JP3128334U - インク補充キット - Google Patents

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辰郎 石澤
與志幸 石橋
武 狐塚
邦雄 鍛治
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Abstract

【課題】インクカートリッジにインクを補充する際に、適切な位置に孔を開け、かつ、孔あけにおいて内部を損傷することのないインク補充キットを提供すること。
【解決手段】インクカートリッジ10の一の面1に対し所定の位置に配置され、所定の位置に貫通孔44が形成されたホルダーキャップ40と、貫通孔44より細く、インクカートリッジ10に孔を形成するための刃を有する穿孔部82と、穿孔部82のインクカートリッジ10へ入り込む深さを制限するストッパー84とを有するハンドドリル80とを備えるインク補充キット。
【選択図】図4

Description

本考案は、インクカートリッジにインクを補充するためのインク補充キットに関し、特にインクカートリッジの所定の位置に孔を開けてインクを補充するためのインク補充キットに関する。
インクジェットプリンタなどのプリンタ装置においては、液体のインクを被印刷物に噴射してプリントする。プリンタ装置では、特に家庭用の小型プリンタ装置では、インクをインクカートリッジに貯留し、インクカートリッジからインクを供給しつつ、プリントしている。しかし、装置を小型化する必要性から、プリンタの使用頻度を勘案しても、インクカートリッジ自体を小さなものとしており、その容量も限られたものとなっている。そこで、インクカートリッジの交換、あるいは、インクカートリッジへのインクの補充が、しばしば要求されることになる。
インクカートリッジにインクを補充するためには、インクを補充するための孔が必要となるが、例えばインクカートリッジのインク出口がそのままプリンタのインクジェットヘッドとなるインクカートリッジにおいては、インク出口から無理してインクを補充するとインク出口を損傷してしまう恐れがある。そこで、インクを補充するための孔を新たに開口する必要が生ずる。
しかし、インクカートリッジの内部は、インクのボタ落ちの防止や空気取入れ口からのインク漏れを防止するために複雑な構造となっている場合が多く、どこにでも孔を開けられる訳ではなく、孔の位置は限られている。また、ドリル等でインクカートリッジに孔を開ける際に、ドリルを深く入れすぎると、インクを保持するためのインク吸収材等を傷付ける恐れがあるので、一般消費者がインクを補充するのは困難な場合が多かった。そこで本考案は、インクカートリッジにインクを補充する際に、適切な位置に孔を開け、かつ、孔あけにおいて内部を損傷することのないインク補充キットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の第1の態様に係るインク補充キットは、例えば図4に示すように、インクカートリッジ10の一の面1に対し所定の位置に配置され、所定の位置に貫通孔44が形成されたホルダーキャップ40と;貫通孔44より細く、インクカートリッジ10に孔を形成するための刃を有する穿孔部82と、穿孔部82のインクカートリッジ10へ入り込む深さを制限するストッパー84とを有するハンドドリル80とを備える。
このように構成すると、インクカートリッジの一の面に対し所定の位置に配置され、所定の位置に貫通孔が形成されたホルダーキャップと、貫通孔より細くインクカートリッジに孔を形成するための刃を有する穿孔部と、穿孔部のインクカートリッジへ入り込む深さを制限するストッパーとを有するハンドドリルとを備えるので、貫通孔を貫通させた穿孔部を用いてインクカートリッジに孔を開けると、所定の位置に孔を開けることができ、また、穿孔部のインクカートリッジに入り込む深さはストッパーにより制限されるので、穿孔部が深く入り過ぎることがない。よって、インクカートリッジを損傷することなく、インク補充のための孔を開けることができる。
また、本考案の第2の態様に係るインク補充キットは、例えば図3に示すように、本考案の第1の態様に係るインク補充キットにおいて、インクカートリッジ10は直方体形状であり;一の面1と相対する底面2、3、4でインクカートリッジ10を支える底板22と、底板22から立設しインクカートリッジ10の2つの面7、8に対向する一対の側板24と、底板22から立設しインクカートリッジ10の側板24に対向する面7、8とは異なる面6に対向する端板26とを有するホルダー20をさらに備える。なおここで、「直方体」とは厳密な意味の直方体でなくてもよく、図3に示すように、突起物が付属していたり、あるいは面に段差が設けられていてもよく、六面に対応する面を有する立体であればよい。また、底板でインクカートリッジを「支える」とは、直接インクカートリッジを支えず、介在物を介して支える場合を含む。
このように構成すると、インクカートリッジは直方体形状であり、一の面と相対する底面でインクカートリッジを支える底板と、インクカートリッジの2つの面と対向する一対の側板と、インクカートリッジの側板に対向する面とは異なる面に対向する端板とを有するホルダーをさらに備えるので、ホルダーでインクカートリッジを安定して保持することができる。
また、本考案の第3の態様に係るインク補充キットは、例えば図3に示すように、第2の態様に係るインク補充キットにおいて、ホルダーキャップ40と側板24とが係合されてホルダーキャップ40が所定の位置に配置される。
このように構成すると、ホルダーの側板と係合してホルダーキャップが所定の位置に配置されるので、ホルダーキャップが容易に確実に所定の位置に配置される。
また、本考案の第4の態様に係るインク補充キットは、例えば図2に示すように、第3の態様に係るインク補充キットにおいて、側板24のホルダーキャップ40側の端部に、インクカートリッジ10側とは反対方向に張り出す張出部30を有し;ホルダーキャップ40が、張出部30と係合する係合部46を有する。
このように構成すると、ホルダーの側板の張出部とホルダーキャップの係合部とを用いて係合するので、容易にホルダーとホルダーキャップとを係合することができる。
また、本考案の第5の態様に係るインク補充キットは、例えば図2に示すように、第4の態様に係るインク補充キットにおいて、張出部30は、一の面1と平行な面30a、30bを有し;係合部46を張出部30の面30a、30bと摺動させてホルダーキャップ40を所定の位置に配置する。
このように構成すると、ホルダーキャップをインクカートリッジの一の面と平行に動かすことによりホルダーとホルダーキャップとを係合してホルダーキャップを配置することができるので、容易に確実にホルダーキャップを所定の位置に配置することができる。
また、本考案の第6の態様に係るインク補充キットは、例えば図2および図3に示すように、第5の態様に係るインク補充キットにおいて、ホルダーキャップ40は、インクカートリッジ10の一の面1に対向する面42bに突起したスペーサ52を有し、スペーサ52が一の面1と当接する。
このように構成すると、スペーサがインクカートリッジの一の面と当接してホルダーキャップが所定の位置に配置されるので、インクカートリッジの一の面に突起物が付属していても確実にインクカートリッジの一の面とホルダーキャップとの間隔が確保される。よって、ホルダーキャップの貫通孔を貫通してインクカートリッジに入り込む穿孔部の深さを確実に定めることができる。
また、本考案の第7の態様に係るインク補充キットは、例えば図3に示すように、第5または第6の態様に係るインク補充キットにおいて、ホルダーキャップ40には、係合部46を張出部30の面30a、30bと摺動させる方向に交差する面50aであって、面を押すことによりホルダーキャップ40を所定の位置に配置できる面50aが形成される。
このように構成すると、ホルダーキャップには、係合部を張出部の面と摺動させる方向に交差する面であって、該面を押すことによりホルダーキャップを所定の位置に配置できる面が形成されるので、該面を押すことによって容易にホルダーキャップを所定の位置に配置することができる。
また、本考案の第8の態様に係るインク補充キットは、例えば図3に示すように、第7の態様に係るインク補充キットにおいて、ホルダーキャップ40には、インクカートリッジ10の一の面1に対向する面42bと反対の面42aに突起し、面を押すことによりホルダーキャップ40を所定の位置に配置できる面50aと反対側の面48aを有するプッシャー48が形成される。
このように構成すると、面を押すことによりホルダーキャップを所定の位置に配置できる面と反対側のプッシャーの面を押すことにより、所定の位置に配置されたホルダーキャップをホルダーキャップとホルダーとが係合される前の状態に戻すことができる、すなわち、容易にホルダーキャップとホルダーとを分解することができ、インクカートリッジをホルダーから取り出すことができる。
また、本考案の第9の態様に係るインク補充キットは、例えば図3に示すように、第2ないし第8のいずれか一の態様に係るインク補充キットにおいて、インクカートリッジ10は底面2にインク出口12を有し;ホルダー20は、底板22のインク出口12と面する部分にインク出口を押えるパッド34をさらに備える。
このように構成すると、インク出口をパッドで押えるので、インク出口を保護することができる。
また、本考案の第10の態様に係るインク補充キットは、例えば図2に示すように、第2ないし第9のいずれか一の態様に係るインク補充キットにおいて、底板22と側板24と端板26とが一体で成形される。
このように構成すると、底板と側板と端板とが一体で成形されるので、製造し易いホルダーとなる。
また、本考案の第11の態様に係るインク補充キットは、例えば図4および図6に示すように、第1ないし第10のいずれか一の態様に係るインク補充キットにおいて、穿孔部82によりインクカートリッジ10に形成された孔14を塞ぐシール90をさらに備える。
このように構成すると、インクカートリッジに形成された孔を塞ぐシールをさらに備えるので、インクを補充する際に形成した孔からインクが漏洩し、あるいはインク成分が蒸発することを防止できる。
また、本考案の第12の態様に係るインク補充キットは、例えば図4および図6に示すように、第11の態様に係るインク補充キットにおいて、インクカートリッジ10の穿孔部82で孔14が形成される面1には空気孔16と空気孔16と連通する溝18とが形成され;シール90は、溝18の一部を開放してシールする。
このように構成すると、溝の一部を開放してシールするので、溝を通じて空気孔が外気と連通し、シールで孔を塞いだ後でも空気孔から空気の出し入れが行われる。
また、本考案の第13の態様に係るインク補充キットは、例えば図4および図6に示すように、第12の態様に係るインク補充キットにおいて、シール90は長方形であり、長方形の辺はいずれも穿孔部82で形成された孔14から最遠の溝18までの長さより短い。
このように構成すると、シールで孔を塞いでも、溝全体をシールで塞ぐことはなく、溝の一部は開放される。
また、本考案の第14の態様に係るインク補充キットは、例えば図7に示すように、第1ないし第13の態様に係るインク補充キットにおいて、インクカートリッジ110が複数色のインクを収容する部屋を有し;貫通孔144、145、146は、部屋に対応する所定の位置にそれぞれ形成される。
このように構成すると、複数色のインクを収容する部屋を有するインクカートリッジの各部屋に通ずる孔を容易に確実に開けることがきでる。
また、本考案の第15の態様に係るインク補充キットは、例えば図1および図5に示すように、第1ないし第14の態様に係るインク補充キットにおいて、先端68が貫通孔44より細く先端68のインクカートリッジ10へ入り込む深さを制限する根元66を有する注入ノズル66、68を有するインクボトルノズル60をさらに備える。
このように構成すると、注入ノズルの先端だけが貫通孔を貫通しインクカートリッジに入り込み、根元によりインクカートリッジに入り込む深さが制限されるので、注入ノズルがインクカートリッジの適切な深さに入り込む。
また、本考案の第16の態様に係るインク補充キットは、例えば図1に示すように、第15の態様に係るインク補充キットにおいて、インクカートリッジ10に補充するインクを収容するインクボトル70をさらに備え;インクはインクボトル70からインクボトルノズル60を介してインクカートリッジ10に補充される。
このように構成すると、補充するインクを収容するインクボトルを備えてインクボトルからインクボトルノズルを介してインクカートリッジにインクを補充するので、インクカートリッジに容易にインクを補充することができる。
本考案に係るインク補充キットによれば、インクカートリッジの一の面に対し所定の位置に配置され、所定の位置に貫通孔が形成されたホルダーキャップと、貫通孔より細くインクカートリッジに孔を形成するための刃を有する穿孔部と穿孔部のインクカートリッジへ入り込む深さを制限するストッパーとを有するハンドドリルとを備えるので、貫通孔を貫通させた穿孔部を用いてインクカートリッジに孔を開けると、所定の位置に孔を開けることができ、また、穿孔部のインクカートリッジに入り込む深さはストッパーにより制限されるので、穿孔部が深く入り過ぎることがない。よって、インクカートリッジを損傷することなく、インク補充のための孔を開けることができる。したがって、インクカートリッジにインクを補充する際に、適切な位置に孔を開け、かつ、孔あけにおいて内部を損傷することのないインク補充キットを提供することができる。
以下、図面を参照して、本考案の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一または相当する装置には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本考案の実施の形態としてのインク補充キットを用いてインクカートリッジ10にインクを補充している様子を説明する図で、(a)は斜視図、(b)はインクを注入するためのノズル68がインクカートリッジ10に挿入された部分の拡大部分断面図である。インクカートリッジ10は、インクカートリッジ10を安定して支えるホルダー20に収容されている。ホルダー20にインクカートリッジ10を収容した後、ホルダーキャップ40でインクカートリッジ10の少なくとも一部を覆うと共に、インクカートリッジ10を固定している。
ここで、図2を参照して、適宜図1をも参照して、ホルダー20とホルダーキャップ40とを説明する。図2は、ホルダー20とホルダーキャップ40を説明する図で、(a)はホルダーキャップ40の斜視図、(b)はホルダーキャップ40の正面図、(c)はホルダー20の斜視図である。図2の上下は、ホルダー24およびホルダーキャップ40が使用されるときの上下と一致するので、以降、図2の上下方向をホルダー20、ホルダーキャップ40等を説明する際の上下方向とする。ホルダー20は、四辺形の底板22の周囲に、一対の側板24と、端板26と、押え板28とが立設され、底板22、一対の側板24、端板26および押え板28によりインクカートリッジ10が収容される空間を形成する。側板24、端板26、押え板28が、インクカートリッジ10の収容される空間側から底板22を越えて下方向に伸びてもよく、この場合にも、側板24、端板26、押え板28が底板に立設するという。これらの底板22を越えて伸びた部分は、いわばホルダー20の脚部を構成し、これらの部分で、平面上に設置される。
底板22には、インクカートリッジ10の形状に合わせ、パッド34や支持台36が備えられてもよく、これらについては、後に図3を参照して説明する。なお、パッド34や支持台36にインクカートリッジ10が支持されても、底板22でインクカートリッジ10を支持していることになる。
一対の側板24は、インクカートリッジ10の相対する2面に対向して、これを押さえ、インクカートリッジ10の位置を定めると共に、傾きを抑える。側板24とインクカートリッジ10の面との間には、隙間が無い方がインクカートリッジ10の位置をより安定させることができるが、隙間が全く無い状態では、インクカートリッジ10をホルダー20に出し入れするときにインクカートリッジ10の面あるいは側板24を摩擦により痛めることもあるので、僅かな隙間を有していてもよい。すなわち、「押える」とは、常に押えるだけではなく、例えばインクカートリッジ10が傾斜したりずれそうになったりしたときに押えることを含む。側板24は、ホルダー20に収容されたインクカートリッジ10の高さとほぼ同じ高さを有するが、インクカートリッジ10の全面において押さえる必要はなく、側板24は上部が斜めに欠けた形状をしている。なお、側板24に代えて、底板22から突き出たレール状のガイドが形成されてもよい。
側板24の上端部、すなわちホルダーキャップ40側の端部に、インクカートリッジ10を収容する空間とは反対側、すなわち外側水平方向に張り出す張出部30が形成される。張出部30は、一様な幅で張り出す、一様な厚さの板状体であり、側板24の上端部の全長にわたって形成される。なお、上端部の長さが長く、ホルダーキャップ40を支えるのに全長にわたって張出部30が形成される必要の無い場合には、上端部の長さより短く形成されてもよい。また、張出部30の端板26側において、幅を狭くあるいは薄く形成し、追って説明するホルダーキャップ40の係合部46をはめ込み易く形成してもよい。さらに、張出部30の押え板28側端部に、幅広くあるいは厚く膨らんだ当り部32を形成し、それ以上に係合部46が進まないように構成してもよい。
端板26は、インクカートリッジ10の、側板24で押さえられる面とは異なる面に対向して、これを押さえる。すなわち3方でインクカートリッジ10を押さえることになるので、インクカートリッジ10の位置が定まる。また、端板26は、一対の側板24ともそれぞれ接続し、側板24の変形を抑える補強部材の働きをも有する。そこで、端板26は側板24と同じ高さを有して、側板24の上端部とも接続するのが好ましいが、接続部以外では、切り欠きや穴が形成されていてもよく、例えば図2(c)に示すように、端板26の上部は半円状に欠けている。
押え板28は、ホルダー20に収容されたインクカートリッジ10がずれ動くのを防止する板で、側板24および端板26で押えられている面とは異なる面に当接するものであれば、形状等は任意である。押え板28にインクカートリッジ10が当接することで、ホルダー20にホルダーキャップ40を係合する際にインクカートリッジ10がホルダーキャップ40と摺動してもインクカートリッジ10がずれ動くことが抑えられ、また、その後のインクを補充する作業中にもインクカートリッジ10がより安定してホルダー20に収容され、固定される。押え板28は、側板24と接続せず、また、幅を狭く形成することにより、たわみ易く形成されている。このように構成すると、インクカートリッジ10をホルダー20に収容するときに、インクカートリッジ10が端板26と押え板28との間隔より僅かに長くても、押え板28がたわんでインクカートリッジ10を入れやすいので好適である。また、押え板28の弾性により、たわみを戻そうとする力のため、インクカートリッジ10をしっかりと押さえることもできる。
ホルダー20は、プラスチック材料で一体に成形されるのが、製作が容易で好ましい。ただし、パッド34は、ゴム、軟質プラスチックなどの比較的柔らかい弾性体で形成されるのが一般的である。ここで、「比較的柔らかい」とは、ホルダー20を構成する他の材料より弾性的に変形し易いことをいう。
ホルダーキャップ40は、インクカートリッジ10の少なくとも一部を覆う四辺形の上板42と、上板42の相対する2辺に接続し、断面がコの字形となる一対の係合部46と、上板42の係合部46が接続する2辺と異なる辺に接続し、一対の係合部46と接続する後板50とを有する。係合部46は、ホルダー20の張出部30と係合する。すなわち、係合部46は、張出部30をコの字状の断面の上下で挟み、かつ、一対の張出部30に対し一対の係合部46が係合するので、係合部46が向かい合う方向でも挟むことになる。なお、図2(b)でも明らかなように、係合部46の断面コの字状とは、上板42を含んだ断面がコの字状となり、係合部46が張出部30をコの字状の断面の上下で挟むとは、上板42も加わって上下で挟むことでもよい。このように係合部46で張出部30を挟むことにより、ホルダー20とホルダーキャップ40とは、張出部30および係合部46が伸びる一方向にのみ相対的に動かすことが可能で、他の方向には相対的に動かなくなる。ここで、後板50は、ホルダーキャップ40をホルダー20に対し相対的に動かすことができる方向に面を有して配置されている。また、ホルダーキャップ40をホルダー20に係合し、可動な方向に動かすと、係合部46が張出部30に形成された当り部32に当接し、あるいは、後板50が側板24または端板26に当接してそれ以上進まなくなり、ホルダーキャップ40はホルダー20に対して、すなわちインクカートリッジ10に対して所定の位置に配置され、固定される。すなわち、所定の位置とは、インクカートリッジ10をホルダー20に収容し、張出部30に係合部46を係合してホルダーキャップ40をそれ以上進まなくなるまで進めて嵌めたときの位置となる。また、インクカートリッジ10に対する所定の位置は、後述するようにホルダーキャップ40を用いてインクを補充する孔14が形成されるインクカートリッジ10の一の面1(以降、図1にて上を向いているので、上面1という。)に対して、所定の位置となる。
上板42には、貫通孔44が形成されている。貫通孔44の位置は、インクカートリッジ10をホルダー20で収容し、ホルダーキャップ40をインクカートリッジ10に対して所定の位置に配置し固定したときに、インクカートリッジ10にインクを補充するための孔を開けるのに適した位置である。すなわち、ホルダーキャップ40がインクカートリッジ10に対し所定の位置に配置されたときに、孔を開けるのに適した所定の位置に貫通孔44が形成される。貫通孔44の大きさは、インクを補充するのに適した大きさであり、後に説明する。
上板42の係合部46が形成された下側(インクカートリッジ10が収容される側)とは反対の上側の面42aには、プッシャー48が形成される。プッシャー48は、ホルダー20に係合したホルダーキャップ40を後板50で押すのと反対の方向にホルダーキャップ40を押すためのプッシャー面48aを有する突起である。プッシャー面48aは、必ずしも押す方向に垂直な平面でなくてもよく、図2(a)に示すように、指で押すときに滑りにくい刻みが形成され、また、指とのなじみがよく安定して押せるように傾斜した面であってもよい。なお、指で押すのに適する大きさとするのに、小さなプッシャー48が複数形成されてよいし、大きなプッシャー48が一つだけ形成されてもよい。特に両手で左右均等の力で押せるように、2つのあるいは2組のプッシャー48が形成されるのが好ましい。
上板42の係合部46が形成された下側(インクカートリッジ10が収容される側)の面42bには、スペーサ52が形成される。スペーサ52は、インクカートリッジ10の上板42と対向する上面1に凹凸が形成されていたり突起物が付属していたりする場合に、上板42とインクカートリッジ10の上面1との間隔を一定とするために、インクカートリッジ10の上面1上に当接する。インクカートリッジ10の上面1が平らな場合などでは、スペーサ52は形成されなくてもよい。スペーサ52は、インクカートリッジ10の上面1の平らな部分に当接し、貫通孔44の周囲の上板42と上面1との間隔を一定とすればよく、細長い2本の板形状のスペーサ52でもよいし、貫通孔44の周囲に複数の棒状の突起が形成されてもよく、その形状は特に制限されない。
次に、図3を参照して、適宜図1および図2を参照して、ホルダー20とホルダーキャップ40とにインクカートリッジ10を収容する方法について説明する。図3は、ホルダー20およびホルダーキャップ40にインクカートリッジ10をセットする方法を説明する説明図で、(a)はホルダー20にインクカートリッジ10を載置するところ、(b)はホルダーキャップ40を取り付けるところ、(c)はホルダーキャップ40を取り外すところを示し、(d)は参考としてインクカートリッジ10の底面2、3、4を示す底面図である。
インクカートリッジ10は、直方体をしている。直方体のインクカートリッジ10は、上面1および底面2、3、4が長方形をし、その長辺に接続する一対の側面7、8と短辺に接続する後面6と前面5を有する。ここで、前面5は、図3(a)で手前側に示される面で、後面6は、奥側の面で図には示されていない。図3(d)に示すように、インクカートリッジ10のインク出口12は、底面2に形成されている。インク出口12が形成されている部分の周囲の底面2は、他の部分の底面4よりも突出している。また、突出した底面2の両側の底面3は僅かに引っ込んでいる。また、上面1には、インクカートリッジ10をプリンタ(不図示)に装着するための突起等が付属している。すなわち、インクカートリッジ10は、厳密な意味での直方体ではないが、基本的に、上面1、底面2、3、4、一対の側面7、8、後面6および前面5の六面を有するので、直方体と称する。
図3(a)に示すように、インクカートリッジ10の底面2、3、4を下にして、ホルダー20に入れ込む。ホルダー20の底板22には、パッド34が備えられている。パッド34はインクカートリッジ10のインク出口12とその周囲に当接し、底板22に支持される。インクカートリッジ10の側面7、8は側板24に押され、後面6は端板26に押され、前面5は押え板28に押され、インクカートリッジ10はホルダー20内で決まった位置に安定する。なお、ここで「押される」とは必ずしも接触して実際に押されなくてもよく、インクカートリッジ10がずれたり傾いたりしようとする動きを抑えることを含む。インクカートリッジ10がホルダー20に収容されることにより、インクカートリッジ10の上面1とホルダー20の張出部30の上面30aおよび下面30bが実質的に平行になる。
次に、図3(b)に示すように、後板50と反対側からホルダーキャップ40をホルダー20の上部に差し込む。そのときに、係合部46を張出部30に係合させながら、すなわち、係合部46のコの字で張出部30を挟んで差し込む。ホルダーキャップ20は、張出部30の上面30aおよび下面30bと摺動しながら差し込まれる。すなわち、インクカートリッジ10の上面1とも平行に差し込まれる。差し込むときには、後板50を指で押すのがよく、つまり、後板50は、ホルダーキャップ40が張出部30の上面30aおよび下面30bと摺動する方向と平行な面ではなく、言い換えると、交差する面を有していれば、ホルダーキャップ40を押すことができる。後面50の外面50aは、摺動する方向と垂直であり、ホルダーキャップ40を差し込むのに好適である。また、後板50が係合部46と接続しているので、後板50を押す力が直接係合部46に伝達され摺動しながら差し込み易く、好適である。
係合部46が張出部30の当り部32に当接し、あるいは、後板50がホルダー20(端板26あるいは側板24)に当接し、それ以上差し込めなくなるまで、ホルダーキャップ40を差し込む。この位置がホルダーキャップ40のインクカートリッジ10に対する、すなわち上面1に対する所定の位置である。この状態で、ホルダーキャップ40のスペーサ52がインクカートリッジ10の上面1に当接し、下方に押し付ける。下方に押し付けられることで、底面2はゴムや軟質プラスチックのように比較的柔らかい弾性体のパッド34を押し、インク出口12はパッド34に押えられる。特にインク出口12がプリンタ(不図示)のインクジェットヘッドとなる場合には、インク出口12は精密な構造となるが、比較的柔らかい弾性体のパッド34に当接するので、外部の異物に接触してインク出口12が傷がついたり損傷したりすることを防止できる。また、インク出口12が弾性体のパッド34で下から押えられるので、パッド34の反発力によりインクカートリッジ10はきちんと固定される。なお、例えば、インク出口12に空気が溜まったりインク出口12でインクの成分が蒸発して粘性が高くなり、プリンタに装着後のインクの出が悪くなる恐れがあるような場合に、インク補充後にインク出口12からインクを一度吸い出す操作を行うことがある。そのため、パッド34には、インク出口12の周囲に密着させてインクカートリッジ10からインクを吸い出す操作を行うために治具を挿入する小さな孔が形成されていてもよい。そして、インクカートリッジ10は、支持台36に底面3が当たることで、底板22に支持され、その位置が定まり、また、ホルダー20およびホルダーキャップ40に固定される。スペーサ52がインクカートリッジ10の上面1を摺動する場合であっても、ホルダー20に押え板28が備えられているので、インクカートリッジ10がずれることはない。さらに、ホルダーキャップ40が、上面1と平行な張出部30の面30a、30bと摺動することで、上面1とも平行に移動するので、スペーサ52と上面1との摺動も滑らかとなる。
インクを補充した後に、ホルダー20およびホルダーキャップ40からインクカートリッジ10を取り外すには、図3(c)に示すように、ホルダーキャップ40のプッシャー48を指で押す。プッシャー48がホルダーキャップ40に備えられており、所定の位置に配置するために押す面50aとは反対側にプッシャー面48aを有するので、プッシャー面48aを押すことによりホルダーキャップ40を差し込むのと反対に、すなわちホルダー20から外す方向に押すことができる。つまり、所定の位置に配置するために押す面50aとは反対側の面48aとは、その面48aを押すことで、ホルダーキャップ40をホルダー20から外す方向に動かす面である。
ホルダーキャップ40がホルダー20から外されると、インクカートリッジ10を図3(c)の上方向に引き上げることで、インクカートリッジ10をホルダー20から取り外すことができる。側板24の上部が斜めに欠けた形状をしていると、インクカートリッジ10を指でつまんで引き上げ易い。
次に図4を参照して、インクカートリッジ10にインクを補充するための孔を開ける方法について説明する。図4は、インクカートリッジ10に孔を開ける方法を説明する図で、(a)はハンドドリル80の斜視図、(b)はホルダー20およびホルダーキャップ40にセットされたインクカートリッジ10にハンドドリル80で孔を開けている様子を示す説明図である。先ず、インクカートリッジ10に孔を開けるためのハンドドリル80について説明する。
ハンドドリル80は、孔を開けるための刃がついたドリルである穿孔部82と、穿孔部82に接続し穿孔部82から軸に垂直な面を有して太くなるストッパー84と、ストッパー84に接続しハンドドリル80を手で回すためのグリップ86とを備える。なお、穿孔部82から軸に垂直な面で太くなるグリップ86が穿孔部82に直接接続してもよく、このときにはグリップ86はストッパー84を兼ねる。また、「軸に垂直な面で太くなる」とは、穿孔部82でインクカートリッジ10に孔14(図1参照)を開けたときに、その面がインクカートリッジに当接することで、それ以上ハンドドリル80を押込めなくなり、穿孔部82が入り込まなくなるような面を指し、厳密な意味で軸に垂直な面でなくてもよく、また、面は平面でなくてもよい。すなわち、ストッパー84の径は、貫通孔44より大きく、ストッパー84の断面は円形でなくてもよい。あるいは、ストッパー84としては、つばのようなものや穿孔部82の軸直角に張り出す棒のようなものでもよい。すなわち、ストッパー84は穿孔部82がインクカートリッジに入り込む深さを制限できればよい。穿孔部82の径は、インクカートリッジ10に開けられる孔14の径となるが、ホルダーキャップ40の貫通孔44の径より僅かに小さい径である。実際には、貫通孔44の径を穿孔部82の径より僅かに大きくする。「僅かに大きい」とは、穿孔部82が抵抗なく挿入でき、また、穿孔部82が貫通孔44中で孔14を開けるのに障害となる程に偏心したり、傾斜したりしないような大きさをいう。インクカートリッジ10に開けられる孔14の径は、ハンドドリル80の穿孔部82の太さにより決まり、後述するように注入ノズル68の太さに適合する径とされる。また、穿孔部82の長さは、後述するように、インクカートリッジ10に孔14を開け、インクカートリッジ10中に挿入されても、インクカートリッジ10を損傷するまでは入り込まない長さである。
インクカートリッジ10にハンドドリル80で孔14(図1参照)を開けるには、前述のように、インクカートリッジ10をホルダー20およびホルダーキャップ40にセットする。インクカートリッジ10をホルダー20およびホルダーキャップ40にセットすることで、ホルダーキャップ40はインクカートリッジ10の上面1に対し所定の位置に配置・固定され、また、所定の位置にホルダーキャップ40の貫通孔44が配される。そこで、貫通孔44からハンドドリル80の穿孔部82を挿入し、インクカートリッジ10に孔14を開ける。穿孔部82はドリルとなっているので、ハンドドリル80をインクカートリッジ10に押し付けながら回して、孔14を開ける。典型的には、グリップ86を手でつかんで押し回す。貫通孔44が所定の位置、すなわち、孔14を開けるのに適した位置に配されているので、インクカートリッジ10の適切な位置に孔14が開けられる。孔14が貫通すると、ハンドドリル80をインクカートリッジ10に押し付けながら回すのに対する抵抗がなくなるので、穿孔部82がインクカートリッジ10内に深く入り込もうとする。穿孔部82が深く入り込むと、すなわち、ハンドドリル80が大きく押し下げられると、貫通孔44によりストッパー84の通過が阻止され、ハンドドリル80はそれ以上に押し下げられなくなる。すなわち、穿孔部82が入り込む深さが制限される。この穿孔部82が入り込む深さは、インクカートリッジ10を損傷しない深さ、たとえば繊維質のインク吸収材(不図示)が内包されているときには、そのインク吸収材を傷付けない深さに制限される。すなわち、インクカートリッジ10を損傷しない深さにまでしか穿孔部82が入り込まないように、穿孔部82の長さが定められる。穿孔部82の長さは、インクカートリッジ10を損傷しない位置からホルダーキャップ40までの長さとなる。
次に、図5および図1を参照して、孔14が開けられたインクカートリッジ10にインクを補充する方法について説明する。図5は、インクボトル70とボトルキャップノズル60とを説明する説明図である。インクボトル70はインクを収容する容器で、一つの開口部(不図示)を有し、開口部はその外周に雄ねじが切られた円筒形状をしている。インクボトル70はポリエチレン、ポリプロピレンなどの高分子材料で成形されるのが一般的で、インクボトル70を押しつぶしても元の形状に復元する復元力を有している。
ボトルキャップノズル60は、インクボトル70の開口部に嵌合あるいは螺合するキャップ62と、キャップ62からインクボトル70と反対側に突出し、インクボトル70に収容されたインクを注出するキャップノズル64と、キャップノズル64に嵌合し、先端が細くインクカートリッジ10内に挿入されてインクを注入する注入ノズル66、68とを備える。注入ノズル66、68は、その根元66がキャップノズル64に嵌合し、キャップノズル62と連通される、また、先端68は、根元66より細く、また、根元66側から徐々に細くなり、インクカートリッジ10に開けられた孔14に挿入される。徐々に細くなるのは、先端68の変形を抑えるためで、一様の太さであってもよい。先端68は、孔14に挿入されインクを注入するので、インクを注入するのに適した太さであり、細すぎるとインクの注入に時間がかかり、太すぎるとインクが流れ過ぎ、インクカートリッジ10からインク溢れでたり、先端68からインクが漏れたりする恐れが生ずるので、インクカートリッジ10の容量、インクの粘性などにより適切な太さとされる。インクカートリッジ10に開けられる孔14の径は、注入ノズルの先端68を孔14に挿入したときにしっくりと嵌る径とされる。先端68と孔14とが隙間なく嵌ると、空気が抜けなくなり、インクを注入しにくくなる。
注入ノズルの先端68は、インクカートリッジ10の内部、インク吸収材(不図示)がある場合には、その内部にまで挿入される。インク吸収材の上部からインクを補充すると、インク吸収材の表面上にインクが溜まり、内部に滲み込みにくく、インクが充分補充される前に孔14から溢れ出る恐れがある。一方、深く挿入しすぎると、インク吸収材を含めインクカートリッジ10の内部を損傷する恐れもある。そこで、注入ノズルの根元66は、ホルダーキャップ40の貫通孔44より太く形成される。貫通孔44より太く形成されることで、ハンドドリル80のストッパー84と同様に、注入ノズル先端68のインクカートリッジ10に挿入される深さを制限できる。根元66は先端68とほぼ同じ太さで、外周に貫通孔44に入り込まないようにつばや注入ノズル66、68の軸直角方向に張り出す棒を有する構造としてよいのは、ハンドドリル80と同様である。
図5に示す例では、注入ノズルの根元66をキャップノズル64と連接する構造としているが、キャップ62と注入ノズル66、68とが一体で構成されてもよい。注入ノズル66、68をキャップノズル64およびキャップ62と別構造とすると、インクボトル70および注入ノズル66、68を短くして保管でき、搬送できるので好適である。また、キャップノズル64に蓋(不図示)をすることでインクボトル70にインクを保管できる。一方、キャップ62と注入ノズル66、68とを一体とすると、部品数が減り構成が簡単になる。
インクボトル70からボトルキャップノズル60を介してインクカートリッジ10にインクを注入するためには、ホルダー20およびホルダーキャップ40にセットされたインクカートリッジ10の孔14、および貫通孔44を上方に向けて設置し、ボトルキャップノズル60を下に向けてインクボトル70およびボトルキャップノズル60を把持し、注入ノズルの先端68をホルダーキャップ40の貫通孔44を通し、インクカートリッジの孔14から挿入する。根元66が貫通孔44に止められそれ以上挿入できなくなるまで深く挿入する。根元66が貫通孔44で止められるまで挿入することで、先端68はインクカートリッジ10内で適切な位置となる。そこで、インクボトル70を押すことにより、ボトルキャップノズル60はインクで満たされているので、インクボトル70内部のインクがボトルキャップノズル60を通って、インクカートリッジ10内に注入される。所定量のインクが補充されると、孔14または空気孔16、溝18からインクが溢れ出ようとする。そこで、インクが充分に補充されたことが分かる。インクが充分に補充されたならば、インクボトル70、ボトルキャップノズル60をホルダー20およびホルダーキャップ40にセットされたインクカートリッジ10から取り外す。その後、図3を参照して説明したように、インクカートリッジ10をホルダー20から取り出す。
次に図6を参照して、インクカートリッジ10に開けた孔14をシール90で塞ぐ方法について説明する。図6は、インクを補充したインクカートリッジ10にシール90を貼る方法を説明する説明図で、(a)はインクを補充したインクカートリッジ10を示し、(b)はシール90を貼る様子を示し、(c)はシール90を貼り終えたインクカートリッジ10を示す。インクを補充するために開けた孔14をそのままにしておくと、インクが漏洩しあるいはインク成分が蒸発するので、孔14を塞ぐ必要がある。そのためには、容易で、かつ、インクカートリッジ10から出っ張ることもなくプリンタへの装着の障害とならないので、シール90で塞ぐのが一般的である。
なお、図6(a)に示すように、インクカートリッジ10には空気孔16が形成されているのが一般的である。空気孔16は、インクカートリッジ10からプリンタ(不図示)にインクが供給されるときにインクカートリッジ10内が負圧になるとインクの供給がスムースに行われなくなるので、インクの供給に応じて空気をインクカートリッジ10内に取り込むための孔である。そして、空気孔16に連通する迷路のような溝18が形成されていることも多い。これは、例えば空気孔16の形成された面1にラベル(不図示)を貼ると空気孔16がラベルで塞がれてしまうので、溝18を通じて空気を取り込むために形成されたもので、インクカートリッジ10の面1に広く分布して形成されることが多い。
そこで、孔14を覆うが、空気孔16あるいは溝18の一部を覆わないように、シール90を貼ることにより、孔14を塞ぎインクの漏洩を防ぎつつ、空気孔16からの空気の取り込みは可能とする。特に溝18が形成されている場合には、空気孔16をシール90で塞ぎつつ、溝18の一部を塞がずに大気開放している方が、空気孔16からのホコリ等の微細な不純物の混入も防止できるので好ましい。そのためには、典型的な長方形のシール90を使用する場合に、一辺の長さを、孔14から溝18の最遠部までの長さより短くする。その大きさのシール90では、孔14を塞ぎつつ溝18の全てを塞ぐことができないので、確実に溝18の一部は塞がれなくなる。ここで、長方形は厳密な意味の長方形でなくてもよく、例えば図6に示すように頂点の一部が張り出したつまみの部分がついていても、頂点が丸くなっていてもよい。シール90につまみの部分が付属していると、一端貼ったシールを剥がし易く、インクの再再充填を容易にする。なお、シールはインクで湿潤されない紙やフィルムで、片面に粘着層が形成され、インクカートリッジ10の面1にそのまま貼れるものを用いるのが典型的である。片面に粘着層が形成されていない紙やフィルムを用いるときには、少なくとも塞ぐ孔14の周囲を接着剤等で囲み、孔14の周囲からインクやインク成分が漏れないようにする。
インクが補充され、孔14が塞がれたインクカートリッジ10は、プリンタ(不図示)にセットされ、再度使用される。なお、インクカートリッジに1色のインクだけが収容されているのではなく、複数のインクが収容されていることがある。このようなインクカートリッジでは、内部が各色毎のインク室に区分されている。
そこで、図7に示すように、一つのインクカートリッジ110に3色のインクが収納されている場合には、それぞれのインク室に通ずる孔(不図示)を形成する必要があり、そのために、ホルダーキャップ140にそれぞれのインク室に適した所定の位置に孔を開けるための貫通孔144、145、146が形成される。図7は、本考案の別の実施の形態としてのインク補充キットとして、貫通孔144、145、146が3つ形成されたホルダーキャップ140とホルダー120にインクカートリッジ110がセットされた様子を示す斜視図である。このように、貫通孔144、145、146をインクカートリッジ110に合わせて形成することで、これまでに説明した方法で、複数の色のインクを収納するインクカートリッジ110についても、適切な位置に孔を開け、かつ、孔あけにおいて内部を損傷することがない。
これまでの説明ではインク補充キットとして、例えば図1、図4および図6に示すように、ホルダー20、ホルダーキャップ40、インクボトルノズル60、インクボトル70、ハンドドリル80、シール90を備えるものとして説明したが、インク補充キットとしては、少なくともホルダーキャップ40およびハンドドリル80を備え、ホルダーキャップ40をインクカートリッジ10に対して所定の位置に配置できればよい。例えば、ホルダーキャップ40がインクカートリッジ10と嵌合する嵌合部(不図示)を有し所定の位置に配置されてもよい。所定の位置に貫通孔44(図2参照)が形成されたホルダーキャップ40が所定の位置に配置されれば、ハンドドリル80を用いてインクカートリッジ10に、適切な位置に孔を開け、かつ、孔あけにおいて内部を損傷することがないインク補充キットとなる。他の構成(ホルダー20、インクボトルノズル60、インクボトル70、シール90)は、適宜追加することで、より使い勝手のよいインク補充キットとなる。
本考案の実施の形態としてのインク補充キットを用いてインクカートリッジにインクを補充している様子を説明する図で、(a)は斜視図、(b)は注入ノズルがインクカートリッジに挿入された部分の拡大部分断面図である。 ホルダーとホルダーキャップを説明する図で、(a)はホルダーキャップの斜視図、(b)はホルダーキャップの正面図、(c)はホルダーの斜視図である。 ホルダーおよびホルダーキャップにインクカートリッジをセットする方法を説明する説明図で、(a)はホルダーにインクカートリッジを載置するところ、(b)はホルダーキャップを取り付けるところ、(c)はホルダーキャップを取り外すところを示し、(d)はインクカートリッジの底面図である。 インクカートリッジに孔を開ける方法を説明する図で、(a)はハンドドリルの斜視図、(b)はホルダーおよびホルダーキャップにセットされたインクカートリッジにハンドドリルで孔を開けている様子を示す説明図である。 インクボトルとボトルキャップノズルを説明する説明図である。 インクを補充したインクカートリッジにシールを貼る方法を説明する説明図で、(a)はインクを補充したインクカートリッジを示し、(b)はシールを貼る様子を示し、(c)はシールを貼り終えたインクカートリッジを示す。 本考案の別の実施の形態としてのインク補充キットとして、貫通孔が3つ形成されたホルダーキャップとホルダーにインクカートリッジがセットされた様子を示す斜視図である。
符号の説明
1 インクカートリッジの上面
2、3、4 インクカートリッジの底面
5 インクカートリッジの前面
6 インクカートリッジの後面
7、8 インクカートリッジの側面
10、110 インクカートリッジ
12 インク出口
14 孔
16 空気孔
18 溝
20、120 ホルダー
22 底板
24 側板
26 端板
28 押え板
30 張出部
30a 張出部の上面(インクカートリッジの底面と相対する上面と平行な面)
30b 張出部の下面(インクカートリッジの底面と相対する上面と平行な面)
32 当り部
34 パッド
36 支持台
40、140 ホルダーキャップ
42 上板
42a 上板の上面(インクカートリッジの上面と面する面と反対の面)
42b 上板の下面(インクカートリッジの上面と面する面)
44、144、145、146 貫通孔
46 係合部
48 プッシャー
48a プッシャー面(面を押すことによりホルダーキャップが所定の位置に配置される面と反対側の面)
50 後板
50a 後板の外面(係合部を張出部の面と摺動させる方向に交差する面)
52 スペーサ
60 インクボトルノズル
62 キャップ
64 キャップノズル
66 注入ノズルの根元
68 注入ノズルの先端
70 インクボトル
80 ハンドドリル
82 穿孔部
84 ストッパー
86 グリップ
90 シール

Claims (16)

  1. インクカートリッジの一の面に対し所定の位置に配置され、所定の位置に貫通孔が形成されたホルダーキャップと;
    前記貫通孔より細く、前記インクカートリッジに孔を形成するための刃を有する穿孔部と、前記穿孔部の前記インクカートリッジへ入り込む深さを制限するストッパーとを有するハンドドリルとを備える;
    インク補充キット。
  2. 前記インクカートリッジは直方体形状であり;
    前記一の面と相対する底面で前記インクカートリッジを支える底板と、前記底板から立設し前記インクカートリッジの2つの面に対向する一対の側板と、前記底板から立設し前記インクカートリッジの前記側板に対向する面とは異なる面に対向する端板とを有するホルダーをさらに備える;
    請求項1に記載のインク補充キット。
  3. 前記ホルダーキャップと前記側板とが係合されて前記ホルダーキャップが所定の位置に配置される;
    請求項2に記載のインク補充キット。
  4. 前記側板の前記ホルダーキャップ側の端部に、前記インクカートリッジ側とは反対方向に張り出す張出部を有し;
    前記ホルダーキャップが、前記張出部と係合する係合部を有する;
    請求項3に記載のインク補充キット。
  5. 前記張出部は、前記一の面と平行な面を有し;
    前記係合部を前記張出部の面と摺動させて前記ホルダーキャップを所定の位置に配置する;
    請求項4に記載のインク補充キット。
  6. 前記ホルダーキャップは、前記インクカートリッジの一の面に対向する面に突起したスペーサを有し、該スペーサが一の面と当接する;
    請求項5に記載のインク補充キット。
  7. 前記ホルダーキャップには、前記係合部を前記張出部の面と摺動させる方向に交差する面であって、該面を押すことにより前記ホルダーキャップを所定の位置に配置できる面が形成される;
    請求項5または請求項6に記載のインク補充キット。
  8. 前記ホルダーキャップには、前記インクカートリッジの一の面に対向する面と反対の面に突起し、前記面を押すことにより前記ホルダーキャップを所定の位置に配置できる面と反対側の面を有するプッシャーが形成される;
    請求項7に記載のインク補充キット。
  9. 前記インクカートリッジは底面にインク出口を有し;
    前記ホルダーは、前記底板の前記インク出口と面する部分にインク出口を押えるパッドをさらに備える;
    請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  10. 前記底板と前記側板と前記端板とが一体で成形される;
    請求項2ないし請求項9のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  11. 前記穿孔部により前記インクカートリッジに形成された孔を塞ぐシールをさらに備える;
    請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  12. 前記インクカートリッジの前記穿孔部で孔が形成される面には空気孔と該空気孔と連通する溝とが形成され;
    前記シールは、前記溝の一部を開放してシールする;
    請求項11に記載のインク補充キット。
  13. 前記シールは長方形であり、該長方形の辺はいずれも前記穿孔部で形成された孔から最遠の前記溝までの長さより短い;
    請求項12に記載のインク補充キット。
  14. 前記インクカートリッジが複数色のインクを収容する部屋を有し;
    前記貫通孔は、前記部屋に対応する所定の位置にそれぞれ形成される;
    請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  15. 先端が前記貫通孔より細く、前記先端の前記インクカートリッジへ入り込む深さを制限する根元を有する注入ノズルを有するインクボトルノズルをさらに備える;
    請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載のインク補充キット。
  16. 前記インクカートリッジに補充するインクを収容するインクボトルをさらに備え;
    前記インクは前記インクボトルから前記インクボトルノズルを介して前記インクカートリッジに補充される;
    請求項15に記載のインク補充キット。
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