JP3127497B2 - 自動焦点調節カメラ - Google Patents

自動焦点調節カメラ

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JP3127497B2
JP3127497B2 JP18319391A JP18319391A JP3127497B2 JP 3127497 B2 JP3127497 B2 JP 3127497B2 JP 18319391 A JP18319391 A JP 18319391A JP 18319391 A JP18319391 A JP 18319391A JP 3127497 B2 JP3127497 B2 JP 3127497B2
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洋介 日下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動焦点調節装置を備
えたカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】撮影レンズのデフォーカス量を検出し、
検出された最新および過去複数回のデフォーカス量に基
づいて被写体の静止または移動を判定し、静止と判定さ
れた場合は、最新のデフォーカス量に基づいて撮影レン
ズを合焦させるためのレンズ駆動量を求め、この駆動量
に従って撮影レンズを駆動制御する。一方、移動と判定
された場合は、最新および過去複数回のデフォーカス量
に基づいて、撮影レンズを移動被写体に追尾させるため
のレンズ駆動量を求め、この駆動量に従って撮影レンズ
を駆動制御する自動焦点調節カメラが知られている。
【0003】また、撮影画面の中央と中央以外の場所と
の複数の焦点検出領域における撮影レンズのデフォーカ
ス量を検出し、得られた複数のデフォーカス量から最至
近,現状優先,平均などのアルゴリズムに従って最適デ
フォーカス量を決定し、最新および過去複数回の最適デ
フォーカス量に基づいて、上記カメラと同様に被写体の
静止移動の判定,レンズ駆動量の演算および撮影レンズ
の駆動を行なう自動焦点調節カメラが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の自動焦点調節カメラでは、複数の焦点検出領域
の最新および過去複数回のデフォーカス量に基づいて被
写体の静止または移動を判定するので、焦点検出領域内
に不要な移動被写体が存在する場合、主要被写体が静止
していても誤って移動と判定することがあり、この移動
被写体に対して撮影レンズが駆動されるという問題があ
る。
【0005】本発明の目的は、撮影画面内に静止被写体
および移動被写体が混在していても、所望の被写体を選
択的に補捉して撮影レンズを合焦させる自動焦点調節カ
メラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応づけて請求項1の発明を説明すると、請求項1
の発明は、撮影レンズ101と、撮影画面の中央と中央
以外の場所とに複数の焦点検出領域を有し、それらの焦
点検出領域ごとに撮影レンズ101のデフォーカス量を
検出する焦点検出手段102と、この焦点検出手段10
2によって画面中央の焦点検出領域で検出された最新お
よび過去複数回のデフォーカス量に基づいて、被写体の
静止または移動を判定する静止移動判定手段103と、
この静止移動判定手段103によって被写体が静止して
いると判定された時は、複数の焦点検出領域で検出され
た最新のデフォーカス量に基づいて、撮影レンズ101
を被写体に合焦させるためのレンズ駆動量を演算し、静
止移動判定手段103によって被写体が移動していると
判定された時は、画面中央の焦点検出領域で検出された
最新および過去複数回のデフォーカス量に基づいて、撮
影レンズ101を被写体に追尾させるためのレンズ駆動
量を演算する演算手段104と、この演算手段104に
よって演算されたレンズ駆動量に従って、撮影レンズ1
01を駆動するレンズ駆動手段105とを備え、これに
より、上記目的を達成する。
【0007】クレーム対応図である図2に対応づけて請
求項2の発明を説明すると、請求項2の発明は、撮影レ
ンズ201と、撮影画面の中央と中央以外の場所とに複
数の焦点検出領域を有し、それらの焦点検出領域ごとに
撮影レンズ201のデフォーカス量を検出する焦点検出
手段202と、画面中央の焦点検出領域で検出された最
新および過去複数回のデフォーカス量に基づいて、被写
体の静止または移動を判定する第1の静止移動判定手段
203と、すべての焦点検出領域で検出された最新およ
び過去複数回のデフォーカス量に基づいて、被写体の静
止または移動を判定する第2の静止移動判定手段204
と、前回の静止または移動の判定時に静止と判定された
場合は、第1の静止移動判定手段203の判定結果を選
択し、前回の判定時に移動と判定された場合は、第2の
静止移動判定手段204の判定結果を選択する選択手段
205と、この選択手段205によって選択された第1
または第2の静止移動判定手段203,204の判定結
果が静止の場合は、複数の焦点検出領域で検出された最
新のデフォーカス量に基づいて、撮影レンズ201を被
写体に合焦させるためのレンズ駆動量を演算し、選択手
段205によって選択された第1または第2の静止移動
判定手段203,204の判定結果が移動の場合は、こ
の移動判定を行うもとになった最新および過去複数回の
デフォーカス量に基づいて、撮影レンズ201を被写体
に追尾させるためのレンズ駆動量を演算する演算手段2
06と、この演算手段206によって演算されたレンズ
駆動量に従って、撮影レンズ201を駆動するレンズ駆
動手段207とを備え、これにより、上記目的を達成す
る。
【0008】クレーム対応図である図1に対応づけて請
求項3の発明を説明すると、請求項3の発明は、撮影レ
ンズ101と、撮影画面の中央と中央以外の場所とに複
数の焦点検出領域を有し、それらの焦点検出領域ごとに
撮影レンズ101のデフォーカス量を検出する焦点検出
手段102と、この焦点検出手段102によって複数の
焦点検出領域で検出された最新および過去複数回のデフ
ォーカス量に基づいて、画面中央の焦点検出領域で被写
体の静止または移動を判定し、判定結果が静止の場合に
限っては中央以外の場所の焦点検出領域で検出された最
新および過去複数回のデフォーカス量に基づいて、被写
体の静止または移動を判定する静止移動判定手段103
Aと、この静止移動判定手段103Aによって被写体が
静止していると判定された時は、複数の焦点検出領域で
検出された最新のデフォーカス量に基づいて、撮影レン
ズ101を被写体に合焦させるためのレンズ駆動量を演
算し、静止移動判定手段103Aによって被写体が移動
していると判定された時は、この移動判定を行うもとに
なった最新および過去複数回のデフォーカス量に基づい
て、撮影レンズ101を被写体に追尾させるためのレン
ズ駆動量を演算する演算手段104Aと、この演算手段
104Aによって演算されたレンズ駆動量に従って、撮
影レンズ101を駆動するレンズ駆動手段105とを備
え、これにより、上記目的を達成する。
【0009】
【作用】請求項1では、静止移動判定手段103が、画
面中央の焦点検出領域で検出された最新および過去複数
回のデフォーカス量に基づいて被写体の静止または移動
を判定し、演算手段104が、被写体が静止していると
判定された時は、複数の焦点検出領域で検出された最新
のデフォーカス量に基づいて、撮影レンズ101を被写
体に合焦させるためのレンズ駆動量を演算し、被写体が
移動していると判定された時は、画面中央の焦点検出領
域で検出された最新および過去複数回のデフォーカス量
に基づいて、撮影レンズ101を被写体に追尾させるた
めのレンズ駆動量を演算し、レンズ駆動手段105が、
そのレンズ駆動量に従って撮影レンズ101を駆動す
る。
【0010】請求項2では、選択手段205が、前回の
静止または移動の判定時に静止と判定された場合は、画
面中央の焦点検出領域で検出された最新および過去複数
回のデフォーカス量に基づいて、被写体の静止または移
動を判定する第1の静止移動判定手段203の判定結果
を選択し、前回の判定時に移動と判定された場合は、す
べての焦点検出領域で検出された最新および過去複数回
のデフォーカス量に基づいて、被写体の静止または移動
を判定する第2の静止移動判定手段204の判定結果を
選択する。そして、演算手段206が、選択手段205
によって選択された第1または第2の静止移動判定手段
203,204の判定結果が静止の場合は、複数の焦点
検出領域で検出された最新のデフォーカス量に基づい
て、撮影レンズ201を被写体に合焦させるためのレン
ズ駆動量を演算し、選択手段205によって選択された
第1または第2の静止移動判定手段203,204の判
定結果が移動の場合は、この移動判定を行うもとになっ
た最新および過去複数回のデフォーカス量に基づいて、
撮影レンズ201を被写体に追尾させるためのレンズ駆
動量を演算し、レンズ駆動手段207が、そのレンズ駆
動量に従って撮影レンズ201を駆動する。
【0011】請求項3では、静止移動判定手段103A
が、画面中央の焦点検出領域で検出された最新および過
去複数回のデフォーカス量に基づいて被写体の静止また
は移動を判定し、判定結果が静止の場合に限っては中央
以外の場所の焦点検出領域で検出された最新および過去
複数回のデフォーカス量に基づいて被写体の静止または
移動を判定する。そして、演算手段104Aが、被写体
が静止していると判定された時は、複数の焦点検出領域
で検出された最新のデフォーカス量に基づいて、撮影レ
ンズ101を被写体に合焦させるためのレンズ駆動量を
演算し、被写体が移動していると判定された時は、この
移動判定を行うもとになった最新および過去複数回のデ
フォーカス量に基づいて、撮影レンズ101を被写体に
追尾させるためのレンズ駆動量を演算し、レンズ駆動手
段105が、そのレンズ駆動量に従って撮影レンズ10
1を駆動する。
【0012】
【実施例】図3は、一実施例の構成を示すブロック図で
ある。AFCPU1は、自動焦点調節の演算処理および
レンズ制御を行うマイクロコンピュータ、メインCPU
2は、露出制御,フィルム巻き上げ,シャッターチャー
ジなどのシーケンス制御を行うマイクロコンピュータで
ある。撮影レンズ3は、光軸方向の移動により焦点調節
可能なレンズである。距離設定器11は、撮影者が希望
する被写体距離を設定する設定器であり、設定された距
離情報はAFCPU1へ送られる。倍率設定器12は、
撮影者が希望する撮影倍率を設定する設定器であり、設
定された倍率情報はAFCPU1へ送られる。AFセン
サ13は、焦点検出光学系と光電変換素子とから構成さ
れ、撮影レンズ3を通過してくる光束によって、画面上
の複数の領域において形成された被写体像の光強度分布
に対応する被写体像信号を発生する。AFCPU1は、
この被写体像信号に周知の演算処理を行なって、画面上
の複数の領域において形成された被写体像面の予定焦点
面(フィルム面)に対するデフォーカス量を検出する。
【0013】AFセンサ13の構成例を図4に示す。A
Fセンサ13は、視野マスク40,フィールドレンズ4
1および2対の再結像レンズ42A,42B、43A,
43Bからなる焦点検出光学系44と、2対の受光部4
5A,45B、46A,46BからなるCCDなどの光
電変換素子47とから構成されている。上記の構成にお
いて、撮影レンズ3の射出瞳33に含まれる光軸34に
対して対称な2対の領域35A,35B、36A,36
Bを通る光束は、図5に示す焦点検出領域に対応した開
口を有する視野マスク40付近で一次像を形成する。視
野マスク40の開口部に形成された一次像の一部は、さ
らにフィールドレンズ41および2対の再結像レンズ4
2A,42B、43A,43Bにより光電変換素子47
の2対の受光部45A,45B、46A,46B上に2
対の二次像として形成される。
【0014】周知のように、光電変換素子47上で対に
なった二次像の受光部の並び方向の相対的位置関係を、
光電変換素子47が発生する被写体像信号を用いて検出
することにより、撮影レンズ3のデフォーカス量を検出
できる。また、この位置関係を図5のごとく撮影画面上
に設定された複数の焦点検出領域ごとに検出することに
よって、焦点検出領域ごとにデフォーカス量を検出する
ことができる。
【0015】図5は、画面中央に縦横十字形に設定され
た複数の焦点検出領域を示し、画面長辺方向に領域F1
〜F5、短辺方向に領域F6〜F8の計8領域が設定さ
れ、それぞれの領域においてデフォーカス量が検出され
る。また図6は、画面中央の焦点検出領域に画面左右の
焦点検出領域を加えた別例を示す。画面左側短辺方向に
領域F9〜F11、画面右側短辺方向に領域F12〜F
14が設定される。
【0016】ふたたび図3に戻って説明を続ける。動き
検出装置14は、周知の加速度センサーなどにより構成
され、レンズまたはボディの動きまたはブレを検出す
る。動き検出装置14の出力はAFCPU1へ送られ、
レンズまたはボディの動き(位置変動)が判定される。
モータ15は、AFCPU1からの駆動制御信号を受
け、不図示のギア系を介して撮影レンズ3のフォーカシ
ングレンズを光軸方向に移動させる。AFCPU1は、
デフォーカス量に応じてモータ15の駆動方向および駆
動量を制御し、撮影レンズ3を合焦させる。距離検出装
置31は、撮影レンズ3のフォーカシングレンズの絶対
位置をエンコードする装置であって、エンコードされた
信号はAFCPU1へ送られ、フォーカシングレンズが
現状位置で設定されている被写体距離を検出する。また
焦点距離検出装置32は、撮影レンズ3のズームレンズ
の絶対位置をエンコードする装置であって、エンコード
された信号はAFCPU1へ送られ、ズームレンズが現
状位置で設定されている焦点距離を検出する。
【0017】レリーズボタン20は、半押しにより自動
焦点調節動作を起動させ、全押しにより露出動作(撮影
動作)を起動させるための操作部材であり、解放状態か
ら半押し状態を経て全押し状態に移る。レリーズボタン
20が半押しされると半押し信号がAFCPU1へ送ら
れ、全押しされると全押し信号がメインCPU2へ送ら
れる。AFCPU1は、A信号を発生してメインCPU
2に露出動作の起動を要求したり、連写時の駒速を設定
する。駒速設定器21は、外部から連写時の駒速および
巻き上げモードを設定する設定器であり、設定された駒
速および巻き上げモード情報はメインCPU2へ送られ
る。メインCPU2は、シャッターボタン20の全押し
信号またはAFCPU1からのA信号に応答して、不図
示の測光装置から得られる輝度情報や露出制御モード情
報に応じて、絞り機構部33、シャッター機構部22を
制御する。また露出時に、巻き上げ装置23,シャッタ
チャージ機構部24,ミラー機構部25を制御する。さ
らに、これらのシーケンスのタイミング情報をM信号で
AFCPU1へ送る。
【0018】次に、本実施例で用いる諸量を以下のよう
に定義する。図7は、移動被写体の理想像面の動きX1
と、自動焦点調節動作を行って撮影レンズ3を駆動した
時の像面の動きX2とを示す図である。この図を参照し
て諸量の定義を説明する。 (1)サフィックスnは、焦点検出動作の回数を表す。
n=1,2,3・・・。 (2)焦点検出動作において複数の焦点検出領域で検出
された複数のデフォーカス量をda,db,・・・,d
zとする。ただし、後ピン状態のときのデフォーカス量
の符号を+とする。複数のデフォーカス量da,db,
・・・,dzは、AFセンサ13の同じ蓄積時間の出力
に基づいて得られたものとする。焦点検出不能でデフォ
ーカス量が検出できない場合があり、その時は、da=
@,db=@,・・・,dz=@と表す。 (3)電荷蓄積期間の中点の時刻をtn−1,tn,t
n+1,・・・とする。
【0019】(4)複数のデフォーカス量da,db,
・・・,dzの中から最終的に選択されたデフォーカス
量を、n回目の焦点検出の結果の選択デフォーカス量d
nとする。デフォーカス量dnは、時刻tnより遅れた
時刻tenに演算が終了して求められることになる。 (5)複数のデフォーカス量da,db,・・・,dz
の中で、最至近を示すデフォーカス量を最至近デフォー
カス量rnとする。 rn=MAX(da,db,・・・,dz) ・・・(1) ただし、焦点検出不能時はrn=@と表す。上記最至近
デフォーカス量rnの算出において、複数のデフォーカ
ス量da,db,・・・,dzの中で、焦点検出領域が
画面中央付近にある焦点検出領域(例えば、図5の領域
F2〜F4,F6〜F8、図6の領域F1〜F8)のデ
フォーカス量に制限した場合の至近デフォーカス量を
r’nとする。また、複数のデフォーカス量da,d
b,・・・,dzは、AFセンサ13の同じ蓄積時間の
出力に基づいて得られたものと仮定しているが、それぞ
れのデフォーカス量が異なる蓄積時間の出力に基づいて
得られる場合は、後述するようにそれぞれの蓄積時間に
応じて異なるオーバラップ補正量を算出してオーバラッ
プ補正を行い、オーバラップ補正後の複数のデフォーカ
ス量のうち最至近を示すデフォーカス量を選択すればよ
い。
【0020】(6)複数のデフォーカス量da,db,
・・・,dzの中で、所定値K4以上、K5以下のデフ
ォーカス量で最至近を示すデフォーカス量を至近デフォ
ーカス量snとする。 sn=MAX(ba,bb,・・・,bz) ・・・(2) ただし、ba,bb,・・・,bzは、K4<(da,
db,・・・,dz)<K5の条件を満足するものとす
る。例えば、K4<da<K5ならba=da、これ以
外の場合はbaなしとする。焦点検出不能時または条件
を満足するba,bb,・・・,bzがない場合は、s
n=@と表す。上記の至近デフォーカス量snの算出に
おいて、複数のデフォーカス量da,db,・・・,d
zの中で、焦点検出領域が画面中央付近にある焦点検出
領域(例えば、図5の領域F2〜F4,F6〜F8、図
6の領域F1〜F8)のデフォーカス量に制限した場合
の至近デフォーカス量をs’nとする。所定値K4、K
5の制限を設けた理由は、大幅に至近にある邪魔者に影
響されないで、背景から浮き出てくる被写体のみを検出
するためであり、例えばK4=−4mm、K5=4mm
程度にしておく。またK4,K5をレンズ焦点距離,倍
率,輝度,今回の焦点検出時間(レリーズの有無)を加
味して調整してもよい。至近デフォーカス量snは、後
述の現状優先状態で背景から部分的に浮き出てくる被写
体を追尾判定するために使用される。
【0021】(7)オーバラップ補正量Dcは、蓄積時
間中の平均レンズ位置Lanとデフォーカス量算出時刻
tenでのレンズ位置Lenとの差Lc=Len−La
nを像面移動量に換算した量である。 Dc=C*Lc ただし、Cは換算係数。 ・・・(3) また、レンズ移動量と像面移動量の関係は、レンズ位
置,被写体位置によらずほぼ線形になると仮定する。さ
らに、複数のデフォーカス量da,db,・・・,dz
はAFセンサ13の同じ蓄積時間の出力に基づいて得ら
れたものと仮定しているが、それぞれのデフォーカス量
が異なる蓄積時間の出力に基づいて得られる場合は、そ
れぞれの蓄積時間に応じて異なるオーバラップ補正量が
算出されることになる。 (8)複数のデフォーカス量da,db,・・・,dz
をオーバラップ補正したデフォーカス量の中で絶対値最
小を示すデフォーカス量を、現状優先デフォーカス量p
nとする。例えば、|db−Dc|=MIN(|da−
Dc|,|db−Dc|,・・・,|dz−Dc|)の
場合は、pn=dbとする。焦点検出不能時は、pn=
@と表す。上記現状優先デフォーカス量pnの算出にお
いて、複数のデフォーカス量da,db,・・・,dz
の中で、焦点検出領域が画面中央付近にある焦点検出領
域(例えば、図5の領域F2〜F4,F6〜F8、図6
の領域F1〜F8)のデフォーカス量に制限した場合の
至近デフォーカス量をp’nとする。
【0022】(9)補正デフォーカス量D(n−1)n
は、時刻t(n−1)とtnの間に駆動されたレンズ移
動量L(n−1)nを像面移動量に換算した量である。 D(n−1)n=C*L(n−1)n ・・・(5) n=1の場合、D(n−1)n=0とする。 (10)像面速度V(n−1)nは、時刻t(n−1)
とtnの間に像面が移動する速度である。2つのデフォ
ーカス量d(nー1),dnが確定した場合、像面速度
V(nー1)nを次のようにして求める。 V(nー1)n=(dn+D(n−1)n−d(n−1)) /(tn−t(n−1)) ・・・(6) ただし、2つのデフォーカス量d(nー1),dn=@
の場合、およびn−1の場合は、V(nー1)n=@と
表す。上記では、連続する2つのデフォーカス量から像
面速度を算出しているが、検出時間間隔が短いと算出結
果が誤差を含み信頼性がなくなるので、1つおきとか2
つおきにし、時間間隔を長くしてもよい。
【0023】(11)今回の像面速度Va,Vb,・・
・,Vzは、今回検出された複数のデフォーカス量d
a,db,・・・,dzに対して求められる像面速度で
ある。 Va=(da+D(n−1)n−d(n−1)) /(tn−t(nー1)) ・・・(7) Vb=(db+D(n−1)n−d(n−1)) /(tn−t(nー1)) ・・・(8) ・・・ Vz=(dz+D(n−1)n−d(n−1)) /(tn−t(nー1)) ・・・(9) ただし、デフォーカス量d(nー1)またはda,d
b,・・・,dz=@場合およびn=1の場合は、V
a,Vb,・・・,Vz=@と表す。 (12)今回の予想像面速度Vf(nー1)nは、前回
の像面速度V(n−2)(nー1)からの連続性を考慮
して定められる像面速度である。 Vf(nー1)n=α*V(n−2)(nー1)+β ・・・(10) ただし、V(n−2)(nー1)=@の場合は、Vf
(nー1)n=@とする。係数α,βは、像面移動方
向,レンズ焦点距離,倍率,像面加速度,輝度,今回の
焦点検出時間(レリーズの有無),前回と今回の焦点検
出時間間隔の比(レリ−ズの有無)を加味して調整す
る。
【0024】(13)複数のデフォーカス量da,d
b,・・・,dzから像面速度の連続性を最適にするデ
フォーカス量を、追尾デフォーカス量fnとする。すな
わち、今回の像面速度Va,Vb,・・・,Vzの中
で、予想像面速度Vf(nー1)nとの差を最小とさせ
るデフォーカス量を今回の追尾デフォーカス量fnす
る。例えば、 |Vf(n−1)n−Vb|=MIN(|Vf(n−1)n−Va|, |Vf(n−1)n−Vb|,・・・, |Vf(n−1)n−Vz|)・・・(11) の場合、fn=dbとなる。ただしVf(n−2)(n
ー1)=@の場合、またはVa,Vb,・・・,Vz=
@の場合は、fn=@とする。また、追尾の安定性を向
上させるために焦点検出領域の連続性を導入してもよ
い。例えば、上記判定にはVa,Vb,・・・,Vzの
中で、前回採用された焦点検出領域の像面速度を優先す
るとか、前回採用された焦点検出領域近傍の領域の像面
速度に制限する。
【0025】(14)至近像面速度Vs(n−1)n
は、時刻t(n−1)とtnの間に至近像面が移動する
速度である。2つの至近デフォーカス量s(nー1),
snが確定した場合、至近像面速度Vs(nー1)nを
次のようにして求める。 Vs(nー1)n=(sn+D(n−1)n−s(n−1)) /(tn−t(nー1)) ・・・(12) ただし、2つのデフォーカス量s(nー1)またはsn
=@であった場合およびn=1の場合は、Vs(nー
1)n=@と表す。至近像面速度Vs(nー1)nは、
現状優先状態で背景から部分的に浮き出てくる被写体を
追尾判定するために使用される。
【0026】上述した諸量の定義を用いて、動作を説明
する。実施例の装置では5つの動作状態があり、図8,
図9に示すように各動作状態を遷移する。なおこれらの
動作は、AFCPU1で制御される。 [非動作状態]この状態では、焦点検出動作が行われな
い。従って、デフォーカス量は検出されない。レリーズ
ボタン20が半押しされてからの応答性を高めるため、
レンズ駆動と表示を禁止して焦点検出を行い、最至近状
態と同じ動作をしてもよい。 [最至近状態]AFセンサ13を蓄積動作させ、センサ
出力から得た複数のデフォーカス量da,db,・・
・,dzの中で、今回の選択デフォーカス量dnとして
今回の最至近デフォーカス量rnを選択する。この動作
を焦点検出1とする。 dn=rn
【0027】[現状優先状態]AFセンサ13を蓄積動
作させ、センサ出力から得た複数のデフォーカス量d
a,db,・・・,dzの中で、今回の選択デフォーカ
ス量dnとして、複数のデフォーカス量da,db,・
・・,dzをオーバラップ補正したデフォーカス量の中
で絶対値最小となるデフォーカス量pnを選択する。こ
の動作を焦点検出2とする。 dn=pn [追尾状態]AFセンサ13を蓄積動作させ、センサ出
力から得た複数のデフォーカス量da,db,・・・,
dzの中で、像面速度の連続性を最適にするデフォーカ
ス量fnを選択する。この動作を焦点検出3とする。 dn=fn [合焦フォーカスロック状態]AFセンサ13を蓄積動
作させ、センサ出力から得た複数のデフォーカス量d
a,db,・・・,dzの中で、今回の選択デフォーカ
ス量dnとして、複数のデフォーカス量da,db,・
・・,dzをオーバラップ補正したデフォーカス量の中
で絶対値最小となるデフォーカス量pnを選択する。こ
の動作を焦点検出2とする。 dn=pn また、合焦フォーカスロック状態ではレンズ駆動が禁止
され、表示が合焦表示でロックされる。従って、オーバ
ラップ補正量は0になる。また、後述の自動切り替えモ
ード以外では、合焦フォーカスロック状態と非動作状態
は実質的に同一となる。自動切り替えモードでは合焦フ
ォーカスロック状態から追尾状態に移る場合がある。
【0028】上記状態でのAFセンサ13の蓄積動作
は、メインCPU2からのM信号に応じてミラーがダウ
ンしている状態でのみ行われる。
【0029】各動作状態の遷移の判定条件として、以下
のものがある。なお以下では、YESは判定の結果が肯
定された場合を示し、NOは判定の結果が否定された場
合を示す。 [合焦判定1] YES:最新の最至近デフォーカス量rnの絶対値が所
定値K1より小さい。 |rn|<K1 NO :最新の最至近デフォーカス量rnの絶対値が所
定値K1以上である。 |rn|≧K1 [合焦判定2] YES:最新の現状優先デフォーカス量pnの絶対値が
所定値K2より小さい。 |pn|<K2 NO :最新の現状優先デフォーカス量pnの絶対値が
所定値K2以上である。 |pn|≧K2 また、合焦判定2の時間的な安定性を向上させるため、
過去の現状優先デフォーカス量と重み付け平均をとるこ
とも考えられる。この場合、今回の時間平均デフォーカ
ス量pn’は次のようになる。 pn’=(w0*pn+w1*p(n−1)+・・+wm*p(n−m)) /ws ・・・(13) ws=w0+w1+・・+wm ・・・(14) ただし、平均をとるために使用されるデフォーカス量の
範囲は、合焦判定2が連続している、すなわちレンズが
停止していた場合のデフォーカス量とする。このように
して求めた時間平均デフォーカス量に対して合焦判定2
を行うことになる。
【0030】[合焦判定3] YES:最新の現状優先デフォーカス量pnの絶対値が
所定値K3より小さい。 |pn|<K3 NO :最新の現状優先デフォーカス量pnの絶対値が
所定値K3以上である。 |pn|≧K3 なお上記係数は、K1<K2<K3とする。またK1,
K2,K3をレンズ焦点距離,倍率,輝度,今回の焦点
検出時間(レリーズの有無)などを加味して調整しても
よい。 [合焦判定4] YES:合焦判定3でYESが過去N回連続して発生し
た。 NO :上記以外
【0031】追尾判定とは、被写体が静止しているか移
動しているかの判定を行うことを表し、移動している場
合には、被写体を追尾するようなレンズ駆動制御を起動
する。 [追尾判定1] YES:d(n−2),d(n−1),dn≠@ 且つ、|d(n−2)|,|d(n−1)|,|dn|<dk 且つ、V(n−2)(n−1),V(n−1)n≠@ 且つ、|V(n−2)(n−1)|>Vk 且つ、|V(n−1)n|>Vk 且つ、0<Kmin<V(n−2)(n−1)/V(n−1)n <Kmax なおの条件は、像面が大幅に離れている場合、算出さ
れた像面速度の信頼性が低いので追尾判定を避けるため
のものである。またの条件で、2つの像面速度の比の
代りに差を用いてもよい。さらに、所定値dk,Vk,
Kmin,Kmaxは、像面移動方向,レンズ焦点距
離,倍率,像面加速度,輝度,今回の焦点検出時間(レ
リーズの有無),前回と今回の焦点検出時間間隔の比
(レリ−ズの有無)を加味して調整する。 NO :上記以外
【0032】[追尾判定2] YES:s(n−2),s(n−1),sn≠@ 且つ、|s(n−2)|,|s(n−1)|,|sn|<dk 且つ、Vs(n−2)(n−1),Vs(n−1)n≠@ 且つ、Vs(n−2)(n−1)>Vk 且つ、Vs(n−1)n>Vk 且つ、0<Kmin<Vs(n−2)(n−1)/Vs(n−1)n <Kmax なおの条件は、像面が大幅に離れている場合、算出さ
れた像面速度の信頼性が低いので追尾判定を避けるため
のものである。またの条件は、被写体が近づく時だけ
に追尾判定を限定するためのものである。さらに、の
条件で、2つの像面速度の比の代りに差を用いてもよ
い。所定値dk,Vk,Kmin,Kmaxは、像面移
動方向,レンズ焦点距離,倍率,像面加速度,輝度,今
回の焦点検出時間(レリーズの有無),前回と今回の焦
点検出時間間隔の比(レリ−ズの有無)を加味して調整
する。 NO :上記以外
【0033】[追尾判定3]上記追尾判定1における選
択デフォーカス量dnの代りに、最至近状態では中央優
先の最至近デフォーカス量r’n、現状優先状態では中
央優先の現状優先デフォーカス量p’nを用い、このデ
フォーカス量とこのデフォーカス量から算出された像面
速度に基づいて追尾判定1と同様な判定を行う。なお、
上記判定でNOの場合に追尾判定1を行うようにしても
よい。このようにすれば、焦点検出領域のうち画面中央
部の焦点検出領域において優先的に被写体の静止移動の
判定を行うことができる。 [追尾判定4]上記追尾判定2における最至近デフォー
カス量snの代りに中央優先の最至近デフォーカス量
s’nを用い、このデフォーカス量とこのデフォーカス
量から算出された像面速度に基づいて追尾判定2と同様
な判定を行う。なお、上記判定でNOの場合に追尾判定
2を行うようにしてもよい。このようにすれば、焦点検
出領域のうち画面中央部の焦点検出領域において優先的
に被写体の静止移動の判定を行うことができる。
【0034】次に、レンズ駆動制御について説明する。 [レンズ駆動1]最至近状態,現状優先状態におけるレ
ンズ駆動制御であり、レンズ移動量Lxを制御する。 Lx=Ln−Lc ・・・(15) ここで、レンズ移動量Lnは、今回選択されたデフォー
カス量dnをレンズ移動量に換算した量である。 Ln=dn/C ・・・(16) [レンズ駆動2]追尾状態におけるレンズ駆動制御(速
度制御型)であり、理想像面の動きと実際の像面の動き
が一致するまではレンズ移動量を制御し(全速)、像面
の動きが一致した後は移動速度を制御して理想像面の動
きに追随する。レンズ移動量Lxは、 Lx=Ln−Lc+V(n−1)n*t/C ・・・(17) ここで、tは、蓄積時間中点を起点とした経過時間であ
る。目標に追いついた後も一定時間ごとにかかるタイマ
ー割り込みで目標となるレンズ移動量が更新されること
になる。あるいは、リアルタイムに速度制御してもよ
い。
【0035】上述したレンズ駆動2の別例を説明する。 [レンズ駆動2A]追尾状態におけるレンズ駆動制御
(オーバラップ制御型)であり、今回の蓄積時間の中点
の時刻から所定時間Tx後に(デフォーカス量の算出ま
でにすでに時間が経過している)、像面が一致するよう
にレンズ移動量Lnを定める。レンズ移動量Lxは、 Lx=Ln−Lc+V(n−1)n*Tx/C ・・・(18) また上記レンズ駆動2において、撮影レンズ3側にレン
ズ駆動手段が内蔵されている場合は、今回のデフォーカ
ス量dn,像面速度V(n−1)nの情報をボディ側か
ら撮影レンズ3側へ送出し、撮影レンズ3側でこれらの
情報に従って上述したレンズ駆動2の制御を行うことが
できる。このようにすれば、ボディ側で多種の交換レン
ズに対して一律に制御しなくてもよく、レンズごとに最
適化したレンズ駆動制御を行うことができる。特にマイ
クロレンズなどの特殊レンズに対しては効果がある。
【0036】図8は、コンティニュアスモード(合焦後
のフォーカスロックなし)における状態遷移図である。
各状態間の遷移を説明する。 A:シャッターレリーズ半押し信号OFFで、最至近,
現状優先,追尾状態から非動作状態に移る。また、電源
ON時の初期状態は非動作状態である。 B:シャッターレリーズ半押し信号ONで、非動作状態
から最至近状態に移る。 C:追尾判定1がNOでかつ合焦判定1がNOの場合、
レンズ駆動1(通常駆動)を行うとともに、最至近状態
を維持する。 D:追尾判定1がNOでかつ合焦判定1がYESの場
合、撮影レンズ3を駆動せずに最至近状態から現状優先
状態に移る。 E:追尾判定1がYESの場合、レンズ駆動2(追尾駆
動)を行って最至近状態から追尾状態に移る。 F:追尾判定1がNO,且つ追尾判定2がNO,且つ合
焦判定2がYESの場合,撮影レンズ3を駆動せずに現
状優先状態を維持する。 G:追尾判定1がNO,且つ追尾判定2がNO,且つ合
焦判定2がNO,且つ合焦判定3がYESの場合、レン
ズ駆動1(通常駆動)を行って現状優先状態を維持す
る。
【0037】H:追尾判定1がNO,且つ追尾判定2が
NO,且つ合焦判定2がNO,且つ合焦判定3がNOの
場合、まず今回の選択デフォーカス量をdn=pnから
dn=rnに変更し、レンズ駆動1(通常駆動)を行っ
て現状優先状態から最至近状態に移る。 I:追尾判定1がYESまたは追尾判定2がYESの場
合、追尾判定2がYESの時は追尾状態への遷移で支障
を生じないように、今回の選択デフォーカス量dn=p
nをdn=snに、像面速度V(n−1)n=Vp(n
−1)nをV(n−1)n=Vs(n−1)nに書き換
える。そして、レンズ駆動2(追尾駆動)を行って、現
状優先状態から追尾状態に移る。 J:追尾判定1がYESの場合、レンズ駆動2(追尾駆
動)を行って追尾状態を維持する。 K:追尾判定1がNOの場合、今回の選択デフォーカス
量dn=pnからdn=rnに変更する。そして、レン
ズ駆動1(通常駆動)を行って追尾状態から最至近状態
に移る。
【0038】図10,図11は、コンティニュアスモー
ドにおける自動焦点調節制御プログラム例を示すフロー
チャートである。これらのフローチャートにより、コン
ティニュアスモードにおける動作を説明する。 [非動作状態]ステップS100において、電源がON
されるとステップS101へ進む(非動作状態)。ステ
ップS101で、半押し信号ONでステップS102へ
進む(最至近状態へ移行)。 [最至近状態]ステップS102で、焦点検出1を行
い、続くステップS103で、追尾判定1を行い、肯定
されるとステップS120へ進み(追尾状態へ移行)、
否定されるとステップS104へ進む。ステップS10
4では、合焦判定1を行い、肯定されるとステップS1
10へ進み(現状優先状態へ移行)、否定されるとステ
ップS105へ進む。ステップS105で、レンズ駆動
1を行った後、ステップS102へ戻る。
【0039】[現状優先状態]ステップS110におい
て、焦点検出2を行い、続くステップS111で、追尾
判定1を行う。判定の結果、肯定されるとステップS1
20へ進み(追尾状態へ移行)、否定されるとステップ
S112へ進む。ステップS112では、追尾判定2を
行い、肯定されるとステップS120へ進む(追尾状態
へ移行)。なお、選択デフォーカス量dn=sn,像面
速度V(n−1)n=Vs(n−1)nとする。また、
ステップS112が否定された時は、ステップS113
へ進んで合焦判定2を行い、肯定されるとステップS1
10へ戻り、否定されるとステップS114へ進む。ス
テップS114で、合焦判定3を行い、肯定されるとス
テップS115へ進み、否定されるとステップS105
へ進む(最至近状態へ移行)。なお、選択デフォーカス
量dn=rnとする。ステップS115で、レンズ駆動
1を行った後、ステップS110へ戻る。
【0040】[追尾状態]ステップS120において、
レンズ駆動2を行い、続くステップS121で、焦点検
出3を行う。ステップS122で、追尾判定1を行い、
肯定されるとステップS120へ戻り、否定されるとス
テップS105へ進む(最至近状態へ移行)。選択デフ
ォーカス量dn=rnとする。このように、現状優先状
態において、追尾判定2により背景から焦点検出領域の
一部分が浮き出て近づいてくる場合でも確実に被写体の
静止移動判定が可能である。
【0041】図12,図13は、コンティニュアスモー
ドの他の制御プログラム例を示すフローチャートであ
る。図10,図11に示すコンティニュアスモードと
は、最至近状態,現状優先状態における追尾判定だけが
異なり、同様な処理を行なうステップに対しては同ステ
ップ番号を付して相違点を中心に説明する。ステップS
103で、追尾判定3を行い、肯定されるとステップS
120へ進む(追尾状態へ移行)。なお、選択デフォー
カス量dn=r’n,像面速度V(n−1)n=Vr’
(n−1)nとする。また、ステップS103が否定さ
れるとステップS104へ進む。ステップS111で
は、追尾判定3を行い、肯定されるとステップS120
へ進む(追尾状態へ移行)。選択デフォーカス量dn=
p’n,像面速度V(n−1)n=Vp’(n−1)n
とする。また、ステップS111が否定されるとステッ
プS112へ進む。ステップS112で、追尾判定4を
行い、肯定されるとステップS120へ進む(追尾状態
へ移行)。選択デフォーカス量dn=s’n,像面速度
V(n−1)n=Vs’(n−1)nとする。また、ス
テップS112が否定されるとステップS113へ進
む。
【0042】上述したコンティニュアスモードをこのよ
うに変更することによって、追尾状態への移行は、常に
画面中央の焦点検出領域のデフォーカス量だけに基づ
き、または、これらのデフォーカス量を優先して行われ
ることになる。すなわち、画面中央のスポット的な領域
で静止移動判定を行うので、移動被写体を捕捉すること
が容易になる。なお、追尾状態に移行した後も、ステッ
プS122の追尾判定1において焦点検出領域を画面中
央に制限することによって、追尾判定を画面中央のみで
行うようにしてもよい。
【0043】図9は、シングルモード(合焦後のフォー
カスロックあり)における状態遷移図である。各状態間
の遷移を説明する。 A:半押し信号OFFで最至近,現状優先,追尾状態,
合焦フォーカスロック状態から非動作状態へ移る。な
お、電源ON時の初期状態は非動作状態である。 B:半押し信号ONにより非動作状態から最至近状態に
移る。 C:追尾判定1がNOでかつ合焦判定1がNOの場合、
レンズ駆動1(通常駆動)を行って最至近状態を維持す
る。 D:追尾判定1がNOでかつ合焦判定1がYESの場
合、レンズ駆動を行なわず、最至近状態から現状優先状
態に移る。 E:追尾判定1がYESの場合、レンズ駆動2(追尾駆
動)を行って最至近状態から追尾状態に移る。 F:追尾判定1がNO,且つ追尾判定2がNO,且つ合
焦判定2がYESの場合、撮影レンズ3を駆動せずに現
状優先状態を維持する。 G:追尾判定1がNO,且つ追尾判定2がNO,且つ合
焦判定2がNO,且つ合焦判定3がYESの場合、レン
ズ駆動1(通常駆動)を行って現状優先状態を維持す
る。
【0044】H:追尾判定1がNO,且つ追尾判定2が
NO,且つ合焦判定2がNO,且つ合焦判定3がNOの
場合、まず今回の選択デフォーカス量をdn=pnから
dn=rnに変更する。そして、レンズ駆動1(通常駆
動)を行って現状優先状態から最至近状態に移る。 I:追尾判定1がYESまたは追尾判定2がYESの場
合、追尾判定2がYESの時は追尾状態への遷移で支障
を生じないように、今回の選択デフォーカス量dn=p
nをdn=snに、像面速度V(n−1)n=Vp(n
−1)nをV(n−1)n=Vs(n−1)nに書き換
える。そして、レンズ駆動2(追尾駆動)を行って現状
優先状態から追尾状態に移る。 J:追尾判定1がYESの場合、レンズ駆動2(追尾駆
動)を行って追尾状態を維持する。 K:追尾判定1がNOの場合、今回の選択デフォーカス
量dn=pnからdn=rnに変更する。そして、レン
ズ駆動1(通常駆動)を行って追尾状態から最至近状態
に移る。 N:追尾判定2がNOでかつ合焦判定4がYESの場
合、撮影レンズ3を駆動せず、現状優先状態から合焦フ
ォーカスロック状態に移る。 P:追尾判定1がYESまたは追尾判定2がYESの場
合、追尾状態への遷移で支障を生じないように、今回の
選択デフォーカス量dn=pnをdn=snに、像面速
度V(n−1)n=Vp(n−1)nをV(n−1)n
=Vs(n−1)nに書き換える。そして、レンズ駆動
2(追尾駆動)を行って合焦フォーカスロック状態から
追尾状態へ移る。 Q:追尾判定1がNOでかつ追尾判定2がNOの場合、
撮影レンズ3を駆動せず、合焦フォーカスロック状態を
維持する。
【0045】図14,図15は、シングルモードにおけ
る焦点調節制御プログラム例を示すフローチャートであ
る。なおこの動作では、図10,図11に示すコンティ
ニュアスモード時の動作に、現状優先状態における合焦
判定および合焦フォーカスロック状態が追加される。図
10,図11と同様の処理を行なうステップに対しては
同ステップ番号を付して相違点を中心に説明する。 [現状優先状態]ステップS113で、合焦判定2を行
い、肯定されるとステップS116へ進み、否定される
とステップS114へ進む。ステップS116で、合焦
判定4を行い、肯定されるとステップS130へ進み
(合焦フォーカスロック状態へ移行)、否定されるとス
テップS110へ戻る。 [合焦フォーカスロック状態]ステップS130におい
て、焦点検出2を行い、続くステップS131で、追尾
判定1を行う。肯定されるとステップS120へ進み
(追尾状態へ移行)、否定されるとステップS132へ
進む。ステップS132では、追尾判定2を行い、肯定
されるとステップS120へ進む(追尾状態へ移行)。
なお、選択デフォーカス量dn=sn,像面速度V(n
−1)n=Vs(n−1)nとする。また、ステップS
132が否定されるとステップS130へ戻る。
【0046】このように、現状優先状態で合焦判定4に
より、合焦が何回か継続したことをもって、合焦フォー
カスロック状態に移行しレンズ駆動を禁止するので、静
止被写体を撮る場合、フォーカスロック動作を必要とし
ない。また、合焦フォーカスロック状態においても、被
写体の静止移動を検出しているので、静止していた被写
体が移動した場合でも確実に検出でき、レンズ駆動禁止
を解除してレンズ駆動を再開することができる。
【0047】図16,図17は、シングルモードの他の
制御プログラム例を示すフローチャートである。図1
4,図15に示すシングルモードと合焦フォーカスロッ
ク状態における動作だけが異なり、同様な処理を行なう
ステップに対しては同ステップ番号を付して相違点を中
心に説明する。 [現状優先状態]ステップS116で、合焦判定4を行
い、肯定されるとステップS133へ進み(合焦フォー
カスロック状態へ移行)、否定されるとステップSS1
10へ戻る。 [合焦フォーカスロック状態]ステップS133で、動
き検出を行う。この動き検出は、動き検出装置14から
の出力信号に基づきAFCPU1が行う。判定の結果、
撮影レンズ3またはボディが動いている(ブレあり)時
は、追尾判定を行なわずステップS133へ戻る。そう
でなければステップS130へ進んで、追尾判定を行
う。ステップS132で、追尾判定2を行い、肯定され
るとステップS120へ進む(追尾状態へ移行)。選択
デフォーカス量dn=sn,像面速度V(n−1)n=
Vs(n−1)nとする。また、ステップS132が否
定された時はステップS133へ戻る。
【0048】このように、合焦フォーカスロック状態で
は、撮影レンズ3またはボディの動き検出の結果、動い
ている場合は追尾判定を禁止し、動いていない場合は追
尾判定を行なうようにしているので、カメラをパンニン
グした時に被写体との距離関係が変化し、誤って被写体
が移動していると判定して追尾動作を行うことがなくな
るとともに、カメラが静止している場合には確実に被写
体の静止移動の判定を行うことができる。なお、最至近
状態,現状優先状態,追尾状態においても、追尾判定,
合焦判定の前に動き検出を行い、撮影レンズまたはボデ
ィが動いている場合は追尾判定または合焦判定を禁止
し、動いていない場合だけ追尾判定または合焦判定を許
可するようにしてもよい。このようにすればカメラをパ
ンニングした時に被写体との距離関係が変化し、誤って
被写体が移動していると判定して追尾動作を行ったり、
不要な被写体に対して合焦判定することがなくなるとと
もに、カメラが静止している場合には確実に被写体の静
止移動の判定や合焦判定を行うことができる。
【0049】図18,図19は、コンティニュアスモー
ドにおける他の制御プログラム例を示すフローチャート
である。なおこのコンティニュアスモードでは、図1
0,図11に示すコンティニュアスモードに、最至近状
態,追尾状態における駒速設定の動作が追加されるとこ
ろだけが異なり、同様な処理を行なうステップに対して
は同ステップ番号を付して相違点を中心に説明する。 [非動作状態]ステップS101において、半押し信号
ONでステップS106へ進む(最至近状態へ移行)。 [最至近状態]ステップS106で、駒速設定1を行
い、ステップS102へ進む。駒速設定1では、連続撮
影時の静止被写体に対する駒速を設定し、設定された駒
速がA信号によりAFCPU1からメインCPU2に送
られる。メインCPU2は、送られた駒速に基づいて、
駒速設定器21で連続撮影モードが指定されていた場合
に全押し信号が入った時の駒速を制御する。ステップS
105で、レンズ駆動1を行い、ステップS106へ戻
る。また、ステップS103,S111,S112,S
122の各状態における追尾判定が肯定された時は、ス
テップS123へ進む。 [追尾状態]ステップS123で、駒速設定2を行い、
ステップS120へ進む。駒速設定2では、連続撮影時
の移動被写体に対する駒速(駒速設定1の駒速より高
速)を設定し、設定された駒速がA信号によりAFCP
U1からメインCPU2に送られる。メインCPU2
は、送られた駒速に基づいて、駒速設定器21で連続撮
影モードが指定されていた場合に全押し信号が入った時
の駒速を制御する。
【0050】このように、被写体の静止移動の判定の結
果、移動している時は自動的に高速の駒速に切り替える
ようにしたので、撮影者が手動でいちいち駒速を切り替
える必要がなく操作性がよくなる。なお、静止被写体に
対する駒速は、駒速設定器21で設定されている駒速と
してもよい。また、駒速設定1、2で設定される駒速を
予め外部から設定しておくようにしてもよい。
【0051】図20は、図18,図19に示す制御プロ
グラムの変形例を示すフローチャートである。図18,
図19とは追尾状態における駒速設定動作が異なり、同
図のステップS123の代りにステップS200,S2
01が追加される。ステップS103,S111,S1
12,S122の各状態における追尾判定が肯定された
場合は、ステップS200へ進む。 [追尾状態]ステップS200で、距離検出装置31に
よって距離検出を行い、撮影レンズ3の現状位置に対応
した被写体距離Xの情報を取り込む。続くステップS2
01で、駒速設定3を行う。駒速設定3では、連続撮影
時の移動被写体に対する駒速Yを被写体距離Xに基づき
設定し、設定された駒速がA信号によりAFCPU1か
らメインCPU2に送られる。メインCPU2は、送ら
れた駒速に基づいて、駒速設定器21で連続撮影モード
が指定されていた場合に全押し信号が入った時の駒速を
制御する。被写体距離Xと駒速Yの関係は、被写体距離
が近い場合は遠い場合より高速となるように設定する。 例1;X>XkならY=Y1、X≦XkならY=Y2 ただし、Xkは所定距離、Y1,Y2は所定駒速、Y1
<Y2である。 例2;Y=Kx/X ここで、Kxは所定値である。
【0052】このように、被写体が移動している場合、
被写体距離に応じて自動的に駒速を切り替えるようにし
たので、撮影者が手動でいちいち駒速を切り替える必要
がなく操作性が向上する。なお、上記例1,例2におい
て所定距離Xk,駒速Y1、Y2,所定値Kxを予め外
部から設定できるようにしてもよい。
【0053】図21は、図18,図19に示す制御プロ
グラムの変形例を示すフローチャートである。図18,
図19のステップS123の代りに、下記ステップS2
00,S202,S203,S204が追加される。ス
テップS103,S111,S112,S122の各状
態における追尾判定が肯定された時は、ステップS20
0へ進む。 [追尾状態]ステップS200で、距離検出を行い、距
離検出装置31から撮影レンズ3の現状位置に対応する
被写体距離Xの情報を取り込む。続くステップS202
で、焦点距離検出を行い、焦点距離検出装置32から撮
影レンズ3の現状の焦点距離Zの情報を取り込む。ステ
ップS203で、被写体距離X,焦点距離Zに基づい
て、撮影レンズ3の現状の倍率Wを算出する。 W=Z/X ・・・(19) ステップS204で、駒速設定4を行う。駒速設定4で
は、連続撮影時の移動被写体に対する駒速Yを撮影倍率
Wに基づき設定し、設定された駒速がA信号によりAF
CPU1からメインCPU2に送られる。メインCPU
2は、送られた駒速に基づいて、駒速設定器21で連続
撮影モードが指定されていた場合に全押し信号が入った
時の駒速を制御する。撮影倍率Wと駒速Yとの関係は、
倍率が高い場合は低い場合より高速となるように設定す
る。 例1;W>WkならY=Y3、W≦WkならY=Y4 ただし、Wkは所定倍率、Y3,Y4は所定駒速、Y4
<Y3である。 例2;Y=Kw/W ここで、Kwは、所定値である。
【0054】このように、被写体が移動している場合は
自動的に撮影倍率に応じて駒速を切り替えるようにした
ので、撮影者が手動でいちいち駒速を切り替える必要が
なく操作性が向上する。なお、上記例1,2において所
定距離Wk、駒速Y3,Y4、所定値Kwを予め外部か
ら設定できるようにしてもよい。
【0055】図22,図23は、コンティニュアスモー
ドの他の制御プログラム例を示すフローチャートであ
る。図10,図11に示すコンティニュアスモードと追
尾状態における動作だけが異なり、同様な処理を行なう
ステップに対しては同ステップ番号を付して相違点を中
心に説明する。ステップS103,S111,S11
2,S122の各状態における追尾判定が肯定された時
は、ステップS200へ進む。 [追尾状態]ステップS200で、距離検出を行い、距
離検出装置31から撮影レンズ3の現状位置に対応する
被写体距離Xの情報を取り込む。続くS202で、焦点
距離検出を行い、焦点距離検出装置32から撮影レンズ
3の現状の焦点距離Zの情報を取り込む。ステップS2
05で、速度検出を行う。まず、被写体距離X,焦点距
離Zに基づいて撮影レンズ3の現状の倍率Wを算出す
る。 W=Z/X ・・・(20) 次に、最新の追尾判定で移動と判定された時の像面速度
V(n−1)nを用いて被写体速度Sを算出する。 S=V(n−1)n/W2 ・・・(21) ステップS206で、時間予測1を行う。後述する距離
設定で設定された距離Xm,現状被写体距離X,被写体
速度Sから、現時点から距離Xmに達する時間T1を予
測する。 T1=(X−Xm)/S ・・・(22) なお、露出起動から実際に露出が始まるまでのタイムラ
グTrを考慮して時間T1を決めてもよい。 T1=(X−Xm)/S−Tr ・・・(23) ステップS207で、時間予測1で予測された時間T1
をタイマーにセットしてスタートさせる。
【0056】図24は、距離設定の割り込み動作を示す
フローチャートである。ステップS300で、割り込み
1を起動する。割り込み1は、距離設定器11の設定操
作により発生する。続くステップS301で、距離設定
を行い、距離設定器11で設定された距離Xmを読み込
む。ステップS302で、割り込み1からリターンす
る。
【0057】図25は、タイマーの割り込み動作を示す
フローチャートである。ステップS400で、割り込み
2を起動する。割り込み2は、タイマーにセットされた
時間の計時終了時に発生する。続くステップS401
で、露出制御を起動する。露出制御起動では、露出制御
起動要求の情報がA信号によりAFCPU1からメイン
CPU2に送られる。メインCPU2は、送られてきた
露出制御起動要求の情報に基づいて露出制御を開始す
る。ステップS402で、割り込み2からリターンす
る。
【0058】このように、被写体が移動している場合、
予め設定した距離に被写体が到達した時点で露光を行な
うようにしたので、撮影者が勘に頼って手動でレリーズ
する必要がなく、所望の距離で移動被写体を正確に撮影
できる。
【0059】図26,図27は、図22〜図24に示す
制御プログラムの変形例を示すフローチャートである。
なお、図22〜図24とは追尾状態の動作および倍率設
定動作だけが異なり、異なる部分だけを説明する。図2
6は、追尾状態の動作である。時間予測1の代りに時間
予測2を行う。図23のステップS205で、速度検出
を行う。まず、被写体距離X,焦点距離Zに基づいて撮
影レンズ3の現状の倍率Wを算出する。 W=Z/X ・・・(24) 次に、最新の追尾判定で移動と判定された時の像面速度
V(n−1)nを用いて被写体速度Sを算出する。 S=V(n−1)n/W2 ・・・(25) ステップS208で、時間予測2を行う。後述する倍率
設定で設定された倍率Wmと、現状の焦点距離Zとに基
づいて倍率Wmとなる時の被写体距離Xwを求める。 Xw=Z/Wm ・・・(26) そして、被写体距離Xw,現状被写体距離X,被写体速
度Sより、現時点から距離Xmに達する時間T1を予測
する。 T1=(X−Xw)/S ・・・(27) なお、露出起動から実際に露出が始まるまでのタイムラ
グTrを考慮して時間T1を決めてもよい。 T1=(X−Xw)/S−Tr ・・・(28) ステップS207で、時間予測2で予測された時間T2
をタイマーにセットしてスタートする。
【0060】図27は、倍率設定の割り込み動作を示す
フローチャートである。ステップS500で、割り込み
3を起動する。割り込み3は、倍率設定器12の設定操
作により発生する。ステップS501で、倍率設定を行
い、倍率設定器12によって設定された倍率Wmを読み
込む。ステップS502で、割り込み3からリターンす
る。このように、被写体が移動している場合、予め設定
した倍率に被写体が到達した時点で露光を行なうように
したので、撮影者が勘に頼ってレリーズする必要がな
く、正確に撮影でき操作性が向上する。なお、図22,
図23,図26の実施例においてタイムラグTrを予め
外部から設定できるようにしてもよい。また、一旦露出
制御が起動された後は連続撮影を行うようにしてもよ
い。
【0061】以上の実施例の構成において、AFセンサ
13およびAFCPU1が焦点検出手段を、AFCPU
1が静止移動判定手段,演算手段,第1の静止移動判定
手段,第2の静止移動判定手段および選択手段を、モー
タ15がレンズ駆動手段をそれぞれ構成する。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、撮影画面の中央と中央以外の場所とに設定された
複数の焦点検出領域の中で、画面中央の焦点検出領域で
検出された最新および過去複数回のデフォーカス量に基
づいて、被写体の静止または移動を判定するようにした
ので、画面中央の焦点検出領域は主要被写体を補捉して
いる可能性が高く、焦点検出領域内に静止被写体と移動
被写体が混在していても所望の主要被写体の静止または
移動を正確に判定でき、撮影レンズをその主要被写体に
確実に合焦させることがきる。また請求項2の発明によ
れば、前回の被写体の静止移動の判定時に静止と判定さ
れた時は、複数の焦点検出領域の中の画面中央の焦点検
出領域で検出された最新および過去複数回のデフォーカ
ス量に基づいて被写体の静止移動を判定し、前回移動と
判定された時は、すべての焦点検出領域で検出された最
新および過去複数回のデフォーカス量に基づいて被写体
の静止移動を判定するようにしたので、焦点検出領域内
に静止被写体と移動被写体が混在していても、画面中央
の焦点検出領域で補捉されている可能性が高い主要被写
体の静止または移動を正確に判定でき、撮影レンズをそ
の主要被写体に確実に合焦させることができる。さらに
請求項3の発明によれば、画面中央の焦点検出領域で検
出された最新および過去複数回のデフォーカス量に基づ
いて被写体の静止が判定された時は、中央以外の場所の
焦点検出領域で検出された最新および過去複数回のデフ
ォーカス量に基づいて被写体の静止移動を判定するよう
にしたので、焦点検出領域内に静止被写体と移動被写体
が混在していても、画面中央の焦点検出領域における静
止移動の判定が優先され、画面中央の焦点検出領域で補
捉されている可能性が高い主要被写体の静止または移動
を正確に判定でき、撮影レンズをその主要被写体に確実
に合焦させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】クレーム対応図。
【図3】一実施例の構成を示すブロック図。
【図4】AFセンサの構成例を示す図。
【図5】撮影画面内の焦点検出領域の設定例を示す図。
【図6】撮影画面内の焦点検出領域の他の設定例を示す
図。
【図7】移動被写体の理想像面の動きと、その移動被写
体に対して撮影レンズを追尾駆動した時の撮影レンズの
結像面の動きとを示す図。
【図8】コンティニュアスモードにおける動作状態の遷
移を示す図。
【図9】シングルモードにおける動作状態の遷移を示す
図。
【図10】コンティニュアスモードにおける焦点調節制
御プログラム例を示すフローチャート。
【図11】コンティニュアスモードにおける焦点調節制
御プログラム例を示すフローチャート。
【図12】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図13】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図14】シングルモードにおける焦点調節制御プログ
ラム例を示すフローチャート。
【図15】シングルモードにおける焦点調節制御プログ
ラム例を示すフローチャート。
【図16】シングルモードにおける他の焦点調節制御プ
ログラム例を示すフローチャート。
【図17】シングルモードにおける他の焦点調節制御プ
ログラム例を示すフローチャート。
【図18】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図19】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図20】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図21】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図22】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図23】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図24】距離設定割り込みプログラムを示すフローチ
ャート。
【図25】タイマー割り込みプログラムを示すフローチ
ャート。
【図26】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【図27】コンティニュアスモードにおける他の焦点調
節制御プログラム例を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 AFCPU 2 メインCPU 3 撮影レンズ 11 距離設定器 12 倍率設定器 13 AFセンサ 14 動き検出装置 15 モータ 20 レリーズボタン 21 駒速設定器 22 シャッター機構部 23 巻上げ装置 24 シャッターチャージ機構部 25 ミラー機構部 31 距離検出装置 32 焦点距離検出装置 33 絞り機構部 101,201 撮影レンズ 102,202 焦点検出手段 103,103A 静止移動判定手段 104,104A,206 演算手段 105,207 レンズ駆動手段 203 第1の静止移動判定手段 204 第2の静止移動判定手段 205 選択手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影レンズと、撮影画面の中央と中央以外
    の場所とに複数の焦点検出領域を有し、それらの焦点検
    出領域ごとに前記撮影レンズのデフォーカス量を検出す
    る焦点検出手段と、この焦点検出手段によって前記画面
    中央の焦点検出領域で検出された最新および過去複数回
    のデフォーカス量に基づいて、被写体の静止または移動
    を判定する静止移動判定手段と、この静止移動判定手段
    によって前記被写体が静止していると判定された時は、
    前記複数の焦点検出領域で検出された最新のデフォーカ
    ス量に基づいて、前記撮影レンズを前記被写体に合焦さ
    せるためのレンズ駆動量を演算し、前記静止移動判定手
    段によって前記被写体が移動していると判定された時
    は、前記画面中央の焦点検出領域で検出された最新およ
    び過去複数回のデフォーカス量に基づいて、前記撮影レ
    ンズを前記被写体に追尾させるためのレンズ駆動量を演
    算する演算手段と、この演算手段によって演算された前
    記レンズ駆動量に従って、前記撮影レンズを駆動するレ
    ンズ駆動手段とを備えることを特徴とする自動焦点調節
    カメラ。
  2. 【請求項2】撮影レンズと、撮影画面の中央と中央以外
    の場所とに複数の焦点検出領域を有し、それらの焦点検
    出領域ごとに前記撮影レンズのデフォーカス量を検出す
    る焦点検出手段と、前記画面中央の焦点検出領域で検出
    された最新および過去複数回のデフォーカス量に基づい
    て、被写体の静止または移動を判定する第1の静止移動
    判定手段と、すべての前記焦点検出領域で検出された最
    新および過去複数回のデフォーカス量に基づいて、被写
    体の静止または移動を判定する第2の静止移動判定手段
    と、前回の静止または移動の判定時に静止と判定された
    場合は、前記第1の静止移動判定手段の判定結果を選択
    し、前回の判定時に移動と判定された場合は、前記第2
    の静止移動判定手段の判定結果を選択する選択手段と、
    この選択手段によって選択された前記第1または前記第
    2の静止移動判定手段の判定結果が静止の場合は、前記
    複数の焦点検出領域で検出された最新のデフォーカス量
    に基づいて、前記撮影レンズを前記被写体に合焦させる
    ためのレンズ駆動量を演算し、前記選択手段によって選
    択された前記第1または前記第2の静止移動判定手段の
    判定結果が移動の場合は、この移動判定を行うもとにな
    った最新および過去複数回のデフォーカス量に基づい
    て、前記撮影レンズを前記被写体に追尾させるためのレ
    ンズ駆動量を演算する演算手段と、この演算手段によっ
    て演算された前記レンズ駆動量に従って、前記撮影レン
    ズを駆動するレンズ駆動手段とを備えることを特徴とす
    る自動焦点調節カメラ。
  3. 【請求項3】撮影レンズと、撮影画面の中央と中央以外
    の場所とに複数の焦点検出領域を有し、それらの焦点検
    出領域ごとに前記撮影レンズのデフォーカス量を検出す
    る焦点検出手段と、この焦点検出手段によって前記複数
    の焦点検出領域で検出された最新および過去複数回のデ
    フォーカス量に基づいて、前記画面中央の焦点検出領域
    で被写体の静止または移動を判定し、判定結果が静止の
    場合に限っては前記中央以外の場所の焦点検出領域で検
    出された最新および過去複数回のデフォーカス量に基づ
    いて、被写体の静止または移動を判定する静止移動判定
    手段と、この静止移動判定手段によって前記被写体が静
    止していると判定された時は、前記複数の焦点検出領域
    で検出された最新のデフォーカス量に基づいて、前記撮
    影レンズを前記被写体に合焦させるためのレンズ駆動量
    を演算し、前記静止移動判定手段によって前記被写体が
    移動していると判定された時は、この移動判定を行うも
    とになった最新および過去複数回のデフォーカス量に基
    づいて、前記撮影レンズを前記被写体に追尾させるため
    のレンズ駆動量を演算する演算手段と、この演算手段に
    よって演算された前記レンズ駆動量に従って、前記撮影
    レンズを駆動するレンズ駆動手段とを備えることを特徴
    とする自動焦点調節カメラ。
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