JP3130262U - 排気用温度計及び排気用温度計の固定用円筒バネ部材 - Google Patents

排気用温度計及び排気用温度計の固定用円筒バネ部材 Download PDF

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Abstract

【課題】ディーゼルエンジンの排気温度の温度計にあって、高温化での使用による耐高温度性とエンジンの振動に対する耐震性を有する排気用温度計を提供し、特に従来使用されてきた温度計自体の保護のためのアスベストに代えて同等以上の効果を有する排気用温度計の提供をする。
【解決手段】筐体上部に温度表示を行なう温度計の表示部と筐体下部に温度を検温する検温部を有する筐体内部に温度計を有し、両端を環状に構成して両端の環状間を外部に屈曲突出した板バネ部で連設した金属製の固定用円筒バネ部材を筐体内の温度計に挿通して温度計と筐体内周面とを弾圧状態で隔離する排気用温度計によって解決する。
【選択図】図1

Description

本考案は、ディーゼルエンジンの排気用温度計に関するものであり、特に耐熱性及び耐振動性を有する排気用温度計及び排気用温度計の固定用円筒バネ部材に関する。
ディーゼルエンジンの排気用温度計は、ディーゼルエンジンの排気管に設置することから、排気の高温及びエンジンの振動にそれぞれ耐えうるための耐熱性と耐振動性を有するものであることが要求されている。
係るために、まず実公昭53-19107号(特許文献1)に示すディーゼルエンジン冷却水温度計と実公昭53-19108号(特許文献2)に示すディーゼルエンジンの排気用温度計が存在する。
何れも高温化での使用とエンジンの振動に耐えうる耐震性を有する構造で構成されているものある。
実公昭53-19107号 実公昭53-19108号
以上の様に、ディーゼルエンジンの排気用温度計に関しては前記の通り高温という条件と振動に耐えうるという二種類の条件を何れも満たすことが必要であり、まず前記特許文献1においては、エンジンの振動に対して温度計の上下両端部を枠体の上下両端の円孔部内にパッキングを介して挿通、直接固着することによって温度計の振動は損を防止するものである。
更に、前記特許文献2は、温度計の中央部に円筒形状中部パッキングを挿入し、上端部に上部パッキング、下部に下部パッキングを有する構成を示している。
この三箇所のパッキングによって温度計の振動を防ぐものである。
しかしいずれの場合にも高温及び激震に耐えうるパッキング素材自体が例えばアスベストによって構成されるものであり、更に温度計の下部の検温部の周囲に関しても、その周囲をアスベストが覆って構成するものであった。
これはアスベストの耐熱性の高さ及び繊維質としてのクッション材としての耐震性の高さに鑑みて用いられてきたものである。
しかし、現在アスベストに関しては極めて微細な塵として浮遊し、この繊維質性に基づく気管支類への付着に基づく健康被害によりこのアスベストに代えて何らかの耐熱性及び耐震性を有する温度計の保護部材が望まれるものである。
特に、健康被害を有さず、排気用温度計として用いることができ、更には高温化に耐え勝つエンジンの振動に対して温度計を有効に保護しうる何らかの保護部材及びこの保護部材を 有する排気用温度計の提供が望まれているものである。
係る課題を解決するため請求項1に係る考案は、筐体上部に温度表示を行なう温度計の表示部を有すると共に筐体下部に温度を検温する検温部を有する筐体内部に温度計を有する排気用温度計であって、両端を環状に構成して該両端の環状間を外部に屈曲突出した板バネ部で連設した金属製の固定用円筒バネ部材を、筐体内の温度計に挿通して温度計と筐体内周面とを弾圧状態で隔離する排気用温度計からなるものであって、かかる構成によって前記課題を解決できる。
又、請求項2に係る考案は固定用円筒バネ部材の両端が円筒形環によって構成した排気用温度計からなり、かかる構成であってもよい。
更に、請求項3に係る考案のように固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに少なくとも計3箇所以上有する排気用温度計であっても、或いは請求項4に係る考案のように固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに均等に有する排気用温度計であってもよい。
これらのほか、請求項5に係る考案である排気用温度計が、温度表示を行なう温度計の表示部を覆う上部筐体と、温度計の検温部を覆う下部筐体とからなり、上部筐体と下部筐体の両者をジョイント部で連結する筐体内の該ジョイント部内の温度計に固定用円筒バネ部材を 配設した排気用温度計を用いても、又、請求項6に係る考案のように温度計の検温部に固定用円筒バネ部材を配設して、該検温部を覆う下部筐体内周面又は感温筒内周面とを弾圧状態で隔離する排気用温度計であってもよい。
これら排気用温度計自体の他、請求項7に係る考案のように両端を円筒形環に構成して該両端の円筒形環の間を外部に屈曲突出した板バネ部で連設した耐熱性の固定用円筒バネ部材であって、筐体内で筐体内の温度計に該両環部間を貫通し、該板バネ部で温度計と筐体の内周面とを弾圧状態で隔離する排気用温度計の固定用円筒バネ部材を用いる構成であってもよい。
この場合、請求項8に係る考案のように固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに少なくとも計3箇所以上有する固定用円筒バネ部材でも、請求項9に係る考案のように固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに均等に有する固定用円筒バネ部材であってもよい。
以上のように構成したことから、ディーゼルエンジンの排気用温度計に従来使用していた健康被害などが心配であるアスベストを使用しなくともすむこととなったという大きな利点を有する。
特に、請求項1に係る考案によって、板バネ部で連設した金属製の固定用円筒バネ部材が温度計を保護することとなり、ディーゼルエンジンの高振動などに際して温度計自体が筐体に触れて破損等することを防止できるものである。
さらに係る構成はディーゼルエンジンの極めて高温度の排気温度に対しても用いることができる。
また、弾圧状態で支持できるものであって、温度計の安定状態での使用を確保できることとなる。
次に請求項2に係る考案によって、円筒形状の温度計を固定用円筒バネ部材の両端が円筒形環に挿入できると共に該両端の円筒形環の間に板バネ部を架設することができるものとなる。
従って、温度計の挿入と共に板バネ部の支持もきっちりとかつ効率よく行なえるという効果を有する。
又請求項3に係る考案によって、固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに少なくとも計3箇所以上有することから、複数の板バネ部で弾圧支持できることとなり、少なくとも三箇所以上において温度計を位置規制することができることとなる。
更に請求項4に係る考案のように板バネ部を円周周りに均等に有することによって、エンジンの振動が不特定の周囲のいずれかから受けた場合でも、板バネ部による温度計の支持を行なうことができると共に安定的に弾圧支持できるものである。
又請求項5に係る考案のように上部筐体と下部筐体の両者のジョイント部に固定用円筒バネ部材を用いることによって、該バネ部材による支持が一方の端部に偏らず、温度計の中央部付近で支持できることとなる。
従って、一般的な上部筐体部の上部での温度計の支持のほかに筐体の中央部分付近で温度計を弾圧支持できることによってエンジンの高振動に充分に耐えうる排気用温度計の提供ができる。
又、請求項6に係る考案により温度計の検温部を固定用円筒バネ部材で弾圧支持でき、下部筐体内周面又は感温筒内周面とを弾圧状態で隔離することができるものであり、エンジンの高振動によっても温度計の特に検温部を保護できるものとなる。
次に請求項7に係る考案によって、温度計を弾圧状態で外周部と隔離し、さらに安定的に支持することができるものであり、ディーゼルエンジンの高振動及び高温度下での使用に際して破損等を防ぐことができると共に温度計を安定的に位置規制して検温することができる。
又、請求項8に係る考案によって、多数の板バネ部で支持できることとなり耐振動性の効率を高めることができ、請求項9に係る考案によって円周周りに均等に弾圧支持でき、外周のいずれの箇所からの振動にも耐えうることができることとなり、耐振動性の効果が高まるものである。
本考案に係る排気用温度計の一例を図1に示す。
本図に示す排気用温度計は、その上部の筐体1内には温度表示を行なう温度計2の表示部20を有すると共に下部は、温度を検温する検温部21を有する。
該上部筐体部10内の上端部では温度計2の上部が係止部13によって筐体1に係止されているものである。
この上部筐体部10はジョイント部101、111を介してロックナット12で下部の検温部21を収納する下部筐体部11が連設されている。
この場合上部筐体部10は温度表示部20を視認可能に収納する保護枠15からなるものであり、下部筐体部11は検温部21を保護する保護管112からなっている。
このジョイント部101、111内において両端を円筒形環30として、該両端の円筒形環30間を外部に屈曲した板バネ31で連設した固定用円筒バネ部材3が温度計2に貫通して該ジョイント部101、111内で温度計2を係止するものである。
即ち、固定用円筒バネ部材3の両端部の円筒形環30に温度計2が貫通し、更に両者間を連設する板バネ31がジョイント部101、111分の内周面に弾圧するものであり、定位置で温度計2の位置をきっちりと位置決めできるものである。
この場合、該固定用円筒バネ部材3は、金属で構成されるものであり、耐熱性をきっちりと確保できるものである。
更に、振動を受けた場合には該板バネ31によって温度計2がジョイント内部に接することがなく振動によって温度計2が筐体1内部に触れて破損することを防ぐことができる。
以上のように、該固定用円筒バネ部材3を温度計2にはめて筐体1内例えば本図においてはジョイント部101、111内定置させることによって、温度計2の破損を防止できるものである。
図2は、図1に示す固定用円筒バネ部材3を示す図である。
本図に示すように、両端部分はそれぞれ円筒形環30からなり、両環30、30は外部に屈曲突出形状の板バネ部31によって連設されているものである。
特に該板バネ部31は円周周りに計5箇所設けられているものである。
この様に構成することによって、該板バネ部31によって中心部の温度計2から筐体1内周とを一定の間隔をあけて隔離することができ、更に板バネ31によって弾圧状態で中心部に温度計2を位置させることができ、筐体1内周との接触を防止できるものである。
尚、この板バネ31は円周周りに計5箇所設けられているが、この構成に限らず例えば均等に3箇所配置したものであっても、或いは4箇所配置したものであってもよく、更には6箇所以上有するものであってもよい。
又、両端部の円筒形環30の形状の本図構成は一例であり、これに限定されるものではなく、少なくとも温度計2を中心部に位置させて弾圧するための板バネ部31を連設可能な構成であればよい。
したがって単なる輪であっても、或いは温度計2の外周を一周するものでなく切れ目のある弧状形状からなる環等であってもよい。
又、この固定用円筒バネ部材3は金属を前提に明示したが例えば高温に耐えることの可能な結晶化樹脂部材などの耐熱性の素材によって構成されたものであってももちろんよい。
図3は、固定用円筒バネ部材3が内在する図1に示す排気用温度計を示す図である。
図4は、本考案に係る排気用温度計の他の一例を示す図であり、固定用円筒バネ部材3を二箇所有している一例である。
本図に示す構成は、まず図1に示す構成と同様にジョイント部101、111内に固定用円筒バネ部材3を有するものであるが、この他、更に本図構成においては、下部筐体部11内に更に感温筒部14を有し、該感温筒部14内において、更に温度計2の検温部21に固定用円筒バネ部材3を有しており、この固定用円筒バネ部材3によって内筒である感温筒14内にある温度計2の検温部21が感温筒14内周面に接することを防止でき、エンジンの振動などに伴う該温度計2の強震による破損を防止できる。
尚、本図構成においては、感温筒14を有し、その内部において固定用円筒バネ部材3を有する構成を示すが、この構成に限らず例えば下部筐体部11内において、感温筒を有さずに該下部筐体11である例えば保護管112の内周面との接触を防止するために固定用円筒バネ部材3を有する構成であってももちろんよい。
本考案に係る排気用温度計の一例を示す図 本考案に係る排気用温度計の固定用円筒バネ部材 本考案に係る排気用温度計の一例を示す図 本考案に係る排気用温度計の他の一例を示す図
符号の説明
1 筐体
10 上部筐体
101 ジョイント部
11 下部筐体
111 ジョイント部
112 保護管
12 ロックナット
13 係止部
14 感温筒
15 保護枠
2 温度計
20 表示部
21 検温部
3 固定用円筒バネ部材
30 円筒形環
31 板バネ部

Claims (9)

  1. 筐体上部に温度表示を行なう温度計の表示部を有すると共に筐体下部に温度を検温する検温部を有する筐体内部に温度計を有する排気用温度計であって、
    両端を環状に構成して該両端の環状間を外部に屈曲突出した板バネ部で連設した金属製の固定用円筒バネ部材を、
    筐体内の温度計に挿通して温度計と筐体内周面とを弾圧状態で隔離することを特徴とする排気用温度計。
  2. 固定用円筒バネ部材の両端が円筒形環によって構成したことを特徴とする請求項1記載の排気用温度計。
  3. 固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに少なくとも計3箇所以上有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の排気用温度計。
  4. 固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに均等に有することを特徴とする請求項3記載の排気用温度計。
  5. 排気用温度計が、温度表示を行なう温度計の表示部を覆う上部筐体と、温度計の検温部を覆う下部筐体とからなり、上部筐体と下部筐体の両者をジョイント部で連結する筐体内の該ジョイント部内の温度計に固定用円筒バネ部材を配設したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の排気用温度計。
  6. 温度計の検温部に固定用円筒バネ部材を配設して、該検温部を覆う下部筐体内周面又は感温筒内周面とを弾圧状態で隔離することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の排気用温度計。
  7. 両端を円筒形環に構成して該両端の円筒形環の間を外部に屈曲突出した板バネ部で連設した耐熱性の固定用円筒バネ部材であって、
    筐体内で筐体内の温度計に該両環部間を貫通し、該板バネ部で温度計と筐体の内周面とを弾圧状態で隔離することを特徴とする排気用温度計の固定用円筒バネ部材。
  8. 固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに少なくとも計3箇所以上有することを特徴とする請求項7記載の固定用円筒バネ部材。
  9. 固定用円筒バネ部材の板バネ部が円周周りに均等に有することを特徴とする請求項8記載の固定用円筒バネ部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210092653A (ko) 2020-01-16 2021-07-26 네스테크 가부시키가이샤 온도 지시계

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