JP3122084B2 - そばもやしの栽培装置および栽培方法 - Google Patents

そばもやしの栽培装置および栽培方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はそばもやしの栽培装
置およびこの栽培装置を用いたそばもやしの栽培方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】そばもやしは暗所にてそばの実を発芽さ
せ、10cm程度に茎が伸びたところで収穫して得られ
る。さっぱりとした食感を有するとともに、自然食品と
して種子々の有効成分を有するという優れた食品であ
る。そばの実を発芽させてそばもやしを生産する方法と
しては、そばの種子を水に浸漬した後、暗所で出芽さ
せ、ウレタンフォーム等の床の上に播き、床を暗所に置
いて催芽させ、芽を伸長させて収穫する方法がある(特
開昭60-203120 号公報) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このそばもやしの栽培
方法で問題となることは、そばの殻が硬く食用の妨げに
なることから、商品として提供する際には殻を取り除か
ねばならないということである。子葉が開く際に破れた
殻は子葉や茎に付着して取りにくく、殻を一つ一つ取り
除く作業は煩雑である。また、大量生産する場合は、種
子もかなり密に播くし、生長した茎や子葉の中から殻を
取り除く作業はさらに煩雑になる。このように、そばも
やしは美味で有効な栄養素を有し、生食用としてまた種
子々の料理の材料に大いに利用できる食品であるにもか
かわらず、殻を取り除くといった作業上の問題があるこ
とから、大量生産に向かない食品として従来はさほど生
産に力が入れられていない。
【0004】本発明者は、そばもやしが優れた商品性を
有することに鑑み、そばもやしを容易に大量生産できる
方法について研究し、本発明を成したものである。すな
わち、本発明はそばの実から確実にそばもやしを生長さ
せることができ、短期間で収穫が可能であり、殻を取り
除くことも容易で、そばもやしの大量生産に好適に利用
することができるそばもやしの栽培装置およびこれを用
いた栽培方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、そばもやし
の栽培装置において、栽培水を貯溜するための皿状に形
成された栽培プレートと、全体形状が皿状に形成され、
前記栽培プレートの開口部の形状と略同形に形成された
底部に、そばの種子を支持するとともに発芽時にそばの
種子が移動可能な網目に形成した種子支持網が設けら
れ、前記栽培プレートの開口部に重ねて装着することに
より、種子支持網が前記栽培プレートに貯溜された水面
から離間して支持される種子支持網付きプレートと、該
種子支持網付きプレートと同形に形成され、底部に前記
種子支持網と同一の網目の、前記種子支持網上で発芽し
て上方に伸長する茎が網目を通過する際に子葉に付着し
た殻が除去される殻除去網が設けられ、前記種子支持
付きプレートの開口部に重ねて装着することにより、殻
除去網が前記種子支持網から離間して支持される殻除去
網付きプレートと備えることを特徴とする。
【0006】また、前記そばもやしの栽培装置を用いて
そばもやしを栽培する栽培方法であって、そばの種子を
酸性水に浸漬して殺菌した後、そばの種子に水を吸わせ
て発芽準備処理を施したそばの種子を、前記栽培プレー
トに重ねて装着した種子支持網付きプレートの種子支持
網の上に播き、該種子支持網付きプレートの上に殻除去
網として作用する網が形成された殻除去網付きプレート
を重ね、前記種子支持網から上方に伸長した茎が殻除去
網付きプレートの殻除去網の網目を通過する際に殻が除
去され、殻除去網からさらに茎が伸長した時点で収穫す
ることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
添付図面に基づいて詳細に説明する。図1はそばもやし
の栽培に使用する栽培装置の一実施形態の全体構成を示
す説明図である。本実施形態のそばもやしの栽培装置
は、栽培水を溜める栽培プレート10と、栽培プレート
10に重ねて装着する網付きプレート20a、20bと
からなる。栽培プレート10は栽培水を収納するため有
底の皿状に形成したもの、網付きプレート20a、20
bは、各々底部分を網22によって形成したものであ
る。
【0008】図2、3に栽培プレート10の平面図と網
付きプレート20aの平面図を示す。実施形態では栽培
プレート10として正方形状に形成した辺寸法450m
m×450mm、高さ70mmのものを使用した。栽培
プレート10は栽培水を貯溜させ根を伸長させるための
もので、栽培ベッドとして目の粗い砂、スポンジ、パル
プ、麻などを収納してもよい。実施形態では、とくに栽
培ベッドを使用せずに栽培した。栽培ベッドが雑菌の繁
殖源となったりすることがあるからである。網付きプレ
ート20aの網の厚さを3mm程度にすれば、栽培ベッ
ドを使用せずに栽培水のみで好適に生長させることがで
きる。
【0009】網付きプレート20a、20bはともに同
形状に形成したものを使用する。これらの網付きプレー
ト20a、20bは、下側のプレートに対して、底面が
一定距離離間して重ねられる必要があり、底部が若干重
なって組み合わされるように設計されている。図3に網
付きプレート20aの平面図を示す。図のように、網付
きプレート20aは底面が網に形成されているものであ
る。網付きプレート20bも網付きプレート20aとま
ったく同形に形成される。
【0010】このように同形の網付きプレート20a、
20bを使用するようにしておけば、実際の栽培では、
網付きプレートを適宜組み合わせて使用でき、作業性が
良好になる。また、網付きプレートの製造コストが安く
なるという利点もある。網付きプレートは樹脂成形等に
よって容易に作成できる。実施形態の網付きプレート2
0a、20bの高さ寸法は25mm〜30mmである。
網付きプレート20a、20bはそばもやしからそばの
殻が容易に除去できるようにその高さ寸法を設定する。
そばの品種等により、網つきプレート20a、20bの
高さ寸法を変更して、適宜間隔となるようにするのがよ
い。網付きプレート20a、20bの周縁部に高さ調節
部を設けて、網付きプレート20a、20bを重ね合わ
せた際の離間距離を調節できるようにしておくこともよ
い。
【0011】網付きプレート20a、20bの底部に設
ける網22はそばもやしの生育に適した網目間隔に設定
しておく必要がある。図4に網付きプレート20a、2
0bの網22の部分を拡大して示す。網22は縦桟23
aと横桟23bを格子状に組み合わせて形成したもので
ある。実施形態では縦桟23aの間隔(内側面間)を
4.5mm〜5.0mmとし、横桟23bの間隔(内側
面間)を4.5mm〜100mmとした。縦桟23aの
間隔を4.5mm〜5.0mmとしたのは、そばもやし
が網目を通過して伸長することができ、かつそばの殻が
網目を通過しないように設定するためである。横桟23
bの間隔は、4.5mmの間隔よりも狭くしなければ、
網22が一定の強度を有するように適宜間隔に設定して
かまわない。図5は縦桟23aと横桟23bの間隔を同
一にした網22の例である。
【0012】図6は、栽培プレート10と網付きプレー
ト20a、20bを組み合わせた状態を拡大して示す。
栽培プレート10に栽培水が貯溜されており、栽培水の
水面よりも若干上方に網付きプレート20aの網22が
配置され、下側の網付きプレート20aの網22から2
5mm〜30mm程度離間して上側の網付きプレート2
0bの網22が位置する。下側の網付きプレート20a
の網22はその上にそばの種子をのせて支持するための
もの(種子支持網22a)であり網付きプレート20a
は種子支持網付きプレートとして作用し、上側の網付き
プレート20bの網22はそばもやしが伸長する際に子
葉からそばの殻を除去する(殻除去網22b)ためのも
のであり網付きプレート20bは殻除去網付きプレート
として作用する。本明細書では網22の機能に基づいて
説明する場合、種子支持網、殻除去網ということにす
る。
【0013】図6では網付きプレート20aの網22に
そばの種子30をのせた状態を示している。そばの種子
を栽培装置に移す際には、事前にそばの種子を発芽させ
る発芽準備処理を施す。ここでは、発芽処理を施したそ
ばの種子30を種子支持網22aにのせた状態である。
種子支持網22aはそばの種子30が栽培プレート10
に落下しないように支持するとともに、栽培プレート1
0に貯溜された栽培水12の水面から離間して支持す
る。
【0014】なお、本実施形態で設定している網22の
間隔は、発芽時にそばの種子30が網22の上で移動で
きるようにすることも考慮している。種子支持網22a
の上で発芽時にそばの種子が移動できるようにすること
は、そばを窒息させないようにするために必要である。
網22の網目間隔を広げてしまうとそばの種子が移動し
にくくなり、発芽時に窒息状態になる。一方、網目の間
隔を狭くすると種子は移動しやすくなるが、根の伸長を
妨げる。このように、種子支持網22aの網目間隔は種
子が移動しやすく、根が伸長しやすい間隔に設定するの
がよい。
【0015】前述したように、上側の網付きプレート2
0bは下側の網付きプレート20aから一定距離離間さ
せてセットする。図6に示すように上側の網付きプレー
ト20bの網22(殻除去網22b)は種子支持網22
aから一定距離離間した上方に位置する。この殻除去網
22bは種子支持網22aで発芽して、そばもやしの子
葉と茎が上方に伸びていった際に、子葉が殻除去網22
bの網目を通過し、茎が網目を通過してさらに伸びるこ
とにより、茎の伸長力を利用して、子葉に付着している
種子の殻を除去する作用をなす。
【0016】前述した、網22の網目の間隔はこの種子
の殻を除去することを考慮して設定されているものであ
る。すなわち、網22の網目は子葉と茎が網目内を通過
できて種子の殻が通過できない間隔に設定されている。
なお、図4に示すように横桟23bの間隔を広げておけ
ば、一つの網目内にいくつもそばもやしが通過して伸長
する。そばもやしが生長する際の密生度合いに応じて網
22の網目間隔を調節するとよい。
【0017】種子支持網22aと殻除去網22bをセッ
トする際に注意を要する点は、種子支持網22aと殻除
去網22bの離間間隔である。本実施形態では種子支持
網2aと殻除去網22bの離間間隔を25mm〜30m
mに設定したが、品種によっては殻が外れる時期が異な
り種子支持網22aと殻除去網22bの離間間隔を15
mm〜25mm程度に設定する場合がある。殻除去網2
2bは、そばもやしの茎が伸長していく力を利用して殻
を取り除くから、発芽して茎が上方に伸び始め、勢い良
く伸びる時点で殻除去網22bを通過するようにするの
がよい。なお、共通の網付きプレート20a、20bを
使用する場合、網目の方向が相互に直交する方向にセッ
トすることによって殻を取り除きやすくなる。
【0018】殻除去網22bは発芽したそばの子葉およ
び茎が生長する伸長力によって下方から押し上げられ
る。網付きプレート20bの自重によって押し上げ力に
抗することができる場合はとくに問題はないが、押し上
げ力によって殻除去網22bが押し上げられないように
網付きプレート20bに抜け止め部を設けたり、係止部
を設けたりしてもよい。また、重しをかけて網付きプレ
ート20bが浮き上がらないようにしてもよい。
【0019】そばもやしは、上述した栽培装置を用いる
ことにより殻を取り除いて容易に栽培することができ
る。以下では、そばもやしを発芽させ、上記の栽培装置
を用いて栽培する方法について説明する。 (種子の殺菌工程)栽培装置に種子を播く前段階とし
て、まず、そばの種子を殺菌する。この殺菌工程は種子
内の細菌を殺菌することを目的としている。種子の殺菌
は酸性水に種子を浸漬することによって行う。本実施形
態で使用した酸性水は2.36pH、次亜塩素酸濃度1
0PPM、酸化電位水1140mV以上の水である。分
析した結果(18℃)Caイオン25mg/l、Mgイオ
ン6.3mg/l、Naイオン2.6mg/、Kイオン14
0mg/lを含有する。この酸性水に種子を浸漬して殺菌
する際は、殺菌が効果的にできて、芽を傷めないように
する必要がある。本実施形態では、上記酸性水で水温が
21℃以下の場合は約4分、21℃〜28℃の場合は約
3分、28℃〜30℃の場合は約4分浸漬して殺菌し
た。
【0020】(発芽浸漬工程)種子を殺菌した後、発芽
を促進させるためアルカリ水を強制的に種子に吸わせ
る。通常は、室温で4時間程度、種子の約3倍の量の水
を吸わせる。水温は平均21℃〜25℃程度である。実
施形態ではpH11.0のアルカリ水(還元電位水)を
使用した。なお、穀物類の早期発芽に利用される真空浸
透圧を利用することによってアルカリ水を吸わせる時間
を短縮することができる。真空浸透圧を利用した場合の
待機時間は6分以上3時間以内である。真空浸透圧を利
用することによって発芽時期を揃えることができる。こ
のように強制的にアルカリ水を吸わせた後、18時間以
内で発芽させることができた。
【0021】(生育工程)発芽浸漬工程でアルカリ水を
吸わせた種子を、図1に示す栽培装置に移し、種子支持
網22aの上に重なり合わない程度の密度に播く。種子
の生育に使用する水はアルカリ水である。実施形態では
栽培プレート10に貯溜するアルカリ水として8.5〜
12.3pH程度のものを使用した。栽培水の水温は2
1℃〜25℃程度である。栽培水は8.5〜12.3p
H程度のアルカリ水を毎日霧状にして補給する。使用し
たアルカリ水は還元電位水−798mVであり、分析し
た結果(18℃)Caイオン44mg/l、Mgイオン
9.5mg/l、Naイオン5.7mg/、Kイオン300
mg/lを含有する。なお、発芽して3mm〜5mm程度
になったところで酸化電位水を噴霧して殺菌するとよ
い。
【0022】図7は種子支持網22aにのせたそばの種
子が発芽し、栽培プレート10中に根が張って、茎が伸
びはじめた状態を示す。種子の殻32は子葉に付着して
いる。そばもやしを生長させる際に重要な条件は水温を
21℃〜25℃程度に管理して高温にならないようにす
ること、種子が栽培プレート10の水に触れないように
することである。前述したように、実施形態の栽培装置
では種子支持網22aを栽培水から若干浮かして栽培水
に種子が触れないようにしている。実際の栽培では、栽
培プレート10と網付きプレート20a、20bを重ね
てそばの種子を収納した栽培装置を、収納庫内に棚状に
配置して生育させる。発芽当初はほとんど照明すること
なく暗室状態とする。
【0023】そばもやしは、適宜水を霧状にして補給す
ることによって生長していく。表1はそばもやしの栽培
例を時間経過とともに示したものである。
【表1】
【0024】表1ではそばの種子を水に浸漬開始したと
きからの経過時間とともに、そばもやしが生長する様子
を示している。種子を水に浸漬して3日程度までは、そ
ばもやしの伸びはそれほどではないが、4日程度経過す
ると、急激に伸びがはじまる。種子支持網22a殻除去
網22bとの間隔を30mm程度に設定しているのは、
そばもやしが盛んに伸長する際の力を利用して殻32を
外すようにするためである。子葉と茎は殻除去網22b
の網目を通過して上方に伸びるのに対して、殻32は網
目にひっかかり、茎の伸びに反して子葉から外れて下方
に落下する。
【0025】図8は殻除去網22bの近くまで茎が伸長
していった状態を示す。殻除去網22bに酸性水を噴霧
して付着しておくと、茎が伸びて殻除去網22bに子葉
と殻が触れた際に酸性水の作用によって殻が外れやすく
なる。この酸性水の作用と殻除去網22bの作用によっ
てほぼ完全に殻32が外れる。4日ないし5日経過した
頃に、光を照射して色付けする。照射光は太陽光または
人工の光源による紫外線光、白色光とする。太陽光は直
射日光を避け、7600ルクス以上で1〜3時間程度照
射する。人工光であれば4時間程度である。光を照射し
た際には水分が必要となるが、その場合は栽培用のアル
カリ水を噴霧すればよい。
【0026】また、このときに、霧状に栽培水(アルカ
リ水)を噴霧して保湿しながら、風速3m以上の風をあ
てて茎を太くする。気温21℃以上で25℃程度が適温
である。その後、収納庫に戻し、暗室で維持する。暗室
に戻して8時間程度経過すると、茎がピンク色になり葉
が緑色になる。図9はそばもやしの茎が殻除去網22b
の網目を通過して長く伸びた状態を示す。実際には種子
支持網22aに多数個の種子が播かれているから、そば
もやしは殻除去網22bの網目を通過して林立するよう
に生長する。茎が12cm〜13cm程度に伸びたとき
が収穫時期である。
【0027】収穫する際は、栽培プレート10から網付
きプレート20a、20bを外し、種子支持網22aと
殻除去網22bから茎を引き抜くようにする。これによ
って、殻32が取り除かれたそばもやしが得られる。殻
32がそばもやしに付着して残った場合でも、酸性水で
そばもやしを洗浄することにより、殻を完全に取り除く
ことができる。酸性水で洗浄することは、殻を取り除く
とともに、そばもやしを殺菌して細菌を死滅させるとい
う作用がある。洗浄は5秒〜1分程度でよい。洗浄した
後、所定量ずつ密封して包装することにより、清浄野菜
として提供することができる。そばもやしは、白味がか
った細長い茎の端部に緑色の小さな葉がついた形態とな
っている。さっぱりとした食感で、歯触りがよく、生食
用として好適に使用することができる。
【0028】なお、上述したように、本発明に係るそば
もやしの栽培方法では、種子支持網22aと殻除去網2
2bを離間して支持し、そばもやしが生長する際の伸長
力を利用して殻32を取り除くようにすることを特徴と
する。上記実施形態では栽培プレート10と網付きプレ
ート20a、20bを用いて種子支持網22aと殻除去
網22bを離間して配置し、ともに共通の形状とするこ
とによって、適宜、重ね合わせて使用できるようにした
が、皿状のプレートを使用するかわりに、たとえば、栽
培プレートの周縁に支持枠を配置して、種子支持網と殻
除去網を支持するといった方法も可能である。
【0029】本発明に係るそばもやしの栽培方法は、そ
ばもやしが生長する際の伸長力および、酸性水とアルカ
リ水の作用を利用して殻を取り除くようにしたから、従
来のそばもやしの栽培方法において、とくに煩雑な作業
であった殻の除去作業を容易にし、これによって、そば
もやしを容易に量産することが可能になる。また、本発
明に係るそばもやしの栽培方法によれば、発芽用にそば
の種子を水に浸漬した後、4〜5日程度で収穫すること
が可能であり、そばもやしを確実に発芽させて、きわめ
て効率的に量産することが可能になる。
【0030】
【発明の効果】本発明に係るそばもやしの栽培方法によ
れば、上述したように、そばもやしが生長する伸長力を
利用してそばの種子殻を取り除くから、そばもやしの殻
を取り除く作業がきわめて簡素化でき、これによって、
そばもやしの量産に好適に利用することができる。ま
た、本発明に係るそばもやしの栽培装置は、簡素な構成
によってそばもやしの量産に好適に利用することができ
るという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るそばもやしの栽培装置の一実施形
態の正面図である。
【図2】栽培プレートの平面図である。
【図3】網付きプレートの平面図である。
【図4】本実施形態の栽培装置で使用する網の平面図で
ある。
【図5】網の他の構成を示す平面図である。
【図6】栽培装置を拡大して示す断面図である。
【図7】種子支持網で発芽した状態を示す説明図であ
る。
【図8】そばもやしが殻除去網にまで伸長した状態の説
明図である。
【図9】そばもやしが殻除去網を超えて伸長した状態の
説明図である。
【符号の説明】
10 栽培プレート 12 栽培水 20a、20b 網付きプレート 22 網 22a 種子支持網 22b 殻除去網 23a 縦桟 23b 横桟 30 種子 32 殻

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栽培水を貯溜するための皿状に形成され
    た栽培プレートと、 全体形状が皿状に形成され、前記栽培プレートの開口部
    の形状と略同形に形成された底部に、そばの種子を支持
    するとともに発芽時にそばの種子が移動可能な網目に形
    成した種子支持網が設けられ、前記栽培プレートの開口
    部に重ねて装着することにより、種子支持網が前記栽培
    プレートに貯溜された水面から離間して支持される種子
    支持網付きプレートと、 該種子支持網付きプレートと同形に形成され、底部に前
    記種子支持網と同一の網目の、前記種子支持網上で発芽
    して上方に伸長する茎が網目を通過する際に子葉に付着
    した殻が除去される殻除去網が設けられ、前記種子支持
    網付きプレートの開口部に重ねて装着することにより、
    殻除去網が前記種子支持網から離間して支持される殻除
    網付きプレートと備えることを特徴とするそばもやし
    の栽培装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のそばもやしの栽培装置を
    用いてそばもやしを栽培する栽培方法であって、 そばの種子を酸性水に浸漬して殺菌した後、そばの種子
    に水を吸わせて発芽準備処理を施したそばの種子を、前
    記栽培プレートに重ねて装着した種子支持網付きプレー
    トの種子支持網の上に播き、 該種子支持網付きプレートの上に殻除去網として作用す
    る網が形成された殻除去網付きプレートを重ね、前記種
    子支持網から上方に伸長した茎が殻除去網付きプレート
    の殻除去網の網目を通過する際に殻が除去され、殻除去
    網からさらに茎が伸長した時点で収穫することを特徴と
    するそばもやしの栽培方法。
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