JP3121542U - 温熱浴用ユニット - Google Patents

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JP3121542U JP2006001373U JP2006001373U JP3121542U JP 3121542 U JP3121542 U JP 3121542U JP 2006001373 U JP2006001373 U JP 2006001373U JP 2006001373 U JP2006001373 U JP 2006001373U JP 3121542 U JP3121542 U JP 3121542U
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純一 西村
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株式会社エコホリスティック
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Abstract

【課題】 身体をゆっくりと芯から温めて新陳代謝を高めるとともに、アポクリン汗腺からの発汗を促すことにより、体内に蓄積された有害微量金属の排出効果も高めることができる温熱浴用ユニットを提供する。
【解決手段】 床部1と、壁部2とで構成され、部屋Hの中に温熱浴設備を構築するための温熱浴用ユニットUである。床部1は、部屋Hの床面に設置する断熱材1aと、利用者が横たわって温熱浴を行う表層部1bと、表層部1bを所要の温度に温める温熱層1cとで構成され、壁部2は、部屋Hの壁面に取付ける断熱材2aと、断熱材2aの表面の全部又は一部に取付ける温熱層2bと、温熱層2bの表面に取付ける複数の板状のパネル2cで構成される。表層部1bの表面側には、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイルを敷設する。
【選択図】 図1

Description

本考案は、部屋の中に容易に温熱浴の設備を構築することができる温熱浴用ユニットに関するものである。
一般に、40〜42℃位に温めた岩盤の上にタオルなどを敷き、その上に浴衣のまま横になって温熱効果を得る温熱浴が利用されている。例えば、秋田県北部の八幡平国立公園の一角にある玉川温泉には、大地から発生する自然熱を利用した温熱浴の浴場がある。
この温熱浴は、浴槽に溜めた湯の中につかる通常の入浴やサウナよりも、体の新陳代謝を高める効果があると言われている。そこで、従来より、上記のような自然の温熱浴以外に、人工的に作られた温熱浴も利用されている。
その一例として、例えば、図5に示すように、ヒーターを備えたベッド101の上に、天然石又はセラミックボール102を敷き、その上に利用者が横たわって温熱浴を行うベッドB1が利用されている。
また、例えば、図6に示すような、室内に、図5のような構成のベッドB2を複数設置した業務用の温熱浴システムも利用されている。また、例えば、特開2004−130047号公報には、気密性・断熱性の高い部屋に、床暖房システムを設置し、その上にトルマリン鉱石等を珪砂入りモルタル等で固めた平坦な岩盤を取り付けた構成のベッドが開示されている。
ところで、昨今では、添加物や防腐剤を使用した食品が多く、また、住環境においても消毒薬、抗菌剤、化粧品などに接触する機会が多いため、有害な環境ホルモンや、砒素(As)、水銀(Hg)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)などの毒性の強い微量金属を、知らないうちに体内に蓄積してしまうことがある。これらは、「なんとなく体がだるい」といった原因不明の症状や、アレルギー症状となって表れるが、体内に取り込んでしまった化学物質や有害微量金属を、いかにして対外に排出するかが問題となっている。
その点、発汗は、尿や便による排出とともに、体内の有害物質を排出する重要な働きを担っている。例えば、神経障害や造血機能障害、糖尿病、感染症などを引き起こす有毒微量金属である鉛(Pb)については、尿や便よりも、汗によって排出される割合の方が高いことが確認されている。
しかし、ここで重要なことは、汗による有害物質の排出効果は、汗のかき方によって、大きく変わるという点である。すなわち、さらに詳しい分析によると、環境ホルモンや、砒素(As)、水銀(Hg)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)などの有害微量金属は、体内の水には溶けておらず、体内脂肪の方に溶け込んでいるため、これらの有害物質の排出のためには、皮膚表層部に存在するエックリン汗腺(eccrine sweat gland )からの発汗は有効でなく、皮膚深層部に存在し、体内脂肪の成分を多く含んでいるアポクリン汗腺(apocrine sweat gland)からの発汗が、極めて有効であることが確認されている。
ところが、上記した従来の温熱浴システムは、通常の湯につかる風呂やサウナと比較すると、新陳代謝を高める効果が得られるものの、いまだエックリン汗腺からの発汗の割合も高いため、有害物資の排出効果を考えたときは、必ずしも十分な効果が得られていないという問題があった。
本考案は、かかる従来の問題点を解決するためになされたものであって、身体をゆっくりと芯から温めて新陳代謝を高めるとともに、アポクリン汗腺からの発汗を促すことにより、体内に蓄積された有害微量金属の排出効果も高めることができる温熱浴用ユニットを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本考案の温熱浴用ユニットは、
床部と、壁部とで構成され、部屋の中に温熱浴設備を構築するための温熱浴用ユニットであって、
前記床部は、前記部屋の床面に設置する断熱材と、この断熱材の上方に設けられ、利用者が横たわって温熱浴を行う表層部と、この表層部と前記断熱材の間に設置され、前記表層部を所要の温度に温める温熱層と、を備えるとともに、
前記壁部は、前記部屋の壁面に取付ける断熱材と、この断熱材の表面の全部又は一部に取付ける温熱層と、この温熱層の表面に取付ける複数の板状のパネルと、を備え、
前記表層部の表面側に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイルを敷設したことを最も主要な特徴とする。
本考案によれば、床部だけでなく、壁部にも温熱層を設けたため、部屋全体を均一に温めることにより、ゆっくりと身体を芯から温めて、新陳代謝を高めることができる上、表層部の表面側に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイルを敷設したので、アポクリン汗腺からの発汗が促され、体内に蓄積された有害微量金属の排出効果も高めることができる。
本考案の温熱浴用ユニットは、
床部と、壁部とで構成され、部屋の中に温熱浴設備を構築するための温熱浴用ユニットであって、
前記床部は、前記部屋の床面に設置する断熱材と、この断熱材の上方に設けられ、利用者が横たわって温熱浴を行う表層部と、この表層部と前記断熱材の間に設置され、前記表層部を所要の温度に温める温熱層と、を備えるとともに、
前記壁部は、前記部屋の壁面に取付ける断熱材と、この断熱材の表面の全部又は一部に取付ける温熱層と、この温熱層の表面に取付ける複数の板状のパネルと、を備え、
前記表層部の表面側に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイルを敷設した構成である(本考案の第1の構成)。
一般に、低線量の放射線は、人の免疫機能などを活性化し、自然治癒力、新陳代謝を高めて健康増進に効果があるといわれている。すなわち、高線量の放射線が人体に悪影響を及ぼすことは周知の通りであるが、例えば、ラドン、ラジウム等の天然放射性物質を含む温泉には、リューマチ等の老人性の病気を治癒する効能があるように、低線量の放射線には、人体に有益な刺激促進的作用(以下、「放射線ホルミシス効果」(Radiation hormesis)ともいう。)があることが報告されている。
そして、本考案者は、低線量放射線による放射線ホルミシス効果には、皮膚深層部に存在するアポクリン汗腺からの発汗を促し、体内脂肪に溶け込んでいる有害微量金属などの排出作用の点でも有効であることに着目し、本考案を完成させた。
また、空気中に、放電、強い光線、放射線等のエネルギーが放射されると、その周囲に気体イオンが発生することが知られている。気体イオンはプラスイオンとマイナスイオンがあるが、このうちマイナスイオンは人の気を静め、休息させる効果のあることが報告されている。前述した低線量放射線を放射する放射性物質も、マイナスイオンを発生させる物質の一つであるため、本考案によれば、温熱浴中に、マイナスイオンによる休息効果も得ることができる。
本考案のタイルの態様は、型枠の中に、放射性鉱物の粉末を練り込んだコンクリートを打ち込んで固めたそのままの状態の「打ち放し」のものでも良いし、放射性鉱物の粉末を練り込んだコンクリートの骨材に各種の種石を混ぜ、打ち上がったコンクリートの表面をたたくことで内部の種石を露出させる工法を用いた「たたき」のものであっても良い。後者の場合には、種石により、御影石のような風合いを出すことができる。また、本考案のタイルの態様は、放射性鉱物の粉末を練り込んだコンクリートの表面を水磨きすることにより、表面に光沢を出し、コンクリートでありながら本石に近い高級感を出すことができる「みがき」のものであっても良い。
また、本考案は、前記表層部の表面側に、前記タイルに換えて、あるいは、前記タイルと共に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する機能性天然石の1種又は2種以上を含む板状の石材を露出させた構成であっても良い(本考案の第2の構成)。機能性天然石の一例としては、麦飯石、天寿石、貴陽石、真玉石、トルマリン鉱石などが挙げられる。この第2の構成においても、前述した第1の構成と同様の効果が得られる。
また、本考案では、前記パネルには、抗菌剤を含有させたカラー鋼板を用いることが、より望ましい(本考案の第3の構成)。このようにすれば、壁部にカビなどが発生するのを防止でき、浴室内を清潔に保てるからである。
また、本考案では、温熱層に用いるヒーターとして、2枚の絶縁防水保護層の間に、均熱板と、電極箔を挟み込んだ構成の面状発熱体を用いることが、より望ましい(本考案の第4の構成)。このようにすれば、厚みが嵩張らず、空間を広く利用できる上、両面が絶縁防水保護層であるため、耐久性の面でも優れているからである。
また、本考案では、前記部屋の壁面の内、パネルを設けない部位と、部屋の天井面に、珪藻土塗料を塗装することが、より望ましい(本考案の第5の構成)。珪藻土は、フィルターの役目を果たして体臭などを吸着する上、湿気の多いときは吸湿し、湿気の少ないときは放湿する効果などが得られ、浴室内の環境を良好にするからである。
以下、本考案の温熱浴用ユニットの実施例を、添付図面に基づいてさらに詳細に説明する。図1は、実施例の温熱浴用ユニットUの縦断面を示した説明図である。
本考案の温熱浴用ユニットUは、床部1と、壁部2とで構成され、部屋Hの中に、温熱浴設備を構築するためのユニットである。床部1は、部屋Hの床面に設置する断熱材1aと、断熱材1aの上方に設けられ、利用者が横たわって温熱浴を行う表層部1bと、表層部1bと断熱材1aの間に設置され、表層部1bを、例えば40〜42℃の温度に温める温熱層1cとを有している。なお、1dは、温熱層1cを保護するためのゴムシートであり、1eは、モルタルを示している。
サイズの一例を挙げると、断熱材1aの厚みは5cm、表層部1bの厚みは2cm、モルタル1eは1cm、ゴムシート1dは0.8cmである。
壁部2は、部屋Hの壁面に取付ける断熱材2aと、断熱材2aの表面の一部に取付ける温熱層2bと、温熱層2bの表面に取付ける複数の板状のパネル2cとを有している。なお、2dは、温熱層2bを保護するゴムシートを示している。本実施例では、図1に示す通り、断熱材2aは、部屋Hの壁面全域に設けて、浴室の保温性を高めているが、温熱層2b、板状のパネル2c、ゴムシート2dは、壁面の下方にのみ設けている。
また、表層部1bの表面側には、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイル1baが敷設されている。なお、タイル1baの形状は、図4(a)に示すような、正方形の平板のものや、(b)に示すような、6角形状のものが利用できる。
このように、本考案では、床部1だけでなく、壁部2にも温熱層2bを設けたため、部屋H全体を均一に温めることにより、ゆっくりと身体を芯から温めて、新陳代謝を高めることができる。また、表層部1bの表面側に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイル1baを敷設したので、放射線ホルミシス効果によって、アポクリン汗腺からの発汗が促され、体内に蓄積された有害微量金属の排出効果も高めることができる。また、本考案によれば、温熱浴中に、マイナスイオンによる休息効果も得られるので、好適である。
また、本考案は、表層部1bの表面側に、タイル1baに換えて、あるいは、タイル1baと共に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する貴陽石、真玉石、トルマリン鉱石などの機能性天然石を含む板状の石材を露出させた構成とすることもできる。この場合において、タイルと石材を併設するときは、平板のタイル1baを中央に敷設し、その周りに石材をランダムに乱形に配置したり、細かな石材は玉石貼りにすることができる。
なお、図1の実施例では、板状のパネル2cに、抗菌剤を含有させたカラー鋼板を用いたので、壁部2に、カビなどが発生することを防止でき、浴室内を清潔に保つことができる。
図2は、図1の温熱層2bに用いるヒーターの構成を説明する図である。本実施例では、ヒーターとして、2枚の絶縁防水保護層2baの間に、アルミテープからなる均熱板2bbと、電極箔2bcを挟み込んだ構成の面状発熱体を用いている。このような構成とすれば、ヒーターの厚みを1cm程度にできるので、厚みが嵩張らず、浴室の空間を広く利用できるからである。また、ヒーターの両面が絶縁防水保護層2baで覆われており、耐久性の面でも優れているので、好適である。
なお、図1の温熱層1cについても、図2と同じ構成の面状発熱体を用いている。図3は、本実施例における面状発熱体の配置図である。幅3000mm×長さ4000mmの床部1には、計12枚の温熱層1cを取付ける。また、高さ900mm×長さ3900mm、高さ900mm×幅2900mm、高さ900mm×幅1000mmの壁部2には、夫々3枚の温熱層2bを設ける。
なお、図3において、同じ模様の網掛け線、格子線、又は黒塗りの表示をしているヒーターは、同時にON−OFFが出来るように配電する。図3のような配置とすることにより、発熱量を1/2にしたり、左又は右半分のみを温めることも可能としている。
また、本実施例では、図1において、部屋Hの壁面の、板状のパネル2cを設けない部位と、部屋Hの天井面に、珪藻土塗料3を塗装している。珪藻土は、フィルターの役目を果たすため、体臭などを吸着する効果が得られるからである。また、湿気の多いときは吸湿し、湿気の少ないときは放湿する効果も得られるので、好適である。
以上説明したように、本考案の温熱浴用ユニットは、床部だけでなく、壁部にも温熱層を設けたため、部屋全体を均一に温めることにより、身体を徐々に芯から温めて、新陳代謝を高めることができる上、表層部の表面側に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイルを敷設したので、放射線ホルミシス効果によってアポクリン汗腺からの発汗が促され、体内に蓄積された有害微量金属の排出効果も高めることができる。
本考案の温熱浴用ユニットは、実施例に示したサイズの部屋に限らず、数十名が同時に利用できるような大型の温熱浴施設にも適用できる。
本考案の温熱浴用ユニットの縦断面を示した説明図である。 温熱層に用いるヒーターの構成を説明する図である。 本実施例における面状発熱体の配置図である。 表層部の表面側に敷設するタイルの形状を示したものであり、(a)は正方形の平板のタイル、(b)は6角形状のタイルである。 従来の温熱浴用ベットの平面図である。 図5のベッドを複数設置した従来の温熱浴システムの平面図である。
符号の説明
U 温熱浴用ユニット
1 床部
1a 断熱材
1b 表層部
1ba タイル
1c 温熱層
2 壁部
2a 断熱材
2b 温熱層
2ba 絶縁防水保護層
2bb 均熱板
2bc 電極箔
2c パネル
3 珪藻土塗料

Claims (5)

  1. 床部と、壁部とで構成され、部屋の中に温熱浴設備を構築するための温熱浴用ユニットであって、
    前記床部は、前記部屋の床面に設置する断熱材と、この断熱材の上方に設けられ、利用者が横たわって温熱浴を行う表層部と、この表層部と前記断熱材の間に設置され、前記表層部を所要の温度に温める温熱層と、を備えるとともに、
    前記壁部は、前記部屋の壁面に取付ける断熱材と、この断熱材の表面の全部又は一部に取付ける温熱層と、この温熱層の表面に取付ける複数の板状のパネルと、を備え、
    前記表層部の表面側に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する放射性鉱物の粉末を含有させたタイルを敷設したことを特徴とする温熱浴用ユニット。
  2. 前記表層部の表面側に、前記タイルに換えて、あるいは、前記タイルと共に、低線量放射線とマイナスイオンを放出する機能性天然石の1種又は2種以上を含む板状の石材を露出させたことを特徴とする請求項1記載の温熱浴用ユニット。
  3. 前記パネルとして、抗菌剤を含有させたカラー鋼板を用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の温熱浴用ユニット。
  4. 前記温熱層に用いるヒーターとして、2枚の絶縁防水保護層の間に、均熱板と、電極箔を挟み込んだ構成の面状発熱体を用いたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の温熱浴用ユニット。
  5. 前記部屋の壁面のうち前記パネルを設けない部位と、前記部屋の天井面に、珪藻土塗料を塗装したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の温熱浴用ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015086628A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 国立大学法人 筑波大学 代謝率向上ルーム、それに用いる内装材

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