JP3133646B2 - ダイバーシチ装置 - Google Patents

ダイバーシチ装置

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JP3133646B2
JP3133646B2 JP07173574A JP17357495A JP3133646B2 JP 3133646 B2 JP3133646 B2 JP 3133646B2 JP 07173574 A JP07173574 A JP 07173574A JP 17357495 A JP17357495 A JP 17357495A JP 3133646 B2 JP3133646 B2 JP 3133646B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は時分割により通信を行う
移動通信において、移動機の移動に伴って発生するフェ
ージングによる受信レベル劣化を基地局側で改善するダ
イバーシチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移動通信においては、移動局の移動に伴
って発生するフェージングによって受信レベルが劣化
し、通信の品質が低下するという欠点があった。この欠
点を解決する手段として、例えば特開平2−19223
0号公報(H04B7/04)に記載されているような
ダイバーシチ技術が従来から知られている。この従来技
術においては、同一の無線周波数により送受信を行い、
送受信の切換は時間を分割して行うと共に受信時に検波
後ダイバーシチにより選択されたアンテナを送信用アン
テナとして使用するものであり、図4に示すように構成
される。
【0003】図4において、空間的に隔てて配置された
アンテナ1、2によって受信された信号はそれぞれサー
キュレータ3、4を介して受信回路5、6にそれぞれ入
力される。受信回路5、6の出力はそれぞれ復調回路
7、8に入力されると共に、一部は制御回路9に入力さ
れる。制御回路9は受信回路5、6の出力信号レベルを
測定し、それらの比較を行う。比較の結果、信号レベル
の高い方の信号枝に接続されている復調回路を選択制御
信号がスイッチ回路10に出力される。選択された復調
回路の出力はディジタルアナログ変換回路11に入力さ
れて、受信アナログ信号が出力端子12に出力される。
【0004】一方、入力端子13に入力されるアナログ
信号は、アナログディジタル変換回路14によりディジ
タル信号に変換される。このディジタル信号は、変調器
15において変調が行われる。変調された信号は周波数
変換、増幅等を行う送信回路16に入力され、スイッチ
回路17に入力される。このとき、上述のとおり制御回
路9は直前の受信時において選択された選択枝を記憶し
ており、この選択枝に属するアンテナを選択する制御信
号をスイッチ回路17に出力している。従って送信信号
はこのスイッチ回路10にて選択されたアンテナより送
信されるものである。
【0005】ところで、上述の従来技術を例えば携帯電
話の基地局に応用しようとした場合、1系統の送信回路
16にて送信信号の増幅が行われた後に、スイッチ回路
17を介してアンテナ1、2のいずれか一方より送信さ
れるよう構成されているため、スイッチ回路のロスを考
慮すると、所定の出力を得るためにはかなり大出力のパ
ワーアンプが必要となる。この様な大出力のパワーアン
プは非常に高価であるばかりか、消費電力および発熱量
も大きいという問題点がある。また、スイッチ回路17
は、このような大電力を線形性よくスイッチングする必
要があり、このようなスイッチ回路も高価であるという
問題点があった。さらに、パワーアンプが故障した場
合、送信が不可能になってしまうという重大な問題点も
あった。
【0006】そこで、この従来技術の問題点を改善する
ため、本出願人は特願平7−125249号を出願して
いる。この出願は、同一の無線周波数により送受信を行
い、送受信の切換は時間を分割して行うと共に受信時に
検波後ダイバーシチにより選択されたアンテナを送信用
アンテナとして使用するものであり、図2に示すように
構成される。
【0007】図2は、アンテナ4本を有する4ブランチ
検波後選択ダイバーシチ方式によるものである。
【0008】図2において、101、102、103、
104はそれぞれ空間的に距離を隔てて配置された送信
受信兼用アンテナであり、図示しないシステム制御回路
から送出される送信/受信切換信号によって所定のタイ
ミングで切り換えられる送受切換手段としての送受切換
スイッチ105、106、107、108に接続されて
いる。109、110、111、112は送受切換スイ
ッチ105〜108を介して各アンテナ101〜104
に接続される受信回路であり、各アンテナから入力する
信号の周波数変換、帯域制限、増幅等を行う。この各受
信回路109〜112にて受信される信号はダイバーシ
チ受信のための受信アンテナ選択スイッチ113に送出
されると共に、その受信レベル(RSSI)が測定さ
れ、この測定結果がRSSI比較回路114に送出され
る。RSSI比較回路114では各受信回路からのRS
SIを比較し、受信レベルの最も高いアンテナを選択す
る制御信号を受信アンテナ選択スイッチ113に送出
し、この切換スイッチ113を制御する。この結果、ア
ンテナ101〜104のうち、受信レベルが最大のアン
テナにて受信される信号が復調回路115に送出され、
ディジタル信号の復調が行われ、このようにして検波後
選択ダイバーシチが行われる。
【0009】一方、送信信号は変調回路116にて所定
の変調が行われ、送信回路117にて周波数変換が行わ
れた後、送信アンテナ選択スイッチ118に送出され
る。ところで、各アンテナ101〜104には送受切換
スイッチ105〜108を介してパワーアンプ119、
120、121、122が接続されるよう構成されてお
り、これら各パワーアンプ119〜122は送信アンテ
ナ選択スイッチ118に接続されている。送信アンテナ
選択スイッチ118は、受信アンテナ選択スイッチ11
3と同様、RSSI比較回路から出力される制御信号に
より切換制御され、従って送信回路117から出力され
る送信信号は、パワーアンプ119〜122のうち、受
信レベルが最大であったアンテナに接続されているもの
によって増幅され送信される。
【0010】なお、送信期間において送信アンテナ選択
スイッチ118で選択されないパワーアンプは不動作と
なるように制御される。
【0011】図3は図2のさらに送信部を詳細に記述し
た従来例のブロック図である。
【0012】図3において、パワ−アンプ119、12
0、121、122出力は各々カップラ123、12
4、125、126に接続されている。
【0013】カップラ123〜126は、各パワ−アン
プ出力をモニタしたり、送信出力を制御するために挿入
され、各パワ−アンプモニタ出力の中で動作中の送信系
を切換えスイッチ127を介して1系統モニタ出力を選
択切り換える。
【0014】このようなカップラ123〜126は通常
誘電体基板上にマイクロストリップラインで形成され、
各送信系に直列に挿入される主ラインと、主ラインに対
しある間隙を持って並行に配列され高周波的に結合した
副ラインと、終端抵抗で構成される。このカップラの結
合度は通常15〜20dB程度が選ばれる。
【0015】その後オートパワ−コントロ−ル回路12
8では、図示しないシステム制御回路からの制御信号に
基づき、送信回路117内部に配置された可変アッテネ
−タへの制御信号を発生し、送信部のフィ−ドバックル
−プを形成することにより、送信出力を安定に制御した
り、段階的に出力制御を行ったりする。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の図3
の従来技術ではモニタ用カップラはパワ−アンプと同数
必要となる。
【0017】さらに各カップラモニタ出力の切換えスイ
ッチ127についても、切換えスイッチ118と同じS
P4Tスイッチが必要となる。この切換えスイッチ11
8及び127は、破線のSPDTスイッチ3個を組合わ
せて構成される。SPDTスイッチはSP4Tスイッチ
に比べ、コンシュ−マ通信の分野では汎用的であり、S
P4Tスイッチよりも多用されている。またSPDTス
イッチ3個の方がSP4Tスイッチ1個より一般に安価
であることが多い。ところが、このような切換えスイッ
チの構成では、RSSI比較回路114からの供給され
るスイッチ切換え制御信号が各スイッチごとに必要とな
る。
【0018】従って、上記従来技術では部品点数や制御
信号などの信号配線数も多くなり、回路規模が大きく複
雑になっていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の従来技術
の問題点を解決するものであり、単一の周波数で送信、
受信を行うとともに空間的に距離を隔てて配置された少
なくとも2以上の複数の送受信兼用アンテナにてダイバ
ーシチ送受信を行うダイバーシチ装置において、送信/
受信切換信号によって切換えられる送受切換手段と、該
送受切換手段を介して前記複数のアンテナに各々接続さ
れる複数の受信回路と、該複数の受信回路にて検出され
る各アンテナの受信レベルを比較する比較回路と、前記
送受切換手段を介して前記複数のアンテナに各々接続さ
れる複数のパワーアンプと、前記比較回路の比較結果に
基づいて送信信号を前記複数のパワーアンプのいずれか
1つに送出する送信アンテナ選択スイッチ手段と、前記
複数のパワ−アンプ出力ラインの内、2ライン出力の間
に対称に配置され出力をモニタするカップラを有するこ
とを特徴とするものである。
【0020】さらに本発明は、このカップラモニタ出力
を入力し、このモニタ出力の内のいずれか1つを選択し
切換え出力する切換えスイッチとを有することを特徴と
するものである。
【0021】
【作用】本発明によれば、ダイバーシチ受信がおこなわ
れるとともに、受信回路によって検出される受信レベル
に基づいて送信アンテナスイッチが切り換え制御され、
各アンテナに設けられた複数のパワーアンプの一つによ
って送信信号が増幅され、送信される。
【0022】送信出力モニタ用のカップラが兼用される
ため、配置されるカップラの数を減少することができ
る。
【0023】さらに、カップラモニタ出力を切換える切
換えスイッチの個数も減少でき、スイッチ切換え制御信
号数も減少させることができる。
【0024】従って、部品点数や信号配線数などの回路
規模を減少させることができ、小型・低価格化を実現す
ることができる。
【0025】
【実施例】以下図面に従って本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明による実施例を示すブロック図であ
る。なお、図2、図3の従来技術と同一の構成には同一
の図番を付し説明を省略する。
【0026】図1において、端子116aから入力され
る変調された送信信号は送信回路117にて周波数変換
が行われた後、送信アンテナ選択スイッチ118に送出
される。
【0027】送信アンテナを選択するSP4T切換えス
イッチ116内部回路は例えばSPDT切換えスイッチ
が3個で構成される。
【0028】送信アンテナ選択切換えスイッチ118に
は、RSSI比較回路114から出力される制御信号1
14a〜114cにより切換え制御され、従って、送信
回路から出力される送信信号は、パワーアンプ119〜
122のうち、受信レベルが最大であったアンテナに接
続されているものによって増幅され送出される送信ダイ
バーシチが行われる。
【0029】なお、送信期間において送信アンテナ選択
スイッチ118で選択されないパワーアンプは不動作と
なるように制御される。
【0030】パワーアンプ119〜120及び121〜
122には各々出力をモニタするためのカップラ129
及び130が設けられている。
【0031】カップラ129及び130では、各々送信
系統2本の主ラインに対して並行で且つ同一の間隙を持
ち対称に配置され高周波的に結合されているカップララ
インにより、パワーアンプ119または120、及びパ
ワーアンプ121または122から出力される送信信号
をモニタする。
【0032】このような対称構成のカップララインを挿
入することにより、両主ラインのいずれか一方からモニ
タ出力される送信信号が1個のカップラで兼用できる。
【0033】また、カップラ129と130のモニタ出
力は1個のSPDT切換えスイッチ127に入力され
る。この切換えスイッチへ供給される切換え制御信号1
14aはRSSI比較回路114から供給され、現在動
作中のいずれか1系統のパワーアンプの送信系統からの
モニタ出力が選択される。
【0034】その後、このモニタ出力を利用してオート
パワーコントロール回路128において、アンテナから
送出される送信出力レベルが所定値となるよう安定に制
御したり、場合によっては図示しないシステム制御回路
からの指示により送信出力を段階的に変化させたりする
ための制御信号を発生させる。
【0035】さらにオートパワーコントロール回路12
8出力は、送信回路117に入力され、内部の可変アッ
テネータのアッテネータ量を制御するなどの方法によ
り、送信部のフィードバックループが形成され、上記送
信出力制御が行われる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるダイバ
ーシチ装置は、複数の送受信兼用アンテナの夫々に設け
られた送信信号を増幅する複数のパワーアンプ出力に対
して、2系統のパワーアンプ出力ラインの間に対称とな
るようカップララインを配置してモニタ出力を兼用する
ことにより、カップラ数が減少できる。
【0037】また、各カップララインのモニタ出力を切
換えスイッチにて選択切換える構成としたので、スイッ
チなどの回路部品点数や制御信号などの信号配線数を減
らし回路規模を小さくすることができる。
【0038】従って、システム全体の小型化と低価格化
が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】従来技術を説明するブロック図である。
【図3】従来技術を示すブロック図である。
【図4】従来技術を示すブロック図である。
【符号の説明】
101、102、103、104 送受信兼用ア
ンテナ 105、106、107、108 送受切換手段
(切換スイッチ) 109、110、111、112 受信回路 113 受信アンテナ
選択スイッチ 114 RSSI比較
回路 115 復調回路 116 変調回路 117 送信回路 118 送信アンテナ
選択スイッチ 119、120、121、122 パワーアンプ 123、124、125、126 カップラ 127 モニタ出力選
択スイッチ 128 オートパワー
コントロール回路 129、130 カップラ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/00 - 3/46 H01Q 21/00 - 25/04 H04B 1/02 - 1/04 H04B 1/38 - 1/58 H04B 7/00 H04B 7/02 - 7/12 H04B 7/24 - 7/26 113 H04L 1/02 - 1/06 H04Q 7/00 - 7/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一の周波数で送信、受信を行うととも
    に空間的に距離を隔てて配置された少なくとも2以上の
    複数の送受信兼用アンテナにてダイバーシチ送受信を行
    うダイバーシチ装置において、 送信/受信切換信号によって切換えられる送受切換手段
    と、 該送受切換手段を介して前記複数のアンテナに各々接続
    される複数の受信回路と、 該複数の受信回路にて検出される各アンテナの受信レベ
    ルを比較する比較回路と、 前記送受切換手段を介して前記複数のアンテナに各々接
    続される複数のパワーアンプと、 前記比較回路の比較結果に基づいて送信信号を前記複数
    のパワーアンプのいずれか1つに送出する送信アンテナ
    選択スイッチ手段と、 前記複数のパワーアンプ出力ラインの内2ライン出力の
    間に対称に配置され出力をモニタするカップラとを有す
    ることを特徴とするダイバーシチ装置。
  2. 【請求項2】 前記カップラモニタ出力を入力し、モニ
    タ出力の内のいずれか1つを選択切換え出力する切換え
    スイッチとを有することを特徴とする請求項1記載のダ
    イバーシチ装置。
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