JP3124344B2 - 重合ダニアレルゲン - Google Patents

重合ダニアレルゲン

Info

Publication number
JP3124344B2
JP3124344B2 JP03320032A JP32003291A JP3124344B2 JP 3124344 B2 JP3124344 B2 JP 3124344B2 JP 03320032 A JP03320032 A JP 03320032A JP 32003291 A JP32003291 A JP 32003291A JP 3124344 B2 JP3124344 B2 JP 3124344B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerized
mite
molecular weight
allergen
mite allergen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03320032A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05125098A (ja
Inventor
智 岡
和久 小埜
征子 重田
武志 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fumakilla Ltd
Original Assignee
Fumakilla Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fumakilla Ltd filed Critical Fumakilla Ltd
Priority to JP03320032A priority Critical patent/JP3124344B2/ja
Publication of JPH05125098A publication Critical patent/JPH05125098A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3124344B2 publication Critical patent/JP3124344B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアレルゲン活性を有する
重合ダニアレルゲンに関するものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】屋内塵性
ダニは、アトピー性気管支喘息等のアレルギー疾患の主
要な原因として重要である。従来、アレルギー疾患の治
療法としては、アレルギーの原因物質であるアレルゲン
を投与して減感作する減感作療法が、最も重要な根本療
法とされ、特に花粉症を始め昆虫アレルギー等、抗原が
特定され易い疾患においては、その評価は今や確立され
たものといえる。しかしながら、この減感作療法ではア
レルゲンによるアナフィラキシーの危険が伴う為、安全
な治療用抗原の投与が必要とされる。ダニアレルギー疾
患については、屋内塵中のダニアレルゲンとして、ヤケ
ヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)及び
コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)の2種
が重要であると報告されている[ J. Allergy : 42,14-2
8,(1968)] 。従来、主要ダニアレルゲンとしてはダニ排
泄物および/またはダニ虫体中に含有されている分子量
24〜28kDの糖蛋白(pI 4.6〜7.2)、および/または分子
量14.5〜20kDの蛋白(pI 5〜8.3)が報告されている[J.
Immunol. : 125,587-592,(1980)/ J. Allergy Clin.
Immunol. : 76,753-761,(1985)/ Immunology : 46,679
-687,(1982)/ Int. Arch. Allergy Appl. Immunol. :
81,214-223,(1986)/ J. Allergy Clin. Immunol. : 7
5,686-692,(1985)等] 。
【0003】一方、前記の主要ダニアレルゲンよりも高
分子量の画分及び低分子量の画分に、ダニ喘息患者血清
IgG に特異的反応性を示し、ダニ喘息患者の白血球ヒス
タミン遊離を誘導する成分が存在することを本発明者ら
は報告している(日本農芸化学会,62:411, 1988)。し
かし、減感作治療用抗原として用いることができる程度
までの精製は未だなされていなかった。従来、屋内塵性
ダニを特異抗原とする気管支喘息の減感作治療法には、
屋内塵(ハウスダスト)抽出液が用いられてきている
が、化学的にはその組成が極めて不明確であり、また多
種類の不純物を含み、アナフィラキシー誘発の可能性が
あるために投与量が極度に制限され、治療効果が極めて
低いのが現状である。したがって、有効性及び安全性の
観点から、有用な減感作治療用抗原の出現が期待されて
いる。
【0004】また、ダニアレルギー疾患の診断方法とし
ては、従来、問診を主体とし、前記の屋内塵(ハウスダ
スト)抽出液および/またはダニ虫体抽出液を用いる皮
内反応試験が殆どであり、まれにRAST法による血清中の
IgE 抗体価の測定値(相対値)を併用する程度で、ダニ
アレルギー疾患を直接的に断定するのはかなり困難であ
った。従って、ダニアレルギー疾患の迅速かつ正確な診
断は、ダニアレルギー疾患の適切な治療を行う上で重要
であり、診断システムの確立が期待されている。
【0005】本発明者らは、先にダニ培養中の排泄物抽
出液に含まれる糖蛋白質であって、分子量が約 4,000
(セファデックスG50ゲル濾過法)のダニアレルゲ
ン、またはこのダニアレルゲンから糖部分を除去して得
られる蛋白質であって、分子量約2,400のダニアレルゲ
ンが、ダニアレルギー疾患の診断薬として極めて有用で
あることを見出した。しかし、これらのダニアレルゲン
はダニアレルギー患者に対する皮内反応活性やHPLC
を用いた患者白血球ヒスタミン遊離試験によりアレルゲ
ン活性を有していることが確認されたものの、ダニアレ
ルゲン自体の分子量が小さいため減感作治療用抗原とし
て要求される免疫原性が充分でないことが判った。従っ
て、本発明の目的は、低分子量の所定のダニアレルゲン
を高分子化させてなる重合ダニアレルゲンを提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、該重合ダニアレルゲン
を有効成分とするダニアレルギー疾患治療剤を提供する
ことにある。本発明のさらに他の目的は、該重合ダニア
レルゲンを有効成分とするダニアレルギー疾患診断薬を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記のダニ
アレルゲンのアレルゲン活性を保持したままで充分な免
疫原性を有するダニアレルゲンを模索したところ、該ダ
ニアレルゲンを高分子化して得られる重合ダニアレルゲ
ンが有用であることを見出し、本発明に至った。
【0007】即ち、本発明の要旨は、(1) ダニ培養
中の排泄物抽出液に含まれる分子量が約 4,000(セファ
デックスG50ゲル濾過法)のアレルゲン活性を有する
糖蛋白質を高分子化させてなる、平均分子量が約20,000
〜100,000 の重合ダニアレルゲン、(2) ダニ培養中
の排泄物抽出液に含まれる分子量が約 4,000(セファデ
ックスG50ゲル濾過法)のアレルゲン活性を有する糖
蛋白質の糖部分を除去して得られる分子量が約 2,400の
蛋白質を高分子化させてなる、平均分子量が約20,000〜
100,000 の重合ダニアレルゲン、(3) 前記(1)ま
たは(2)記載の重合ダニアレルゲンを有効成分とする
ダニアレルギー疾患治療剤、および(4) 前記(1)
または(2)記載の重合ダニアレルゲンを有効成分とす
るダニアレルギー疾患診断薬に関する。
【0008】この明細書においては、アミノ酸等につい
て、IUPAC−IUBに基づく略号および当該分野に
おける慣用略号で表示する場合があり、それらを例示す
ると次の通りである。アミノ酸残基に対する略号は、以
下の通りである。 Asp アスパラギン酸; Thr スレオニン; Se
r セリン;Glu グルタミン酸; Glyグリシ
ン; Ala アラニン;Val バリン;
Ile イソロイシン; Leu ロイシン;Tyr
チロシン; Phe フェニルアラニン; L
ys リジン;His ヒスチジン; Arg アル
ギニン; Pro プロリン;Cys システイン;
Met メチオニン 糖に対する略号は、以下の通りである。 Pen ペントース; dHex デオキシヘキソー
ス; Hex ヘキソース;HexN ヘキソサミン
【0009】以下、本発明の重合ダニアレルゲンの具体
例について、より詳細に説明する。本発明においてダニ
培養中の排泄物抽出液に含まれる分子量が約 4,000(セ
ファデックスG50ゲル濾過法)のアレルゲン活性を有
する糖蛋白質を以下LM−2と、また該糖蛋白質の糖部
分を除去して得られる分子量が約 2,400の蛋白質をLM
−2pと略すが、これらLM−2またはLM−2pを高
分子化させてなる本発明の重合ダニアレルゲンとして
は、次のようなものが例示される。
【0010】1)同一のダニアレルゲン分子間で重合さ
せた重合ダニアレルゲン、例えば、LM−2同士あるい
はLM−2p同士を重合させたもの(それぞれ重合LM
−2、重合LM−2pと略す)が挙げられる。 2)異なるダニアレルゲン分子間で重合させた重合ダニ
アレルゲン、例えば、LM−2とLM−2pを重合させ
たもの(重合LM−2−LM−2pと略す)が挙げられ
る。 3)ダニアレルゲン分子と異種分子間で重合させた重合
ダニアレルゲン、即ち(1) ヒト由来蛋白質〔例えば、血
清アルブミン(HSA、分子量約66,000) 、免疫グロブ
リンの単量体(分子量約 72,000)、H鎖(分子量約 50,
000)、L鎖(分子量約 22,000)、唾液α−アミラーゼ
(分子量約 60,000)等〕、(2) 合成高分子〔例えば、ポ
リオルニチン(分子量約 5,000〜15,000) 、ポリリジン
(分子量約 4,000〜15,000) 、ポリアスパラギン酸(分
子量約 5,000〜15,000) 等のポリアミノ酸〕、(3) 天然
高分子〔例えば、Ei−M(分子量約 23,000)、DIIIa
(分子量約 10,000)、HPS(分子量約 7,000) と呼ば
れるホヤ抗原等〕、などの異種分子からなる担体にダニ
アレルゲンを結合させ、高分子化させたものである。
【0011】具体的にはLM−2またはLM−2pとヒ
ト由来蛋白質を重合させたものとして、例えば重合LM
−2−ヒト血清アルブミン(LM−2とヒト血清アルブ
ミンを重合させたものを表す、以下同様の表現で略
す)、重合LM−2p−ヒト血清アルブミンなど、LM
−2またはLM−2pと合成高分子を重合させたものと
して、例えば重合LM−2−ポリオルニチン、重合LM
−2p−ポリオルニチン、重合LM−2−ポリリジン、
重合LM−2p−ポリリジン、重合LM−2−ポリアス
パラギン酸、重合LM−2p−ポリアスパラギン酸な
ど、LM−2またはLM−2pと天然高分子を重合させ
たものとして、例えば重合LM−2−ホヤ抗原Ei−
M、重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−M、重合LM−2
−ホヤ抗原DIIIa、重合LM−2p−ホヤ抗原DIIIaな
どが挙げられる。
【0012】前記のような本発明の重合ダニアレルゲン
は、以下のような性状を有する。 (1)色および性状:白色(凍結乾燥物) (2)水溶性:易溶性 (3)平均分子量:約20,000〜100,000 (20,000、40,0
00、60,000、80,000および100,000 : 平均分子量60,000
未満のものは Ultrogel AcA 54ゲル濾過法、分子量60,0
00以上のものは Ultrogel AcA 44ゲル濾過法による) (4)組成成分:後記のLM−2およびLM−2pのア
ミノ酸組成のうち反応に関与したLysおよびN−末端
アミノ酸残基分が減少する。但し、反応によりアミド結
合を生じる場合は、反応に関与したアミノ酸残基部分に
は変化はない。 (5)アレルゲン活性を有する。ダニアレルギー患者に
対する皮内反応活性、HPLCを用いた患者白血球ヒス
タミン遊離試験により判断する。 (6)アナフィラキシー反応を誘導しない。常法によ
り、モルモットを用いた実験では、アナフィラキシー反
応は観察されない。
【0013】本発明の重合ダニアレルゲンを製造するた
めに用いる高分子化反応には、通常の公知の方法を適用
することができ、特に制限されるものではない。例え
ば、LM−2において高分子化させる場合には、グル
タールアルデヒドによる重合、クロスリンク化試薬
(Dimethyl suberimidate dihydrochloride(DMS) 、Bis
(sulfosuccinimidyl) suberate (BS3 ) 、Traut's rea
gent/m-Maleimidobenzoyl-N-hydroxysulfosuccinimide
ester (Sulfo-MBS)またはN-Succinimidyl 3-(2-pyridyl
dithio)propionate (SPDP) 、1-Ethyl-3-(3-dimethylam
inopropyl)carbodiimide hydrochloride (EDC)/N-Hydro
xysulfosuccinimide (Sulfo-NHS))による重合、糖鎖
を過沃素酸酸化した後、α,ω−アルキルジアミンとシ
ッフ塩基を形成させ、次いで水素化シアノホウ素ナトリ
ウム、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤により重合
するなど種々の方法が挙げられる。
【0014】具体的には、1)同一のアレルゲン分子間
での重合は、前記のの方法が例示される。2)異
なるアレルゲン分子間での重合および3)アレルゲン分
子と異種分子間の重合では、の方法およびの方法
(但し、糖鎖を過沃素酸酸化した後、2)ではLM−2
pと、3)では担体のアミノ基とシッフ塩基を形成させ
水素化シアノホウ素ナトリウムなどにより還元する方
法)が例示される。また、3)のアレルゲン分子と異種
分子(特に、酸性ポリアミノ酸)間の重合では、予めED
C /Sulfo-NHS でカルボキシル基を活性エステル化し、
LM−2のアミノ基と反応させる方法が例示される。重
合方法は上記のいずれか、または組み合わせた方法が適
宜選択される。
【0015】また、LM−2pにおいて、1)、2)お
よび3)の担体として特にヒト由来蛋白質並びに塩基性
ポリアミノ酸を用いる場合、の方法が例示される。
3)の担体として特に酸性ポリアミノ酸を用いる場合、
予めEDC/Sulfo-NHS でカルボキシル基を活性エステル
化し、LM−2pのアミノ基と重合させる方法が例示さ
れる。3)の担体として特にホヤ抗原を用いる場合、
の方法が例示される。重合方法は上記のいずれか、
または組み合わせた方法が適宜選択される。
【0016】次に本発明において、重合ダニアレルゲン
の合成原料となるダニアレルゲンについてより詳細に説
明する。即ち、LM−2、およびLM−2pは以下の性
状を有する。 (1)色および性状:白色(凍結乾燥物) (2)水溶性:易溶性 (3)分子量:約 4,000の糖蛋白質(LM−2)または
約 2,400の蛋白質(LM−2p)である〔インタクトな
糖蛋白質の分子量(約4,000,セファデックスG50ゲル
濾過法)からその糖蛋白質の糖含量約40%(約1,600)
を引いた値〕。
【0017】(4)組成成分: 1)LM−2およびLM−2pのアミノ酸組成は、次の
操作により得られる。即ち、0.2%サンプル溶液200μ
l を12M塩酸200μlと混合し、N2 置換をした密
封試験管内で、110℃で24時間加水分解する。乾固
させた後、少量の水を加え再び乾固させるという操作を
3回繰り返すことによって脱塩酸を行い、これをアミノ
酸アナライザー用の希釈用緩衝液1mlに溶解し、アミノ
酸アナライザー(日立製作所)により定量する。これに
より次の結果が得られる。
【0018】LM−2のアミノ酸(計 6.6μmol/mg) Asp 0.9 ; Thr 0.4 ; Ser 0.6 ; Glu 1.2 ; G
ly 1.6 ;Ala 0.5 ; Val 0.2 ; Cys 0.0 ;Ile
0.1 ; Leu 0.1 ;Tyr 0.0 ; Phe 0.1 ; Lys
0.2 ; His 0.1 ; Arg 0.1 ;Pro 0.5 LM−2pのアミノ酸(計9.6μmol/mg) Asp 1.1 ; Thr 0.5 ; Ser 0.9 ; Glu 1.5 ; G
ly 2.3 ;Ala 0.7 ; Val 0.3 ; Ile 0.2 ; Leu
0.3 ; Phe 0.1 ;Lys 0.4 ; His 0.2 ; Arg
0.4 ; Pro 0.7
【0019】2)LM−2の糖含量は、Glucose を標準
としてフェノール硫酸法で全中性糖を定量した場合、約
40%である。個々の中性糖とアミノ糖は、サンプルを
4MTFA(トリフルオロ酢酸)中で100℃4時間加
水分解し、NaBH4 で還元後、無水酢酸を用いて10
0℃4時間加熱してアセチル化した後、GLC法で定量
した場合、次の結果が得られる。 LM−2の糖(計 2.9μmol/mg) Pen 1.4 ; dHex 0.1 ; Hex1.1 ; HexN 0.3 一方、LM−2pの糖成分は、検出されない。
【0020】(5)アレルゲン活性を有する。ダニアレ
ルギー患者に対する皮内反応活性、HPLCを用いた患
者白血球ヒスタミン遊離試験により判断する。 (6)アナフィラキシー反応を誘導しない。常法によ
り、モルモットを用いた実験では、アナフィラキシー反
応は観察されない。
【0021】LM−2およびLM−2pの製造方法とし
ては、たとえば次のような方法が例示される。 a)粗ダニ排泄物抗原の調製 ダニ抗原の製造原料として、特に制限されるものではな
いが例えばコナヒョウヒダニまたはヤケヒョウヒダニの
いずれを用いてもよい。これらのダニをダニ培養培地で
培養し、これを抽出処理する。抽出処理は飽和食塩水お
よび/またはリン酸緩衝液を加えて攪拌し、室温で30分
間静置した後に、遠心分離(3000 rpm 、30分) を行い上
清をプールする。この際、抽出溶媒としては他に、中程
度イオン強度の緩衝液であればいずれを用いてもよい。
例えば、乳酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、ト
リス塩酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等が挙げられる。上清表
面にダニ虫体が浮遊するのでこれを濾過して取り除く。
プールした上清を濾過およびイオン交換水に対して透析
したもの(粗ダニ排泄物抽出液)を出発材料とする。次
に、この粗ダニ排泄物抽出液を、例えば限外分子量1万
の濾過膜(UF-20CS-10PS) に通し、この膜を通過しない
高分子粗ダニ排泄物抗原と通過する低分子粗ダニ排泄物
抗原に分画する。
【0022】b)低分子粗ダニ排泄物抗原の精製 低分子粗ダニ排泄物抗原の精製は、(i) ダニ喘息患者
血清特異IgE 、IgG 、ウサギ抗ダニ排泄物抗血清、ウサ
ギ抗ダニ排泄物抗体、排泄物抗原に特異的なマウスモノ
クローナル抗体等との反応を酵素免疫測定法(ELISA) に
より測定することによる、各フラクションの抗原活性の
測定(Immunochemistry: 8, 871,(1971))、(ii) ウサギ
抗ダニ排泄物抗血清を用いたラジオイムノアッセイによ
る、各フラクションの抗原活性の測定、(iii) 皮内反
応活性による、各フラクションのアレルゲン活性の測
定、(iv) ダニアレルギー患者白血球ヒスタミン遊離活
性による、各フラクションのアレルゲン活性の測定、等
のモニターの下に公知の精製法、例えばゲル濾過クロマ
トグラフィー、限外濾過、イオン交換クロマトグラフィ
ー、アフィニティクロマトグラフィー、疎水クロマトグ
ラフィー、焦点電気泳動法、ゲル電気泳動法等を単独ま
たは組み合わせて精製することができる。
【0023】例えば、具体的には低分子粗ダニ排泄物抗
原の精製は、低分子粗ダニ排泄物抗原をセファデックス
G50(Pharmacia LKB Biotechnology AB) でゲル濾過
する。その時の溶出パターンをダニ喘息患者の白血球ヒ
スタミン遊離能、ELISA による患者血清特異IgE および
ウサギ抗ダニ排泄物血清に対する反応性でモニターし、
蛋白含量および280nmの吸収をガイドに画分に分け
る。強い皮内反応活性が認められる画分を、更にイオン
交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、デ
ュアルモードクロマトグラフィー、逆相HPLC等の精
製手段を適宜組み合わせることにより本発明で用いられ
るダニアレルゲンの活性成分を精製することができる。
【0024】本発明の重合ダニアレルゲンの合成原料と
なるダニアレルゲンは、前記のように分子量が約 4,000
の糖蛋白質(LM−2)および該糖蛋白質の糖部分を除
去して得られる分子量約2,400 の蛋白質(LM−2p)
であるが、この糖部分を除去する工程は通常の公知の方
法を適用することができ、特に制限されるものではな
い。例えば、過沃素酸酸化した後スミス分解により糖鎖
を切断する方法、グリコペプチダーゼ、−グリカナー
ゼ、エンド−アセチルガラクトサミニダーゼ等の酵素
を用いて糖鎖を遊離する方法など種々の方法が挙げら
れ、いずれの方法であってもよい。過沃素酸酸化による
場合は、例えば前記のような方法が用いられる。
【0025】本発明の重合ダニアレルゲンはダニアレル
ギー疾患治療剤として有用であり、例えば減感作治療剤
として使用される。ここでダニアレルギー疾患とは、ア
トピー性気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性
結膜炎、アトピー性皮膚炎等、ダニの特異抗原が原因と
なるあらゆるアレルギー疾患をいう。前記の方法により
高分子化されてなる本発明の重合ダニアレルゲンは、溶
液状又はシロップ状とするか、更に乾燥して粉末状でダ
ニアレルギー疾患に対する減感作治療剤として用いられ
る。本減感作治療剤はそのままで、又は必要に応じて一
般的に用いられるアジュバントや各種の添加剤、例えば
安定剤、賦形剤、溶解補助剤、乳濁化剤、緩衝剤、無痛
化剤、保存剤、着色剤等を添加した配合剤として用いる
ことができる。
【0026】本減感作治療剤は、通常の投与経路、例え
ば、経口、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内等の投与方法に
より行うことができる。更に、例えばトローチ、舌下
錠、点眼剤、鼻腔内噴霧剤、パップ剤、クリーム剤、ロ
ーション剤等の経皮、経粘膜薬としても使用することが
できる。本減感作治療剤の投与量及び投与回数は、投与
経路、症状等に応じて成人1回当たり約20μg以下の範
囲となるように適宜選択し、毎週1回程度投与される。
また、本減感作治療剤はダニアレルギー疾患に対する治
療剤のみならず予防剤としても有用である。本減感作治
療剤は、アナフィラキシー誘発作用もなく、人体に対し
て安全に用いることができる。
【0027】本発明の重合ダニアレルゲンはダニアレル
ギー疾患の診断薬として有用である。即ち、患者の血
液、及びこの血液から遠心分離により得られた血球画分
を緩衝液に懸濁した血球浮遊液の一定量を、それぞれ重
合ダニアレルゲンを滴定試薬として用いて滴定し、アレ
ルゲン刺激により好塩基球(白血球の一種)から遊離す
るヒスタミン量を測定する〔アレルギー:33,692,(198
4) /アレルギー:33, 733,(1984)〕。このヒスタミン
遊離滴定では、最大遊離量の50%量( 滴定曲線の変曲
点) から遊離されるヒスタミン量を求める。この滴定で
は、(i) 血球浮遊液の滴定値から患者のアレルゲン感
受性を直接測定することになる。(ii)血液の滴定値
は、通常、血球浮遊液の値より高い値が得られる。これ
は血漿中にアレルゲン中和能を持つIgG 抗体(遮断抗
体)が存在するためである。従って、対血液滴定曲線
の、対血球浮遊液滴定曲線からのシフトの大きさから、
遮断抗体価が得られる。感受性とこの遮断抗体価から表
1のように、ダニアレルギーの正確な診断が可能とな
る。また、減感作治療効果のモニターとしても有用であ
る。
【0028】
【表1】
【0029】
【実施例】以下に、参考例および実施例を挙げて本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら
限定されるものではない。 参考例1低分子粗ダニ排泄物抗原の調製 ラット、マウス、ハムスター用飼料M(オリエンタル酵
母社)中で、温度26±2℃、湿度75%RHの環境
で、ダニ密度が2〜3万匹/g培地になるようにコナヒ
ョウヒダニを飼育し、ダニ培養培地100gに対して、
飽和食塩水を1リットル加えてよく攪拌した。室温で3
0分間静置した後、3000rpm、30分遠心分離を
行った。この時、ダニ虫体は上清表面に浮遊するので、
これを濾過して取り除く。沈澱に再び飽和食塩水を加え
て同じ操作を繰り返した。さらに沈殿に、10mMリン
酸緩衝液を1リットル加え飽和食塩水の場合と同じ操作
を繰り返した(2回)。得られた抽出液を水道水に対し
て一夜透析し、分画分子量1万の限外濾過(膜はUF-20C
S-10PS,東ソー) により分子量1万以上とそれ以下に分
画した。各画分を濃縮し、凍結乾燥して、それぞれ高分
子粗ダニ排泄物抗原および低分子粗ダニ排泄物抗原とし
た。ダニ培養培地3.7kgから、高分子粗ダニ排泄物
抗原(HM)127.0g、低分子粗ダニ排泄物抗原
(LM)69.7gを得た。
【0030】参考例2低分子粗ダニ排泄物抗原(LM)からのアレルゲン活性
画分の分画 参考例1で得られた低分子粗ダニ排泄物抗原(LM)5
00mgを30mlの0.9%NaCl溶出液に溶解
後、Ultrogel AcA 54 カラム(IBF, サイズ 4.4×100 c
m)にかけ、この溶出液を用いて、120ml/時間の
流速でゲル濾過クロマトグラフィーを行い、アレルゲン
活性をもつ成分を分画した。各フラクションについて、
抗原性を抗血清との応答で(図には示されていない)、
更にアレルゲン活性をダニアレルギー患者白血球に対す
るヒスタミン遊離試験で検定したところ、図1のヒスト
グラムで示されるようにヒスタミン遊離活性が大きく2
つに分かれた。そこでフラクションNo. 27-31 とNo. 37
-39 をアレルゲン活性成分を含む画分として集め、それ
ぞれをLM−1画分、LM−2画分とした。なお、図中
のBDはボイドボリュームに相当しブルーデキストラン
の溶出位置を、BSAは牛血清アルブミンの溶出位置
を、またTVはトータルボリュームでK2 CrO4 の溶
出位置である。破線は280nmの紫外部吸収を示す。
それぞれの凍結乾燥後の収量は、LM−1画分23.4
mg、LM−2画分70.8mgであった。また、ダニ
アレルギー患者に対する皮内反応試験も同時に検定した
ところ、どちらの画分にも強いアレルゲン活性を認め
た。
【0031】参考例3精製LM−2活性成分の製造 LM−2画分をセファデックスG50(Pharmacia LKB
Biotechnology AB) を用いてゲル濾過し分画した。同時
にオボアルブミン、チトクロームC、インシュリンβ鎖
およびビタミンB12を用いて、キャリブレーションを行
い、LM−2画分中の活性成分の分子量推定を行った。
その結果を図2に示す。ゲル濾過の条件は、サンプル量
50mg(濃度50mg/3ml 0.9%NaCl水
溶液)、溶離液0.9%NaCl、流速30ml/時
間、カラムサイズ1.5×100 cmである。LM−2画分
の中に含まれるアレルゲン活性成分は低分子量であるた
め、抗血清との反応性が弱くELISA 測定が難しいので、
各フラクションをすべて白血球ヒスタミン遊離活性でモ
ニターした。
【0032】図中、ヒストグラムは白血球ヒスタミン遊
離活性を、OVAは分子量 45,000のオボアルブミンの
溶出位置を、また Cyt. C は分子量 13,500 のチトクロ
ームCの溶出位置を、Insulin βはインシュリンβ鎖
を、さらにB12はビタミンB12の溶出位置を示す。各成
分のピークの溶出位置までの体積とそれぞれの分子量の
片対数とのプロットから、白血球ヒスタミン遊離活性を
示すLM−2画分中の活性成分の分子量は、約 4,000で
あると推定した。ここで、図中に矢印で示した画分(フ
ラクションNo. 24-27 )をプールし、LM−2活性画分
とし、透析後凍結乾燥を行った。その収量は15mgで
あった。この画分はダニアレルギー患者に対して強い皮
内反応活性を示した。この画分を精製LM−2活性成分
とした。
【0033】参考例4精製LM−2活性成分の性状 参考例3で得られた精製LM−2活性成分のアミノ酸分
析およびGLC法での糖分析を行ったところ、アミノ酸
6.6μmol/mgおよび糖 2.9μmol/mgが検出された。 アミノ酸および糖の組成分析の結果は以下の通りであっ
た。 アミノ酸: Asp 0.9 ; Thr 0.4 ; Ser 0.6 ; Glu 1.2 ; G
ly 1.6 ;Ala 0.5 ; Val 0.2 ; Cys 0.0 ;Ile
0.1 ; Leu 0.1 ;Tyr 0.0 ; Phe 0.1 ; Lys
0.2 ; His 0.1 ; Arg 0.1 ;Pro 0.5 糖: Pen 1.4 ; dHex 0.1 ; Hex1.1 ; HexN 0.3 この精製LM−2活性成分をフェノール硫酸法で定量し
たところ、約40%が中性糖であった。
【0034】参考例5精製LM−2p活性成分の製造 (a)精製LM−2活性成分の過沃素酸酸化 参考例3で得られた約40%の中性糖を含む精製LM−
2活性成分のプロナーゼ消化と過沃素酸酸化を行った。
その結果を図3に示す。この図からわかるように、精製
LM−2活性成分はプロナーゼ消化により完全にアレル
ゲン活性が消失していたが、過沃素酸酸化処理ではその
約70%の活性が保存されていた。そこで、この精製L
M−2活性成分を、過沃素酸酸化して、活性に直接関係
のない糖部分を酸化した。この処理で、アレルゲンは低
分子化され、透析膜を通過する成分(以下、LM−2p
画分という)と通過しない成分の2つの画分に分画され
た。精製LM−2活性成分10mgから、LM−2p画
分3mg、通過しない画分7mgが得られた。いずれの
画分も、ダニアレルギー患者の白血球ヒスタミン遊離活
性と患者の皮膚に強い皮内反応活性を示した。
【0035】(b)LM−2p画分のイオン交換クロマ
トグラフィー (a)で得られたLM−2p画分3mgをQAE−セフ
ァデックスA25(Pharmacia LKB Biotechnology AB 、
サイズ1.5×30cm)でイオン交換クロマトグラフィー
を行い分画した。溶離液に水を用い、サンプルを注入し
て20分後から、塩酸の3M/20時間の直線グラジエ
ントにより、流速0.5ml/分で溶出を行った。その
結果を図4に示す。ここで、ヒストグラムは白血球ヒス
タミン遊離活性を、○は215nmの紫外部吸収を、さ
らに実線は塩酸の濃度を示す。図中、ヒストグラムで示
したヒスタミン遊離活性のうち、フラクションNo. 23-2
4 に溶出した画分を集め、減圧乾固後、水に溶解し、凍
結乾燥して活性画分150mgを得た。この画分には、
ダニアレルギー患者の白血球ヒスタミン遊離活性と患者
の皮膚に強い皮内反応活性が存在した。
【0036】(c)LM−2p画分の逆相クロマトグラ
フィー (b)で得られたLM−2p画分10mg(濃度10m
g/0.1 ml)を、TSKgel ODS-120T (東ソー、サイズ
0.46×25cm) で逆相HPLCを行い分画した。溶離液
に0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を用い、サンプ
ルを注入して10分後から、メタノールの1%/分の直
線グラジエントにより、流速1ml/分で溶出を行っ
た。その結果を図5に示す。ここで、ヒストグラムは白
血球ヒスタミン遊離活性を、実線は280nmの紫外部
吸収を、さらに破線はメタノールの濃度を示す。図中、
ヒストグラムからわかるように、ヒスタミン遊離活性は
フラクションNo. 11-13 に溶出した。この操作を14回
繰り返し、それぞれ相当するフラクションをLM−2p
画分として集め、凍結乾燥して1.2mgを得た。この
画分でダニアレルギー患者に対する皮内反応試験も同時
に検定したところ、強いアレルゲン活性を認めた。
【0037】(d)LM−2p画分のデュアルモードク
ロマトグラフィー(DMC) (c)で得られたLM−2p画分1.1mgを、 Asahi
pack GS-320 (旭化成、サイズ0.76×50cm) カラムを
用いて、DMCを行い分画した。溶離液に50mM酢酸
アンモニウムを用い、流速 0.5ml/分でアイソクラテ
ィックに溶出を行った。その結果を図6に示す。ここ
で、ヒストグラムは白血球ヒスタミン遊離活性を、実線
は215nmの紫外部吸収を示す。図に示すようにヒス
タミン遊離活性は、フラクションNo. 10, 12, 17に認め
られたが、多くの症例で共通に活性の検出されるフラク
ションNo. 10をLM−2p画分として集め、凍結乾燥し
たが、微量で充分な精度で計量することができなかっ
た。しかし、ダニアレルギー患者に対する皮内反応試験
も同時に検定したところ、強いアレルゲン活性を認め
た。
【0038】(e)LM−2p画分の精製 (d)で得られたLM−2p画分(フラクションNo. 1
0)を、TSKgel ODS-120T ( 東ソー、サイズ0.46×25c
m)カラムを用いて、逆相HPLCを行い、精製した。
溶離液に0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を用い、
サンプルを注入して5分後から、メタノールの1%/分
の直線グラジエントにより、流速1ml/分で溶出を行
った。その結果を図7に示す。ここで実線は215nm
の紫外部吸収を、破線はメタノールの濃度を示す。図
中、矢印で示したピークを含む画分にヒスタミン遊離活
性が検出された。また、ダニアレルギー患者に対する皮
内反応試験も同時に検定したことろ、強いアレルゲン活
性を認めた。この画分を分取して精製LM−2p活性成
分とした。
【0039】参考例6精製LM−2p活性成分の性状 参考例5の(e)で得られた精製LM−2p活性成分の
アミノ酸分析、およびフェノール硫酸法で糖分析したと
ころ、アミノ酸27.5μgが検出されたが、糖は全く
検出されなかった。アミノ酸の組成分析の結果は以下の
通りであった。 Asp 1.1 ; Thr 0.5 ; Ser 0.9 ; Glu 1.5 ; G
ly 2.3 ;Ala 0.7 ; Val 0.3 ; Ile 0.2 ; Leu
0.3 ; Phe 0.1 ;Lys 0.4 ; His 0.2 ; Arg
0.4 ; Pro 0.7
【0040】この精製LM−2p活性成分の分子量は、
参考例3で推定された糖蛋白質の分子量である約4,000
から糖含量約40%(約1,600)を差し引くことにより、
約 2,400と推定された。このようにして得られた分子量
約 2,400の蛋白質の色および性状は、白色(凍結乾燥
物)であり水には易溶性のものであった。また、モルモ
ットを用いたアナフィラキシー反応試験ではアナフィラ
キシー反応を誘導しないものである。これらの性質・性
状は、分子量約4,000 の精製LM−2活性成分について
も同様であった。しかしながら、これらの精製LM−2
活性成分および精製LM−2p活性成分は、低分子量で
あるため、充分な免疫原性が認められず、遮断抗体誘導
能を持たないものである。従ってこのままでは減感作治
療用抗原として用いることはできないものと判断され
た。
【0041】実施例1グルタールアルデヒド法を用いた重合ダニアレルゲンの
調製 i)一段階グルタールアルデヒド法による重合ダニアレ
ルゲンの調製 重合LM−2および重合LM−2−LM−2pの調製 前記の参考例により調製された精製LM−2活性成分ま
たは精製LM−2p活性成分(以下、それぞれ単にLM
−2、LM−2pと略す)10mgを、0.15M N
aClを含む10mM燐酸緩衝液(pH7.0)に溶解
した。ここへ、最終濃度が0.2%(v/v)となるよ
うにグルタールアルデヒドを加え、室温で2時間反応さ
せた。次に20mgの水素化ホウ素ナトリウムを加え還
元したのち、4℃で脱イオン水溶液に透析し、凍結乾燥
することによりLM−2同士が重合した重合LM−2ま
たはLM−2とLM−2pが重合した重合LM−2−L
M−2pを得た。
【0042】得られた重合LM−2または重合LM−2
−LM−2pを、Ultrogel AcA 54(IBF、カラムサ
イズ1.6×100cm)で溶出液に0.15M Na
Cl溶液を用いてゲル濾過し、平均分子量6万以上、4
万、2万の3画分に分画した。更に、平均分子量6万以
上の画分は、Ultrogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ
1.6×100cm)で分画し、平均分子量10万、8
万、6万の3画分に分画した。それぞれの画分を、同じ
カラムで再ゲル濾過(6万以上:Ultrogel AcA44 、4
万および2万: Ultrogel AcA 54) を行い、それぞれの
分子量に相当する画分を集め、限外分子量1万の濾過膜
で適当な濃度に濃縮した。これをそのまま使用するか、
または脱イオン水に透析した後にそれぞれ平均分子量2
万、4万、6万、8万、10万の重合LM−2または重
合LM−2−LM−2pの凍結乾燥物を回収した。得ら
れた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成および糖組成を
表2に示す。
【0043】重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−Mの調
製 前記のにおいて、LM−2、LM−2pを10mg用
いる代わりに、LM−2p5mg、ホヤ抗原Ei−M5
mgを用いる以外は同様にして高分子化させることによ
り重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−Mを得た。
【0044】得られた重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−
Mを、Ultrogel AcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6
×100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を
用いてゲル濾過し、平均分子量6万以上、4万の2画分
に分画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultr
ogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×100c
m)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画分
に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾
過(6万以上:Ultrogel AcA 44 、4万: Ultrogel Ac
A 54) を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集
め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。
これをそのまま使用するか、または脱イオン水に透析し
た後にそれぞれ平均分子量4万、6万、8万、10万の
重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−Mの凍結乾燥物を回収
した。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成およ
び糖組成を表2に示す。
【0045】ii) 二段階グルタールアルデヒド法に
よる重合ダニアレルゲンの調製 重合LM−2p−ヒト血清アルブミンの調製 LM−2p10mgを、0.15M NaClおよび
1.25%グルタールアルデヒドを含む10mM燐酸緩
衝液(pH7.0)0.2mlに溶解する。室温で18
時間反応させた後、過剰のグルタールアルデヒドを除く
ために、セファデックスG−10(Pharmacia LKB Biot
echnology AB、サイズ0.9×60cm)で溶離液に
0.15M NaClを用いてゲル濾過して活性化LM
−2pを得た。これに同量のヒト血清アルブミンを加
え、0.15M NaCl溶液で全容を2mlとした。
これに0.1mlの1M炭酸ナトリウム緩衝液(pH
9.5)を加え、4℃で24時間反応させた。次に10
mgの水素化シアノホウ素ナトリウムを加えて還元した
のち、4℃で脱イオン水に透析した後、凍結乾燥するこ
とにより重合LM−2p−ヒト血清アルブミンを得た。
【0046】得られた重合LM−2p−ヒト血清アルブ
ミンを、Ultrogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.
6×100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液
を用いてゲル濾過し、平均分子量10万、8万の2画分
に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾
過を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集め、限
外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。これを
そのまま使用するか、または脱イオン水に透析した後に
それぞれ平均分子量8万、10万の重合LM−2p−ヒ
ト血清アルブミンの凍結乾燥物を回収した。得られた重
合ダニアレルゲンのアミノ酸組成を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】 重合LM−2−ポリオルニチンおよび
重合LM−2p−ポリオルニチンの調製 前記のにおいて、LM−2p10mgを用いたのと同
様にしてLM−2またはLM−2p10mgを用いて活
性化LM−2または活性化LM−2pを得、また前記の
においてヒト血清アルブミンを用いた代わりにポリオ
ルニチンを用いる以外は同様にして高分子化させること
により重合LM−2−ポリオルニチンまたは重合LM−
2p−ポリオルニチンを得た。得られた重合LM−2−
ポリオルニチンまたは重合LM−2p−ポリオルニチン
を、Ultrogel AcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6×
100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用
いてゲル濾過し、平均分子量6万以上、4万、2万の3
画分に分画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、
Ultrogel AcA 44(IBF、カラムサイズ1.6×100
cm)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画
分に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル
濾過(6万以上: Ultrogel AcA 44、4万及び2万: U
ltrogel AcA 54)を行い、それぞれの分子量に相当する
画分を集め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃
縮した。これをそのまま使用するか、または脱イオン水
に透析した後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、
8万、10万の重合LM−2−ポリオルニチンまたは重
合LM−2p−ポリオルニチンの凍結乾燥物を回収し
た。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成および
糖組成を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】 重合LM−2p−ポリリジンの調製 前記のにおいて、ヒト血清アルブミンを用いる代わり
に、ポリリジンを用いる以外は同様にして高分子化させ
ることにより重合LM−2p−ポリリジンを得た。得ら
れた重合LM−2p−ポリリジンを、Ultrogel AcA 54
(IBF、カラムサイズ1.6×100cm)で溶出液
に0.15M NaCl溶液を用いてゲル濾過し、平均
分子量6万以上および4万、2万の3画分に分画した。
更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrogel AcA 44
(IBF、カラムサイズ1.6×100cm)で分画
し、平均分子量10万、8万、6万の3画分に分画し
た。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾過(6万
以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2万: Ultrogel
AcA 54)を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集
め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。
これをそのまま使用するか、または脱イオン水に透析し
た後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、8万、1
0万の重合LM−2p−ポリリジンの凍結乾燥物を回収
した。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成を表
4に示す。
【0051】実施例2クロスリンク化試薬を用いた重合ダニアレルゲンの調製 i) ホモ二価性試薬(BS3 、DMS)を用いる重合
ダニアレルゲンの調製 重合LM−2pの調製 LM−2p10mgを、10mM燐酸緩衝液(pH7.
4)に溶解した。ここへ15mgのBS3 を加え、室温
で一晩反応させた。脱イオン水に透析した後、凍結乾燥
することにより重合LM−2pを得た。
【0052】得られた重合LM−2pを、Ultrogel AcA
54 (IBF、カラムサイズ1.6×100cm)で溶
出液に0.15M NaCl溶液を用いてゲル濾過し、
平均分子量6万以上、4万、2万の3画分に分画した。
更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrogel AcA 44
(IBF、カラムサイズ1.6×100cm)で分画
し、平均分子量10万、8万、6万の3画分に分画し
た。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾過(6万
以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2万:Ultrogel A
cA 54 )を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集
め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。
これをそのまま使用するか、または脱イオン水に透析し
た後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、8万、1
0万の重合LM−2pの凍結乾燥物を回収した。得られ
た重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成を表4に示す。
【0053】重合LM−2p−ホヤ抗原DIIIaの調製 LM−2pおよびホヤ抗原DIIIaそれぞれ5mgを、1
0mM燐酸緩衝液(pH7.4)に溶解した。ここへ、
ジメチルフォルムアミドに溶解した15mgのDMSを
加え、pH9.2で室温一晩反応させた。4℃で脱イオ
ン水に透析した後、凍結乾燥することにより重合LM−
2p−ホヤ抗原DIIIaを得た。
【0054】得られた重合LM−2p−ホヤ抗原DIIIa
を、Ultrogel AcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6×
100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用
いてゲル濾過し、平均分子量6万以上、4万、2万の3
画分に分画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、
Ultrogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×10
0cm)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3
画分に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲ
ル濾過(6万以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2
万:Ultrogel AcA 54 )を行い、それぞれの分子量に相
当する画分を集め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃
度に濃縮した。これをそのまま使用するか、または脱イ
オン水に透析した後にそれぞれ平均分子量2万、4万、
6万、8万、10万の重合LM−2p−ホヤ抗原DIIIa
の凍結乾燥物を回収した。得られた重合ダニアレルゲン
のアミノ酸組成および糖組成を表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】ii) ヘテロ二価性試薬(SPDP)を
用いる重合ダニアレルゲンの調製 重合LM−2−ヒト血清アルブミンの調製 3μmolのLM−2および担体としてヒト血清アルブ
ミンを0.15MのNaClを含む0.1M燐酸緩衝液
(pH7.5)に溶解した。ここに、エタノールに溶解
した10倍モル量のSPDPをゆっくり滴下し、加え終
わったのち更に室温で30分反応を続けた。次に、セフ
ァデックスG−10(Pharmacia LKB Biotechnology A
B、カラムサイズ0.9×60cm)で溶離液に脱イオ
ン水を用いてゲル濾過して未反応のSPDPを除いた。
ジチオピリジル化した担体を酢酸緩衝液(pH4.5)
に溶解した。ここに、最終濃度25mMとなるようにジ
チオスレイトールを加え、室温で30分反応した。同様
に、セファデックスG−10(Pharmacia LKB Biotechn
ology AB、カラムサイズ0.9×60cm)で溶離液に
脱イオン水を用いてゲル濾過して未反応のジチオスレイ
トールを除いた。ジチオピリジル化した30mgのLM
−2とチオール化したヒト血清アルブミン30mgとを
0.1M燐酸緩衝液(pH7.5)に溶解し、室温で2
0時間反応させた。脱イオン水に透析した後に凍結乾燥
することにより重合LM−2−ヒト血清アルブミンを得
た。
【0057】得られた重合LM−2−ヒト血清アルブミ
ンを、Ultrogel AcA 44(IBF、カラムサイズ1.6×
100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用
いてゲル濾過し、平均分子量10万および8万の2画分
に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾
過を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集め、限
外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。これを
そのまま使用するか、または脱イオン水に透析した後に
それぞれ平均分子量8万、10万の重合LM−2−ヒト
血清アルブミンの凍結乾燥物を回収した。得られた重合
ダニアレルゲンのアミノ酸組成および糖組成を表5に示
す。
【0058】 重合LM−2p−ポリリジンの調製 前記のにおいて、LM−2の代わりにLM−2pを、
また担体としてヒト血清アルブミンを用いる代わりに、
ポリリジンを用いる以外は同様にして高分子化させるこ
とにより重合LM−2p−ポリリジンを得た。得られた
重合LM−2p−ポリリジンを、Ultrogel AcA 54 (I
BF、カラムサイズ1.6×100cm)で溶出液に
0.15M NaCl溶液を用いてゲル濾過し、平均分
子量6万以上、4万、2万の3画分に分画した。更に、
平均分子量6万以上の画分は、Ultrogel AcA 44 (IB
F、カラムサイズ1.6×100cm)で分画し、平均
分子量10万、8万、6万の3画分に分画した。それぞ
れの画分を、同じカラムで再ゲル濾過(6万以上:Ultr
ogel AcA 44 、4万および2万:Ultrogel AcA 54)を
行い、それぞれの分子量に相当する画分を集め、限外分
子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。これをその
まま使用するか、または脱イオン水に透析した後にそれ
ぞれ平均分子量2万、4万、6万、8万、10万の重合
LM−2p−ポリリジンの凍結乾燥物を回収した。得ら
れた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成を表5に示す。
【0059】 重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−Mの
調製 前記のにおいて、LM−2の代わりにLM−2pを、
また担体としてヒト血清アルブミンを用いる代わりに、
ホヤ抗原Ei−Mを用いる以外は同様にして高分子化さ
せることにより重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−Mを得
た。得られた重合LM−2p−ホヤ抗原Ei−Mを、Ul
trogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×100
cm)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画
分に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル
濾過を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集め、
限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。これ
をそのまま使用するか、または脱イオン水に透析した後
にそれぞれ平均分子量6万、8万、10万の重合LM−
2p−ホヤ抗原Ei−Mの凍結乾燥物を回収した。得ら
れた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成および糖組成を
表5に示す。
【0060】
【表5】
【0061】iii) ヘテロ二価性試薬( Sulfo−M
BS)を用いる重合ダニアレルゲンの調製 重合LM−2p−ヒト血清アルブミンの調製 5mgのLM−2pを50mM燐酸緩衝液(pH8.
0)に溶解した。ここに40倍モル量の Sulfo−MBS
を加え、室温で30分間反応を続けた。次に、セファデ
ックスG−10(Pharmacia LKB Biotechnology AB、カ
ラムサイズ0.9×60cm)で溶離液に脱イオン水を
用いてゲル濾過して未反応のSulfo-MBSを除去して、
Sulfo-MBS活性化LM−2pを得た。
【0062】次に担体として2mg/mlのヒト血清ア
ルブミンを、1%2−メルカプトエタノールを含む60
mMトリエタノールアミン塩酸緩衝液(pH8.0)に
溶解した。ここに、窒素気流下、2−イミノチオラン
(1mM)を加え、0℃、90分間反応させた。次に、
セファデックスG−25(Pharmacia LKB Biotechnolog
y AB、カラムサイズ0.9×60cm)で溶離液に脱イ
オン水を用いてゲル濾過して未反応の2−イミノチオラ
ンを除いた。
【0063】このチオール誘導体化担体5mgを、50
mM燐酸緩衝液(pH7.0)に溶解したSulfo-MBS
活性化LM−2pに加え、室温で3時間反応させた。得
られた反応生成物を脱イオン水に透析した後に凍結乾燥
することにより重合LM−2p−ヒト血清アルブミンを
得た。
【0064】得られた重合LM−2p−ヒト血清アルブ
ミンを、Ultrogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.
6×100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液
を用いてゲル濾過し、平均分子量10万および8万の2
画分に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲ
ル濾過を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集
め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。
これをそのまま使用するか、または脱イオン水に透析し
た後にそれぞれ平均分子量8万、10万の重合LM−2
p−ヒト血清アルブミンの凍結乾燥物を回収した。得ら
れた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成を表6に示す。
【0065】 重合LM−2−ホヤ抗原DIIIaの調製 前記のにおいて、LM−2pをSulfo-MBSで活性化
し、ヒト血清アルブミンをチオール誘導体化する代わり
に、ホヤ抗原DIIIaをSulfo-MBSで活性化し、LM−
2をチオール誘導体化する以外は同様にして高分子化さ
せることにより重合LM−2−ホヤ抗原DIIIaを得た。
得られた重合LM−2−ホヤ抗原DIIIaを、Ultrogel A
cA54 (IBF、カラムサイズ1.6×100cm)で
溶出液に0.15M NaCl溶液を用いてゲル濾過
し、平均分子量6万以上、4万および2万の3画分に分
画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrogel
AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×100cm)
で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画分に分
画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾過
(6万以上: Ultrogel AcA 44、4万および2万: Ult
rogel AcA 54)を行い、それぞれの分子量に相当する画
分を集め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮
した。これをそのまま使用するか、または脱イオン水に
透析した後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、8
万、10万の重合LM−2−ホヤ抗原DIIIaの凍結乾燥
物を回収した。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸
組成および糖組成を表6に示す。
【0066】iv) ペプチド合成化試薬(EDC/Su
lfo-NHS)を用いる重合ダニアレルゲンの調製 重合LM−2−ヒト血清アルブミンの調製 カルボキシル基量として3mMのLM−2、担体として
0.1mMのヒト血清アルブミンおよび6.7mM Su
lfo-NHS水溶液3mlに0.1M EDCを加え、カ
ップリング反応を開始した。室温で一晩反応した後、セ
ファデックスG−10(Pharmacia LKB BiotechnologyA
B、カラムサイズ0.9×60cm)で溶離液に脱イオ
ン水を用いてゲル濾過して重合LM−2−ヒト血清アル
ブミンを得た。
【0067】得られた重合LM−2−ヒト血清アルブミ
ンを、Ultrogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6
×100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を
用いてゲル濾過し、平均分子量10万および8万の2画
分に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル
濾過を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集め、
限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。これ
をそのまま使用するか、または脱イオン水に透析した後
にそれぞれ平均分子量8万、10万の重合LM−2−ヒ
ト血清アルブミンの凍結乾燥物を回収した。得られた重
合ダニアレルゲンのアミノ酸組成および糖組成を表6に
示す。
【0068】
【表6】
【0069】 重合LM−2−ポリアスパラギン酸お
よび重合LM−2p−ポリアスパラギン酸の調製 前記のにおいて、カルボキシル基量として3mMのL
M−2またはLM−2pを用い、担体としてヒト血清ア
ルブミンの代わりにポリアスパラギン酸を用いる以外は
同様にして高分子化させることにより重合LM−2−ポ
リアスパラギン酸または重合LM−2p−ポリアスパラ
ギン酸を得た。
【0070】得られた重合LM−2−ポリアスパラギン
酸または重合LM−2p−ポリアスパラギン酸を、Ultr
ogel AcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6×100c
m)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用いてゲル
濾過し、平均分子量6万以上、4万、2万の3画分に分
画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrogel
AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×100cm)
で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画分に分
画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾過
(6万以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2万:Ultr
ogel AcA 54 )を行い、それぞれの分子量に相当する画
分を集め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮
した。これをそのまま使用するか、または脱イオン水に
透析した後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、8
万、10万の重合LM−2−ポリアスパラギン酸または
重合LM−2p−ポリアスパラギン酸の凍結乾燥物を回
収した。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成お
よび糖組成を表7に示す。
【0071】
【表7】
【0072】 重合LM−2p−ポリオルニチンの調
製 前記のにおいて、LM−2の代わりにLM−2pを、
またヒト血清アルブミンの代わりにポリオルニチンを用
いる以外は同様にして高分子化させることにより重合L
M−2p−ポリオルニチンを得た。
【0073】得られた重合LM−2p−ポリオルニチン
を、UltrogelAcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6×
100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用
いてゲル濾過し、平均分子量6万以上、4万、2万の3
画分に分画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、
Ultrogel AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×10
0cm)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3
画分に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲ
ル濾過(6万以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2
万:Ultrogel AcA 54 )を行い、それぞれの分子量に相
当する画分を集め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃
度に濃縮した。これをそのまま使用するか、または脱イ
オン水に透析した後にそれぞれ平均分子量2万、4万、
6万、8万、10万の重合LM−2p−ポリオルニチン
の凍結乾燥物を回収した。得られた重合ダニアレルゲン
のアミノ酸組成を表8に示す。
【0074】実施例3過沃素酸酸化を利用した重合ダニアレルゲンの調製 重合LM−2の調製 50mM酢酸緩衝液(pH4.5)に溶解した10mg
のLM−2に、糖残基換算で等モル量の10mM過沃素
酸ナトリウム溶液を加え、暗所で一晩酸化した。この反
応液を濃縮後、セファデックスG−10(Pharmacia LK
BBiotechnology AB、カラムサイズ0.9×60cm)
で溶離液に1mM酢酸緩衝液(pH4.5)を用いてゲ
ル濾過、または1mM酢酸緩衝液(pH4.5)に対し
て透析し、過沃素酸酸化したLM−2を得た。
【0075】過沃素酸酸化したLM−2反応液をpH
9.5にした後、糖残基換算で等モル量のエチレンジア
ミンを加え、室温で2時間反応した。これに、10mg
の水素化ホウ素ナトリウムを加え、室温で4時間還元し
た。この反応液を、セファデックスG−10(Pharmaci
a LKB Biotechnology AB、カラムサイズ0.9×60c
m)で溶離液に脱イオン水を用いてゲル濾過、または脱
イオン水に対して透析して重合LM−2を得た。
【0076】得られた重合LM−2を、Ultrogel AcA 5
4 (IBF、カラムサイズ1.6×100cm)で溶出
液に0.15M NaCl溶液を用いてゲル濾過し、平
均分子量6万以上、4万、2万の3画分に分画した。更
に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrogel AcA 44
(IBF、カラムサイズ1.6×100cm)で分画
し、平均分子量10万、8万、6万の3画分に分画し
た。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾過(6万
以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2万:UltrogelAc
A 54 )を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集
め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。
これをそのまま使用するか、または脱イオン水に透析し
た後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、8万、1
0万の重合LM−2の凍結乾燥物を回収した。得られた
重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成および糖組成を表8
に示す。
【0077】 重合LM−2−ホヤ抗原Ei−Mの調
製 前記のにおいて、LM−2を過沃素酸酸化する代わり
に5mgのLM−2と5mgのホヤ抗原Ei−Mを混合
し同様に処理することにより過沃素酸酸化したLM−2
および過沃素酸酸化したホヤ抗原Ei−Mを得た。過沃
素酸酸化したLM−2を含む過沃素酸酸化したホヤ抗原
Ei−Mの反応液をpH9.5にした後、糖残基換算で
等モル量のエチレンジアミンを加え、室温で2時間反応
した。これに、10mgの水素化ホウ素ナトリウムを加
え、室温で4時間還元した。この反応液を、セファデッ
クスG−10(Pharmacia LKB Biotechnology AB、カラ
ムサイズ 0.9×60cm)で溶離液に脱イオン水を
用いてゲル濾過、または脱イオン水に対して透析して重
合LM−2−ホヤ抗原Ei−Mを得た。
【0078】得られた重合LM−2−ホヤ抗原Ei−M
を、UltrogelAcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6×
100cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用
いてゲル濾過し、平均分子量6万以上、4万の2画分に
分画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrog
el AcA44 (IBF、カラムサイズ1.6×100c
m)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画分
に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾
過(6万以上:Ultrogel AcA 44 、4万:Ultrogel AcA
54 )を行い、それぞれの分子量に相当する画分を集
め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃縮した。
これをそのまま使用するか、または脱イオン水に透析し
た後にそれぞれ平均分子量4万、6万、8万、10万の
重合LM−2−ホヤ抗原Ei−Mの凍結乾燥物を回収し
た。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組成および
糖組成を表8に示す。
【0079】 重合LM−2−LM−2pの調製 前記のにおいて、過沃素酸酸化したLM−2反応液に
エチレンジアミンを加える代わりに、アミノ基換算で生
成したアルデヒド基の2倍モル量のLM−2pを加える
以外は同様にして高分子化させることにより重合LM−
2−LM−2pを得た。
【0080】得られた重合LM−2−LM−2pを、Ul
trogel AcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6×100
cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用いてゲ
ル濾過し、平均分子量6万以上、4万、2万の3画分に
分画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrog
el AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×100c
m)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画分
に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾
過(6万以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2万:Ul
trogel AcA 54 )を行い、それぞれの分子量に相当する
画分を集め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃
縮した。これをそのまま使用するか、または脱イオン水
に透析した後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、
8万、10万の重合LM−2−LM−2pの凍結乾燥物
を回収した。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組
成および糖組成を表8に示す。
【0081】
【表8】
【0082】 重合LM−2−ポリリジンの調製 前記のにおいて、過沃素酸酸化したLM−2反応液に
エチレンジアミンを加える代わりに、アミノ基換算で生
成したアルデヒド基の2倍モル量のポリリジンを加える
以外は同様にして高分子化させることにより重合LM−
2−ポリリジンを得た。
【0083】得られた重合LM−2−ポリリジンを、Ul
trogel AcA 54 (IBF、カラムサイズ1.6×100
cm)で溶出液に0.15M NaCl溶液を用いてゲ
ル濾過し、平均分子量6万以上、4万、2万の3画分に
分画した。更に、平均分子量6万以上の画分は、Ultrog
el AcA 44 (IBF、カラムサイズ1.6×100c
m)で分画し、平均分子量10万、8万、6万の3画分
に分画した。それぞれの画分を、同じカラムで再ゲル濾
過(6万以上:Ultrogel AcA 44 、4万および2万:Ul
trogel AcA 54 )を行い、それぞれの分子量に相当する
画分を集め、限外分子量1万の濾過膜で適当な濃度に濃
縮した。これをそのまま使用するか、または脱イオン水
に透析した後にそれぞれ平均分子量2万、4万、6万、
8万、10万の重合LM−2−ポリリジンの凍結乾燥物
を回収した。得られた重合ダニアレルゲンのアミノ酸組
成および糖組成を表9に示す。
【0084】
【表9】
【0085】実施例4減感作治療用抗原製剤の調製 0.5 %フェノールを添加した0.9 %食塩水を溶媒とし、
実施例1〜3で得られた各種の重合ダニアレルゲンを1
mg/mlの濃度に溶解し、減感作治療用抗原の原液と
する。
【0086】実施例5ダニアレルギー診断用滴定試薬の調製 ハンクス緩衝液を溶媒とし、実施例1〜3で得られた各
種の重合ダニアレルゲンを1mg/mlの濃度に溶解
し、ヒスタミン遊離滴定用試薬の原液とする。
【0087】
【発明の効果】本発明の重合ダニアレルゲンは、有効性
および安全性の観点からダニアレルギー疾患治療剤およ
び診断薬として有用である。本発明の重合ダニアレルゲ
ンを用いた減感作治療剤は、アナフィラキシー誘発作用
もなく人体に対して安全に用いることができる。また、
本発明の重合ダニアレルゲンを用いた診断薬によりダニ
アレルギー疾患の迅速かつ正確な診断システムの確立が
期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は参考例2においてLMをゲル濾過して得
た各フラクションについて、アレルゲン活性をダニアレ
ルギー患者白血球に対するヒスタミン遊離試験で検定し
た結果を示す。図中、BDはボイドボリュームに相当し
ブルーデキストランの溶出位置を、BSAは牛血清アル
ブミンの溶出位置を、またTVはトータルボリュームで
2 CrO4 の溶出位置を示す。また、破線は280n
mの紫外部吸収を示す。
【図2】図2は参考例3においてLM−2画分をオボア
ルブミン、チトクロームC、インシュリンβ鎖およびビ
タミンB12と共にセファデックスG50でのゲル濾過ク
ロマトグラフィーを行い、LM−2画分中の活性成分の
分子量推定を行った図である。図中、ヒストグラムは白
血球ヒスタミン遊離活性を、OVAは分子量 45,000 の
オボアルブミンの溶出位置を、またCyt. C は分子量 1
3,500 のチトクロームCの溶出位置を、Insulin βはイ
ンシュリンβ鎖を、さらにB12はビタミンB12の溶出位
置を示す。
【図3】図3は参考例3で得られた精製LM−2活性成
分10mgをプロナーゼ消化と過沃素酸酸化を行い、各
生成物についてヒスタミン遊離活性を調べ、その結果を
示す図である。図中、○はインタクトなものを、△は過
沃素酸酸化処理したもの、□はプロナーゼ消化をしたも
のを示す。
【図4】図4は参考例5において(a)で得られたLM
−2p画分3mgをQAE−セファデックスA25でイ
オン交換クロマトグラフィーを行い分画した結果を示
す。図中、ヒストグラムは白血球ヒスタミン遊離活性
を、○は215nmの紫外部吸収を、実線は塩酸の濃度
を示す。
【図5】図5は参考例5において(b)で得られたLM
−2p画分10mgを、TSKgelODS-120T を用いて逆相
HPLCを行い分画した結果を示す。図中、ヒストグラ
ムは白血球ヒスタミン遊離活性を、実線は280nmの
紫外部吸収を、また破線はメタノールの濃度を示す。
【図6】図6は参考例5において(c)で得られたLM
−2p画分1.1mgを Asahipack GS-320 カラムを用
いたDMCの結果を示す。図中、ヒストグラムは白血球
ヒスタミン遊離活性を、実線は215nmの紫外部吸収
を示す。
【図7】図7は参考例5において(d)で得られたLM
−2p画分を、TSKgel ODS-120T を用いて逆相HPLC
を行った結果を示す。図中、実線は215nmの紫外部
吸収を、破線はメタノールの濃度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 武志 広島県佐伯郡大野町908番地334号 (56)参考文献 特開 平3−81300(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/435 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダニ培養中の排泄物抽出液に含まれる分
    子量が約 4,000(セファデックスG50ゲル濾過法)の
    アレルゲン活性を有する糖蛋白質を高分子化させてな
    る、平均分子量が約20,000〜100,000 の重合ダニアレル
    ゲン。
  2. 【請求項2】 ダニ培養中の排泄物抽出液に含まれる分
    子量が約 4,000(セファデックスG50ゲル濾過法)の
    アレルゲン活性を有する糖蛋白質の糖部分を除去して得
    られる分子量が約 2,400の蛋白質を高分子化させてな
    る、平均分子量が約20,000〜100,000 の重合ダニアレル
    ゲン。
  3. 【請求項3】 糖蛋白質がダニ培養中の排泄物を飽和食
    塩水および/または中程度イオン強度の緩衝液により抽
    出処理し、得られた抽出液をゲル濾過等の手法を用いて
    分画して得られたものである請求項1または2記載の重
    合ダニアレルゲン。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の糖蛋白質同士を重合させ
    てなる請求項1記載の重合ダニアレルゲン。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の蛋白質同士を重合させて
    なる請求項2記載の重合ダニアレルゲン。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の糖蛋白質と他のダニアレ
    ルゲンとを重合させてなる請求項1記載の重合ダニアレ
    ルゲン。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の蛋白質と他のダニアレル
    ゲンとを重合させてなる請求項2記載の重合ダニアレル
    ゲン。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の糖蛋白質とヒト由来蛋白
    質、合成高分子、または天然高分子とを重合させてなる
    請求項1記載の重合ダニアレルゲン。
  9. 【請求項9】 請求項2記載の蛋白質とヒト由来蛋白
    質、合成高分子、または天然高分子とを重合させてなる
    請求項2記載の重合ダニアレルゲン。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9いずれか記載の重合ダニ
    アレルゲンを有効成分とするダニアレルギー疾患治療
    剤。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9いずれか記載の重合ダニ
    アレルゲンを有効成分とするダニアレルギー疾患診断
    薬。
JP03320032A 1991-11-06 1991-11-06 重合ダニアレルゲン Expired - Fee Related JP3124344B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03320032A JP3124344B2 (ja) 1991-11-06 1991-11-06 重合ダニアレルゲン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03320032A JP3124344B2 (ja) 1991-11-06 1991-11-06 重合ダニアレルゲン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05125098A JPH05125098A (ja) 1993-05-21
JP3124344B2 true JP3124344B2 (ja) 2001-01-15

Family

ID=18116990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03320032A Expired - Fee Related JP3124344B2 (ja) 1991-11-06 1991-11-06 重合ダニアレルゲン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3124344B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2019422413A1 (en) * 2019-01-17 2021-08-26 LETI Pharma S.L. Methods of purifying an allergen extract

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05125098A (ja) 1993-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
King Chemical and biological properties of some atopic allergens
Underdown et al. Isolation and characterization of an allergen from short ragweed pollen
KR0148020B1 (ko) 재조합 진드기 알레르겐
CA2010177C (en) Purified mite allergen
US20100278880A1 (en) Pharmaceutical formulation for allergen preparation
Becker et al. Tobacco, cocoa, coffee, and ragweed: cross-reacting allergens that activate factor-XII-dependent pathways
Elsayed et al. Synthetic allergenic epitopes from the amino-terminal regions of the major allergens of hazel and birch pollen
US4226853A (en) Formalinized allergen-containing substances and production thereof
EP0661294A1 (en) Cedar pollen protein and uses thereof
JP3124344B2 (ja) 重合ダニアレルゲン
Stumvoll et al. Purification, structural and immunological characterization of a timothy grass (Phleum pratense) pollen allergen, Phl p 4, with cross-reactive potential
Su et al. Immunologic and physicochemical studies of Bermuda grass pollen antigen BG60
AT503296B1 (de) Protein-allergen-derivat
JP3790099B2 (ja) 天然アレルゲンの寛容原性断片
JP3068879B2 (ja) 精製ダニアレルゲン
JP3124338B2 (ja) 精製ダニアレルゲン
KR100395446B1 (ko) 펩티드 및 그 용도
JP3124337B2 (ja) 精製ダニアレルゲン
US11679152B2 (en) Recombinant hypoallergenic Equ c 1 polypeptides for use in the immunotherapy of horse allergy
JP3302418B2 (ja) 精製ダニアレルゲン
CA1182749A (en) Non-allergenic protective antigens from molds
JP2869531B2 (ja) 精製ダニアレルゲン
JPH0453848B2 (ja)
JP3729206B2 (ja) 精製ダニアレルゲン
EP0083497A2 (en) Process for preparing modified allergens, their use in treating allergic conditions

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081027

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091027

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101027

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101027

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111027

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees