JP3130019B2 - 低リン型エンジン油組成物 - Google Patents

低リン型エンジン油組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐摩耗性、清浄性、酸
化安定性、粘度−温度特性等の諸特性において優れた低
リン型エンジン油(内燃機関用潤滑油)に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常の自動車のガソリンエンジンおよび
ディーゼルエンジンにおいて、カム、弁、ロッカーアー
ム等の動弁系が潤滑条件の厳しい部分であり、この部分
の摩耗を防止する能力がエンジン油にとって極めて重要
となる。同時に燃料に起因する未燃焼生成物または不完
全燃焼物の混入、あるいはエンジン油自体の劣化によっ
て生じるエンジン内堆積物の抑制がやはりエンジン油に
とって重要である。
【0003】エンジン油は、鉱物油あるいは合成油を基
油とするものであるが、この基油のみでは上記の諸性能
を満足できるエンジン油(内燃機関用潤滑油)とはなら
ないため、それらの諸性能を付与するために、通常は、
従来より、添加剤として、無灰性分散剤、金属系清浄
剤、耐摩耗性向上剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、そ
して必要に応じて他の各種の補助機能添加剤を組合せ、
配合した組成物の状態で用いられている。
【0004】上記の各添加剤には、それぞれ各種のもの
が知られ、かつ用いられているが、特に耐摩耗性向上剤
としては、同時に酸化防止剤としても機能するジアルキ
ルジチオリン酸亜鉛が用いられるのが一般的となってい
る。すなわち、このジアルキルジチオリン酸亜鉛は、耐
摩耗性向上剤として非常に優れた特性を有し、同時に酸
化防止剤としても高い性能を示すことから、実用されて
いる各種のエンジン油の殆ど全てにおいて用いられてい
る。
【0005】しかしながら、近年、エンジン内の燃焼に
よって生じる排気ガスに含まれてくるHC、CO、NO
X などの有毒物質が規制されるようになり、排気ガス中
のそれらの有毒物質を除去するために、自動車の排気ガ
ス出口に、白金、バナジウムなどの金属と金属酸化物を
組合せた触媒コンバーターを付設して、それらの有毒物
質を無毒物質に変換させること(浄化)が一般的となっ
ている。ところが、ジアルキルジチオリン酸亜鉛に含ま
れるリン成分は、上記の触媒成分を被毒させる成分であ
り、リン成分を含むエンジン油を使用することにより触
媒コンバーターの活性低下が発生するとの問題がある。
従って、排気ガス浄化用の触媒コンバーターの活性、耐
久性を高い水準に維持のために、エンジン油中のリン含
量を低減するべきであるとの動向が強くなり、実際に、
米軍規格であるMIL-L-46152Eそして日米の自動車工業会
が作った規格のILSAC GF-1では、エンジン油中のリン濃
度を0.12重量%以下とするように規定している。
【0006】通常のジアルキルジチオリン酸亜鉛を含む
エンジン油におけるリン濃度はおよそ0.1重量%であ
り、上記の規定に合格しているが、触媒対策のために望
ましくは、リン源であるジアルキルジチオリン酸亜鉛の
使用量を低減させる必要があり、これに伴なう耐摩耗性
能の低下、そして酸化防止性能の低下が問題となる。こ
のため、同じく酸化防止剤として知られているフェノー
ル誘導体、アミン誘導体などで代替させることも検討さ
れているが、得られる耐摩耗性能および酸化防止性能
は、必ずしも満足できるものとはいえない。また、動弁
系の耐摩耗性能向上にも有効に機能する金属系清浄剤と
して知られているマグネシウムスルホネート系清浄剤を
用いることも検討され、実際にも使用されている。しか
し、マグネシウムスルホネート系清浄剤を含有するエン
ジン油を、吸湿および熱履歴を伴なう条件下に長期間置
くとエンジン油中に結晶性の析出物が生成する場合があ
り、その場合には、エンジン油循環系に取り付けられて
いるフィルターの目詰まりが発生するとの問題がある。
この問題は、特に耐摩耗性能を高くするために、マグネ
シウムスルホネート系清浄剤を多量に使用した場合に発
生しやすく、従ってマグネシウムスルホネート系清浄剤
の使用による耐摩耗性能の向上との解決法も充分満足で
きるものとは言えない。
【0007】さらに、最近、前記の問題を考慮して、更
なる低リン化についての要望も高くなり、たとえば、リ
ン濃度を0.1重量%以下、さらには、0.05重量%
程度にまで低減することを求める要望もでている。この
ような、要望は、前記のリン濃度0.12重量%以下に
も増して厳しいものであり、上記のような公知の代替法
では実用性のある解決とはならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、リン
濃度を0.12重量%以下、さらには0.01重量%、
特に0.08重量%以下、さらには0.06重量%以下
と低減しながらも、従来レベルのジアルキルジチオリン
酸亜鉛を用いたエンジン油と同等の耐摩耗性および酸化
防止性能を示す自動車用の低リン型エンジン油(自動車
用潤滑油組成物)を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I):
【0010】
【化2】
【0011】(但し、R1 、R2 、R3 およびR4 は、
それぞれ同一でも互いに異なっていてもよい炭素数1〜
18のアルキル基を表わし、そして(X)は、S、S−
S、S−CH2 −S、S−CH2 CH2 −S、S−CH
2 CH2 CH2 −S、あるいはS−CH2 CH(C
3 )−Sを表わす。)で表わされるアルキルチオカル
バモイル化合物、および該アルキルチオカルバモイル化
合物に対して0.1〜20重量倍(好ましくは、0.2
〜10重量倍)のジアルキルジチオリン酸亜鉛とを含有
し、かつリン含量が0.12重量%以下(好ましくは、
0.1重量%以下、さらに好ましくは0.08重量%以
下、さらに好ましくは0.06重量%以下、特に好まし
くは0.05重量%以下)であることを特徴とする低リ
ン型エンジン油組成物にある。
【0012】本発明の低リン型エンジン油組成物は、一
般式(I)のアルキルチオカルバモイル化合物の含有量
が0.05〜8重量%の範囲(特に、0.1〜4重量%
の範囲)にあることが好ましい。
【0013】本発明の低リン型エンジン油組成物は、さ
らに、金属系清浄剤、無灰性分散剤、および粘度指数向
上剤を含むことが好ましい。
【0014】
【発明の実施形態】本発明の一般式(I)のアルキルチ
オカルバモイル化合物は一般に、従来用いられているエ
ンジン油と同様に、金属系清浄剤、無灰性分散剤、粘度
指数向上剤など、そして必要に応じて更に他の各種の補
助機能添加剤を組合せ、基油に溶解もしくは分散した組
成物として用いられる。
【0015】金属系清浄剤、無灰性分散剤、粘度指数向
上剤、および基油としては各種のものが知られており、
本発明のエンジン油の調製においても、それらの公知の
材料あるいはその類似化合物が用い得る。次にそれらの
各種材料の代表的な例を説明する。
【0016】金属系清浄剤としては、一般には金属のフ
ェネートあるいはスルホネートが用いられる。金属フェ
ネートは炭素数約8〜30のアルキル基が付加されたア
ルキルフェノールの硫化物のアルカリ土類金属塩であ
る。この場合において一般的に用いられるアルカリ土類
金属としてはカルシウム、マグネシウムあるいはバリウ
ムが挙げられる。スルホネートは分子量約400〜60
0の鉱物油あるいはアルキル置換された芳香族化合物の
スルホン化物のアルカリ土類金属塩である。この場合に
おいて一般的に用いられるアルカリ土類金属としても、
カルシウム、マグネシウムあるいはバリウムが挙げられ
る。これらフェネートあるいはスルホネートはそれぞれ
単独でも、あるい各種組合せても使用することができ
る。また、アルカリ土類金属のサリシレート、ホスホネ
ート、ナフテネートなどの金属系清浄剤を単独に、ある
いは上記のフェネートあるいスルホネートと組み合わせ
て用いることもできる。なお、これらの金属系清浄剤は
中性型でも、あるいは塩基価が300もしくはそれ以上
の過塩基性型でもよい。
【0017】金属系清浄剤は、通常は、エンジン油中の
濃度が0.5〜20重量%となるように配合される。
【0018】なお、上記のフェネート、スルホネート等
のマグネシウム塩は、耐摩耗性については好ましい性能
を示すが、前述のように、長期保存性について問題が発
生する場合があるため、本発明のアルキルチオカルバモ
イル化合物と組合せて用いるためには、カルシウム塩の
方が、その特徴が生かせるとの利点がある。
【0019】無灰性分散剤としては、分子量約700〜
3000のアルキル基またはアルケニル基が付加された
コハク酸イミド、コハク酸エステル、ベンジルアミンな
どが使用される。無灰性分散剤は、通常は、エンジン油
中の濃度が0.5〜15重量%となるように配合され
る。
【0020】粘度指数向上剤としては、一般にポリアル
キルメタクリレート、エチレン−プロピレン共重合物、
スチレンーブタジエン共重合物等が用いられる。あるい
は、分散性能を付与した分散型もしくは多機能型粘度指
数向上剤を用いてもよい。これらの粘度指数向上剤は、
それぞれ単独、あるいは各種組合せて用いることができ
る。粘度指数向上剤は、目的とするエンジン油の所望粘
度にもよるが、通常、エンジン油中の濃度が0.5〜2
0重量%となるように配合される。
【0021】エンジン油の組成の大部分を占める基油と
しては、鉱物性油あるいは合成油をそれぞれ単独もしく
は組合せて用いることができる。
【0022】次に、本発明の特徴的要件であるアルキル
チオカルバモイル化合物について説明する。
【0023】本発明で用いるアルキルチオカルバモイル
化合物は、前述のように下記の一般式(I):
【0024】
【化3】
【0025】(但し、R1 、R2 、R3 およびR4 は、
それぞれ同一でも互いに異なっていてもよい炭素数1〜
18のアルキル基を表わし、そして(X)は、S、S−
S、S−CH2 −S、S−CH2 CH2 −S、S−CH
2 CH2 CH2 −S、あるいはS−CH2 CH(C
3 )−Sを表わす。)で表わされる化合物である。
【0026】本発明で用いるアルキルチオカルバモイル
化合物は、従来より、ゴムの加硫促進剤、ギヤー油、タ
ービン油などの添加剤として用いられることがあり、化
合物としては既知のものである。上記のアルキル基は、
直鎖型でも、分岐鎖型のいずれでもよく、その例として
は、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ヘプチル、オクチル、2
−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシルなどのア
ルキル基を挙げることができる。好ましいのは炭素数1
〜10のアルキル基である。この一般式(I)のアルキ
ルチオカルバモイル化合物の具体的な例としては、メチ
レンビス(ジブチル ジチオカーバメート)、ビス(ジ
メチルチオカルバモイル)モノスルフィド、ビス(ジメ
チルチオカルバモイル)ジスルフィド、ビス(ジブチル
チオカルバモイル)ジスルフィド、ビス(ジアミルチオ
カルバモイル)ジスルフィド、ビス(ジオクチルチオカ
ルバモイル)ジスルフィドを挙げることができる。これ
らの各化合物は、それぞれ単独で、あるいは二種以上を
組合せて用いられる。
【0027】このアルキルチオカルバモイル化合物は通
常、エンジン油中にて0.05〜8重量%の範囲の濃度
となるように配合される。特に0.1〜4重量%の範囲
の濃度となるように配合するのが好ましい。
【0028】なお、本発明の一般式(I)のアルキルチ
オカルバモイル化合物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛
と組合せて用いることが好ましい。すなわち、現在のと
ころエンジン油中のリン含量を0にするような厳しい要
求は特にないため、許容できるリン含量、たとえば0.
12重量%以下、0.10重量%以下、0.08重量%
以下、0.06重量%以下などを考慮にいれて、所望の
耐摩耗性と酸化防止性を付与できるような比率にて、ア
ルキルチオカルバモイル化合物とジアルキルジチオリン
酸亜鉛とを組合せて用いることが有利である。そのよう
な好ましい比率の範囲は、1:0.1〜1:20、特に
好ましい比率の範囲は、1:0.2〜1:10(アルキ
ルチオカルバモイル化合物:ジアルキルジチオリン酸亜
鉛、重量比)である。
【0029】本発明の添加剤組成物には、上記の各成分
以外に所望に応じて各種の補助機能添加剤を配合するこ
とができる。そのようなの補助機能添加剤の例として
は、公知の極圧添加剤、腐食防止剤、防錆剤、摩擦調整
剤、消泡剤、流動点降下剤などを挙げることができる。
また、他の酸化防止剤(例、ヒンダードフェノール)、
耐摩耗性向上剤などを組合せてもよい。
【0030】本発明の添加剤組成物を用いるエンジン油
の調製に際しては、基油に各添加剤成分をそれぞれ別々
に添加してもよいが、一般には、金属系清浄剤、無灰性
分散剤および一般式(I)のアルキルチオカルバモイル
化合物を必須成分として組合せ、その他、任意の添加剤
成分を添加して調製(基油に高濃度に溶解、分散させる
のが一般的である)した配合剤を予め用意し、これと粘
度指数向上剤、そして所望により更に他の任意成分を基
油に添加してエンジン油を調製することが、配合技術上
望ましい。そのような場合には、金属系清浄剤100重
量部に対して、無灰性分散剤10〜700重量部、そし
て一般式(I)のアルキルチオカルバモイル化合物2〜
200重量部となるように配合するのが好ましい。
【0031】
【実施例】現在エンジン油の性能評価は、各種ベンチテ
ストおよびエンジンテストにより実施されている。エン
ジン油の統一規格としてはAPIサービス分類が一般的
に採用されており、現在、サービスステーション向け乗
用車エンジン油の最高規格はAPI−SGであり、この
API−SGに合格するために必要なエンジン試験は、
SEQ(シークエンス)IID 、SEQ IIIE 、 SEQV
E 、CAT1H2 、CRCL−38とそれぞれ名付けら
れた各種の台上エンジン試験である。従来一般的なAP
I−SG合格エンジン油は、リン濃度(リン含量)が
0.1重量%程度であり、リン濃度を下げるためにジア
ルキルジチオリン酸亜鉛の添加量を減じると、SEQ I
IIE 、 SEQVE の各試験における動弁系摩耗と、SE
Q IIIE試験での粘度上昇とにおいて不充分な(すなわ
ち、規格に合格しない)結果がでるとされている。従っ
て、低リンエンジン油の評価を、これらの試験に合格す
ることを基準に実施した。また、同時にディーゼルエン
ジン台上試験であるCAT1H2 試験も行ないディーゼ
ル油としての評価も実施した。
【0032】なお特に条件の厳しいエンジン試験はSE
QVE であり、これはフォード社の2.3lエンジン
(L−4、OHC)を用い、無鉛ガソリンを使用し、総
試験時間288時間に及ぶサイクリック試験であり、中
・低温時におけるスラッジの生成傾向を主としたエンジ
ン清浄性の評価と同時に動弁系摩耗を評価するものであ
る。この試験で動弁系摩耗が不良である(すなわ摩耗が
多い)と、エンジン油中に摩耗により生じた多量の鉄が
微粒子状に分散し、これがスラッジの生成を促進すると
されている。
【0033】また、SEQ IIIE はGM(ゼネラルモー
ター)社の3.6l V−6エンジンを用い、加鉛ガソ
リンを用い、油温149℃で64時間連続で運転して試
験するもので、高温におけるエンジン油の酸化安定性そ
して動弁系の耐摩耗性を評価するものである。CAT1
2 はキャタピラー社の2.2l単筒ディーゼルエンジ
ンを用い、硫黄分0.4%の軽油を燃料として使用し、
480時間運転して、主として高温清浄性を評価する試
験である。
【0034】試験の対象として用いたエンジン油は、下
記の第1表に示した組成のものである。また、第1表に
は、各々のエンジン油について実施した台上エンジンテ
ストの結果も、それぞれのエンジンテストの評価項目お
よび合格基準(評点もしくは測定値にて規定)とともに
示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】なお、上記の第1表に示した添加剤の詳細
は下記の通りである。基油は粘度指数100のパラフィ
ン系鉱油であり、エンジン油は、APIサービスに規定
されたSAE10W30の粘度条件を満たすように調製
された。また、必要により消泡剤などの付加添加剤を加
えた。
【0038】金属系清浄剤:過塩基性カルシウムスルホ
ネートと中性型カルシウムスルホネートとの混合物 無灰性分散剤:ホウ酸変性コハク酸イミド、試作品No
2のみポリイソブテニルコハク酸エステルを1重量%追
加 カーバメート:メチレンビス(ジブチルジチオカーバメ
ート) ZnDTP:炭素数3〜6の第二アルキルタイプジアル
キルジチオリン酸亜鉛 有機酸化防止剤:ヒンダードフェノールとジアルキルジ
アミンとの混合物 硫黄系極圧剤:硫化ジパラフィン 粘度指数向上剤:分散型エチレン−プロピレン共重合物 流動点降下剤:ポリメタクリレート型
【0039】また、上記の第1表に示した試験項目等の
詳細は下記の通りである。 (1)VE 試験:平均スラッジ、ロッカーカバースラッ
ジ、平均バーニシュ、ピストンスカートバーニシュ、カ
ム摩耗(平均)、カム摩耗(最大) (2)IIIE試験:粘度増加(%)、オイルリングランド
デポシット、ピストンバーニッシュ、平均スラッジ、カ
ム・リフター摩耗(平均)、カム・リフター摩耗(最
大)、 (3)1H2 試験:TGF(トップブルーブカーボン詰
まり)、WTD(重量付き総デメリット評点)、各々2
40時間運転と480時間運転
【0040】第1表に示した試験データから明らかなよ
うに、本発明のアルキルチオカルバモイル化合物を用い
たエンジン油である試作油No4とNo5は、0.05
6重量%という低リン濃度であるにもかかわらず、市販
の最高クラスであるAPI−SGグレードのエンジン油
(リン濃度は0.1重量%)と同等な諸性能を示す。こ
れに対して、本発明のアルキルチオカルバモイル化合物
を用いなかった試作油No1、No2、およびNo3は
いずれも、API−SGグレードに合格することができ
ず、特に、問題のカム摩耗およびスラッジ抑制で市販品
および本発明品に比較して明らかに劣った性能を示す。
【0041】
【発明の効果】本発明に従う一般式(1)のアルキルチ
オカルバモイル化合物を配合したエンジン油は、そのリ
ン濃度を、従来用いられている市販品のリン濃度に比較
して顕著に低減しても(たとえば半分程度としても)、
耐摩耗性能や酸化防止性を含めた諸性能において、最高
クラスの市販品と実質的に同等な特性を示す。従って、
今後ますます高まるとされる低リン化エンジン油として
の実用性が非常に高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10N 30:10 40:25 (56)参考文献 特開 平6−41568(JP,A) 特開 昭59−11397(JP,A) 特開 昭63−128099(JP,A) 米国特許4383931(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10M 101/00 - 177/00 C10N 10:00 - 80:00 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属系清浄剤、無灰性分散剤、および粘
    度指数向上剤を含み、さらに一般式(I): 【化1】 (但し、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ同一
    でも互いに異なっていてもよい炭素数1〜18のアルキ
    ル基を表わし、そして(X)は、S、S−S、S−CH
    2 −S、S−CH2 CH2 −S、S−CH2 CH2 CH
    2 −S、あるいはS−CH2 CH(CH3 )−Sを表わ
    す。)で表わされるアルキルチオカルバモイル化合物、
    および該アルキルチオカルバモイル化合物に対して0.
    1〜20重量倍のジアルキルジチオリン酸亜鉛とを含有
    し、かつリン含量が0.12重量%以下であることを特
    徴とする低リン型エンジン油組成物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)のアルキルチオカルバモイ
    ル化合物の含有量が0.05〜8重量%の範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の低リン型エンジン油組
    成物。
  3. 【請求項3】 リン含量が0.10重量%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1もしくは2に記載の低リン型エ
    ンジン油組成物。
  4. 【請求項4】 一般式(I)のアルキルチオカルバモイ
    ル化合物の含有量に対してジアルキルジチオリン酸亜鉛
    の含有量が0.2〜10重量倍であることを特徴とする
    請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の低リン型
    エンジン油組成物。
  5. 【請求項5】 一般式(I)のアルキルチオカルバモイ
    ル化合物の含有量が0.1〜4重量%の範囲にあること
    を特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記
    載の低リン型エンジン油組成物。
  6. 【請求項6】 リン含量が0.08重量%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれかの項に
    記載の低リン型エンジン油組成物。
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