JP3127768B2 - 電線路の温度監視方法 - Google Patents

電線路の温度監視方法

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JP3127768B2
JP3127768B2 JP07067090A JP6709095A JP3127768B2 JP 3127768 B2 JP3127768 B2 JP 3127768B2 JP 07067090 A JP07067090 A JP 07067090A JP 6709095 A JP6709095 A JP 6709095A JP 3127768 B2 JP3127768 B2 JP 3127768B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、とくに架空送電線路等
のより線構造の電線路の異常過熱の検出に好適な電線路
の温度監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、より線構造の架空送電線路等の各
種電線路の温度(電線温度)は、その通電電流により間
接的に検出される。
【0003】すなわち、この種電線路の1例である前記
架空送電線路の場合、送電電流の増大に伴う電線の異常
過熱からの保護を図るため、送電線路に設置した電力用
電流変成器(CT)の2次出力により通電電流が検出さ
れる。そして、通電電流が所定のしきい値に達したとき
に、電流継電器を作動し、遮断器の開放トリップ等によ
り送電を停止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の電線路の温
度監視方法の場合、電線路の通電電流を検出するのみで
あり、実際には電線路の温度を検出することができず、
その現実的な熱的運用状態を監視することができない問
題点がある。
【0005】また、送電停止の基準値となる前記所定の
しきい値は予め設定された一定値であり、その大きさは
保護を確実に行うため、気温が予測される最高温度であ
るとし、その温度にかなりの設計余裕を見込んで設定さ
れる。
【0006】この場合、前記予測される最高温度が一般
に40℃程度とされるため、冬期の電気暖房器等による
電力需要が増える時間帯の気温が予測される最高温度よ
り十分低い5℃であれば、電線路の熱的運用条件から
は、通電電流量が気温差(40−5=)35℃に相当す
る量さらに増大するまで異常過熱なく安全に送電が行え
るにもかかわらず、それ以前に送電が停止する。
【0007】そして、電線路が例えば硬銅より線HDC
C100mm2 又は鋼心アルミより線ACSR160mm2
の架空送電線路であれば、前記気温差35℃に相当する
送電電流量は送電可能な最大電流量の2割増にも達する
のに対し、送電効率が大きく低下している問題点もあ
る。なお、送電可能な最大電流量は気温だけでなく、日
射や風雨等の種々の気象条件によって変化する。
【0008】本発明は、通電に伴う電線内部の発生熱量
が気象条件に伴う電線表面の発生熱量より大きくなるこ
とに着目し、とくに熱伝導率が小さく電線内部と電線表
面とに温度差が生じるより線構造の電線路において、電
線の温度を実測することなく、通電電流の検出結果から
電線温度そのものを検出して監視することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の電線路の温度監視方法においては、ま
ず、電線路の温度の監視を実際の気象条件を考慮して高
い精度で行う請求項1の場合、監視線路の通電電流の検
出値から求めたn時(今回)の前記監視線路の電線内部
の発生熱量に前記監視線路の熱比抵抗及び温度変化の時
間の指数関数式を乗算して前記電線内部の発生熱量に基
づく前記電線内部の温度上昇を求め、 n−1時(前回)
の前記電線内部の推定温度にn時の前記電線内部の温度
上昇を加算することをくり返して前記監視線路の各時刻
の電線内部温度の推定値を求め、 基準日射強度での前記
監視線路の電線表面の発生熱量にn時の日射強度の検出
値と基準日射強度との比の補正指数を乗算して求めた熱
量から、n−1時の前記電線表面の推定発生熱量を減算
して日射強度に基づくn時の前記電線表面の発生熱量を
求め、 該発生熱量に風雨,気温等による補正関数式を乗
算して日射強度,気温等の前記監視線路の周囲の気象条
件に基づくn時の前記監視線路の電線表面の発生熱量を
求め、 n時の前記監視線路の電線表面の発生熱量に前記
熱抵抗比を乗算することをくり返して前記監視線路の各
時刻の電線表面温度の推定値を求め、前記電線内部温度
の推定値と前記電線表面温度の推定値との差から前記監
視線路の電線内部と電線表面との温度差を求め、 気温又
は気温に異常過熱検出の余有定数としての調整値を加算
した値からなる設定値に前記温度差を加算して前記監視
線路の温度を求める。また、請求項2の場合、監視対象
の電線路(以下監視線路という)の通電電流から求めた
前記監視線路の電線内部の発生熱量Qi n に基づき、つ
ぎの式の演算から電線内部温度の推定値θi n を求め、 θi n =Qi n ・Rh・[1−exp{−(t n −t n-1
/Ti}]+θi n-1 n ,t n-1 :n時、n−1時の演算時刻 Qi n :n時の電線内部発生熱量 θi n ,θi n-1 :n時、n−1時の内部温度 Rh:熱比抵抗 Ti:内部温度変化時定数 気温,日射強度等の前記監視線路の周囲の気象条件に基
づき、つぎの式の演算から前記監視線路の電線表面の各
時刻の発生熱量Qs n を求め、 Qs n =Qs R ・f Qs R :電線表面発生熱量基準値 fは気温θ A 等をパラメータとする補正関数式であり、
気温θ A のみの場合はf(θ A )である。 前記発生熱量Q
n と熱比抵抗Rhと基づき、つぎの式の演算から前記
監視線路の各時刻の電線表面温度の推定値θs n を求
め、 θs n =Qs n ・Rh 前記電線内部温度の推定値θi n と前記電線表面温度の
推定値θs n との差から前記監視線路の電線内部と電線
表面との温度差を求め、 気温θ A 又は気温θ A に異常過熱
検出の余有定数としての調整値δを加算した値からなる
設定値に前記温度差を加算して前記監視線路の温度を求
める。
【0010】つぎに、電線路の温度の監視をより簡便な
方法で行う請求項3の場合は、監視線路の電線表面温度
の推定値を、監視線路の周囲の気象条件の検出値から演
算して求める代わりに、所定値に設定する。
【0011】
【作用】前記のように構成された本発明の電線路の温度
監視方法の場合、監視線路の通電電流からその電線内部
の温度が演算によって推定される。また、気象条件の実
測結果から監視線路の電線表面の温度が演算によって推
定される。
【0012】そして、電線表面温度の気温に応じた設定
値に通電電流から推定された電線内部の温度と気象条件
から推定された電線表面の温度との温度差が加算され、
この加算により電線表面の温度に通電電流に基づく温度
上昇分が気象条件による補正を施して加算される。
【0013】このとき、監視線路がより線構造の電線路
であれば、その電線内部と電線表面とに発生熱量の差に
基づく温度差が生じ、過電流に伴う異常過熱が発生する
と、電線内部の発生熱量が電線表面の発生熱量より大き
くなり、電線表面温度の設定値に前記温度差を加算した
温度からその電線温度が実測することなく求まる。
【0014】そして、この電線温度が気象条件の補正を
加えて推定されるため、前記異常過熱の発生時の監視線
路の温度そのものが実際の気象条件を考慮して高い精度
で監視される。
【0015】つぎに、前記温度差を求めるために監視線
路の電線表面温度を所定値に設定して推定する場合は、
演算等が簡素化し、電線路の温度が簡便に監視される。
【0016】
【実施例】実施例について、図1ないし図7を参照して
説明する。図2は変電所設備を示し、同図において、1
a,1bは2基の2系統の送り変電所(送りA変電所,
送りB変電所)、2は変電所1a,1bの負荷側の2次
変電所であり、変電所1a,1bから送電されたそれぞ
れ2系統の電力を受電し、複数の変圧器3を介して各負
荷側系統に配電する。
【0017】4は変電所1a,1bの複数の遮断器、5
は変電所2の各所の開閉装置、6は変電所2の各所の計
器用変流器である。
【0018】7は気温の検出センサ又はこのセンサ及び
日射等の気象条件の各種検出センサが設けられた気象観
測装置、8は監視制御装置であり、変電所2内の送電電
流情報としての所要の計器用変流器6の通電電流の検出
情報,各負荷電流情報としての所要の計器用変流器6の
通電電流の検出情報及び気象観測装置7の検出情報がそ
れぞれの信号入力部9に供給される。
【0019】なお、各信号入力部9はそれぞれ入力チャ
ンネル毎に絶縁アンプ10,ノイズ除去用のローパスフ
ィルタ11の直列回路が設けられている。
【0020】12は各信号入力部9の出力を選択するマ
ルチプレクサ、13はマルチプレクサ12の出力をデジ
タル化するA/D変換器、14はA/D変換器13の出
力が与えられるマイクロコンピュータ、15はコンピュ
ータ14に接続された操作・設定パネルであり、テンキ
ー等の各種の操作キーを有する。
【0021】16はコンピュータ14に接続された負荷
制御接点出力部であり、監視線路の異常過熱の発生時に
所要の系統の開閉装置5を開放トリップして当該系統の
送電を停止する。17,18はコンピュータ14に接続
された状態表示部,記録プリンタである。
【0022】19はGPIB20を介してコンピュータ
14に接続されたコンピュータ構成の監視結果の処理装
置であり、コンピュータ14の監視,制御の各種データ
の保存,加工等を行う。
【0023】そして、例えば変電所2の架空送電線路構
成の母線を監視線路とすると、各計器用変流器6の電流
検出に基づく監視線路の通電電流の検出データ及び気象
観測装置7の気象条件の観測データがマルチプレクサ1
2,A/D変換器13を介してコンピュータ14に伝送
される。
【0024】さらに、コンピュータ14は各データに基
づいて監視線路の電線温度を常監視し、当該線路の過電
流の異常過熱の発生時に所要の開閉装置5の開放等の制
御を行う。つぎに、コンピュータ14の処理について説
明する。まず、電線温度の演算による検出原理を説明す
る。
【0025】監視線路が架空送電線路等のより線構造の
電線路の場合、実験によると、その熱伝導率λ[W/cm
・℃]は同じ材質の中実導体路の1/1000〜1/5
00と小さく、熱オーム(熱比抵抗)Rh[℃/W]は
中実導体路の500〜1000倍になる。
【0026】そのため、この種より線構造の電線路は、
通電による電線内部の単位長さ当りの発生熱量Qi[W
/cm]と、輻射熱等に基づく電線表面の単位長さ当りの
発生熱量Qs[W/cm]とに差があれば、熱流q[W]
が前記熱比抵抗Rhを介して電線内部から電線表面又は
その逆に流れる。
【0027】この熱流により電線内部と電線表面とに温
度θ[℃]の差が生じ、この温度差は発生熱量Qi,Q
sの差に比例する。そして、発生熱量Qi,Qsに基づ
く温度θの差を電気回路の電位に対応した“熱電位”と
すれば、熱流q,熱比抵抗Rhは電気回路の電流,抵抗
に対応し、θ=q・Rhの関係があり、これらの諸量
θ,q,Rhを電気回路の諸量と同様に扱って熱量演算
が行える。
【0028】さらに、発生熱量Qi,Qsは、論理的に
はつぎの数1の式の演算から求まる。ただし、発生熱量
Qsは輻射熱量に対する風雨等の他の気象条件の影響を
無視したものである。
【0029】[数1] Qi=I2 ・Rdc・10-5・{1+α(Tmax −2
0)} Qs=η・Ws・D なお、式中の各パラメータI,Rdc,…はつぎの各値
を示す。
【0030】Iは通電電流[A],Rdcは20℃にお
ける電気抵抗[Ω/km],αは抵抗温度係数[℃-1],
max は最高周囲温度(最高気温)(40)[℃],η
は表面輻射係数比(0.9),Wsは日射強度[W/cm
2 ],Dは電線外径[cm]である。
【0031】そして、例えばアルミ合金より線ACSR
80mm2 の場合、数1の式の演算に基づく発生熱量Q
i,Qsは図3,図4の特性を示し、この両図からも明
らかなように、公称許容電流(基準通電電流)の通電に
よる発生熱量Qiはほぼ0.3[W/cm]であり、ま
た、昼間の日射強度が例えば1[KW/m2 ](=0.
1[W/cm2 ])と高いときの輻射熱による発生熱量Q
sはほぼ0.1[W/cm]である。
【0032】したがって、発生熱量Qi,Qsに0.2
[W/cm]程度の差(Qi>Qs)が生じ、この差によ
り電線内部の温度がその表面温度より高くなる。なお、
風雨等の影響により発生熱量Qsが小さくなるときは、
電線内部と電線表面との温度差はさらに拡大する。
【0033】また、前記のアルミ合金より線ACSR8
0mm2 の場合、風雨等の影響を無視すると、発生熱量Q
s別の表面輻射熱に対する内部発生熱量差Qdの特性は
図5に示すようになる。なお、図5の特性曲線a,b,
c,d,e,fは発生熱量Qs[KW/m2 ]が0,
0.2,0.4,0.6,0.8,1.0のときのもの
である。
【0034】すなわち、いわゆる中実導体路であれば熱
伝導率λが大きく、導体内部と導体表面との温度差が小
さいため、その温度(導体温度)は「(気温)+(輻射
熱による表面上昇温度)+(通電による内部上昇温
度)」から一義的に求まる。
【0035】一方、架空送電線路のようなより線構造の
電線路の場合は、前述したように熱伝導率λが小さく、
電線内部と電線表面との温度差が大きくなるため、その
いずれか高い方の温度を電線温度として監視する場合、
電線温度は「通電による発生熱量Qi〉輻射熱量(発生
熱量Qs)」であれば「(電線表面温度)+(発生熱量
Qi,Qsの差に相当する温度差)」から求まり、「通
電による発生熱量Qi<輻射熱量(発生熱量Qs)」で
あれば「(気温)+(輻射熱による電線表面温度上
昇)」から求まり、発生熱量Qi,Qsの大小関係によ
って異なる。
【0036】そして、前述したように発生熱量Qi,Q
sが通常はQi>Qsの関係を有するため、この種より
線構造の監視線路の電線温度は、「(電線表面温度)+
(発生熱量Qi,Qsの差に相当する温度差)」から求
めて検出することができる。
【0037】これは、この種より線構造の電線路の場
合、その通電電流と気象条件(気象環境)との熱量バラ
ンスによりその電線内部の温度と電線表面の温度とに差
(温度差)が生じるため、赤外線放射温度計測器等によ
り電線表面の温度を非接触計測で実測しても、この実測
値のみからは本当の電線温度が検出できず、電線温度を
検出するためには発生熱量Qi,Qsの差に相当する温
度を求める必要があることを意味する。
【0038】ところで、電線の熱比抵抗Rhは既知であ
り、通電電流,気象条件は各種センサにより検出するこ
とができるため、これらのセンサの検出値に基づき、数
1の式から発生熱量Qi,Qsを演算によって推定し、
その差に相当する電線内部と電線表面との温度差を求め
ることができる。
【0039】そして、電線表面温度を気温に応じた設定
値(固定値)とし、この設定値に前記温度差を加算すれ
ば、電線表面の温度を望遠温度計等の高価な赤外線放射
温度計測器等を用いて非接触計測することなく、簡易な
手法で監視線路の電線温度を検出して監視することがで
きる。
【0040】つぎに、電線内部及び電線表面の発生熱量
及び温度の推定方法を説明する。一般に、単位時間dt
に物体内に発生する熱量(発生熱量)は、物体温度を単
位温度dθだけ上昇させる熱量と外部に放出される熱量
との和になり、物体の温度の時間変化は、単位時間内に
物体内で発生する熱量(発生熱量)Q[KW],物体の
熱容量C[KW秒/℃]及び熱放散係数H[KW/℃]
をパラメータとし、温度をθ[℃],経過時間をt
[秒]とすれば、つぎの数2の熱移動式で示される。
【0041】[数2] Q・dt=C・dθ+H・θ・dt そして、熱放散係数Hは熱比抵抗Rhに相当し、数2の
熱移動式はつぎのようにして解くことができる。まず、
発生熱量Qによる過熱時は、数1の熱移動式が図6の過
熱時の等価回路に基づき、つぎの数3の式で表わされ
る。
【0042】[数3] C・(dθ/dt)+H・θ=Q この数3の式の一般解θは、θ=θc +θt (θc は定
常項,θt は過渡項)で示される。そして、定常項θc
は、dθ=dθc =0のときの熱移動式から求まり、つ
ぎの数4の式の上昇飽和温度に相当する。
【0043】[数4] θc =Q/H また、過渡項θt は図7の放熱時の等価回路に基づき、
Q=0のときのつぎの数5の熱移動式から求まる。
【0044】[数5] C・(dθt /dt)+H・θt =0 そして、この数5の式からつぎの数6の式が得られる。
【0045】[数6] ∫dθt /θt =−(H/C)・∫dt さらに、この数6の式に基づき、つぎの数7の式が得ら
れる。なお、式中のαは定数である。
【0046】[数7] Logθt =−(H/C)・t+α この数7の式において、eのα乗をAとし、C/H=T
とすれば、つぎの数8の式が過渡項θt の式として求ま
る。
【0047】[数8] θt =A・e-t/T そして、数4,数8の2式に基づき、数2の式の一般解
θはつぎの数9の式で示される。
【0048】[数9] θ=Q/H+A・e-t /T また、数2の熱移動式の初期条件は、数9の式におい
て、t=0のときθ=0として求まり、つぎの数10の
式が初期条件の式になる。
【0049】[数10] A=−Q/H そして、Q/H=θmax とすれば、一般解θはつぎの数
11の式で示される。
【0050】[数11] θ=θmax ・(1−e-t/T) この数11の式からも明らかなように、物体の温度θは
その上昇飽和温度θma x (=Q/H),時定数T(=C
/H)を定数とする関数式にしたがい時間tに対して指
数関数的に変化する。
【0051】そして、より線構造の電線路の温度もその
熱量変化により、数11の式の指数関数特性にしたがっ
て一定の時定数で追従変化する。この時定数はそれ程長
いものではなく、理論上は5〜30分程度であり、電線
路の温度を常監視するときは、この特性を把握しておく
必要がある。
【0052】ところで、架空送電線路等の送電線路にお
いては、その電線温度は、つぎの「論理式演算」又は
「近似式演算」から求めて推定することができる。ま
ず、送電線メーカの電線便覧等の文献によると、送電線
温度は前記数2の熱移動式(微分方程式)により求めら
れ、式中のパラメータである発生熱量Q,熱容量C及び
熱放散係数Hは、電線の種類,サイズ毎のつぎの数12
の各演算式で決定される。
【0053】[数12] 単位長さ当りの発生熱量Q[W/cm] :Q=I2 ・Rac(θ+T)・10-5+η・Ws ・D 単位長さ当りの熱容量C[J/℃・cm] :C=G・c・A・10-2(1+τ) 単位長さ当りの熱放散係数H[W/℃・cm] :H=π・D・(hw +η・hr ) なお、式中の各パラメータI,θ,…はつぎの各値を示
す。
【0054】Iは通電電流[A],θは電線温度
[℃],Tは周囲温度[℃],Rac(θ+T)は(θ+
T)℃における交流電気抵抗[Ω/km]であり、電線諸
元と経験定数による演算値である。
【0055】ηは電線表面放射率,Ws は日射強度[W
/cm2 ],Dは電線外径[cm],Gは電線の密度[g/
cm3 ],cは電線の比熱[J/cm・℃],Aは電線の断
面積[mm2 ],τは電線のより込率,hw は単位面積当
りの対流熱放散係数[J/℃・cm2 ],hr は単位面積
当りの放射熱放散係数[J/℃・cm2 ]であり、係数h
w ,hr はいずれも風速,θ,T,D及び経験定数によ
る演算値から求まる。
【0056】そして、式中のI2 ・Rac(θ+T)・1
-5の項は通電電流に基づく発生熱量Qiであり、η・
Ws・Dの項は日射に基づく発生熱量Qsである。ま
た、式中のG・c・A・10-2(1+τ)は電線種類及
びそのサイズ別の固定値であり、π・D・(hw +η・
r )は風速によって変わる値である。
【0057】そして、「論理式演算」の場合は、その時
々の変数要素を含んだ数12の式の各値,C,Hを、
このまま数2の熱移動式に代入し、その高次の微分方程
式を解く温度演算により、電線温度が予測演算されて求
められる。
【0058】また、「近似式演算」の場合は、数12の
式のパラメータを、通電電流は電線の連続許容電流で一
定,(θ+T)は電線の最高許容温度で一定とする等し
て固定値として扱い、この条件を数2の熱移動式の解に
代入し、単なる指数関数の温度演算により、電線温度が
予測演算されて求められ、この場合、「論理式演算」よ
り演算が容易である。
【0059】そして、この温度監視においては、通電電
流に基づく電線路の温度上昇と気象条件に基づく電線路
の温度上昇とを個別に推定すればよいため、発生熱量Q
i,Qsそれぞれの変化をそのまま温度変化とみなし、
前記「近似式演算」に基づく指数関数の温度演算から電
線内部の発生熱量Qi,推定温度θi[℃]を演算して
求める。
【0060】すなわち、各時刻の電線内部の発生熱量Q
i(=Qin ),推定温度θi(=θin )は、つぎの
数13の2式から求める。
【0061】[数13] Qin=QiMAX・(In/IMAXKi−Qin-1 θin=Qin・Rh・[1−exp{−(tn−tn-1
/Ti}]+θin-1 なお、式中の各パラメータtn ,tn-1,…はつぎの各
値である。
【0062】tn ,tn-1 はn時、n−1時(n時の一
回前)の演算時刻[分],Qin ,Qin-1 はn時、n
−1時の電線内部発生熱量[W],θin ,θin-1
n時,n−1時の電線内部温度[℃],In はn時の通
電電流[A]である。
【0063】また、IMAX は基準電流値(公称許容電流
値)[A],QiMAX はIMAX の通電時の電線内部発生
熱量飽和値[W],Kiは電流比による内部発生熱量飽
和値補正指数,Rhは熱比抵抗[℃/W],Tiは内部
温度変化時定数[分]である。そして、これらのパラメ
ータIMAX ,QiMAX ,Ki,Rh,Tiは電線の種類
別の特性設定値であり、内部発生熱量Qiによって定ま
る特性を把握して設定される。
【0064】なお、「論理式演算」の推定温度と「近似
式演算」の推定温度とにつき、「論理式演算」について
は例えば1分間隔での4次のルンゲ・クッタ法を用いて
シミュレーションして比較した結果、両推定温度に大差
はなく、「近似式演算」の簡便な演算で十分な精度が得
られた。
【0065】一方、通電による異常過熱の発生を安全性
高く監視する場合、電線表面の推定温度θs[℃]は、
実測しなくてもよく、発生熱量Qsを気温条件に応じて
設定し、電線内部の発生熱量Qiより相対的に小さめに
推定し、その推定値に熱比抵抗Rhを乗算して求めるこ
とができる。
【0066】そこで、各時刻の電線表面の発生熱量Qs
(=Qsn ),推定温度θs(=θsn )は、気象条件
を最も簡単に気温θA [℃]のみとした場合、つぎの数
14の2式から求める。
【0067】[数14] Qsn =QsR ・f(θA ) θsn =Qsn ・Rh なお、式中のQsR は電線表面発生熱量基準値,fは気
温θA による補正関数である。
【0068】そして、通電による異常過熱の発生時は、
発生熱量Qiが発生熱量Qsより十分大きくなるため、
数13,数14の式から求めた推定温度θi,θsの温
度差は実際の温度差とほぼ同じになる。
【0069】つぎに、コンピュータ14の具体的な処理
動作を説明する。コンピュータ14は設定されたサンプ
リング・制御時間の間隔△t(=tn −tn-1 )で電線
温度を検出,監視するため、図1に示すように動作す
る。
【0070】すなわち、操作・設定パネル15からスタ
ートが通知されると、最初にステップ[i] の「初期設
定」により、事前に設定された数13,数14の式のパ
ラメータIMAX ,QiMAX ,Ki,Ti,QsR ,R
h,f,△t及び初期判定除外時間Nを除く、通電電流
n ,気温θa等の実測又は演算で求まる各パラメータ
の内容を零にリセットする。
【0071】つぎに、ステップ[ii]の「タイムカウン
ト」により間隔△tを計数し、△t経過後にステップ
[iii] の「データサンプリング」により通電電流In
の検出データ,気温θA の観測データをサンプリングし
て取込む。
【0072】そして、ステップ[iv]の「発生熱量の演
算」により、数13,数14の式からそのときの発生熱
量Qi(=Qin ),Qs(=Qsn )を求める。
【0073】このとき、電線表面の発生熱量Qsn は気
温θA に応じて変化し、実測することなく精度よく求め
られる。さらに、ステップ[v]の 「電線内部及び電線
表面の推定温度の演算」により、ステップ[iv]で求め
た発生熱量Qi,Qsに基づき数13,数14の式から
電線内部温度,電線表面温度の推定値,すなわち推定温
度θin ,θsn を演算して求める。
【0074】つぎにステップ[vi]の「電線温度の演
算」によりつぎの数16の式の演算を実行し、気温θA
又は気温θA に調整値δを加算した値,すなわち電線表
面温度の設定値に推定温度θin ,θsn の温度差θi
n −θsn を加算し、監視線路の電線温度θnを求めて
検出する。
【0075】[数16] θn=θA +(θin −θsn )+(δ) なお、δは電線内部の温度を演算値より高くし、電線温
度を高目にとって通電による異常過熱を早目に検出する
ときに加えられる調整定数(余裕定数)であり、夜間の
放射冷却による表面温度低下等を考慮した適当な大きさ
に設定される。
【0076】ところで、スタートの通知からの一定の初
期時間には、n−1時のデータの不足等により、各演算
結果が不正確になる。そこで、ステップ[vii] により
スタートの通知から△t・N経過するまでは電線温度θ
nを無効とし、△t・N経過後から電線温度θnを有効
として異常過熱の監視に用いる。
【0077】そして、ステップ[vii] からステップ
[viii]に移行し、電線温度θnにより監視線路の通電
による異常過熱の発生を常監視し、監視結果に基づき、
負荷制御接点出力部16等への監視制御指令の出力及び
状態表示部17,記録プリンタ18,処理装置19等へ
の監視結果の保守情報の出力等を行う。
【0078】この場合、監視線路の異常過熱の発生がそ
の電線温度そのものから監視されるため、その現実的な
熱的運用状態が正確に監視され、異常過熱の発生が精度
よく検出される。
【0079】そして、電線表面の温度が実測することな
く推定されて求められるとともに、温度差θin −θs
n の演算に必要な電線表面の推定温度θsn が気温を考
慮して求められるため、異常過熱の発生をその気温を考
慮して検出することができ、この結果、送電電流量が気
温等の気象条件に応じた送電可能な最大電流量に達する
まで送電を維持することが可能になり、送電効率が大幅
に向上する。
【0080】また、調整定数δを加算すると、安全面等
からの余裕度を所望の大きさに自在に設定することがで
きる利点がある。
【0081】さらに、発生熱量Qin を「近似式演算」
から求めるため、比較的容易な演算で迅速に温度監視が
行える利点もある。
【0082】ところで、前記実施例では気象条件として
気温のみを考慮して電線表面温度を推定したが、気温の
他、日射強度,風雨等を考慮して推定してもよく、この
場合、数14の補正関数式のパラメータは増加するが、
一層精度よく温度差θi−θsが求められて電線温度の
検出精度が向上する。
【0083】また、前記実施例では気温に応じた電線表
面温度の設定値を気温θA 又は気温θA に調整定数δを
加算した値として説明したが、例えばこれらの値に前述
の放射冷却の温度低下等を加味した値を電線表面温度の
設定値としてもよい。
【0084】つぎに、演算処理の一層の簡素化等を図る
ときは、数14の式の演算を行わず、推定温度θsn
予め零を含む適当な所定値に設定し、推定温度θsn
固定して電線温度θnを求めてもよい。
【0085】そして、この場合も電線路の異常過熱の発
生がその電線温度そのものから監視されるため、前記と
同様の効果が得られる。なお、コンピュータ14の演算
プロセス等は実施例に限定されるものではない。
【0086】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、以下に記載する効果を奏する。電線表面温
度の気温に応じた設定値に通電電流から推定された電線
内部の温度と気象条件から推定された電線表面の温度と
の温度差が加算され、この加算により電線表面の温度に
通電電流に基づく温度上昇分が気象条件による補正を施
して加算される。
【0087】そして、監視線路がより線構造の電線路で
あれば、その電線内部と電線表面とに発生熱量の差に基
づく温度が生じ、過電流に伴う異常過熱が発生すると、
電線内部の発生熱量が電線表面の発生熱量より大きくな
り、電線表面温度の設定値に前記温度差を加算した温度
からその電線温度が求まるため、電線表面の温度を実測
することなく、精度よく架空送電線路等のより線構造の
電線路の温度(電線温度)そのものを監視することがで
きる。
【0088】しかも、前記電線温度が気象条件の補正を
加えて求められるため、監視線路の温度を実際の気象条
件を考慮して一層高い精度で監視することができ、この
監視に基づき、例えば実際の気象条件に即した送電可能
な最大電流量の送電が可能になり、送電効率を著しく向
上することができる。
【0089】また、監視線路の電線表面の温度を所定値
に設定した場合は、電線表面の温度の推定演算が省け、
電線路の温度を一層簡便に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の処理説明用のフローチャー
トである。
【図2】図1の処理を行う監視制御装置が設けられた変
電所設備のブロック図でる。
【図3】通電電流に基づく電線内部の発生熱量の1例の
特性図である。
【図4】日射強度に基づく電線表面の発生熱量の1例の
特性図である。
【図5】日射強度別の電線内部の発生熱量の1例の特性
図である。
【図6】図1の演算原理説明用の第1の等価回路図であ
る。
【図7】図1の演算原理説明用の第2の等価回路図であ
る。
【符号の説明】
1a,1b,2 変電所 7 気象観測装置 8 監視制御装置 9 信号入力部 12 マルチプレクサ 13 A/D変換器 14 マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 5/04 H02H 6/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視対象の電線路(以下監視線路とい
    う)の通電電流の検出値から求めたn時(今回)の前記
    監視線路の電線内部の発生熱量に前記監視線路の熱比抵
    抗及び温度変化の時間の指数関数式を乗算して前記電線
    内部の発生熱量に基づく前記電線内部の温度上昇を求
    め、 n−1時(前回)の前記電線内部の推定温度にn時の前
    記電線内部の温度上昇を加算することをくり返して前記
    監視線路の各時刻の電線内部温度の推定値を求め、 基準日射強度での前記監視線路の電線表面の発生熱量に
    n時の日射強度の検出値と基準日射強度との比の補正指
    数を乗算して求めた熱量から、n−1時の前記電線表面
    の推定発生熱量を減算して日射強度に基づくn時の前記
    電線表面の発生熱量を求め、 該発生熱量に風雨,気温等による補正関数式を乗算して
    日射強度,気温等の前記監視線路の周囲の気象条件に基
    づくn時の前記監視線路の電線表面の発生熱量を求め、 n時の前記監視線路の電線表面の発生熱量に前記熱抵抗
    比を乗算することをくり返して前記監視線路の各時刻の
    電線表面温度の推定値を求め、前記電線内部温度の推定値と前記電線表面温度の推定値
    との差から前記監視線路の電線内部と電線表面との温度
    差を求め、 気温又は気温に異常過熱検出の余有定数としての調整値
    を加算した値からなる 設定値に前記温度差を加算して前
    記監視線路の温度を求めることを特徴とする電線路の温
    度監視方法。
  2. 【請求項2】 監視対象の電線路(以下監視線路とい
    う)の通電電流から求めた前記監視線路の電線内部の発
    生熱量Qi n に基づき、つぎの数1の式の演算から電線
    内部温度の推定値θi n を求め、 [数1] θi n =Qi n ・Rh・[1−exp{−(t n −t n-1
    /Ti}]+θi n-1 n ,t n-1 :n時、n−1時の演算時刻 Qi n :n時の電線内部発生熱量 θi n ,θi n-1 :n時、n−1時の内部温度 Rh:熱比抵抗 Ti:内部温度変化時定数 気温,日射強度等の前記監視線路の周囲の気象条件に基
    づき、つぎの数2の式の演算から前記監視線路の電線表
    面の各時刻の発生熱量Qs n を求め、 [数2] Qs n =Qs R ・f Qs R :電線表面発生熱量基準値 fは気温θ A 等をパラメータとする補正関数式であり、
    気温θ A のみの場合はf(θ A )である。 前記発生熱量Qs n と熱比抵抗Rhと基づき、つぎの数
    3の式の演算から前記監視線路の各時刻の電線表面温度
    の推定値θs n を求め、 [数3] θs n =Qs n ・Rh 前記電線内部温度の推定値θi n と前記電線表面温度の
    推定値θs n との差から前記監視線路の電線内部と電線
    表面との温度差を求め、 気温θ A 又は気温θ A に異常過熱検出の余有定数としての
    調整値δを加算した値からなる 設定値に前記温度差を加
    算して前記監視線路の温度を求めることを特徴とする電
    線路の温度監視方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の電線路の温度監
    視方法において、監視線路の各時刻の電線表面温度の推
    定値を、前記監視線路の周囲の気象条件から演算して求
    める代わりに、所定値に設定する ことを特徴とする電線
    路の温度監視方法。
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