JP3134340U - 物品の装飾コーティング構造 - Google Patents

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厚弘 藤間
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Abstract

【課題】 装飾品への受光の強弱や見る方向によって、光の透過と反射とが相俟って独創的な質感を醸し出すことができる物品の装飾コーティング構造を提供すること。
【解決手段】 基材1の表面に有色塗料が付着して成る塗料層2を形成する一方、この塗料層2の表面には、少なくとも金属光沢を有する金属材料を層着した1〜1000ナノメートルの金属薄膜層3を形成し、かつ、これらの複合層の表面を、透光性を有する合成樹脂材料からなるクリアコーティング層4によってカバーリングし、
半透鏡面状の前記金属薄膜層3により、前記塗料層2の色合いを現出する透過要素と、受光の少なくとも一部を反射する金属光沢要素とが混在した外観を呈するとともに、
前記クリアコーティング層4が、前記複合層の混在外観を透過して、かつ、光干渉模様を加味するという技術的手段を採用した。
【選択図】 図1

Description

本考案は、装飾品の表面処理技術の改良、更に詳しくは、装飾品への受光の強弱や見る方向によって、光の透過と反射とが相俟って独創的な質感を醸し出すことができる物品の装飾コーティング構造に関するものである。
周知のとおり、眼鏡や時計、アクセサリーなどはお洒落のアイテムとして重用されており、これらの物品が装飾性を有するためには、人の視覚に訴えるもののデザイン効果が高く、例えば、表面にメッキを施したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような従来のメッキによる表面装飾では、金属光沢があるにしても単調な反射パターンであって、外観に深みが無いという不満があり、装飾性に今一つ物足りなさがあった。
登録実用新案第3112015号公報 (第3−4頁、図1−4)
本考案は、従来の装飾品の表面加工に上記のような不満があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、装飾品への受光の強弱や見る方向によって、光の透過と反射とが相俟って独創的な質感を醸し出すことができる物品の装飾コーティング構造を提供することにある。
本考案者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本考案は、基材1の表面に有色塗料が付着して成る塗料層2を形成する一方、この塗料層2の表面には、少なくとも金属光沢を有する金属材料を層着した1〜1000ナノメートルの金属薄膜層3を形成し、かつ、これらの複合層の表面を、透光性を有する合成樹脂材料からなるクリアコーティング層4によってカバーリングし、
半透鏡面状の前記金属薄膜層3により、前記塗料層2の色合いを現出する透過要素と、受光の少なくとも一部を反射する金属光沢要素とが混在した外観を呈するとともに、
前記クリアコーティング層4が、前記複合層の混在外観を透過して、かつ、光干渉模様を加味するという技術的手段を採用した。
また、本考案は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、基材1の使用材料を、合成樹脂、金属、木、竹、べっ甲、石のうちの何れかにするという技術的手段を採用した。
更にまた、本考案は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、塗料層2の有色塗料を、顔料を含む無溶剤形のペイントまたは溶剤形のエナメルにするという技術的手段を採用した。
更にまた、本考案は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、金属薄膜層3の金属材料を、アルミニウム、チタン、モリブデン、亜鉛、コバルト、ニッケル、クロム、金、銀、銅、鉄などの金属、黄銅(Cu−Fe)、ステンレス(Fe−Ni−Cr)、青銅(Cu−Sn)などの合金、酸化珪素、酸化チタン、ITO(酸化インジウムスズ)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、窒化チタン、炭化チタンのうちの何れかにするという技術的手段を採用した。
更にまた、本考案は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、クリアコーティング層4の合成樹脂材料を、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ポリオレフィン系、フッ素系、エポキシ系、酢酸ビニル系、クロロプレン系などの有機樹脂、無機系ポリマーを配合した有機樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂などの無色透明樹脂にするという技術的手段を採用した。
本考案にあっては、基材の表面に有色塗料が付着して成る塗料層を形成する一方、この塗料層の表面には、少なくとも金属光沢を有する金属材料を層着した1〜1000ナノメートルの金属薄膜層を形成し、かつ、これらの複合層の表面を、透光性を有する合成樹脂材料からなるクリアコーティング層によってカバーリングしたことによって、半透鏡面状の前記金属薄膜層により、前記塗料層の色合いを現出する透過要素と、受光の少なくとも一部を反射する金属光沢要素とが混在した外観を呈するとともに、前記クリアコーティング層が、前記複合層の混在外観を透過して、かつ、光干渉模様を加味することができる。
したがって、本考案のコーティング構造によれば、装飾品への受光の強弱や見る方向によって、光の透過と反射とが相俟って独創的な質感を醸し出すことができることから、装飾品の表面加工における実用的利用価値は頗る高いと云える。
本考案を実施するための最良の形態を具体的に図示した図面に基づいて更に詳細に説明すると、次のとおりである。
本考案の実施形態を図1から図3に基づいて説明する。図1中、符号1で指示するものは基材であり、この基材1は、合成樹脂、金属、木、竹、べっ甲、石などを採用することができる。
次に、符号2で指示するものは塗料層であり、この塗料層2は、前記基材1の表面に有色塗料が付着して成るものである。
また、符号3で指示するものは金属薄膜層であり、この金属薄膜層3は、少なくとも金属光沢を有する金属材料を前記塗料層2の表面に層着されており、層厚は1〜1000ナノメートルである。
更にまた、符号4で指示するものはクリアコーティング層であり、このクリアコーティング層4は、透光性を有する合成樹脂材料からなる。
しかして、本考案のコーティング構造を構成するにあっては、まず、基材1の表面に有色塗料が付着して成る塗料層2を形成する。基材1の具体的な材料としては、合成樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エポキシ、ポリカーボネート、アセチルセルロース、ナイロン、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリイミド、フッ素系樹脂など)、金属(ニッケル銅亜鉛合金(洋白)、銅合金、ニッケル合金、チタン、ステンレス、アルミニウム合金、超弾性合金など)、木、竹、べっ甲、石などを採用することができ、本実施形態では、合成樹脂(ABS樹脂)を採用する。
また、コーティングの対象とする前記基材1による装飾品としては、眼鏡、ライター、時計、イヤリング、ブレスレット、ネックレス、指輪、筆記具などから選択することができ、本実施形態では、図2に示す眼鏡または図3に示すライターについて採用する。
そして、塗料層2の有色塗料としては、基材1が露出しないように被覆できる顔料を含むもの(無溶剤形のペイントや溶剤形のエナメル)であって、また、塗装する際は、スプレーによる噴霧法やディッピング(含浸)法、刷毛塗り法などを適用することができる。
次に、前記塗料層2の表面に、少なくとも金属光沢を有する金属材料を層着した1〜1000ナノメートルの金属薄膜層3を形成する。この金属薄膜層3の形成には、イオンプレーティング法や真空蒸着法、スパッタリング法、イオンビーム蒸着法などを採用し得るが、本実施形態では、定着性の優れたスパッタ方式のイオンプレーティング法を使用することにより、確実かつ強固に層着させることができる。イオンプレーティング工程は、例えば、以下のように行うことができる。
まず、前記のように塗料層2を形成した基材1をイオンプレーティング装置(本実施形態では、直径130cm、高さ130cmの円筒形チャンバー)内に取り付け、アルゴン雰囲気中で基材表面をボンバードクリーニングする。この際、定着性の観点から、前処理として、前記塗料層2の表面にエッチング処理を施すのが好ましい。
次いで、これらの表面に、金属薄膜層3として、厚み10〜20ナノメートル(0.01〜0.02μm)のチタンメッキ被膜をスパッタ方式のイオンプレーティング法により形成する。
本実施形態における成膜条件は、以下のとおりである。
蒸発源:チタン
印加(カソード)電圧:500V
ガス:アルゴンガス
真空度:10-3Torr
成形時間:3〜5min
チャンバー内温度:50℃
本実施形態では、基材1として、ABS樹脂を選択しており、約80℃と比較的低温で軟化するため、この基材1が溶融しないように上記の低温イオンプレーティング法での加工することが好ましい。
なお、前記金属薄膜層3の金属材料としては、アルミニウム、チタン、モリブデン、亜鉛、コバルト、ニッケル、クロム、金、銀、銅、鉄などの金属、黄銅(Cu−Fe)、ステンレス(Fe−Ni−Cr)、青銅(Cu−Sn)などの合金、酸化珪素、酸化チタン、ITO(酸化インジウムスズ)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、窒化チタン、炭化チタンなどを採用することができ、反射率が高い銀やアルミニウムを用いるのが好ましい。
また、上記金属材料のうち、合金材料については、真空蒸着法やイオンプレーティング法が適さないため、超高真空スパッタ法などを採用することができ、また、酸化物や窒化物については、チャンバー内の雰囲気ガスにより生成することができる。
そして最後に、前記の複合層の表面を、透光性を有する合成樹脂材料からなるクリアコーティング層4によってカバーリングする。
本実施形態におけるクリアコーティング層4は、透明または半透明のクリア合成樹脂材料(好ましくは熱硬化性樹脂)から成る。ここで、透明または半透明とは、全光線透過率が40%以上、好ましくは50%以上のものである。
また、クリア合成樹脂材料としては、例えば、透明度の高いアクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ポリオレフィン系、フッ素系、エポキシ系、酢酸ビニル系、クロロプレン系などの有機樹脂や、或いはこれらの縮み模様を形成する樹脂や無機系ポリマーを配合した有機樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂などの無色透明樹脂も使用できる。なお、透明性を損なわない範囲で、防錆顔料、着色顔料、染料などを必要に応じて添加しても良い。
そして、このクリアコーティング層4における合成樹脂塗料の塗布方法は、スプレー法や転写法、ディッピング法などの常法を用いることができ、層厚は10〜50μmが好ましい。
こうして形成された本考案の装飾コーティング構造は、半透鏡面状の前記金属薄膜層3により、前記塗料層2の色合いを現出する透過要素と、受光の少なくとも一部を反射する金属光沢要素とが混在した外観を呈するとともに、前記クリアコーティング層4が、前記複合層の混在外観を透過して、かつ、光干渉模様を加味しているので、光の透過と反射とが相俟って独創的で非常に装飾性の高い外観が創出されるのである。
本考案は、概ね上記のように構成されるが、本考案は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「実用新案登録請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、塗料色と金属材料の種類、各層厚の組み合わせを変更することにより、多彩な外観を得ることができる。
本考案の実施形態のコーティング構造を表わす説明断面図である。 本考案の実施形態のコーティング構造を用いた眼鏡を表わす説明分解斜視図 本考案の実施形態のコーティング構造を用いたライターを表わす説明分解斜視図である。
符号の説明
1 基材
2 塗料層
3 金属薄膜層
4 クリアコーティング層

Claims (5)

  1. 基材1の表面に有色塗料が付着して成る塗料層2が形成される一方、この塗料層2の表面には、少なくとも金属光沢を有する金属材料を層着した1〜1000ナノメートルの金属薄膜層3が形成され、かつ、これらの複合層の表面は、透光性を有する合成樹脂材料からなるクリアコーティング層4によってカバーリングされており、
    半透鏡面状の前記金属薄膜層3により、前記塗料層2の色合いを現出する透過要素と、受光の少なくとも一部を反射する金属光沢要素とが混在した外観を呈するとともに、
    前記クリアコーティング層4が、前記複合層の混在外観を透過して、かつ、光干渉模様を加味していることを特徴とする物品の装飾コーティング構造。
  2. 基材1の使用材料が、合成樹脂、金属、木、竹、べっ甲、石のうちの何れかであることを特徴とする請求項1記載の物品の装飾コーティング構造。
  3. 塗料層2の有色塗料が、顔料を含む無溶剤形のペイントまたは溶剤形のエナメルであることを特徴とする請求項1または2記載の物品の装飾コーティング構造。
  4. 金属薄膜層3の金属材料が、アルミニウム、チタン、モリブデン、亜鉛、コバルト、ニッケル、クロム 、金、銀、銅、鉄などの金属、黄銅(Cu−Fe)、ステンレス(Fe−Ni−Cr)、青銅(Cu−Sn)などの合金、酸化珪素、酸化チタン 、ITO(酸化インジウムスズ)、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、窒化チタン、炭化チタンのうちの何れかであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の物品の装飾コーティング構造。
  5. クリアコーティング層4の合成樹脂材料が、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系、ポリオレフィン系、フッ素系、エポキシ系、酢酸ビニル系、クロロプレン系などの有機樹脂、無機系ポリマーを配合した有機樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂などの無色透明樹脂であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の物品の装飾コーティング構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014136861A1 (ja) * 2013-03-06 2014-09-12 株式会社ニコン 金属光沢を有する装飾膜を備えた複合部材

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