JP3133169B2 - エアゾール用ペースト状切削油剤 - Google Patents

エアゾール用ペースト状切削油剤

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JP3133169B2
JP3133169B2 JP26346492A JP26346492A JP3133169B2 JP 3133169 B2 JP3133169 B2 JP 3133169B2 JP 26346492 A JP26346492 A JP 26346492A JP 26346492 A JP26346492 A JP 26346492A JP 3133169 B2 JP3133169 B2 JP 3133169B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属工作物のタッピン
グ加工、孔あけ加工時に使用するエアゾール用ペースト
状切削油剤に関する。より詳しくは、たとえば金属工作
物に、ねじタップでねめじを切るばあい、およびドリル
で孔あけ加工を施すばあいに使用される、通常、金属缶
製容器に入れて用いられるエアゾール用ペースト状切削
油剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属工作物にねじタップでめ
ねじを切るとき、常時タッピング加工を行なっている工
場では、専用機で液状切削油剤を加工部に循環させてタ
ッピング加工を行なっている。タッピング加工を常に行
なうのではないばあい、たとえば、連続数十箇所くらい
の少ない箇所の加工のばあい、またはタッピング専用機
ではない機械で加工するばあいは、専用機で切削油剤を
循環させることはなく、たとえば、液状の切削油剤をエ
アゾールにしたものを加工部にスプレー塗布してタッピ
ング加工している。液状の切削油剤は、エアゾール化し
やすく、流動性ゆえに塗布性がよい。
【0003】反面、液状の切削油剤は、その流動性ゆえ
に、手回しタップやボール盤タップでタッピング加工を
行なうばあいに用いると、すぐに流下するので、加工部
に切削油剤を逐次補給しなければならないという不便を
伴う。このことは、孔あけ加工のばあいも同様である。
【0004】この流下を阻止するためには、切削油剤が
一般的使用温度10℃〜40℃において流下しにくいペ
ースト状であることが要される。ペースト状の切削油剤
は、加工部に適用されたときは流下しないが、実際にタ
ッピング加工や孔あけ加工を始めると摩擦熱により溶融
して加工面全体にゆきわたり切削油剤としての効果を発
現する。ところで、従来のペースト状切削油剤は、切削
性をよくする潤滑成分を主成分とし、これにペースト化
剤を加え、さらに調整剤を加えて調製されている。この
うちペースト化剤としては、石油系もしくは合成系の各
種ワックス、動物性もしくは植物性油脂またはその水素
添加物、ペトロラタム、ラノリンなどが用いられてお
り、使用環境、特に前述の使用温度に合わせ、各種ペー
スト化剤の融点を考慮し、加工部に適用したときは流下
しないが加工中には摩擦熱により溶融するように、単独
または組み合わせて配合されている。その結果、ペース
ト状の切削油剤は30℃〜50℃の融点を有する。
【0005】このペースト状切削油剤はハケで塗布する
ことができるが、連続数十箇所以上の加工に用いるばあ
い、ハケ塗布では作業性が非常にわるい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、ペースト状切
削油剤をエアゾール化してスプレー塗布することが望ま
れる。しかし、従来のペースト状切削油剤に含まれる前
述のペースト化剤は、それぞれのペースト化剤の融点よ
り低い温度では温度による硬さ変化が非常に大きい。し
たがって、従来のペースト状切削油剤を携帯スプレーに
適用して連続的にスプレーしたばあい、エアゾールのガ
スの減圧、溶剤の気化熱により、エアゾールの温度が低
下し、油脂、ワックスが固化・結晶化し、スプレーのパ
イプライン、ノズルなどに詰まり、切削油剤の吐出不良
を起こす。同様の現象が低温下にスプレーしたばあいに
も起こる。
【0007】本発明は前記問題点に鑑みなされたもので
あり、様々な気候、地域、用途において使用できるとと
もに、連続使用の可能なエアゾール用ペースト状切削油
剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属石ケンを
ペースト化剤として用いてなるエアゾール用ペースト状
切削油剤に関する。本発明のエアゾール用ペースト状切
削油剤は、ペースト化剤の調製に金属セッケンを用いる
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明によれば、ペースト化剤の調製に金属石
ケンを用いることにより、切削油剤のペースト状態を幅
広い使用温度で維持することができ、またエアゾール化
したばあいにもエアゾール化が容易で長時間詰まること
なく使用することができる。その理由は明らかではない
が、従来、種々の融点のペースト化剤を組み合わせて目
的とする使用温度を有するペースト状切削油剤をえてい
たのに対し、本発明では金属石ケンを用いてペースト化
したとき、えられるペーストが広い温度範囲においてち
ょう度があまり変化しないという性質を利用し、ちょう
度の融点依存性を大きく緩和しているからであると思わ
れる。
【0010】
【実施例】本発明のエアゾール用ペースト状切削油剤
は、基本的に、金属石ケンと基油とから調製されたグリ
ース、切削性向上剤および調整剤を含んでなる。
【0011】本発明の切削油剤は、たとえば、グリース
状ペースト化剤を基準に10〜20重量%の金属石ケン
と基油とから調製されたグリース状ペースト化剤を6〜
25重量%、切削性向上剤を10〜85重量%、調整剤
を5〜40重量%、その他の成分を0〜10重量%含ん
でなる。防錆剤含量は1重量%以下が好ましい。さら
に、従来のワックスなどのペースト化剤を2重量%以下
の量で含んでもよい。金属石ケン含量は、好ましくは
0.6〜5.0重量%、より好ましくは0.5〜4.5
重量%である。金属石ケンの含有量がより少なくなると
スプレー時流下しやすくなり、より多くなると組成物が
硬くなり、タップ部への侵入が少くなり、性能がわるく
なる傾向がある。なお、これらの含量は、全て、切削油
剤全体の重量を基準としている。
【0012】本発明においてペースト化剤の調製に用い
る金属石ケンは、脂肪酸と金属のケン化物である。脂肪
酸としては、たとえば、酢酸、カプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリ
ン酸、12ヒドロキシステアリン酸、ベヘニン酸、サリ
チル酸、フタル酸、安息香酸、パーム脂肪酸、牛脂脂肪
酸、牛脂硬化脂肪酸、魚油脂肪酸、魚油硬化脂肪酸、ひ
まし油脂肪酸、ひまし油硬化脂肪酸、ナフテン酸などが
あげられる。脂肪酸は、その性質およびえられる切削油
剤の所望の性質により2種以上を任意に組み合わせて用
いることができる。脂肪酸の炭素数が大きくなると増ち
ょう効果が少なくなり、小さくなると増ちょうしなくな
る傾向があり、12ヒドロキシステアリン酸のリチウム
石けんは増ちょう効果がよい。またAl石けんには安息
香酸と炭素数8〜22の連鎖の脂肪酸を使用すると増ち
ょう効果がよい。さらに一般的なCa石けんでは水を
0.2〜0.01%含有しているが、炭素数3〜22の
直鎖の脂肪酸を組み合わせることにより、水がなくても
増ちょうするなどの性質があるので、脂肪酸の炭素数は
3〜22、とくに5〜22の範囲で選ぶことが望まし
い。
【0013】石けんの金属としては、一般的にグリース
に使用される石けんのNa、Ca、Al、Ba、Liな
どを用いることもできるが、増ちょう効果がよい点から
リチウムまたはアルミニウムが特に好ましい。さらには
ベントン、シリカゲルなどの無機増ちょう剤が使用可能
であるが、切削性向上剤などの影響が受けやすく好まし
いとはいえない。アルミニウムを用いたばあいの石けん
はAl(OH)(OCOR)2 またはAl(OH)(O
CR1 )(OCOR2 )であり、ナトリウム、カルシウ
ム、バリウムを用いたばあいの石けんも用いることがで
きるが、ペースト化剤として多く加えなければならず、
そのため切削油剤の流動性が少し悪くなる点を考慮しな
ければならない。複数の種類の金属石けんを使用するば
あい、金属と脂肪酸の組み合わせとして、同一の金属と
異種の脂肪酸、異種の金属と同種の脂肪酸、および異種
の金属と異種の脂肪酸のいずれの組み合わせも適用する
ことができる。
【0014】ペースト化剤の調整に用いられる基油とし
ては、マシン油(JIS K 2238)でいう鉱物系
潤滑油(ISO VG 2〜320)が用いられるが、
αオレフィン、合成エステルなどの合成油も用いられ
る。
【0015】グリース状のペースト化剤は、たとえば、
つぎのようにしてえられる。石けんを構成する金属とし
てリチウムが用いられるばあい、まずマシン油中で脂肪
酸17.8重量%と水酸化リチウム2.6重量%を反応
させ、加熱脱水し、さらに加熱溶融し、冷却工程および
ミーリング工程を経て、グリース状ペースト化剤をえ
る。石けんを構成する金属としてアルミニウムが用いら
れるばあい、まずマシン油中でアルミニウムオリゴマー
4.2重量%とステアリン酸10重量%と安息香酸4.
2重量%、水0.3重量%を反応させよく撹拌したの
ち、加熱冷却して、ミーリング工程を経て、グリース状
ペースト化剤をえる。このペースト化剤のちょう度は1
50〜350程度が好ましい。
【0016】本発明のエアゾール用ペースト状切削油剤
は、切削性向上剤が配合される。切削性向上剤として
は、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、ジベン
ジル・ポリサルファイド、ジアルキル・ポリサルファイ
ド、硫化油脂、粉末硫黄、合成エステル、植物性油脂、
動物性油脂などがあげられる。具体的には、塩素化パラ
フィンとしてC26パラフィンワックスの塩素40重量%
付加物やC14n−パラフィンの塩素50重量%付加物の
ような塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステルとして
五塩化ステアリン酸メチルエステル、硫化油脂として硫
化ラード、硫化大豆油、硫化なたね油、合成エステルと
してオレイン酸メチルエステル、オレイン酸トリメチロ
ールプロパンエステル、植物性油脂としてなたね油、大
豆油、パーム油、コーン油、米ヌカ油、綿実油、動物性
油脂として牛脂、ラード油(豚脂)、魚油などがあげら
れる。動物油脂および植物油脂の融点が高いものは
低温時固形化し析出物がノズルづまりの原因となるので
これらの油脂は曇点が−5℃以下のものが好ましい。
【0017】本発明のエアゾール用ペースト状切削油剤
は、調整剤として、マシン油が使われる。調整剤はえら
れる製剤のちょう度を調整するものである。本発明の切
削油剤のちょう度(JIS K 2220−5.3)は
355〜475程度が好ましく、より好ましくは385
〜475である。
【0018】本発明の切削油剤は、その他の成分とし
て、固体潤滑剤としての亜鉛華、炭酸カルシウム、黒
鉛、二硫化モリブデン、また防錆剤を含んでいてもよ
い。
【0019】本発明のエアゾール用ペースト状切削油剤
は、たとえば、つぎのようにして製造する。まず、前述
の方法により金属石ケンと基油とからグリース状ペース
ト化剤を調製する。つぎに、前述の切削性向上剤、調整
剤およびその他の成分を添加混合して硬さ(ちょう度)
を調整して本発明の切削油剤をうる。
【0020】本発明のエアゾール用ペースト状切削油剤
は、金属石ケンと基油とからえられるグリース状ペース
ト化剤のちょう度の温度による変化が少ないことによ
り、25℃におけるちょう度が355〜475であるた
めエアゾール用に問題なく適用することができる。
【0021】本発明は、また、金属石ケンをペースト化
剤として用いてなるエアゾール用ペースト状切削油剤
と、溶剤と、液状化された有機ガスとを含んでなるエア
ゾール切削油剤にも関する。
【0022】本発明のエアゾール切削油剤は、典型的に
はエアゾール用ペースト状切削油剤を20〜30重量
%、溶剤を20〜30重量%および液状化された有機ガ
スを40〜60重量%含んでなる。
【0023】ここで用いられるエアゾール用ペースト状
切削油剤は、既述の本発明のエアゾール用ペースト状切
削油剤である。
【0024】溶剤としては、イソパラフィン、ノルマル
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、工業ガソリ
ン、その他塩素系溶剤のトリクロールエチレン、パーク
ロールエチレン、1,1,1−トリクロロエタンなどが
用いられる。
【0025】有機ガスとしては、メタン、プロパン、ブ
タン、LPGなどが用いられる。
【0026】本発明のエアゾール用ペースト状切削油剤
を用いたエアゾール切削油剤は、たとえば、つぎのよう
にしてえられる。まず、前述のようにしてえられたエア
ゾール用ペースト状切削油剤を混合釜に約50重量部入
れ、そこに溶剤を約50重量部入れよく混合し均一にし
たのち、エアゾール缶に計量して入れ、混和部品を入れ
蓋をする。つぎに、この混合物約50部に対し有機ガス
を液状として約50重量部入れ、エアゾール切削油剤と
する。えられるエアゾール切削油剤は、エアゾール缶内
では流動状であり、エアゾールとして噴出するのに何ら
の障害はなく、ちょう度の温度依存性が小さくペースト
化剤も結晶化しない。噴出された切削油剤は、直ちに溶
剤が蒸発することによりペースト状に戻り、良好な切削
油剤となる。
【0027】本発明のペースト状切削油剤は、エアゾー
ルに適用するのみならず、ハケ塗りなどにより加工部に
適用することができる。
【0028】以下に本発明を具体的実施例により説明す
るが、本発明はこれらの内容に限定されない。
【0029】以下の実施例および比較例において部およ
び%はすべて重量基準である。
【0030】なお、粘度はJIS K 2283により
測定した値であり、ちょう度はJIS K 2220−
5.3により25℃で測定した値である。
【0031】実施例1 前述の通常のグリース製造法により製造することによ
り、粘度が40℃で108cStのマシン油(JIS
K 2238のISO VG 100)中にステアリン
酸とベヘニン酸と12ヒドロキシステアリン酸のリチウ
ム石ケン(重量比4/1/15)を18%含む、ちょう
度191のグリース(ペースト化剤)をえた。このグリ
ース10部を練釜に仕込み、撹拌下、40℃で45cS
tのマシン油(JIS K 2238のISO VG
46)25部、なたね油35部、ポリサルファイド(ジ
ターシャリーノニルポリサルファイド)5部、硫化油脂
(硫化なたね油)10部、塩素化パラフィン(エンパラ
K−50(味の素(株)製)15部を少しずつ加えて、
ちょう度448のペースト状切削油剤をえた。よく混合
したのちこの切削油剤50部をエアゾール缶に入れ、そ
こにノルマルヘキサン50重量部を入れ、混和部品を入
れ蓋をした。次にLPGを液状として10重量部入れて
エアゾール切削油剤をえた。
【0032】実施例2 実施例1と同様にして、粘度が40℃で108cStの
マシン油(ISO VG 100)中にステアリン酸と
12ヒドロキシステアリン酸のリチウム石ケン(重量比
1/3)を18%含む、ちょう度191のグリースを製
造した。このグリース10部を練釜に仕込み、撹拌下、
粉末硫黄3部、40℃で45cStのマシン油(ISO
VG 46)32部、なたね油27部、ポリサルファ
イド(ジターシャリーノニルポリサルファイド)5部、
硫化油脂(硫化なたね油)8部、塩素化パラフィン(エ
ンパラK−50)15部を少しずつ加えて、ちょう度4
40のペースト状切削油剤をえた。これを実施例1と同
様にしてエアゾール化してエアゾール切削油剤をえた。
【0033】実施例3 実施例1と同様にして、粘度が40℃で108cStの
マシン油(ISO VG 100)中にステアリン酸と
12ヒドロキシステアリン酸とベヘニン酸のリチウム石
ケン(重量比4/15/1)を13%含む、ちょう度2
39のグリースを製造した。このグリース10部を練釜
に仕込み、撹拌下、粉末硫黄3部、粉末亜鉛華5部、4
0℃での粘度が45cStのマシン油(ISO VG
46)30部、なたね油32部、ポリサルファイド(ジ
ターシャリーノニルポリサルファイド)5部、塩素化パ
ラフィン(エンパラK−50)15部を少しずつ加え
て、ちょう度440のペースト状切削油剤をえた。これ
を実施例1と同様にしてエアゾール化してエアゾール切
削油剤をえた。
【0034】実施例4 実施例1と同様にして、粘度が40℃で106cStの
マシン油(ISO VG 100)中にステアリン酸と
安息香酸とOH基の複合アルミニウム石ケン(重量比4
0/17/1)を15%含む、ちょう度276のグリー
スを製造した。このグリース18部を練釜に仕込み、撹
拌下、40℃で45cStのマシン油(ISO VG
46)17部、なたね油35部、ポリサルファイド(ジ
ターシャリーノニルポリサルファイド)5部、塩素化パ
ラフィン(エンパラK−50)15部、硫化油脂(硫化
なたね油)10部を少しずつ加えて、ちょう度441の
ペースト状切削油剤をえた。これを実施例1と同様にし
てエアゾール化してエアゾール切削油剤をえた。
【0035】比較例1 実施例1と同様にして、粘度が40℃で108cStの
マシン油(ISO VG 100)中にステアリン酸と
ベヘニン酸と12ヒドロキシステアリン酸のリチウム石
ケン(重量比4/1/15)を18%含む、ちょう度1
91度のグリースを製造した。このグリース3部を練釜
に仕込み、撹拌下、40℃で45cStのマシン油(I
SO VG 46)32部、なたね油35部、ポリサル
ファイド(ジターシャリーノニルポリサルファイド)5
部、硫化油脂(硫化なたね油)10部、塩素化パラフィ
ン(エンパラK−50)15部を少しずつ加えて、ちょ
う度473のペースト状切削油剤をえた。これを実施例
1と同様にしてエアゾール化してエアゾール切削油剤を
えた。
【0036】比較例2 実施例1と同様にして、粘度が40℃で108cStの
マシン油(ISO VG 100)中にステアリン酸と
ベヘニン酸と12ヒドロキシステアリン酸のリチウム石
ケン(重量比4/1/15)を18%含む、ちょう度1
91のグリースを製造した。このグリース30部を練釜
に仕込み、撹拌下、40℃で45cStのマシン油(I
SO VG 46)5部、なたね油35部、ポリサルフ
ァイド(ジターシャリーノニルポリサルファイド)5
部、硫化油脂(硫化なたね油)10部、塩素化パラフィ
ン(エンパラK−50)15部を少しずつ加えて、ちょ
う度368のペースト状切削油剤をえた。これを実施例
1と同様にしてエアゾール化してエアゾール切削油剤を
えた。
【0037】比較例3 牛脂50部(融点40℃)、なたね油15部、硬化牛脂
10部(融点47℃)を撹拌釜に仕込み、加熱しながら
撹拌し、粉末硫黄3部を加え120℃とし粉末硫黄を溶
解した。これに40℃の粘度が45cStのマシン油
(ISO VG46)12部を常温で加え、その後、塩
素化パラフィン10部を加え、冷却して25〜30℃に
したのち製品容器に充填し、約10℃の保冷庫に20時
間保ち、ちょう度402のペースト状切削油剤をえた。
これを実施例1と同様にしてエアゾール化してエアゾー
ル切削油剤をえた。
【0038】比較例4 牛脂60部(融点40℃)、なたね油8部、パラフィン
ワックス(融点45℃)3部を撹拌釜に仕込み、加熱し
ながら撹拌し、粉末硫黄3部を加え120℃とし粉末硫
黄を溶解した。これに40℃の粘度が45cStのマシ
ン油(ISOVG 46)16部を常温で加え、その
後、塩素化パラフィン(エンパラK−50)10部を加
えたのち、冷却して25〜30℃にしたのち、製品容器
に充填し、約10℃の保冷庫に20時間保ち、ちょう度
416のペースト状切削油剤をえた。これを実施例1と
同様にしてエアゾール化してエアゾール切削油剤をえ
た。
【0039】比較例5 牛脂(融点40℃)57部、なたね油5部、パラフィン
ワックス(融点45℃)3部を撹拌釜に仕込み、加熱し
ながら撹拌し、粉末硫黄3部、亜鉛華5部を加え80℃
としホモミキサーで分散させることにより、粉末硫黄、
亜鉛華を分散した。これに40℃の粘度が45cStの
マシン油(ISO VG 46)20部、硫化油脂(硫
化なたね油)7部を常温で加えたのち、急冷して26〜
28℃にした後、製品容器に充填し、約10℃の保冷庫
に20時間保ち、ちょう度429のペースト状切削油剤
をえた。これを実施例1と同様にしてエアゾール化して
エアゾール切削油剤をえた。
【0040】比較例6 なたね油50部、ポリサルファイド(ジターシャリーノ
ニルポリサルファイド)7部、塩素化パラフィン(エン
パラK−50)10部、40℃の粘度が45cStのマ
シン油(ISO VG 46)33部を50℃に加熱し
ながら撹拌して液状切削油剤をえた。これを実施例1と
同様にしてエアゾール化してエアゾール切削油剤をえ
た。
【0041】比較例7 実施例1と同様にして、粘度が40℃で102cStの
マシン油(ISO VG 100)にステアリン酸とオ
レイン酸のカルシウム石けん(重量比1/1)を20%
含む、ちょう度283のグリースを製造した。このグリ
ース20部を練釜に仕込み、撹拌下、粉末硫黄3部、4
0℃で45cStのマシン油(ISOVG 46)20
部、なたね油27部、硫化なたね油10部、ポリサルフ
ァイド(ジターシャリーノニルポリサルファイド)5
部、塩素化パラフィン(エンパラK−50)15部を少
しずつ加えて、ちょう度430のペースト状切削油剤を
えた。これを実施例1と同様にしてエアゾール化してエ
アゾール切削油剤をえた。
【0042】比較例8 実施例1と同様にして、粘度が40℃で102cStの
マシン油(ISO VG 100)にステアリン酸とオ
レイン酸とひまし油脂肪酸のナトリウム石けん(重量比
3/3/1)を20%含む、ちょう度279のグリース
を製造した。このグリース20部を練釜に仕込み、撹拌
下、粉末硫黄3部、粉末亜鉛華5部、ラード5部を入
れ、つぎに40℃で45cStのマシン油(ISO V
G 46)20部、なたね油27部、硫化なたね油10
部、塩素化パラフィン(エンパラK−50)15部を少
しずつ加えて、ちょう度431のペースト状切削油剤を
えた。これを実施例1と同様にしてエアゾール化してエ
アゾール切削油剤をえた。
【0043】比較例9 実施例1と同様にして、粘度が40℃で108cStの
マシン油(ISO VG 100)にステアリン酸バリ
ウム20%、ステアリン酸アルミニウムを3%含む、ち
ょう度286のグリースを製造した。このグリース20
部を練釜に仕込み、撹拌下、粉末硫黄3部、40℃で4
5cStのマシン油(ISO VG 46)20部、な
たね油27部、硫化油脂(硫化なたね油)10部、塩素
化パラフィン(エンパラK−50)15部を少しずつ加
え、ちょう度428のペースト状切削油剤をえた。これ
を実施例1と同様にしてエアゾール化してエアゾール切
削油剤をえた。
【0044】以上の実施例および比較例でえられたペー
スト状切削油剤の組成を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】上述の実施例および比較例でえられたエア
ゾール切削油剤について以下の評価試験を行なった。
【0047】(スプレー性)各エアゾール切削油剤につ
いて、350cc型エアゾールサンプルを10本準備
し、20℃および0℃に24時間保持したのちに連続噴
射しスプレー性を調べた。スプレー性として、スプレー
が断続となったとき、および停止したときのエアゾール
の重量を測定した。なお、スプレー前の重量は容器込み
で380gであった。結果は10本の平均値で示す。
【0048】(ちょう度)エアゾール化前のちょう度
は、実施例、比較例でえられたペースト状切削油剤その
ものをサンプルとし、エアゾールのスプレー後のちょう
度は、350cc型エアゾールサンプル1本を用いて9
00mm×1800mm角の鉄板上に連続して満遍なく
エアゾール切削油剤をスプレーしたのち、1時間放置し
それを集めサンプルとし、それぞれ、0℃、25℃、4
0℃でJIS K 2220のちょう度(1/2)によ
り測定した。
【0049】(切削性)ショウトスパイラルタップ1/
4 PTを使用し、厚さ19mmの材質SS41の試験
ボードの鉄板にマシニングセンターにて11mmの孔を
あけたのち、100rpmの回転数にて150回自動切
削し、以下の項目につき評価した。
【0050】(1)試験ボードの切削面の仕上げ状態を
150回切ったのちの仕上げ面のむしれの数で表わす。
【0051】(2)試験タップの摩耗度を表わす。刃先
の摩耗なしを1、摩耗少ないを2、摩耗ありを3、摩耗
かなりありを4、摩耗激しいを5とする。
【0052】実施例、比較例の評価結果を表2に示す。
なお比較例6の液状ベースのエアゾール切削油剤は従来
より一般に使用されているものである。
【0053】
【表2】
【0054】表2の結果より、本発明の実施例によるエ
アゾール切削油剤は、連続してスプレーしても詰まりが
全くなく、スプレー後の切削油剤も低温であまり硬くな
く、高温でもペースト状であり、低温時から高温時まで
連続して使用できることがわかった。また、切削性も優
れていた。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明のエアゾール用ペ
ースト状切削油剤は、低温でもあまり硬くならないので
加工部への適用性がよく、エアゾール切削油剤として連
続してスプレーしても低温下にスプレーしても詰まりを
起こさない。また、高温でもペースト状を維持し流れる
ことがないので、さまざまな気候、地域、用途において
用いることが可能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10N 10:06 30:02 30:08 40:22 50:04 50:10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 117/00 - 117/10 C10N 40:22 WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペースト化剤として炭素数3〜22の脂
    肪酸のリチウムおよび/またはアルミニウム石ケンを切
    削油剤全体を基準に0.6〜5.0重量%含むエアゾー
    ル用ペースト状切削油剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエアゾール用ペースト状
    切削油剤と、溶剤と、液状化された有機ガスとを含んで
    なるエアゾール切削油剤。
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