JP3125540U

JP3125540U - 歯車ポンプ又はモータ

Info

Publication number: JP3125540U
Application number: JP2006005644U
Authority: JP
Inventors: 次則石中
Original assignee: Shimadzu Corp
Current assignee: Shimadzu Corp
Priority date: 2006-07-13
Filing date: 2006-07-13
Publication date: 2006-09-21
Anticipated expiration: 2016-07-13

Abstract

【課題】軸受の寿命を延ばし、かつ、軸受のハウジングに対する取り付け位置が変動しない歯車ポンプ又はモータを提供する。
【解決手段】ケーシングを構成するフロントカバー４内に設けた孔に互いに噛合状態で収容される一対の歯車１１、１２と、両歯車１１、１２をケーシングのフロントカバー４に形成したハウジング２３に嵌め込まれた軸受２１に軸承させる歯車軸３を具備した歯車ポンプ又はモータであり、軸受２１が嵌め込まれるハウジング２３は、歯車１１、１２側から遠ざかるにつれてその内径が狭まるテーパ形状で形成されている。
【選択図】図３

Description

本考案は、産業機械をはじめとして、種々の機械に油圧源等として利用可能な歯車ポンプ又はモータに関するものである。

通常の歯車ポンプ又はモータでは、図４に示したように、ケーシングにおけるフロントカバーやリアカバーに形成された軸受２１のハウジング２３は円筒であり、液圧力が作用したとき、歯車軸３に作用する軸荷重を軸線に平行な軸受２１で支えている。この場合、歯車軸３が撓むことで軸受２１の口元（歯車側）２２に軸荷重が集中していた。

また、このような歯車ポンプ又はモータにおいて、ハウジング２３の内径は、口元２２から奥側（フロント又はリア方向）まで一定であり、軸受２１に対するハウジング２３の一定の締め代（軸受を圧入する際にハウジングが圧縮される厚さ）で軸方向の位置を保っている。

従来の歯車ポンプ又はモータでは、液圧力が作用したとき歯車軸３がたわむと、軸荷重が軸受２１の口元２２に集中し、口元２２のみが磨耗しやすく、軸受寿命に悪影響を及ぼしていた。

また、口元２２から奥側まで一定の締め代で軸方向の位置を保っていたので、ハウジング２３が温度上昇して、軸受２１に対する締め代が小さくなると、軸受２１に対して軸方向の外力が加わった時、軸受２１が奥方向に動いてずれてしまうことがあった。

本考案は、上記課題を解決し、軸受の寿命を延ばし、かつ、軸受のハウジングに対する取り付け位置が変動しない歯車ポンプ又はモータを提供する。

本考案は、ケーシング内に設けた孔に互いに噛合状態で収容される一対の歯車と、両歯車をケーシングに形成したハウジングに嵌め込まれた軸受に軸承させる歯車軸及び従動軸とを具備した歯車ポンプ又はモータにおいて、軸受が嵌め込まれるハウジングは、歯車側から遠ざかるにつれてその内径が狭まるテーパ形状で形成されたことを特徴とする歯車ポンプ又はモータである。

本考案では、軸受が嵌め込まれるハウジングは、歯車側から遠ざかるにつれてその内径が狭まるテーパ形状で形成されているので、液圧力が作用して歯車軸がたわんでも、軸荷重が軸受の口元に集中することがないので、磨耗が抑制され、軸受寿命が延びる。しかも、ハウジングはそのようなテーパ形状であるので、ハウジングが温度上昇して軸受に対する締め代が小さくなっても、軸受が奥方向に動いてずれてしまうことはない。ひいては、軸受の負荷容量を上げることができ、歯車ポンプ又はモータの高圧化やコンパクト化が可能となる。

以下に、本実施例の歯車ポンプ又はモータについて、図１〜３を用いて述べる。本実施例の歯車ポンプ又はモータは、ボディ１の内周に形成した眼鏡孔２に互いに噛合状態で収容される一対の歯車１１、１２と、それら歯車１１、１２が歯車軸３に軸支されて同期逆回転駆動された際に歯同士が漸次離反する位置に開口する低圧部５３および漸次噛合する位置に開口する高圧部５４と、ボディ１の一方の開口端面を蓋封するフロントカバー４（リアカバー６）と、このフロントカバー４に設けられ高圧部５４及び低圧部５３にそれぞれ連通して油の吸排を行う高圧ポート５６及び低圧ポート５５とを具備してなる。そして、低圧ポート５５から低圧部５３に吸い込んだ油をポンプ作用によって高圧部５４に移送し、高圧ポート５６から吐出する作用を営む。

特に本実施例では、図３で示すように、組み立て時に、軸受２１は、口元２２（歯車１１側）から遠ざかる方向に向けてその内径が狭まるテーパ形状で、ケーシングにおけるフロントカバー４（リアカバー６）に形成されたハウジング２３に圧入され、この際、軸受２１は圧縮作用を受けて、ハウジング２３と同様に、歯車１１側から遠ざかる方向に向けてその内径が狭まるテーパ形状となる。

このような歯車ポンプ又はモータを、歯車ポンプとして使用するために駆動すると、周知の歯車ポンプと同様に、低圧ポート５５から低圧部５３に吸い込んだ油をポンプ作用によって高圧部５４に移送し、高圧ポート５６から吐出する作用を営む。このとき、高圧部５４と低圧部５６との差圧（液圧力）が歯車に作用し、歯車軸３が撓む。

ところが、図３に示すように、軸受２１はテーパ形状となっており、歯車軸３が撓む際、従来のように軸受２１の口元２２のみで歯車軸３が接触するのではなく、軸受２１の広い範囲で接触する。したがって、歯車軸３が撓んだときの軸荷重が口元２２に集中することがなくなり、ひいては部分的な磨耗を抑制できるので、軸受寿命を延ばすことができる。

また、ケーシングであるフロントカバー４（リアカバー６）における軸受２１のハウジング２３は、歯車側から遠ざかる方向に向けてその内径が狭まるテーパ形状で形成されているので、ハウジング２３が温度上昇して軸受２１に対する締め代が小さくなっても、軸受２１が奥方向に動いてずれてしまうことが抑制される。

本実施例の歯車ポンプ又はモータを示した図本実施例の歯車ポンプ又はモータのフロントカバーを示した図本実施例の軸受付近の拡大図従来の軸受の断面を示した図

符号の説明

３歯車軸
４フロントカバー
１１、１２歯車
２１軸受
２３ハウジング

Claims

ケーシング内に設けた孔に互いに噛合状態で収容される一対の歯車と、前記両歯車をケーシングに形成したハウジングに嵌め込まれた軸受に軸承させる歯車軸及び従動軸とを具備した歯車ポンプ又はモータにおいて、前記軸受が嵌め込まれるハウジングは、歯車側から遠ざかるにつれてその内径が狭まるテーパ形状で形成されたことを特徴とする歯車ポンプ又はモータ。