JP3125637B2 - 全自動洗濯機並びに全自動洗濯機の運転方法 - Google Patents

全自動洗濯機並びに全自動洗濯機の運転方法

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JP3125637B2
JP3125637B2 JP07210441A JP21044195A JP3125637B2 JP 3125637 B2 JP3125637 B2 JP 3125637B2 JP 07210441 A JP07210441 A JP 07210441A JP 21044195 A JP21044195 A JP 21044195A JP 3125637 B2 JP3125637 B2 JP 3125637B2
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史朗 大林
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宗一 福沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばYシャツの衿、
袖汚れや靴下、運動着の泥汚れ等の頑固な汚れをきれい
に洗う全自動洗濯機及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】洗濯に関する消費者の実態調査(第25
回被服整理学下記セミナー講演要旨集、平成4年日本家
政学会被服整理学部会主催)によれば、落ちにくくて困
っている汚れとして、白い靴下の汚れ、衿・袖の汚れが
1、2位にランクされている。このような汚れに対し、
洗濯機による洗濯の前に汚れ部位の部分洗い(手洗い、
ブラシ洗いなど)やつけ置き洗いなどの前洗いを行って
いる人が70%以上を占めている。すなわち、現状の洗
濯機では衿、袖、泥んこ汚れなどのような頑固な汚れを
十分に落とすことができず、消費者の洗濯機に対する大
きな不満点となっている。このような頑固汚れの洗濯物
の量は、家族構成によってまちまちであるが、1日当た
り平均1kg、最大でも約2kgと比較的少量である。
【0003】このような頑固汚れに対処した洗濯機とし
ては、例えば、特開平2−29295号公報に記載され
ているように、洗濯槽の底部からの水深が10cm以下
の低水位で回転翼を運転し、少量の衣類を洗濯する洗濯
機がある。この洗濯機によれば、洗濯水中での衣類の浮
遊が少なくなり、回転翼と衣類との接触頻度が増加する
ため、洗濯機の機械作用が増加し、洗浄力を向上させる
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−29295
号公報の洗濯機では、水位を10cm以下の値に設定す
るのみで、洗濯物の量に応じて最適な水位に制御する手
段は記載されていない。また、回転翼を正逆転させるサ
イクルに関しても記載されていないが、現在使用されて
いる全自動洗濯機では、モータに0.5〜1.5秒程度
通電し回転翼を回転させた後、同程度の通電休止時間
(この間回転翼は慣性で回転し、停止する)を置き、回
転方向を反転させるサイクルで運転している。一般に、
回転翼が回転方向を反転した直後には、回転翼と洗濯衣
類との相対速度が大きく、洗濯物には強い機械力が作用
する。
【0005】しかし、本発明のような少量の洗濯物の場
合には、洗濯物は回転翼の動きにすぐに追随し、回転翼
と洗濯物の相対速度が急激に小さくなる。そして、モー
タの通電時間の後半から通電休止時間にかけては、回転
翼と洗濯物はほとんど一緒に動いてしまい、洗濯物に有
効に作用する機械力が小さくなってしまうという問題が
あった。また、頑固汚れ用に強力洗いコースが用意され
ている洗濯機があるが、これはモータ通電時間を1〜
1.5秒程度に長くしている。しかし、通電時間が長い
ため、少量の洗濯物の場合は回転翼にはね飛ばされて、
回転翼から有効な機械力が得られないという問題があっ
た。
【0006】本発明は、上記問題を解決するもので、少
量の洗濯物に対し洗濯物の量に対応した極低水位にし回
転翼から洗濯物へ及ぼす機械力を増加して洗浄力を向上
することを目的とするものである
【0007】さらに詳細には、極低水位にし回転翼から
洗濯物へ及ぼす機械力を増加するとともに、洗濯物の入
れ代わりを促進し、むらなく洗浄力を向上することを第
の目的とする。
【0008】また、回転翼以外に洗濯物の動きを促進す
る手段を設け、洗浄力の向上を図ることを第の目的と
する。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】第の目的を達成するた
めに、洗濯兼脱水槽と、洗濯兼脱水槽の底部に設けられ
た回転翼と、回転翼を正転及び反転させるモータと、給
水の実行及び停止を指示する制御部とを備え、複数の洗
濯コースを選択する機能を有するもので、洗濯コースと
して極低水位による洗濯に相当するコースを選択するス
イッチがあり、制御部は、極低水位相当のコースが選択
されると、回転翼の1反転サイクル当たりの通電時間の
比を他のコースが選択されたときよりも大きくするよう
に制御するコンピュータを備える全自動洗濯機とする。
【0017】そして好ましくは、制御部は、1反転サイ
クル当たりの通電時間の比を0.6以上1.0未満に制
御するコンピュータを備える。尚、1反転サイクル当た
りの通電時間の比とは、1反転サイクルの周期をTとし
たとき(通電時間/T)で表せるデューティ比のことで
ある。
【0018】
【0019】
【0020】第の目的を達成するために、外枠と、外
枠に吊り棒で懸垂された外槽と、外槽の内側に設置され
た洗濯兼脱水槽と、洗濯兼脱水槽の底部に設けられた回
転翼と、回転翼を正転及び反転回転させるモータと、給
水の実行及び停止を指示する制御部とを備え、複数の洗
濯コースを選択する機能を有するもので、洗濯コースと
して極低水位による洗濯に相当するコースを選択するス
イッチがあり、制御部は、極低水位に相当するコースが
選択されると、回転翼の反転サイクルを、吊り棒,外
槽,洗濯兼脱水槽,洗濯物,洗濯水で構成される振動系
の1次の固有振動の周期に応じて制御するコンピュータ
を備える全自動洗濯機とする。
【0021】
【0022】そして好ましくは、制御部は、回転翼の反
転サイクルを前記1次の固有振動の周期とずらすように
制御するコンピュータを備える。
【0023】或いは、制御部は、回転翼の反転サイクル
を前記1次の固有振動の周期の0.5倍以上2.0倍以
下に制御するコンピュータを備える。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】尚、浴比とは次の式で表す洗濯物1kg当
たりの洗濯水の量のことである。洗濯水の量は、洗剤を
含んだ洗濯水の量である。
【0028】
【数1】
【0029】
【作用】極低水位とすることにより、洗濯物は洗濯水に
浮くことがなく常時回転翼と接触する。更に、極低水位
での洗濯時には1反転サイクル当たりの通電時間の比を
大きくすることにより、洗浄むらを少なくできる。
【0030】また、回転翼の反転サイクルを、吊り棒,
外槽,洗濯兼脱水槽,洗濯物,洗濯水で構成される振動
系の1次の固有振動の周期に応じて制御して、回転翼の
反転サイクルを洗濯物や洗濯槽等の固有振動の周期と近
くすることにより、洗濯物の入れ替わりを促進すること
ができる。
【0031】また、回転翼の反転サイクルを洗濯物や洗
濯槽等の固有振動の周期と異ならせることで、洗濯機全
体の振動を小さくすることができる。
【0032】
【0033】
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照し説明す
る。
【0035】図1は第1の実施例を示す縦断側面図であ
る。◆外装は、外枠1とその上縁部に開閉自在に取付け
られた蓋2等により構成される。水受け槽である外槽3
は、外枠1の上部四隅から緩衝部材4aを介して吊り棒
4bで外枠1内に吊り下げ状態に支持され、洗い行程で
の洗い水及び濯ぎ行程での濯ぎ水(以下、洗濯水と呼
ぶ)8を収容する。◆外槽3の内側に設置された洗濯兼
脱水槽(以下、洗濯槽と呼ぶ)5の底面中央部には回転
翼6が設けられており、上縁部にはバランサ16が搭載
されている。洗濯槽5の底壁部外面には洗濯槽5と伝動
装置12からの回転を脱水時につなぐためのハブ7が接
合されている。洗濯槽5には洗濯物9が収容される。
【0036】外槽3の底壁外側に設置される駆動部ベー
ス10に取り付けられた駆動モータ11は、歯車減速機
構とクラッチ機構を組み合わせた伝動装置12とベルト
13によって連結される。伝動装置12の出力軸は外槽
3の底壁を水密状態に貫通して外槽3内に突出し、回転
翼6及びハブ7と結合されている。伝動装置12は、洗
い行程及び濯ぎ行程では回転翼6を正逆回転させ、脱水
行程ではハブ7に接合された洗濯槽5を700〜110
0rpmで高速回転させる。
【0037】外枠1の上部内側には、給水バルブ18、
制御装置19がある。制御装置19には水位や洗濯時
間、洗濯コースなどを選ぶ図2のようなスイッチを備え
る操作パネル40が設けられており、洗濯コースの中に
極低水位で洗濯する少量頑固汚れ専用コースを有してい
る。外槽3の底壁に形成した排水口3aは排水バルブ1
4を介して排水ホース15に接続して排水系を構成す
る。また、外槽3の外壁下方には水位センサ17が取り
付けられており、洗濯水8の水位を検出する。
【0038】以上のように構成された全自動洗濯機にお
いて、少量(〜2kg)の頑固汚れの洗濯物を洗濯する
場合の説明をする。◆頑固汚れ(衿袖汚れ、泥んこ汚れ
など)の洗濯物9を洗濯槽5の中に投入し、コース選択
スイッチ40aにより頑固汚れコースを選び、スタート
スイッチ40bを押すと、まず洗濯物9の量を検出す
る。
【0039】本実施例では、洗濯物9の量を検出方法と
して、図3に示すように回転翼6を回転・休止させた場
合に、回転翼6が慣性で回転を続ける時間が洗濯物の量
が多いほど短くなることを利用した方法を用いている。
図4に示すように、制御装置19からモータ11へ通電
してベルト13,伝導装置12を介して回転翼6を回転
させる。そして、モータ11への通電を休止すると、回
転翼6は洗濯物9の抵抗を受け回転数が減少しやがて停
止するが、ある時間は慣性で回転を続ける。モータ11
が慣性で回転を続けている間、モータ11からは図中
(A)に示すような逆起電圧が発生する。この逆起電圧
を制御装置19内に設けられた変換回路19aで(B)
に示すようなパルス信号に変換し、パルス数を制御装置
19でカウントする。洗濯物9の量が多くなればなるほ
どパルス数は少なくなる。このパルス数と洗濯物の量と
の関係をあらかじめ測定しておいたデータを制御装置1
9に記憶させておき、洗濯物9の量を測定する。このよ
うにして、洗濯物9の量を検出することができる。尚、
この動作を複数回繰り返すことにより、検出精度を向上
させることができる。
【0040】また、その他にも洗濯物の量の検出方法と
して、洗濯物の質量を吊り棒4bに取り付けた荷重セン
サで直接測定する方法等がある。
【0041】その後、検出した洗濯物9の量に適した洗
剤の量を表示するなどして、洗剤の投入を促すととも
に、制御装置19から、給水バルブ駆動マグネット18
aに通電し、給水バルブ18を開き給水を開始する。洗
剤は、あらかじめ洗濯物9と同時に投入する構成にして
も構わない。外槽3内の水位が上昇すると、外槽3底部
と連通した水位センサ17の内部空間17aにも水が入
っていき、内部空間17aの圧力が上昇する。この圧力
を圧力計17bで検出する。検出した値は制御装置19
に入力される。そして、洗濯物9の量に応じて、概略洗
濯物が半分程度水に浸かるような極低水位Hとなった時
点で、制御装置19は、給水バルブ駆動マグネット18
aへの通電を停止し、給水バルブ18aを閉じて、給水
を停止する。
【0042】このような極低水位では、洗濯物9は洗濯
水8中に浮遊することはなく、洗濯物9は常に回転翼6
と接触した状態を保てる。
【0043】概略洗濯物が半分程度水に浸かるような極
低水位Hとは、本明細書中では次の式で表される浴比が
7〜10の範囲で、最低が25mmの水位のことを言
う。尚水位とは、洗濯槽5の底面からの洗濯水8の高さ
である。
【0044】
【数2】
【0045】洗濯水の量とは、洗剤も含む量である。こ
の浴比の望ましい値は8程度である。この浴比を満たす
ような、洗濯物の量と極低水位Hとの関係を図5に示
す。実線が浴比が8のときの水位である。そして、望ま
しい極低水位Hは、水位が25mm以上で一点鎖線同士
に挟まれる範囲である。何故かというと、水位が25m
mよりも低くなってしまうと回転翼が水面上にでるなど
して、洗濯物がうまく動かなくなってしまい、洗浄率が
低下してしまう。浴比が7〜10の範囲であり、望まし
い値は8の理由は後述する。
【0046】この水位は、浴比を一定値に決めておき、
洗濯物9の量に応じて変化させても良いし、また図5の
1点鎖線内を満たすように何段階かの水位をあらかじめ
決めておき、洗濯物9の量に応じてその中から選択して
も良い。
【0047】給水が終了すると洗濯工程に入る。洗濯工
程に入るとモータ11は右回転・休止・左回転・休止を
繰り返すよう制御装置19によって制御される。モータ
回転はベルト13、伝動機構12を介して回転翼6に伝
えられる。従って、モータ11の回転に応じて回転翼6
が回転し、洗濯物9と洗濯水8,洗剤が攪拌され、洗濯
物9が洗浄される。
【0048】次に制御装置19のモータ11の制御を図
6により説明する。制御装置19は回転翼6が右方向に
回転するようにモータ11へ時間T1秒通電し、時間t
1秒通電休止し、続いて回転翼6が左方向へ回転するよ
う時間T1秒モータ11へ通電し、時間t1秒通電を停
止する。これを1サイクルとし上記動作を繰り返す。こ
の時、1サイクル(周期T)中におけるモータ11への
通電時間(T1×2)の割合(=(T1×2)/T、或
いはT1/(T1+t1)、以下デューティ比と呼ぶ)
は本明細書中特にことわりの無い場合は0.83(通電
時間T1=0.5秒、通電休止時間t1=0.1秒)と
なっている。周期Tは、洗濯槽5の大きさ、回転翼6の
回転速度や洗濯物の量、布質などにより適した値があ
り、一概には決定できない。
【0049】次に、洗濯物の量に対する水位、通電時間
T1に関する実験結果を示し、水位、通電時間(周期)
の最適値について述べる。実験に使用した洗濯機は、洗
濯槽5の内径が約450mm,回転翼6の直径が340
mmのもので、定格洗濯容量は6kgである。実験条件
は、洗濯時間5分、水温20℃で、洗剤は市販の無リン
粉末洗剤を使用し、洗剤濃度はメーカ指定の濃度(0.
083wt%)とした。また、洗浄性能の評価には、Y
シャツなら襟,袖、靴下ならつま先等洗濯物の所定の位
置に取り付けたJIS規定の人工汚染布を使用した。
尚、洗浄率は次の式で表される。また、反射率は、JI
Sで規定された反射率計を使用して測定する。
【0050】
【数3】
【0051】図7は、洗濯物の量が1kgの場合の水位
Hと洗浄率(平均)の関係を示す実験結果の一例であ
る。図から洗浄率が最大となるような最適水位が存在す
ることがわかる。図によると、水位が50mmのときに
洗浄率が最も高くなっている。この水位を浴比に置き換
えると(0.45/2)2×π×0.05×103=7.
95となる。よって先にも述べた通り浴比の望ましい値
は8となる。表1は、洗濯物が2kgまでの範囲におけ
る洗濯物の量とそれに適した水位の関係をまとめたもの
である。
【0052】
【表1】
【0053】図に示すとおり、水位が50mmよりも低
くなると、急激に洗浄率が低下する。一方50mmより
高くなると徐々に洗浄率は低下する。図示はしないが、
実験の結果浴比で表すと、浴比が7より小さくなるよう
な水位であると、布がうまく動かなくなるために、急激
に洗浄率が低下することがわかった。更に後述するばら
つきが非常に大きくなってしまうということもわかっ
た。また、浴比が大きくなると、洗濯物と回転翼との接
触が低下し、機械力が小さくなるために洗浄率が低下し
ていくことがわかった。そして浴比が10よりも大き
く、特に15よりも大きくなるような水位で洗濯するこ
とは、洗浄率から考慮すると水の無駄使いにすぎないこ
とがわかった。それ故、浴比は、7〜15好ましくは7
〜10の範囲として、洗濯をすることが望ましいという
ことがわかった。
【0054】次に、洗濯物の量を1kg,洗濯時間5分
とし、表2に示す条件でデューティ比を変化させて、洗
浄率とばらつきを比較する実験を行った。実験を多く繰
り返すと洗浄率は正規分布を示すので、ばらつきは次の
式で表す標準偏差で表すことができる。
【0055】
【表2】
【0056】
【数4】
【0057】式中nは、測定データ数であり、xは、先
に述べた洗浄率(%)である。ばらつきが、小さいとい
うことは、洗濯物が全体的に均一に洗浄できていること
を示す。標準偏差を3倍した値の中に全体の99%以上
が収まるので、洗浄むらを10%程度以下にするには、
ばらつきを4弱に抑えなければならない。例えば平均洗
浄率が40%だとすると、ばらつきを4にすると全体の
99%以上の洗濯物の洗浄率が28〜52%の範囲に入
る。
【0058】実験の結果、図示はしないが実施例,比較
例ともにデューティ比が大きくなるに従い洗浄率は高く
なった。しかし、比較例ではばらつきはデューティ比が
0.6を越えると著しく大きくなるが、実施例のように
浴比を小さくし極低水位として洗濯すると、デューティ
比が0.6を越えてもこのばらつきを4以下に留めるこ
とができる。
【0059】このことから、水位との関係においてデュ
ーティ比を0.6以上にすると洗浄のばらつきを抑える
ことに有効であることがわかる。
【0060】図8は、同一デューティ比(0.83)に
おける通電時間T1と洗浄率の関係を示す実験結果の一
例である。水位は、洗濯物が1kgの場合は50mm、
2kgの場合は100mmである。通電時間T1が短す
ぎると洗浄率が急激に低下し、通電時間が長すぎても洗
浄率が若干低下するため、最適な通電時間があることが
わかる。また、最適な通電時間は洗濯物の量によって異
なる。本実験では最適な通電時間T1は、洗濯物が1k
gの場合は0.5〜0.6秒程度、2kgの場合は1秒
程度が良かった。
【0061】通電時間T1が短すぎると洗浄率が急激に
低下する理由は次の通りである。図9はモータ11への
通電状態と実際の回転翼の回転数を示したものである。
回転方向を左回転から右回転に反転する場合について説
明する。通電休止時間t1から回転翼が右回転するよう
通電を開始した直後(回転翼の反転時)は、回転翼は慣
性力のために瞬時に反転することができず、左回転を続
けながら回転数が急激に低下する。そして、時間Ti秒
の後、回転が停止し回転方向が反転し、回転数が上昇す
る。通電時間T1が短くなると、回転翼の回転時間Tp
が短くなり、回転翼の回転角度が小さく、かつ定格回転
数で回転する時間も短くなる。従って、(B)で示すよ
うに通電時間T1が短すぎると回転翼が定格回転数にな
る前に回転方向が反転するようになり、回転翼はわずか
しか回転しないため、洗濯物へ与える機械力が低下し、
洗浄率が低下するのである。本実験で使用した洗濯機の
場合、デューティ比0.83では通電時間T1は最低で
も0.5秒必要であったが、これは、回転翼が定格回転
数に達するのに必要な時間Tuと概略一致した。すなわ
ち、通電時間T1の最小値は、回転翼が定格回転数に達
するのに必要な時間Tu以上に設定する必要がある。
【0062】一方、通電時間T1が長いと、洗濯物9は
回転翼6と一緒に回転しはじめ、回転翼6と洗濯物9と
の相対速度が小さくなり機械力が低下するため、洗浄率
は低下傾向を示すが、通電時間が短すぎる場合に比べ通
電時間の影響は少ない。しかし、通電時間が長くなると
洗濯物が一ヶ所に固まりやすく、洗濯終了時にアンバラ
ンスとなり、脱水起動が不能となる恐れが大きい。この
ため、通電時間T1は、最長でも回転翼が定格回転数に
達するのに必要な時間Tuの概略2倍程度にすることが
好ましい。
【0063】本実施例のように、洗濯物9が概略半分程
度水に浸かるような極低水位にすることにより、洗濯物
9は洗濯水8に浮くことがなく常時回転翼6と接触す
る。そして、モータ11への通電時間をTuから2×T
uの範囲となるように回転翼6を運転することにより、
回転翼6の上部に載った洗濯物9は摩擦により回転翼6
の回転方向に引きずられて、回転翼6とともに回転しよ
うとするが、回転翼6は定格回転数に達するとすぐに回
転方向を反転するため、洗濯物9はほとんど回転翼9の
回転に追随できず、洗濯物9と回転翼6の相対速度が大
きい状態に保たれたまま洗濯が進行する。このため、回
転翼6は洗濯物9に機械作用(摩擦、衝撃、屈伸など)
を有効に及ぼすことができ、洗濯性能が向上し、頑固汚
れが良く洗えるようになる。
【0064】図10は、第2の実施例を示しており、洗
濯行程中の制御装置19によるモータ11の制御状態
(通電時間、通電休止時間)を表している。全自動洗濯
機自体は第1の実施例と全く同一であるので説明は省略
する。
【0065】本実施例の特徴は、通電時間が長い第1の
反転サイクルと通電時間が短い第2の反転サイクルを組
み合わせたことにある。制御装置19は回転翼6が右方
向に回転するようにモータ11へ時間T1秒通電し、時
間t1秒通電休止し、続いて回転翼6が左方向へ回転す
るよう時間T1秒モータ11へ通電し、時間t1秒通電
を休止する。そして上記動作をN1回繰り返して第1の
反転サイクルとする。次に、回転翼6が右方向と左方向
に交互に回転するようにモータ11へ時間T2秒(T1
>T2)通電し、時間t2秒(t1≧t2)通電休止す
る。この動作をN2回繰り返して第2の反転サイクルと
する。そして、第1の反転サイクルと第2の反転サイク
ルを繰り返す。
【0066】ここで、デューティ比(T1/(T1+t
1),T2/(T2+t2))は第1の実施例と同様
0.83である。また、第1の反転サイクルの通電時間
T1は、回転翼6が定格回転数に達するのに必要な時間
からその2倍程度の時間に、第2の反転サイクルの通電
時間T2は、回転翼6が定格回転数に達するのに必要な
時間程度に設定すればよい。具体的には、第1の実施例
で述べた実験で使用した洗濯機で洗濯物1kgを洗う場
合は、T1を1.0秒、T2を0.5秒とする。また、
第1の反転サイクル回数N1と第2の反転サイクル回数
N2は、第1の反転サイクルの時間(2(T1+t1)
×N1)に対し第2の反転サイクルの時間(2(T2+
t2)×N2)が2〜3倍になるように設定するのがよ
い。すなわち、第1の反転サイクルを5秒とすれば第2
の反転サイクルは10秒〜15秒とすればよい。
【0067】洗濯槽5に洗濯物9を投入後、洗濯水8が
給水された直後は、洗濯水8は洗濯物9が半分程度水に
浸かる量しかないため、洗濯物9全体が濡れた状態には
なっていない。ここで上記で説明した反転周期で回転翼
6を回転させると、第1の反転サイクル時にはモータ1
1の通電時間T1が比較的長いため、洗濯物9は回転翼
6につられ回転翼6の回転速度に近い速度まで速度が増
した状態で、短い通電休止時間t1の後回転翼6は回転
方向を反転する。反転時に洗濯物9は慣性で回転を続け
ようとするが、回転翼6は反対方向に回転を始めてお
り、洗濯物9は上下が入れ替わるように大きく動くため
洗濯物9全体が短時間で洗濯水8に濡れる。この反転サ
イクルをN1回繰り返した後、第2の反転サイクルに移
る。第2の反転サイクルは第1の実施例で述べた反転周
期と同様であるので、洗濯物の動きは少なく回転翼6と
洗濯物9の相対速度が大きい状態となり、回転翼6が洗
濯物9へ及ぼす機械作用が大きく洗浄力が大きい。この
第2の反転サイクルが終了すると再び第1の反転サイク
ルへ戻り、洗濯物9の入れ代わりを促進し、洗濯物9と
回転翼6との接触部位を入れ替える。そして第2の反転
サイクルへ移り、洗濯物9の別の部分を洗浄する。従っ
て、上記動作を繰り返すことにより洗濯物9を高い洗浄
力でむらなく洗うことができる。
【0068】本実施例によれば、洗濯開始直後は洗濯物
の動きが大きい第1の反転サイクルで洗濯物全体をいち
早く洗濯水に浸すことができる。さらに洗濯中において
は、高い洗浄力がある第2の反転サイクルをメインに、
布を入れ替える第1の反転サイクルを時々行うことによ
り、洗濯物全体を均一に洗うことが可能となる。
【0069】図11は、第3の実施例を示しており、洗
濯工程中の制御装置19によるモータ11の制御状態
(通電時間、通電休止時間)を表している。全自動洗濯
機自体は第1の実施例と全く同一であるので説明は省略
する。
【0070】本実施例の特徴は、通電時間が長い第1の
反転サイクルと通電時間が短い第2の反転サイクルを組
み合わせ、第1の反転サイクルの通電時間を右回転時と
左回転時で異なるようにしたことにある。すなわち、第
2の実施例とは第1の反転サイクルが異なるだけであ
る。制御装置19は回転翼6が右方向に回転するように
モータ11へ時間TR1秒通電し、時間t1秒通電休止
し、続いて回転翼6が左方向へ回転するよう時間TL1
秒モータ11へ通電し、時間t1秒通電を休止する。上
記動作をN1回繰り返して第1の反転サイクルとする。
【0071】通電時間TR1とTL1はどちらが長くて
もかまわないが、ここではTR1>TL1として説明す
る。次に、第2の実施例と同様の第2の反転サイクルを
N2回繰り返す。そして、第1の反転サイクルと第2の
反転サイクルを繰り返す。第1の反転サイクルの通電時
間TR1は回転翼6が定格回転数に達するのに必要な時
間の2倍程度、TL1は回転翼が定格回転数に達するの
に必要な時間程度に設定する。また、第2の反転サイク
ルは第2の実施例と同様である。尚、デューティ比
((TR1+TL1)/(TR1+TL1+2t1)、
T2/(T2+t2))や第1の反転サイクルの回数N
1と第2の反転サイクルの回数N2は、第2の実施例と
同様に設定すればよい。
【0072】第1の反転サイクルにおける回転翼6と洗
濯物9の状態を図12に示す模擬図で説明する。(A)
の状態から回転翼6が右回転を開始すると、回転翼6と
洗濯物9との摩擦力により洗濯物9の端部9aは回転翼
6と洗濯物9の間に引き込まれながら回転翼6に洗濯物
9全体が追随を始める(B)。ここで回転翼の回転が左
方向に反転すると、洗濯物9の引き込まれていた端部9
aは押し出され、もう一方の端部9bが回転翼6と洗濯
物9の間に引きずり込まれる。しかし、左方向回転時の
モータ11の通電時間は短かく回転翼6は少ししか回転
しないため、9a部は完全に押し出されず、9bが引き
込まれる量も少ない(C)。再度回転翼6が右回転を始
めると、洗濯物9の端部9aは(B)の時よりも余計に
回転翼6と洗濯物9の間に引き込まれる(D)。従っ
て、この運転サイクルを繰り返すことにより、洗濯物9
は左方向に自転するように効率良く動き、洗濯物9の他
の部分が容易に回転翼6と接触するようになる。第2の
反転サイクルについては第2の実施例と同様であるた
め、説明を省略する。
【0073】本実施例によれば、第1の反転サイクルに
おける右回転と左回転を非対称にすることにより、洗濯
物の入れ替えを効率良く行える。従って、洗濯時間が同
一とすれば、右回転と左回転が対称な第2の実施例に比
べ、少ない繰り返し数で洗濯物を入れ代えることがで
き、高い洗浄力がある第2の反転サイクルの繰り返し数
を増やすことが可能となり、洗浄性能を更に高めること
ができる。
【0074】図13は、第4の実施例を説明するための
模擬縦断側面図である。◆外槽3と洗濯槽5は、脱水時
に洗濯槽5が安定に高速回転できるよう、吊り棒4bと
緩衝部材4aで弾性的に支持されている。すなわち、質
量m(外槽3、洗濯槽5)とばねk、減衰c(吊り棒4
b、緩衝部材4a)を有する振動系を形成しているた
め、固有振動数が存在する。洗濯時には、質量mとして
洗濯水8、洗濯物9が加えられる。
【0075】実際の洗濯においては、洗濯水8と洗濯物
9の量は一定ではないため、振動系の1次の固有振動数
も変化する。そこで、図14を用いて1次の固有振動数
を検出する手段について説明する。洗濯を開始すると、
制御装置19はモータ11が反転周期の初期値Tで反転
を繰り返すように制御する。この周期で数サイクル繰り
返す間、水位センサ17の出力は図中(A)に示すよう
に変化する。この水位センサ17の出力信号を制御装置
19に入力し、出力信号の最大値と最小値との差を振幅
Aとして制御装置19内に記憶する。次に、反転周期を
Tより短いT1とし、同様にして振幅A1を記憶する。
そして、振幅Aと振幅A1を比較し、A<A1であれば
更に反転周期を短くする。逆にA>A1であれば反転周
期をTよりも長くする。
【0076】各振幅を記憶しつつこの動作を繰り返すこ
とにより、反転周期を短くしても、長くしても水位セン
サ17の出力振幅が小さくなる、つまり最も振幅が大き
きなるような反転周期T’を見出すことができる。この
周期T’が1次の固有振動数の周期となる。
【0077】1次の固有振動数で外槽3と洗濯槽5が前
後左右に振動している場合、洗濯水8も大きく振動し水
位が上下すると考えられる。すなわち、洗濯水8の水位
を捉えることにより外槽3と洗濯槽5の振れ具合を間接
的に観察可能である。図15は、洗濯時の水位センサ1
7の出力の測定結果の一例を表している。(A)は1次
の固有振動数に相当する反転周期の場合、(B)は1次
の固有振動数とは異なる反転周期の場合である。図から
明らかなように、1次の固有振動数に相当する反転周期
で回転翼6を運転することにより水位センサ17の出力
信号の振幅が最大となる。
【0078】回転翼6が周期T’に近い値で反転回転す
ることにより上記振動系が加振され、振動系が共振する
ことになるため、外槽3と洗濯槽5は大きく左右前後に
振動し、洗濯物9は洗濯槽5内で大きく揺すられる。従
って、洗濯物9の動きが促進され、洗浄力の向上が図れ
る。更に、共振を利用するため、加えるエネルギを小さ
く抑えることができるという効果もある。このような効
果を得るためには、洗濯時に回転翼6の反転周期Tが上
記振動系の1次の固有振動数の周期の半分からほぼ倍の
範囲となるよう制御装置19でモータ11を制御する必
要がある。
【0079】また、逆に反転周期を固有振動数とを全く
異るように制御をして、外槽3と洗濯槽5の振動を小さ
くし、洗濯機全体の振動を抑えることも可能である。◆
このように、固有振動数の周期によってモータ11によ
る回転翼6の反転周期を制御するためには、洗濯時に水
位センサ17の出力信号を制御装置11へフィードバッ
クすればよい。◆尚、反転周期におけるデューティ比
は、共振させる観点からはどのような値でもかまわない
が、洗浄力向上とばらつきの観点からは第1の実施例で
述べたように0.6以上とすることが望ましい。
【0080】図16は、第5の実施例を示す縦断側面図
である。第1の実施例と同一の部品(部分)には同一の
符号を付し、重複する説明は省略する。◆本実施例の特
徴は、極低水位時に有効に作用する洗濯水の循環通路を
設けたことにある。回転翼6の裏側に回転翼と同一回転
をする複数枚の裏羽根6aを設け、洗濯槽5の内周側壁
面に設けたカバー20と洗濯槽5との間に洗濯水通路2
1を形成する。カバー20は洗濯槽壁面の途中までの高
さがあり、カバー20の下部には回転翼6の外周に対向
して下部開口部20bがあり、カバーの上部には上部開
口部20aが洗濯槽5の内部に向けて設けられている。
【0081】洗濯を開始すると、回転翼6が第1乃至第
4の実施例で述べた反転周期で回転するように、制御装
置19はモータ11を制御する。回転翼6が回転すると
裏羽根6aも一緒に回転し、洗濯槽5と外槽3との間に
ある洗濯水8は、洗濯槽5及びハブ7の中央部にあけた
吸水口24を通って裏羽根6aに吸い込まれ、裏羽根6
aの回転によるポンプ作用で外側に押し出され、下部開
口部20bから洗濯水通路21内へ流れ、上部開口部2
0aから洗濯槽5内へ間欠的に噴出する。洗濯槽5内に
噴出した分だけ、洗濯槽5内の水位Hは上昇し、外槽3
と洗濯槽5の間の洗濯水8の水位は低下する。洗濯水8
は、脱水孔27や回転翼6と洗濯槽5のすき間を通っ
て、外槽3と洗濯槽5の間に戻り、図中矢印で示すよう
に循環する。上部開口部20の高さhは、洗濯水8が極
低水位でも十分な循環量を得られることや洗濯物9の最
上面の高さ、裏羽根6aのポンプ性能などを考慮して決
める必要がある。現在糸くず捕集用に使用されている裏
羽根ポンプの性能から考えると洗濯槽底面から200m
m以下が好ましい。
【0082】図17に上部開口部20aの形状を示す
(図16のX矢視図)。(A)はスリット状の開口部の
例、(B)は複数の小穴による開口部の例、(C)は
(B)のZ矢視図である。(A)は洗濯水通路21を循
環する洗濯水の流量が多い場合に適しており、スリット
状の上部開口部25から洗濯槽内の広い範囲にわたって
フィルム状に洗濯水を噴出することができる。(B)
は、循環水量がそれほど多くない場合に適しており、
(C)で示すように開口部26の向きは洗濯槽5内に洗
濯液をくまなく噴出できるような方向にあけられてい
る。
【0083】このように構成することにより、洗濯水8
の上部に出ている洗濯物9へ洗濯水が一様にかかるため
洗濯物9の濡れを促進でき、乾いた状態では、半分程度
が洗濯水面より出ていた洗濯物9は、洗濯開始後短時間
で全体が濡れ水面下に沈む部分が増加する。更に水面よ
り上の部分も洗濯水に濡れているため、洗濯水の洗浄効
果を有効に生かすことができる。尚、本実施例では洗濯
水通路21が1カ所の場合について説明したが、複数箇
所に設けてもよく、この場合循環流量が増加するため効
果は更に大きくなる。また、複数の通路を設けた場合、
その内の少なくとも一つに糸くず捕集フィルタを取り付
けることにより、糸くずの捕集も同時に行うことが可能
となる。
【0084】また、図16中に二点鎖線で示したよう
に、低水位から高水位時に洗濯物9に洗濯水を噴射する
ための洗濯水通路23を設ける構成とすることもでき
る。この場合、脱水時のバランスを考えると、極低水位
用の洗濯水通路20を2カ所、高水位用の洗濯水通路2
3を2カ所それぞれ対称の位置に設けることが好まし
い。こうすることにより、極低水位時から定格までの全
範囲で洗濯物9に洗濯水を噴射することが可能となる。
【0085】次に、本実施例において、回転翼6を第2
或いは第3の実施例で示した反転周期で回転させた場合
について図18を用いて説明する。第1の反転サイクル
ではモータ11への通電時間が長く、回転翼6の回転角
度は大きくなり、裏羽根6aのポンプ作用による洗濯水
8の流量が多く、多量の洗濯水8が上部開口部20aか
ら洗濯槽5内へ噴出する。このため、洗濯槽5内の洗濯
水の水位は、二点鎖線で示すようにHからH1に上昇
し、外槽3と洗濯槽5間の水位は低下する。一方、第2
の反転サイクルでは、モータ11への通電時間が短く、
裏羽根6aの回転角度が小さいため、回転用6のポンプ
作用による洗濯水8の流量は少なく、洗濯槽5内の洗濯
水8の水位は、破線で示すようにHからH2とわずかに
上昇するだけである。
【0086】第2の実施例で述べたように、第1の反転
サイクルは洗濯物9の入れ代わりを促進する効果がある
が、上述のように洗濯槽5内の水位が上昇するため、洗
濯物9が動きやすくなり洗濯物9の入れ代わりを更に促
進できる効果がある。すなわち、少ない繰り返し回数で
布を入れ代えることができる。第2の反転サイクルで
は、洗濯水8の噴出による洗濯槽5内の水位の上昇はわ
ずかであり、洗濯物9が洗濯水8に浮くことがなく、回
転翼6と洗濯物9の相対運動が維持でき、高い洗浄力が
得られる効果は変わらない。従って、洗濯時間内で、洗
浄力の大きい第2の反転サイクルの繰り返し回数を増や
すことができるため、より高い洗浄性能が得られる。
【0087】図19、図20に第6の実施例を示す。図
19は、要部縦断側面図、図20は図19のZ矢視図で
ある。第1または第5の実施例と同一の部品(部分)に
は同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0088】本実施例の特徴は極低水位時の洗濯水8の
水面より下側の洗濯槽5の壁面に、洗濯槽5内の洗濯水
8を外槽3と洗濯槽5の間に流すための複数個の戻り孔
28を設けたことである。回転翼6が回転すると、外槽
3と洗濯槽5間の洗濯水は、裏羽根6aのポンプ作用に
より洗濯水通路21を通り洗濯槽5内へ噴出するため、
洗濯槽内の水位Hが上昇し、外槽3と洗濯槽5の間の水
位は低下する。洗濯水8は、脱水孔27や回転翼6と洗
濯槽5のすき間を通って、外槽3と洗濯槽5の間に戻
る。従って、洗濯水8は、矢印のように外槽3と洗濯槽
5の間と洗濯槽5内を循環する。
【0089】しかし、従来の全自動洗濯機では極低水位
時の洗濯水の水面より下側に設けられている脱水孔27
の数は多くなく、洗濯槽5から戻る洗濯水8の量は裏羽
根6aのポンプ作用による流量より少なかった。このた
め、回転翼6が第2もしくは第3の実施例で示した第1
の反転サイクルで数回の反転を繰り返すと、洗濯槽5か
ら外槽3と洗濯槽5の間に洗濯水が戻りきれず、裏羽根
6aへ供給する洗濯水8の量が不足し、循環流量が低下
してしまうという問題があった。
【0090】そこで、本実施例で示すように、洗濯水の
水面より下方の洗濯槽5の壁面及び底面に複数個の戻り
孔28を設けることにより、洗濯槽5から外槽3と洗濯
槽5の間に戻る洗濯水8の量が増加するため、極低水位
時においても循環流量の低下を防ぐことができる。戻り
孔28は、洗濯槽5の側面5a、底面5b、カバー20
(洗濯水通路21)が位置しない回転翼6と対面した壁
面5cに設けることができる。循環流量は、裏羽根6a
の回転数・回転時間、洗濯水通路21の形状(面積)、
下部開口部20bの形状などにより変化するため、戻り
孔28の面積をどのように決めればよいかは、洗濯機の
仕様により異なる。一般的には戻り孔28の面積が大き
いほど循環流量は増加する。
【0091】図21は、戻り孔28の総開口面積と循環
流量の関係の一例である。この例では戻り孔28の総開
口面積が50cm2以下になると急激に流量が低下する
ため、循環流量の観点からは最低でも50cm2の面積
の戻り孔28を設けた方が好ましい。ただし、これ以上
開口面積を増やしても循環流量の増加は少ない。また、
必要以上の戻り孔は洗濯槽5の強度低下につながるた
め、脱水時の高速回転に耐えれる程度の戻り孔の数にす
ることは当然である。
【0092】本実施例によれば、極低水位でも裏羽根ポ
ンプへの洗濯水の供給が不足することはなく、裏羽根6
aの形状、洗濯水通路21,吸水口24の形状を最適化
することにより多量の洗濯水8を循環することができ
る。例えば毎分50リットル以上の循環流量を確保する
ことも容易である。この場合、上部開口部20aを10
cm×0.5cmの大きさにすると噴流の平均流速は約
160cm/sとなる。上部開口部20aの開口方向を
やや下方に向け、洗濯水8を洗濯物9に噴射することで
洗濯物9の濡れを促進するとともに、洗濯物9を上方か
ら押さえる効果も期待でき、回転翼6の機械作用が更に
増加し、洗浄力を向上できる。
【0093】図22、23は、第7の実施例を示す、全
自動洗濯機の動作フローである。◆本発明では、第1乃
至第4の実施例のように、モータは短周期でかつデュー
ティ比が0.6以上の運転を行うため、モータや伝動装
置への負荷が大きく、規定量以上の洗濯物を投入した場
合、過負荷により故障する恐れがある。そこで、図22
のように洗濯物の量Wを測定した結果、頑固汚れコース
の最大洗濯物量Wmaxより多かった場合、制御装置は
操作パネルへの表示や警報音で使用者に注意を促し頑固
汚れコースの進行を停止させる。このため、過負荷運転
を行うことを防止できる。この場合、使用者は図中破線
で示すように洗濯物の一部を取り除き、再度スタートボ
タンを押し、頑固汚れコースを行えばよい。
【0094】また、別の方法として図23のように投入
した洗濯物の量Wが頑固汚れコースの最大洗濯物量Wm
axより多かった場合、その洗濯物の量に適した標準洗
濯コースへ自動的に移行するようにする。この場合は、
洗浄力の低下は避けられないが、洗濯機の過負荷運転を
防止できる。
【0095】本実施例によれば、制御装置に安全対策用
のルーチンが設けてあるため、使用者が誤って規定量以
上の洗濯物を投入した場合でも、洗濯機が過負荷運転に
より故障する可能性を排除できる。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、極低水位とすることで
回転翼の機械力が洗濯物に有効に作用し、洗浄力を向上
できる。このとき、極低水位での洗濯時に1反転サイク
ル当たりの通電時間の比を大きくすることにより、洗い
むらを小さくできる。
【0097】極低水位で回転翼の反転周期を、吊り棒、
外槽、洗濯槽、洗濯水、洗濯物で構成する振動系の1次
の固有振動の周期に応じて制御して、回転翼の反転サイ
クルを洗濯物や洗濯槽等の固有振動の周期と近くする
とにより、洗濯槽内での洗濯物の動きを促進でき、洗浄
力が向上するとともに、回転翼の反転サイクルを洗濯物
や洗濯槽等の固有振動の周期と異ならせることで、洗濯
機全体の振動を小さくすることができる。
【0098】
【0099】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全自動洗濯機の第1の実施例を示す縦
断側面図である。
【図2】本発明の全自動洗濯機のコース選択のスイッチ
パネルを示す図である。
【図3】洗濯物の量を測定するための時間と回転翼の回
転数との関係を示す図である。
【図4】洗濯物の量を測定と給水を制御する装置の関係
を示す模擬図である。
【図5】洗濯物の量に対する水位を示す図である。
【図6】第1の実施例における制御装置のモータへの通
電時間、通電休止時間のパターンを示す図である。
【図7】第1の実施例による洗浄特性(水位と洗浄率)
の一例を示すである。
【図8】第1の実施例のよる洗浄特性(通電時間と洗浄
率)の一例を示すである。
【図9】モータへの通電時間、通電休止時間のパターン
と回転翼の回転数を示す図である。
【図10】本発明の全自動洗濯機の第2の実施例を示す
制御装置のモータへの通電時間、通電休止時間のパター
ンを示す図である。
【図11】本発明の全自動洗濯機の第3の実施例を示す
制御装置のモータへの通電時間、通電休止時間のパター
ン図である。
【図12】第3の実施例における回転翼と洗濯物の動き
を示す模擬図である。
【図13】本発明の全自動洗濯機の第4の実施例を示す
振動系の模擬図である。
【図14】第4の実施例における固有振動の測定方法と
制御方法とを示す模擬図である。
【図15】第4の実施例における洗濯時の水位センサの
出力図で、(A)は固有振動時、(B)は非固有振動時
を示す図である。
【図16】本発明の全自動洗濯機の第5の実施例を示す
縦断側面図である。
【図17】第5の実施例における洗濯水通路上部開口部
の形状を示し、(A)はスリット状の開口部の正面図、
(B)は複数の小穴による開口部の正面図、(C)は
(B)のZ矢視図である。
【図18】第5の実施例における洗濯槽内の水位変化を
説明する縦断側面図である。
【図19】本発明の全自動洗濯機の第6の実施例を示す
要部縦断側面図である。
【図20】図19のZ矢視図である。
【図21】第6の実施例における戻り穴の総開口面積と
循環流量の一例を示すである。
【図22】本発明の全自動洗濯機の第7の実施例を示す
頑固汚れコースの動作フローである。
【図23】本発明の全自動洗濯機の第7の実施例を示す
頑固汚れコースの他の動作フローである。
【符号の説明】
1…外枠、2…蓋、3…外槽、3a…排水口、4a…緩
衝部材、4b…吊り棒、5…洗濯兼脱水槽、6…回転
翼、6a…裏羽根、7…ハブ、8…洗濯水、9…洗濯
物、10…駆動部ベース、11…モータ、12…伝動装
置、13…ベルト、14…排水バルブ、15…排水ホー
ス、16…バランサ、17…水位センサ、17a…内部
空間、17b…圧力計、18…給水バルブ、18a…給
水バルブ駆動マグネット、19…制御装置、19a…変
換回路、20…カバー、21,23…洗濯水通路、20
a,25,26…上部開口部、20b…下部開口部、2
4…吸水口、27…脱水孔、28…戻り孔、40…操作
パネル、40a…コース選択スイッチ、40b…スター
トスイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大林 史朗 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 鹿森 保 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 電化機器事業部 内 (72)発明者 釜野 年恭 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 電化機器事業部 内 (72)発明者 福沢 宗一 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 日立多賀エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 菅野 恭一 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 電化機器事業部 内 (56)参考文献 特開 平6−238091(JP,A) 特開 平6−327881(JP,A) 特開 平4−256791(JP,A) 特開 昭63−246198(JP,A) 特開 昭63−183090(JP,A) 特開 昭61−196996(JP,A) 実開 昭63−36481(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 33/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗濯兼脱水槽と、該洗濯兼脱水槽の底部に
    設けられた回転翼と、該回転翼を正転及び反転させるモ
    ータと、給水の実行及び停止を指示する制御部とを備
    え、複数の洗濯コースを選択する機能を有する全自動洗
    濯機において、前記洗濯コースとして極低水位による洗
    濯に相当するコースを選択するスイッチがあり、前記制
    御部は、前記極低水位相当のコースが選択されると、前
    記回転翼の1反転サイクル当たりの前記通電時間の比を
    他のコースが選択されたときよりも大きくするように制
    御するコンピュータを備えてなることを特徴とする全自
    動洗濯機。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記制御部は、前記1
    反転サイクル当たりの通電時間の比を0.6以上1.0
    未満に制御するコンピュータを備えてなることを特徴と
    する全自動洗濯機。
  3. 【請求項3】外枠と、該外枠に吊り棒で懸垂された外槽
    と、該外槽の内側に設置された洗濯兼脱水槽と、該洗濯
    兼脱水槽の底部に設けられた回転翼と、該回転翼を正転
    及び反転回転させるモータと、給水の実行及び停止を指
    示する制御部とを備え、複数の洗濯コースを選択する機
    能を有する全自動洗濯機において、前記洗濯コースとし
    て極低水位による洗濯に相当するコースを選択するスイ
    ッチがあり、前記制御部は、前記極低水位に相当するコ
    ースが選択されると、前記回転翼の反転サイクルを、吊
    り棒,外槽,洗濯兼脱水槽,洗濯物,洗濯水で構成され
    る振動系の1次の固有振動の周期に応じて制御するコン
    ピュータを備えてなることを特徴とする全自動洗濯機。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の全自動洗濯機に
    おいて、前記極低水位に相当する水位は、洗濯槽内の洗
    濯水の量(kg)を洗濯物の量(kg)で除した値であ
    る浴比が7〜10の範囲となる水位であることを特徴と
    する全自動洗濯機。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の全自動洗濯機において、
    前記極低水位による洗濯に相当するコースにおける最低
    水位が25mmに設定されたことを特徴とする全自動洗
    濯機。
  6. 【請求項6】洗濯兼脱水槽内に最低水位が25mmであ
    って浴比が7以上10以下の範囲となる水位まで洗濯水
    を給水し、前記洗濯兼脱水槽の底部に設けられた回転翼
    の1反転サイクルが吊り棒,外槽,洗濯槽,洗濯物,洗
    濯水で構成される振動系の1次の固有振動の周期の0.
    5倍以上2.0倍以下となるように前記回転翼を回転さ
    せることを特徴とする全自動洗濯機の運転方法。
  7. 【請求項7】洗濯兼脱水槽内に最低水位が25mmであ
    って浴比が7以上10以下の範囲となる水位まで洗濯水
    を給水し、前記洗濯兼脱水槽の底部に設けられた回転翼
    の1反転サイクルが吊り棒,外槽,洗濯槽,洗濯物,洗
    濯水で構成される振動系の1次の固有振動の周期と異な
    るように前記回転翼を回転させることを特徴とする全自
    動洗濯機の運転方法。
JP07210441A 1995-08-18 1995-08-18 全自動洗濯機並びに全自動洗濯機の運転方法 Expired - Fee Related JP3125637B2 (ja)

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