JP3123733U - 注射器 - Google Patents

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Abstract

【課題】注射器構造を提供する。
【解決手段】本考案の注射器1は、主に、プラスチック製の注射筒10の射出成型時、前端は円柱状のプラスチック製のフレーム体16と一緒に成型し、プラスチック製のフレーム体16内,外周面は、第二工程でゴム製の弾性体射出成形を施し、且つ、内周面のゴム製の弾性体17の内孔は針保持部151の外径より小さくなるように成型し、針装着部15の針保持部151を連結挿入部11内に挿入する時、内周面の弾性変形量が大きいゴム製の弾性体17により、好ましい緊密結合の効果が達成され、産業利用価値を向上する。
【選択図】図1

Description

本考案は、注射器構造に関するものであって、特に、注射器前端の注射器の連結挿入部と針装着部の結合精密度を効果的に向上するようにした注射器に関するものである。
公知の安全注射器の構造は、主に、注射器の使用後、注射針を含む針装着部を注射筒内部に引き戻し、構造を破壊して、再使用が出来なくするとともに、廃棄時の安全性を確保するもので、台湾特許第84212845号「微剤量の安全注射器」、台湾特許第84207022号「感染予防のための廃棄式安全注射器」、台湾特許第84217635号「安全注射器の改良構造」、或いは、台湾特許第87209311号の「安全注射器の改良構造」等で開示されている。
公知の注射器の共通の特徴として、注射筒、プランジャー、針装着部及び連結挿入部からなり、針装着部の針保持部は注射筒の前端の結合挿入部内に連結され、緊密な結合方式で、針装着部が任意に脱落するのを防止し、プランジャーを破壊して、注射針及び針保持部を回収する技術であり、針保持部の後端孔中に、直径が大きい収容孔を設け、且つ収容孔端縁に係止部を設け、プランジャーの前端には円錐形のフックを有し、これにより、作業者が注射後、フックにより針保持部の収容孔内に入り、フックにより係止部と係合して、注射針と連動して針保持部を注射筒内に引き戻す。
公知のプランジャーの針装着部の針保持部を引き戻す設計は、精密度に関係するため、製造上非常に困難である。また、省力で針保持部を引き戻すようにするために、針持部と注射筒の結合緊密性を低下させなければならず、これにより、抵抗は小さくなるが、注射針が人体に挿入される時の抵抗力が過大となり、これにより、針保持部が退縮してしまって、注射筒内に落入して、注射が失効したりすることもある。また、結合密度が低い状況下でプランジャーを押し注射筒内の薬液を押し出す場合に、プランジャーの押し出す圧力により、薬液が針保持部と連結挿入部の結合箇所から滲み出たり、針装着部が注射筒から脱落するということもあり得る。
針装着部の針保持部と注射筒の前端に形成された連結挿入部間の結合緊密度が高すぎるものは、プランジャーの引き戻し時に、フックが針保持部の収容孔を脱離して、針保持部がフックにより連結挿入部を離れることができなくなり、安全収回の目的が達成されない。
硬質プラスチックに製の針保持部と注射筒前端の連結挿入部との結合密着度を好ましい状態に制御したい場合、注射筒と針保持部を高精密度の成形型により射出成型して解決しているが、高精度の成形型のコストは高く、注射器のコストが大幅にコストダウンできず、且つ、プラスチック製の注射筒と針保持部は、異なる成形型で射出成型するので、両者間の結合精度は所定の精度に達しないという欠点がある。
また、長時間、高温状態下で射出する型は、微量の変形により、高精密度を要求する注射筒の連結挿入部にとって、欠陥を生じる原因となる。よって、公知の注射筒のこれらの欠点を改善することが望まれる。
台湾特許第84212845号 台湾特許第84207022号 台湾特許第84217635号 台湾特許第87209311号
本考案は、公知のプラスチック製の注射筒と針保持部に対し、高精度の成形型により成型することによる高コストの欠点を招く問題を改善する注射器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本考案の注射器は、プラスチック製の注射筒の射出成型時、前端を円柱状のプラスチック製のフレーム体と一緒に成型し、プラスチック製フレーム体の内,外周面に、第2工程でゴム材による弾性体を射出成形し、且つ、弾性体内径孔は針保持部の外径より小さく成型し、針保持部を連結挿入部内に挿入する時、内周面の弾性変形量が大きいゴム弾性体により、好ましい緊密結合の効用を達成する。
本考案により、高精度の成形型により成型することで高コストの欠点を招く公知の問題を改善する注射器が提供される。
以下本考案を実施するための最良の形態について、図を基に実施例を説明する。
本考案の注射器1は、図1、図2で示されるように、注射筒10と、プランジャー14と、基端部に針装着部15を有する注射針152とからなる。
前記注射筒10は、中空の筒体からなり、前記注射筒10前端部は縮径されて、前記注射針152の針装着部15を結合する連結挿入部11が延伸して形成されており、後端側には、注射筒10の外方側に突出する大径停止部12が形成されている。更に、前記注射筒10内部は、貫通状の収容空間部13を有し、薬液が充填される。
前記プランジャー14は、前記注射筒10の収容空間部13内に液密に嵌合されるとともに、前記収容空間部13内を前後軸方向に摺動するようになっており、前端部にプランジャー頭部142を有し、後端部外周には突出して形成された押圧部141が設けられている。
前記針装着部15は、細長い円形の針保持部151及び針保持部151内に基端部が装着された中空の細長い注射針152を有し、針保持部151を前記連結挿入部11に挿入した場合には、連結挿入部11を構成するフレーム体16の内周面に装着された弾性体17の内壁面に形成した環状凸部171と、前記針保持部151の外周面に形成した環状の凹部153とが、互いに係合されて、安定した凹凸係合状態により連結される。
本考案の特徴とするところは、図3、図5、及び図6でよく示されるように、注射筒10前端部に延伸形成される縮径された連結挿入部11を以下のように成型している。
即ち、プラスチック製の注射筒10成型時に、注射筒10前端部にフレーム体16を延伸して一体成型する。前記フレーム体16は、図3で示されるように、複数の円柱状の突起柱161を所定間隔で環状に突設(所定の厚さの単一の中空筒体形状を採用してもよい)してなり、この各突起柱161の先端(前端部)部には、各突起柱と連結する環体162が設けられた状態に成型して、これにより、フレーム体16に構造強度を強化している。
前記フレーム体16の内,外周面には、可塑性のゴム材からなる弾性体17を固設してなる。前記弾性体17とフレーム体16の結合方式は、射出成形方式か、或いは、先にフレーム体16内,外周面に対応する部分に中空のゴム体を射出成形し、更に、可動設置して、弾性体17の装着されたフレーム体16を直接、成形型に設置するようにしてもよく、ゴム材による二次射出成形手段、或いは、型による中空ゴム体を射出成形する形態でも良い。
本考案は、ゴム材自身による弾性変形の特性により、容易に成形できる。また、ゴム材を用いる弾性体の成形型は、廉価な一般の精度の型でも、前記針装着部15と連結挿入部11の結合時に、内縮、脱落等が発生しにくい高精度の緊密結合の効果を達成できる。
なお、前記針装着部15の後端部には、前記プランジャー14の引き戻し時、プランジャー14の頭部142の前端側に設けたフック143が係止する係止部154を有する収容孔155が形成されている。
したがって、前記プランジャー14によって針装着部15を注射筒10内に引き込みやすく、再利用できない安全な注射器1を形成することができる。
更に、フレーム体16内,外周面に設けられた弾性体17のうち、内周面に設けられた弾性体17の内壁孔径は前記針保持部151外形径より若干小さく、且つ、内壁面の所望位置には内側に突出する環形凸部171が形成されており、前記針保持部151を注射筒10の連結挿入部11に挿入する時、針保持部151に形成した環状凹部153と、前記環形凸部171が互いに凹凸係合状態となり、安定した結合状態を構成する。
本考案は、公知の注射筒10の連結挿入部11と注射針152の針保持部151が、硬質プラスチック材を採用する設計と異なり、硬質のプラスチックフレーム体16を支承骨幹とし、フレーム体16の内,外周面に弾性変形が可能なゴム材よりなる弾性体17を配設し、ゴム自身の好ましい弾性変形に加え、内径が針保持部151の外径より若干小さい径とした設計により、針保持部151を注射筒10の連結挿入部11に挿入した場合に、ゴム材の弾性体17は、針保持部151に対し弾性復元力により緊密に装着される状態となる。
本考案の長所は、まず、ゴム材の弾性変形による復元力により、針保持部151と注射筒10の連結挿入部11とが高精度緊密結合が達成され、針装着部15が脱離しにくい効果がある。
次に、弾性体17に緊密結合した針装着部15の針保持部151が使用後プランジャーにより注射筒10内へ引かれるとき、針保持部151に形成した環状凹部153と、前記環形凸部171との凹凸係合状態が容易に解除できるので、操作が極めて簡単である。
更に、注射筒10の連結挿入部11の内、外周面に設けられる弾性体17は、ゴム材を採用するので、普通の型による射出成型が可能で、コストダウンが可能である。
さらにまた、連結挿入部11のフレーム体16は、プラスチック材を採用し、フレーム体16の内,外周面には、ゴム材によって成形した弾性体17を採用したので、従来のように両結合部がそれぞれ、異なる属性の材質で射出成形されたものと異なり結合構造における補強がなく、その結合強度も不足であることに対し、本考案は、注射筒成型時に、複数の突起柱161からなるフレーム体16の内,外周面にゴム材からなる弾性体17を一緒に延設し、プラスチック製のフレーム体16と安定して結合され、且つ、効果的な結合安定性を得る。
前記フレーム体16の円柱状の突起柱161表面は、凹部或いは凸リブを環設して、フレーム体16と弾性体17間の摩擦係数増加し、両材質間の更なる緊密度を達成する。
上述の実施例1における構造は、3〜5ccの注射薬液量の注射筒10を例に説明したが、1ccの注射薬液量の注射筒を採用する場合、連結挿入部11と針保持部151両者間の結合抵抗面積は大幅に減少し(1ccの注射筒円周面積は小さいので、両者の接合後の摩擦面積も小さい)、プランジャー14を押して生成される加圧力は、大部分が針保持部151の底面に集中し、この抵抗面積の縮減状態下の針保持部151の抵抗値は、プランジャー14の押圧力より小さくなければならず、針保持部151は、連結挿入部11から脱離して使用できなくなる欠点が改善される。
本考案における実施例2は、図4、図7、及び図8で示されるように、1ccの注射量の注射筒10に転用する時、連結挿入部11と針保持部151間の抵抗面積が縮小するが、連結挿入部11の内周面のゴム材の弾性体17により、ゴム体自身の弾性変形空間の好ましい特性により、針保持部151を連結挿入部11に挿入した後の弾性復元力により密着挟持効果が達成でき、更に、弾性体内壁面の環形凸部171と針保持部151の環状凹部153の凹凸係合により、連結挿入部11の抵抗面積の縮小問題を補い、針保持部151を連結挿入部11に安定して固定する効果を提供する。
本考案では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本考案に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本考案の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができ、従って本考案明の保護範囲は、実用新案登録請求の範囲で指定した内容を基準とする。
本考案の注射筒の第1実施例を示す外観の局部断面図である。 図1における注射筒の局部を分解して示す断面図である。 本考案の第1実施例の注射筒及びフレームの要部斜視図である。 本考案の第2実施例の注射筒及びフレームの要部斜視図である。 本考案の第1実施例の注射筒及び連結挿入部の要部斜視図である。 図5の断面図である。 本考案の第2実施例の注射筒及び連結挿入部の要部の斜視図である。 図7の断面図である。
符号の説明
1 注射器
10 注射筒
11 連結挿入部
12 停止部
13 収容空間
14 プランジャー
141 押圧部
142 プランジャー頭部
15 針装着部
151 針保持部
152 注射針
153 環状凹部
16 フレーム体
161 突起柱
162 環体
17 弾性体
171 環形凸部

Claims (4)

  1. 注射器であって、注射筒と、プランジャーと、針装着部とからなり、
    前記注射筒は中空の筒体で、前端には連結挿入部を有し、且つ後端には停止部を有し、前記連結挿入部は、前記注射筒前端から一体に延伸するフレーム体と前記フレーム体の内、外周面に固着された可塑性の弾性体とからなり、
    前記プランジャーは、前記注射筒内に進退自在に摺動可能とされるとともに、前端にプランジャー頭部を有し、後端に押圧部が形成されており、
    前記針装着部は、注射針と、この注射針の基部を装着する針保持部からなり、前記針保持部は前記連結挿入部に結合されるようになっていることを特徴とする注射器。
  2. 前記可塑性の弾性体は、ゴム材質であることを特徴とする請求項1に記載の注射器。
  3. 前記フレーム体の内,外周面に配設される弾性体は、射出成型により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の注射器。
  4. 前記弾性体は、前記フレーム体の内,外周面に対応する形態の中空体を形成し、前記フレーム体の内,外周面に取り付けられるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の注射器。
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