JP3128778U - 貼付装置 - Google Patents

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実 田中
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Abstract

【課題】粘着フィルムを基板に貼付するときに高精度に行うことを目的とする。
【解決手段】四角形状をした平板状の基板2の表面に複数箇所に短冊状の位相差板10を貼り付ける貼付装置は、基板2の1端面を固定する位相差板10の長手方向と平行な固定基準壁FWと反対側の端面を固定基準壁FWに押圧する可動基準壁MWとを有し、基板2を位置決めして勘合させる嵌合部22が形成された固定治具21と、位相差板10の形状に対応した複数のスリットが形成され、固定治具21に着脱可能に取り付けられる平板状のマスク部材であって、固定治具21の外周面21Sと当接されて固定されることにより固定治具21と位置合わせされる挿嵌部22を有するマスク部材と、有している。これにより、高精度に位相差板10を基板2に貼付することができる。
【選択図】 図2

Description

本考案は、基板上に光学的機能を発揮する粘着フィルムを貼り付けるための貼付装置に関するものである。
液晶プロジェクタ等の投射型表示装置に用いられる光学部品の一例として、偏光変換素子がある。偏光変換素子は、任意の偏光方向の入射光を、偏光方向が1方向に揃った直線偏光に変換して出射するための素子である。具体的には、P偏光光とS偏光光との混合光が入射したときに、偏光変換素子は、P偏光光又はS偏光光の何れか1方向に揃った偏光光を出射する。偏光変換素子は、平板状のガラス等の透明基板に偏光分離膜(偏光方向によって透過と反射とを分ける膜)と反射膜(光を全反射させる機能を有する膜)とが交互に傾斜方向に形成され、透明基板の出射平面の所定位置に複数の短冊状の位相差板(λ/2波長板)が形成される。
前記の位相差板は可撓性を有するフィルムにより構成されるものが一般的である。従って、透明基板表面にフィルムを貼付することになるが、極めて高い貼付精度が要求される。前記したように、偏光変換素子には偏光分離膜と反射膜とが形成されているが、透明基板に露出している偏光分離膜と反射膜との間に正確に貼付されず、位置ずれを起こしている場合、位置ずれを起こした部分から光が漏れてしまう。そうすると、漏れ光に対しては偏光方向を変換する機能を作用させることができない。このため、如何に高い精度をもって透明基板表面にフィルムを貼付するかが問題となる。位相差板は前記した可撓性フィルムによるものが一般的であるが、可撓性フィルム以外の例えば水晶板等のように剛性が高いものとしても使用されることがある。剛性の高い水晶板等においても、貼付位置の位置ずれを防止するために、透明基板表面に高精度に貼付する必要がある。
勿論、偏光変換素子に限らず、種々の光学部品において、基板上に光学的機能を発揮するフィルムを貼付するときにも、同様に高い貼付精度をもって行う必要がある。特に、近年の投射型表示装置等の光学装置は小型化の傾向にあるため、構成部品もコンパクト化の要請を充足する必要がある。そうすると、小型の基板に対して微小幅のフィルムを形成する必要があるため、極めて高い貼付精度が要求されることになる。そこで、偏光変換素子基板にλ/2波長板を貼り合せるものが特許文献1に開示されている。特許文献1では、1軸ステージに基準板により予め位置決めされた基板に、旋回テーブルの所定位置に吸着されたλ/2波長板を加圧させた状態で、前記1軸ステージを平行移動させることにより貼付を行っている。
特開2004−325547号公報
特許文献1において、λ/2波長板を基板に貼り付けるために、1軸ステージや旋回テーブル、吸着手段等を必要とする。そうすると、貼付装置全体として機構が複雑化する。特許文献1のような貼付装置を用いると、位置合わせ、貼付を自動的に行うことができるため、大量生産には好適である。しかし、貼付機構が複雑化し、装置に対するコストも増大するため、少量生産には不向きである。また、貼付を人手により行う場合に、特許文献1のような貼付装置は不要となる。
そこで、本考案は、人手により粘着フィルムを基板に貼付するときに高精度に行うことができる貼付装置を提供することを目的とする。
本考案の貼付装置は、四角形状をした平板状の基板の表面に短冊状の光学的機能を発揮する粘着フィルムを貼り付ける貼付装置であって、前記貼付装置は、前記基板の1端面を固定する前記粘着フィルムの長手方向と平行な固定基準壁と前記端面の反対側の端面を前記固定基準壁に押圧する可動基準壁とを有し、前記基板を位置決めして勘合させる嵌合部が形成された固定治具と、前記粘着フィルムの形状に対応した1又は複数のスリットが形成され、前記固定治具に着脱可能に取り付けられる平板状のマスク部材であって、前記固定治具の外周面と当接されて固定されることにより前記固定治具と位置合わせされる挿嵌部を有するマスク部材と、を有することを特徴とする。
本考案の貼付装置を用いることにより、固定治具の固定基準壁と可動基準壁とにより基板は固定され、固定治具に取り付けられるマスク部材と固定治具とは正確な相対位置関係を保持しているため、基板表面の粘着フィルムを貼付する所定部分がマスク板のスリットから露出することになる。このため、スリットに粘着フィルムを挿入し、これを加圧することにより、基板表面の所定位置に正確に粘着フィルムを貼付することができる。特に、粘着フィルムの長手方向と平行な固定基準壁と可動基準壁とにより完全に固定されるため、粘着フィルムの短手方向においては貼付にずれを生じることがないため、基板に粘着フィルムが貼付された光学素子の光学特性を損なうことはない。
マスク部材は基本的には1又は複数のスリットが形成されたマスク板から構成される。このため、マスク板を直接固定治具に取り付ける構成としてもよいが、マスク部材を固定治具に着脱可能に挿嵌することができる保持蓋と、この保持蓋に着脱可能に取り付けられるマスク板とからなる構成にしてもよい。固定治具に保持蓋を挿嵌して、保持蓋にマスク板を取り付けることにより、多種類のマスク板を使用することが可能になる。従って、製造される光学素子に形成される粘着フィルムのパターンに応じて、多種類のマスクパターンを使用することができる。つまり、多種類のパターンの粘着フィルムを製造することができる。
粘着フィルムを基板に貼付するときには、固定基準壁と可動基準壁とにより動きが規制されて固定されるが、これら基準壁により1方向の動きが規制されて、高精度な位置関係で粘着フィルムを基板に貼付することができる。粘着フィルムの貼付精度が光学的機能を発揮する前記の短手方向には厳格にしなければならないが、当該方向と直交する方向である長手方向においてそれほど貼付精度が厳格に要求されない場合は、当該方向の動作を規制する手段を設けなくてもよい。ただし、前記の長手方向についても動きを完全に規制する場合、又は多少の動きを許容するときでもある程度の範囲内に収める場合には、その動きを規制するための規制壁を設ける。
粘着フィルムは粘着材により基板に貼付されるが、貼付された後に正確に貼付されているかの検査を行う。そこで、基板表面に粘着フィルムが貼付されたときに、マスク部材とスリットを介して基板表面に貼付された粘着フィルムとが同一平面となっていることが好ましい。同一平面にするためには、粘着フィルムの厚みとマスク部材の厚みとを等しくする。これにより、検査者がスリット部分を触ることにより、触覚により感覚的に正確に粘着フィルムが貼付されていることを判定することができる。
粘着フィルムは、基本的には、人手により基板に加圧されて貼付されるが、この場合、粘着フィルムの中央部については確実に押圧力を作用させることが出来るが、端部については押圧力を作用させることが難しい場合がある。そこで、貼付装置にゴム等の弾性により押圧力を作用することができる弾性ローラを設けることができる。この弾性ローラは、スリットを介して粘着フィルムに押圧力を作用するものであるため、スリットの幅よりも短い幅のものを適用する。また、スリットを介して確実に粘着フィルムに押圧力を作用させるという観点からは、マスク部材のスリット幅を粘着フィルムの幅よりも若干広くすることもできる。この場合、粘着フィルムとスリットとの間には若干の隙間が生じるため、当該隙間から効率よく弾性ローラにより粘着フィルムに押圧力を作用させることができる。
粘着フィルムには種々の光学的機能を発揮する粘着フィルムを適用することができる。例えば、偏光変換素子の場合には、粘着フィルムを位相差板として機能させ、位相差板に入射した光の偏光方向を90°回転させるλ/2波長板として機能させることにより、偏光変換素子からの出射光をP偏光光又はS偏光光の何れかの偏光光にすることができる。その他にも任意の光学的機能を発揮するフィルムとして粘着フィルムを適用することができる。
本考案の貼付装置は、簡単な構成で基板表面の所定の位置に高精度に粘着フィルムを貼付することができる。
図1に本考案を適用することができる光学素子の一例として偏光変換素子1を示す。偏光変換素子1は、平板状の基板2に粘着フィルムとして位相差板(λ/2波長板)10を貼付して構成される。基板2はガラス等の透明部材をベースとしているものであり、内部には複数の偏光分離膜3と反射膜4とが交互に形成されている。偏光分離膜3は入射光のうちP偏光光又はS偏光光の何れか一方の偏光光を透過し、他方の偏光光を反射する偏光分離機能を有する誘電体多層膜である。反射膜4は入射光を全反射させる機能を有する膜であり、例えば金属膜等を適用することができる。
偏光分離膜3及び反射膜4は、入射光に対して所定角度(主に45°)傾斜して形成され、等間隔に交互に形成されている。従って、偏光変換素子1の入射平面1Sから入射したP偏光光とS偏光光との混合光は、最初に偏光分離膜3の偏光分離機能によりP偏光光又はS偏光光の何れか一方が透過し、他方が反射する(ここでは、P偏光光が透過し、S偏光光が反射するものとして説明するが、逆の場合でもよい)。P偏光光はそのまま偏光変換素子1の出射平面1Rから射出するが、S偏光光は偏光分離膜3で反射して反射膜4に入射する。反射膜4は全反射機能を有するため、S偏光光は反射膜4で反射して出射平面1Rに形成されている位相差板10に入射する。
位相差板10は短冊状の細長の可撓性フィルムを素材とし、入射光に対して所定の位相差(ここでは、λ/2波長板として機能するため、P偏光光とS偏光光との間に180°の位相差)を与える。そうすると、位相差板10への入射光はS偏光光であるため、λ/2の位相差が与えられると、S偏光光はP偏光光に変換される。このため、位相差板10から出射する光はP偏光光となる。図1に示されるように、出射平面1Rのうち位相差板10が形成されていない部分からはP偏光光がそのまま出射し、位相差板10が形成されている部分からはS偏光光からP偏光光に変換されて出射するため、全体として、出射平面1Rから出射する光はP偏光光となり、偏光変換素子1の機能を実現することができる。なお、位相板10の素材は可撓性フィルム以外のものであってもよい。例えば、水晶板等の剛性の高い素材を用いてもよい。
従って、偏光変換素子1において位相差板10は基板2に極めて高い精度で貼付される必要がある。つまり、偏光分離膜3の出射平面1Rに臨んでいる部分(偏光分離膜3と出射平面1Rとが交差する線)と反射膜4の出射平面1Rに臨んでいる部分(反射膜4と出射平面1Rとが交差する線)との間に正確に位相差板10が貼付されていなくてはならない。例えば、位相差板10の貼付位置が、図中Xの方向(位相差板10の短手方向:偏光分離膜3又は反射膜4の何れかに寄る方向)にずれを生じている場合、偏光分離膜3を透過してそのまま透過するはずのP偏光光に位相差板10の機能が作用してしまい、P偏光光がS偏光光に変換されて出射してしまう。一方、反射膜4で反射したS偏光光に位相差板10の機能を作用させることができず、S偏光光がそのまま出射してしまう。このため、位相差板10の貼付に位置ずれが生じていると、偏光変換素子1としての機能を発揮することができない。
一方、図中Y方向(位相差板10の長手方向:紙面と直交する方向)においては、貼付精度に多少の誤差が許容される。つまり、Y方向に位置ずれを起こすと、偏光変換素子1の端部において位相差板10が形成されていない箇所がごく一部生じることになる。しかし、偏光変換素子1に入射する光のスポット径は、入射平面1S及び出射平面1Rの全てに入射するのではなく、中心から一定の範囲内である。そうすると、位相差板10の長手方向に多少の位置ずれを起こして、端部のごく一部に位相差板10が形成されていない領域が生じたとしても、入射光のスポット径の範囲内に入ることはない。ただし、Y方向においての誤差が大きいと、入射光のスポット径に入るため、誤差の範囲も許容誤差範囲内にする必要がある。
次に、図2を用いて本考案の貼付装置を構成する固定治具21について説明する。固定治具21は、前記の基板2を嵌合して固定するための治具である。固定治具21は、剛性の高い材料、例えばステンレス等の金属等の材料からなり、その中央部に嵌合部22が形成されている。嵌合部22は基板2を嵌合するための場所であり、その形状はほぼ基板2と同一である。ただし、基板2を容易に挿脱可能にするために、嵌合部22の形状は若干基板2よりも大きく形成されている。
図2は嵌合部22に基板2が嵌合されている状態の平面図を示している。嵌合部22に基板2を嵌合すると、固定治具21の嵌合部22に臨む3つの面が動作を規制する壁となり、基板2の3方向の動作が規制される。図2において、基板2のY方向(図1のY方向と同じ方向)の動作は規制され、X方向(図1のX方向と同じ方向)のうち1方向の動作は規制される。Y方向の動作を規制する壁を第1の規制壁RW1、第2の規制壁RW2とし、X方向の1方向の動作を規制する壁を固定基準壁FWとする。
嵌合部22に基板2を嵌合すると、固定基準壁FW、第1の規制壁RW1及び第2の規制壁RW2により、前記の3方向への動きはある程度規制されるが、残りの1方向(X方向の残りの1方向)の動きは規制されない。そこで、当該方向の動きを規制するために、固定治具21に可動性のスライド部材23を設け、スライド部材23の先端面(固定基準壁FWに対向する面)を前記のX方向の残りの1方向の動きを規制するための可動基準壁MWとする。スライド部材23はX方向に動作をするものであるため、X方向以外の動作を規制するためのガイド部材24が設けられる。ガイド部材24には例えばガイドレールが設けられ、当該ガイドレールに沿ってスライド部材23はX方向にのみ動作する。スライド部材23の動作はねじ材25により行われる。ねじ材25を締め付けることにより、又は緩めることにより、スライド部材23はX方向に動作を行う。勿論、ねじ材以外の動作手段によってスライド部材23を動作させてもよい。
前述したように、嵌合部22は基板2よりも若干大きい形状で形成しているため、第1の規制壁RW1と第2の規制壁RW2との方向においては、確実に固定されているわけではない。しかし、ねじ材25を締め付けてスライド部材23を固定基準壁FWの方向に可動させると、基板2は可動基準壁MWと固定基準壁FWとにより押圧力が作用されることから、可動基準壁MWと固定基準壁FWとの方向においては、確実に固定されることになる。このとき、固定基準壁FWは基板2の端面(以下、基準端面2Bとする)と隙間なく当接することになるため、両者の相対位置関係は厳格に維持されている。従って、スライド部材23で基板2を押圧することにより、基板2が嵌合部22に固定されるだけではなく、高精度に位置決めされた状態で固定されることになる。
図2において、基板2に描かれている破線部分は位相差板10が形成される部分である。前述したように、Y方向においては貼付精度に多少の誤差は許容されるものの、X方向においては極めて高い貼付精度が要求される。嵌合部22に基板2を嵌合させると、X方向においては固定基準壁FWと可動基準壁MWとにより、その動きが完全に規制され、且つ位相差板10のX方向における固定基準壁FWと基板2の基準端面2Bとの相対位置関係は厳格に保持されていることになる。
固定治具21の固定基準壁FWと可動基準壁MWとにより高精度に位置決めを行い、完全に固定した状態で、固定治具21にマスク部材を取り付け、このマスク部材により位相差板10を基板2の所定位置に貼付する。ここでは、マスク部材は保持蓋30とマスク板40とから構成されるものとするが、マスク部材はマスク板40単体から構成されるものでもよい。マスク板40が単体の場合については後述する。
図3は固定治具21に着脱可能に取り付けられる保持蓋30を、図4は保持蓋30に着脱可能に取り付けられるマスク板40を示している。保持蓋30はマスク板40を固定治具21に装着するために用いられる部材である。保持蓋30は固定治具21よりも若干大きい形状を有する剛性の高い平板状の部材であり、その中央部には開口領域31が形成されている。開口領域31は保持蓋30を貫通された領域であり、その形状は固定治具21の嵌合部22とほぼ同一である。
マスク板40は基板2に位相差板10を貼付するために用いられる薄い平板状の部材である。マスク板40は保持蓋30と同一の形状をしており、その中央部には開口領域31と同一の領域にマスク領域41が形成されている。マスク領域41は複数の貫通部42からなるマスクパターンを有して構成される。貫通部42は位相差板10を貼付するための領域であり、貫通部42に位相差板10を挿入して基板2に貼付を行う。
マスク領域41のマスクパターンのうち貫通部42以外の部分は貫通されない非貫通部43となる。そして、貫通部42と非貫通部43とによるマスクパターンは、基板2に貼付される位相差板10のパターンに対応するパターンとなるように形成される。つまり、貫通部42から位相差板10が貼付されるため、貫通部42に対応する部分が位相差板10の形成されている部分となり、非貫通部43に対応する部分が位相差板10の形成されていない部分となるようなパターンとなる。特に、漏れ光を防止するために、貫通部42のX方向においては、マスクパターンと基板2に貼付される位相差板10のパターンとは厳格に一致させておく。一方、Y方向においては多少の誤差が許容される。
図3に戻って、保持蓋30には挿嵌部32が形成されている。挿嵌部32は固定治具21に保持蓋30を挿嵌して固定するために突出している当接部である。図5及び図6は固定治具21に基板2を嵌合して固定し、マスク板40が取り付けられた保持蓋30を固定治具21に装着している状態を示しているが(図5は、この状態における図2のA−A断面図、図6はB−B断面図を示している)、図5及び図6に示されるように、挿嵌部32の内周面32Sは固定治具21の外周面21Sに当接されるようにして挿嵌されている。つまり、内周面32Sと外周面21Sとが当接することにより、X方向及びY方向において、保持蓋30は固定治具21に完全に位置合わせされて固定されることになる。一方、X方向とY方向とに直交する方向(固定治具21に保持蓋30を装着する方向、つまり垂直方向)においては、固定治具21に保持蓋30が載置されることにより、当該方向においても固定される。これにより、保持蓋30を固定治具21に取り付けることができる。保持蓋30は、固定治具21に倣うようにして位置合わせされるため、容易に保持蓋30の着脱が可能となる。
図3及び図4を参照すると、マスク板40の周縁部及び角隅部には複数のマスク板取付部44が形成され、これに対応した位置の保持蓋30の周縁部及び角隅部にも複数の保持蓋取付部33が形成されている。保持蓋取付部33にマスク板取付部44を着脱可能に取り付けることができる構成にすることにより、マスク板40と保持蓋30との相対位置関係を厳格に維持しつつ、マスク板40を交換可能な構成にする。例えば、保持蓋取付部33をねじ孔とし、マスク板取付部44にねじ孔に対応した貫通孔とし、当該貫通孔を介してねじ35によりねじ孔を締め付けることにより、保持蓋30にマスク板40を着脱可能に取り付けることができる。
図5において、基板2のY方向の動作は第1の規制壁RW1及び第2の規制壁RW2により規制される。前述したように、Y方向においては多少の誤差が許容されるため、完全に固定する必要はなく、若干の隙間が生じていてもよい。ただし、Y方向における動作も許容誤差範囲内に収めるために、第1の規制壁RW1と第2の規制壁RW2とが設けられている。また、嵌合部22には段差部22Bが形成され、段差部22Bに基板2を当接させている。
段差部22Bを形成している理由は、最終的に製造される偏光変換素子1の有効径内を保護することにある。つまり、基板2の全面を固定治具21に対して接触させると、可動基準壁FWによって押圧されるときや固定治具21に嵌合させるとき等に、基板2の表面は固定治具21により擦れることになる。そうすると、基板2の表面に対して傷等が発生することになる。そこで、位相差板10が貼付されない端部の領域を段差部22によって保持させることにより、光学機能を発揮する位相差板10が貼付される領域に対して傷等が発生することを防止している。
図6を参照すると、基板2のX方向の動作は固定基準壁FWと可動基準壁MWとにより完全に固定されている。保持蓋30は挿嵌部32により固定治具21に位置決めされた状態で挿嵌され、マスク板40は保持蓋30に相対位置関係を厳格に維持しつつ取り付けられている。このため、マスク板40と固定治具21との相対位置関係も厳格なものとなる。従って、固定治具21の固定基準壁FWとマスク板40に形成されているマスク領域41の基準端部(固定基準壁FWに対応する端部)41Bとの相対位置関係も厳格に維持されていることになる。
そうすると、固定基準壁FWに当接されている基板2の基準端面2Bとマスク領域41の基準端部41Bとの相対位置関係も保証されることになる。つまり、マスク領域41と基板2とが完全に位置合わせされた状態になる。そこで、マスク領域41の貫通部42から位相差板10を貼付する。位相差板10には予め粘着材を形成しておき、貫通部42に位相差板10を挿入して、押圧力を作用させることにより、基板2の所定位置に高精度に位相差板10を貼付することができる。マスク板40は薄い平板状の部材であるものの、所定の厚みを有しており、また位相差板10も所定の厚みを有しているため、位相差板10を貫通部42に挿入することは容易である。
このとき、マスク板40は薄い平板状の部材であるため、位相差板10を押圧するときに、マスク板40に撓みが生じるとも考えられるが、マスク板40は剛性の高い保持蓋30に取り付けられているため、撓みが生じることはない。
前述したようにマスク領域41のマスクパターンは基板2の位相差板10が貼付されるパターンと正確に一致している。そして、マスク領域41と基板2とは完全に位置合わせされた状態となるため、全ての貫通部42から高精度に位相差板10を基板2に貼付することができる。
位相差板10を基板2に貼付した後には、位相差板10が確実に貼付されているか否かの確認(検査)が行われる。位相差板10の貼付は主に人手により行われることを前提としているため、確認作業も人手により行われる。このとき、容易に人手により確認作業を行わせるために、マスク板40を介して位相差板10を貼付したときに、マスク板40と位相差板10とが同一平面となるような厚みをマスク板40に持たせる。図7にはマスク板40から位相差板10を基板2に貼付したときの状態を示しているが、マスク板40と位相差板10とが同一平面となっている。このために、マスク板40の厚みは位相差板10の厚みと等しくする。マスク板40と位相差板10とが同一平面になれば、確認作業を行うときに、確認者は凹凸が生じていないことを確認すれば足りるため、触覚により容易に確認を行うことができる。
人手により位相差板10を貼付する場合、位相差板10の中央部分は確実に押圧力を作用させることができるが、端部はマスク板40と接触する部分であるため、押圧力を作用させることが中央部分と比べて難しい。そこで、本考案の貼付装置は、図8に示されるような弾性ローラ50を有している。弾性ローラ50は位相差板10に押圧力を作用させるために用いられるものであり、弾性部51を有して構成される。弾性部51は弾性の回転ローラであり、その幅H1は位相差板10の幅H2よりも短い。弾性ローラ50を用いると、その回転押圧力により、位相差板10の全体に対して満遍なく押圧力を作用させることができる。
このとき、嵌合部22と基板2との間にY方向の両端において若干の隙間があると、より確実に位相差板10を貼付することができる。つまり、前記の隙間があると、貫通部42から基板2の角隅部が臨むことになる。そうすると、基板2に貼付される位相差板10の角隅部も貫通部42から臨むことになり、貫通部42から弾性ローラ50により斜め上方から押圧力を作用させることができる。このため、位相差板10の角隅部の貼付精度を高めることができる。そこで、許容誤差範囲内で積極的に前記の隙間を持たせることもできる。
ところで、マスク板40を交換可能な構成にすることにより、多種類の偏光変換素子1を製造することができる。つまり、保持蓋30にマスク板40を着脱可能に取り付けることにより、多種類の位相差板10のパターンを基板2に形成することができる。例えば、図9(a)に示す偏光変換素子1は、図1のように位相差板10が形成されている箇所と形成されていない箇所とが交互となっているものではなく、位相差板10の2枚分が連続して形成されていないパターンを有している。この場合、位相差板10は交互に形成されていないため、2枚分が連続していない領域については、偏光分離膜3と偏光分離膜3とが隣接するように形成し、その中間位置を境界として、偏光分離膜3及び反射膜4の向きを対称となるようにする。これにより、偏光変換素子1としての機能を発揮することができる。
また、位相差板10のパターンだけではなく、位相差板10の幅(X方向の長さ)についても偏光変換素子1によって変化する。従って、多種類の偏光変換素子1を得るためには、マスク板40を容易に交換可能な構成とする必要がある。本考案では、保持蓋30を固定治具21に着脱可能に挿嵌する構成となし、保持蓋30にマスク板40を容易に交換可能な構成とすることにより、多種類のマスク板40を用いることができる。従って、1台の固定治具21を用いて、多種類の偏光変換素子1を得ることができる。ただし、1種類の偏光変換素子1を得る場合には、保持蓋30は必須構成部品ではない。この場合には、マスク部材は保持蓋30とマスク板40とから構成されるものではなく、マスク板40単体から構成されるものとなる。従って、マスク板40に挿嵌部(保持蓋30の挿嵌部32に対応したもの)を設けることにより、保持蓋30を省略することができる。ただし、マスク板40単体からマスク部材を構成する場合には、マスク板40に撓みを生じさせないために、ある程度の剛性を確保するように構成する。
偏光変換素子の機能を説明するための説明図である。 固定治具に基板本体を嵌合したときの平面図である。 保持蓋の平面図である。 マスク板の平面図である 固定治具に基板本体を嵌合し、保持蓋及びマスク板を取り付けたときにおける図2のA−A断面図である。 固定治具に基板本体を嵌合し、保持蓋及びマスク板を取り付けたときにおける図2のB−B断面図である。 位相差板とマスク板とが同一平面となっている状態を示す説明図である。 弾性ローラの説明図である。 偏光変換素子の他の例及びこれに適用されるマスク板の説明図である。
符号の説明
1 偏光変換素子 2 基板
3 偏光分離膜 4 反射膜
10 位相差板 21 固定治具
22 嵌合部 23 スライド部材
30 保持蓋 40 マスク板
42 貫通部 43 非貫通部
50 弾性ローラ FW 固定基準壁
MW 可動基準壁 RW1 規制壁
RW2 規制壁

Claims (6)

  1. 四角形状をした平板状の基板の表面に短冊状の光学的機能を発揮する粘着フィルムを貼り付ける貼付装置であって、
    前記貼付装置は、前記基板の1端面を固定する前記粘着フィルムの長手方向と平行な固定基準壁と前記端面の反対側の端面を前記固定基準壁に押圧する可動基準壁とを有し、前記基板を位置決めして勘合させる嵌合部が形成された固定治具と、
    前記粘着フィルムの形状に対応した1又は複数のスリットが形成され、前記固定治具に着脱可能に取り付けられる平板状のマスク部材であって、前記固定治具の外周面と当接されて固定されることにより前記固定治具と位置合わせされる挿嵌部を有するマスク部材と、を有することを特徴とする貼付装置。
  2. 請求項1記載の貼付装置であって、
    前記マスク部材は、前記挿嵌部を有する保持蓋と、前記1又は複数のスリットが形成され、前記保持蓋に取り付けられるマスク板とからなることを特徴とする貼付装置。
  3. 請求項1記載の貼付装置であって、
    前記固定治具には、前記可動基準壁が可動する方向と直交する方向の前記基板の動作を規制するための規制壁が設けられていることを特徴とする貼付装置。
  4. 請求項1記載の貼付装置であって、
    前記スリットから前記基板表面に前記粘着フィルムが貼付されたときに、前記マスク部材と前記スリットを介して前記基板表面に貼付された前記粘着フィルムとが同一平面となっていることを特徴とする貼付装置。
  5. 請求項1記載の貼付装置であって、
    前記貼付装置は、前記粘着フィルムを前記基板表面に加圧する弾性ローラを有し、前記弾性ローラは前記スリットの幅よりも短い幅を有することを特徴とする貼付装置。
  6. 請求項1記載の貼付装置であって、
    前記粘着フィルムは、入射光に対して位相差を与える位相差機能を有する位相差フィルムであることを特徴とする貼付装置。
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