JP3121972U - 防虫、殺虫用の薬液噴霧器 - Google Patents

防虫、殺虫用の薬液噴霧器 Download PDF

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康祐 西嶋
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Abstract

【課題】 簡単な構造で効率よく安定的に、防虫剤、殺虫剤などを霧化して噴霧することが出来る新規な薬液噴霧器を提供する。
【解決手段】 容器1内の薬液aが、浮子2に形成された導通孔11を通って、浮子の凹部9内に安定して供給されるので、凹部9内の超音波振動子4の稼動により、該凹部9内の薬液を効率よく霧化して噴霧することが出来る。
【選択図】 図3

Description

本考案は、防虫剤や殺虫剤などの薬液を超音波振動子の稼動により霧化して噴霧する薬液噴霧器に関し、詳しくは、簡単な構造で効率よく防虫剤、殺虫剤などを霧化して噴霧することが出来る新規な薬液噴霧器に関する。
従来から、超音波振動子の稼動により殺虫用の薬液などを霧化(微粒子化)して噴霧するようにした殺虫装置が知られている(例えば、特許文献1〜3など参照)。
特開平4−298262号公報 特開平11-285341号公報 特開2001−70851号公報
この種超音波噴霧式の殺虫装置においては、圧電振動子からなる超音波振動子により薬液を効率よく霧化させることが重要であり、通常、特許文献1に開示されるように、液供給チューブ(微小径チューブ)を介して、振動子と補助板との微小間隙内へ容器内の液体を供給する方式が採用される。また、特許文献3に開示されるように、毛細管現象を利用した導液芯材を介して、圧電超音波振動子へ容器内の液体を供給することも考えられる。
しかし、微小径チューブや導液芯材などの別部材からなる微量給液手段を用いる方式では、超音波振動子に効率よく安定して薬液を供給することが困難であり、具体的には、長期の使用により微小径チューブや導液芯材などに目詰まりなどが生じ易く、液供給が不安定になる虞れがある。
一方、特許文献2には、水槽の底に取り付けた超音波振動子の稼動により槽内の液性殺虫剤を微粒子化させることが開示されているが、このような方式では薬液を効率よく霧化させることが容易ではなく、超音波振動子に相当のスペックが要求されるので、高価な装置となる虞れがある。
本考案はこのような従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、簡単な構造で効率よく安定的に、防虫剤、殺虫剤などを霧化して噴霧することが出来る新規な薬液噴霧器を提供することにある。
以上の目的を達成するために、本考案に係る防虫、殺虫用の薬液噴霧器は、噴霧する薬液を入れる容器と、該容器内に浮かべる浮子を備え、該浮子に搭載した超音波振動子の稼動により容器内の薬液を霧化して噴霧する薬液噴霧器であって、
前記浮子が、超音波振動子を収容する凹部と、該凹部に容器内の薬液を流入させる導通孔を有し、前記超音波振動子を、前記導通孔より下位に位置するよう前記凹部内で弾性振動可能に支持して、該超音波振動子の振動により、前記凹部に流入した薬液を霧化し前記凹部の開口より噴霧することを特徴とする。
超音波振動子は、この種分野で通常用いられる圧電振動子からなるものを用いることが出来、ゴムなどの弾性部材を用いて、凹部内で弾性振動可能なよう支持される。凹部は、浮子の上面側又は側面側に開口するよう、所定深さをもって浮子に凹設することが出来る。
このような構成によれば、容器内の薬液は、浮子に形成された導通孔を通って、該浮子の凹部に安定して供給されるので、該凹部内の超音波振動子の稼動により、該凹部内の薬液を効率よく霧化して噴霧することが出来る。
また、本考案に係る防虫、殺虫用の薬液噴霧器は、板状の前記超音波振動子を前記凹部内で水平状に支持し、該超音波振動子上に微量薬液を供給するべく、前記導通孔を前記超音波振動子の直上に形成すると共に、該導通孔が容器内薬液の液面レベル(水位)と同レベルになるよう前記浮子の浮力を設定して、前記超音波振動子上に供給された微量薬液を、前記超音波振動子の稼動により霧化し前記凹部の開口より噴霧することを特徴とする。
ここで、超音波振動子は、板状の圧電振動子を凹部内の所定高さ位置に水平状に設置し、これにより、凹部内における超音波振動子の上方に、薬液供給空間を区画形成すると良い。
このように構成した場合、凹部内に水平状に支持された超音波振動子の上面側に、容器内の薬液が導通孔を通って、該容器内薬液と同一水位になるよう安定的に微量供給され、その微量薬液が、超音波振動子の稼動により効率よく霧化され、凹部の開口から噴霧される。
本考案において、前記超音波振動子上に供給された薬液の液深さ(d)が、1μm〜3mmの範囲となるよう構成することが好ましい。すなわち、凹部内に水平状に支持される板状の超音波振動子と、その直上に形成される導通孔の端部開口との離間寸法(d)を、1μm〜3mmの範囲となるよう構成することが好ましい。
この場合、超音波振動子の上面に微量の薬液が安定して供給されるようになるので、より効率よく安定的に薬液を霧化することが出来る。
また、前記凹部と前記導通孔を複数設けると共に、各凹部内に前記超音波振動子を配設すれば、それぞれの凹部から効率よく薬液を噴霧することが出来る。
さらに、害虫誘引用の照明手段を備えれば、薬液の噴霧範囲内に害虫などを誘引して、より確実な防虫、殺虫効果を得ることが出来る。
照明手段としては、害虫などが誘引されるものであればどのようなものでも良いが、例えば、紫外線ランプや蛍光灯などを挙げることが出来る。
本考案に係る薬液噴霧器は以上説明したように構成したので、従来の超音波式噴霧器のように、微小系チューブやどう液芯材などの別部材を介することなく、浮子と、該浮子に設けた導通孔及び凹部を有効に利用して、超音波振動子に直接的に適量の薬液を安定して供給することが出来る。よって、超音波振動子の稼動により効率よく薬液を霧化して噴霧することが出来る新規な浮子式薬液噴霧器として提供することが出来た。
以下、実施形態の一例を図1〜図3に基づき説明する。
本例の薬液噴霧器Aは、噴霧する薬液aを入れる上面開口型の容器1と、該容器1内に浮かべた浮子2と、該浮子2に取り付けた照明手段3からなり、浮子2に搭載した超音波振動子4の稼動により、容器1内の薬液aを霧化して噴霧するよう構成されている。
浮子2は、プラスチックなどからなるケーシング5内に発泡スチロールなどからなる浮体6を充填したもので、その上部が容器内薬液aの液面レベル(水位)a’よりやや上位に位置し、且つ後述する導通孔11が、容器内液面aの液面レベルa’と同レベルに位置するよう、所定の浮力を有している。
また浮子2は、中心部位に縦孔7を備えたドーナツ形状に形成されると共に、その縦孔7を中心とした仮想円の円周方向に等間隔をおいて、浮子上面8に開口する凹部9が複数形成され、それぞれの凹部9内に、超音波振動子4が設置されている。
凹部9は、その上面開口10が霧化された薬液の噴霧口となるよう、浮子上面8から所定深さをもって凹設されている。それぞれの凹部9は、浮子6に形成した導通孔11により、浮子2の外側(容器1内の薬液貯溜空間)と連通している。
導通孔11は、凹部9の内周面と、浮子2の外周面との間にわたって、容器内の薬液aの液面レベル(水位)a’とほぼ同一高さになるよう水平状に開設されており、該導通孔11を通って、容器内薬液aが凹部9内に流入し、該凹部9内の薬液の水位が、容器内薬液の水位と同一になる。
超音波振動子4は、この種分野で通常用いられる圧電振動子からなり、電源コード14、スイッチ15を介して電力が選択的に供給されるようになっている。
本例では、凹部9の内周に沿う有底筒状のゴム製弾性材12を凹部9内に嵌合状に装着すると共に、上下のOリング13,13を用いて、超音波振動子(圧電振動子)4を所定高さ位置に水平状に支持し、且つ弾性材12の弾力で弾性振動可能なよう構成している。弾性材12には前記導通孔11に連通する開口が形成され、その開口の直下に、超音波振動子4が位置している。
すなわち、前記導通孔11を、超音波振動子4の直上で且つ容器内薬液の液面レベル(水位)a’と同レベルになるようにして、超音波振動子4の上面側に、微量の薬液が常に供給されるよう構成されている。
また、本例では、超音波振動子4を、凹部9の内径よりやや小径な円板状の圧電振動子で構成し、凹部9内における超音波振動子4の上方に、薬液供給空間を区画形成している。また、この薬液供給空間に前記微量薬液が常に供給されるよう、超音波振動子4と、その直上に位置する導通孔11との離間寸法(d)を1μm〜3mmの範囲となる、すなわち、超音波振動子4上に供給された薬液の液深さ(d)が1μm〜3mmの範囲となるようにし、超音波振動子4上に安定して微量薬液が供給されるよう構成している。
尚、前記した超音波振動子4をOリング13,13により弾性材12内の所定高さ位置に予め組み込んだものを超音波振動ユニットとしてユニット化しておくとよい。
照明手段3は、害虫などを誘引可能な明かりを発する照明具、例えば紫外線ランプや蛍光灯などの照明具からなり、電源コード16、スイッチ15を介して電力が選択的に供給されるようになっている。
以上の構成になる本例の薬液噴霧器Aを使用する場合は、まず、容器1内に所定量の防虫剤や殺虫剤などの薬液を入れてその中に浮子2を浮かせれば、導通孔11を通って、それぞれの凹部9内に容器内薬液aが流入し、各凹部9内の超音波振動子4の上面側に微量の薬液が供給される。次に、スイッチ15を操作してそれぞれの超音波振動子4に電力を供給すれば、各超音波振動子4が振動して、該超音波振動子4上の微量薬液が霧化され、各凹部9の上面開口10から噴霧され、所定の防虫、殺虫効果を得ることが出来る。また、スイッチ15を操作して照明具3を点灯させれば、その明かりに誘引されて害虫などが薬液噴霧器Aの近辺に集まってくるので、防虫、殺虫効果を向上させることが出来る。
容器内薬液aの液面レベル(水位)a’が下がっても、浮子2の浮力により、導通孔11がその液面レベルa’と同じ高さに位置し、各凹部9への薬液供給が前記と同様になされるので、薬液噴霧効率が低下することなく、一定の防虫、殺虫効果を得ることが出来る。
尚、本例の薬液噴霧器Aは、一般家庭や商店などでの使用を考慮した比較的小型の薬液噴霧器として構成することも出来るし、屋外や田畑、果樹園などでの使用を考慮した比較的大型の薬液噴霧器として構成することも出来る。
以上、実施形態の一例を図面に基づいて説明したが、本考案に係る薬液噴霧器は図示例に限定されず、実用新案登録請求の範囲の各請求項に記載された技術的思想の範疇において種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本考案に係る実施形態の一例を示す薬液噴霧器の縦断正面図。 図1の平面図。 図1の要部拡大断面図。
符号の説明
A:薬液噴霧器
1:容器
2:浮子
3:照明手段
4:超音波振動子
9:凹部
11:導通孔
a:薬液
a’:薬液の液面レベル(水位)
d:超音波振動子上の薬液の液深さ

Claims (5)

  1. 噴霧する薬液を入れる容器と、該容器内に浮かべる浮子を備え、該浮子に搭載した超音波振動子の稼動により容器内の薬液を霧化して噴霧する薬液噴霧器であって、
    前記浮子が、超音波振動子を収容する凹部と、該凹部に容器内の薬液を流入させる導通孔を有し、前記超音波振動子を、前記導通孔より下位に位置するよう前記凹部内で弾性振動可能に支持して、該超音波振動子の振動により、前記凹部に流入した薬液を霧化し前記凹部の開口より噴霧することを特徴とする防虫、殺虫用薬液噴霧器。
  2. 板状の前記超音波振動子を前記凹部内で水平状に支持し、該超音波振動子上に微量薬液を供給するべく、前記導通孔を前記超音波振動子の直上に形成すると共に、該導通孔が容器内薬液の液面レベルと同レベルになるよう前記浮子の浮力を設定して、前記超音波振動子上に供給された微量薬液を、前記超音波振動子の稼動により霧化し前記凹部の開口より噴霧することを特徴とする請求項1記載の防虫、殺虫用薬液噴霧器。
  3. 前記超音波振動子上に供給された薬液の液深さが1μm〜3mmの範囲となるよう構成したことを特徴とする請求項2記載の防虫、殺虫用薬液噴霧器。
  4. 前記凹部と前記導通孔を複数設けると共に、各凹部内に前記超音波振動子を配設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の防虫、殺虫用薬液噴霧器。
  5. 害虫誘引用の照明手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の防虫、殺虫用薬液噴霧器。
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TWI619555B (zh) * 2011-04-28 2018-04-01 Capillary structure of capillary water
JP2020062289A (ja) * 2018-10-18 2020-04-23 株式会社エムファームランド 次亜塩素酸水噴霧装置

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