JP3126300B2 - 高圧放電ランプ - Google Patents

高圧放電ランプ

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JP3126300B2
JP3126300B2 JP24289895A JP24289895A JP3126300B2 JP 3126300 B2 JP3126300 B2 JP 3126300B2 JP 24289895 A JP24289895 A JP 24289895A JP 24289895 A JP24289895 A JP 24289895A JP 3126300 B2 JP3126300 B2 JP 3126300B2
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雅人 和田
章夫 田久保
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明 美井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧放電ランプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から高圧ナトリウムランプなどの高
圧放電ランプとしては、図6に示すように、常閉の熱応
動スイッチ19aと発熱抵抗体19bとの直列体からな
る始動器19と、常閉の熱応動スイッチ20との直列体
を発光管1と並列に接続して並列体を構成するととも
に、この並列体と並列に、発熱抵抗体21と熱応動スイ
ッチ22との直列体を接続し、発熱抵抗体21を常閉の
熱応動スイッチ20に近接して配置したものが知られて
いる(特開平7−105913号公報)。
【0003】このような構成とすることによって、発光
管1が何らかの理由で始動しない場合、発熱抵抗体21
と熱応動スイッチ22との直列体に電流が流れ続け、発
熱抵抗体21が発熱し、この発熱抵抗体21に近接して
配置した熱応動スイッチ20が発熱抵抗体21の熱で開
放してパルス電圧の発生を停止させることができる。
【0004】しかしながら、上記高圧放電ランプは、始
動器19そのものを恒久的に動作不能状態とするもので
はないため、高圧放電ランプへの電源電圧の印加を停止
すると、初期の状態に復帰し、電源を投入するごとにパ
ルス電圧の発生が一定期間繰り返される。さらに、この
高圧放電ランプでは、寿命末期などにおいて、発光管1
の封着部の気密性の低下によって、発光管1内の始動用
希ガスが、真空である外管9内に流出した場合、発光管
1内の希ガスの圧力が低下するとともに、外管9内での
希ガスによる対流と熱伝導により発光管1の温度が低下
するので、ランプ電圧が正常値より低下してしまう。そ
して、発光管1からの希ガスの流出が進行するにつれて
ランプ電圧はさらに低下する結果、ランプ電流が増加す
ることとなり、このランプ電流の増加は安定器10の過
度の温度上昇を招く。このような状態において、高圧放
電ランプを放置すると安定器10内の巻線の温度が異常
に上昇することによって安定器10の寿命が短縮したり
してしまうおそれがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するも
のとして、図7に示すように、常閉の熱応動スイッチ1
9aと発熱抵抗体19bとの直列体からなる始動器19
と、過電流が流れた時に始動器19の回路を遮断するた
めの遮断器23との直列体が発光管1と並列に接続され
ており、始動器19の遮断器23側の端子24が、対向
する電位の導電体25に近接して配置されたものが知ら
れている(特公平3−63177号公報)。
【0006】このような構成において、発光管1から始
動用の希ガスがリークして外管9内に流出すると、始動
器19の動作によって、安定器10にパルス電圧が発生
した時に、発光管1の放電が開始する前に始動器19の
端子24と、それに近接する対向電位の導電体25との
間に放電が起こり、その結果、遮断器23に安定器10
の短絡電流が流れて遮断器23が遮断され始動器19が
動作不能となり、以後高圧放電ランプは放電を開始しな
くなる。
【0007】しかしながら、このような構成において
は、発光管1の封着部の気密性低下により、希ガスが外
管内に流出する現象のうち、特に希ガスの流出直後であ
って、希ガスの圧力が極めて低い状態において、特に始
動器19として比較的低いパルス電圧しか得られないグ
ロースタータを用いた場合には、所定の個所で外管内放
電を確実に発生させることができないという問題があ
る。
【0008】本発明は、発光管が何らかの理由で始動不
能となった場合や、発光管封着部の気密性が低下して外
管内に始動用希ガスが流出した場合において、パルス電
圧の発生を確実にかつ恒久的に停止することのできる高
圧放電ランプを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の高圧放電ランプ
は、内部が真空である外管内に、両端に一対の電極を有
し、かつ内部に始動用希ガスを封入した発光管と、前記
発光管の電極間にパルス電圧を印加するための始動器と
を備えた高圧放電ランプであって、前記始動器がグロー
スタータと発熱抵抗体とからなり、前記発光管と並列
に、前記始動器と常閉の第1の熱応動スイッチと電流ヒ
ューズ素子との直列体を接続するとともに、前記始動器
と並列に常開の第2の熱応動スイッチを接続し、かつ、
前記始動器と並列に放電ギャップ手段を接続してなり、
前記第2の熱応動スイッチは前記発光管が始動しない場
合、前記始動器の前記発熱抵抗体の熱によって閉路し
て、前記電流ヒューズ素子を溶断し、前記放電ギャップ
手段は前記発光管から前記始動用希ガスが前記外管内に
流出した場合、前記放電ギャップ手段を介して前記電流
ヒューズ素子を溶断するように配置された構成を有す
る。
【0010】上記構成において、前記放電ギャップ手段
は、セラミック基盤上に一対の電極を設けたものである
ことが好ましい。
【0011】上記構成において、前記放電ギャップ手段
の一対の前記電極がセラミック基盤に設けられており、
かつ前記電極の一方が、前記始動器と直列に接続された
タングステンフィラメントからなることが好ましい。
【0012】上記構成において、前記放電ギャップ手段
の電極としてのタングステンフィラメントが前記電流ヒ
ューズ素子の機能を兼ねることが好ましい。
【0013】上記構成において、前記放電ギャップ手段
の少なくとも一方の前記電極が電子放射性物質を有する
ことが好ましい。
【0014】上記構成において、前記始動器の発熱抵抗
体が平板状であることが好ましい。上記構成において、
前記始動器の発熱抵抗体がセラミック被覆ヒータから
なることが好ましい。
【0015】上記構成において、前記始動器の発熱抵抗
体がセラミック被覆ヒータからなり、前記セラミック被
覆ヒータ、前記第2の熱応動スイッチ、前記電流ヒュー
ズ素子および前記放電ギャップ手段が一体化して設けら
れていることが好ましい。
【0016】上記構成において、前記第2の熱応動スイ
ッチが、前記発熱抵抗体に関して前記発光管と反対側に
配置されていることが好ましい。
【0017】
【作用】本発明の高圧放電ランプでは、高圧放電ランプ
に電源電圧を印加しても発光管が何らかの理由で始動し
ない場合、電流ヒューズ素子を溶断することによって高
圧放電ランプを恒久的に動作不能とするものである。す
なわち、高圧放電ランプに電源電圧を印加しても発光管
が何らかの理由で始動しない場合、点灯時の発光管の熱
で開路する第1の熱応動スイッチが発光管が点灯しない
ため閉路状態のままとなり、このためグロースタータの
接点が開閉を繰り返し安定器からパルス電圧が発生し続
けるので、始動器には発熱抵抗体により制限された電流
が断続的に流れ続け、その電流によって発熱抵抗体は自
己発熱して温度が上昇していく。そして、その発熱抵抗
体の熱を受けることによって閉路となるように配置され
ている常開の第2の熱応動スイッチが発熱抵抗体による
加熱を受け閉路温度に達してその接点が閉じると、安定
器の短絡電流が閉路した第2の熱応動スイッチを介して
電流ヒューズ素子に流れ、電流ヒューズ素子が溶断す
る。
【0018】また、発光管の封着部の気密性の低下など
で発光管の始動用希ガスが外管内に流出した場合、外管
内に流出した希ガスを通じて放電ギャップ間で放電が起
こり、安定器の短絡電流が放電ギャップ手段を経て電流
ヒューズ素子に流れ、電流ヒューズ素子が溶断する。
【0019】このように電流ヒューズ素子が溶断する
と、始動器にはもはや電流が流れ得ないので始動器は恒
久的に動作不能の状態となり、以後、電源を再投入して
もパルス電圧が発生することはない。
【0020】また、放電ギャップ手段が、セラミック基
盤上に一対の電極を設けたものであることによって、小
さなギャップ間隔を容易に得ることができるので、放電
を開始する外管内ガス圧の設定が容易になり、したがっ
て、発光管から希ガスが真空の外管内に流出し始めた比
較的初期の段階で放電ギャップの電極間で放電を確実に
起こすことができる。
【0021】また、放電ギャップ手段の一対の前記電極
がセラミック基盤に形成されており、かつ前記電極の一
方が、前記始動器と直列に接続されたタングステンフィ
ラメントからなることによって、始動器に流れる電流に
よってこのタングステンフィラメントが赤熱状態に加熱
されるので、発光管から希ガスが真空の外管内に流出し
始めた比較的初期の段階で放電ギャップの電極間で放電
を確実に起こすことができる。
【0022】また、放電ギャップ手段の電極としてのタ
ングステンフィラメントが前記電流ヒューズ素子の機能
を兼ねることによって、放電ギャップで放電が生じて安
定器の短絡電流がこのフィラメントに流れたときにこの
タングステンフィラメントが溶断し高圧放電ランプを始
動不能の状態とすることができ、また部品数も減少させ
ることができる。
【0023】また、放電ギャップ手段の少なくとも一方
の前記電極が電子放射性物質を有することによって、放
電ギャップでの放電開始を一層確実なものとすることが
できる。
【0024】また、始動器の発熱抵抗体が平板状である
ことによって、近接して配置している熱応動スイッチ
へ、発熱面積が大きいため確実に熱を伝えることができ
る。
【0025】また、始動器の発熱抵抗体がセラミック被
覆ヒータからなることによって、発熱抵抗体を小型にす
ることができ、ランプ点灯時の光放射を妨げないように
できる。
【0026】また、始動器の発熱抵抗体がセラミック被
覆ヒータからなり、セラミック被覆ヒータ、第2の熱応
動スイッチ、電流ヒューズ素子および放電ギャップ手段
が一体化して設けられていることによって、部品をまと
めることによってコンパクトにでき、これを用いた場
合、ランプ点灯時の光放射を妨げないようにできる。
【0027】また、第2の熱応動スイッチが、発熱抵抗
体に関して発光管と反対側に配置されていることによっ
て、高圧放電ランプの安定点灯中に発光管からの熱放射
を受けにくくなり、第1の熱応動スイッチが開路するよ
り前に第2の熱応動スイッチが開路するという現象に対
して余裕ある設計が可能となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0029】図1に示す本発明の第一の実施例である高
圧ナトリウムランプは、両端に一対の電極を有し、かつ
その内部にはナトリウムと水銀とともにキセノンなどの
始動用希ガスが封入された透光性アルミナセラミックな
どからなる発光管1を有している。発光管1は、始動器
2と常閉の第1の熱応動スイッチ3と電流ヒューズ素子
4との直列体と並列に接続されている。始動器2はグロ
ースタータ2aと、グロースタータ2aに流れる電流を
制限するための発熱抵抗体2bとの直列体で構成されて
いる。第1の熱応動スイッチ3は高圧放電ランプの安定
点灯中に発光管1からの放射熱によって開路して始動器
2への電流供給を遮断するためのものである。電流ヒュ
ーズ素子4は発熱抵抗体2bによって決まる電流値と比
較して著しく大きい電流が流れると瞬時に溶断してしま
うように構成されている。第2の熱応動スイッチ6は始
動器2と並列に接続されており、第2の熱応動スイッチ
6の一端は発光管1の一方の電極と始動器2との接続点
に、かつ第2の熱応動スイッチ6の他端は始動器2と電
流ヒューズ素子4との接続点にそれぞれ接続されてい
る。第2の熱応動スイッチ6は、発熱抵抗体2bに近接
して配置されており、高圧放電ランプの安定点灯中の外
管9内の温度では動作せずに常に開路状態となり、ま
た、発熱抵抗体2bの自己発熱によって加熱されて、高
圧放電ランプの安定点灯中の温度よりも高いある一定の
温度に達すると閉路状態となるように構成されている。
後述の一対の電極5a,5bを有する放電ギャップ5
は、始動器2と並列に接続されており、放電ギャップ5
は、その一方の電極5aを、発光管1の一端と始動器2
の一端との接続点に、かつ放電ギャップ5の他方の電極
5bは、始動器2の他端と電流ヒューズ素子4の一端と
の接続点にそれぞれ接続されている。
【0030】第1の熱応動スイッチ3は必ずしも図1に
示す位置に接続する必要はなく、始動器2と電流ヒュー
ズ素子4との間など適当な位置に接続してもよい。この
場合、始動器2と第1の熱応動スイッチ3の直列体と並
列に放電ギャップ5を接続してもよい。近接導体8は発
光管1の外表面に接触して配置されており、第3の熱応
動スイッチ7を介して発光管1の一方の電極に接続され
ている。第3の熱応動スイッチ7は高圧放電ランプの安
定点灯中に発光管1からの放射熱により開路して、近接
導体8に電位がかからないようにするためのものであ
る。9は外管で、その内部は高真空に維持されている。
また、10は安定器、11は交流電源をそれぞれ示す。
【0031】図2に示す放電ギャップ手段である放電ギ
ャップ5は、セラミック基盤上に一対の電極5a,5b
を設けたものであり、一対の電極5a,5bはそれぞれ
セラミック基盤上に焼き付けられている。なお、12,
13は放電ギャップ5の電極5a,5bの端子を示して
いる。
【0032】このように構成した高圧ナトリウムランプ
に安定器10を介して電源電圧を印加すると、始動器2
のグロースタータ2aが開閉動作を開始し安定器10の
端子間にパルス電圧が発生する。このパルス電圧によっ
て発光管1が放電を開始すると発光管電圧が低下するの
でグロースタータ2aは動作を停止し始動器2に流れる
電流も停止する。発光管1が正常に始動し安定点灯に移
行すると、発光管の放射熱で第1の熱応動スイッチ3は
開路するので始動器2と電流ヒューズ素子4と第1の熱
応動スイッチ3との直列体には電流は流れない。なお、
電源電圧を印加した時に始動器2に流れる電流は、安定
器10のインピーダンスと発熱抵抗体2bとの抵抗値に
よって決まり、電流ヒューズ素子4の溶断電流はそれよ
りも充分高く設定してあるので、この電流で電流ヒュー
ズ素子4が溶断することはない。また、発光管1が正常
に動作する状態においては、電源電圧を印加してから発
光管1の放電が開始しするまでの時間は長くても数秒間
であり、この期間中の発熱抵抗体2bによる加熱を受け
ても第2の熱応動スイッチ6は閉路温度には達しない。
【0033】万一、高圧放電ランプの寿命末期になって
発光管1の始動電圧が著しく上昇したり、外部からの機
械的衝撃により発光管1への電流供給線の一部が切断さ
れるなどで、発光管1が始動不能の状態になった場合に
は、当然、電源電圧を印加しても発光管1は放電を開始
しない。この場合、電源電圧を印加し続けることによっ
て、グロースタータ2aが開閉動作を続け、始動器2に
は断続的に電流が流れ続けることとなり、発熱抵抗体2
bは過度に発熱していくこととなる。発熱抵抗体2bに
よる加熱で第2の熱応動スイッチ6が閉路温度に達する
と、その接点が閉じて安定器10のインピーダンスのみ
で決まる大きな電流が第2の熱応動スイッチ6を介して
電流ヒューズ素子4に流れ込み、電流ヒューズ素子4が
溶断して、始動器2は恒久的に遮断された状態となる。
したがって、以後は高圧放電ランプに電源電圧を印加し
たまま放置しても、あるいは電源電圧の再投入を繰り返
してもパルス電圧が発生することはなく極めて安全な状
態になる。
【0034】さらに、高圧放電ランプの寿命末期などに
おいて発光管1の封着部の気密性の低下などにより発光
管1内の始動用希ガスが真空の外管9内に流出した場合
には、希ガスの存在のために、高圧放電ランプの始動時
にパルス電圧によって放電ギャップ5の電極5aと5b
の間で放電が起こり、安定器10の短絡電流が放電ギャ
ップ5を経て電流ヒューズ素子4に流れ電流ヒューズ素
子4が溶断してしまう。電流ヒューズ素子4が溶断して
しまうと始動器2にはもはや電流が流れ得ないので始動
器2は恒久的に動作不能の状態になり高圧放電ランプが
始動することはない。したがって、ランプ電圧が低い状
態で高圧放電ランプが動作してランプ電流の増加により
安定器10の温度が過度に上昇するというような現象が
防止できる。
【0035】図3に示す本発明の第二の実施例の始動器
内蔵形高圧ナトリウムランプは、放電ギャップ5の電極
の一方5bとしてタングステンフィラメントを用いたも
のである。このタングステンフィラメントは、始動器2
に直列に接続されて、始動器2に流れる電流によって赤
熱状態に加熱される。このように構成することにより、
発光管1の封着部の気密性の低下などで発光管1から始
動用希ガスが真空の外管9内に流出し始めた場合に比較
的初期の段階で放電ギャップ5の電極5aおよび5b間
で放電を確実に起こすことができる。
【0036】図4に示す本発明の第三の実施例の始動器
内蔵形高圧ナトリウムランプは、図3における放電ギャ
ップ5の一方の電極5bとしてのタングステンフィラメ
ントが電流ヒューズ素子4の機能を兼ねるように構成し
たものである。すなわち、放電ギャップ5で放電が生じ
安定器10の短絡電流が流れた時にタングステンフィラ
メントが溶断してしまうように構成したものである。
【0037】また、上記各実施例の構成のいずれの場合
においても、放電ギャップ5の少なくとも一方の電極に
金属酸化物などからなる電子放射性物質を塗布または含
有させることにより放電ギャップ5での放電開始を一層
確実なものにすることができる。
【0038】上記各実施例における発熱抵抗体2bとし
ては通常の炭素被膜抵抗器を用いればよい。また、発熱
抵抗体2bとして、図5に示すように、平板状のセラミ
ック被覆ヒータを用いてもよい。このセラミック被覆ヒ
ータの表面に、放電ギャップ5の電極5a,5b、第2
の熱応動スイッチ6、発熱抵抗体2bの端子14,1
5、第2の熱応動スイッチ6の一方の端子16、放電ギ
ャップ5の一方の電極5bとなるタングステンフィラメ
ントの一端を第1の熱応動スイッチ3に接続するための
端子17、およびユニット全体を高圧放電ランプの外管
9内の適切な位置に保持するための取付け用端子18が
それぞれ設けられている。
【0039】次に、図4に示す回路構成を有する220
Wの始動器内蔵形高圧ナトリウムランプについて説明す
る。
【0040】図4において、第2の熱応動スイッチ6と
しては湾曲定数が10.9×10-6/℃で、厚さ、幅お
よび長さが、それぞれ0.2mm、5mmおよび18m
mのバイメタル片を用い、接点間隔を5mmとし、実測
による閉路温度が約350℃のスイッチを構成した。第
2の熱応動スイッチ6は図5に示すように発熱抵抗体2
bすなわちセラミック被覆ヒータの面から3mm離れた
位置で、第2の熱応動スイッチ6のバイメタル片の面と
セラミック被覆ヒータの面とが互いにほぼ対向するよう
に取り付けられている。
【0041】このように構成された図5に示すユニット
を、外管9内において第2の熱応動スイッチ6などが、
平板状のセラミック被覆ヒータによって発光管1から遮
蔽される向きにして取り付けた。これは、高圧放電ラン
プの安定点灯中に発光管からの熱放射を受けにくくな
り、第1の熱応動スイッチが開路するより前に第2の熱
応動スイッチ6が開路するという現象に対して余裕ある
設計が可能となる。
【0042】第1の熱応動スイッチ3および第3の熱応
動スイッチ7は、開路温度をそれぞれ約150℃とし、
いずれも外管9の中でできるだけ発光管1に近く、かつ
始動器2からは離れた位置に取り付けた。
【0043】このような高圧ナトリウムランプを250
W高圧水銀灯用安定器を介して200Vの交流電源に接
続すると、先に述べた過程を経て発光管1が正常に始動
し安定点灯状態に移行した。正常に始動することを確認
した後、発光管が始動不能になった状態での高圧放電ラ
ンプの動作の実験を行うために、高圧放電ランプを消灯
して冷却後にレーザ光線を利用して外管9を破壊しない
ように外管9内で発光管1への電流供給線を切断し、発
光管1を始動不能の状態とした。この状態において電源
電圧を高圧放電ランプに印加すると、始動器2に電流が
流れ続けて発熱抵抗体2bとしてのセラミック被覆ヒー
タ2bの温度が急速に上昇し、数十秒後に第2の熱応動
スイッチ6が閉路して電流ヒューズ素子を兼ねるタング
ステンフィラメント5bが溶断し、この溶断によって始
動器2が遮断され、安定器からのパルス電圧の発生が停
止した。
【0044】次に、発光管1の封着部の気密性の低下、
すなわち発光管1から、始動用希ガスであるキセノンの
一部が外管9内に流出した状態での高圧放電ランプの動
作を確認するために、発光管1とともにキセノン封入圧
を種々に変えた疑似発光管を外管9内に備えた実験用の
高圧放電ランプを作成した。この高圧放電ランプの完成
後にこの疑似発光管の管壁に前述の方法によりレーザで
孔を開け、キセノンを外管9内に流出させた。この状態
で電源電圧を高圧放電ランプに印加すると、外管9内の
キセノン圧が計算により10Pa以上となるとき、発光
管1の放電が開始することなく放電ギャップ5で放電が
起こりタングステンフィラメント5bが溶断した。
【0045】なお、上記各実施例では高圧ナトリウムラ
ンプについて述べたが、発光管内に水銀、金属ハロゲン
化物とともにアルゴンなどの希ガスを封入したメタルハ
ライドランプにおいても同様の効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、万一、
放電灯の寿命末期に発光管の始動電圧が著しく上昇した
り、外部からの機械的衝撃で発光管への電流供給線の一
部が切断されるなどして発光管が始動不能の状態になっ
た場合のみならず、発光管封着部の気密性の低下などに
より発光管内の始動ガスが外管内に流出した場合にも、
始動器の動作を速やかにかつ確実に停止させ、恒久的に
パルス電圧の発生を停止することができ、始動器や点灯
回路配線の絶縁低下および安定器の異常温度上昇を防止
することのできる高圧放電ランプを提供することができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例である高圧放電ランプの
回路図
【図2】同じく放電ギャップを示す図
【図3】本発明の第二の実施例である高圧放電ランプの
回路図
【図4】本発明の第三の実施例である高圧放電ランプの
回路図
【図5】本発明の高圧放電ランプにおける部品のユニッ
トを示す図
【図6】従来の高圧放電ランプの回路図
【図7】従来の高圧放電ランプの回路図
【符号の説明】
1 発光管 2 始動器 2a グロースタータ 2b 発熱抵抗体 3 第1の熱応動スイッチ 4 電流ヒューズ素子 5 放電ギャップ 6 第2の熱応動スイッチ 7 第3の熱応動スイッチ 9 外管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 美井 明 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−84504(JP,A) 特開 昭59−86152(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/56

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が真空である外管内に、両端に一対
    の電極を有し、かつ内部に始動用希ガスを封入した発光
    管と、前記発光管の電極間にパルス電圧を印加するため
    の始動器とを備えた高圧放電ランプであって、前記始動
    器がグロースタータと発熱抵抗体とからなり、前記発光
    管と並列に、前記始動器と常閉の第1の熱応動スイッチ
    と電流ヒューズ素子との直列体を接続するとともに、前
    記始動器と並列に常開の第2の熱応動スイッチを接続
    し、かつ、前記始動器と並列に放電ギャップ手段を接続
    してなり、前記第2の熱応動スイッチは前記発光管が始
    動しない場合、前記始動器の前記発熱抵抗体の熱によっ
    て閉路して、前記電流ヒューズ素子を溶断し、前記放電
    ギャップ手段は前記発光管から前記始動用希ガスが前記
    外管内に流出した場合、前記放電ギャップ手段を介して
    前記電流ヒューズ素子を溶断するように配置されている
    ことを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記放電ギャップ手段は、セラミック基
    盤上に一対の電極を設けたものであることを特徴とする
    請求項1記載の高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記放電ギャップ手段の一対の前記電極
    がセラミック基盤に設けられており、かつ前記電極の一
    方が、前記始動器と直列に接続されたタングステンフィ
    ラメントからなることを特徴とする請求項1記載の高圧
    放電ランプ。
  4. 【請求項4】 前記放電ギャップ手段の電極としてのタ
    ングステンフィラメントが前記電流ヒューズ素子の機能
    を兼ねることを特徴とする請求項3記載の高圧放電ラン
  5. 【請求項5】 前記放電ギャップ手段の少なくとも一方
    の前記電極が電子放射性物質を有することを特徴とする
    請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の高圧放電ラ
    ンプ。
  6. 【請求項6】 前記始動器の発熱抵抗体が平板状である
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに
    記載の高圧放電ランプ。
  7. 【請求項7】 前記始動器の発熱抵抗体がセラミック被
    覆ヒータからなることを特徴とする請求項1ないし請求
    項6のいずれかに記載の高圧放電ランプ。
  8. 【請求項8】 前記始動器の発熱抵抗体がセラミック被
    覆ヒータからなり、前記セラミック被覆ヒータ、前記第
    2の熱応動スイッチ、前記電流ヒューズ素子および前記
    放電ギャップ手段が一体化して設けられていることを特
    徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の高
    圧放電ランプ。
  9. 【請求項9】 前記第2の熱応動スイッチが、前記発熱
    抵抗体に関して前記発光管と反対側に配置されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の高圧放電ランプ。
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