JP3130390B2 - 増感紙対 - Google Patents
増感紙対Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線増感紙対(以下、
単に「増感紙対」という)に関する。さらに詳しくは、
フロント増感紙及びバック増感紙の蛍光体層に異種の蛍
光体を用いた高感度で鮮鋭度の良好な増感紙対に関す
る。
単に「増感紙対」という)に関する。さらに詳しくは、
フロント増感紙及びバック増感紙の蛍光体層に異種の蛍
光体を用いた高感度で鮮鋭度の良好な増感紙対に関す
る。
【0002】
【従来の技術】増感紙は例えば医療診断を目的とするX
線写真撮影等の医療用放射線撮影や物質の非破壊検査を
目的とする工業用放射線撮影等の分野において、撮影系
の感度を向上させるためにX線フィルムに密着して使用
される。特に、放射線診断においては精密な診断のた
め、増感紙のより一層の鮮鋭度の改善と、他方では患者
の被曝線量の低減のため写真感度の向上が求められてい
る。
線写真撮影等の医療用放射線撮影や物質の非破壊検査を
目的とする工業用放射線撮影等の分野において、撮影系
の感度を向上させるためにX線フィルムに密着して使用
される。特に、放射線診断においては精密な診断のた
め、増感紙のより一層の鮮鋭度の改善と、他方では患者
の被曝線量の低減のため写真感度の向上が求められてい
る。
【0003】通常、増感紙はフロント側増感紙及びバッ
ク側増感紙の2枚を組み合わせて使用されるが、フロン
ト側増感紙及びバック側増感紙には同種の蛍光体が用い
られる場合が多い。フロント増感紙とバック増感紙の蛍
光体塗布重量が同一の場合には、入射X線はフロント増
感紙によって比較的多く吸収され、一方バック増感紙で
は比較的少なく吸収されるので、フロント増感紙及びバ
ック増感紙それぞれがバランス良くX線を吸収する事が
できない。そのため、X線エネルギ−を効率的に利用す
ることができず、その結果として十分な写真特性、特に
写真感度が得られなかった。
ク側増感紙の2枚を組み合わせて使用されるが、フロン
ト側増感紙及びバック側増感紙には同種の蛍光体が用い
られる場合が多い。フロント増感紙とバック増感紙の蛍
光体塗布重量が同一の場合には、入射X線はフロント増
感紙によって比較的多く吸収され、一方バック増感紙で
は比較的少なく吸収されるので、フロント増感紙及びバ
ック増感紙それぞれがバランス良くX線を吸収する事が
できない。そのため、X線エネルギ−を効率的に利用す
ることができず、その結果として十分な写真特性、特に
写真感度が得られなかった。
【0004】この問題を解決するために従来から、比較
的高感度の増感紙の場合、フロント増感紙よりもバック
増感紙の蛍光体塗布重量を多くすることも実施されてい
るが、バック増感紙の蛍光体の塗布量が多くなり過ぎる
と、鮮鋭度の低下を引き起こし、写真感度と鮮鋭度のバ
ランスのとれた増感紙を得ることは困難であった。
的高感度の増感紙の場合、フロント増感紙よりもバック
増感紙の蛍光体塗布重量を多くすることも実施されてい
るが、バック増感紙の蛍光体の塗布量が多くなり過ぎる
と、鮮鋭度の低下を引き起こし、写真感度と鮮鋭度のバ
ランスのとれた増感紙を得ることは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、鮮鋭
度および写真感度の向上した増感紙対を提供することで
ある。
度および写真感度の向上した増感紙対を提供することで
ある。
【0006】本発明者等は、増感紙の写真特性を向上さ
せるために、フロント増感紙及びバック増感紙の蛍光体
層に用いる蛍光体の種類と鮮鋭度並びに写真感度との関
連を種々検討した。その結果、フロント増感紙及びバッ
ク増感紙の蛍光体層に用いられる蛍光体のX線吸収率と
写真感度、鮮鋭度との間に密接な関連性が存在し、フロ
ント増感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率がバ
ック増感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率より
小であり、且つ該フロント増感紙の蛍光体層のX線吸収
率が該バック増感紙の蛍光体層のX線吸収率より小とな
るように増感紙対に用いる蛍光体を選択すると上記目的
が達成されることを見出した。
せるために、フロント増感紙及びバック増感紙の蛍光体
層に用いる蛍光体の種類と鮮鋭度並びに写真感度との関
連を種々検討した。その結果、フロント増感紙及びバッ
ク増感紙の蛍光体層に用いられる蛍光体のX線吸収率と
写真感度、鮮鋭度との間に密接な関連性が存在し、フロ
ント増感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率がバ
ック増感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率より
小であり、且つ該フロント増感紙の蛍光体層のX線吸収
率が該バック増感紙の蛍光体層のX線吸収率より小とな
るように増感紙対に用いる蛍光体を選択すると上記目的
が達成されることを見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の増感紙対
は、それぞれが支持体と、この支持体上に形成された蛍
光体層とを有するフロント増感紙とバック増感紙との組
合せからなる増感紙対において、該フロント増感紙の蛍
光体層に用いる蛍光体のX線吸収率が、該バック増感紙
の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率より小であり、
且つ該フロント増感紙の蛍光体層のX線吸収率が、該バ
ック増感紙の蛍光体層のX線吸収率より小であることを
特徴とする。
は、それぞれが支持体と、この支持体上に形成された蛍
光体層とを有するフロント増感紙とバック増感紙との組
合せからなる増感紙対において、該フロント増感紙の蛍
光体層に用いる蛍光体のX線吸収率が、該バック増感紙
の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率より小であり、
且つ該フロント増感紙の蛍光体層のX線吸収率が、該バ
ック増感紙の蛍光体層のX線吸収率より小であることを
特徴とする。
【0008】尚、本明細書において各蛍光体のX線吸収
率とは、水10cmを透過した管電圧100kVのX線
が、50mg/cm2 の同一塗布重量で塗布されたそれぞれ
の蛍光体からなる蛍光体層によって吸収される割合を言
う。また各蛍光体層のX線吸収率とは同様のX線が蛍光
体層(蛍光体塗布重量は一定である必要はない)そのも
のにより吸収される割合を言う。
率とは、水10cmを透過した管電圧100kVのX線
が、50mg/cm2 の同一塗布重量で塗布されたそれぞれ
の蛍光体からなる蛍光体層によって吸収される割合を言
う。また各蛍光体層のX線吸収率とは同様のX線が蛍光
体層(蛍光体塗布重量は一定である必要はない)そのも
のにより吸収される割合を言う。
【0009】本発明において、フロント増感紙の蛍光体
層に用いる蛍光体のX線吸収率がバック増感紙の蛍光体
層に用いる蛍光体のX線吸収率より小であり、且つフロ
ント増感紙の蛍光体層のX線吸収率がバック増感紙の蛍
光体層のX線吸収率より小であるように選択する理由は
次の通りである。フロント増感紙の蛍光体層に用いる蛍
光体のX線吸収率がバック増感紙の蛍光体層に用いる蛍
光体のX線吸収率よりも大きい場合には、十分な写真感
度を得るためにはバック増感紙の蛍光体の塗布量を多く
する必要があり、この場合には鮮鋭度が低下する。一
方、フロント増感紙の蛍光体層のX線吸収率がバック増
感紙の蛍光体層のX線吸収率より大きい場合には、入射
X線はフロント増感紙によって比較的多く吸収され、一
方バック増感紙では比較的少なく吸収されるので、フロ
ント増感紙及びバック増感紙それぞれがバランス良くX
線を吸収する事ができず、X線エネルギ−を効率的に利
用することができず、その結果として十分な写真感度が
得られないからである。
層に用いる蛍光体のX線吸収率がバック増感紙の蛍光体
層に用いる蛍光体のX線吸収率より小であり、且つフロ
ント増感紙の蛍光体層のX線吸収率がバック増感紙の蛍
光体層のX線吸収率より小であるように選択する理由は
次の通りである。フロント増感紙の蛍光体層に用いる蛍
光体のX線吸収率がバック増感紙の蛍光体層に用いる蛍
光体のX線吸収率よりも大きい場合には、十分な写真感
度を得るためにはバック増感紙の蛍光体の塗布量を多く
する必要があり、この場合には鮮鋭度が低下する。一
方、フロント増感紙の蛍光体層のX線吸収率がバック増
感紙の蛍光体層のX線吸収率より大きい場合には、入射
X線はフロント増感紙によって比較的多く吸収され、一
方バック増感紙では比較的少なく吸収されるので、フロ
ント増感紙及びバック増感紙それぞれがバランス良くX
線を吸収する事ができず、X線エネルギ−を効率的に利
用することができず、その結果として十分な写真感度が
得られないからである。
【0010】本発明の増感紙対においては、フロント増
感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率がバック増
感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率の0.9倍
以下であることが好ましい。
感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率がバック増
感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率の0.9倍
以下であることが好ましい。
【0011】本発明の増感紙対に用いられるX線用蛍光
体は,Gd2O2S:Tb 、Y2O2S:Tb、,(Gd,Y)2O2S:Tb、(Gd,Y)
2O2S:Tb:Tm、La2O2S:Tb,CaWO4 、CdWO4 、BaSO4:Pb、Zn
S:Ag、BaFCl:Eu、LaOBr:Tm、LaOBr:Tb、GdTaO4:Tb 、Gd
2O3・Ta2O5・B2O3:Tb 、YTaO4、YTaO4:Tm、YTaO4:Nb、HfO
2:Ti 、HfP2O7:Cu のようなX線により発光する蛍光体
であり、且つ、フロント増感紙の蛍光体層に用いる蛍光
体のX線吸収率がバック増感紙の蛍光体層に用いる蛍光
体のX線吸収率より小さければ良いが、鮮鋭度をより向
上させうる点でフロント増感紙に用いる蛍光体のX線吸
収率はバック増感紙に用いる蛍光体のそれの0.9倍以
下とするのがより好ましい。なお、バック増感紙用蛍光
体としては、特にX線吸収率が高いGdTaO4:Tb 、Gd2O3・
Ta2O5・B2O3:Tb 、YTaO4 、YTaO4:Tm、YTaO4:Nb、CdWO
4 、HfO2:Ti 、HfP2O7:Cu 、LaOBr:Tb及びLaOBr:Tm蛍光
体の使用が望ましく、特にオルソフィルムと組み合わせ
て使用されるオルソシステムにおいて、より望ましく
は、GdTaO4:Tb 及びGd2O3・Ta2O5・B2O3:Tb 蛍光体であ
る。なお、これらの蛍光体は単独で用いても、混合して
用いても良い。
体は,Gd2O2S:Tb 、Y2O2S:Tb、,(Gd,Y)2O2S:Tb、(Gd,Y)
2O2S:Tb:Tm、La2O2S:Tb,CaWO4 、CdWO4 、BaSO4:Pb、Zn
S:Ag、BaFCl:Eu、LaOBr:Tm、LaOBr:Tb、GdTaO4:Tb 、Gd
2O3・Ta2O5・B2O3:Tb 、YTaO4、YTaO4:Tm、YTaO4:Nb、HfO
2:Ti 、HfP2O7:Cu のようなX線により発光する蛍光体
であり、且つ、フロント増感紙の蛍光体層に用いる蛍光
体のX線吸収率がバック増感紙の蛍光体層に用いる蛍光
体のX線吸収率より小さければ良いが、鮮鋭度をより向
上させうる点でフロント増感紙に用いる蛍光体のX線吸
収率はバック増感紙に用いる蛍光体のそれの0.9倍以
下とするのがより好ましい。なお、バック増感紙用蛍光
体としては、特にX線吸収率が高いGdTaO4:Tb 、Gd2O3・
Ta2O5・B2O3:Tb 、YTaO4 、YTaO4:Tm、YTaO4:Nb、CdWO
4 、HfO2:Ti 、HfP2O7:Cu 、LaOBr:Tb及びLaOBr:Tm蛍光
体の使用が望ましく、特にオルソフィルムと組み合わせ
て使用されるオルソシステムにおいて、より望ましく
は、GdTaO4:Tb 及びGd2O3・Ta2O5・B2O3:Tb 蛍光体であ
る。なお、これらの蛍光体は単独で用いても、混合して
用いても良い。
【0012】本発明の増感紙対において、各々の増感紙
の蛍光体層の蛍光体塗布重量(塗布後、乾燥させたとき
の蛍光体の単位面積あたりの重量)は、実用的な写真感
度と鮮鋭度を維持するため、一般に30ないし200mg
/cm2 とするのが望ましい。塗布重量が30mg/cm2 を
下回ると、写真感度が低下し、また200mg/cm2 を上
回ると、感度は飽和して上昇しないのに対し、逆に鮮鋭
度が低下する傾向にある。
の蛍光体層の蛍光体塗布重量(塗布後、乾燥させたとき
の蛍光体の単位面積あたりの重量)は、実用的な写真感
度と鮮鋭度を維持するため、一般に30ないし200mg
/cm2 とするのが望ましい。塗布重量が30mg/cm2 を
下回ると、写真感度が低下し、また200mg/cm2 を上
回ると、感度は飽和して上昇しないのに対し、逆に鮮鋭
度が低下する傾向にある。
【0013】本発明の増感紙対においては、フロント増
感紙の蛍光体層とバック増感紙の蛍光体層の蛍光体層塗
布重量の量関係は、フロント増感紙の蛍光体層のX線吸
収率がバック増感紙の蛍光体層のX線吸収率よりも小で
あるという条件を満足する限りは、特に制限はない。し
かし、従来の増感紙対と同様にフロント、バック両増感
紙の蛍光体塗布量を同一とするか、写真感度と鮮鋭度と
のバランスが崩れない範囲内でバック増感紙の蛍光体層
の塗布重量をフロント増感紙のそれより多くするように
設計される。
感紙の蛍光体層とバック増感紙の蛍光体層の蛍光体層塗
布重量の量関係は、フロント増感紙の蛍光体層のX線吸
収率がバック増感紙の蛍光体層のX線吸収率よりも小で
あるという条件を満足する限りは、特に制限はない。し
かし、従来の増感紙対と同様にフロント、バック両増感
紙の蛍光体塗布量を同一とするか、写真感度と鮮鋭度と
のバランスが崩れない範囲内でバック増感紙の蛍光体層
の塗布重量をフロント増感紙のそれより多くするように
設計される。
【0014】本発明の増感紙対は、フロント増感紙及び
バック増感紙の蛍光体層にX線吸収率の異なる異種の蛍
光体を用いる他は従来の増感紙対に準じて製造される。
すなわち、フロント、バック各増感紙はそれぞれ所定の
蛍光体を結合剤とともに適当量混合し、さらにこれに有
機溶剤を加えて適当な粘度の蛍光体塗布液を調製し、こ
の塗布液をナイフコーターやロールコーター等によって
支持体上に塗布し、乾燥して蛍光体層を形成する。な
お、増感紙の中には蛍光体層と支持体との間に光反射
層、光吸収層あるいは金属箔層を有する構造のものがあ
り、その場合には予め支持体上に光反射層、光吸収層あ
るいは金属箔層を設けておき、この上に前記蛍光体塗布
液を塗布、乾燥することにより蛍光体層を形成する。
バック増感紙の蛍光体層にX線吸収率の異なる異種の蛍
光体を用いる他は従来の増感紙対に準じて製造される。
すなわち、フロント、バック各増感紙はそれぞれ所定の
蛍光体を結合剤とともに適当量混合し、さらにこれに有
機溶剤を加えて適当な粘度の蛍光体塗布液を調製し、こ
の塗布液をナイフコーターやロールコーター等によって
支持体上に塗布し、乾燥して蛍光体層を形成する。な
お、増感紙の中には蛍光体層と支持体との間に光反射
層、光吸収層あるいは金属箔層を有する構造のものがあ
り、その場合には予め支持体上に光反射層、光吸収層あ
るいは金属箔層を設けておき、この上に前記蛍光体塗布
液を塗布、乾燥することにより蛍光体層を形成する。
【0015】前記結合剤としては、硝化綿、酢酸セルロ
ース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、線状
ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニリデン−塩化
ビニルコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマ
ー、ポリアルキル−( メタ)アクリレート、ポリカーボ
ネート、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレー
ト、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デキストリン等
のポリサッカライド、アラビアゴムなど、従来より増感
紙の結合剤として知られているものであれば特に制限は
ない。
ース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、線状
ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニリデン−塩化
ビニルコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマ
ー、ポリアルキル−( メタ)アクリレート、ポリカーボ
ネート、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレー
ト、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デキストリン等
のポリサッカライド、アラビアゴムなど、従来より増感
紙の結合剤として知られているものであれば特に制限は
ない。
【0016】また、蛍光体塗布液の調製に使われる有機
溶剤としては、たとえばエタノール、メチルエチルエー
テル、酢酸ブチル、エチルエーテル、キシレンなどがあ
る。なお、蛍光体塗布液には必要に応じてフタル酸、ス
テアリン酸などの分散剤や燐酸トリフェニル、フタル酸
ジエチルなどの可塑剤が添加される。
溶剤としては、たとえばエタノール、メチルエチルエー
テル、酢酸ブチル、エチルエーテル、キシレンなどがあ
る。なお、蛍光体塗布液には必要に応じてフタル酸、ス
テアリン酸などの分散剤や燐酸トリフェニル、フタル酸
ジエチルなどの可塑剤が添加される。
【0017】上述のようにして形成した蛍光体層の上に
は、さらに必要に応じて保護膜が形成される。保護膜の
形成には、酢酸セルロース、ニトロセルロース、セルロ
ースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
コポリマー、ポリカーボネート、ポリビニルブチラー
ル、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルホルマー
ル、ポリウレタンなどの樹脂を溶剤に溶解させて適当な
粘度の保護膜塗布液を調製し、これを先に形成した蛍光
体層上に塗布乾燥するか、あるいは予め成形された保護
膜、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどの透明フィル
ムを蛍光体層上にラミネートすることにより保護膜を形
成する。
は、さらに必要に応じて保護膜が形成される。保護膜の
形成には、酢酸セルロース、ニトロセルロース、セルロ
ースアセテートブチレート等のセルロース誘導体、ポリ
塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
コポリマー、ポリカーボネート、ポリビニルブチラー
ル、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルホルマー
ル、ポリウレタンなどの樹脂を溶剤に溶解させて適当な
粘度の保護膜塗布液を調製し、これを先に形成した蛍光
体層上に塗布乾燥するか、あるいは予め成形された保護
膜、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアミドなどの透明フィル
ムを蛍光体層上にラミネートすることにより保護膜を形
成する。
【0018】本発明の増感紙対に使用される支持体とし
ては、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸
酪酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、
ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマー、ポリカーボネートなどの樹脂をフィルム状に成
形したもの、バライタ紙、レジンコート紙、通常の紙、
アルミニウム合金箔などが用いられる。なお、本発明の
増感紙対の支持体として上述のようなプラスチックフィ
ルムまたは紙を使用する場合は、これらにカーボンブラ
ックなどの光吸収物質または二酸化チタン、炭酸カルシ
ウムなどの光反射性物質を練り込むなどしてこれらを予
め混入させておいてもよい。
ては、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸
酪酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、
ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル−酢酸ビニルコポ
リマー、ポリカーボネートなどの樹脂をフィルム状に成
形したもの、バライタ紙、レジンコート紙、通常の紙、
アルミニウム合金箔などが用いられる。なお、本発明の
増感紙対の支持体として上述のようなプラスチックフィ
ルムまたは紙を使用する場合は、これらにカーボンブラ
ックなどの光吸収物質または二酸化チタン、炭酸カルシ
ウムなどの光反射性物質を練り込むなどしてこれらを予
め混入させておいてもよい。
【0019】本発明の増感紙対を構成するフロント、バ
ック各増感紙は上述した製造方法以外の方法によっても
製造可能である。すなわち、予め平滑な基板上に保護膜
を形成しておき、その上に蛍光体層を形成したのち、こ
れを保護膜とともに該基板から剥離し、改めて蛍光体層
上に支持体を接着する方法である。
ック各増感紙は上述した製造方法以外の方法によっても
製造可能である。すなわち、予め平滑な基板上に保護膜
を形成しておき、その上に蛍光体層を形成したのち、こ
れを保護膜とともに該基板から剥離し、改めて蛍光体層
上に支持体を接着する方法である。
【0020】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。
は以下の実施例に限定されるものではない。
【0021】実施例1 〜2 表1に示す各蛍光体8重量部に対し、硝化綿(結合剤)
1重量部および有機溶剤を混合し、6種類の蛍光体塗布
液を調製した。この蛍光体塗布液を、表面にカーボンブ
ラック光吸収層、又は酸化チタン光反射層を有するポリ
エチレンテレフタレート支持体上に乾燥後の蛍光体塗布
重量が表2及び表3に記載した量となるようにナイフコ
ーターを用いて均一に塗布し、乾燥させて蛍光体層を形
成した。次いで、この蛍光体層の表面に酢酸セルロース
を溶剤に溶かして得られた保護膜塗布液を、乾燥後の膜
厚がおよそ9μmとなるように均一に塗布し、乾燥し、
透明保護膜を形成して表2及び表3に示した組み合わせ
からなる増感紙対(実施例1及び2)を作製した。
1重量部および有機溶剤を混合し、6種類の蛍光体塗布
液を調製した。この蛍光体塗布液を、表面にカーボンブ
ラック光吸収層、又は酸化チタン光反射層を有するポリ
エチレンテレフタレート支持体上に乾燥後の蛍光体塗布
重量が表2及び表3に記載した量となるようにナイフコ
ーターを用いて均一に塗布し、乾燥させて蛍光体層を形
成した。次いで、この蛍光体層の表面に酢酸セルロース
を溶剤に溶かして得られた保護膜塗布液を、乾燥後の膜
厚がおよそ9μmとなるように均一に塗布し、乾燥し、
透明保護膜を形成して表2及び表3に示した組み合わせ
からなる増感紙対(実施例1及び2)を作製した。
【0022】比較例A〜F 一方、比較のため、表1に記載した蛍光体を蛍光体塗布
重量が表2及び表3に記載した量になるように塗布する
以外は実施例1及び2の増感紙対と同様にして表2及び
表3に示した組み合わせからなる増感紙対(比較例A〜
F)を作製した。
重量が表2及び表3に記載した量になるように塗布する
以外は実施例1及び2の増感紙対と同様にして表2及び
表3に示した組み合わせからなる増感紙対(比較例A〜
F)を作製した。
【0023】このようにして作製された各増感紙対の相
対写真感度、相対鮮鋭度(空間周波数2.0本/mmにお
けるMTF値の相対値)をレギュラ−タイプのX線フィ
ルムを用いて測定した結果を表2に、オルソタイプのX
線フィルムを用いて測定した結果を表3に示す。
対写真感度、相対鮮鋭度(空間周波数2.0本/mmにお
けるMTF値の相対値)をレギュラ−タイプのX線フィ
ルムを用いて測定した結果を表2に、オルソタイプのX
線フィルムを用いて測定した結果を表3に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】実施例1と比較例Aとの比較および実施例
2と比較例Dとの比較からわかるように、フロント、バ
ック各増感紙に同一蛍光体(X線吸収率が同じ)を用い
た従来の増感紙対と比べ、フロント増感紙の蛍光体層
に、バック増感紙の蛍光体層の蛍光体よりX線吸収率の
小さい蛍光体を用いた方が鮮鋭度を低下させずに、写真
感度を高めることができた。
2と比較例Dとの比較からわかるように、フロント、バ
ック各増感紙に同一蛍光体(X線吸収率が同じ)を用い
た従来の増感紙対と比べ、フロント増感紙の蛍光体層
に、バック増感紙の蛍光体層の蛍光体よりX線吸収率の
小さい蛍光体を用いた方が鮮鋭度を低下させずに、写真
感度を高めることができた。
【0028】また、実施例1と比較例Bとの比較および
実施例2と比較例Eとの比較からわかるように、同一蛍
光体の組み合わせからなる増感紙対で比較すると、フロ
ント増感紙にX線吸収率の小さい蛍光体を配した方が同
一鮮鋭度で感度が著しく向上した。
実施例2と比較例Eとの比較からわかるように、同一蛍
光体の組み合わせからなる増感紙対で比較すると、フロ
ント増感紙にX線吸収率の小さい蛍光体を配した方が同
一鮮鋭度で感度が著しく向上した。
【0029】更に、実施例1と比較例Cとの比較および
実施例2と比較例Fとの比較からわかるように、フロン
ト、バック各増感紙に同一蛍光体(X線吸収率が同じ)
を用い、増感紙対の感度が実施例1又は2の増感紙対と
同じになるようにバック側増感紙の蛍光体塗布重量を多
くした増感紙対と比較すると、フロント増感紙にX線吸
収率の小さい蛍光体を配した方が同一感度で鮮鋭度が著
しく向上した。
実施例2と比較例Fとの比較からわかるように、フロン
ト、バック各増感紙に同一蛍光体(X線吸収率が同じ)
を用い、増感紙対の感度が実施例1又は2の増感紙対と
同じになるようにバック側増感紙の蛍光体塗布重量を多
くした増感紙対と比較すると、フロント増感紙にX線吸
収率の小さい蛍光体を配した方が同一感度で鮮鋭度が著
しく向上した。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の増感紙対
は従来の増感紙対と比較して、鮮鋭度が優れ、写真感度
が向上している。
は従来の増感紙対と比較して、鮮鋭度が優れ、写真感度
が向上している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 正明 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オ プトニクス株式会社 小田原工場内 (56)参考文献 特開 昭62−61043(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 4/00 G03C 5/17
Claims (4)
- 【請求項1】 それぞれが支持体と、この支持体上に形
成された蛍光体層とを有するフロント増感紙とバック増
感紙との組合せからなる増感紙対において、該フロント
増感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率が、該バ
ック増感紙の蛍光体層に用いる蛍光体のX線吸収率より
小であり、且つ該フロント増感紙の蛍光体層のX線吸収
率が、該バック増感紙の蛍光体層のX線吸収率より小で
あることを特徴とする増感紙対。 - 【請求項2】 前記バック増感紙の蛍光体層に用いる蛍
光体がGdTaO4:Tb 、Gd2O3・Ta2O5・B2O3:Tb 、YTaO4 、YT
aO4:Tm、YTaO4:Nb、CdWO4 、HfO2:Ti 、HfP2O7:Cu 、La
OBr:Tb及びLaOBr:Tmの少なくとも1種である請求項1に
記載の増感紙対。 - 【請求項3】 前記バック増感紙の蛍光体層に用いる蛍
光体がGdTaO4:Tb 及びGd2O3・Ta2O5・B2O3:Tb の少なくと
も1種である請求項2に記載の増感紙対。 - 【請求項4】 前記フロント増感紙の蛍光体層に用いる
蛍光体のX線吸収率が、前記バック増感紙の蛍光体層に
用いる蛍光体のX線吸収率の0.9倍以下である請求項
1ないし3のいづれか1項に記載の増感紙対。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04306491A JP3130390B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 増感紙対 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04306491A JP3130390B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 増感紙対 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06130575A JPH06130575A (ja) | 1994-05-13 |
JP3130390B2 true JP3130390B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=17957663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04306491A Expired - Fee Related JP3130390B2 (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | 増感紙対 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3130390B2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-19 JP JP04306491A patent/JP3130390B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06130575A (ja) | 1994-05-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |