JP3129393U - 組立式建築物 - Google Patents
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Abstract
【課題】基本構造物の連結部屋根から雨水が浸入した場合でもその雨水を外部へ排出できるようにし、また連結部屋根から雨水が浸入し難いようにして、雨漏りを防止する。
【解決手段】例えば、基本構造物A,Bを連棟するユニットハウスにおいて、基本構造物A,Bの屋根側の鉄骨1,2の連結部下側に、連結線100に沿って横樋20を配設し、この横樋20にハウス側面側に配置した縦樋24を連結することにより、連結部屋根から浸入した雨水を外部へ排出する。上記横樋20は、退避位置と支持位置(P2)に移動する回転支持体18dを備えた樋受け具18で容易に取り付けることができ、屋根パネル7,8の連結部には、上記鉄骨1,2の隙間e2に挿入される中央部垂直片14aと、屋根パネル7,8の連結部側から2番目の凹部7D2,8D2に係合する両側部垂直片14bとを有する屋根カバー14を取り付ける。
【選択図】図1
【解決手段】例えば、基本構造物A,Bを連棟するユニットハウスにおいて、基本構造物A,Bの屋根側の鉄骨1,2の連結部下側に、連結線100に沿って横樋20を配設し、この横樋20にハウス側面側に配置した縦樋24を連結することにより、連結部屋根から浸入した雨水を外部へ排出する。上記横樋20は、退避位置と支持位置(P2)に移動する回転支持体18dを備えた樋受け具18で容易に取り付けることができ、屋根パネル7,8の連結部には、上記鉄骨1,2の隙間e2に挿入される中央部垂直片14aと、屋根パネル7,8の連結部側から2番目の凹部7D2,8D2に係合する両側部垂直片14bとを有する屋根カバー14を取り付ける。
【選択図】図1
Description
本考案は、基本構造物を連棟するユニットハウス等の組立式建築物で生じる雨漏りをなくすための構造に関するものである。
従来から、ユニットハウス、プレハブ、パネルハウス等と呼ばれる組立式建築物が事務所、店舗、仮設住宅等として建設されており、これらの組立式建築物は、例えば鉄骨の複数のボックス型基本構造物を連結・接続し、塗装された屋根パネル、壁パネル、床パネル等、工場で仕上げられた構成部材を組み付けることにより建てられる。このような組立式建築物によれば、組立工数が少なく、短時間に建設が完成するという利点がある。
ところで、この種の組立式建築物でも、一般の建築物と同様、軒等に雨樋が取り付けられ、雨水の排水処理が行われる。しかしながら、この組立式建築物では、複数のボックス型の構造物を連棟するため、それらの繋ぎ目、即ち連結部から雨水が浸入し、天井部分に雨漏りが生じるという問題があった。
図7には、従来のユニットハウスにおける連結部の屋根から天井の部分の構成が示されており、この図7は、ボックス型の基本構造物Aと基本構造物Bを連棟する。このユニットハウスでは、基本構造物Aの上部鉄骨(梁)1と基本構造物Bの上部鉄骨(梁)2がボルト3で連結され、基本構造物Aの天井4と基本構造物Bの天井5との間には、天井部材を有するスペーサ6が取り付けられる。一方、波状の屋根パネル7,8が基本構造物A,Bに配置されており、屋根パネル7はカバー9で鉄骨1に固定され、屋根パネル8はカバー10で鉄骨2に固定される。そして、このカバー9と10との隙間は、雨漏りを防止するためコーキング剤11で塞がれる。
しかしながら、上記従来のユニットハウスの構成では、屋根パネル7,8の凹部7D1,8D1に溜まった雨水が矢示のように、屋根パネル7,8とカバー9,10との隙間e1からカバー9,10の内部へ浸入し、鉄骨1,2の上面、上部合せ目の隙間e2を通って鉄骨1,2の内部へ入り、更に鉄骨1,2の下部合せ目の隙間e3を通って上記スペーサ6の裏側へ到達することがある。
本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、基本構造物の連結部屋根から雨水が浸入した場合でもその雨水を外部へ排出できるようにし、また連結部屋根から雨水が浸入し難いようにして、雨漏りを良好に防止することが可能になる組立式建築物を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る考案は、複数のボックス型基本構造物を連棟して1戸の建築物を建設する組立式建築物において、複数の上記基本構造物の連結部の屋根の下方位置で連結線方向に沿うように、その連結部からの漏水を受ける内部横樋を設け、この内部横樋の端部を建築物外壁部まで配置したことを特徴とする。
請求項2に係る考案は、上記建築物外壁部に、縦樋を設け、この縦樋の上部に上記内部横樋の端部を接続することを特徴とする。
請求項2に係る考案は、上記建築物外壁部に、縦樋を設け、この縦樋の上部に上記内部横樋の端部を接続することを特徴とする。
請求項3に係る考案は、上記基本構造物の連結部の天井端部に着脱自在に係合する係合部と、この係合部に回転可能に軸支され、かつ水平方向で退避位置と支持位置に移動する回転支持体とを有する樋受け具を設け、上記天井端部に取り付けられた該樋受け具は、その回転支持体を退避位置から支持位置へ配置することにより、上記内部横樋を基本構造物連結部の天井間に支持し、この横樋の下面と天井面に一致させるようにしたことを特徴とする。
請求項4に係る考案は、上記屋根部材として波状パネルが配設された上記基本構造物の連結部に取り付けるカバーであって、上記複数の基本構造物の連結部の隙間に挿入される中央部垂直片、及び上記波状パネルの連結部側から2番目以降の凹部に係合する両側部垂直片を有する連結部屋根カバーを設けたことを特徴とする。
請求項4に係る考案は、上記屋根部材として波状パネルが配設された上記基本構造物の連結部に取り付けるカバーであって、上記複数の基本構造物の連結部の隙間に挿入される中央部垂直片、及び上記波状パネルの連結部側から2番目以降の凹部に係合する両側部垂直片を有する連結部屋根カバーを設けたことを特徴とする。
本考案の組立式建築物は、基本構造物の連結部の屋根下方の連結線方向に内部横樋を設けることにより、連結部屋根から雨水が浸入した場合でもその雨水を外部へ良好に排出することができ、雨漏りが良好に防止可能になるという効果がある。
また、退避位置と支持位置に移動する回転支持体を有する樋受け具を用いることにより、天井部における横樋の取り付けが簡単かつ容易になるという利点を有し、更には中央部垂直片と波状パネルの連結部側から2番目以降の凹部に係合する両側部垂直片を有する屋根カバーを設けることにより、従来のようにコーキング剤を施工することなく、連結部屋根から雨水が浸入し難いようにすることができるという効果がある。
また、退避位置と支持位置に移動する回転支持体を有する樋受け具を用いることにより、天井部における横樋の取り付けが簡単かつ容易になるという利点を有し、更には中央部垂直片と波状パネルの連結部側から2番目以降の凹部に係合する両側部垂直片を有する屋根カバーを設けることにより、従来のようにコーキング剤を施工することなく、連結部屋根から雨水が浸入し難いようにすることができるという効果がある。
図1及び図2には、本考案の実施例に係るユニットハウス(組立式建築物)の連結部上側の屋根から天井の部分の構成[図3(A)に示すI−I線で切断した図]が示され、図3には、2つのボックス型の基本構造物(構造体)を連結する場合の構成が示されている。図3に示されるように、実施例のユニットハウスは、例えば直方体状に組んだ鉄骨(枠体)を有する基本構造物Aとこれと同一の基本構造物Bを長手方向の側面で連結しており、この基本構造物A,Bの上部の鉄骨(梁)1,2の上側に波状の屋根パネル(板)7,8(図には1つのみ描いてある)が配設され、この屋根パネル7,8の連結部上側に、屋根カバー14が取り付けられる。
図1において、実施例の上記連結部上側の屋根から天井の部分は、従来と同様に、基本構造物Aの上部鉄骨1と基本構造物Bの上部鉄骨2(の下側突出片)がボルト(及びナット)3で連結され、この鉄骨1には、中間(金属)部材15を介して天井4が溶接やボルト締め等で取り付けられ、上記鉄骨2にも、同様にして中間部材16を介して天井5が取り付けられる。一方、基本構造物Aの屋根パネル7が上記鉄骨1の上側に、基本構造物Bの屋根パネル8が上記鉄骨2の上側に載置される。
このような構成において、実施例では、上記天井4,5の上下端が角形(角柱形)の端部(金属部材)4G,5Gに樋受け具(金具)18を4個(複数個)係合し、この樋受け具18によって横樋20を支持することにより、該横樋20が連結線100(鉄骨1と2の合せ目方向)に沿って配設される。
図4には、上記樋受け具18の詳細な構成が示されており、この樋受け具18は、天井4,5の上下角形端部4G,5Gに嵌合するコ字状係合部(金属片)18a、この係合部18aの内側に貼着されたマグネット(磁石)板18b、上記係合部18aの底部片に軸(及び固定)部材18cで回転可能に軸支された回転支持体(板)18dからなる。この回転支持体18dは、軸部材18cを軸として水平面内で回転し、図4(A)の退避位置P1と図4(B)の支持位置P2に移動することができ、このような回転支持体18dで上記横樋20を支持する。
即ち、図2に示されるように、実施例では、上記回転支持体18dが退避位置P1にある樋受け具18を、そのマグネット板18bにて天井4,5の端部4G,5Gに係合させ、その後に横樋20を鉄骨1,2の下側へ配置し、該樋受け具18の回転支持体18dを図1のように支持位置P2に移動させることにより、横樋20が支持される。このとき、横樋20の下面は天井面と一致する状態となる。なお、実施例の樋受け具18はマグネット板18bを固定方法として用いたが、この樋受け具18は、天井4,5の端部4G,5Gから外れない状態にすればよく、端部4G,5Gの係合孔等に引っ掛けるような係合爪を設けてもよいし、他の強固な固定手段(ネジ部材等)を用いてもよい。
図5及び図6には、実施例の上記横樋20と縦樋の構成が示されており、横樋20は、図5のように側面側部分を残した状態で上面全体の長手方向に沿った開口部20dが設けられるように金属板を4角柱状に折り曲げて形成したもので、図6(A)に示されるように、基本構造物A,Bの短辺側の両側面22の間に、連結線100の方向に沿って配置されており、図6(B)に示されるように、この横樋20は雨水の流れをスムーズにするために中心部から端部へ向けて下り勾配(下向き傾斜)Kが設けられる。そして、この横樋20に連結する形で縦樋24が側面22の外壁内(外壁と内壁の間)に設けられる。
即ち、図5に示されるように、横樋20の両端部にその底面板を直角に曲げた係合片20fが形成され、縦樋24の内側面には、この係合片20fを嵌め入れるための(係合片20fの横幅よりも僅かに大きい幅の)開口24hが形成されると共に、この開口24hの板を曲げた水平片24jが設けられる。そして、この縦樋24の開口24hに上記横樋20の係合片20fを嵌合させ、横樋20の底面を水平片24jで支持する状態に配置することにより、横樋20と縦樋24が連結される。なお、この縦樋24は雨水管(排水管)等へ連通される。
また、図3(C)で説明したように、実施例では、連結部の屋根パネル7,8の上側に屋根カバー14が取り付けられるが、この屋根カバー14は、図1にも示されるように、その中央部に設けられた中央部垂直片(板)14aと両側の側部垂直片(板)14bとを有する。即ち、上記中央部垂直片14aは基本構造物A,Bの連結部の鉄骨1と2の隙間を埋める位置に配置され、両側部の側部垂直片14bは、その一方が波状の屋根パネル7の連結部側から2番目の凹部7D2の側部(傾斜面下端部)に係合し、他方が屋根パネル8の連結部側から2番目の凹部8D2の側部(傾斜面下端部)に係合するように配置、形成される。このような側部垂直片14bによれば、屋根パネル7,8との隙間e1から侵入する雨水を1番目の凹部7D1,8D1に溜め、鉄骨1,2の隙間e2からの雨水の浸入を防ぐことができる。
実施例は以上の構成からなり、ユニットハウスを組み立てる場合、例えば図3(A)のように、基本構造物A,Bを並べて配設し、図3(B)の屋根パネル7,8を鉄骨1と2の上に、図3(C)の屋根カバー(連結部屋根カバー)14を屋根7,8の上に配置する。このとき、図1に示されるように、屋根カバー14の中央垂直片14aを鉄骨1と2の合せ目(連結線100)隙間(e2)に嵌め入れ、この隙間が塞がれるようにボルト3でこれら鉄骨1と2をしっかりと固定する。これにより、連結部隙間の防水が図られ、従来のようなコーキング剤を設ける必要もない。また、屋根カバー14の両側の側部垂直片14bが波状の屋根パネル7,8のそれぞれの2番目の凹部7D2,8D2に係合するので、この凹部7D2,8D2から屋根カバー14との隙間e1を通って浸入する水は、1番目の凹部7D1,8D1に溜まり、鉄骨1と2の隙間e2に達することが少なくなる。
次に、天井4,5の連結部においては、まず図4で説明した樋受け具18を図2の状態で天井4,5の端部4G,5Gに取り付ける。これは、そのコ字状の係合部18aを端部4G,5Gに係合させることにより行われ、樋受け具18は係合部18aの裏側のマグネット板18bによって端部4G,5Gへしっかりと固定される。そして、図2の状態で、横樋20を鉄骨1,2の下側へ連結線100に沿って配置し、樋受け具18の回転支持体18dを退避位置P1から支持位置P2に移動させることにより、横樋20が樋受け具18で支持される。この樋受け具18によれば、横樋20の取付け配置が簡単かつ容易となる。
そして、この横樋20は、図5及び図6に示されるように、基本構造物A,Bの連結部の側面(短辺側の側面の連結部)22に設けられた縦樋24に接続される。なお、この縦樋24の下端は雨水管等に接続される。
このような横樋20及び縦樋24によれば、鉄骨1と2の上部隙間e2から雨水が浸入した場合でも、この雨水は下部隙間e3から横樋20へ落ち、この横樋20に設定された下り勾配Kによって縦樋24へ流れ、この縦樋24から外部へ排出されることになる。この結果、天井4,5等への雨漏りが良好に防止される。
なお、実施例では、上記横樋20を鉄骨1と2の真下に配置し、その下面を天井面と一致させるようにしたが、この横樋は天井部材の上に配置してもよいし、また鉄骨1と2の真下からずれた位置に配置し、導水(案内)部材等(導水路)を付加して上記下部隙間e3から落ちる雨水を横樋に導くようにしてもよい。
更に、上記縦樋24を外壁と内壁の間に設けるようにしたが、この縦樋はユニットハウスの外壁に外付けするように構成してもよい。
更に、上記縦樋24を外壁と内壁の間に設けるようにしたが、この縦樋はユニットハウスの外壁に外付けするように構成してもよい。
A,B…基本構造物、 1,2…鉄骨、
4,5…天井、 7,8…波状屋根パネル、
7D1,7D2,8D1,8D2…凹部、
9,10,14…屋根カバー、14a…中央部垂直片、
14b…側部垂直片、 18…樋受け具、
18b…マグネット板、 18d…回転支持体、
20…横樋、 20f…係合片、
24…縦樋、 24h…開口。
4,5…天井、 7,8…波状屋根パネル、
7D1,7D2,8D1,8D2…凹部、
9,10,14…屋根カバー、14a…中央部垂直片、
14b…側部垂直片、 18…樋受け具、
18b…マグネット板、 18d…回転支持体、
20…横樋、 20f…係合片、
24…縦樋、 24h…開口。
Claims (4)
- 複数のボックス型基本構造物を連棟して1戸の建築物を建設する組立式建築物において、
複数の上記基本構造物の連結部の屋根の下方位置で連結線方向に沿うように、その連結部からの漏水を受ける内部横樋を設け、この内部横樋の端部を建築物外壁部まで配置したことを特徴とする組立式建築物。 - 上記建築物外壁部に、縦樋を設け、この縦樋の上部に上記内部横樋の端部を接続することを特徴とする請求項1記載の組立式建築物。
- 上記基本構造物の連結部の天井端部に着脱自在に係合する係合部と、この係合部に回転可能に軸支され、かつ水平方向で退避位置と支持位置に移動する回転支持体とを有する樋受け具を設け、上記天井端部に取り付けられた該樋受け具は、その回転支持体を退避位置から支持位置へ配置することにより、上記内部横樋を基本構造物連結部の天井間に支持し、この横樋の下面と天井面に一致させるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の組立式建築物。
- 上記屋根部材として波状パネルが配設された上記基本構造物の連結部に取り付けるカバーであって、上記複数の基本構造物の連結部の隙間に挿入される中央部垂直片、及び上記波状パネルの連結部側から2番目以降の凹部に係合する両側部垂直片を有する連結部屋根カバーを設けたことを特徴とする請求項1乃至3記載の組立式建築物。
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JP2015021310A (ja) * | 2013-07-19 | 2015-02-02 | コマツハウス株式会社 | 連棟式組立建物における屋根構造および連棟式組立建物の構築方法 |
CN114293661A (zh) * | 2022-01-19 | 2022-04-08 | 张优温 | 一种绿色建筑钢结构 |
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- 2006-10-13 JP JP2006008328U patent/JP3129393U/ja not_active Expired - Fee Related
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