JP3128835B2 - マイクロ波管用高周波入出力構造 - Google Patents

マイクロ波管用高周波入出力構造

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JP3128835B2
JP3128835B2 JP03011743A JP1174391A JP3128835B2 JP 3128835 B2 JP3128835 B2 JP 3128835B2 JP 03011743 A JP03011743 A JP 03011743A JP 1174391 A JP1174391 A JP 1174391A JP 3128835 B2 JP3128835 B2 JP 3128835B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波管用高周波入
出力構造に関し、特にヘリックス形進行波管に主に用い
られる高周波同軸窓構造のマイクロ波管用高周波入出力
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波管、特に、ヘリックス形進行
波管においては、高周波信号をヘリックスに伝達し、電
子ビームとの相互作用により増幅された高周波信号を外
部回路に取り出すために、主に、同軸窓構造が用いられ
る。同軸窓とヘリックスの間はインピーダンス整合をと
るため、同軸の径を変えるなどによりインピーダンス変
換部を構成している。
【0003】従来のマイクロ波管用高周波入出力構造
(以下高周波入出力構造と記す)は、図2に示すよう
に、複数本の誘電体支柱2により円筒状金属外囲器3の
内部に固定されたヘリックス1の端部は、内導体6に溶
接等により接続されている。内導体6,外導体7および
気密セラミック円板8は、マイクロ波管本体とろう付に
より一体化形成され真空外囲器の一部となっている。高
周波同軸窓と外部回路とを接続するために、外部外導体
9は、外導体7の外径部に嵌合される。外部外導体9の
嵌合部には円周上の数ヵ所にすり割りが設けられてお
り、このすり割り部の弾力による把持力で結合する方法
が一般的に用いられる。
【0004】また、数百Wの高電力線路として使用され
る場合には、嵌合部の接触を良くするため、図3に示す
ような形状の金属製バンド10を配設し、ねじ11によ
り締め付ける方法が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高周波入出力構造では、部品寸法のばらつき,ろう付時
の曲りなどにより、マイクロ波管本体の外導体と外部外
導体との接触が一定にならず、接触の弱い部分では、高
周波もれ,高周波もれによる発熱,高周波放電等を生じ
易い。また、温度変化により接触の状態が変化するため
インピーダンス整合が変動し、高周波の損失や反射を生
じ易いという問題点があった。
【0006】金属製バンドにより締め付ける方法を取っ
た場合でも、金属製バンドを真円に製作することが困難
であるとともに、締め付けた際には変形してしまい、真
円のまま締め付けることは非常に困難であるという問題
点があった。
【0007】本発明の目的は、高周波もれ,高周波もれ
による発熱,高周波放電,インピーダンス整合の変動と
いった不具合による高周波の損失や反射がなく、安定な
特性の高周波入出力構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、マイクロ波管
本体にろう付けにより一体化された内導体と外導体と前
記内導体と前記外導体との間にろう付けされた気密セラ
ミック円板を備えたマイクロ波管本体同軸線路と、前記
外導体の外径部に直接嵌合し高周波的に結合する外部同
軸線路とを有するマイクロ波管用高周波入出力構造にお
いて、前記外部同軸線路の外部外導体の外側にねじ部お
よびすり割付きテーパ部を設け、前記外部外導体のねじ
部に螺合するねじ部および前記外部外導体のテーパ部に
嵌合するテーパ部を備えた締付部材により締め付けたこ
とを特徴とする。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0010】図1は本発明の一実施例の一部切欠き側面
図である。
【0011】図1に示すように、内導体6,外導体7お
よび気密セラミック円板8は、ろう付によりマイクロ波
管本体と一体化形成されており、真空外囲器の一部とな
っている。
【0012】外導体7と嵌合する外部外導体9は、嵌合
部の外側にテーパ部とねじ部を設けており、内側にねじ
部およびテーパ部を設けた締付部材12と嵌合する。
【0013】外部外導体9と締付部材12のねじ部を深
く嵌合させることにより、外部外導体9と締付部材12
のテーパ部はより強く接合し、すり割りの設けられた外
部外導体9のテーパ部は内側に押され、マイクロ波管本
体の外導体7と機械的に密着する。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、マイクロ
波管本体の外導体と外部外導体とが機械的に均一に密着
する構造としたため、高周波のもれ,高周波のもれによ
る発熱,高周波放電,高周波インピーダンスの変動とい
った不具合による高周波の損失や反射がなく、安定な特
性が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の一部切欠き側面図である。
【図2】従来のマイクロ波管用高周波入出力構造の一例
を示す一部切欠き側面図である。
【図3】図2の金属製バンドの斜視図である。
【符号の説明】
1 ヘリックス 2 誘電体支柱 3 円筒状金属外囲器 4 ポールピース 5 磁石 6 内導体 7 外導体 8 気密セラミック円板 9 外部外導体 10 金属製バンド 11 ねじ 12 締付部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波管本体にろう付けにより一体
    化された内導体と外導体と前記内導体と前記外導体との
    間にろう付けされた気密セラミック円板を備えたマイク
    ロ波管本体同軸線路と、前記外導体の外径部に直接嵌合
    し高周波的に結合する外部同軸線路とを有するマイクロ
    波管用高周波入出力構造において、前記外部同軸線路の
    外部外導体の外側にねじ部およびすり割付きテーパ部を
    設け、前記外部外導体のねじ部に螺合するねじ部および
    前記外部外導体のテーパ部に嵌合するテーパ部を備えた
    締付部材により締め付けたことを特徴とするマイクロ波
    管用高周波入出力構造。
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