JP3133610B2 - Pu/pa同心円型複合弾性繊維の製造方法 - Google Patents

Pu/pa同心円型複合弾性繊維の製造方法

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JP3133610B2 JP06150524A JP15052494A JP3133610B2 JP 3133610 B2 JP3133610 B2 JP 3133610B2 JP 06150524 A JP06150524 A JP 06150524A JP 15052494 A JP15052494 A JP 15052494A JP 3133610 B2 JP3133610 B2 JP 3133610B2
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一夫 藤村
正三 藤本
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタンエラストマ
ーを芯成分ポリアミドを鞘成分とする同心円型複合弾
性繊維の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリウレタン100%の弾性糸
はゴム弾性のみで、その伸長度は400〜500にも達
し、そのままでは使用しにくい為、その伸長度を200
〜300%迄制御する方法として、ウレタン弾性糸に捲
縮加工糸又はフラットヤーン等を一重又は二重に巻き付
けた、いわゆるカバリング糸が使用されている。しか
し、このようなカバリング糸は生産性が劣り、更にはカ
バリング工程が付与されるためにコストが高くなり、し
かも、カバリング糸には捲縮加工糸のもつ嵩高性を望む
ことができないのが現状である。
【0003】一方、カバリング糸の持つ欠点を解消せん
として、熱収縮性の異なる重合体をサイドバイサイド型
や偏心シースコア型に貼合わせた潜在捲縮能を有し、一
方の成分にポリウレタンエラストマーを用い、他方の成
分にポリアミドを用いた複合繊維が、特公昭55−36
725号,特公昭55−27175号公報に提案されて
いる。かかる複合繊維は捲縮性能が優れているが、ポリ
ウレタンエラストマー自身の弾性特性はほとんど利用さ
れていない。これら複合繊維においては、それ自身弾性
を呈するウレタンエラストマーを用いながらも複合繊維
という形の捲縮利用にのみ終始し、前記、「弾性」の利
用ひいては捲縮と弾性の相乗的利用による高ストレッチ
化については何等注目されていなかったのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
従来技術の欠点を解消すべく鋭意検討した結果、ポリウ
レタンエラストマーとポリアミドとを特定の芯鞘状態に
し、その後の延伸,弛緩,熱(湿熱)処理とにより嵩高
性と弾性的性質に加えて、エラストマー特有の弾性的性
質をも合わせ持つ弾性繊維を簡易かつ安価に製造するこ
とが出来る方法を見出し本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリウ
レタンエラストマーを芯成分、ポリアミドを鞘成分とす
る複合弾性繊維糸を複合溶融紡糸して得た未延伸糸を延
伸,弛緩,熱処理を連続的に行うに際し、 複合繊維
の横断面の形状が同心円である事、 芯/鞘の体積比
が3/1〜70/1である事、 弛緩が70〜90%
である事、熱処理が湿熱で且つ処理温度は65〜95
℃である事の条件が満足される如く処理して得られるこ
とを特徴とする複合弾性繊維の製造方法である。
【0006】この芯/鞘成分の複合比Xは断面積比で3
〜70の範囲にあり、好ましくは10〜50、である。
複合比Xが3未満になると、得られる糸の弾性回復性、
高温での回復性、耐熱性が不足する。逆にこの比率が7
0を越えると、鞘成分が破けたり、芯成分が糸表面に露
出し易くなり、紡糸性などに悪影響を及ぼすので好まし
くない。
【0007】複合糸に回復性と耐熱性の機能を充分に持
たせるためには、の架橋密度が15以上であり、か
つ、芯/鞘複合比Xとこの架橋密度Y(μmol/g)
との間には、Y≧−X+35 の関係式が常に成立する
ように構成することが好ましい。即ち、芯成分中のポリ
ウレタンの架橋密度が少ない場合には、複合比Xを上式
にしたがって芯成分の比率をあげる必要があり、逆に芯
成分中のポリウレタンの架橋密度が多い場合には複合比
の適用範囲をひろげること、すなわち、鞘成分の比率を
多くすることができる。
【0008】次に芯鞘の複合形態としては、同芯型芯鞘
状であるが、該複合糸の断面形状としては、円、又は楕
円などの非円形のものでも構わない。
【0009】次に本発明複合弾性糸の製造法について述
べる。本発明の溶融複合紡糸は、熱可塑性ポリウレタン
を溶融押し出しする部分、そして好ましくは架橋密度を
多くするためポリイソシアネートを添加し混合する部
分、鞘成分を溶融押し出しする部分及び公知の芯鞘型複
合紡糸口金を有する紡糸ヘッドを備えた溶融複合紡糸装
置により実施することが好適である。紡糸中にポリイソ
シアネートを添加するために用いられる装置としては公
知の装置を使用することができる。ポリイソシアネート
を溶融状態のポリウレタンに添加,混合する部分には、
回転部を有する混練装置を使用することも可能である
が、より好ましくは静止系混練素子を有する混合装置を
用いることである。静止系混練素子を有する混合装置と
しては公知のものを用いることができる。静止系混練素
子の形状及びエレメント数は、使用する条件により異な
るものであるが、熱可塑性ポリウレタンとポリイソシア
ネートとが複合糸口金から吐き出される前に充分に混合
が完了しているように選定することが肝要であり、通常
20〜90エレメント設ける。このようにしてポリイソ
シアネートが混合されたポリウレタンを芯成分とし、別
の押出機により鞘成分を溶融し、両者を公知の芯鞘複合
口金に導いて紡糸すれば本発明の複合糸が得られる。
尚、芯鞘の複合比は両成分の吐出量を変えることにより
容易に調整できる。
【0010】かくして得られた複合紡出糸を本発明の目
的とするフィット性に富み、寸法安定性のよい、更にエ
ラストマー自身の弾性とを共に利用しうるようにした伸
縮弾性糸と成すには、得られた紡出糸を延伸と同時に弛
緩熱(湿熱)処理し、弛緩熱処理するに際し、下記の条
件を満足することが肝要である。延伸直後の熱(湿熱)
処理温度は65〜95℃とすることが必要であり、処理
温度が65℃未満の場合寸法安定性の面で好ましくな
く、又、エラストマーの特徴である弾性が顕著に現れな
いことがある。一方弛緩率も70〜90%必要である
が、延伸ドラフトにより適宜選択する事が出来るが、延
伸ドラフトが高い場合は弛緩率を高めにとらなければ寸
法安定性およびエラストマーの特性である弾性が現れな
いことがある。特に、エラストマーの特性であるゴム弾
性を顕著に発現さすためには弛緩率を高く前述の範囲7
0〜90%に調節することが大切である。この時の弛緩
率が70%未満であるとエラストマーの特性である、弾
性を引き出す事が出来ず、本発明の目的である弾性を有
する複合糸を得る事が出来ない。尚、弛緩率は下記式で
決定される。 弛緩率(%)=(延伸時の糸速−捲き取り時の糸速)/
捲き取り時の糸速×100
【0011】
【発明の効果】以上、説明した如く、本発明によれば、
ポリウレタンエラストマーとポリアミドとを前述した
、の条件で複合紡糸し、次いで前述したの延
伸,弛緩,熱(湿熱)処理条件のもとに処理することに
より、エラストマー自身の弾性を十二分に引き出せた複
合弾性繊維を製造する事ができる。得られた複合弾性繊
維は、従来にない高伸長時の弾性回復性及び弾性力に
れ、かつ寸法安定性とフィット性にすぐれ、パンテイス
トッキングやストレッチ織編物等に極めて有用である。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれにより限定されるものでない。実施例中、糸
の特性値は、紡糸した複合糸を室温で5日間放置した
後、更に延伸弛緩熱(湿熱)処理後のものを試料とし、
次の測定法により測定した。(1)190℃熱セット回
復率:室温にて30%伸長した複合糸を190℃の乾熱
で1分間熱処理し、次いで室温にて緩和させた時の回復
率、すなわち 190℃回復率(%)=伸長時の長さ−セット後の長さ
/(伸長時の長さ−原長)×100 である。ここで原長をLOとすれば、伸長時の長さは
1.3LOとなる。また、セット長とは、室温で緩和さ
せた時の試料長である。従ってこの値の小さい方が耐熱
性に優れていることを示す。 (2)伸長回復率:室温下で100%伸長−緩和を2回
繰り返した後、次式で計算される値この値が大きいほ
ど、回復性に優れることを表す。 伸長回復率(%)=2回目の50%伸長時における復時
強力/2回目の50%伸長時における往時強力×100 (3)クリープ温度:荷重12.5mg/d,昇温速度
70℃/分での温度〜伸びのクリープ曲線において40
%伸びた時の温度を測定する。温度が高い方が耐熱性が
良好であることを意味する。
【0013】実施例1 芯成分の熱可塑性ポリウレタンの溶融時に、一方のポリ
イソシアネート化合物を該供給装置により注入し、静止
型混練素子30エレメントを有する混練装置にて両成分
を混練して芯成分とし、他方鞘成分を押し出し機により
溶融し、同心円状の芯鞘複合紡糸口金(ノズル径0.5
mm)に導き芯/鞘の複合比および架橋密度を種々に変
えて紡糸し、捲き取り速度600m/分にてボビンに捲
き取り40デニールモノフィラメントの複合弾性糸を得
た。次いで、延伸熱処理装置により、弛緩率90%で9
2℃の湿熱処理を行った。
【0014】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−193915(JP,A) 特開 平1−118619(JP,A) 特開 平4−108102(JP,A) 特開 平4−11021(JP,A) 特開 平6−25921(JP,A) 特開 平5−302214(JP,A) 特公 昭55−27175(JP,B2) 国際公開92/408(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 8/00 - 8/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタンエラストマーを芯成分、ポ
    リアミドを鞘成分とする複合弾性繊維糸を複合溶融紡糸
    して得た未延伸糸を延伸,弛緩,熱処理を連続的に行う
    に際し、 複合繊維の横断面の形状が同心円である
    事、 芯/鞘の比体積が3/1〜70/1である事、
    弛緩が70〜90%である事、熱処理が湿熱で且
    つ処理温度は65〜95℃である事の条件が満足される
    如く処理して得られることを特徴とする複合弾性繊維の
    製造方法。
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