JP3122894B2 - 廃ガスを利用した原料予熱塔を有する溶解炉 - Google Patents

廃ガスを利用した原料予熱塔を有する溶解炉

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JP3122894B2
JP3122894B2 JP03100375A JP10037591A JP3122894B2 JP 3122894 B2 JP3122894 B2 JP 3122894B2 JP 03100375 A JP03100375 A JP 03100375A JP 10037591 A JP10037591 A JP 10037591A JP 3122894 B2 JP3122894 B2 JP 3122894B2
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康三 鈴木
誠吾 田淵
豊 藤澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶解炉において、原
料溶解時に発生する廃ガスを次に投入する原料に直接通
過接触させることで予熱し、それにより廃ガスの熱を効
率よく利用して予熱しながら原料供給を無駄なく行う廃
ガスを利用した原料予熱塔を有する溶解炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の溶解炉にあって、その廃ガスを利
用して投入前の原料を予熱するシステムは、例えば、次
の通りである。
【0003】すなわち、図4に示すように、電気溶解炉
41にあって、その溶解炉41内で電極棒43からの放
電で原料Iを溶解している場合に、高温の廃ガスが発生
する。
【0004】その廃ガスを、天蓋42に形成してある排
気通路から第1排気管44を介して別体で設けた第1予
熱炉45の下部に送り、この第1予熱炉45を通過した
廃ガスを第1予熱炉45の上部から第2排気管46を介
して第2予熱炉47の下部に送り、第2予熱炉47の上
部から外部排気管48を介して排気されるように形成
し、それぞれの予熱炉45,47内の原料S1,S2を
予熱し、予熱後の原料Iを溶解炉41に投入する方式の
予熱システムである。
【0005】そして、このシステムの場合、先ず、最初
は、第1予熱炉45と第2予熱炉47とに、原料S1,
S2が入っている原料投入籠Bを入れて溶解炉41から
の廃ガスによって予熱する。次に、第1予熱炉45内で
予熱された原料S1は溶解炉41まで原料投入籠Bごと
運んでこの原料投入籠Bから溶解炉41内に投入する。
又、第2予熱炉47で予熱された原料S2は、第1予熱
炉45に原料投入籠Bごと移送し予熱する。これを順に
繰り返してゆくことで原料S1,S2を効率よく予熱
し、それにより、溶解炉41での溶解効率を向上させる
ようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
方式の予熱システムの場合、まず、原料置場(図示せ
ず)から第2予熱炉47へ、第2予熱炉47から第1予
熱炉45へ、そして、第1予熱炉45から溶解炉41へ
と原料投入籠Bごと原料S1,S2をそれぞれ運搬する
必要があり、そのために、そのクレーン等の搬送装置
(図示せず)が非常に大型となって全体の設置敷地面積
が大きくなってしまうと共に、その運搬作業に手間がか
かり、運搬時間もかかって効率よく溶解炉41への原料
S1投入が行われないという問題点がある。
【0007】しかも、クレーン等の搬送装置にて天蓋4
2を開閉して原料S1を投入する場合には、天蓋42を
開閉したときの熱ロスがあり、又、エネルギー供給を停
止しなければならないから、熱ロスと稼働効率の低下と
いう問題点も発生してしまう。
【0008】又、第1予熱炉45と第2予熱炉47とが
溶解炉41に対してそれぞれ別体で配置され、これらの
溶解炉41と第1予熱炉45と第2予熱炉47とを第1
排気管44及び第2排気管46によって連通して廃ガス
を通過させるように形成されているため、特に、溶解炉
41から発生したばかりの廃ガスを通過させる第1排気
管44は、その発生したばかりの廃ガスが非常に高い温
度であるから、溶損することがあって全体を冷却する構
造に形成してある。
【0009】ところが、第1予熱炉45に廃ガスが到達
する前に第1排気管44で冷却するとなると、第1予熱
炉45内に廃ガスが到達したときには、廃ガスの温度が
冷却された分低下するので廃ガスの熱を効率よく第1予
熱炉45で利用したことにはならず、熱効率の面で大き
な問題となっていた。
【0010】そこで、この発明は、上述した問題点等に
鑑み、原料の溶解炉への投入効率を良好にし、且つ、そ
の原料の予熱を、溶解炉から発生した廃ガスの熱を最大
限に利用して熱効率よく行える溶解炉の提供を課題とし
て創出されたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上部に原料
投入口1aを有する溶解炉1と、この溶解炉1の原料投
入口1aに施蓋する天蓋2と、この天蓋2上に立設する
適数の予熱塔3とからなり、予熱塔3は、下拡がりの筒
状で溶解炉1からの廃ガスを上方に向って通過可能とす
べく天蓋2から連通するように形成されると共に、その
下方から上方に向って適数個の予熱室3b,3dを設
け、予熱塔3の上部には、廃ガスを排気する排気ダクト
4をそれぞれ取付け、この予熱塔3の最上端部には、溶
解する原料を外部から適宜投入して溜め置く原料溜め置
き室5を設け、前記予熱室3b,3dは、下方に位置す
るものから順に第1予熱室3b、第2予熱室3dとし
て、それぞれの予熱室3b,3dには、下部に開閉自在
な原料保持ダンパー21,22を設け、この原料保持ダ
ンパー21,22は、溶解炉1からの廃ガスを上方に向
って通過可能とする隙間を有し、各予熱室3b,3dの
原料保持ダンパー21,22、及び、原料溜め置き室5
の原料投入開閉扉30の開閉を適宜行うべく制御可能に
形成し、前記溶解炉本体11は、両端周面にそれぞれ基
歯車15を設け、この基歯車15の部分を、適数個の駆
動歯車16によって噛合い支持され、駆動歯車16の回
転によって溶解炉本体11自体が回動するよう形成する
ことにより、上述した課題を解決するものである。
【0012】
【作用】この発明に係る廃ガスを利用した原料予熱塔を
有する溶解炉は、まず、最初に、溶解炉内に鉄屑等の原
料を原料投入口から投入して溶解する。
【0013】その時に、筒状で溶解炉からの廃ガスを上
方に向って通過可能とすべく天蓋から連通する予熱塔の
第1予熱室、第2予熱室へと上方へ向って順次原料保持
ダンパーを、そして、原料投入開閉扉を開き閉じして原
料留め置き室から原料をそれぞれの予熱室に保持する。
【0014】そして、溶解炉からの廃ガスが各原料保持
ダンパーの隙間から各予熱室を通過して排気ダクトから
排出され、その廃ガスの通過により各予熱室に保持され
ている原料を予熱する。
【0015】そうすると、溶解炉に最も近い第1予熱室
を通過する廃ガスは最も高熱であるから、第1予熱室に
保持されている原料を高温になるまで予熱する。
【0016】そして、第1予熱室を通過した廃ガスは、
ある程度熱が奪われ、次に第2予熱室を通過してそこに
保持されている原料をある程度高温になるまで予熱す
る。
【0017】これを順次各予熱室で行って上方に位置す
る予熱室へ向うにしたがって廃ガスの温度は低くなって
行くので、予熱室で予熱した原料の温度は、上方へ向っ
て行けば行くほど低くなる。
【0018】そして、各予熱室の原料保持ダンパーの開
閉、原料溜め置き室の原料投入開閉扉の開閉制御を、例
えば、次のように行う。
【0019】すなわち、溶解炉に直接原料を投入する予
熱室は第1予熱室であるから、第1予熱室の原料保持ダ
ンパーを開いてこの第1予熱室に保持していた原料を溶
解炉に投入したときには第2予熱室の原料保持ダンパー
は閉じた状態にし、第1予熱室の原料保持ダンパーが閉
じると第2予熱室の原料保持ダンパーを開き第2予熱室
の原料を第1予熱室に投入し、この作動を順次上方に向
って各予熱室で行い、最後の原料溜め置き室の原料投入
開閉扉も同様に作動させると、第1予熱室の原料が溶解
炉に投入された時には、第2予熱室以上の上の予熱室の
原料は第1予熱室には投入されない。
【0020】そして、第1予熱室の原料が投入された後
この予熱室の原料保持ダンパーが閉じると、第2予熱室
の原料保持ダンパーが開いて第2予熱室内である程度予
熱された原料が第1予熱室に投入される。これを、順次
上方に位置する予熱室に向うにしたがって行ってゆく。
【0021】その結果、第2予熱室から第1予熱室へ投
入される原料はある程度予熱されているので、第1予熱
室内での予熱は、大気中にそのまま放置されていた原料
を最初から第1予熱室で予熱するのに比べて格段に短い
時間で行えるものである。
【0022】これを順次上方へ向って配されている予熱
室について行ってゆけば、それぞれの予熱室内での予熱
時間はそれぞれ短くてすむので、予熱サイクルを短くす
ることができるから、かなりの高温まで予熱した原料
を、効率よく溶鉱炉に投入することができる。換言する
と、廃ガスを効率よく原料の予熱に利用できるのであ
る。
【0023】この時に、予熱塔を複数設けると、所定量
の投入原料を各予熱塔に分割することになるのでそれぞ
れの第1予熱室での原料を少ない単位で予熱することに
なり、予熱サイクルを更に短くでき、熱効率よく予熱で
きるものである。
【0024】又、各予熱室の原料保持ダンパーの開閉、
原料溜め置き室の原料投入開閉扉の開閉制御を、例え
ば、最初に各予熱室の原料保持ダンパーをすべて開い
て、原料溜め置き室の原料を連続的に溶解炉に投入し、
溶解炉内の投入量が適量となったときに第1予熱室の原
料保持ダンパーを閉じるように作動させるとその段階で
原料の投入は中止され、予熱状態に入り、これを上方の
予熱室に向うにしたがって順次行うように行なわせる。
【0025】更には、その他、適宜各予熱室の原料保持
ダンパーの開閉、原料溜め置き室の原料投入開閉扉の開
閉を行わせるように制御することで、前述同様に予熱サ
イクルを更に短くでき、熱効率よく予熱できるものであ
る。
【0026】しかして、溶解炉本体11は、両端周面に
それぞれ基歯車15が設けられ、この基歯車15を噛合
い支持する適数個の駆動歯車16の回転によって溶解炉
本体11自体が回動し、例えば、出湯の際に重心の移動
なく傾くようになる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明すると次の通りである。すなわち、図に示す符号1
は上部に原料投入口1aを有する溶解炉であり、この溶
解炉1の原料投入口1aを施蓋する天蓋2を有する。
【0028】そして、この溶解炉1の天蓋2上には、適
数の、図示の場合には、 2つの予熱塔3が立設されてい
る。
【0029】溶解炉1は、中空円柱を横置きにしたタイ
プの溶解炉本体11を有し、この溶解炉本体11には、
その周側面には出湯口12と除滓口14とが形成され、
その中央には上方から電極13が溶解炉本体11内に垂
下装入されて配されている。
【0030】又、この溶解炉本体11は、両端周面に、
それぞれ基歯車15が設けてあって、この基歯車15の
部分を、適数個、図示の場合には、 5個の駆動歯車16
によって噛合い支持されており、駆動歯車16の回転に
よって溶解炉本体11自体が回動し、それによって、例
えば、出湯の際に重心の移動なく傾けることができるよ
うになっている。
【0031】しかも、溶解炉本体11には、補助作業口
11aを両端面部分に設け、内部に投入された上方から
投入された原料S1を電極13側に適宜近ずけるように
押し込んだり、或いは、内部に投入された原料S1をな
らしたりする作業を行えるように形成されている。
【0032】更に、前述したように、天蓋2が原料投入
口1aに被せるように施蓋されていて、この天蓋2は、
天蓋支持体17によって支持され、天蓋2と溶解炉本体
11との間には、若干の隙間があって、この隙間は、例
えば、図示はしないが、垂れ幕の如き形状のシール部材
を配してシール構造を形成し、このシール構造によって
溶解炉1内で発生するガスの燃焼をコントロールするよ
うになっている。
【0033】一方、予熱塔3は、原料の通りを良くする
ために若干ずつではあるが下拡がりの筒状で、溶解炉1
からの廃ガスを上方に向って通過可能とすべく天蓋2か
ら連通するように嵌め込み形成されると共に、その下方
から上方に向って適数個の予熱室3b,3dが設けてあ
る。
【0034】その具体的構造は、上方へ向うにしたがっ
て、第1予熱塔3aと第2予熱塔3cがそれぞれ嵌め込
まれて配され、その上部に予熱塔頭部27が連設され、
予熱塔頭部27に連結フランジ28を介して排気ダクト
4が連結され、溶解炉1からの廃ガスを排気口29を通
過させて排気するように形成されている。
【0035】又、前記予熱塔頭部27の上部には原料溜
め置き室5が連設形成されており、第1予熱塔3aによ
って第1予熱室3bが、第2予熱塔3cによって第2予
熱室3dがそれぞれ形成され、その上に原料溜め置き室
5が形成され、上方に向って第1予熱室3b、第2予熱
室3d、…と順次形成されたことになる。
【0036】そして、第1予熱室3bには、側断面形状
が扇状の原料保持ダンパー21を、その要部分を軸支し
て観音開き状に揺動させることで第1予熱室3bの下部
を開閉するようになっており、閉じた際にも、原料保持
ダンパー21同士は若干の隙間があくように配されて、
この隙間から廃ガスを通過させるようになっている。
【0037】この構造は、第2予熱室3dも同様であ
り、前記原料保持ダンパー21と同様に揺動自在に軸支
され第2予熱室3dの下部を開閉できるように形成され
ている。
【0038】更に、第1予熱塔3aと第2予熱塔3cと
は、それぞれ廃ガスが通過するのである程度の期間使用
したら交換する必要があり、そのために、嵌め込み式で
連結され、それぞれが、搬送支持レール23,25上を
移動する搬送支持体24,26によって支持されてお
り、この搬送支持体24,26は、例えば、油圧シリン
ダー等によって第1予熱塔3a、第2予熱塔3cをそれ
ぞれ若干持ち上げるようにも形成され、それにより嵌め
込まれている第1予熱塔3a、第2予熱塔3cを外すよ
うに形成されている。
【0039】一方、前記原料溜め置き室5は、下部に下
方へ揺動して開閉する 2枚の原料投入開閉扉30を設
け、上部には揺動する原料溜め置き室開閉蓋31が配さ
れており、溶解させる原料S3を外部から適宜投入して
定量の原料S3を溜め置くように形成されている。
【0040】原料溜め置き室5の原料溜め置き室開閉蓋
31は、上方へ揺動するように形成されているので、適
宜コンベアー(図示せず)で原料S3を原料溜め置き室
5内に投入させることができるようになり、従来のよう
な大型のクレーンは不要となって、設備の簡素化を図る
ことができる。
【0041】そして、第1予熱室3bの原料保持ダンパ
ー21、第2予熱室3dの原料保持ダンパー22、原料
溜め置き室5の原料投入開閉扉30を次のように制御す
る。
【0042】すなわち、第1予熱室3bの原料保持ダン
パー21を開いてこの第1予熱室3dに保持していた原
料S1を溶解炉1に投入したときには第2予熱室3dの
原料保持ダンパー22は閉じた状態にし、第1予熱室3
bの原料保持ダンパー21が閉じると第2予熱室3dの
原料保持ダンパー22を開き第2予熱室3dの原料を第
1予熱室3bに投入し、この作動を順次上方に向って各
予熱室3a,3dで行い、最後の原料溜め置き室5の原
料投入開閉扉30は、前記原料保持ダンパー22が閉じ
た状態で開くようになっている。
【0043】そうすることで、溶解炉1に原料S1が投
入された後、原料保持ダンパー21が閉じると第2予熱
室3d内の原料S2が第1予熱室3b内に移動(投入)
し、第2予熱室3dの22が閉じると前記原料投入開閉
扉30が開き、原料溜め置き室5内の原料S3が第2予
熱室3dに移動するものである。
【0044】又、他の制御として、各予熱室3b,3d
の原料保持ダンパー21,22の開閉、原料溜め置き室
5の原料投入開閉扉30の開閉制御を、例えば、最初に
各予熱室3b,3dの原料保持ダンパー21,22をす
べて開いて、原料溜め置き室5の原料S3を連続的に溶
解炉1に投入し、溶解炉1内の投入量が適量となったと
きに第1予熱室3bの原料保持ダンパー21を閉じるよ
うに作動させるとその段階で原料S3の投入は中止さ
れ、予熱状態に入り、これを上方の予熱室3dに向うに
したがって順次行うように行なわせる。
【0045】更には、その他、適宜各予熱室3b,3d
の原料保持ダンパー21,22の開閉、原料溜め置き室
5の原料投入開閉扉30の開閉を行わせるように制御す
る。
【0046】これは、これは適宜制御装置(図示せず)
によって制御するもので、予熱室が三つ以上の場合も同
様である。
【0047】
【発明の効果】上述の如く構成したこの発明は、上部に
原料投入口1aを有する溶解炉1と、この溶解炉1の原
料投入口1aに施蓋する天蓋2と、この天蓋2上に立設
する適数の予熱塔3とからなり、予熱塔3は、下拡がり
の筒状で溶解炉1からの廃ガスを上方に向って通過可能
とすべく天蓋2から連通するように形成されると共に、
その下方から上方に向って適数個の予熱室3b,3dを
設け、予熱塔3の上部には、廃ガスを排気する排気ダク
ト4をそれぞれ取付け、この予熱塔3の最上端部には、
溶解する原料を外部から適宜投入して溜め置く原料溜め
置き室5を設け、前記予熱室3b,3dは、下方に位置
するものから順に第1予熱室3b、第2予熱室3dとし
て、それぞれの予熱室3b,3dには、下部に開閉自在
な原料保持ダンパー21,22を設け、この原料保持ダ
ンパー21,22は、溶解炉1からの廃ガスを上方に向
って通過可能とする隙間を有し、各予熱室3b,3dの
原料保持ダンパー21,22、及び、原料溜め置き室5
の原料投入開閉扉30の開閉を適宜行うべく制御可能に
形成し、前記溶解炉本体11は、両端周面にそれぞれ基
歯車15を設け、この基歯車15の部分を、適数個の駆
動歯車16によって噛合い支持され、駆動歯車16の回
転によって溶解炉本体11自体が回動するよう形成した
ので、まず、最初に、溶解炉1内に鋼材等の原料Iを原
料投入口1aから投入して溶解する。
【0048】その時に、筒状で溶解炉1からの廃ガスを
上方に向って通過可能とすべく天蓋2から連通する予熱
塔3の第1予熱室3b、第2予熱室3dへと上方へ向っ
て順次原料保持ダンパー21,22を、そして、原料投
入開閉扉30を開き閉じして原料留め置き室5から原料
をそれぞれの予熱室3b,3dに保持する。この時、予
熱塔3は、下拡がりの筒状としてあるので、原料の通り
が良いものとなる。
【0049】そして、溶解炉1からの廃ガスが各原料保
持ダンパー21,22の隙間から各予熱室3b,3dを
通過して排気ダクト4から排出され、その廃ガスの通過
により各予熱室3b,3dに保持されている原料S1,
S2が予熱される。
【0050】そうすると、溶解炉1に最も近い第1予熱
室3bを通過する廃ガスは最も高熱であるから、第1予
熱室3bに保持されている原料S1を高温になるまで予
熱する。
【0051】そして、第1予熱室3bを通過した廃ガス
は、ある程度熱が奪われ、次に第2予熱室3dを通過し
てそこに保持されている原料S2をある程度高温になる
まで予熱する。
【0052】これを順次各予熱室3b,3dで行って上
方に位置する予熱室3b,3dへ向うにしたがって廃ガ
スの温度は低くなって行くので、予熱室3b,3dで予
熱した原料S1,S2,S3の温度は、上方へ向って行
けば行くほど低くなる。
【0053】ところが、例えば、溶解炉1に直接原料を
投入する予熱室は第1予熱室3bであるから、第1予熱
室3bの原料保持ダンパーを開いて21この第1予熱室
3bに保持していた原料S1を溶解炉1に投入したとき
には第2予熱室3dの原料保持ダンパー22は閉じた状
態にし、第1予熱室3bの原料保持ダンパー21が閉じ
ると第2予熱室3dの原料保持ダンパー22を開き第2
予熱室3dの原料S2を第1予熱室3bに投入し、この
作動を順次上方に向って各予熱室3b,3dで行い、最
後の原料溜め置き室5の原料投入開閉扉30も同様に作
動させると、第1予熱室3bの原料S1が溶解炉1に投
入された時には、第2予熱室3d以上の上の予熱室の原
料S2は第1予熱室3bには投入されず、第1予熱室3
bの原料S1が投入された後この予熱室3bの原料保持
ダンパー21が閉じると、第2予熱室3bの原料保持ダ
ンパー21が開いて第2予熱室3d内である程度予熱さ
れた原料S2が第1予熱室3bに投入される。これを、
順次上方に位置する予熱室に向うにしたがって行ってゆ
くように制御する。
【0054】その結果、第2予熱室3dから第1予熱室
3bへ投入される原料S2はある程度予熱されているの
で、第1予熱室3b内での予熱は、大気中にそのまま放
置されていた原料を最初から第1予熱室3bで予熱する
のに比べて格段に短い時間で行えるものである。
【0055】これを順次上方へ向って配されている予熱
室について行ってゆけば、それぞれの予熱室内での予熱
時間はそれぞれ短くてすむので、予熱サイクルを短くす
ることができるから、かなりの高温まで予熱した原料
を、効率よく溶解炉に投入することができる。換言する
と、廃ガスを効率よく原料の予熱に利用できるのであ
る。
【0056】この時に、予熱塔3を複数設けると、所定
量の投入原料S1を各予熱塔3b,3dに分割すること
になるのでそれぞれの第1予熱室3bでの原料S1を少
ない単位で予熱することになり、予熱サイクルを更に短
くでき、熱効率よく予熱できると共に、各予熱塔3ごと
に時間をずらして予熱を行わせると、予熱した原料S1
の溶解炉1内への投入が連続して行えるから、つまり、
連続予熱を行うことができるから、非常に効率が良くな
るものである。
【0057】一方、他の制御として、各予熱室3b,3
dの原料保持ダンパー21,22の開閉、原料溜め置き
室5の原料投入開閉扉30の開閉制御を、例えば、最初
に各予熱室3b,3dの原料保持ダンパー21,22を
すべて開いて、原料溜め置き室5の原料S3を連続的に
溶解炉1に投入し、溶解炉1内の投入量が適量となった
ときに第1予熱室3bの原料保持ダンパー21を閉じる
ように作動させるとその段階で原料S3の投入は中止さ
れ、予熱状態に入り、これを上方の予熱室3dに向うに
したがって順次行うように行なわせる。
【0058】更には、その他、適宜各予熱室3b,3d
の原料保持ダンパー21,22の開閉、原料溜め置き室
5の原料投入開閉扉30の開閉を行わせるように制御す
る。
【0059】それによっても、前述と同様な効果が得ら
れるものである。又、最初の段階で全ての原料保持ダン
パー21,22を開いておけば、予熱塔3内全ての最初
の加熱が均一且つ迅速に行えるものである。
【0060】しかも、原料保持ダンパー21,22を観
音開き状に形成すれば、原料S1,S2の中央部分の下
部から加熱することになるので予熱効率が良くなるもの
である。
【0061】そして、従来のように、クレーン等の搬送
装置にて天蓋42を開閉して原料S1を投入する場合に
は、天蓋42を開閉したときの熱ロスがあり、又、エネ
ルギー供給を停止しなければならないが、予熱塔3から
そのまま落下するようにして原料S1が投入されるので
エネルギー供給の停止を行う必要がなく且つ天蓋の開閉
による蓄えられた熱エネルギーの放出がなく熱ロスもな
くなり、そして、予熱操作効率が良くなり、しかも、廃
ガスを直接第1予熱室3bに送れるので、従来に比べて
冷却による熱ロスがなく、予熱効率が格段に向上するも
のである。
【0062】このように、この発明によれば、原料の溶
解炉への投入効率を良好にし、且つ、その原料の予熱
を、溶解炉から発生した廃ガスの熱を最大限に利用して
熱効率よく行えるもので、従来とは全く異なる発想で、
予熱効率を格段に向上させることができる優れた効果を
奏するものである。
【0063】特に、溶解炉本体11は、両端周面にそれ
ぞれ基歯車15を設け、この基歯車15の部分を、適数
個の駆動歯車16によって噛合い支持され、駆動歯車1
6の回転によって溶解炉本体11自体が回動するよう形
成したので、例えば、出湯の際に重心の移動なく溶解炉
本体11を傾けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の正面図である。
【図2】この発明の一実施例の側断面図である。
【図3】この発明の一実施例の平面図である。
【図4】従来例の概略図である。
【符号の説明】
1 溶解炉 1a 原料投入口 2
天蓋 3 予熱塔 3a 第1予熱塔 3
b 第1予熱室 3c 第2予熱塔 3d 第2予熱室 4
排気ダクト 5 原料溜め置き室 11 溶解炉本体 1
2 出湯口 13 電極 14 除滓口 1
5 基歯車 16 駆動歯車 17 天蓋支持体 21 原料保持ダンパー 22 原料保持ダンパー 2
3 搬送支持レール 24 搬送支持体 25 搬送支持レール 2
6 搬送支持体 27 予熱塔頭部 28 連結フランジ 2
9 排気口 30 原料投入開閉扉 31 原料溜め置き室開閉蓋 41 溶解炉 42 天蓋 4
3 電極棒 44 第1排気管 45 第1予熱炉 4
6 第2排気管 47 第2予熱炉 48 外部排気管 S1 原料 S2 原料 S
3 原料 I 原料
フロントページの続き (72)発明者 今野 邦明 東京都江戸川区平井5丁目14番10号 株 式会社 伊藤製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭56−40074(JP,A) 特開 昭56−108092(JP,A) 特開 昭62−41583(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 13/00 F27B 3/08 F27D 17/00 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に原料投入口を有する溶解炉と、こ
    の溶解炉の原料投入口に施蓋する天蓋と、この天蓋上に
    立設する適数の予熱塔とからなり、予熱塔は、下拡がり
    筒状で溶解炉からの廃ガスを上方に向って通過可能と
    すべく天蓋から連通するように形成されると共に、その
    下方から上方に向って適数個の予熱室を設け、予熱塔の
    上部には、廃ガスを排気する排気ダクトをそれぞれ取付
    け、この予熱塔の最上端部には、溶解する原料を外部か
    ら適宜投入して溜め置く原料溜め置き室を設け、前記予
    熱室は、下方に位置するものから順に第1予熱室、第2
    予熱室として、それぞれの予熱室には、下部に開閉自在
    な原料保持ダンパーを設け、この原料保持ダンパーは、
    溶解炉からの廃ガスを上方に向って通過可能とする隙間
    を有し、各予熱室の原料保持ダンパー、及び、原料溜め
    置き室の原料投入開閉扉の開閉を適宜行うべく制御可能
    に形成し、前記溶解炉本体は、両端周面にそれぞれ基歯
    車を設け、この基歯車の部分を、適数個の駆動歯車によ
    って噛合い支持され、駆動歯車の回転によって溶解炉本
    体自体が回動するよう形成したことを特徴とする廃ガス
    を利用した原料予熱塔を有する溶解炉。
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