JP3126426B2 - 自動電力制御装置及び自動電力制御機能を備えた無線通信装置 - Google Patents

自動電力制御装置及び自動電力制御機能を備えた無線通信装置

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JP3126426B2
JP3126426B2 JP03211569A JP21156991A JP3126426B2 JP 3126426 B2 JP3126426 B2 JP 3126426B2 JP 03211569 A JP03211569 A JP 03211569A JP 21156991 A JP21156991 A JP 21156991A JP 3126426 B2 JP3126426 B2 JP 3126426B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばセルラ携帯電
話システム等の無線通信システムにおいて、送信電力を
一定レベルに安定化させるための自動電力制御装置及び
自動電力制御機能を備えた無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばセルラー方式自動車電話システム
などの無線通信システムにおいては、運用時の送信電力
を一定レベルに安定化させるために自動電力制御(以
下、APCと称する)が行なわれることが一般的であ
る。
【0003】図11には、この自動電力制御を行なう自
動電力制御装置(以下、APC装置と称する)の従来構
成を示す回路ブロック図が示されている。図中、符号1
は送信装置(不図示)から出力された送信信号を増幅す
る可変増幅器である。送信信号はこの可変増幅器1を経
由して例えばアンテナ(不図示)へ供給される。また、
この可変増幅器1から出力された送信信号はレベル検出
器2にも供給される。このレベル検出器2は、供給(入
力)された送信信号の電力レベルに対応する電圧値の検
出信号を(続く比較回路3に)出力する。この検出信号
は、差動アンプ31,可変抵抗器VRおよび抵抗器R
1,R2,R3より構成された比較回路3に入力され
る。この比較回路3に対しては可変電源4から基準電圧
VBも付与されている。この比較回路3は、レベル検出
器2が出力する検出信号の電圧と基準電圧とを比較し、
その差を比較出力電圧として続く制御電圧発生回路に出
力する。
【0004】この制御電圧発生回路5はダーリントン回
路によって構成されている。またこの制御電圧発生回路
5は、比較回路3が出力する比較出力を増幅して前述の
可変増幅器1の制御電圧として可変増幅器1に付与す
る。この可変増幅器1は、この制御電圧発生回路5から
与えられた制御電圧に応じたゲインで送信信号の増幅制
御を行なう。
【0005】従って、この可変増幅器1から出力される
送信信号は、可変電源4に予じめ設定されている基準電
圧VBによって定まる一定のレベルに送信電力が常に安
定的に制御される。
【0006】ところで、近年は無線通信システムにおい
て、アナログ搬送波をディジタル信号で変調するディジ
タル変調が広まりつつある。このディジタル変調として
は、例えば直交振幅変調(以下、QAMと称する)など
が一般的に知られている。また、このようなディジタル
変調方式を用いることにより、いわゆる「時分割送信」
が可能であり、チャネルの有効利用のために、時分割多
元接続方式(以下、TDMA方式)が採用されつつあ
る。
【0007】次に、上述のような変調方法にQAM:直
交振幅変調を用い、かつ多元接続方式としてTDMAを
適用した無線通信システムにおける送信装置についてそ
の概要を説明する。まず、TDMAにおいては、送信装
置は自己に割り当てられたタイムスロット期間にのみ送
信動作を行なう。よってこの時、各タイムスロットの先
頭に図12(a)に示されるように所定期間の無変調波
出力期間t0 を設定し、この期間t0 にこの無変調波の
レベルを所定レベルPに調整するように、前述の図11
に示されたAPC装置によってAPCを行なうことがあ
る。
【0008】一般的に、直交振幅変調の場合、送信する
ディジタルデータに応じて、変調波の瞬時レベルが変化
する。詳しくは、通常、ディジタルパルスを用いて直交
振幅変調を行なう場合には、そのディジタルパルスを低
域通過フィルタを通過させてやることにより帯域制限を
行なってから変調を実施する。この帯域制限によりパル
スは時間的に広がるため、帯域制限後の時間軸波形は、
前後のパルスの影響を受けることになる。このことは、
すなわち無変調部のレベルも、その後ろに続く変調部の
変調信号により変動することを意味する。従って、タイ
ムスロット期間内における信号の平均レベルと無変調区
間のレベルとの比が各タイムスロットごとに異なる故
に、図12(b)に示されるように各タイムスロット間
での平均レベルに誤差デルタPが生じてしまう。なお、
図12(a)はTDMA信号を示す図であり、図中の斜
線部はある送信装置に割り当てられたタイムスロット期
間を表わす。また図12(b)は可変増幅器1から出力
される送信信号の送信出力変化を示す波形図である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
自動電力制御装置は、変調方法において「直交振幅変
調」等の線形変調が用いられ、多元接続方式においては
TDMA方式がそれぞれ用いられた無線通信システムに
適用された場合に、各タイムスロット期間毎の平均電力
に誤差が生じてしまい、自動電力制御が正確に行われな
いという不具合が生じた。
【0010】この発明の目的は、変調方式として直交振
幅変調等の線形変調を用いると共に、多元接続方式とし
てTDMA方式を用いた無線通信システムに適用した場
合でも、各タイムスロットごとの送信電力を一定に保持
することを可能にした自動電力制御装置及び自動電力制
御機能を備えた無線通信装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の自動電力制御装
置は、次のような機能ブロックにより構成されている。
すなわち、送信装置から出力される変調波を外部から指
定された増幅率で増幅する例えば可変増幅器などのレベ
ル可変部と、このレベル可変部が出力する変調波の電力
レベルを検出する例えばレベル検出回路などのレベル検
出部と、前記送信装置に割り当てられたタイムスロット
以外の期間に、次タイムスロット期間に送信すべきディ
ジタルデータに基づいて得られる変調信号によって搬送
波を線形変調して得られる変調部分により、変動を受け
る無変調部分の電力を算出する例えば高速演算処理部な
どの演算部と、この演算部により算出された前記無変調
波の電力レベルと送信スロット内の平均電力との電力差
を前記平均電力に加算して得られる値の電力レベルと前
記レベル検出部で検出された電力レベルとを比較する例
えば比較回路などの比較部とから構成されている。
【0012】さらに本制御装置は、前記無変調波の送信
期間に、前記比較部の比較結果より前記比較部が比較す
る2つの電力レベルが同一、すなわち一定となるように
前記レベル可変部の増幅率を調整設定し、その後、前記
変調波の送信期間には前記無変調波の送信期間に設定さ
れた増幅率によって前記レベル可変部を動作させる。
【0013】
【作用】上述のような機能ブロックにより構成されるこ
とにより、各タイムスロット期間の先頭部に送信する無
変調部分の出力レベルが、タイムスロット以外の期間、
すなわち「空タイムスロット期間」に算出される。従っ
て、この算出された前記無変調部分の出力レベルに基づ
き、各タイムスロット期間の先頭部に送信する無変調波
の制御レベルが可変設定されるとともに、この無変調波
の送信期間での自動電力制御動作で設定された増幅率で
レベル可変部が動作される。従って、各タイムスロット
における平均電力に基づいた電力制御が行われる。よっ
て、この電力制御は、各タイムスロット毎での平均電力
の誤差には影響されない。
【0014】
【実施例】以下は、図面を参照して本発明の一実施例に
係る自動電力制御装置(APC装置)について、変調方
法に「直交振幅変調」等の線形変調、多元接続方式にT
DMAをそれぞれ用いる無線通信システムに適用して説
明する。
【0015】図1は、本APC装置を含む送信機の回路
構成を示すブロック図である。なお、従来技術を表わす
図11中の従来APC装置と同一部位には同一符号を付
し、その詳細な説明を省略する。
【0016】本図中、符号化器11は、送信対象の信
号、すなわちベースバンド信号をディジタル符号化す
る。この符号化器11によってディジタル符号化された
結果得られた送信データは、入力ポートを経由してCP
U12に入力される。このCPU12は、後述の複数ス
テップから構成される制御ルーチンプログラムを起動
し、そのプログラムに従い次の如くの制御を行なう。す
なわち、CPU12は、入力された送信データをTDM
Aに適合するバースト変調用データに変換処理する。処
理されて得られたバースト変調用データは、出力ポート
を経由し、変調器13によって「直交振幅変調」が行な
われ、最終的に送信信号に変換される。以上の構成は、
送信装置の構成部分である。
【0017】符号20は本発明のAPC装置を示してい
る。このAPC装置20は、従来例を示す図11のAP
C装置の機能に加えて次の動作を行なう機能ブロックが
付加されている。すなわち、CPU12から次タイムス
ロット期間の先頭部で送信するバースト変調用データを
受け取り、このバースト変調用データを基にして「畳み
込み演算処理」が行なわれる。この処理により、次タイ
ムスロット期間の先頭部において送信する無変調部分の
電力レベルが算出される。本発明の一実施例のAPC装
置20は、この演算結果に基づいて可変電源4の出力電
圧を設定する高速演算処理部21と、比較回路3と制御
電圧発生回路5との間にCPU12からのタイムスロッ
トのタイミングを示す信号を受け、このタイムスロット
のタイミングに基づいたタイミングで比較回路3の出力
をサンプリングして保持するサンプル・ホールド部22
を備えている。
【0018】次に以上のように構成されたAPC装置2
0の動作について、図2(a),(b)を参照しながら
説明する。図2(a)は自動電力制御装置のTDMA信
号の発生するタイムスロットを表わし、斜線部はある送
信装置に割り当てられたタイムスロット期間を示してい
る。また、図2(b)は図1中の可変増幅器1から出力
される送信信号の送信出力変化の一例を示す波形図であ
る。
【0019】送信対象の信号は、符号化器11、CPU
12および変調器13によって送信信号とされ、APC
装置20を介してアンテナへ供給されるが、このときA
PC装置20においては、次のようにAPC動作が行わ
れる。
【0020】すなわち、高速演算処理部21は、自局に
割り当てられているタイムスロットに至る前の空きスロ
ット期間において、次タイムスロットで送信する送信用
データをCPU12から取り込む。その後、高速演算処
理部21は、この取り込んだ送信用データを変調器13
で変調して得られる無変調波部分の変動電力を算出す
る。さらに高速演算処理部21は、算出した平均レベル
と無変調波出力期間t0に出力する無変調波のレベルと
を比較し、両者の差分を送信信号の電力の所望値(以
下、「制御希望電力レベル」と称する。)に加えた電力
レベルに対応する電圧を基準電圧として可変電源4に設
定する。
【0021】具体的には、図2(a)のタイムスロット
S1 では、制御希望電力レベルPに対して無変調波レベ
ルが低いので、その差デルタP1 を制御希望電力レベル
Pから差し引いた電力P1 に対応する電圧を可変電源4
に設定する。また、図2(a)のタイムスロットS2 で
は、制御希望電力レベルPに対して無変調波レベルが高
いので、その差デルタP2 を制御希望電力レベルPに加
えた電力P2 に対応する電圧を可変電源4に設定する。
【0022】その後、自局に割り当てられているタイム
スロット期間になると、タイムスロット先頭の無変調波
出力期間T0 において、可変増幅器1、レベル検出回路
2、比較回路3および制御電圧発生回路5によって上述
のように設定された基準電圧に基づいてのAPC動作が
従来と同様に行なわれる。これにより、可変増幅器1か
ら出力される無変調波の電力レベルがタイムスロットS
1ではP1 に、またタイムスロットS2 ではP2 にそれ
ぞれ制御される。
【0023】ここで、無変調波出力期間T0 中の所定時
点(ただし、十分にAPCが行われ、無変調波の電力レ
ベルが最適に制御されている時点)tSにおいて、サン
プル・ホールド部22が比較回路3の出力電圧をサンプ
リングし、以降、当該タイムスロット期間が終了するま
で保持、出力する。なお、このサンプリングパルスはC
PU12から与えられるタイムスロットのタイミングを
示す信号に基づき、サンプル・ホールド部22内部で生
成される。
【0024】上述のように、無変調波出力期間T0 の終
了後、すなわち変調波の出力期間には、可変増幅器1の
ゲインは無変調波出力期間T0 に制御されたゲインに固
定され、電力P1,P2, … を基準電力レベルと設定さ
れた送信信号が可変増幅器1から出力される。
【0025】従って、各タイムスロット内での電力の平
均レベルは常に電力P(P:一定値)に維持され、図2
(a), (b)に示されるように各タイムスロット毎で
の平均レベルの誤差は生じない。
【0026】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば上記実施例では、レベル可変部とし
て可変増幅器が用められているが、このレベル可変部
は、増幅率固定の増幅器とこの増幅器への入力レベルを
可変する可変減衰器とから構成し、可変減衰器の減衰率
を可変することにより増幅率を設定する構成にしても良
い。また上記実施例では、基準電圧の発生源に可変電源
が用いられ、基準電圧の可変をこの可変電圧を制御する
ことにより行っているが、例えば比較回路3が図11に
示された従来構成であれば、抵抗器R3を可変低抵抗器
としてこの可変抵抗器を制御するように構成する等の、
種々の変形が可能である。
【0027】さらに上記実施例では、変調方法として
「直交振幅変調」が用いられる無線通信システムに適用
される自動電力制御装置として説明されているが、他の
変調方法として「線形変調」を用いる無線通信システム
であれば適用が可能である。このほか、本発明の要旨を
逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0028】図3には、図1中のCPU12で起動され
る、制御ルーチンプログラムに関するフローチャートが
表わされている。この制御ルーチンプログラムは次の各
ステップにより構成されている。
【0029】(1) 送信データを(メモリすなわちR
AM内に)入力するステップ。(ステップ1) (2) 入力された送信データを(そのメモリ内で)バ
ースト変調用信号に変換するステップ。(ステップ2) (3) 当該信号がタイムスロットの先頭の信号である
か否かを判定するステップ。(ステップ3) (4) ステップ3の判定が肯定("YES" )の場合、高
速演算処理部へその信号を送出するステップ。(ステッ
プ4) (5) ステップ3の判定が否定("NO")の場合、変調
器へその信号を出力するステップ。(ステップ5) 以上、本発明によれば、送信装置から出力される変調波
を外部から指定された増幅率で増幅する例えば可変増幅
器などのレベル可変部と、このレベル可変部が出力する
変調波の電力レベルを検出する例えばレベル検出回路な
どのレベル検出部と、その送信装置に割り当てられたタ
イムスロット以外の期間に、次タイムスロット期間に送
信すべきディジタルデータに基づき、このディジタルデ
ータを線形変調して得られる変調波の平均電力を算出す
る例えば高速演算処理部などの演算部と、この演算部に
より算出された平均電力とその無変調波の電力レベルと
の差をその平均電力に加算した値の電力レベルとそのレ
ベル検出部で検出された電力レベルとを比較する比較部
とを備えている。
【0030】また、上記無変調波の送信期間に、比較部
の比較結果よりその比較部が比較する2つの電力レベル
が同一、すなわち一定にするようにレベル可変部の増幅
率を調整設定した後、変調波の送信期間にはその無変調
波の送信期間に設定された増幅率でレベル可変部を動作
させるように構成したことにより、変調方法に「直交振
幅変調」等の線形変調、「多元接続方式」にTDMAを
それぞれ用いた無線通信システムに適用された場合にお
いても、各タイムスロット毎の平均電力を常に一定値に
制御することができる自動電力制御装置を提供できる。
【0031】図4は、本発明の他の実施例に係わる自動
電力制御回路の構成を示すブロック図である。
【0032】送信されるべき送信信号(ベースバンド信
号)は、符号化器61により符号化されてCPU62へ
入力される。CPU62は送信データを一旦CPU62
内のメモリ領域に格納し、その送信データをTDMAに
適合したバースト変調用データに変換して、所定のタイ
ミングにより変換されたバースト変調用データを変調器
63に入力する。変調器63は入力されたデータに対し
て直交振幅変調を施し、変調されたデータに対して直交
振幅変調を施し、変調されたデータは電力増幅器64に
入力される。
【0033】電力増幅器64は、制御電圧発生回路65
から出力される制御電圧に従い、入力信号を増幅する。
電力増幅器64の出力信号は、検波回路66により検波
される。検波回路66による検波信号は、比較回路67
に入力される。
【0034】ROM68には、基地局からのレベル制御
信号を送信すべき送信信号に応じて補正するためのレベ
ル制御データが格納されている。このデータはD/A変
換回路69によりD(ディジタル)からA(アナログ)
に変換された後に、オペアンプ70を経由して比較回路
67に入力される。
【0035】比較回路67は、検波信号をレベル制御デ
ータと比較して、その比較結果の信号をサンプル・ホー
ルド回路71に出力する。このサンプル・ホールド回路
71はCPU62の制御の下で比較回路67からの出力
を保持して、所定のタイミングによりその出力信号を制
御電圧発生回路65に入力する。制御電圧発生回路65
は、サンプル・ホールド回路71の出力を電圧信号に変
換して電力増幅器64に入力する。
【0036】次に、ROM68に格納されるレベル制御
データを説明するために、TDMAによる送信動作につ
いて説明する。すなわち、所定の周波数の通信チャネル
を所定数、例えば3つのスロットに分割し、その内の1
つのスロットの期間にある1つの移動通信装置から基地
局装置への送信が行なわれる。これらの各スロットの始
めの部分には、異なる移動通信装置からの送信の衝突を
防止するためのガードタイム801および送信立上げの
ためのランプタイム802が設けられている。このラン
プタイム802の期間は、例えば、6ビット(すなわち
3シンボル)の信号を送信するに要する時間に相当す
る。このランプタイムの終了時点でそのスロットのため
の基準送信出力レベル(すなわち 送信データの値に依
存しない送信出力の基準レベル)が定まっていることが
望ましい。
【0037】そこで、本実施例では、図6中のシンボル
5からシンボル6の間に図4の構成を用いて自動電力制
御を行なう。すなわち、図4において、CPU62はバ
ースト変調用データを変調器63に送出する際に、図7
に示されるように、シンボル5からシンボル6のデータ
が送出される間のみ、サンプル・ホールド回路71を起
動させ、検波信号とレベル制御データとに基づく制御電
圧が電力増幅器64にお供給される。図7はランプタイ
ム802以降の変調器63の出力信号波形を表わしてい
る。ランプタイムの期間に出力が立ち上がり、それ以
後、送信データに従って変化する送信信号波形を表わし
ている。
【0038】このランプタイム期間の出力の立ち上がり
方は、送信データの内の始めの2つのシンボルの値を考
慮したうえで、自動電力制御、すなわち シンボル5と
シンボル6との間の自動電力制御を行なう。このため
に、ROM68には、図8に示されるようなレベル制御
ランクが格納される。横方向アドレスは、レベル制御値
(例えば 2進数の3ビットで表わすと、000 〜 111
の8レベル)に対応している。レベル制御情報の8レベ
ルの値は基地局から送信されてくる値であり、移動通信
装置の受信部72において受信される受信信号の中から
抽出される値である。縦方向のアドレスはスロットの最
初の2つのシンボルの送信データ(例えば2進数で表わ
すと、0000 〜 1111 の4ビット)から構成されてい
る。横方向アドレスと縦方向アドレスとが交差する領域
には、レベル制御データが格納されている。このレベル
制御データはシュミレーションに基づいて予め求められ
ているデータである。
【0039】図9は本実施例による送信動作を説明する
ためのフローチャートである。
【0040】まず最初に、自装置の送信スロットである
か否かが判定される(S101)。
【0041】自装置の送信スロットである場合はCPU
62は受信部72により抽出されたレベル制御値および
そのスロットにおいて送信されるべき最初の2つのシン
ボル(4ビット)の値に基づきレベル制御データをRO
M68から読み出す(S102)。なお、CPU62は、少
なくとも1スロット分の送信データを貯めた後に、順
次、先頭データから変調器63に入力するように構成さ
れているので、1スロット内の最初の2つのシンボルの
値が何であるかはそのシンボルの送信の前に検出可能で
ある。
【0042】読み出されたレベル制御データはD/A変
換回路69に入力され、アナログ信号に変換された後、
オペアンプ70を介して比較回路67に入力される。
【0043】次に、ガードタイムが経過したか否かが判
定される(S103)。ガードタイムが経過すると、送信出
力の立ち上げが開始される(S104)。
【0044】CPU62は、そのスロットの中の5番目
のシンボルを送信するタイミングが到来すると(S10
5)、サンプル・ホールド回路67のスイッチ73を閉
成する(S106)。この処理により電力増幅器64の出力
による帰還が電力増幅器64の増幅度にかかると共に、
タイムスロット中のその立ち上がり波形に大きく影響を
及ぼす最初の2つのシンボルの送信データにより補正さ
れたレベル制御情報に基づいて電力増幅器64の増幅度
が設定される。
【0045】次に、CPU62は6番目のシンボルを送
信するタイミングが到来すると(S107)、サンプルホー
ルド回路67のスイッチ73を開成する(S108)。この
処理により、電力増幅器64の増幅度は一定に保持され
る。以後、そのスロットの期間は送信データは、その保
持された増幅度により増幅されて送信される。
【0046】次のスロットについては、新たに自動電力
制御をそのスロットのランクタイムにおいて行なうこと
により、そのスロットの電力増幅器64の増幅度を設定
する。以降、同様に各スロット毎に電力増幅器64の増
幅度が設定される。
【0047】図10は、本発明の更なる他の実施例に係
わる自動電力制御回路の構成を表わすブロック図であ
る。ただし図4に図示された自動電力制御回路と同一な
構成要素には同一の符号が付されてある。図4の回路と
の差異なる部分は、電力増幅器64の前に可変減衰器7
1が付設されており、サンプルホールド回路67の出力
信号はこの可変減衰器71の減衰率を変化させる。した
がって、電力増幅器64への入力信号は検波回路66の
出力およびレベル制御データに応じて変化する。
【0048】
【発明の効果】以上、本発明によれば、各タイムスロッ
ト毎にそのスロット内の送信出力の基準電力が、そのス
ロット内で送信されるべきデータが送信される前に設定
されるので、送信データの値によって、その基準電力が
変動するようなことはない。また、基準電力はそのスロ
ット内で送信されるべきデータの値が、そのスロット内
での送信立ち上がりに及ぼす影響を考慮して設定される
ので、送信データによってスロット内での送信立ち上が
りが変動したとしても、その変動分は補償され、タイム
スロット毎に基準電力が変動するようなことはなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る自動電力制御装置2
0を含む送信機の回路構成を示す機能ブロック図、
【図2】 (a)は本発明の一実施例に係る自動電力制
御装置のTDMA信号の発生するタイムスロット期間を
示す図、(b)は図1中の可変増幅器1から出力される
送信信号の送信出力変化の一例を示す波形図、
【図3】 図1中のCPU12上で起動される制御ルー
チンプログラムに関するフローチャート、
【図4】 本発明の他の実施例に係わる自動電力制御回
路の構成を示すブロック図、
【図5】 タイムスロットS1の位置を表わすタイムチ
ャート、
【図6】 連続する複数のシンボル間に構成されるラン
プタイムを表わす図、
【図7】 ランプタイム802以降の変調器63の出力
信号波形を表わす送信信号波形図、
【図8】 ROMに格納されるレベル制御ランクテーブ
ル、
【図9】 本実施例による送信動作を説明するためのフ
ローチャート、
【図10】 本発明の更なる他の実施例に係わる自動電
力制御回路の構成を表わすブロック図、
【図11】 自動電力制御装置の従来技術を説明する構
成ブロック図、
【図12】 (a)および(b)は、自動電力制御装置
の従来技術を説明するタイムスロット期間を示す図、お
よび送信出力変化の波形図である。
【符号の説明】
1…可変増幅器、 2…レベル検
出回路、3…比較回路、4…可変電源、5…制御電圧発
生回路、 11…符号化器、12…CP
U、 13…変調器、20…自
動電力制御装置(APC装置)、21…高速演算処理
部、22…サンプル・ホールド部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/02 - 1/04 H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38 H04J 3/00 - 3/26 H04L 5/22 - 5/26 H03G 3/20 - 3/34

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタルデータを線形変調して時分割
    多元接続方式で、かつ各タイムスロットの先端部に所定
    期間の無変調波を付加して送信する送信装置の出力を所
    定レベルに制御する自動電力制御装置であって、前記送
    信装置から出力される変調波を外部から指定された増幅
    率で増幅するレベル可変手段と、前記レベル可変手段が
    出力する変調波の電力レベルを検出するレベル検出手段
    と、前記送信装置に割り当てられたタイムスロット以外
    の期間に、次のタイムスロット期間に送信すべきディジ
    タルデータに基づき、そのディジタルデータを線形変調
    して得られる変調波による前記無変調波の変動電力を算
    出する演算手段と、前記演算手段により算出された無変
    調波の電力レベルと当該タイムスロットの平均電力との
    差を前記平均電力に加算した値の電力レベルと前記レベ
    ル検出手段で検出された電力レベルとを比較する比較手
    段と、前記無変調波の送信期間に、前記比較手段の比較
    結果より前記比較手段が比較する2つの電力レベルが同
    一な等しいレベルになるように前記レベル可変手段の増
    幅率を調整した後、前記変調波の送信期間には前記無変
    調波の送信期間に設定された増幅率で前記レベル可変手
    段を動作させるレベル可変制御手段と、から構成されて
    いることを特徴とする自動電力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記レベル可変手段は、可変増幅器であ
    り、前記レベル検出手段は、レベル検出回路であり、前
    記演算手段は、高速演算処理回路であり、更に、所望の
    電圧に設定可能な可変電源を含み、前記高速演算処理回
    路は、算出した電力の平均レベルと所定の無変調波出力
    期間に出力する無変調波の電力のレベルとを比較し、両
    者の差分を送信信号の電力の所望の電力レベル値に加え
    た電力レベルに対応する電圧を基準電圧として前記可変
    電源に設定することを特徴とする、請求項1に記載の自
    動電力制御装置。
  3. 【請求項3】 自局に割り当てられているタイムスロッ
    ト期間において、そのタイムスロット先頭の無変調波を
    出力している期間には、前記可変増幅器、前記レベル検
    出回路、前記比較回路および前記制御電圧発生回路によ
    って設定された基準電圧に基づいての自動電力制御動作
    を行ない、前記可変増幅器から出力される無変調波の電
    力レベルが複数のタイムスロットにおいて各々のレベル
    にそれぞれ制御されることを特徴とする、請求項2に
    記載の自動電力制御装置。
  4. 【請求項4】 前記無変調波出力期間中の所定時点すな
    わち自動電力制御動作が行われ無変調波の電力レベルが
    最適に制御されている時点において、前記比較回路の出
    力電圧をサンプリングし、それ以降、当該タイムスロッ
    ト期間が終了するまでその値を保持し、前記制御電圧発
    生回路に出力するサンプル・ホールド部を更に含むこと
    を特徴とする、請求項3に記載の自動電力制御装置。
  5. 【請求項5】 送信しようとする送信データを符号化処
    理する符号化手段に接続され、上記符号化手段によって
    ディジタル符号化されたデータを入力ポートを経由して
    入力する中央演算処理装置に対して、出力ポートおよび
    変調器を経由して接続されていることを特徴とする、請
    求項1に記載の自動電力制御装置。
  6. 【請求項6】 前記中央演算処理装置によって起動され
    る制御ルーチンプログラムにより制御され、上記制御ル
    ーチンプログラムは、送信しようとする送信データをメ
    モリ内に入力するステップと、入力された送信データを
    そのメモリ内でバースト変調用信号に変換するステップ
    と、上記バースト変調用信号がタイムスロットの先頭の
    信号であるか否かを判定するステップと、上記判定ステ
    ップの判定が肯定の場合、そのデータを線形変調して得
    られる変調波による無変調波の変動電力を算出する高速
    演算処理部へ信号を送出するステップと、前記判定ステ
    ップの判定が否定の場合、自動電力制御装置に接続され
    ている前記変調器へその信号を出力するステップと、か
    ら構成されることを特徴とする、請求項5に記載の自動
    電力制御装置。
  7. 【請求項7】 送信データの値に応じて変調信号のレベ
    ルが変動する変調方式を使用して、送信されるべきデー
    タにより搬送波を変調し、この変調された搬送波を自装
    置に割り当てられたタイムスロットの期間にバースト送
    信する無線通信装置に用いられる自動電力制御装置であ
    って、 前記自装置に割り当てられたタイムスロットの期間に送
    信されるべき送信データに基づいて当該送信データの送
    出レベルを可変設定する処理を、当該タイムスロットの
    期間に至る前の非送信スロット期間において行うことを
    特徴とする自動電力制御装置。
  8. 【請求項8】 前記自装置に割り当てられたタイムスロ
    ットの期間に送信されるべき送信データのうち、最初の
    1シンボル又は2シンボルに基づいて、当該送信データ
    の送出レベルを可変設定することを特徴とする請求項7
    記載の自動電力制御装置。
  9. 【請求項9】 送信データの値に応じて変調信号のレベ
    ルが変動する変調方式を使用して、送信されるべきデー
    タにより搬送波を変調し、この変調された搬送波を自装
    置に割り当てられたタイムスロットの期間にバースト送
    信する無線通信装置において、 前記自装置に割り当てられたタイムスロットの期間に送
    信されるべき送信データに基づいて当該送信データの送
    出レベルを可変設定する処理を、当該タイムスロットの
    期間に至る前の非送信スロット期間において行う自動電
    力制御手段と、 前記自装置に割り当てられたタイムスロットの期間に、
    前記自動利得制御手段により設定された送出レベルに従
    い、前記送信データにより変調された搬送波の送信を行
    う送信手段とを具備したことを特徴とする無線通信装
    置。
  10. 【請求項10】 前記自動電力制御手段は、自装置に割
    り当てられたタイムスロットの期間に送信されるべき送
    信データのうち、最初の1シンボル又は2シンボルをも
    とに算出したレベル制御データを保持するための記憶手
    段と、前記送信手段の出力信号を検波するための検波手
    段と、前記記憶手段に保持された前記レベル制御データ
    と前記検波手段の検波出力信号とをレベル比較するため
    の比較手段とを備え、この比較手段の比較結果に基づい
    て前記送出レベルを可変設定することを特徴とする請求
    項9記載の無線通信装置。
  11. 【請求項11】 前記送信手段は、変調された搬送波を
    電力増幅するための増幅手段を備え、 前記自動電力制御手段は、自装置に割り当てられたタイ
    ムスロットの期間に送信されるべき送信データに基づい
    て、前記増幅手段の増幅度を可変設定することを特徴と
    する請求項9記載の無線通信装置。
  12. 【請求項12】 前記送信手段は、変調信号を電力増幅
    するための増幅手段、及びこの増幅手段の入力側に接続
    されて前記増幅手段への入力信号のレベルを調整するた
    めの減衰手段とを備え、 前記自動利得制御手段は、自装置に割り当てられたタイ
    ムスロットの期間に送信されるべき送信データに基づい
    て、前記減衰手段の減衰度を可変設定することを特徴と
    する請求項9記載の無線通信装置。
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