JP3123234U

JP3123234U - カード又は絵本もしくははめ絵パズルなどの用紙

Info

Publication number: JP3123234U
Application number: JP2006003224U
Authority: JP
Inventors: 章一土開
Original assignee: 株式会社くもん出版
Priority date: 2006-04-27
Filing date: 2006-04-27
Publication date: 2006-07-06
Anticipated expiration: 2016-04-27

Abstract

【課題】幼児や子供が大人が予測できない扱いをしても、手や指などに切創を負うことがないように工夫した、幼児や子供向けの厚手の用紙を用いた絵本や教習カードなどに用いて好適な用紙を提供すること。
【解決手段】表面に絵１１や文字などを印刷してカード，絵本，はめ絵パズルなどに使用される用紙の周縁部を、ピッチを０．２ｍｍ〜１．０ｍｍ、好ましくは０．５ｍｍとする微細波状に形成したこと。
【選択図】図１

Description

本考案は、幼児、子供向けの教習カードやはめ絵パズル，ジグソーパズルなどの厚手の紙を用いる教習具や遊具、或は、絵本などの用紙に関し、具体的には指や手が触れたとき切創を負うおそれがない工夫を施した用紙に関する。

従来から幼児，子供向けの絵本、同じく幼児や子供が文字を学習するための漢字、ひらがな、カタカナなどを記載した文字カード、数を学習するための数字カード、外国語を学ぶためのカード、動植物や乗り物、国旗などを学習するための絵カードなどの学習用乃至教習用のカード、或は、はめ絵パズルなど厚手の紙により形成された多くの商品が市場に供給されている。

上記のような絵本やカードなどは、いずれもボール紙や合紙などの厚手の用紙を所定形状に裁断し、文字や絵などの必要な事項が表面に印刷されている。そのような絵本やカードなどを形成する用紙は、表面に絵や文字などを印刷した厚手の用紙を所要の平面形状にプレス機で打ち抜くなどして製造されている。

しかし、このような厚手の用紙は、所定の平面形状にプレス刃で打ち抜くことなどにより所定の形状や大きさに形成されるため、縁部にバリが生じる。このバリは適宜手法によって除去しているが、バリが残存することがある。また、厚手の用紙が鋭利な刃物で直線状に裁断された絵本用紙などでは、断面角９０度の鋭利な直線が用紙の縁に形成される。

ところで、このようなカードや絵本などの用紙は直接素手で取り扱うため、残存バリや鋭利な直線縁部で手や指に切創を負いやすいという問題がある。すなわち、幼児や子供の手は皮膚がとても薄く、また、大人が予測しないような行動をとる（例えば、用紙を口に入れるなど）ことがあるため、前記用紙の残存バリや鋭利な直線縁部によって指や手などに切創を負うおそれがあるのである。

上記のように用紙に形成された鋭利な直線縁部や残っているバリによってその用紙を用いたカードなどを使用している幼児や子供が手や指などに切創を受けるおそれがあることに対し、その防止策が必要であることは検討されているが、有効な対策がないのが現状である。

本考案は以上のような現状に鑑み、幼児や子供が大人が予測できない扱いをしても、手や指などに切創を負うことがないように工夫した、幼児や子供向けの厚手の用紙を用いた絵本や教習カードなどに用いて好適な用紙を提供することを、その課題とする。

上記課題を解決することを目的としてなされた本考案用紙の構成は、表面に絵や文字などを印刷してカード，絵本，はめ絵パズルなどに使用される用紙の周縁部を、ピッチを０．２ｍｍ〜１．０ｍｍ、好ましくは０．５ｍｍとする微細波状に形成したことを特徴とするものである。

本考案は、上記構成において、用紙は芯紙と芯紙に積層された表面に印刷を施した表面紙を備えた合紙、或は、単一層の厚紙であってもよい。

本考案は、表面に絵や文字などを印刷してカード，絵本，はめ絵パズル，ジグソーパズルのいずれかに使用された用紙の周縁部を、ピッチを０．２ｍｍ〜１．０ｍｍ、好ましくは０．５ｍｍ前後の微細波状に形成しているため、皮膚の薄い幼児や子供がこれを扱っても、用紙の縁で手に切傷を受けることがない。また、はめ絵パズルやジグソーパズルを構成するピースのように平面形状に曲線を含むものであっても、用紙の縁に鋭利なバリがないため、幼児や子供が大人の予測しないような突飛な扱いをしても、手や指などを切ることなく安心して使用することができる。さらに、用紙の縁に形成する波のピッチは、０．２ｍｍ〜１．０ｍｍ、好ましくは０．５ｍｍ前後に設定された微細なものであるため、見た目にも従来品と何ら変るところがない。なお、本考案における波のピッチは、プレス刃の製作精度などによって上記数値より若干大き目、或は、小さ目になることがあるが、その場合でも本考案の効果には実質上影響ない。

次に、図を参照しながら本考案の実施の形態例を説明する。添付図において、図１は乗り物の種類を知るためのカードとして構成された本考案用紙の一例を示す斜視図，図２は図１に示すカードのＡ部拡大図、図３ははめ絵パズルとして構成された本考案用紙の一例を示す平面図である。

図１のカードは、この図に示すように、電車や地下鉄などの車輌の名称や種類などを憶えながら遊ぶための用具で、一例として幅が１８ｃｍ、高さが１２．５ｃｍの大きさに形成された１枚の矩形状台紙１０の表面に地下鉄車輌の絵１１が印刷され、図示していないが、裏面に絵１１として描かれた地下鉄車輌の名称、由来、路線などの説明文などが印刷されてなる複数枚のカードを以て教習カードの一例に構成される。

本考案において、台紙１０の全周の縁部１２は、図２に例示するように、微細な波状に形成されている。即ち、各波１３は、山の先端（頂上）および谷の底が丸く形成されると共に、波１３と波１３とのピッチＰは、一例として０．２ｍｍ〜１．０ｍｍであり、図示した例では、ピッチＰが０．５ｍｍ、高さＨが０．２ｍｍ程度に形成された微細な波形乃至ジグザグ状に形成されている。

ここで、台紙１０自体は、厚手の芯紙とこの芯紙に積層された表面に印刷を施した表面紙とを備えた合紙から形成されており、表裏に印刷をしたあと、一枚の大きな厚紙から多数枚のカードを同時に形成するプレス機によって打ち抜き製造される。このとき用いるプレス機の刃は、上記波形を創る刃形を有しているので、台紙１０の全周の縁部１２を前述の微細波状に形成でき、打ち抜きバリのないカードを得ることができる。なお、本考案における微細波形は、プレス刃以外の裁断手段、例えばミシンなどを利用しても形成することができる。

上記のようにして製造された全周縁が微細波形に形成された教習カードの使用において、幼児や子供は、このカードを素手で取り、表面の絵１１や裏面の説明を読んで遊びながら、地下鉄車輌の種類や名称などを一つずつ憶えていくのであるが、各カードは全周の縁部１２が一例としてピッチ０．５ｍｍという微細波状に形成されているため、手荒に扱ったり口に入れたりするなど大人の予測しない行動をとっても、又、どのように扱っても、手や指にカードの縁による切創を負うおそれがないので、安心して学習や遊びに使用することができる。

図１により説明した実施の形態例は、地下鉄車輌をテーマとした教習カードの例であるが、カードに記載する内容は、任意であって上記実施例に限られるものではない。また、絵本であっても、その縁部、すなわち各用紙の天、地および小口の直線縁部を上記例と同様の微細波形に構成することにより、手や指などに当該用紙の鋭利な直線縁による切創を受けることなく安心して学習したり、遊んだりすることができる。

図３ははめ絵パズルに適用した本考案の実施形態の例を示している。図３の例は四つのピース２０から成るはめ絵パズルの例である。

各ピース２０は、一例として厚手の芯紙とこの芯紙に積層された表面に印刷を施された表面紙とを備える合紙からなっており、表又は表裏に印刷をしたあと、一枚の大きな厚紙から多数枚のピースを同時にプレス機によって打ち抜くことによって、はめ絵パズルの台紙３０となる用紙と各ピース２０が製造される。製造された各ピース２０は、その縁部２２が微細波状に形成されているため、バリを生じない。また、各ピースを打抜いたあとの台紙３０の用紙は、その裏面に穴のないベース紙（図に表われず）を裏打ち貼着してはめ絵パズルの台紙３０に形成されるが、台紙３０の用紙において各ピースを打抜いたあとの穴３１の縁も、各ピース２０の縁と同じ微細波形に形成されるので、鋭利ではない。

このはめ絵パズルは、従来のものと同様に、各ピース２０を台紙３０の穴３１にはめ込んで、一例として猫の絵２１を組み立てるのであるが、各ピース２０の縁部２２と台紙３０の穴３１の縁が微細な波状に形成されている。すなわち各波１３が山先端および谷底を丸く、波と波とのピッチＰが０．５ｍｍ、高さＨが０．１５ｍｍの微細な波形であるから、各ピース２０の平面形状が複雑であっても、各ピース２０の縁にバリはなく、また、台紙３０の穴３１の縁にもバリはない。従って、仮にも幼児が大人が予測することのできない態様でピース２０を扱っても、幼児や子供が手や指などを各ピース２０や穴３１の縁で切ることはなく、安心して学習したり遊んだりすることができる。

上記の例において、各ピース２０には、図示しないが上面にツマミを設けたものがある。なお、本考案の構成は、説明を省くがジグソーパズルのピースについても適用できること勿論である。また、本考案における波のピッチは、プレス刃の製作精度などによって上記数値より若干大き目、或は、小さ目になることがあるが、それでも本考案の効果には実質上影響ない。

本考案は以上の通りであって、幼児用の教習カードや絵本、或は、はめ絵パズルなどのように厚手の用紙であっても裁断縁に沿って鋭利な直線となったり、バリが生じるため、この鋭利な直線縁部やバリにより手や指などの切創事故が発生したいたものを、前記用紙の裁断縁を微細波形に形成することによって鋭利な直線縁部を無くし、また、バリの発生を押えることよって、手や指などの切創事故を未然に防ぐことができるので、きわめて有用である。

乗り物を憶えるためのカードに適用した本考案の実施の形態例を示す斜視図。図１に示すカードのＡ部拡大図。はめ絵パズルに適用した本考案実施形態の例を示す平面図。

符号の説明

１０台紙
１１絵
１２縁部
１３波部
２０ピース
２１絵
２２縁部
３０台紙
３１穴
Ｐ波のピッチ
Ｈ波の高さ

Claims

表面に絵や文字などを印刷してカード，絵本，はめ絵パズルなどに使用される用紙の周縁部を、ピッチを０．２ｍｍ〜１．０ｍｍ、好ましくは０．５ｍｍとする微細波状に形成したことを特徴とするカード又は絵本もしくははめ絵パズルなどの用紙。
用紙は、芯紙と芯紙に積層された表面に印刷を施した表面紙を備えた合紙、又は、単一層の紙である請求項１に記載の用紙。