JP3125089B2 - 簡易搬送装置 - Google Patents

簡易搬送装置

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JP3125089B2
JP3125089B2 JP07317164A JP31716495A JP3125089B2 JP 3125089 B2 JP3125089 B2 JP 3125089B2 JP 07317164 A JP07317164 A JP 07317164A JP 31716495 A JP31716495 A JP 31716495A JP 3125089 B2 JP3125089 B2 JP 3125089B2
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勝幸 大谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重量物を持ち上げ移動
することができ、特に設置後の重量物のわずかな位置の
修正、移動作業等において簡易に用いることができる簡
易搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、橋梁工事、建設工事、造船、土木
工事などの作業においては作業の性格上、頻繁に重量物
の移動を行なわなければならず、クレーンやホイスト等
の移動用機械を用いて重量物を所望の場所に移動してい
た。また、これら移動用機械の入らない狭小空間での重
量物の移動には、クレーンやホイストなどの吊り下げ可
能位置に重量物を移動させる必要があるが、これら重量
物の僅かな移動を行うために、多くの作業者でウインチ
などを用いて重量物を引っ張り移動させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
のようにして作業を行うと重量物の移動距離が僅かしか
ないような時にも、クレーンやホイストなどの機械を使
用して移動作業を行わなければならず、これら移動用機
械の購入あるいはレンタルなどでの調達に要する費用が
作業コスト高を招く要因の一つとなっていた。また、ク
レーンやホイストなどが使用することのできないような
狭小空間においては重量物を引っ張り移動させるため大
勢の作業者を必要とするばかりでなく、重量物を不安定
な状態で移動させるので移動中に重量物を転倒させ事故
を誘発させる恐れがあった。このようなことから、例え
ば、重量物を僅かに移動するときにクレーンやホイスト
等のような高価な機械を使用しなくても、少ない作業者
で熟練を要さずに重量物を安全に搬送することのできる
搬送装置の開発が待たれていた。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、重量物を僅か程搬送する時にクレーン
等の高価な重機を必要とせず、少ない作業者で容易に重
量物の搬送を行うことができ、経済的に優れ、搬送装置
の装着に熟練を必要とせず、安全に搬送作業を遂行する
ことのでる搬送装置を提供するものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】上記の目的を達成する
ために、本発明に係る簡易搬送装置10は、接地面の近
傍に上下の当接面302a,302bを有する横向きの
凹部302を備えた揚荷物を搬送する搬送装置であっ
て、この搬送装置10は、前記揚荷物の凹部302内に
縦方向に装着され、前記上下当接面302a,302b
を押圧するように上下方向に伸縮する伸縮部12と、
縮部12の下部にL字状に接続され凹部302の下当接
面302b上に載置されつつ一端が凹部302の外部側
に突設された 台座14と、該台座14の凹部302の外
部側に突設された部分の下部には該台座14を片持ち状
に転動自在に軸支させる転動体16と、を有し、台座1
4は下当接面302bとの間に揚呈間隙Sを形成するよ
うに凹部302内に向けて下がり傾斜状となるように配
置され、伸縮部12はシリンダ内でピストンロッド46
を伸縮駆動させるシリンダ駆動装置44からなり、台座
14と少なくとも伸縮部12の下端側には凹部302の
下当接面302bを貫くようなピストンロッド46の伸
縮方向延長線上に位置する枢着部42aが設けられて
成される。
【0006】また、前記伸縮部12の上端側には前記揚
荷物側に仮固定するための仮固定部60が設けられて成
ることとしてもよい。
【0007】また、前記揚荷物の凹部302であって、
前記伸縮部12と前記凹部302の上端側との間には間
隙調整用の間隙部材30が下部を前記伸縮部12上端に
連結されて設けられて成ることとしてもよい。
【0008】また、前記間隙部材30の上端は、前記揚
荷物の凹部302の上当接面302aに係合するととも
に前記伸縮部12の伸長押圧力を受ける上当接部材54
に接続され、この上当接部材54と前記間隙部材30の
上端は枢支連結されたことを特徴とすることとしてもよ
い。
【0009】
【作用】発明に係る簡易搬送装置においては、接地面
の近傍に上下の当接面を有する横向きの凹部を備えた揚
荷物を搬送する搬送装置であって、この搬送装置は、前
記揚荷物の凹部内に縦方向に装着され、前記上下当接面
を押圧するように上下方向に伸縮する伸縮部と、伸縮部
の下部にL字状に接続され凹部の下当接面上に載置され
つつ一端が凹部の外部側に突設された台座と、該台座の
凹部の外部側に突設された部分の下部には該台座を片持
ち状に転動自在に軸支させる転動体と、を有し、台座は
下当接面との間に揚呈間隙を形成するように凹部内に向
けて下がり傾斜状となるように配置され、伸縮部はシリ
ンダ内でピストンロッドを伸縮駆動 させるシリンダ駆動
装置からなり、台座と少なくとも伸縮部の下端側には凹
部の下当接面を貫くようなピストンロッドの伸縮方向延
長線上に位置する枢着部が設けられている。揚荷物の接
地面近傍の凹部2箇所に簡易搬送装置を装着し、伸縮部
を伸ばすと揚荷物の凹部内の上下当接面を押圧し、伸縮
部の上下端側又はいずれかの端部側に設けられた枢着部
により台座を円滑に変位させ、下がり傾斜状に配置され
た台座が略水平状態に起立し、揚荷物の凹部と台座の下
面側との間に形成された揚呈間隙を密着させる。このと
き、台座は剛体で形成されているから、揚呈間隙をなく
すようにして、台座の下面の当接部が凹部の下当接面に
密着させようとする際、上当接部材が凹部の上当接面を
押し上げる力を生起させ、この一連の瞬間的な動きを台
座に対して片持ち状に配置させた転動体が吸収して必要
に応じて僅かに移動する。ここにおいて揚荷物を2個の
転動体で橋渡し状に持ち揚げることとなる。そして、例
えば、簡易搬送装置を揚荷物のバランスのよい所に複数
装着すると、揚荷物全体を転動体の接地面より上方に持
ち揚げることが可能となる。さらに、転動体は台座に対
して転動自在に軸支されているので、作業者の手押しな
どの方法で揚荷物を容易に搬送移動することが実現でき
る。クレーンやホイストなどのような高価な機械を使用
しなくても重量物を移動することができるので搬送にか
かる費用を削減し作業者の負担を軽減することが可能と
なる。
【0010】前記転動体は、同転動体の回動軸と地面と
の幅が前記揚荷物の下当接面と地面との間隔幅よりも大
きな半径長さの転動輪である。伸縮部が伸長すると上を
持ち上げて下がり傾斜状に配置された台座が略水平に変
位し、凹部の外部側に配置された転動輪が台座の変位に
同期して揚荷物の下方に移動する。その結果、揚荷物の
凹部の接地面より転動輪の接地面の方が下部に位置する
ことになり、転動輪を支点として揚荷物を持ち揚げるこ
とが可能となる。大きな半径長さの転動輪を備えたこと
により、接地面のある程度の凸凹を容易に乗り越えるこ
とができ、安定した状態で揚荷物の移動を行うことがで
きる。
【0011】前記伸縮部と台座との枢着部は前記転動体
の回動軸の配置位置よりも上方により高い位置に設定さ
れている。台座が略水平に起立する時に伸縮部が枢着部
により振り子状に移動することができるので、確実に台
座を起立させ、揚荷物の持ち揚げを実現することができ
る。
【0012】前記台座上には略直角状に突出受部が突設
固定され、この突出受部の上端が前記伸縮部と枢着され
ている。台座と突出受部が略L字状の剛体で形成されて
いるので揚呈間隙を縮める力を、揚荷物の押し揚げ方向
の力に変換することができ簡単な構成で力の作用する方
向を変えることが可能となり、この結果、揚荷物の持ち
上げが可能となる。台座の高さを長く形成しなくても必
要とする高さで伸縮部を枢着することができることか
ら、小型軽量が可能となり容易に持ち運びができるとと
もに、製造時の材料費を削減し低コストで簡易搬送装置
を実施することができる。
【0013】前記伸縮部はピストンロッドを含むシリン
ダ駆動装置である。簡単な構成で伸縮部のピストンロッ
ドを伸縮可能にし、しかもピストンロッドの伸長時には
強力な押圧力を発生させ、重い揚荷物でも容易に持ち揚
げることが可能となることから、作業効率を向上させ低
価格で信頼性の高い伸縮部を実現することができる。
【0014】前記伸縮部の上端側には前記揚荷物側に仮
固定するための仮固定部が設けられている。仮固定部で
揚荷物の凹部上面を把持することによって、簡易搬送装
置を揚荷物の凹部内に確実に装着することができるの
で、揚荷物の持ち揚げ時に作業者が簡易搬送装置を保持
する必要がない。この結果、揚荷物の持ち揚げ時の作業
効率を向上させることが可能となる。揚荷作業中の揚荷
物は不安定な状態であるが、作業者を揚荷物に近づける
必要がないので、作業の安全性を確保することができ
る。
【0015】前記揚荷物の凹部であって、前記伸縮部と
前記凹部の上端側との間には間隙調整用の間隙部材が下
部を前記伸縮部上端に連結されて設けられている。伸縮
部上端より間隙部材を連結あるいは切り離すことによ
り、所望の長さの間隙部材を伸縮部に連結することがで
き、揚荷物の凹部全長の長短に任意に対応することが可
能となるので、揚荷物の持ち揚げを素早く行うことがで
きるとともに、種々の凹部全長を有する揚荷物に対応す
ることができる。
【0016】前記間隙部材の上端は、前記揚荷物の凹部
の上当接面に係合するとともに前記伸縮部の伸長押圧力
を受ける上当接部材に接続され、この上当接部材と前記
間隙部材の上端は枢支連結されている。揚荷物の下側に
下がり傾斜状に配置された台座が、伸縮部の伸長作用に
よって略水平に変位する時に、上当接部材に対して間隙
部材が回動し、台座の円滑な変位を可能とするので、伸
縮部の力を揚荷物の持ち揚げ方向の力に確実に変換する
ことができる。揚荷物の凹部上壁に伸縮部より作用する
押圧力が一点に集中して作用すると窪みや歪みなどを生
ずるが、上当接部材で押圧力を分散することにより、こ
れらを防止することが可能である。
【0017】前記台座は四角形の中空箱形に形成されて
いる。台座を軽量化することができ、簡易搬送装置自体
の軽量化が可能となり、一人の作業者で容易に簡易搬送
装置の移動や取扱いを行え、揚荷物の凹部へ簡易搬送装
置の移動装着を早く楽に行うことができる。台座の中空
内部に容易に補強をすることが可能であり、重量物揚荷
時の台座の耐久性を向上させる。また、台座の製造時に
おいてはプレス加工により容易に製造することができる
ので、安価な価格で搬送装置を提供する。
【0018】前記それぞれの伸縮部には同時に同じ圧力
を供給する圧力供給装置が接続されている。圧力供給装
置で発生した圧力は簡易搬送装置の伸縮部2箇所に同時
に同圧力を供給し、揚荷物を略水平に持ち揚げることが
可能となる。この結果、揚荷物の片持ち状態を防ぎ、こ
のようなことが原因で起こる揚荷物の落下事故を防止す
ることができる。一人の作業者で容易に重量物の持ち揚
げを実現できる。
【0019】
【実施例】以下、添付図面に基づき本発明の好適な実施
例を説明する。図1、2には、本発明の実施例に係る簡
易搬送装置10の要部拡大一部切欠説明図が示されてい
。図において簡易搬送装置10(以下「装置10」と
いう)は、接地面の近傍に上下の当接面を備えた少なく
とも2個の凹部302を備えた揚荷物を搬送するもので
ある。そして、少なくとも2個の凹部内に装着された揚
荷機構Wを備えている。
【0020】搬送装置10、すなわち1個の凹部内に構
成される揚荷機構Wは、前記揚荷物のそれぞれの凹部3
02内に縦方向に装着され、それぞれ前記上下当接面を
押圧するように上下方向に伸縮する伸縮部12と、この
伸縮部12の下方に接続され、該凹部302内に同凹部
302に対して下がり傾斜状に配置される台座14を備
えている。前記伸縮部12の上下端側には枢着部42が
設けられ、前記台座14の下面側には前記下がり傾斜状
の配置に対応して前記揚荷物の凹部302との間に揚呈
間隙Sが形成され、さらに、前記凹部302の外部側で
あって前記台座14の下部側には転動体16が、同台座
14を下がり傾斜状となるように該台座14に対して片
持ち状に転動自在に軸支されている。
【0021】簡易搬送装置10は、例えば、建設物など
に多く用いられるH形鋼などの凹部を有する重量物の搬
送に使用されるものである。図9は建設中の橋梁を断面
で示したものであり、河川の横断方向に配置される支柱
Rに支持されて、土台上方向に橋Pが架設される。そし
て橋Pの形成時に枠体を仮受けするための枕木Qの下面
にH形鋼300が敷設されている。例えば、このような
狭小空間での作業環境においてH形鋼300の撤去作業
を行うにはクレーン等の重機で吊り下げ可能にするため
一旦、橋梁の側部にH形鋼300を搬送しなければなら
ないが、このような時に装置10を使用し橋梁側部への
わずかな移動を素早く行うものである。
【0022】図1はH形鋼300を横倒したI形状体の
時に、両側面に背中合わせに対称的に形成された2箇所
の凹部302に装置10を装着した状態を示したもので
ある。図において、凹部302の上部内壁側には略水平
状の上当接面302aと下部内壁側に略水平状の下当接
面302bを有している。そして、これらの上当接面3
02aと下当接面302bの間に縦方向に装着された装
置10は、図3に示すような圧力供給装置36で伸縮部
12に圧力を供給しシリンダ駆動装置44を作動させ、
図2に示すように台座14を略水平に変位しH形鋼30
0などのような重量物を容易に揚荷し搬送移動するもの
である。
【0023】図4、5にも示すように本実施例において
台座14は、天板14a、対向側壁14b、14cによ
り形成された四角形の中空箱形に形成されている。図4
にも示すようにこの台座14は、内部中央の一端側寄り
に略十字形の補強板28が固定されて同台座14の強度
を補強している。台座14は後述するように直接的に圧
力が負荷されるものであるから充分な強度が必要である
が、このように中空箱形に形成されているから、内部に
リブ状の補強を行うことができると共に、台座の軽量化
を達成でき、凹部への装着作業性や運搬、移動の簡便さ
を保持する。
【0024】図1において、台座14は凹部302の下
当接面302b側に装着され、図4、5に示すように下
当接面302bに下面側が密着当接する当接部20と、
この当接部20に一体接続され、凹部内に装着時に外側
に突出状に配置される軸支部22と、を有している。当
接部20は中空箱形状の内部に補強板28を取り付けて
下端を面状に平滑に仕上げて構成したものであると共
に、軸支部22は、図4に示すように当接部20の移動
方向に対する両側面14b、14bから外側に延長され
た対向壁22aから形成されている。この対向壁22a
には串刺し貫通状の軸孔が形成され、これらの両軸孔を
貫通して転動輪34の回動軸32が設けられ、これによ
って転動輪34を転動自在に軸支している。
【0025】図5において当接部20の底面20aは台
座14を凹部下当接面302b上に配置した時に密着当
接し得るように平面上に端面をそろえて仕上げられてい
る。一方、側面14bから延長された軸支部22の対向
壁22aの底面は、当接部20の側面14bから段差壁
23を形成して段落ち状に下方位置に水平状に形成され
ている。また、前記当接部20の凹部縦壁側寄りには突
き当たり側端部26が形成されており、凹部縦壁側に装
置10を装着する際の装着位置設定の目安となってい
る。また、25は同突き当たり側端部26の下端側に設
けられた面取り状の切欠である。
【0026】本実施例において台座14は、四角形の中
空箱形に形成されているが、例えば、円形やその他の形
状で中実体に形成してもよい。本実施例においては突き
当たり側端部26の下端側に面取り状の切欠25を形成
しているが、これは必ずしも形成する必要はない。
【0027】転動輪34は、図1ないし図5に示すよう
に、凹部302の外部側であって台座14が下がり傾斜
状となるように該台座14に対して片持ち状に外側端部
にのみ取り付けられている。転動体16は円柱状のロー
ラとして形成され、前記回動軸34に固定された軸受3
5を介して軸支部22に対して転動自在に取り付けられ
ている。
【0028】本実施例において転動体16は、搬送装置
10を前記揚荷物の凹部302内に装着した状態におい
て、揚荷物の下当接面302bと地面との幅よりも大き
な半径長さの転動輪34から形成されている。すなわ
ち、転動体16の回動軸32の中心から地面までの幅が
揚荷物300の下当接面302bと地面との間隔幅より
も大きな半径長さに設定されている。これは当接部20
の底面20aと凹部の下当接面との密着により所要の高
さに該揚荷物300を持ち上げるための間隙を予め確保
するためのものである。
【0029】このように揚荷物300を凹部302内に
装着した状態では、図1に示すように下がり傾斜状に配
置される。そして、この時、台座14と凹部302の下
当接面302bとの間には側面視鋭角三角形状の揚呈間
隙Sが形成される。この揚呈間隙Sは前記した揚荷物3
00の凹部の下当接面302bと地面との間隙幅より大
きな半径長さの転動輪として転動体を構成することと対
応するものであり、これによって下がり傾斜状に台座1
4を配置させることによりその勾配角度と水平状に形成
された凹部302の下当接面との間に形成される鋭角状
の三角形間隙部分が揚呈間隙となってそのぶんが片持ち
状に持ち上げられ、移動可能とされるものである。
【0030】本実施例において転動体16は円柱状の転
動輪34を一つ備えているが、これは、例えば、円柱状
の転動輪34を軸方向に複数個備えてもよい。また、転
動輪34の代わりにキャスタなどを備えてもよい。ま
た、例えば、図6に示すように転動輪34の片側端部あ
るいは両端部に、転動輪の回り止め78を設けてもよ
い。この場合、揚荷物を持ち揚げた時に不用意に揚荷物
が動き出すことを防止することができる。
【0031】図1ないし図6に示すように、前記台座1
4の上部略中央には、略直角状に突出受部18が突設固
定されている。本実施例において突出受部18は、台座
14の上面に円盤状の基部18aを固定させ、その上面
側から上方に一体的に突設形成させた板状の第一凸部1
8bからなる。この、第一凸部18bと伸縮部12とが
枢支連結され、これによって伸縮部12により押下げ力
が負荷された時に回動自在にその動きを受け止めまた、
伝達させることとなる。
【0032】本実施例において、突出受部18は台座1
4の上部略中央に突設固定されているが、これは、台座
14の上部の任意の位置に設けてもよいが、伸縮部から
の押下げ力が負荷される部分であるから、少なくとも上
下方向の延長線が凹部302の下当接面上に位置してい
ることが必要である。
【0033】本実施例において、突出受部18は基部1
8aの上部中央に凸状体を形成した形状を有している
が、その連結構成は任意である。要は、伸縮部12の下
端側との連結を行うものであるから、上下方向の荷重に
対し相当の強度を保持する構造であれば良い。また、こ
の突出受部18は台座14に対し、一体的に形成しても
良い。
【0034】図6に示すように、前記突出受部18の上
部には伸縮部12が縦方向に枢着接続されている。伸縮
部12は、中空円筒形のシリンダ本体43と、このシリ
ンダ本体43内において同シリンダ本体の上端側で長手
方向に伸縮自在に設けられたピストンロッド46と、を
備えている。ここにおいて、伸縮部12はシリンダ本体
43及びピストンロッド46を含むシリンダ駆動装置4
4から形成されている。このシリンダ本体43の下端部
は、中央に第一溝部40を形成した第1二股突設部38
を備えている。この第一溝部40に前記突出受部18の
第一凸部18bを突入嵌合させ第一枢着部42aを構成
している。これにより、突出受部18と伸縮部12は第
一枢着部42aにより枢着自在に連結される。
【0035】また、伸縮部12の円筒形のシリンダ本体
43の側部下方には、後述する圧力供給装置36に連通
しシリンダ本体43内部に流体を流出入させる耐圧ホー
ス72が接続されている。そして、このホースから内部
に流体を流出入すると、内部の圧力の変動に同期してシ
リンダ本体43に進退自在に設けられたピストンロッド
46が伸縮運動を行う。
【0036】本実施例において伸縮部12は、油圧ある
いは空気圧などの流体で伸縮運動を行うものであるが、
これは、例えば、機械式のジャッキなどを用いてもよ
い。伸縮部12の直接の目的は凹部302内において縦
方向に配置し、下がり傾斜状に配置した台座14を押し
下げる力、すなわち、同凹部302を縦方向に押し広げ
るような力を作用させ、台座14と凹部の下当接面30
2bを密着させることにより用荷物300を持ち上げて
移動しようとするものであるから、伸長方向の駆動力を
作用させるものであれば良いものである。本実施例にお
いて伸縮部12は、シリンダ本体の下端側で突出受部1
8と枢着連結されているが、これは、例えば、伸縮部1
2を上下逆方向にし、伸縮部12のピストンロッド46
先端と突出受部18とを枢着自在に連結してもよい。
【0037】図1、2において前記ピストンロッド46
の上端には、間隙調整用の間隙部材30が連結されてい
る。実施例においてこの間隙部材30は中空円筒形に形
成され、下端には前記伸縮部のピストンロッド46が突
入嵌合する嵌合穴48aを備えた嵌入接続部48を有す
ると共に、上端には第二溝部50を形成する第2二股部
52を備えている。そして、嵌入接続部48の嵌合穴4
8aにピストンロッド46の先端を嵌入させて、伸縮部
12と間隙部材30を直線状に連結している。
【0038】この間隙部材30の上端は、前記揚荷物の
凹部302の上当接面302aに係合するとともに前記
伸縮部12の伸長押圧力を受け、後述する上当接部材5
4に接続されている。そして、この上当接部材54と前
記間隙部材30の上端は枢支連結されている。すなわ
ち、図7において間隙部材30の上端側の第2二股突設
部52には上当接部材54の舌片状の下方突設部54a
が同二股突設部52に形成された溝内に突入挟装されて
おり、この状態でこれらを縫い刺状に枢着ピン56が貫
通して、第2枢着部42bを形成し、上当接部材54と
間隙部材30とを枢着接続している。
【0039】枢着ピン56は抜き差しを簡単に行えるよ
うになっており、その着脱によって、間隙部材30と上
当接部材54を接続、または、切り離しすることがで
き、この間隙部材30の長さを長い物あるいは短い物に
交換することができるようにしている。これによって前
記伸縮部12と前記揚荷物の凹部302の上端側との間
の長さに、最も近い長さの間隙部材30を任意選択する
ことができ、搬送しようとする揚荷物の凹部302に装
置10を素早く装着することが可能となる。また、間隙
部材30の長さを変更することにより、装置10を揚荷
物の凹部302の幅に対して広範囲に対応させることが
できる。
【0040】本実施例において間隙部材30は中空円筒
状に形成されているが、これは、例えば、中実体で円柱
状に形成してもよく、更に、角棒、その他の任意の形
状、素材のものを選択しても良い。また、間隙部材30
の上端側の構成は前記伸縮部12上端と該間隙部材30
の下端側との連結構成のように、単にロッド46と嵌入
接続部48との嵌合接続構成としても良いものである。
揚荷物の凹部302の幅が極めて狭いような時に容易に
対応することができる。
【0041】前記上当接部材54は揚荷物300の凹部
302の上当接面302aに当接する板状の密着部57
と、この板状の密着部57の下部に下方に向けて配置さ
れた舌片状の下方突設部54aを備えており、間隙部材
30とは第2枢着部42bにおいて枢着連結されてい
る。
【0042】従って、上当接部材54を揚荷物の凹部3
02の上当接面302aに密着当接させた時に該第2枢
着部回りに回動可能となり、凹部を縦方向に押し広げる
力を作用させる時に揚呈間隙を密着させて揚荷物を持ち
上げる際の移動量を吸収することとなる。本実施例で
は、枢着部は、第1、第2の2つの枢着構成としている
ので、この移動量を確実に吸収することが可能である。
実施例において上当接部材54は板状の密着部57を備
えているが、要は上当接面302aに当接するものであ
ればよく、また、上当接面に302aに密着される面に
ついては、平滑面あるいは粗面のどちらでもよい。
【0043】実施例において、前記上当接部材54は凹
部302の上当接面302aに当接配置されるが、その
時に外方側は揚荷物たるH形鋼300の上リブ板部30
0aの端部を取り囲むようにL状体58が側面視コ字状
に一体的に固定されており、これによってコ字嵌合部5
9を形成している。そして、このコ字嵌合部59の上方
側に周回したL状体58の先端部に、筒形のナットを固
定している。そして、上面から同筒形ナットに螺合する
ボルト部を備えた固定用ハンドル61が取り付けられて
おり、これによって、同固定用ハンドル61を廻して締
め込むことにより上当接部材54自体をこの上リブ板部
300aに確実に固定させる。この上当接部材54、L
状体58及び固定用ハンドル61により、仮固定部60
が形成される。
【0044】これにより、揚荷物の上部を上当接部材
4の上面とL状体の下面との間に突入させ上部に固定用
ハンドルを備えたボルトで、当接板54と揚荷物の上部
とを一時的に圧着することができる。すなわち、揚荷物
の凹部302に装着された装置10は、揚荷物が持ち揚
がるまでの間は何も固定するものがないため、外れやす
く不安定な状態となっているが仮固定具60で装置10
の上端側を固定することにより装置10が揚荷物の凹部
から外れることを防止することができる。
【0045】仮固定部60はこの実施例構成に限るもの
ではなく、要は、上当接部材54を含んで、該上当接部
材54を凹部近傍の揚荷物本体側に仮固定できる構成で
あれば良いものである。例えば、クランプ等の構成によ
り揚荷物の上部と上当接部材54を圧着して仮固定して
もよい。
【0046】本実施例において、前記それぞれの伸縮部
12には同時に同じ圧力を供給する圧力供給装置36が
接続されている。この圧力供給装置36は図3に示すよ
うに加圧用の油をたくわえておく油圧タンク64と、該
油圧タンク64に取り付けられた二股分岐管70と、こ
の二股分岐管70のそれぞれに連通接続され、かつ、前
記伸縮部12内に油圧送給する耐圧ホース72を備えて
いる。この油圧タンク64には図示しない加圧ポンプと
連動した加圧レバー66が取り付けられている。
【0047】これにより、一人の作業者で加圧レバー6
6を上下に動かすだけで伸縮部12に均等に油を圧送
し、各々の伸縮部12に均等に伸長押圧力を発生させる
ことが可能となり、揚荷物をほぼ水平に持ち揚げること
ができる。従って、揚荷物の片持ち状態を防止すること
ができ、このようなことが原因でおこる揚荷物の落下事
故を防ぐことができるとともに、揚荷物の持ち揚げを容
易に行なわせ揚荷物の搬送作業の能率を大幅に向上させ
ることができる。
【0048】図3に示すように圧力供給装置36は、油
を加圧し伸縮部12に伸長押圧力を発生させているが、
これは、例えば、空気圧としても良い。また、圧力供給
装置36は加圧レバー66を上下に動かすことにより油
圧を発生しているが、これは、例えば、モーター等の動
力を用いて油圧を発生するようにしてもよい。
【0049】本実施例においてはH形鋼を揚荷物とする
例として説明しているが、要は、設置面の近傍に上下の
当接面を備えた少なくとも2個の凹部を備えた揚荷物で
あれば良いものであるが、この凹部を後付け形式で形成
できるような凹部形成部材74を揚荷物本体に固定する
ようにしても良い。
【0050】図8には、前記したような凹部形成部材7
4が示されており、この場合、揚荷物は縦方向に形成さ
れた直状の壁75を有している。そして、設置面近傍に
連結用の孔が予め穿孔されている。このような揚荷物に
対して取り付けられる凹部形成部材74は、壁75に沿
って縦に密着配置される腰部75aと設置面近傍に側方
側に突設した下脚部75bと、同じ側方側に突設した上
脚部75cと、を備え、更に腰部75aの上端から延長
されて固定部75dが上方に突出形成されている。そし
て、この固定部75dにボルト孔を穿孔して前記壁75
の連結用孔にボルト76を貫通させ、この凹部形成部材
74を後付けで目的とする揚荷物に凹部を形成すること
となる。
【0051】次に、本実施例に係る簡易搬送装置10の
作用について説明する。装置10は図1に示すように揚
荷物の凹部302の2箇所に装着されるものであるが、
同一部材で同一に構成されているので一方の説明のみを
行うことにより重複説明を省略する。
【0052】作業者は図1に示すように、伸縮部12の
ピストンロッド46を縮めた状態の装置10を縦方向に
してH形鋼300の凹部302内に装着する。そして、
装置10の上当接部材54を揚荷物の上当接面302a
に密着させ仮固定部60により装置10の上部側を揚荷
物の凹部に仮固定し、装置10が揚荷物の凹部302
り脱落しないようにしている。このとき、台座14は凹
部302から外側に軸支部22を突出させた状態でH形
鋼の下当接面302b上に下がり傾斜状に配置される。
台座14は、外側部分となる軸支部22に片持ち状に転
動体16である転動輪34を転動自在に軸支させ、他端
側は前記台座の凹部の下当接面302b上に載置させた
状態としている。
【0053】転動体16は同転動体の転動軸と地面との
幅が揚荷物の下当接面と地面との間隔幅よりも大きな半
径長さに設定されており、台座14の下面側にはこれに
対応して該揚荷物の下当接面との間に揚呈間隙Sが形成
されている。また、軸支部22と台座の当接部の底面2
0aとの接続部には段差壁23が形成されており、当接
部の底面20aと凹部302の下当接面302bとの密
着当接面位置を規定している。
【0054】また、台座14に固定された突出受部18
と伸縮部12及び伸縮部12に連結された間隙部材30
と上当接部材54は、それぞれ枢着部42a、42bに
より枢支連結されている。そして、凹部302の上当接
面302aに当接する上当接部材54と、凹部302の
下当接面302bに底面20aが当接する台座14との
間には突出受部18を介して伸縮部12及び間隙部材3
0が縦方向に直線状に配置されている。このような状態
で図3に示された圧力供給装置36の加圧レバー66を
上下方向に往復移動させることにより、二股分岐間70
と耐圧ホース72を介してシリンダ駆動装置44の伸縮
部12に同じ圧力を同時に油圧作用させる。
【0055】図1に示すように伸縮部12に作用した油
圧は伸縮部12のピストンロッド46を伸長させ凹部を
縦方向に押し広げるような押圧力を発生させる。する
と、この押圧力は間隙部材30と上当接部材54を介し
て揚荷物300の上当接面302a側に作用する。この
押圧力は、その反作用で伸縮部12の下方の突出受部1
8を介して台座14に作用する。
【0056】伸縮部12の押圧力は、台座14の底面2
0aと、揚荷物の下当接面302bとの間に形成される
揚呈間隙Sを縮める力として作用する。そのとき、台座
14と突出受部18は略L字状の剛体で形成されている
ので、揚呈間隙Sを縮める力はH形鋼300を押し揚げ
る力に変換される。すなわち、揚呈間隙Sを縮める時に
台座14を変位させることとなるが、このとき台座14
と突出受部18は側面視L字状に剛体として一体的に形
成されているから転動輪34の転動軸32の軸回りに同
台座14と突出受部18を図1上反時計方向回りに回動
させることとなる。
【0057】上記した一連の動きは揚呈間隙Sの減少、
転動輪の移動(わずかな移動量)が同期して生じること
により行われるものである。しかも、背面側に略対称に
設けられた伸縮部及び台座構成により同時にバランスさ
せて橋渡し状に揚荷物の両側を持ちあげるようになり、
これによって、重量物であっても、簡単に持ちあげて浮
動支持の状態を形成させるものである。
【0058】そして、装置10は図2に示すようにH形
鋼の凹部302のバランスの良い位置に複数配置(基本
的には対向両端のみでよい。)することにより、H形鋼
全体を持ち揚げ作業者の手押しなどの方法で、容易に搬
送することが可能となる。
【0059】ここにおいて、図9に示すような狭小、狭
幅、足場が不安定な現場作業においてもクレーン等の高
価な吊り下げ移動用の機械を使用しなくても重量物の搬
送を少ない作業者で早く確実に行うことができるととも
に、装置10自体が小型軽量で構成されていることか
ら、搬送しようとする揚荷物に装置10を容易に移動装
着し、これにより、作業者の負担を軽減し作業コストを
削減することが可能となる。特に橋梁の建設作業などに
おいて、橋梁本体の下部方向に存在するH形鋼などの鉄
骨は、上部の橋梁本体が障害物となりクレーン等を使用
して搬送することができないが、この簡易揚荷装置をH
形鋼の長手方向左右両側の凹部に装着することにより、
少ない作業者で持ち揚げ搬送することが可能となり橋梁
の建設コストを削減することができる。
【0060】本発明の実施例に係る簡易搬送装置10
は、上記した実施例に限るものではなく、特許請求の範
囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲において任意
の改変を行ってもよいものである。本装置は実施例に限
定されることなく建設、造船、土木工事その他の重量物
を取り扱う必要がある場合に適用できる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の簡易搬送
装置によれば、接地面の近傍に上下の当接面を有する横
向きの凹部を備えた揚荷物を搬送する搬送装置であっ
て、この搬送装置は、前記揚荷物の凹部内に縦方向に装
着され、前記上下当接面を押圧するように上下方向に伸
縮する伸縮部と、伸縮部の下部にL字状に接続され凹部
の下当接面上に載置されつつ一端が凹部の外部側に突設
された台座と、該台座の凹部の外部側に突設された部分
の下部には該台座を片持ち状に転動自在に軸支させる転
動体と、を有し、台座は下当接面との間に揚呈間隙を形
成するように凹部内に向けて下がり傾斜状となるように
配置され、伸縮部はシリンダ内でピストンロッドを伸縮
駆動させるシリンダ駆動装置からなり、台座と少なくと
も伸縮部の下端側には凹部の下当接面を貫くようなピス
トンロッドの伸縮方向延長線上に位置する枢着部が設け
られてなるので、例えば、上部に障害物があるためクレ
ーン等を使用することができないような、作業状態にお
いても揚荷物の持ち揚げ搬送を簡単に素早く確実に行う
ことが実現できる。特に橋梁の建設作業、造船、大型建
設物、その他土木工事などにおいて、狭小空間で大型ク
レーン等を使用できないような現場での重量物の位置補
正、移動などに、軽量、かつ、簡単な構成により極めて
効果的に使用することができる。装置の構造が簡単であ
るから、大型クレーン等に比較して安価であるととも
に、小型軽量でも確実に揚荷搬送でき、嵩張らないので
可搬性が高く保管、運搬、使用上の利便が大きい。簡易
搬送装置を揚荷物の凹部に装着装着することにより、少
数の作業者で揚荷物を持ち揚げ搬送することが可能とな
ることから、作業効率を向上をさせることができる。
【0062】また、前記転動体は、同転動体の転動軸と
地面との幅が前記揚荷物の下当接面と地面との間隔幅よ
りも大きな半径長さの転動輪であるので、揚荷物の凹部
底面から地面までの厚み寸法よりも転動輪の半径寸法の
方が大きいぶんだけ伸縮部の伸長押圧力を転動輪の転動
作用による持ち揚げ方向への力に変換することができ、
揚荷物の持ち揚げを実効化できる。
【0063】また、前記伸縮部と台座との枢着部は前記
転動体の転動軸の配置位置よりも上方により高い位置に
設定されているので、伸縮部を凹部内において上下方向
に伸長押圧力が賦与されるように配置することにより、
該伸縮部を駆動させて下がり傾斜状の台座を略水平状に
起立させることができ、揚荷物の持ち揚げを実現するこ
とができる。
【0064】また、前記台座上には略直角状に突出受部
が突設固定され、この突出受部の上端が前記伸縮部と枢
着されているので、容易に枢着位置の調整を行うことが
でき、確実に台座が起立する位置に枢着位置を設定する
ことができる。この突出受部により台座の高さ寸法を長
く形成しなくても、必要とする高さで伸縮部を枢着する
ことができる結果、小型軽量化が可能となり、これによ
り容易に持ち運びが行えるとともに、製造時の材料費を
削減することができる。さらに台座と伸縮部を簡単な構
成で枢着連結することができるので製造が容易となり製
造コストの削減が可能となる。
【0065】また、前記伸縮部はピストンロッドを含む
シリンダ駆動装置であるので、複雑な駆動装置必要と
することなく簡単な構成により強力な力を発生する伸縮
部を構成できるので、簡易搬送装置を小型軽量化するこ
とができ安価な価格で製造することができる。また、高
価なクレーンなどを使用しなくても重量物を揚荷搬送す
ることができ、さらに、一人の作業者で容易に重量物の
持ち揚げが可能となることから、作業能率を向上し建設
費などの建設コストを削減することができる。
【0066】また、前記伸縮部の上端側には前記揚荷物
側に仮固定するための仮固定部が設けられているので、
揚荷物を持ち揚げる間に簡易搬送装置が外れたりするこ
とを防止することができ、これにより、揚荷物を持ち揚
げる間、作業者が簡易搬送装置を手に持って仮固定する
必要がない。従って、作業者は揚荷物の持ち揚げ作業中
は離れていることができるので、揚荷物の落下などによ
る作業中の事故を未然に防ぐことができる。
【0067】また、前記揚荷物の凹部であって、前記伸
縮部と前記凹部の上端側との間には間隙調整用の間隙部
材が下部を前記伸縮部上端に連結されて設けられている
ので、必要とする長さの間隙部材を着脱することによ
り、搬送しようとする揚荷物の凹部に簡易搬送装置を素
早く装着することができ、しかも、搬送装置を揚荷物の
凹部の幅に対して広範囲に対応することが可能となる。
従って、作業者の負担を軽減し作業性を向上することが
できる。
【0068】また、前記間隙部材の上端は、前記揚荷物
の凹部の上当接面に係合するとともに前記伸縮部の伸長
押圧力を受ける上当接部材に接続され、この上当接部材
と前記間隙部材の上端は枢支連結されたことを特徴とす
るので、枢支連結位置を中心として間隙部材が回動する
ことにより、伸縮部の伸長押圧力を揚荷物の持ち揚げ方
向への力に容易に変換することが可能となり揚荷物の持
ち揚げを実効化できる。
【0069】また、前記台座は四角形の中空箱形に形成
されているので、簡易搬送装置自体を軽量化することが
でき、これにより、持ち運びを容易に行えるとともに、
台座に補強が必要な時は台座の中空内部に確実に補強を
施すことができるので、台座の耐久性を向上させること
が可能となる。製造時にはプレス加工により加工するこ
とができるので、容易に大量生産することができ、製造
コストを削減することができる。
【0070】また、請求項10の簡易搬送装置によれ
ば、前記それぞれの伸縮部には同時に同じ圧力を供給す
る圧力供給装置が接続されているので、作業者により傾
きを確認しながら搬送物を持ち揚げる必要が無く、一人
の作業者で搬送物を素早く均等に持ち揚げることが可能
となる。従って、搬送物の片持ち状態を防止することが
でき、このようなことが原因でおこる搬送物の落下事故
を防止することができる。そして、搬送物の素早い持ち
揚げが可能となることから、作業者の負担を軽減し作業
効率を向上することが可能となる。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る簡易搬送装置をH形鋼の
凹部2箇所に装着した状態を示す要部拡大一部切欠説明
図である。
【図2】本発明の実施例に係る簡易搬送装置でH形鋼を
持ち揚げた状態を示す要部拡大一部切欠説明図である。
【図3】本発明の実施例に係る簡易搬送装置の全体斜視
図である。
【図4】台座を裏返しにした状態で台座内部を示す要部
拡大説明図である。
【図5】台座と突出受部の断面を示した要部拡大断面説
明図である。
【図6】突出受部を介して台座と枢着した伸縮部に圧力
供給装置が連通した状態を示す斜視説明図である。
【図7】上部に仮固定部を備えた上当接部材と間隙部材
とが枢着した状態を示す斜視説明図である。
【図8】U字鋼の両側部に凹部形成部材を装着し簡易搬
送装置で持ち揚げた状態を示す拡大説明図である。
【図9】建設中の橋梁の下方向に存在するH形鋼に簡易
搬送装置を装着した状態を断面で示す説明図である。
【符号の説明】
10 簡易搬送装置 12 伸縮部 14 台座 16 転動体 18 突出受部 20 当接部 22 軸支部 30 間隙部材 32 転動軸 34 転動輪 36 圧力供給装置 42a 第1枢着部 42b 第2枢着部 44 シリンダ駆動装置 46 ピストンロッド 54 上当接部材 60 仮固定部 300 H形鋼 300a 上リブ板部 302 凹部 302a 上当接面 302b 下当接面 W 揚荷機構 R 支柱 P 橋 Q 枕木 S 揚呈間隙

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接地面の近傍に上下の当接面を有する横
    向きの凹部を備えた揚荷物を搬送する搬送装置であっ
    て、 この搬送装置は、前記揚荷物の凹部内に縦方向に装着さ
    れ、前記上下当接面を押圧するように上下方向に伸縮す
    る伸縮部と、伸縮部の下部にL字状に接続され凹部の下当接面上に載
    置されつつ一端が凹部の外部側に突設された台座と、 該台座の凹部の外部側に突設された部分の下部には該台
    座を片持ち状に転動自在に軸支させる転動体と、を有
    し、 台座は下当接面との間に揚呈間隙を形成するように凹部
    内に向けて下がり傾斜状となるように配置され、 伸縮部はシリンダ内でピストンロッドを伸縮駆動させる
    シリンダ駆動装置からなり、 台座と少なくとも伸縮部の下端側には凹部の下当接面を
    貫くようなピストンロッドの伸縮方向延長線上に位置す
    る枢着部が設けられて なる簡易搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記伸縮部の上端側を前記揚荷物側に仮
    固定するための仮固定部が設けられて成る請求項1記載
    の簡易搬送装置。
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