JP3130085U - 洋風便器 - Google Patents

Abstract

【課題】放尿時に溜水面へ着水した尿が大きな着水音を発生せず、洗浄後の乾燥鉢面へ残留汚物が付着しない洋風便器を提供する。
【解決手段】洋風便器便鉢内の溜水面下に、浅い水溜まりと深い水溜まりの部分を設け、小用時に浅い水溜まりの溜水面の部分を使用することにより、水跳ねの音や飛散が小さく押さえられる。洗浄後の浅い水溜まりの便鉢部分に付着した残留汚物は、水中で溶解して残らない。
【選択図】図１

Description

本考案は、溜水面の部分での小用時の水跳ねの音が小さい洋風便器に関する。

従来、洋風便器には、溜水面が小さな形式と大きな形式の二種類が存在する。溜水面が小さく乾燥面が大きな形式の便器は、放尿時の尿の便鉢乾燥面への着床音は小さいが便鉢洗浄後の便鉢乾燥面に汚物が残りやすく、残留汚物を放置すると臭いの発生源にもなる。したがって、この汚物の除去には手落しの作業が必要である。また、溜水面が大きな形式の便器は、放尿時の尿が水面に着水する時に大きな水跳ねの音を発生するが、便鉢洗浄後の便鉢面に汚物が残らないので手落し作業が不要であり、この形式は高級な便器として多く採用されている。

そこで、溜水面が大きく、小尿時に溜水面へ着水した尿の水跳ね音が小さく、便鉢内洗浄後に便鉢面へ汚物が残らず、仮に汚物が残存しても手落し作業が不要な機能を兼ね備えた便器が望まれる。

この課題を解決するために、洋風便器の便鉢内の溜水面下に、浅い水溜まりと深い水溜まりの部分を設けた便鉢形状の洋風便器（図１）を考案した。

本考案により、小用時には、浅い水溜まりの溜水面の部分を使用すれば、浅い水溜まり部分の溜水面に着水した尿は、浅い水溜まりの層を通過して便鉢表面で飛散するから、浅い水溜りの深さを加減することにより、水跳ねの音が小さく押さえられ、尿混合水の飛散の範囲も小さくなる。鉢洗浄後の浅い水溜まり内での鉢表面に付着した残留汚物は、浅い水溜まりの水中で溶解して消滅するから、残留汚物の手落し作業は不要である。

本考案に係る洋風便器は、図１に示すように、便鉢内の溜水面（１）の下方の部分に浅い水溜まり（４）の部分と深い水溜まり（５）の部分とが設けられている。この浅い水溜まり（４）の部分の深さを３ミリ〜１５ミリ程度とすることも考えられる。尚深さを３０ミリ以上とすると、深い水溜りと同じになり水跳ねの音は大きい。

前記の、深さ程度の浅い水溜まり（４）の溜水面（１）に尿が着水すると、浅い水溜まり（５）の表層へ着水した尿は、浅い水中を通過して便鉢の表面（３）で飛散するから、便鉢表面（３）での水跳ねの音は、便鉢の乾燥面に着水して作用する場合と同じ程度に小さく押さえられる。

また、便鉢内洗浄後の便鉢面に付着した残留汚物も、浅い水溜まり（５）の水中で溶解して残らないから、残留汚物の手落し作業は不要である。

そして図２に示すように、便鉢の表面（３）の浅い水溜り（４）の深い水溜まり（５）寄りの部分に便鉢勾配（６）の傾斜を設けると、この便鉢勾配（６）の部分に排便した便は自重により深い水溜まり（５）の低層へ移動し、溜水面近くの上層部分に便が残ることは無い。

便器断面図 便器平面図

符号の説明

１・・溜水面 ２・・便鉢 ３・・便鉢の表面
４・・浅い水溜まり ５・・深い水溜まり ６・・便鉢勾配
７・・排出ロ ８・・上昇部排出口

Claims (1)

1. 洋風便器の便鉢内の溜水面下に、浅い水溜まりと深い水溜まりの部分を設けた便鉢形状の、洋風便器。

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