JP3126792U - 流体処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハウジング(2)の端部に血液ポート(3)を装着した流体処理装置(1)であって、前記血液ポート(3)の内周壁面にOリング(4)の挿入溝(5)を形成し、当該挿入溝(5)に隣接する外周壁(6)に挿入溝(5)と連通する複数の凹部(6a)を形成し、前記挿入溝(5)にOリング(4)を挿入し、前記血液ポート(3)が前記ハウジング(2)の端部に超音波溶着されるときに、前記Oリング(4)は固定材(8)に押圧されて変形し、当該変形部分の一部が前記凹部(6a)に実質的に収納されている流体処理装置(1)。
【選択図】図2
Description
図5(従来のOリング挿入溝55の形状とOリング54の挿入状態の断面図)に例示するように、一般的に、Oリング挿入溝55に挿入するOリング54の幅OWと比べて、挿入溝55の幅W2は幅OWと同じか、もしくは小さい方が、パッキン部の液密性(シール性)を保持できる。
ところが、Oリング54と、Oリング挿入溝55を同一の幅(径)で形成した場合、Oリング54挿入の際に挿入溝55の中の空気層が外に逃げず、挿入しにくい。また挿入溝55の幅W2が小さい場合、流体処理装置の組立時にOリング54を挿入溝に挿入すると、Oリング54の方が大きいため、やはり挿入しにくく、一旦挿入してもずれたり、または輸送中の振動等で外れたりすることがあった。また、ハウジングと血液ポートの超音波溶着の際、Oリング54に圧力がかかりすぎると、逃げ場のなくなった圧力の負荷を受けて、血液ポート54の内周凸部66を破損することもあった。
環状シール部材(24)に環状凹溝(37、38、39、40、43、44、45、46)あるいはフランジ部(47、48)を形成し、キャップ本体(23)の射出成形時に環状シール部材(24)の上部(24a)が確実に抱持されることで、環状シール部材(24)はキャップ本体(23)に強固に固定される。これらにより、環状シール部材がキャップ本体より外れることがなく、不良品の発生がなくなるというものである。
ハウジング内の通路に、エア等の流体を挿通するとOリングを配置せずに組み立てられたものは、凹部から流体がハウジング内より外部へと漏れるので、この漏れた流体を検査工程で検知することにより、不良品である、Oリングのない流体処理装置の確認ができる。
環状弾性体17(18)は、Oリングの代わりに血液ポート9(10)と隔壁5(6)との間を液密状態に維持できる上、血液ポート9(10)に一体成形しているので、従来のような環状凹部への挿着時のOリングのずれなどを回避でき、さらに、血液ポート9(10)または環状弾性体17(18)の成形時に発生したバリを環状空間32へ密閉できる。
特許文献2は、不良品の検査のための溝に過ぎず、Oリングが外れたりずれたりすることへの解決策にはならない。
特許文献3では、血液ポートと環状弾性体を一体成形(二色射出成形、インサート成形)によるバリ発生防止のための環状空間32であり、Oリングを用いる場合には必要のないものである。
また、特許文献1及び特許文献3では、全体的な設計変更も必要となる。
前記血液ポート(3)の内周壁面にOリング(4)の挿入溝(5)を形成し、当該挿入溝(5)に隣接する外周壁(6)に挿入溝(5)と連通する複数の凹部(6a)を形成し、
前記挿入溝(5)にOリング(4)を挿入し、前記血液ポート(3)が前記ハウジング(2)の端部に超音波溶着されるときに、
前記Oリング(4)は固定材(8)に押圧されて変形し、当該変形部分の一部が前記凹部(6a)に実質的に収納されている流体処理装置(1)を提供する。
[2]本考案は、圧力で変形される前の前記Oリング(4)の幅(OW)と、前記挿入溝(5)の幅(W2)を実質的に同一に形成した[1]に記載の流体処理装置(1)を提供する。
[3]本考案は、前記凹部(6a)の幅(W1)は、前記Oリング(4)の幅(OW)の1/5から1/2である[1]または[2]に記載の流体処理装置(1)を提供する。
(1)挿入溝6内の空気が凹部6aから外部へと逃げるので、血液ポート3へOリング4を挿入する際、容易に挿入できるようになる。
また、(2)挿入溝5とOリング4の径を同一に形成できるので、Oリング4を挿入溝5に挿入したときも、Oリング4が外れにくく、かつ血液ポート3の挿入溝5は、Oリング4の保持を確実に行うことができる。(3)超音波溶着でOリング4に圧力がかかりすぎた場合にも、凹部6aで圧力を吸収・緩和されるので、内周凸部16が破損したりすることがない。
図1は、本考案の一実施例である流体処理装置1の断面図(長さ方向の一部切欠断面図)、図2(A)は、本考案の一実施例である流体処理装置1の血液ポート3の底面図、(B)は(A)の一部拡大図、図3(A)は本考案の一実施例である流体処理装置1の血液ポート3の一部切欠断面図、(B)は(A)の一部拡大図、図4は本考案のOリング挿入溝5の形状とOリング4の挿入状態の断面図である。
[流体処理装置1]
流体処理装置1は、例えば図1のように、ハウジング2とハウジング2両端に装着した血液ポート3からなり、ハウジング2の長さ方向に沿って配置した中空糸膜7束の端部を、固定材8によりハウジング2の端部内面に固定している。
血液ポート3は、図2(A)、図3(A)に示すように、内周壁面にOリング4を挿入するOリング挿入溝5が形成され、挿入溝5に隣接する外周壁6に挿入溝5と連通する複数の凹部6aが形成されている。
この複数の凹部6aは、設計や成形等の合理性上から具体的には2箇所以上の偶数が好ましく、2〜8箇所にほぼ均等位置に形成するのがより好ましい。
挿入溝5にOリング4を挿入し、血液ポート3がハウジング2の端部に超音波溶着されるときに、Oリング4は固定材8に押圧されて変形し、この変形部分の一部が凹部6aに実質的に収納される。すなわち、凹部6aは、後に詳述する作用の他にも、超音波溶着等の際のOリングが受ける圧力を吸収・緩和する役割も果たしている。
なお、「実質的に収納される」とは、凹部6a内に、Oリング4の変形部分の一部が少しでも収納されることを意味する。
例えば、Oリングの幅OWが2.0mmの場合、凹部6aの幅W1は0.2〜1.0mmに形成する。凹部6aの幅W1があまり大きくなると、血液ポート3をハウジング2の端部に超音波溶着したとき、Oリング4が固定材8に押圧されても、Oリングの押圧の力が弱くなって、完全に液密とならない可能性があり、液漏れ等が発生するおそれがあるので好ましくない。逆に、凹部6aの幅W1があまり小さすぎると、前述の凹部6aを形成する効果が十分に得られなくなる。すなわち、図5の従来例と同様に、挿入溝5の空気が逃げられないのでOリングを挿入しにくくなり、また、Oリングに圧力がかかりすぎて逃げ場のなくなった圧力が、内周凸部16を破損したりする危険性もあり、凹部6aの効果が期待できない。
また、凹部6aの長さL1と凹部6aを形成していない外周壁6の長さL2は、例えば図2(A)のように凹部6aを8箇所に形成する場合、長さを決める手段の一例として、凹部6aを形成している扇形の中心角の角度であるθ1を20°、凹部6aを形成していない扇形の中心角の角度であるθ2を25°に設定する等により決めることができる。この設定手段は、あくまでも一例である。凹部6aの長さL1があまりに長いと、長さL2が短くなるので、Oリング4が挿入溝5にしっかりと固定されなくなるため、組立時に支障をきたすことになるが、凹部6aの長さL1があまり短すぎると凹部6aの空気を逃がす効果が得られなくなる。したがって、長さL1:長さL2は、1:1〜1:1.5程度が好ましい。
なお、凹部6aの幅W1、長さL1ともに、前述した数値は一例であって、流体処理装置1の大小や形状等に伴う凹部6aの個数の増減及び幅W1の違いにより、適宜変更されうるものである。
Oリング4は、シリコンゴム等の弾性を有する材質で形成される。
Oリング4の幅OWは、血液ポート3挿入溝5の幅W2(凹部6aの幅W1を含まない幅)と実質的に同一に形成されるのが好ましい。Oリング4の幅OWと挿入溝5の幅W2を同寸法で形成することで、流体処理装置1の組立時に、挿入溝4にOリング4を容易かつ確実に挿入できる。
従来の図5のように、凹部6aを形成しない場合に、Oリング54の幅とOリングの挿入溝55の幅を同寸法で形成すると、Oリング54の挿入時に挿入溝55内の空気層Sが外部に抜けにくいので、空気層Sの圧力でOリング54が挿入しにくくなる。そのため、挿入溝55の幅W2よりも、Oリング54の幅OWを若干大きくし、挿入溝55の空気層Sを追い出すようにOリング54を挿入していたが、Oリング54の幅OWの方が大きいと挿入溝55に挿入しにくく、正しく挿入されないことも多々あった。
そこで、前述したように挿入溝5の外周壁6に凹部6aを形成することで、挿入溝5にOリング4を挿入するとき、挿入溝5内の空気が凹部6aから外部に逃げる(押し出される)ので、Oリング4の幅OWと挿入溝5の幅W2を実質上同一に形成しても、容易に挿入することができると同時に、挿入溝5のOリング4の保持を確実に行なうことができるのである。
2 ハウジング
3、53 血液ポート
4、54 Oリング
5、55 (Oリング)挿入溝
6 外周壁
6a (外周壁の)凹部
7 中空糸膜
8、58 固定材
9 (血液の)流入口(流出口)
16、66 内周凸部
W1 (凹部6aの)幅
W2 (挿入溝5、55の)幅
H 挿入溝5、55の深さ、内周凸部16、66、外周壁6、56の高さ
OW Oリング4、54の幅
OH Oリング4、54の高さ
L1 (凹部6aの)長さ
L2 (外周壁6の凹部6aを形成していない部分の)長さ
S 空気層
Claims (3)
- ハウジング(2)の端部に血液ポート(3)を装着した流体処理装置(1)であって、
前記血液ポート(3)の内周壁面にOリング(4)の挿入溝(5)を形成し、当該挿入溝(5)に隣接する外周壁(6)に挿入溝(5)と連通する複数の凹部(6a)を形成し、
前記挿入溝(5)にOリング(4)を挿入し、前記血液ポート(3)が前記ハウジング(2)の端部に超音波溶着されるときに、
前記Oリング(4)は固定材(8)に押圧されて変形し、当該変形部分の一部が前記凹部(6a)に実質的に収納されていることを特徴とする流体処理装置(1)。 - 圧力で変形される前の前記Oリング(4)の幅(OW)と、前記挿入溝(5)の幅(W2)を実質的に同一に形成したことを特徴とする請求項1に記載の流体処理装置(1)。
- 前記凹部(6a)の幅(W1)は、前記Oリング(4)の幅(OW)の1/5から1/2であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体処理装置(1)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006006943U JP3126792U (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | 流体処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006006943U JP3126792U (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | 流体処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3126792U true JP3126792U (ja) | 2006-11-09 |
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ID=43476561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006006943U Expired - Lifetime JP3126792U (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | 流体処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3126792U (ja) |
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2006
- 2006-08-28 JP JP2006006943U patent/JP3126792U/ja not_active Expired - Lifetime
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