JP3126507U - 塗装マスキング治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】本考案は2色塗装の大幅な作業の効率化をはかり、塗装不良を削減することを目的とする。
【解決手段】本考案による塗装マスキング治具は被塗装物である1成形品の形状に合わせて設計された2下受治具、3上カバー、4上カバーからなる。マスキングするカバーを2重にすることおよびその固定方法によりカバーの脱着を容易にし、2色の塗装を効率よく行うものである。
【選択図】図1
【解決手段】本考案による塗装マスキング治具は被塗装物である1成形品の形状に合わせて設計された2下受治具、3上カバー、4上カバーからなる。マスキングするカバーを2重にすることおよびその固定方法によりカバーの脱着を容易にし、2色の塗装を効率よく行うものである。
【選択図】図1
Description
本考案は携帯電話部品等の成形品に2色に分けて塗装するときに使用する塗装マスキング治具に関する。
従来用いられていたこの種の塗装マスキング治具としては、特許文献等を示していないが、図10から図15で示される構成をあげることができる。すなわち1成形品の10塗装範囲のみを塗装するために、図10に示される15下受治具上に1成形品を図11のようにのせ、その上から図12のように14上カバーをかぶせて固定する。
このとき14上カバーに設けられた16固定用凸部は変形することによって、15下受治具の17上カバー固定用穴に図18のように固定される。
図12の状態で10塗装範囲の塗装を終えた後、14上カバーをはずし、図13の18上カバーを図13、図14、図15の手順で組み付ける。図15の9塗装範囲のみを露出させた状態でUVコートのような2色目の塗装をおこなう。
従来のマスキング治具は、以上のような構成であったために次のような課題が存在していた。すなわち図10から図12のように1成形品、15下受治具、14上カバーを組付けて10塗装範囲を塗装した後に14上カバーをはずす。
14上カバーをはずすときに、1成形品も15下受治具からはずれてしまい再度組み付けるのに時間がかかっていた。また15下受治具と14上カバーまたは18上カバーの固定する凸部が図18のように水平であったため、14上カバーまたは18上カバーを15下受治具からはずすのが困難であった。
また14上カバーまたは18上カバーの固定用凸部が図18D部詳細図のように水平であったため、凸部の上下方向の寸法精度が悪いと図19のように隙間のある場合には上下方向のがたが生じ18上カバーまたは14上カバーと1成形品との間に隙間が生じ、マスキング効果がうすれて、塗装されてはいけない部分が塗装され不良となってしまう。
また図20のような状態のときは、凸部が15下受治具の下面に入り込まないので、14上カバーまたは18上カバーと15下受治具が固定されずに塗装時にはずれてマスキングができなくなってしまう。
本考案による塗装マスキング治具は図1のような被塗装部品である1成形品を固定するための2下受治具、3上カバーとその上からかぶせる4上カバーから構成されている。3上カバーと4上カバーにはそれぞれ別に2下受治具に固定するための固定用凸部が設けられている。凸部および穴部には11(図7)のように脱着が容易なように角度をつけている。
本考案による塗装マスキング治具は以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。すなわち、図4のように組付後、10塗装範囲の塗装をし、図3のように4上カバーのみをはずすだけで、9塗装範囲を露出させUVコートのような第2塗装を施すことができる。
本考案により、図3のように4上カバーのみをはずすときに被塗装物の1成形品は、3上カバーにより固定されているため、治具から脱落することがない。したがって、従来の塗装治具で起こった1成形品が2下受治具からはずれてしまうために生じる再組み付けの必要がなく、大幅に時間の短縮をはかることができる。
本考案により2下受治具と3上カバーまたは4上カバーの固定用凸部は、図7のように角度をつけたため、3上カバーまたは4上カバーを2下受治具からはずすのが非常に簡単になり、大幅な治具の組付けと分解時間の短縮をはかることができる。
また従来の塗装治具では図19のような20の隙間があると、1成形品と14または18との間に隙間ができ、塗装が入り込み不良の原因となる。図20のような状態のときは凸部が15の下面に入り込まないので14または18と15が固定されずに、塗装時にはずれてマスキングができなくなってしまう。本考案では図7のように、3上カバーまたは4上カバーの凸部形状が大きくても、角度をつけることにより図21の22のように2の中に入りこみ固定することができる。
したがって3上カバー治具または4上カバーの凸部形状の寸法公差を大きくすることができ治具作製の歩留まりを大きくすることができる。
本考案の塗装マスキング治具は、被塗装物の形状を元に設計し、金型を設計作製して樹脂の射出成形により作製することにより、マスキング範囲を正確にすることができ、塗装不良の少ない治具を作ることができる。
以下図面とともに、本考案による塗装マスキング治具の作製と使用形態について述べる。尚従来例と同一又は同等部分については同一符号を用いて説明する。まず図1から図7は本考案による塗装マスキング治具形状および組み付け手順を示している。本マスキング治具は図8図9に示されている被塗装物である成形品を元に設計される。現在では主に3次元データが使われ、治具の干渉や組み付け不良等を確認しながら設計されている。
図1で示される2下受治具は1成形品をのせる台であると同時に位置決めの役目をする。図1の8受け面の大きさは図9に示される1成形品の裏側側面の大きさより少し小さく作られ、1成形品をのせた時のがたつきがほとんどないように調整される。3上カバーの内側形状は1成形品の外周形状に対して一定の隙間があくように設計される。この隙間の大きさが塗装をしたときの塗装品の品質に大きく影響するので、塗装の種類などにより最適な寸法に決められる。1成形品を2下受治具にのせ、3上カバーをかぶせ、押し込むように組み付ける。図3の状態になる。
4上カバーも3上カバーと同様に、1成形品と一定の隙間をあけて非塗装部を覆い隠すように作製する。3上カバーを組み付けた後(図3の状態)に4上カバーをかぶせ、押し込むように組み付ける。図4の状態になり、10塗装範囲のみが露出される。この状態で1色目の塗装を行う。携帯電話等では、通常色のついた塗装が行われる。
図4の状態での一色目の塗装終了後、乾燥させる。その後に図3のように、4上カバーのみをはずし図3の状態にし、9塗装範囲に2色目の塗装を行う。通常この塗装は、表面保護のためのUVコートのような透明な塗装が行われるが、その用途に応じて半透明な塗装なども行なわれる。乾燥後3上カバーをはずして、本考案による塗装マスキング治具を使用した塗装は完了する。
本考案は携帯電話部品に限らず時計、オーディオ機器、デジタルカメラ等の部品に適用が可能である。
1成形品(被塗装物)
2下受治具
3上カバー
4上カバー
14上カバー
15下受治具
18上カバー
2下受治具
3上カバー
4上カバー
14上カバー
15下受治具
18上カバー
Claims (3)
- マスキング用カバーを2重構造にしたことを特徴とする、被塗装物の脱着なしに2色の塗りわけを可能とした塗装マスキング治具。
- 前記塗装マスキング治具は図1に示される2下受治具、3上カバー、4上カバーから構成され2上に被塗装物である1成形品をのせ(図2)、9(図3)以外の場所を覆い隠す形状の3をかぶせ(図3)、10(図4)以外を覆い隠す4をその上からかぶせ(図4)、10のみを塗装した後4を取り外すことにより、9を露出させ(図3)、塗装することができることを特徴とする請求項1記載の塗装マスキング治具。
- 前記塗装マスキング治具は樹脂等の変形可能な材料を用いて作製することを特徴とし、2下受治具に設けた穴に3上カバー、4上カバーのそれぞれに設けた凸部を弾性変形させて挿入し、元の形状に復元させることにより固定する。凸部および穴部形状は脱着が容易なように角度をつけていることを特徴とする請求項1記載の塗装マスキング治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006002711U JP3126507U (ja) | 2006-03-15 | 2006-03-15 | 塗装マスキング治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006002711U JP3126507U (ja) | 2006-03-15 | 2006-03-15 | 塗装マスキング治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3126507U true JP3126507U (ja) | 2006-11-02 |
Family
ID=43476296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006002711U Expired - Fee Related JP3126507U (ja) | 2006-03-15 | 2006-03-15 | 塗装マスキング治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3126507U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102539419B1 (ko) * | 2023-02-24 | 2023-06-01 | 정재봉 | 부품 도장용 지그 및 이를 포함하는 도장 자동화 장치 |
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2006
- 2006-03-15 JP JP2006002711U patent/JP3126507U/ja not_active Expired - Fee Related
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KR102539419B1 (ko) * | 2023-02-24 | 2023-06-01 | 정재봉 | 부품 도장용 지그 및 이를 포함하는 도장 자동화 장치 |
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