JP3124434B2 - 異形断面部を備えた押出成形品とその製造方法 - Google Patents

異形断面部を備えた押出成形品とその製造方法

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JP3124434B2
JP3124434B2 JP06096313A JP9631394A JP3124434B2 JP 3124434 B2 JP3124434 B2 JP 3124434B2 JP 06096313 A JP06096313 A JP 06096313A JP 9631394 A JP9631394 A JP 9631394A JP 3124434 B2 JP3124434 B2 JP 3124434B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、異形断面部を備えた
押出成形品とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図5に示すように、突出部106
と凹み部108とが断面変化部107に繋がれて連続し
て有する異形断面部105を備えた押出成形品101
は、図6に示すように、固定ダイ112と可動ダイ11
5とを備えたダイ装置111によって形成される。固定
ダイ112には、成形品本体102の断面形状に対応す
る主押出口113と、異形断面部105の突出部106
の断面形状に対応する副押出口114とが連通状に形成
される。一方、可動ダイ115は固定ダイ112の前側
に作動機構116によって開閉動作可能に組付けられ
る。そして、可動ダイ115を所要周期で開閉動作さ
せ、前記副押出口114を前記異形断面部105の凹み
部108に相当する分だけ開閉することで、図5に示す
ように、成形品本体102の長手方向に、突出部106
と、該突出部106に断面変化部107によって繋がれ
た凹み部108とを交互に連続して有する異形断面部1
05を備えた押出成形品101が製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記したよ
うに製造される押出成形品101において、異形断面部
105の突出部106と断面変化部107及び、断面変
化部107と凹み部108との境界部は湾曲に形成さ
れ、その境界点の判断が困難となる。このため、突出部
106と凹み部108との長さ寸法A,Bが許容する誤
差の範囲内であるか否かを正確に測定することができな
いという問題点があった。
【0004】この発明の目的は、前記した従来の問題点
に鑑み、異形断面部の突出部と凹み部との長さ寸法の判
断を容易にかつ正確になし得る異形断面部を備えた押出
成形品と、その押出成形品を容易に製造することができ
る製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る異形断面部を備えた押出成形
品は、押出成形によって形成される成形品本体の長手方
向には、突出部と、該突出部に断面変化部によって繋が
れた凹み部とを交互に連続して有する異形断面部が形成
され、前記突出部の表面には、前記成形品本体の長手方
向に平行しかつ両端が前記断面変化部に至る所要数の測
定線が形成されている。また、請求項2の発明に係る異
形断面部を備えた押出成形品の製造方法は、成形品本体
の断面形状に対応する主押出口に、異形断面部の突出部
の断面形状に対応する副押出口が連通状に形成された固
定ダイと、該固定ダイの前側に配設されかつ前記副押出
口を前記異形断面部の凹み部に相当する分だけ所要周期
で開閉動作される可動ダイと、を備えたダイ装置を用い
て異形断面部を有する押出成形品を製造する方法であっ
て、前記副押出口の内面には、前記可動ダイによって開
閉される範囲内において測定線用成形部が形成され、前
記主押出口及び副押出口より前記押出成形品が押出成形
されると同時に、その異形断面部の突出部表面に測定線
が形成される。
【0006】
【作用】前記したように構成される異形断面部を備えた
押出成形品において、成形品本体の長手方向に形成され
る異形断面部のうちの突出部表面の測定線の長さ寸法及
び、凹み部を隔てて対向する両測定線の端本の間の距離
寸法を測定し、前記長さ寸法及び距離寸法を、基準長さ
寸法及び基準距離寸法と比較することで、異形断面部の
突出部と凹み部との長さ寸法が許容する誤差の範囲内で
あるか否かの判断がなされる。また、異形断面部を備え
た押出成形品の製造方法において、成形品本体の長手方
向に、突出部と、該突出部に断面変化部によって繋がれ
た凹み部とを交互に連続して有する異形断面部が形成さ
れると同時に、突出部の表面には、その両端が断面変化
部に至る測定線が形成される。
【0007】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1と図2にし
たがって説明する。図1において、ウエザストリップと
して用いられる長尺の押出成形品1は成形品本体2と異
形断面部5とを備え、合成樹脂,ゴム等の押出成形によ
って一体成形されている。成形品本体2は、その長手方
向にウインドウガラスの周縁部に嵌込まれる嵌込溝3
と、中空閉じ断面の弾性シ−ル部4とをそれぞれ有して
いる。前記成形品本体2の弾性シ−ル部4の長手方向に
は、リップ状の異形断面部5が形成されている。
【0008】異形断面部5は、突出部6と、該突出部6
に断面変化部7によって繋がれた凹み部8とを長手方向
に交互に連続して有するとともに、異形断面部5の突出
部6と断面変化部7、及び断面変化部7と凹み部8との
それぞれの境界部は湾曲に形成される。前記突出部6の
表面には、前記成形品本体2の長手方向に平行しかつ両
端が前記断面変化部7に至る断面V溝状の測定線9が形
成されている。
【0009】この実施例は上述したように構成される。
したがって、押出成形品1の異形断面部5の突出部6と
凹み部8との長さ寸法が許容する誤差の範囲内であるか
否かを判断する場合、前記突出部6の表面の測定線9の
長さ寸法L1及び、凹み部8を隔てて対向する両測定線
9の端末間の距離寸法L2を測定する。そして、前記長
さ寸法L1及び距離寸法L2を、基準長さ寸法及び基準
距離寸法と比較することで、異形断面部5の突出部6と
凹み部8との長さ寸法が許容する誤差の範囲内であるか
否かの判断を正確に行うことができる。
【0010】前記実施例の異形断面部を備えた押出成形
品1は図2に示すダイ装置11を用いて製造される。ダ
イ装置11は、固定ダイ12と可動ダイ15とを備えて
おり、固定ダイには、成形品本体2の断面形状に対応す
る主押出口13と、異形断面部5の突出部6の断面形状
に対応する副押出口14とが連通状にかつ固定ダイ12
の前側に開口してそれぞれ形成されている。前記可動ダ
イ15は、副押出口14の開口部に臨んで配設されてい
る。この可動ダイ15は、作動機構16によって所要周
期で開閉動作され、前記副押出口14を異形断面部5の
凹み部8に相当する分だけ開閉するようになっている。
【0011】前記副押出口14の内面には、前記可動ダ
イ15によって開閉される範囲内において測定線用成形
部17が形成されている。この実施例において、前記測
定線用成形部17は、突出部6の表面に断面V溝状の測
定線9を設けるために、前記副押出口14の内面に断面
三角形状をなして突設されている。
【0012】したがって、ダイ装置11の材料流路に供
給される材料は、固定ダイ12の主押出口13及び副押
出口14より押出されることで、成形品本体2と異形断
面部5とを一体に備えた押出成形品1が形成される。前
記主押出口13及び副押出口14より材料が押出される
際、可動ダイ15が作動機構16によって所要周期で開
閉動作される。そして、図2の(a)に示すように、前
記可動ダイ15が開き位置に配置され副押出口14が全
開されたときには、その副押出口14より押出される材
料によって異形断面部5のうちの突出部6が形成される
と同時に、副押出口14の測定線用成形部17によって
前記突出部6の表面に測定線9がしだいに形成されてい
く。
【0013】前記したように成形品本体2と共に該本体
の長手方向に突出部6が所要長さ形成されたところで、
可動ダイ15が閉じ位置に向けてしだいに閉じられる。
前記可動ダイ15が開き位置から閉じ位置まで移動する
間において、副押出口14より押出される材料によっ
て、断面変化部7が形成されるとともに、前記測定線9
が断面変化部7の傾斜部において途切れる。図2の
(b)に示すように、前記可動ダイ15が閉じ位置に配
置されると、副押出口14により押出される材料によっ
て異形断面部5のうちの凹み部8が形成される。
【0014】前記したように、可動ダイ15が所要周期
で開閉動作されることで、成形品本体2の長手方向に、
突出部6と、該突出部6に断面変化部7によって繋がれ
た凹み部8とを交互に連続して有する異形断面部5が形
成されると同時に、突出部6の表面には、その両端が断
面変化部7に至る測定線9が形成される。
【0015】なお、前記実施例においては、異形断面部
7の突出部6の表面に形成されかつ両端が断面変化部7
に至る測定線9が一本である場合を例示したが、これに
限るものではない。例えば、図3に示すように、異形断
面部5の突出部6の表面に第1,第2の両測定線9a,
9bを平行に形成してもよい。この場合には、第1,第
2の両測定線9a,9bの長さ寸法の差に基づいて、断
面変化部7の傾き角度を求めることができ、押出成形品
1の寸法管理をより一層高めることができる。また、図
4に示すように、異形断面部5の突出部6の表面に第
1,第2及び第3の測定線9a,9b,9cを平行に形
成することで、断面変化部7が段差傾斜状に形成される
場合においても、その断面変化部7が正確に形成されて
いるか否かの判断も正確に行うことができる。さらに、
測定線9は断面V溝状である場合を例示したが、その形
状は限定するものではなく、例えば、突起状であっても
よい。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、この発明の異形断面
部を備えた押出成形品によれば、その成形品本体の長手
方向に形成される異形断面部の突出部と凹み部との長さ
寸法が許容する誤差の範囲内であるか否かの判断を正確
に行うことができ、押出成形品の長さ寸法の管理が容易
となる。また、この発明の異形断面部を備えた押出成形
品の製造方法によれば、押出成形と同時に異形断面部の
突出部の表面に測定線を形成することができ、押出成形
後、突出部の表面に測定線を形成する手間を解消するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の押出成形品を破断して示
す説明図である。
【図2】同じく押出成形品のダイ装置を示す正面図であ
る。
【図3】異形断面部の突出部に二本の測定線を形成した
実施例を示す説明図である。
【図4】同じく突出部に三本の測定線を形成した実施例
を示す説明図である。
【図5】従来の押出成形品を示す説明図である。
【図6】同じく押出成形品のダイ装置を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 押出成形品 2 成形品本体 5 異形断面部 6 突出部 7 断面変化部 8 凹み部 9 測定線 11 ダイ装置 12 固定ダイ 13 主押出口 14 副押出口 15 可動ダイ 17 測定線用成形部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96 B60R 13/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出成形によって形成される成形品本体
    の長手方向には、突出部と、該突出部に断面変化部によ
    って繋がれた凹み部とを交互に連続して有する異形断面
    部が形成され、 前記突出部の表面には、前記成形品本体の長手方向に平
    行しかつ両端が前記断面変化部に至る所要数の測定線が
    形成されていることを特徴とする異形断面部を備えた押
    出成形品。
  2. 【請求項2】 成形品本体の断面形状に対応する主押出
    口に、異形断面部の突出部の断面形状に対応する副押出
    口が連通状に形成された固定ダイと、該固定ダイの前側
    に配設されかつ前記副押出口を前記異形断面部の凹み部
    に相当する分だけ所要周期で開閉動作される可動ダイ
    と、を備えたダイ装置を用いて異形断面部を有する押出
    成形品を製造する方法であって、 前記副押出口の内面には、前記可動ダイによって開閉さ
    れる範囲内において測定線用成形部が形成され、前記主
    押出口及び副押出口より前記押出成形品が押出成形され
    ると同時に、その異形断面部の突出部の表面に測定線が
    形成されることを特徴とする異形断面部を備えた押出成
    形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102158063B1 (ko) 2016-10-11 2020-09-21 와이케이케이 가부시끼가이샤 설치 부재를 사용하여 천에 대하여 피설치 부재를 설치하는 설치 장치 및 방법

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