JP3129192U - 水嚢 - Google Patents

Abstract

【課題】現場への搬入、組み立て或いは撤去が迅速かつ容易に出来、確実かつ強固に連結することができる水嚢を提供する。
【解決手段】本考案の水嚢は、４枚の硬質合成樹脂製の側板１ａと硬質合成樹脂製の底板１ｂにより組み立てられる上方が開口した剛性箱体１と、該剛性箱体の中に設置される軟質合成樹脂製の水袋２から構成される。
【選択図】図２

Description

本考案は、洪水時の止水など特に防災用止水に使用する水嚢に関する。

従来の水嚢としては、合成樹脂シートで作られた長方形の袋を止水現場に運んで、その注入口に注水して土嚢の代わりに防災用に使用されるものがあった。（例えば、特許文献１参照）

しかし、上記特許文献１の水嚢は、現場での注水や排水を迅速かつ容易に行うことができないだけでなく、水嚢同士を確実かつ強固に連結することが困難である等の問題点があった。
特開２００５−１６３５１４号公報

本考案が解決しようとする課題は、現場への搬入、組み立て或いは撤去が迅速かつ容易に出来、確実かつ強固に連結することができる水嚢を提供することにある。

本考案の水嚢は、４枚の硬質合成樹脂製の側板と硬質合成樹脂製の底板により組み立てられる上方が開口した剛性箱体と、該剛性箱体の中に設置される軟質合成樹脂製の水袋から構成されることを特徴とする。また、上記底板が、上記各側板の下部接合縁に折曲げ自在に連結される半底板を組み付けて構成されることを特徴とする。さらに、１枚の上記側板の外側上部に連結用掛止片が取り付けられ、該側板と対面する上記側板の上部に、隣接する別の水嚢の連結用掛止片を掛け止めるための掛止凹部が形成されることを特徴とする。また更に、上記側板の下部にキャップ取付用穴が開けられると共に、上記水袋に水抜キャップが取り付けられ、該水袋を剛性箱体内に設置した時に、上記水抜キャップが上記キャップ取付用穴から露出するように構成したことを特徴とする。

本考案の水嚢は、現場への搬入、組み立て或いは撤去や、現場での水の注入（供給）や排水が迅速かつ容易に出来、確実かつ強固に連結することが出来るという利点がある。

図１は、本考案の水嚢の一実施例を示すもので、主として上面が開口している剛性箱体１と、その中に設置される水袋２から構成されている。

上記剛性箱体１は、図２からも明らかなように、４枚の硬質合成樹脂製の側板１ａと、これら側板１ａにより取り囲まれた底面を塞ぐ硬質合成樹脂製の底板１ｂから成る。図３からも明らかなように、各側板１ａの相互の接合縁は折曲げ自在に連結されている。また、上記底板１ｂは、上記４枚の側板１ａの下部接合縁に各々折曲げ自在に連結されている４枚の半底板１ｂ′を組み付けることにより構成される。この４枚の半底板１ｂ′の組み付けは、例えば、段ボール箱の底部組み付けと同じように行う。

また、１枚の側板１ａの外側上部には連結用掛止片３が取り付けられていると共に、該側板１ａと対面する側板１ａの上部には、上記連結用掛止片３を掛け止めるための掛止凹部３′が形成されている。

さらに、１枚の側板１ａの下部には、キャップ取付用穴４が開けられている。

上記水袋２は、軟質合成樹脂から成り、少なくとも水を入れたときに上記剛性箱体１の内面に沿って設置される大きさを有する。該水袋２には、水抜キャップ５が取り付けられていて、剛性箱体１内に設置した時に、上記水抜キャップ５が上記キャップ取付用穴４から露出するように構成される。

本実施例の水嚢は、以上のように構成されているので、洪水時に例えば地下鉄や半地下建物の入り口などの止水現場に、上記図３に示すように折り畳まれた剛性箱体１を、必要見込み数だけ搬入し、現場で組み立てる。

続いて、組み立てられた上記剛性箱体１内に水袋２を入れる。この際、該水袋２に設けられた水抜キャップ５を、剛性箱体１のキャップ取付用穴４から臨かせておく。

なお、図４に示すように、複数の水嚢同士を並べて、隣接する水嚢を連結する。すなわち、水嚢の連結用掛止片３を隣接する水嚢の掛止凹部３′に掛けて、離れないようにしておく。

水嚢の準備が完了すると、上方が開放した水袋２内に水を入れる。水は周囲の雨水でも良いが、水道水を入れておくと災害後の生活用水として代用することができる。

水嚢を撤去する際には、まず、水抜キャップ５のキャップを抜いて、水袋２内の水を排水する。水袋２内の水量が少なくなったら、水嚢を倒して、一気に排水してもよい。排水が終わると中の水袋２を取り出し、剛性箱体１を図３で矢印逆方向に解体して、折り畳み撤去し、再利用のために保管すておく。

なお、図５に示すように、上記剛性箱体１の折曲げ箇所に粘着テープ６を貼り付けて補強するようにしても良い。

本考案の水嚢の一実施例を示す斜視図である。 図１の水嚢の分離斜視図である。 水嚢の組み立ての説明図である。 水嚢連結の説明図である。 粘着テープによる剛性箱体の補強説明図である。

符号の説明

１ 剛性箱体
１ａ 側板
１ｂ 底板
２ 水袋
３ 連結用掛止片
３′ 掛止凹部
４ キャップ取付用穴
５ 水抜キャップ
６ 粘着テープ

Claims (4)

1. ４枚の硬質合成樹脂製の側板と硬質合成樹脂製の底板により組み立てられる上方が開口した剛性箱体と、該剛性箱体の中に設置される軟質合成樹脂製の水袋から構成されることを特徴とする水嚢。
2. 上記底板が、上記各側板の下部接合縁に折曲げ自在に連結される半底板を組み付けて構成されることを特徴とする請求項１に記載の水嚢。
3. １枚の上記側板の外側上部に連結用掛止片が取り付けられ、該側板と対面する上記側板の上部に、隣接する別の水嚢の連結用掛止片を掛け止めるための掛止凹部が形成されることを特徴とする請求項１または２に記載の水嚢。
4. 上記側板の下部にキャップ取付用穴が開けられると共に、上記水袋に水抜キャップが取り付けられ、該水袋を剛性箱体内に設置した時に、上記水抜キャップが上記キャップ取付用穴から露出するように構成したことを特徴とする請求項１、２または３に記載の水嚢。