JP3133936B2 - 木材加工装置及び木材加工方法 - Google Patents

木材加工装置及び木材加工方法

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JP3133936B2
JP3133936B2 JP07349106A JP34910695A JP3133936B2 JP 3133936 B2 JP3133936 B2 JP 3133936B2 JP 07349106 A JP07349106 A JP 07349106A JP 34910695 A JP34910695 A JP 34910695A JP 3133936 B2 JP3133936 B2 JP 3133936B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合金具工法にお
いて横架材(梁、土台等)又は柱材として使用する木材
に、接合金具を嵌合するための溝又はホゾ穴を加工する
ための装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木造住宅建造における職人不足、高齢化
がさけばれるなか、現場での省力化・コストダウンを図
り、熟練技術がなくても簡単に加工・施工できるよう
に、金属製の接合金具により木材を接続する接合金具工
法が開発され、この工法に使用する横架材や柱材を加工
する装置が開発されている。
【0003】まず、この接合金具工法について図13に
基づき概略説明する。横架材である木材Waの側面に同
じく横架材である木材Wbを直角に接合するには、金属
板を平面コの字状に塑性加工し、その一対の突壁156
にU字状のあご掛け部151と貫通穴状のピン穴152
とを設けてなる接合金具150を用いる。この接合金具
150をその基壁159において、木材Waの接合位置
に固定ボルトとナットにより固定する。一方、木材Wb
の木口に、突壁156に嵌合する一対のスリット溝36
と、両スリット溝36間において基壁159及び固定ボ
ルトを逃がす凹溝37とを設ける。また、木材Wbの側
面には、ピン穴152に対応する位置にピン穴155を
設け、あご掛け部151に対応する位置にボルト穴15
4を設け、該ボルト穴154にボルト157を通しナッ
トで止める。次に、スリット溝36を突壁156に上か
ら落とし込んで、ボルト157の軸をあご掛け部151
に嵌合させる。このときに合致したピン穴155とピン
穴152とにピン158を打ち込んで貫通させれば、両
木材Wa,Wbを接合できる。
【0004】また、前記木材Wbの上面に柱材である木
材Wcを垂直に接合するには、金属パイプの両端部の側
面にそれぞれピン穴166を貫設してなるホゾパイプ1
65を用いる。木材Wbの上面及び木材Wcの下端面に
それぞれホゾパイプ165に嵌合するホゾ穴167,1
68を設け、木材Wbの側面及び木材Wcの側面にそれ
ぞれホゾ穴167,168に連通するピン穴169,1
70を設ける。そして、ホゾパイプ165の下半分を木
材Wbのホゾ穴167に挿入し、このときに合致したピ
ン穴169とピン穴166とにピン171を打ち込ん
で、木材Wbにホゾパイプ165を固定する。次に、木
材Wbから突出したホゾパイプ165の上半分に木材W
cのホゾ穴168を嵌合させ、このときに合致したピン
穴170とピン穴166とにピン171を打ち込んで、
木材Wcにホゾパイプ165を固定すれば、両木材W
b,Wcを接合できる。
【0005】次に、図14は、横架材である木材Wbの
両木口にスリット溝36及び凹溝37を切削するための
従来の溝加工機175と、同機による切削作業とを示す
平面図である。まず、木材Wbの一端側の木口を所定の
一方向から溝加工機175のワーク加工位置にセット
し、モータ177で駆動されるスリット溝カッター17
6(具体的にはチップソー)及び凹溝カッター178に
より、該木口にスリット溝36及び凹溝37を切削す
る。次に、木材Wbをワーク加工位置から引き出し、同
図に一点鎖線で示すように、木材Wbを水平面内で18
0°回転させることにより、他端側の木口を反転させて
溝加工機175に向ける。そして、前記一端側と同様
に、他端側の木口を所定の一方向からワーク加工位置に
セットし、該木口にスリット溝36及び凹溝37を切削
する。
【0006】また、図15は、柱材である木材Wcの両
木口にホゾ穴168を加工する従来の柱材加工装置18
0と、同機による穴あけ作業とを示す平面図である。ま
ず、木材Wcの一端側の木口を所定の一方向から柱材加
工装置180のワーク加工位置にセットし、モータ18
2で駆動されるドリル181により、該木口にホゾ穴1
68を加工する。次に、木材Wcをワーク加工位置から
引き出し、同図に一点鎖線で示すように、木材Wcを水
平面内で180°回転させることにより、他端側の木口
を反転させて柱材加工装置180に向ける。そして、前
記一端側と同様に、他端側の木口を所定の一方向からワ
ーク加工位置にセットし、該木口にホゾ穴168を加工
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
溝加工機175及び柱材加工装置180においては、ワ
ーク加工位置が一箇所であり、しかもそのワーク加工位
置へは所定の一方向からしか木材Wb,Wcをセットす
ることができなかったため、木材Wb,Wcの両木口を
加工しようとすると、その途中で木材Wb,Wcを水平
面内で180°回転させ、木口を反転させる必要があっ
た。このため、工場内にその回転を許容するための広い
スペースや回転を行なうための設備が必要になり、この
設備が無い場合には手作業による大変な労力がかかると
いう問題があった。
【0008】本発明の目的は、上記課題を解決し、長尺
の木材の両木口を加工する場合に、木材を180°回転
させる必要がなく、作業場のスペースの有効利用が図れ
る木材加工装置及び木材加工方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の横架材加工装置は、回転駆動される円盤状
溝カッターと、前記溝カッターを下降及び上昇させる
昇降機構と、横架材が水平方向へ直線的に通過可能な通
路と、前記通路の途中において下降又は上昇する溝カッ
ターの半径方向の一方縁及び他方縁に各々当たるように
設定された第一ワーク加工位置及び第二ワーク加工位置
とを備え、前記横架材の一端側の木口が下降又は上昇す
る前記溝カッターの一方縁により切削加工されるよう
記通路の一方側から前記第一ワーク加工位置にセットさ
れ、前記横架材の他端側の木口が下降又は上昇する前記
溝カッターの他方縁により切削加工されるよう前記通路
の他方側から前記第二ワーク加工位置にセットされるよ
うに構成した。
【0010】前記横架材加工装置は、前記横架材の一端
側の木口を前記第一ワーク加工位置に位置決めして前記
横架材を保持する木材保持機構と、前記横架材の他端側
の木口を前記第二ワーク加工位置に位置決めして前記横
架材を保持する木材保持機構とを備えることが望まし
い。
【0011】そして、前記横架材加工装置は、前記通路
の途中にある横架材の側面に棒状体挿入穴を加工する側
面加工機構を備えることが望ましい。
【0012】さらに、前記横架材加工装置は、前記通路
の途中にある横架材の上面にホゾ穴を加工する上面加工
機構を備えることが望ましい。
【0013】また、本発明の横架材加工方法は、回転駆
動される円盤状の溝カッターと、前記溝カッターを下降
及び上昇させる昇降機構と、横架材が水平方向へ直線的
に通過可能な通路と、前記通路の途中において下降又は
上昇する溝カッターの半径方向の一方縁及び他方縁に各
々当たるように設定された第一ワーク加工位置及び第二
ワーク加工位置とを備えた横架材加工装置を使用し、前
記横架材の一端側の木口を前記通路の一方側から前記第
一ワーク加工位置にセットし、前記溝カッターを下降又
は上昇させて該溝カッターの一方縁により前記横架材の
一端側の木口に溝を切削加工し、前記溝カッターを上昇
又は下降させて前記横架材を前記通路の他方側へ直線的
に通過させ、前記横架材の他端側の木口を前記通路の他
方側から前記第二ワーク加工位置にセットし、前記溝カ
ッターを下降又は上昇させて該溝カッターの他方縁によ
前記横架材の他端側の木口に溝を切削加工するように
した。
【0014】また、本発明の柱材加工装置は、柱材が
平方向へ直線的に通過可能な通路と、前記通路の途中に
おいて通路の中間点を挟むように設定された第一ワーク
加工位置及び第二ワーク加工位置と、回転駆動される
のドリルと、前記一方のドリルを上昇させることによ
り前記第一ワーク加工位置に前記中間点を向く姿勢で配
置させるとともに前記他方のドリルを下降させることに
より前記第二ワーク加工位置から退避させる一方、前記
他方のドリルを上昇させることにより前記第二ワーク加
工位置に前記中間点を向く姿勢で配置させるとともに前
記一方のドリルを下降させることにより前記第一ワーク
加工位置から退避させるドリル配置・退避機構と、前記
ドリルを前進及び後退させるドリル前後動機構とを備
え、前記柱材の一端側の木口が前記通路の一方側から前
記第一ワーク加工位置にセットされ、前記柱材の他端側
の木口が前記通路の他方側から前記第二ワーク加工位置
にセットされるように構成した。
【0015】前記柱材加工装置は、前記ドリルは2台で
あり、前記ドリル配置・退避機構は各ドリルを別々に下
降及び上昇させる昇降機構であるようにすることができ
る。また、前記ドリル配置・退避機構は、各ドリルを別
々に柱材の太さ方向かつ水平に退避及び復帰させる水平
動機構であるようにすることもできる。
【0016】また、本発明の柱材加工装置は、柱材が水
平方向へ直線的に通過可能な通路と、前記通路の途中に
おいて通路の中間点を挟むように設定された第一ワーク
加工位置及び第二ワーク加工位置と、回転駆動される1
台のドリルと、該ドリルを平面略円弧状の経路で旋回移
動させることにより、前記第一ワーク加工位置又は第二
ワーク加工位置の一方に前記中間点を向く姿勢で選択的
に配置させるとともに他方から退避させるドリル配置・
退避機構としての旋回移動機構と、前記ドリルを前進及
び後退させるドリル前後動機構とを備え、前記柱材の一
端側の木口が前記通路の一方側から前記第一ワーク加工
位置にセットされ、前記柱材の他端側の木口が前記通路
の他方側から前記第二ワーク加工位置にセットされるよ
うに構成した。
【0017】前記柱材加工装置は、前記柱材の一端側の
木口を前記第一ワーク加工位置に位置決めして前記柱材
を保持する木材保持機構と、前記柱材の他端側の木口を
前記第二ワーク加工位置に位置決めして前記柱材を保持
する木材保持機構とを備えることが望ましい。
【0018】前記柱材加工装置は、前記通路の途中にあ
る柱材の上面にホゾ穴を加工する上面加工機構を備える
ことが望ましい。
【0019】また、本発明の柱材加工方法は、柱材が
平方向へ直線的に通過可能な通路と、前記通路の途中に
おいて通路の中間点を挟むように設定された第一ワーク
加工位置及び第二ワーク加工位置と、回転駆動される
のドリルと、前記一方のドリルを上昇させることによ
り前記第一ワーク加工位置に前記中間点を向く姿勢で配
置させるとともに前記他方のドリルを下降させることに
より前記第二ワーク加工位置から退避させる一方、前記
他方のドリルを上昇させることにより前記第二ワーク加
工位置に前記中間点を向く姿勢で配置させるとともに前
記一方のドリルを下降させることにより前記第一ワーク
加工位置から退避させるドリル配置・退避機構と、前記
ドリルを前進及び後退させるドリル前後動機構とを備え
た柱材加工装置を使用し、前記一方のドリルを前記第一
ワーク加工位置に前記中間点を向く姿勢で配置させると
ともに前記他方のドリルを前記第二ワーク加工位置から
退避させ、前記柱材の一端側の木口を前記通路の一方側
から前記第一ワーク加工位置にセットし、前記第一ワー
ク加工位置の前記一方のドリルを前進させて前記柱材の
一端側の木口にホゾ穴を加工し、前記一方のドリルを前
記第一ワーク加工位置から退避させ、前記柱材を前記通
路の他方側へ直線的に通過させ、前記柱材の他端側の木
口を前記通路の他方側から前記第二ワーク加工位置にセ
ットし、前記他方のドリルを前記第二ワーク加工位置に
前記中間点を向く姿勢で配置させ、前記第二ワーク加工
位置の前記他方のドリルを前進させて前記柱材の他端側
の木口にホゾ穴を加工するようにした。また、本発明の
柱材加工方法は、柱材が水平方向へ直線的に通過可能な
通路と、前記通路の途中において通路の中間点を挟むよ
うに設定された第一ワーク加工位置及び第二ワーク加工
位置と、回転駆動される1台のドリルと、該ドリルを平
面略円弧状の経路で旋回移動させることにより、前記第
一ワーク加工位置又は第二ワーク加工位置の一方に前記
中間点を向く姿勢で選択的に配置させるとともに他方か
ら退避させるドリル配置・退避機構と、前記ドリルを前
進及び後退させるドリル前後動機構とを備えた柱材加工
装置を使用し、前記ドリルを前記第一ワーク加工位置に
前記中間点を向く姿勢で配置させるとともに前記第二ワ
ーク加工位置から退避させ、前記柱材の一端側の木口を
前記通路の一方側から前記第一ワー ク加工位置にセット
し、前記第一ワーク加工位置のドリルを前進させて前記
柱材の一端側の木口にホゾ穴を加工し、前記ドリルを前
記第一ワーク加工位置から退避させ、前記柱材を前記通
路の他方側へ直線的に通過させ、前記柱材の他端側の木
口を前記通路の他方側から前記第二ワーク加工位置にセ
ットし、前記ドリルを前記第二ワーク加工位置に前記中
間点を向く姿勢で配置させ、前記第二ワーク加工位置の
ドリルを前進させて前記柱材の他端側の木口にホゾ穴を
加工するようにした。
【0020】また、本発明の木材加工装置は、 (イ)木材を任意の長さの横架材及び柱材に切断する切
断機構と、前記横架材及び柱材を水平方向の両側方へ直
線的に送出する通路とを備えた木材切断装置、 (ロ)回転駆動される溝カッターと、前記溝カッターを
下降及び上昇させる昇降機構と、横架材が水平方向へ
線的に通過可能な通路と、前記通路の途中において下降
又は上昇する溝カッターの半径方向の一方縁及び他方縁
に各々当たるように設定された第一ワーク加工位置及び
第二ワーク加工位置とを備え、前記横架材の一端側の木
口が前記通路の一方側から前記第一ワーク加工位置にセ
ットされ、前記横架材の他端側の木口が前記通路の他方
側から前記第二ワーク加工位置にセットされるように構
成された横架材加工装置、並びに、 (ハ)柱材が水平方向へ直線的に通過可能な通路と、前
記通路の途中において通路の中間点を挟むように設定さ
れた第一ワーク加工位置及び第二ワーク加工位置と、回
転駆動される少なくとも1台のドリルと、前記ドリルを
前記第一ワーク加工位置又は第二ワーク加工位置の一方
に前記中間点を向く姿勢で選択的に配置させるとともに
他方から退避させるドリル配置・退避機構と、前記ドリ
ルを前進及び後退させるドリル前後動機構とを備え、前
記柱材の一端側の木口が前記通路の一方側から前記第一
ワーク加工位置にセットされ、前記柱材の他端側の木口
が前記通路の他方側から前記第二ワーク加工位置にセッ
トされるように構成された柱材加工装置を含み、 (ニ)前記木材切断装置の両側方に前記横架材加工装置
と前記柱材加工装置とを各装置の通路が一直線上に並ぶ
ように配設した。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した形態例に
ついて、図面を参照して説明する。まず、図1は第一実
施形態の接合金具工法用の木材加工装置1を示し、この
木材加工装置1は次の装置2,3,4,5で構成されて
いる。 (1)中央に配置されて長尺の木材Wを任意の長さに切
断する木材切断装置であるカットソー2。 (2)カットソー2の左側に配置され、横架材として使
用する木材Wに接合金具用のスリット溝、凹溝等を加工
する横架材加工装置3。 (3)カットソー2の右側に配置され、柱材として使用
する木材Wにホゾパイプ突設用のホゾ穴を設ける柱材加
工装置4。 (4)横架材加工装置3の左右及び柱材加工装置4の左
右に配置され、カットソー2からの木材Wをそれぞれ横
架材加工装置3又は柱材加工装置4へ受け渡すコンベア
5,5…。
【0022】そして、木材加工装置1は、カットソー2
の通路6の両側方に横架材加工装置3と柱材加工装置4
とが各装置2,3,4の木材Wの通路6,35,107
が一直線に並ぶように配設されている。
【0023】まず、カットソー2について説明すると、
図1に示すように、カットソー2は木材を任意の長さの
横架材及び柱材に切断する切断機構(図示略)と、前記
横架材及び柱材を水平方向の両側方へ直線的に送出する
通路6とを備えている。そして、カットソー2は、その
正面からセットされた木材Wを切断機構(図示略)によ
り任意の長さに切断し、左側の横架材加工装置3又は右
側の柱材加工装置4へ通路6より送出する。
【0024】次に、横架材加工装置3について説明する
と、図2に示すように、横架材加工装置3は、回転駆動
されて接合金具(従来技術の項で説明)を嵌合するため
のスリット溝36及び凹溝37を木材Wの木口に切削す
る溝カッター29を含む溝切削機構10と、溝切削機構
10を下降及び上昇させる昇降機構8と、木材Wの木口
に前記接合金具を固定するためのボルト及びピンを挿入
する水平な棒状体挿入穴を加工する側面加工機構11
と、木材Wに柱等を接続するためのホゾ穴を加工する上
面加工機構12と、上昇した溝カッター29の下方にお
いて木材Wが水平方向の一方側から他方側へ直線的に通
過可能な通路35と、木材Wを三つのワーク加工位置に
位置決めして保持する木材保持機構13と、前記各機構
10,11,12の動作を制御する制御装置14とから
構成されている。
【0025】溝切削機構10は、図2及び図3に示すよ
うに、後述する昇降機構8により上下に昇降可能な可動
台18に、アーム27の一端が木材Wの長さ方向に回動
可能に軸着されている。アーム27の他端には溝カッタ
ー29が、木材Wの通路35上であって木材Wの太さ方
向中央に溝カッター29の厚さ方向の中央が一致するよ
うに、木材Wの長さ方向に回転可能に軸着されている。
溝カッター29は、図4の平面図に示すように、溝切削
用のチップ28,28…が周設された円盤状の一対の凹
溝カッター30,30と、凹溝カッター30より相対大
径であって凹溝カッター30,30の両側に同心固定さ
れている一対のスリット溝カッター31(具体的にはチ
ップソー)とより構成されており、可動台18に固定さ
れたモータ32により伝動ベルト33を介して回転駆動
されるようになっている。可動台18の下端部には油圧
シリンダ34のシリンダチューブが回動可能に軸支さ
れ、油圧シリンダ34のピストンロッドはアーム27の
溝カッター29側の端側に回動可能に軸支されている。
溝カッター29の木材Wの長さ方向の位置は、油圧シリ
ンダ34の伸縮により2段階に変更できるようになって
おり、これにより木材Wの位置を固定したまま木口の切
削深さを変更できる。
【0026】昇降機構8は、図2及び図3に示すよう
に、基部15及びフレーム9に垂直に固定された縦長の
フレーム16を備え、フレーム16には垂直方向にレー
ル17が設けられ、レール17にはそれに沿って上下方
向に摺動可能に可動台18が垂設されている。フレーム
16の上端側にはスプロケット21が取着された上部水
平軸19が、フレーム16の下端側にはスプロケット2
2,23が取着された下部水平軸20が回動自在に軸着
されている。また、基部15には回転軸にスプロケット
24が取着されたモータ25が固定されている。スプロ
ケット23,24とスプロケット21,22とにはそれ
ぞれ無端状のチェーン26a,26bが巻き掛けられて
いる。可動台18は、チェーン26bに接続されてお
り、モータ25が回転駆動されると、その動力が伝達さ
れ可動台18が上下に移動するようになっている。
【0027】溝切削機構10及び昇降機構8によるスリ
ット溝の切削動作について説明すると、左木口の切削に
ついては、まず、溝カッター29をレール17の最上部
に位置させ、油圧シリンダ34を短縮した状態にしてお
く。次に、木材Wの左木口を溝カッター29の右側に位
置させ、後述する木材保持機構13により固定してお
く。そして、溝カッター29を回転駆動し、溝カッター
29をレール17に沿って下方向にスライドさせて、木
材Wの左木口にスリット溝を浅く仮切削する。次に、再
び溝カッター29をフレーム16の最上部に戻し、今度
は油圧シリンダ34を伸張した状態にしておき、前記仮
切削時と同様にして木材Wの左木口に所定の深さのスリ
ット溝を切削する。また、右木口の切削については、木
材Wの右木口を溝カッター29の左側に位置させるこ
と、浅く仮切削する場合に油圧シリンダ34を伸張した
状態にしておくこと、所定の深さの溝を切る場合に油圧
シリンダ34を短縮した状態にしておくこと以外は、左
木口の切削と同じである。
【0028】側面加工機構11は図2及び図5に示すよ
うに、基部15に垂直に固定された縦長のフレーム38
を備え、フレーム38には垂直方向に設けられた第一レ
ール39が設けられ、第一レール39に沿って上下方向
に摺動可能に第一可動台40が垂直に保持されている。
フレーム38の下部にはモータ41が上向きに取り付け
られ、モータ41の回転によりその回転軸に延設された
送り軸42に沿って第一可動台40が上下に移動するよ
うになっている。第一可動台40には水平かつ木材Wの
太さ方向に第二レール43が設けられ、第二レール43
に沿って第二可動台44が油圧シリンダ45により移動
可能に垂直に保持されている。第二可動台44の上部に
は水平かつ木材Wの長さ方向に水平部47が設けられ、
水平部47の下側には水平かつ木材Wの長さ方向に第三
レール48が設けられ、第三レール48に沿ってモータ
50により送り軸51を介して第三可動台49が移動可
能に保持されている。第三可動台49にはモータ52が
取り付けられ、その回転軸には木材Wの太さ方向に水平
の穴を開けるドリル53が取り付けられている。
【0029】側面加工機構11による穴あけ動作につい
て説明すると、まず、後述する木材保持機構13により
木材Wを所定位置に固定しておく。次に、ドリル53の
先端が所定の穴あけ位置になるように、高さ方向につい
てはモータ41により第一レールに沿って第一可動台を
移動し、水平方向についてはモータ50により第三レー
ルに沿って第三可動台を移動する。最後に、モータ52
を動作させてドリル53を回転駆動しておき、油圧シリ
ンダ45により第二可動台を第二レールに沿って移動さ
せることにより、ドリル53により木材Wの側面に穴あ
けする。
【0030】上面加工機構12は木材Wの通路35上に
フレーム9から水平に設けられた水平台57を備え、水
平台57上には、その中央に設けられた穴から垂直下方
向にピストンロッド61が突出して伸縮する油圧シリン
ダ58が取り付けられている。ピストンロッド61には
モータ59が取り付けられ、その回転軸には木材Wの上
面にホゾ穴を開けるドリル60が取付けられている。
【0031】上面加工機構12による穴あけ動作につい
て説明すると、木材Wの上面にホゾ穴を加工する所望の
位置を上面加工機構12のドリル53の直下に位置さ
せ、求心バイス65,66により木材Wを固定してお
く。そして、モータ59を動作させてドリル60を回転
駆動しておき、油圧シリンダ58によりモータ59を垂
直下方向に移動させることにより、ドリル60により木
材Wの上面に穴あけする。
【0032】木材保持機構13は木材Wの通路35に沿
って設けられており、木材Wの通路35の両端側に設け
られ木材Wの太さ方向の位置を固定する求心バイス6
5,66と、木材Wの長さ方向の位置を決めるストッパ
機構67とよりなる。
【0033】ストッパ機構67は、図6に示すように木
材Wの進行方向と平行に軸支されたストッパ軸68を備
え、ストッパ軸68には、木材Wの木口を進行方向の所
定位置に停止させるストッパ板69a,69b,69c
が木材Wの木口に当接する方向に固定され、ストッパ軸
68を回動させるためのレバー70が固定されている。
【0034】ストッパ板69aの位置は、下降した溝カ
ッター29の半径方向の右側縁に当たるように設定され
た第一加工位置に木材Wの左木口を固定するように設定
される。このストッパ板69aの位置は、側面加工機構
11により右端側の側面に穴を加工する所定位置に木材
Wを固定する位置も兼ねている。ストッパ板69bの位
置は、下降した溝カッター29の半径方向の左側縁に当
たるように設定された第二加工位置に木材Wの右木口を
固定するように設定される。ストッパ板69cの位置
は、側面加工機構11により右端側の側面に穴を加工す
る第三加工位置に木材Wを固定するように設定される。
【0035】ストッパ板69a,69b,69cの上端
部には、木材Wの通路35に突出する突部71が設けら
れ、突部71の反対側は水平方向に対し45°の面取り
(72)がなされている。そして、ストッパ板69c
は、ストッパ軸68を中心にストッパ板69a,69b
に対して45°ずらして取り付けられている。
【0036】このストッパ機構の働きについて説明する
と、図6に示すようにストッパ板69a,69bが垂直
な位置になるようにすると、ストッパ板69cの突部の
反対側が面取り(72)されているためストッパ板69
cは木材Wの通路35には突出せず、ストッパ板69
a,69bの突部のみ通路35に突出し、ストッパ板6
9aの右側面又はストッパ板69bの左側面の位置で木
材Wの木口が停止される。また、ストッパ板69cが垂
直な位置になるようにすると、ストッパ板69cの突部
71が木材Wの通路35に突出して、この位置で木材W
の木口が停止される。ストッパ板69a,69bの面取
り(72)部分が水平になるようにすると、ストッパ板
69a,69b,69cは一切木材Wの通路35に突出
せず、木材Wが通過可能となる。
【0037】制御装置14はフレーム9の右側に設置さ
れ、基部15に固定された制御盤75を備え、制御盤7
5の正面には操作部76が設けられている。制御装置1
4は、溝切削機構10、側面加工機構11、上面加工機
構12を制御する。
【0038】横架材加工装置3の動作について説明する
と、図7は横架材加工装置3による木材Wの加工動作を
からの順で時系列的に示した正面図であり、まず、
木材Wの左木口の加工から開始する。
【0039】に示すように、ストッパ板69aを木材
Wの通路35に突出させ、木材Wの左木口をストッパ板
69aに当接させて、求心バイス65で固定しておく。
そして、前述したように溝切削機構10により2段階に
分けてスリット溝を切削する。
【0040】次に、に示すように、木材Wの位置はそ
のままにしておき、側面加工機構11により、木材Wの
左端側の側面の所定箇所に水平穴を加工する。その後、
求心バイス65による木材Wの固定を解除し、ストッパ
板69a,69b,69cを木材Wの通路35から外
す。
【0041】そして、木材Wの上面の加工に移り、に
示すように、木材Wを左側にスライドさせ、木材Wの上
面にホゾ穴を加工する所望の位置を上面加工機構12の
ドリル60の直下に位置させ、木材Wを求心バイス6
5,66により固定し、上面加工機構12によりホゾ穴
を加工する。同様にして、木材Wの上面に所望数のホゾ
穴を加工する。
【0042】さらに、木材Wの右木口の加工に移り、
に示すように、木材Wを左側にスライドさせ、一旦木材
Wの右木口をストッパ板69bより左側に位置させる。
そして、ストッパ板69bを木材Wの通路35に突出さ
せ、木材Wの右木口をストッパ板69bに当接させて、
求心バイス66で固定した上で溝切削機構10により2
段階に分けてスリット溝を切削する。その後、に示す
ように、求心バイス66による木材Wの固定を解除し、
ストッパ板69cを通路35に突出させるとストッパ板
69a,69bは通路35に突出しなくなるため、木材
Wの右木口をストッパ板69cに当接させて、求心バイ
ス66で固定した上で側面加工機構11により、木材W
の右端側の側面の所定箇所に水平穴を加工する。最後
に、求心バイス66による木材Wの固定を解除し、木材
Wを左側にスライドさせ、次工程に送る。
【0043】以上のように構成された横架材加工装置3
によれば、長尺の木材Wを途中で方向を変えることなく
直線的に移動させるだけで両木口の加工が行なえるの
で、作業場のスペースの有効利用が図れる。また、スリ
ット溝の切削を2段階に分けて行なっているため、木材
Wの木口を傷めることなく、スリット溝を切削すること
ができる。さらに、両木口のスリット溝の切削及び水平
穴の加工は、ストッパ板69a,69b,69cにより
木材Wの位置が決められるので木材Wの墨付けを省くこ
とができる。特に、左木口については、ストッパ板69
aに当てて、求心バイスで木材Wを固定すれば、木口の
スリット溝の切削及び水平穴の加工が位置を変更するこ
となく行なうことができる。
【0044】次に、柱材加工装置4について説明する
と、図8及び図9に示すように、柱材加工装置4は、木
材Wが水平方向の一方側から他方側へ直線的に通過可能
な通路107と、通路107の途中において通路107
の中間点を挟むように設定された第一ワーク加工位置及
び第二ワーク加工位置とに木材Wを固定する木材保持機
構82と、木材Wの左右の木口にそれぞれホゾ穴を加工
する木口加工機構80a,80bと、木材Wの上面にホ
ゾ穴を加工する上面加工機構81と、前記各機構80
a,80b,81の動作を制御する制御装置83とから
なる。
【0045】木材保持機構82は木材Wの通路107に
沿って設けられて、木材Wの太さ方向の位置を固定する
求心バイス101と、その両側に設けられ木材Wの長さ
方向の位置を固定するストッパ102a,102bとよ
りなる。
【0046】ストッパ板102aの位置は、後述する木
口加工機構80aの上昇かつ前進したドリル106に当
たるように設定された第一加工位置に木材Wの右木口を
固定するように設定される。ストッパ板102bの位置
は、後述する木口加工機構80bの上昇かつ前進したド
リル106に当たるように設定された第二加工位置に木
材Wの左木口を固定するように設定される。
【0047】木口加工機構80a,80bは、上面加工
機構81の両側においてドリル106の先端が向き合う
ように左右対称に配置されている。両木口加工機構80
a,80bの構造は同一で左右対称であるから、右側に
ついて説明する。右側の木口加工機構80aはドリル配
置・退避機構である昇降機構88と、ドリルを前進又は
後退させるドリル前後動機構98と、木材Wの木口に穴
あけ加工するドリル機構108とよりなる。
【0048】昇降機構88は、基部84に垂直に固定さ
れた縦長のフレーム85を備え、フレーム85には垂直
方向に第一レール86が設けられ、第一レール86には
それに沿って上下方向に摺動可能に第一可動台87が保
持されている。フレームの下部にはクラッチ付モータ
(図示略)が上向きに取り付けられ、クラッチ付モータ
(図示略)の回転によりその回転軸に延設された第一送
り軸89に沿って第一可動台87が上下に移動するよう
になっている。第一送り軸89の上端には、ハンドル9
0が設けられており、前記クラッチ付モータ(図示略)
のクラッチを外した状態では、このハンドル90により
第一可動台87の高さ方向の位置を調節することができ
るようになっている。
【0049】ドリル前後動機構98は、第一可動台87
に水平かつ木材Wの長さ方向に設けられた第二レール9
1と、第二レール91に沿って木材Wの長さ方向に摺動
可能に第二レールに保持されている第二可動台92と、
第一可動台87の右側に木材Wの長さ方向に取付けられ
たモータ93と、モータ93の回転軸に延設された第二
送り軸94とを備える。そして、モータ93の回転によ
りその回転軸に延設された第二送り軸94に沿って第二
可動台92が木材Wの長さ方向に移動するようになって
いる。
【0050】ドリル機構108は、第二可動台92に取
付けられたモータ105と、その回転軸に取付けられ回
転駆動されて木材Wの木口に木材Wの長さ方向かつ水平
にホゾ穴を開けるドリル106とよりなる。
【0051】木口加工機構80aの穴あけ動作について
説明すると、まず、木材保持機構82により木材Wを所
定位置に固定しておく。次に、ドリル106の先端が所
定の穴あけ位置になるように、ハンドル90により第一
レール86に沿って第一可動台87の高さを調節する。
そして、モータ105を動作させてドリル106を回転
駆動しておき、モータ93により第二可動台92を第二
レールに沿って移動させることにより、ドリル106に
より木材Wの右木口に穴あけする。
【0052】上面加工機構81は基部84に垂直に固定
された縦長のフレーム95を備え、フレーム95には、
垂直方向にレール96が設けられ、レール96にはそれ
に沿って上下方向に摺動可能に可動台97が保持されて
いる。フレーム95の中間部には油圧シリンダ(図示
略)が垂直方向に設けられ、油圧シリンダ(図示略)の
伸縮によりレール96に沿って基部84が上下方向に移
動するようになっている。可動台97には、モータ99
が固定され、モータ99の回転軸にはドリル100が取
着されている。
【0053】上面加工機構81による穴あけ動作につい
て説明すると、木材Wの上面にホゾ穴を加工する所望の
位置を上面加工機構81のドリル100の直下に位置さ
せ、求心バイス101により木材Wを固定しておく。そ
して、モータ99を動作させてドリル100を回転駆動
しておき、前記油圧シリンダ(図示略)によりモータ9
9を垂直下方向に移動させることにより、ドリル100
により木材の上面に穴あけする。
【0054】制御装置83はフレーム95の手前に設置
され、基部84に固定された制御盤103を備え、制御
盤103の上部には操作部104が設けられている。制
御装置83は、木口加工機構80a,80b及び上面加
工機構81を制御する。
【0055】柱材加工装置4の動作について説明する
と、図10は柱材加工装置4による木材Wの加工動作を
からの順で時系列的に示した正面図であり、まず、
右木口の加工から開始する。
【0056】に示すように、木口加工機構80bのモ
ータ105の位置を、送り軸89に接続されたクラッチ
付モータ(図示略)により、第一レール86の最下位に
位置させておく。そして、ストッパ102aを木材Wの
通路107に突出させ、木材Wの右木口をストッパ10
2aに当接させて、求心バイス101で固定する。そし
て、木口加工機構80aにより右木口にホゾ穴を加工す
る。
【0057】次に、木口加工機構80aのモータ105
を送り軸89に接続されたクラッチ付モータ(図示略)
によって下に降ろすことでモータ105を木材Wの通路
107から外し、求心バイス101による木材Wの固定
を解除し、ストッパ102aを木材Wの通路107から
外す。
【0058】そして、木材Wの上面の加工に移り、に
示すように、木材Wを右側にスライドさせ、木材Wの上
面にホゾ穴を加工する所望の上面位置を上面加工機構8
1のドリル100直下に位置させ、木材Wを求心バイス
101により固定し、上面加工機構81により木材Wの
上面にホゾ穴を加工する。同様にして、木材Wの上面に
所望数のホゾ穴を加工する。
【0059】さらに、木材Wの左木口の加工に移り、
に示すように、木材Wを右側にスライドさせ、一旦木材
Wの左木口をストッパ102bより左側に位置させる。
そして、ストッパ102bを木材Wの通路107に突出
させ、木材Wの左木口をストッパ102bに当接させ
て、求心バイス101で固定し、前記右木口の加工と同
様にして左側の木口加工機構80bにより木材Wの左木
口にホゾ穴を加工する。最後に、求心バイス101によ
る木材Wの固定を解除し、木材Wを右側にスライドさ
せ、次工程に送る。
【0060】以上のように構成された柱材加工装置4に
よれば、長尺の木材Wを途中で方向を変えることなく直
線的に移動させるだけで両木口の加工が行なえるので、
作業場のスペースの有効利用が図れる。また、両木口の
ホゾ穴の加工は、ストッパ102a,102bにより木
材Wの位置が決められるので木材Wの墨付けを省くこと
ができる。
【0061】また、以上のように構成された木材加工装
置1によれば、横架材加工装置3とカットソー2と柱材
加工装置4とが一直線上に配置されることにより、木材
加工装置1が占有面積を小さくすることができ、作業場
のスペースの有効利用が図れる。
【0062】次に、第二実施形態の柱材加工装置110
について説明すると、図11に示すように、木材Wが水
平方向の一方側から他方側へ直線的に通過可能な通路1
07と、通路107の途中において通路107の中間点
を挟むように設定された第一ワーク加工位置及び第二ワ
ーク加工位置とに木材Wを固定する木材保持機構82
と、木材Wの木口にホゾ穴を加工する木口加工機構11
1と、木口加工機構111を平面略円弧状の経路で旋回
移動させる旋回移動機構128と、木材Wの上面にホゾ
穴を加工する上面加工機構81と、前記各機構80a,
80b,81の動作を制御する制御装置83とからな
る。このうち、上面加工機構81と、木材保持機構82
については、第一実施形態の柱材加工装置4と同じであ
るので説明を省略する。
【0063】木口加工機構111は、ドリルの上下方向
の高さを調節するドリル上下動機構129と、ドリルを
前進又は後退させるドリル前後動機構130と、木材W
の木口に穴あけ加工するドリル機構131とよりなる。
【0064】ドリル上下動機構129は、縦長のフレー
ム115を備え、フレーム115には、垂直方向に第一
レール116が設けられ、第一レール116にはレール
に沿って上下方向に摺動可能に第一可動台117が保持
されている。フレームの上部にはハンドル118が設け
られ、ハンドル118の回転よりその中心に延設された
第一送り軸119に沿って第一可動台117が上下に移
動するようになっている。
【0065】ドリル前後動機構130は、第一可動台1
17に水平かつ木材Wの長さ方向に設けられた第二レー
ル120と、第二レール120に沿って木材Wの長さ方
向に摺動可能に第二レールに保持されている第二可動台
121と、第一可動台117の右側に木材Wの長さ方向
に取り付けられモータ122と、モータ122の回転に
延設された第二送り軸123とを備える。そして、モー
タ122の回転によりその回転軸に延設された第二送り
軸123に沿って第二可動台121が木材Wの長さ方向
に移動するようになっている。
【0066】ドリル機構131は、第二可動台121に
取付けられたモータ124と、その回転軸に取付けられ
回転駆動されて、木材Wの木口に木材Wの長さ方向かつ
水平に穴を開けるドリル125とよりなる。
【0067】旋回移動機構128は、木材保持機構82
の手前側において、その周りを囲うように基部84の上
面に平面略円弧状の経路で敷設されたレール113と、
レール113上に支持された可動台114とより構成さ
れる。可動台114の上には、木口加工機構111が設
けられており、レール113に沿って木材保持機構82
の手前側を手動で旋回することができるようになってい
る。そして、木口加工機構111により木材Wの左右木
口を加工するときには、木材保持機構82の左又は右で
あってドリル125が通路107の中間点を向くように
固定でき、木材Wの上面を加工するときには、木材保持
機構82の正面に固定できるようになっている。
【0068】制御装置112はフレーム115のモータ
124とは反対側に設置された制御盤126を備え、制
御盤126の上部には操作部127が設けられている。
制御装置112は、木口加工機構111、上面加工機構
81を制御する。
【0069】柱材加工装置110の動作について説明す
ると、図12は柱材加工装置110による木材Wの加工
動作をからの順で時系列的に示した平面図であり、
まず、右木口の加工から開始する。
【0070】に示すように、木口加工機構111を右
側に固定しておく。次に、ストッパ102aを木材Wの
通路107に突出させ、木材Wの右木口をストッパ10
2aに当接させて、求心バイス101で固定する。そし
て、木口加工機構111により木口にホゾ穴を加工す
る。
【0071】次に、木口加工機構111を手動でレール
113に沿って旋回させ、手前側で固定しておき、求心
バイス101による木材Wの固定を解除し、ストッパ1
02aを木材Wの通路107から外す。
【0072】そして、木材Wの上面の加工に移り、に
示すように、木材Wを右側にスライドさせ、所望の位置
にホゾ穴を加工するが、動作については、第一実施例と
同じであるので説明を省略する。
【0073】さらに、木材Wの左木口の加工に移り、
に示すように、木材Wを右側にスライドさせ、一旦木材
Wの左木口をストッパ102bより右側に位置させる。
そして、ストッパ102bを木材Wの通路107に突出
させ、木材Wの左木口をストッパ102bに当接させ
て、求心バイス101で固定する。
【0074】次に、木口加工機構111を手動でレール
113に沿って旋回させ、ドリル125が元の左側の位
置とは180°反転した位置に木口加工機構111を固
定する。そして、木材Wの右木口を加工したのと同様に
して左側も加工する。最後に、求心バイス101による
木材Wの固定を解除し、木材Wを右側にスライドさせ、
次工程に送る。
【0075】以上のように構成された柱材加工装置11
0によれば、第一実施形態の柱材加工装置4と同様に長
尺の木材Wを途中で方向を変えることなく直線的に移動
させるだけで両木口の加工が行なえるので、作業場のス
ペースの有効利用が図れる。また、柱材加工装置4と同
様に、両木口のホゾ穴の加工は、ストッパ102a,1
02bにより木材Wの位置が決められるので木材Wの墨
付けを省くことができる。
【0076】また、第一実施例の木材加工装置1に第二
実施例の木口加工機構111を使用しても、第一実施例
と同様にして木材加工装置(図示略)の占有面積を小さ
くでき、作業スペースの有効利用が図れる。
【0077】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)第一実施形態の木材加工装置において、平面交差
状の配列や平面平行状の配列など工場の作業スペースに
応じて適宜各加工装置の配列を変更すること。 (2)第一実施形態の横架材加工装置において、スリッ
ト溝の切削時に、仮切削を行なわず1段階のみで行なう
ようにすること。 (3)第一実施形態の横架材加工装置において、スリッ
ト溝の切削を3段階以上で行なうようにすること。 (4)第一実施形態の横架材加工装置において、スリッ
ト溝カッターを木口の下側から上方向へ引き上げること
によりスリット溝を切削すること。
【0078】(5)第一実施形態の横架材加工装置にお
いて、木材の下側から垂直穴を加工できるように、木材
の通路の下側にも垂直穴加工機構を設けること。 (6)第一実施形態又は第二実施形態の柱材加工装置に
おいて、木材の下側から垂直穴を加工できるように、木
材の通路の下側にも垂直穴加工機構を設けること。 (7)第一実施形態又は第二実施形態の柱材加工装置に
おいて、木材の側面に水平穴を加工できるように、第一
実施形態の横架材加工装置と同様な水平穴加工機構を設
けること。 (8)第二実施形態の柱材加工装置において、制御装置
を木口加工機構のフレームにではなく、基部に固定する
こと。
【0079】
【発明の効果】本発明の横架材加工装置、柱材加工装
置、及び、木材加工装置は、上記の通り構成されている
ので、長尺の木材Wを途中で方向を変えることなく直線
的に移動させるだけで両木口の加工が行なえるので、作
業場のスペースの有効利用が図れるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る木材加工装置の平
面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る横架材加工装置の
斜視図である。
【図3】同横架材加工装置の溝カッターの平面図であ
る。
【図4】同横架材加工装置のスリット溝加工機構の正面
図である。
【図5】同横架材加工装置の正面図である。
【図6】同横架材加工装置のストッパ機構の斜視図であ
る。
【図7】同横架材加工装置による木材の加工動作を時系
列的でに示した正面図である。
【図8】本発明の第一実施形態に係る柱材加工装置の斜
視図である。
【図9】同柱材加工装置の正面図である。
【図10】同柱材加工装置による木材の加工動作を時系
列的でに示した正面図である。
【図11】本発明の第二実施形態に係る柱材加工装置の
斜視図である。
【図12】同柱材加工装置による木材の加工動作を時系
列的でに示した平面図である。
【図13】接合金具工法による接合金具を使用した木材
の接合について示した斜視図である。
【図14】横架材の両木口にスリット溝及び凹溝を切削
するための従来の溝加工機と、同機による切削作業とを
示す平面図である。
【図15】柱材の両木口にホゾ穴を加工する従来の柱材
加工装置と、同機による穴あけ作業とを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 木材加工装置 2 カットソー 3 横架材加工装置 4 柱材加工装置 8 昇降機構 10 溝切削機構 11 側面加工機構 12 上面加工機構 13 木材保持機構 29 溝カッター 35 通路 80 木口加工機構 81 上面加工機構 82 木材保持機構 88 昇降機構 98 ドリル前後動機構 106 ドリル 107 通路 110 柱材加工装置 111 木口加工機構 125 ドリル 128 旋回移動機構 130 ドリル前後動機構
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27F 1/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される円盤状の溝カッターと、
    前記溝カッターを下降及び上昇させる昇降機構と、横架
    材が水平方向へ直線的に通過可能な通路と、前記通路の
    途中において下降又は上昇する溝カッターの半径方向の
    一方縁及び他方縁に各々当たるように設定された第一ワ
    ーク加工位置及び第二ワーク加工位置とを備え、前記横
    架材の一端側の木口が下降又は上昇する前記溝カッター
    の一方縁により切削加工されるよう前記通路の一方側か
    ら前記第一ワーク加工位置にセットされ、前記横架材の
    他端側の木口が下降又は上昇する前記溝カッターの他方
    縁により切削加工されるよう前記通路の他方側から前記
    第二ワーク加工位置にセットされるように構成された横
    架材加工装置。
  2. 【請求項2】 前記横架材の一端側の木口を前記第一ワ
    ーク加工位置に位置決めして前記横架材を保持する木材
    保持機構と、前記横架材の他端側の木口を前記第二ワー
    ク加工位置に位置決めして前記横架材を保持する木材保
    持機構とを備えた請求項1記載の横架材加工装置。
  3. 【請求項3】 前記通路の途中にある横架材の側面に棒
    状体挿入穴を加工する側面加工機構を備えた請求項1又
    は2記載の横架材加工装置。
  4. 【請求項4】 前記通路の途中にある横架材の上面にホ
    ゾ穴を加工する上面加工機構を備えた請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載の横架材加工装置。
  5. 【請求項5】 回転駆動される円盤状の溝カッターと、
    前記溝カッターを下降及び上昇させる昇降機構と、横架
    材が水平方向へ直線的に通過可能な通路と、前記通路の
    途中において下降又は上昇する溝カッターの半径方向の
    一方縁及び他方縁に各々当たるように設定された第一ワ
    ーク加工位置及び第二ワーク加工位置とを備えた横架材
    加工装置を使用し、 前記横架材の一端側の木口を前記通路の一方側から前記
    第一ワーク加工位置にセットし、 前記溝カッターを下降又は上昇させて該溝カッターの一
    方縁により前記横架材の一端側の木口に溝を切削加工
    し、 前記溝カッターを上昇又は下降させて前記横架材を前記
    通路の他方側へ直線的に通過させ、 前記横架材の他端側の木口を前記通路の他方側から前記
    第二ワーク加工位置にセットし、 前記溝カッターを下降又は上昇させて該溝カッターの他
    方縁により前記横架材の他端側の木口に溝を切削加工す
    ることを特徴とする横架材加工方法。
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