 第2処理部、 A1〜A12 オ
ペアンプ、 C1〜C14 コンデンサ、 D1〜D4
ダイオード、 R1〜R45 抵抗

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弦相当部材と、 弓と、 前記弦相当部材と弓とを摩擦させることにより発生する
    摩擦音を検出する摩擦音検出手段と、 通過帯域変更可能なフィルタとそのフィルタの通過帯域
    を設定する手段とを含み、前記摩擦音検出手段の出力か
    ら弓圧及び弓速の楽音制御信号を生成する信号処理手段
    とを有する楽音制御装置。
  2. 【請求項2】 弦相当部材と、 弓と、 前記弦相当部材と弓とを摩擦させることにより発生する
    摩擦音を検出する摩擦音検出手段と、 入力される摩擦音の時間変化から上記摩擦の方向を検出
    し、その検出された方向により上記入力された摩擦音に
    符号を付与する手段を含み、前記摩擦音検出手段の出力
    から弓圧及び弓速の楽音制御信号を生成する信号処理手
    段とを有する楽音制御装置。
  3. 【請求項3】 弦相当部材と、 弓と、 前記弦相当部材と弓とを摩擦させることにより発生する
    摩擦音を検出する摩擦音検出手段と、 通過帯域変更可能なフィルタとそのフィルタの通過帯域
    を設定する手段と、入力される摩擦音の時間変化から上
    記摩擦の方向を検出し、その検出された方向により上記
    入力された摩擦音に符号を付与する手段とを含み、前記
    摩擦音検出手段の出力から弓圧及び弓速の楽音制御信号
    を生成する信号処理手段とを有する楽音制御装置。
  4. 【請求項4】さらに、前記楽音制御信号を入力して楽音
    を生成する音源を有する請求項1〜3のいずれかに記載
    の楽音制御装置。
  5. 【請求項5】 前記信号処理手段は、通過帯域の異なる
    複数のフィルタに上記摩擦音を導いて弓速及び弓圧の楽
    音制御信号を生成する請求項1〜3のいずれかに記載の
    楽音制御装置。
  6. 【請求項6】前記摩擦音検出手段は、物体同志を擦り合
    わせることによって生じる摩擦音を検出する請求項1記
    載の楽音制御装置。
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