JP5881029B1 - 放射性形成物の製造方法と健康施設の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 焼成による放射性形成物と、自然乾燥による放射性形成物の双方の利点を生かした放射線の活用と、銅属の金属が放出する金属イオンによる抗菌効果を活用し、放射線量が安全性の面で許容される範囲内において、放射エネルギーを十分に発揮できる放射性形成物の製造方法と健康施設の製造方法と健康施設を提供する。【解決手段】 放射線を放出する組成物の形成において、灰、桂砂を高機能セラミック素材、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材と混合混練、流し込み後、表面を均し自然乾燥させた基礎材上面に、放射性物質粉末、桂砂、トルマリンを高機能セラミック素材、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材と混合混練、流し込み時に放射性物質を含有する土器板、又は、陶器板のうちいずれか1つを挿入接合し、表面を均し自然乾燥させ、合体形成した二層構造とする。【選択図】図3

Description

本発明は、放射線を利用して岩盤浴、水の活性、健康施設等に使用する、放射性形成物の改良、特にラドンガスの放出量に関するものである。
健康促進のためラドン温泉に入浴することや、ラドンガスが放出される岩盤上で放射線を利用する設備などがあり、これらの効果を利用した技術が提案されている。
特許文献1には、陶板又は陶板素材の表面に30%〜60%(重量)の天然ラジウム微粉末と、接着用泥奨との混合物よりなる放射層を設け、該放射層の表面に被覆率5%〜60%施釉して釉薬に吸収される放射線を可及的に少なくすると共に、ラジウム微粒子の剥離を未然に防止するため高温焼成した、放射層の付着力が大きく、強固に固定した放射性陶板が提案されている。この方法は、放射性微粉末の削減効果が高い点で優れているが、釉薬により放射線量が減少し、特にラドンガスの放出量が減少する問題点がある。
特許文献2には、台の上に複数列にわたり、複数個のジルコン系セラミックスを埋め込んだ構造を有する放射線岩盤浴施設であって、好ましくは、ジルコン系セラミックスの形状が円板状、四角柱状であり、より好ましくは台に埋め込む円板状ジルコン系セラミックス乃至四角柱状ジルコンセラミックスの上部縁が、丸めが施されており、台がコンクリート、大理石などの岩石やタイルで覆ったコンクリートであり、そして、好ましくは、台に埋め込むジルコン系セラミックスの列として、2〜10列であり、台に埋め込むジルコン系セラミックスの1列あたりの個数として、5〜20個である放射線岩盤浴施設が提案されている。この方法は、ジルコン系セラミックスの空気に接している面に被覆がないので放射線量が減少しない点で優れているが、多量の放射性物質を必要とする問題点とラドンガスの放出量が減少する問題点がある。
特許文献3には、ラジウム鉱石を主たる効能成分とし、シリカ、麦飯石、トルマリンのうち少なくとも一を従たる効能成分とする岩盤浴用の石板と、ケース体の上に金属板で電磁波を遮断した電熱ヒータを配し、この電熱ヒータの上に岩盤浴用の石板を配した岩盤浴用ユニットが提案されている。この石板も空気に接している面に被覆がないので放射線量が減少しない点で優れているが、多量の放射性物質を必要とする問題点とラドンガスの放出量が減少する問題点がある。
特許文献4には、略20%程度の希土類鉱物を加えて焼成した焼成セラミック粉を略3%程度混入して調整したアクリル・ウレタン系塗料を浴室の天井、側壁等の浴室内に塗布、若しくは塗布した物体を設置して入浴者が塗料から放射される生理活性線を被浴できるように構成した生理活性線放射浴室と内壁面用パネル建材が提案されている。放射線を発生する手段が希土類鉱物含有塗料を塗布した層としているので希土類鉱物の使用量を削減できる点で優れているが、表面強度や面粗度や質感に問題点が残る。
特許文献5には、放射線を発生させる鉱物、例えばモナザイト、リン鉱石、チタン鉱石、バストネサイト、ジルコン、サマリウム等の鉱物の粉体に、導電性金属、例えば銅、亜鉛、チタン、タングステン等の粉末あるいは繊維、およびグラファイトの粉体あるいは繊維を混合させ、高分子材料を用いて一体に固めた物質活性化装置が提案されている。この方法は、例えばテニス等のスポーツをする際に手首に装着するタオル地製のリストバンドに導電性の金属繊維を編み込むとともに、その外側表面に放射線発生手段の層を設ければ、人体に対する活性化作用を生じさせることができる点で優れているが、活性化作用が放射線→層外の物質をイオン化→イオン化の際に生る電荷→電界および磁界→イオン化した物質に作用=粉体あるいは繊維の表面における仕事関数を低下させる動作となり、一連の変換作用を経た間接的な効果を用いているので、放射線量に対するホルミシス効果が低くなる傾向を示す。
特許文献6には、放射性物質を含有する盤状基材の一面にゲルマニウム、パラジウム、白金、金、銀、銅からなる群から選択された金属被膜を設けた治療用具が提案されている。この金属被膜は、生理活性効果や殺菌効果があるとされている金属であるが、α線が金属被膜によりイオン化を促進するのに消費され大幅に減少する問題点がある。
特許第3754951号公報 特開2006−006507号公報 特開2007−006967号公報 特開2004−041604号公報 国際公開第2006/077635号 特開昭61−293463号公報
しかしながら上記従来の技術においては、焼成や釉薬によりα線が放出し難い構造となっているため、α線の放射性気体(ラドンガス)を十分に活用できないという課題を有していた。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて発明されたもので、焼成により放射性形成物を得る場合と常温空気中で硬化させ放射性形成物を得る場合の双方の利点を生かした放射線の活用と、銅属の金属が放出する金属イオンによる抗菌効果の活用と、α線を放出する核変換(α壊変)すなわち、ラジウムの同位元素Raがα線を放出しRnのラドンの放射性気体(ラドンガス)に変換される効果を活用し、放射線量が安全性の面で許容される範囲内において、放射エネルギーを十分に発揮できる放射性形成物の製造方法と健康施設の製造方法と健康施設を提供することを課題とする。
課題を解決するため、放射性物質を含む天然鉱石と導電体金属との関係を調査した結果、オーストリアのバドガシュタインの廃坑は金又は、銀鉱山、銅スクロドフスカ石は銅と珪石と酸化ウランの結晶化した鉱物であり、元素の周期表で分類されたその属の一般名は銅族であり、イオンの反応性や抗菌性に応用できる物質族として残った。
上記の課題を達成するため、請求項1に記載した放射性形成物の製造方法は、放射線を放出する組成物の形成において、灰、珪砂を高機能セラミック素材、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材と混合混練、流し込み後、表面を均し自然乾燥させた基礎材層上面に、放射性物質粉末、珪砂、トルマリンを高機能セラミック素材、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材と混合混練、流し込み後、表面を均し自然乾燥させた放射材層を形成し、基礎材層上面と放射材層下面を一体化した二層構造とし、常温空気中で硬化させた放射性形成物を作り、放射性形成物上面において目的値の放射線量を発生させることを特徴としている。
この発明のマグネシアセメント系セルフレベリング材(商品名:MGレベラー)の応用は、同発明者がP2010−RA1(特願2010−063265[請求項3])に提案したもので、その内容に高機能セラミック素材(商品名:イーグル8)を加え、灰、珪砂、トルマリンを別途追加混合し、放射性形成物に改良を施し、焼成して形成した土器板や無施釉の陶器板と比較試験を行った結果によるもので、常温空気中で自然乾燥による硬化させた形成物を作ることにより、ラドンガスは二層目の形成物表面だけの限定された箇所からの放出であるが、放出量は焼成して形成した物と比べ60倍以上に達することを発見し、この発明を完成した。
この発明に使用する放射性物質粉末は、ウラン系列又は、トリウム系列の天然放射線核種の鉱石を粉末化したもので、高エネルギーの電磁波(γ線)や、運動エネルギーをもつ電子(β線)、原子核(α線)や中性子線などの粒子を発生し、それを体内に吸収したり吸気するときに、体内物質中の原子や分子に作用して電離したり熱エネルギーを与える能力を持っている。
この発明においては、二層構造にすることで放射性組成物原材料の使用量の削減を可能にすると共に、従来のセメントより強度や面粗度の点で有利な高機能セラミック素材(商品名:イーグル8)、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材(商品名:MGレベラー)を用いた焼成によらない形成物であるが、土器や陶器や磁器やセラミックによる焼成体と遜色のない強度と質感を備えるのである。
請求項2に記載した放射性形成物の製造方法は、放射線を放出する組成物の形成において、ガラス繊維にポリエステル樹脂を浸透させFRP層を形成し硬化させたFRP積層板上面に、放射性物質粉末、珪砂、トルマリンを混練し薄膜のポリエステル樹脂層を形成し、FRP積層板上面にポリエステル樹脂層を合体させた二層構造の常温空気中で硬化させた放射性形成物を作り、上下方向に二層を貫通する複数の貫通孔を設け、形成物上面において目的値の放射線量を発生させ、ポリエステル樹脂の熱伝導率の悪さを、貫通孔を通過する温められた空気により補っていることを特徴としている。
この発明においては、ポリエステル樹脂による形成物であるため、珪砂が焼成熱による影響を受けないのでガラス質に変化せず、珪砂の状態で独立して存在しラドンガスの発生を阻害しない。また、二層構造の放射性形成物とすることで、高強度、軽量、耐候性、電波透過性、電気絶縁性に大変優れたものとなり、二層目を薄膜のポリエステル樹脂層とすることが可能となり、放射性組成物原材料の使用量を大幅に削減できる。そして、上下方向に二層を貫通する複数の貫通孔を形成することで、ポリエステル樹脂の熱伝導率の悪さを、貫通孔を通過する温められた空気により補っている。
請求項3に記載した放射性形成物の製造方法は、上記請求項1の放射線を放出する組成物の形成において、二層目の放射材層形成時に放射性物質を含有する土器板、又は、陶器板のうちいずれか1つを挿入接合した部位を設けたことを特徴としている。
この発明においては、土器板、又は、陶器板が焼成により製造されておるが、γ線はガラスを透過するため、焼成によってγ線の放出に影響を受けないので、土器板、又は、陶器板を利用して、放射性形成物全体のγ線量の補正を土器板、又は、陶器板の使用量で調整できる。
請求項4に記載した放射性形成物の製造方法は、上記請求項1又は請求項2の放射線を放出する組成物の形成において、放射性形成物上面に、元素の周期表で分類された銅族の金属である、金、銀、銅のうちいずれか1つの金属部位や金属帯を部分的に設けることにより、銅属の金属が放出する金属イオンによる抗菌効果とラドンガスの放射量とのバランスを調整することを特徴としている。
この発明においては、α線が導電体金属によりイオン化を促進するのに消費されるので、金属部位や金属帯の占有面積に等しくラドン濃度が抑制され、イオンの反応性や抗菌性を生かしたラドンの放射量とのバランスを調整できる。
請求項5に記載した健康施設の製造方法は、人間が収容可能な容積を有する筒状の上下分割可能なカプセルの上箱にスライド窓を設け、カプセル下箱内底部に温水を流すパイプを配置し、パイプ上部に請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のうちいずれか1つの製造方法で製造された放射性形成物を敷き詰めたことを特徴としている。
この発明においては、移動可能な運用形態とするため筒状のカプセル本体を、上下2分割に分離できる構造とし、狭所にも運び入れることを可能にしている。また、カプセル本体を2分割に分離できることにより、温水パイプユニットや放射性形成物を搬入後に配置できるため、重量の分散が可能となり、移動による運用が楽にできる。
請求項6に記載した健康施設の製造方法は、人間が収容可能な容積を有するドーム型又は箱型の密閉された居住空間の一部に開閉扉を設け、放射性物質粉末、珪砂、トルマリンを混練したモルタルを居住空間内部の上壁面部から底部に至るまでの壁面に岩盤のように付着させ、常温空気中で硬化させた放射性形成物を作り、居住空間内底部に温水を流すパイプを配置し、パイプ上部に請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のうちいずれか1つの製造方法で製造された放射性形成物を敷き詰めたことを特徴としている。
この発明においては、内部雰囲気を坑道に見たてるため、モルタル壁面を岩盤のように形成してる点が請求項5に記載した健康施設の製造方法と異なるが、温水パイプユニットや放射性形成物の施工性は、請求項5同様に良好な物とすることができる。
上記に記載した健康施設の製造方法では、上記請求項5又は請求項6の健康施設の製造方法で用いる放射性形成物は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のうちいずれか1つの放射性形成物を敷き詰めることを特徴としている。
この発明においては、健康施設の製造方法や内部構造の違いや放射性形成物の特性の違いを、それぞれの放射性形成物の特性を生かした組み合わせにより、金属イオンによる抗菌効果、ラドンガスの放射量、低線量の放射線刺激などを目的に合わせて選択できる。
以上説明したように請求項1の発明によれば、常温空気中で自然乾燥による硬化させた形成物を作ることにより、ラドンガスの放出量は焼成して形成した物と比べ60倍以上放出させることができ、また、二層構造にすることで放射性物質粉末の使用量を1/2に削減でき、さらに、土器や陶器や磁器やセラミックによる焼成体と遜色のない強度と質感を備える。
請求項2の発明によれば、FRP積層板とポリエステル樹脂層の二層構造とすることで、高強度、軽量、耐候性、電波透過性、電気絶縁性に大変優れたものとなり、二層目を薄膜のポリエステル樹脂層とすることが可能となり、放射性組成物原材料の使用量を1/5以下に大幅に削減できる。
請求項3の発明によれば、土器板、又は、陶器板の部位における安定的なγ線の放出が可能であり、γ線量の総量を土器板、又は、陶器板の使用量で調整できる。
請求項4の発明によれば、α線が導電体金属の占有面積に等しくイオン化を促進するのに消費される性質を利用し、抗菌性とラドンの放射量とのバランスを調整できる。
請求項5の発明によれば、筒状のカプセル本体を、上下2分割に分離できる構造としたことで、狭所にも運び入れることを可能にし、また、温水パイプユニットや放射性形成物を搬入後に配置できるため、重量の分散が可能となり、移動による運用が楽にできる。
請求項6の発明によれば、モルタル壁面を岩盤のように形成してる点が請求項5に記載した健康施設の製造方法と異なるが、温水パイプユニットや放射性形成物の施工性は良好な物とすることができる。
請求項5及び請求項6の発明によれば、放射性形成物の特性を生かした組み合わせにより、金属イオンによる抗菌効果、ラドンガスの放射量、低線量の放射線刺激などの特性を目的に合わせて選択できる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図6を参照して詳細に説明する。図1は本発明の放射性形成物の一部を示す拡大断面図、図2はFRP積層板による放射性形成物の断面図、図3は土器板、又は、陶器板を挿入接合した部位を設けた放射性形成物の一部を示す拡大断面図、図4は(A)は金属部位を設けた放射性形成物の上面図と側面図、図4(B)は金属帯を設けた放射性形成物の上面図と側面図、図5は筒状のカプセルによる健康施設の斜視図、図6は坑道に見たてた健康施設の断面図である。
図1に示す水による固化反応により常温空気中で硬化させた放射性形成物1は、灰2、珪砂3を高機能セラミック素材4、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材5と混合混練、流し込み後、表面を均し自然乾燥させた基礎材層6上面に、放射性物質粉末7、珪砂3、トルマリン8を高機能セラミック素材4、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材5と混合混練、流し込み後、表面を均し自然乾燥させ放射材層9を形成し、基礎材層6と放射材層9を接合10させた合体形成による二層構造としている。
水による固化反応により常温空気中で硬化させた放射性形成物1は、珪砂3が熱による影響を受けないため珪砂3が独立して存在しラドンガスの発生を阻害しないのに対して、土器板や陶器板などの焼成による固化では、土の中(鉱物)に含まれている珪酸塩(一個の珪素と四個の酸素で囲まれた正四面体の原子団)の融解したものが冷却するとき、ガラス質になりやすく放射性物質と結合しラドンガスの発生を阻害する。また、釉薬は素焼きの陶磁器の表面にかける珪酸塩化合物で、焼成すると表面がガラス質になり、ラドンガスはガラスを透過できず遮断される。
例えば、陶器板と放射性形成物1のラドンガスと放射線量を測定すると、陶器板では50Bq/mのラドンガス濃度と43.4μSv/hの放射線量となり、放射性形成物1では3063Bq/mのラドンガス濃度と16.4μSv/hの放射線量となった。放射性形成物1では、二層目の形成物表面だけの限定された箇所からの放出であるが、放射線量16.4μSv/hの時点でラドンガスの放出量は焼成して形成した物と比べ60倍程多い。また、二層構造にすることで放射性物質粉末の使用量を1/2に削減でき、さらに、土器や陶器や磁器やセラミックによる焼成体と遜色のない強度と質感を備える。
自然界にはウランやトリウムのような非常に不安定な元素があり、放射線を発しながら崩壊(壊変)し減少する。崩壊により半分に減る半減期は放射性元素のウラン238が45億年、トリウム232では140億年、ラジウム226では1600年ときわめて長期である。
ラジウムもウランやトリウムの崩壊途中の元素で、放射線を発しながらラドン222(半減期は3.8日)に変わり、さらに放射線を発しながらポロニウム210、そして最後に鉛207.2へと変化し、放射性物質が崩壊する過程で発生する放射線やラドンが人体にさまざまな影響をもたらすのである。
放射性形成物1に使用される放射性物質粉末7は、珪砂3、トルマリン8の使用量や混合比率を配慮すると、モナザイト、ジルコンが好適であるが、混合比率を調整すればリン鉱石やチタン鉱石やその他の鉱石に置き換えても良い。
放射性物質粉末7からの放射線を分類すると、α線、β線、γ線があり、α線は放射性物質が崩壊した時に飛び出してくるヘリウムの原子核で紙や皮膚を透過できずイオン化される。β線は紙や皮膚を透過するがアルミニウム箔やガラスを透過できずイオン化される。γ線はアルミニウム箔やガラスを透過するが水やパラフィンを透過できずイオン化される性質を持っている。
従来より、α線、β線、γ線が、そのエネルギーにより、原子、分子をラジカル化したり電離作用でイオン対を生成し、化学反応やイオン反応により、身体血液中のpH値を整え、血行の循環を良くし、生理代謝作用を促進し、この結果、肩凝り、疲労回復に優れた効果を示すことや、殺菌作用、浄化作用、消臭作用があり身体の悪臭を取り去り清潔な身体を保持できるといった、低線量の放射線刺激により、生体に有益な効果を得る生理的刺激作用が、医療界を始めとして、広く一般に知られている。
図2に示す放射性形成物11は、ガラス繊維にポリエステル樹脂を浸透させFRP層12を形成し硬化させたFRP積層12上面に、放射性物質粉末、珪砂、トルマリンを混練し薄膜のポリエステル樹脂層13を形成し、FRP積層12上面に薄膜のポリエステル樹脂層13を合体形成させた二層構造とし、上下方向に二層を貫通する複数の貫通孔14が形成された形成物としている。
FRP積層12上面に薄膜のポリエステル樹脂層13を合体形成させた、常温空気中で自然乾燥による硬化させた二層構造とすることで、高強度、軽量、耐候性、電波透過性、電気絶縁性に大変優れたものとなり、二層目を薄膜のポリエステル樹脂層13とすることが可能となり、放射性組成物原材料の使用量を1/5以下に大幅に削減でき、珪砂が焼成熱による影響を受けないのでガラス質に変化せず、珪砂の状態で独立して存在しラドンガスの発生を阻害しない放射性形成物11となる。そして、上下方向に二層を貫通する複数の貫通孔14を形成することで、ポリエステル樹脂による熱伝導率の悪さをカバーし、温水パイプからの温められた空気を貫通孔14から放出する。
図3に示す放射性形成物15は、基礎材層6上面に、放射性物質粉末7、珪砂3、トルマリン8を高機能セラミック素材4、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材5と混合混練、流し込み時に放射性物質を含有する土器板16、又は、陶器板17のうちいずれか1つを挿入接合した部位を設け、表面を均し自然乾燥させ放射材層9を形成し、基礎材層6と放射材層9を接合10させた合体形成による二層構造としている。
二層目の放射材層9形成時に挿入接合した土器板16、又は、陶器板17が焼成によりγ線の放出に影響を及ぼさない性質を利用して、放射性形成物15全体のγ線量の補正を土器板16、又は、陶器板17の使用量で調整できる。
図4(A)に示す放射性形成物18は、放射性形成物18上面に、元素の周期表で分類された銅族の金属である、金、銀、銅のうちいずれか1つの金属部位19を部分的に設けている。
α線が導電体金属によりイオン化を促進するのに消費されるので、銅族の金属による金属部位19の占有面積が大きくなればラドン濃度が抑制され、反対に銅族の金属による抗菌活性は高まり、銅族の金属の占有面積に等しくラドン濃度が抑制され、ラドンの総放射量が決まると共に、銅族の金属による抗菌活性能力も決まる。
図4(B)に示す放射性形成物20は、放射性形成物20上面に、元素の周期表で分類された銅族の金属である、金、銀、銅のうちいずれか1つの金属帯21を部分的に設けている。
α線が導電体金属によりイオン化を促進するのに消費されるので、銅族の金属による金属帯21の占有面積が大きくなればラドン濃度が抑制され、反対に銅族の金属による抗菌活性は高まり、銅族の金属の占有面積に等しくラドン濃度が抑制され、ラドンの総放射量が決まると共に、銅族の金属による抗菌活性能力も決まる。
抗菌作用を配慮すると、殺菌力の強い順で、銅、銀、金、鉛、となるが、鉛は除外(ラジウムが放射線を発しながら最後に鉛へと変化するため除外)するので、人体に対する安全面を配慮すると銀、金、銅の順となり、銀が最も好適であるが金や銅を否定するものではない。この抗菌作用は、銅属の金属単独でも起こる直接的な反応である。
金属の材料として金、銀、銅に着目したのは、これらが古くから殺菌効果や活性化効果があるとされていたからである。例えば金と銀は食器として用いられ、銅は花器として用いられており、滅菌作用や生花を長持ちさせる作用があることが知られていたことや、オーストリアのバドガシュタインの廃坑は金又は、銀鉱山、銅スクロドフスカ石は銅と珪石と酸化ウランの結晶化した鉱物であり、ラドンガスとの相性も良く、元素の周期表で分類されたその属の一般名は銅族であり、イオンの反応性や抗菌性に応用できる物質族として残った。
図5に示す筒状のカプセルによる健康施設22は、人間が収容可能な容積を有する筒状の上下分割可能なカプセル上箱23にスライド窓24を設け、カプセル下箱25内底部に温水を流す温水パイプユニット26を配置し、温水パイプユニット26上部に放射性形成物27を敷き詰めた構造としている。
この発明においては、温泉地にある岩盤浴を手軽に体験できる設備として、移動可能な運用形態とするため筒状のカプセルによる健康施設22本体を、上下2分割に分離できる構造とし、狭所にも運び入れることを可能にしている。また、カプセル本体を2分割に分離できることにより、温水パイプユニット26や放射性形成物27を搬入後に配置できるため、重量の分散が可能となり、移動による運用が楽にできる。
図6に示す坑道に見たてた健康施設28は、人間が収容可能な容積を有するドーム型又は箱型の密閉された居住空間の一部に、図示省略の人間が出入り可能な開閉扉を設け、放射性物質粉末、桂砂、トルマリンを混練したモルタル29を居住空間内部の上壁面部から底部に至るまでの壁面に岩盤のように付着させると共に、居住空間内底部に温水を流す温水パイプユニット30を配置し、温水パイプユニット30上部に放射性形成物31を敷き詰めた構造としている。
この発明においては、内部雰囲気を坑道に見たてるため、モルタル壁面を岩盤のように形成してる点が請求項5に記載した健康施設22の製造方法と異なるが、温水パイプユニット30や放射性形成物31の施工性は、請求項5同様に良好な物とすることができる。
図5、図6に示す健康施設22、健康施設28で使用する放射性形成物27又は、放射性形成物31は、図1、図2、図3、図4のうちいずれか1つの放射性形成物を敷き詰めている。
この発明においては、健康施設22や健康施設28の製造方法や内部構造の違いや放射性形成物の特性の違いを、それぞれの放射性形成物の特性を生かした組み合わせにより、金属イオンによる抗菌効果、ラドンガスの放射量、低線量の放射線刺激などを目的に合わせて選択できる。
本発明の放射性形成物の一部を示す拡大断面図。 本発明のFRP積層板による放射性形成物の上面図と側面図。 本発明の土器板、又は、陶器板を挿入接合した部位を設けた放射性形成物の一部を示す拡大断面図。 本発明の金属部位を設けた放射性形成物の上面図と側面図。 本発明の金属帯を設けた放射性形成物の上面図と側面図。 本発明の筒状のカプセルによる健康施設の斜視図。 本発明の坑道に見たてた健康施設の断面図。
1 放射性形成物
2 灰
3 珪砂
4 高機能セラミック素材
5 マグネシアセメント系セルフレベリング材
6 基礎材層
7 放射性物質粉末
8 トルマリン
9 放射材層
10 接合
11 放射性形成物
12 FRP層
13 ポリエステル樹脂層
14 貫通孔
15 放射性形成物
16 土器板
17 陶器板
18 放射性形成物
19 金属部位
20 放射性形成物
21 金属帯
22 健康施設
23 カプセル上箱
24 スライド窓
25 カプセル下箱
26 温水パイプユニット
27 放射性形成物
28 健康施設
29 モルタル
30 温水パイプユニット
31 放射性形成物

Claims (6)

  1. 放射線を放出する組成物の形成において、灰、珪砂を高機能セラミック素材、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材と混合混練、流し込み後、表面を均し自然乾燥させた基礎材層上面に、放射性物質粉末、珪砂、トルマリンを高機能セラミック素材、又は、マグネシアセメント系セルフレベリング材と混合混練、流し込み後、表面を均し自然乾燥させた放射材層を形成し、基礎材層上面と放射材層下面を一体化した二層構造とし、常温空気中で硬化させた放射性形成物を作り、放射性形成物上面において目的値の放射線量を発生させることを特徴とする放射性形成物の製造方法。
  2. 放射線を放出する組成物の形成において、ガラス繊維にポリエステル樹脂を浸透させFRP層を形成し硬化させたFRP積層板上面に、放射性物質粉末、珪砂、トルマリンを混練し薄膜のポリエステル樹脂層を形成し、FRP積層板上面にポリエステル樹脂層を合体させた二層構造の常温空気中で硬化させた放射性形成物を作り、上下方向に二層を貫通する複数の貫通孔を設け、形成物上面において目的値の放射線量を発生させ、ポリエステル樹脂の熱伝導率の悪さを、貫通孔を通過する温められた空気により補っていることを特徴とする放射性形成物の製造方法。
  3. 上記請求項1の放射線を放出する組成物の形成において、二層目の放射材層形成時に放射性物質を含有する土器板、又は、陶器板のうちいずれか1つを挿入接合した部位を設けたことを特徴とする放射性形成物の製造方法。
  4. 上記請求項1又は請求項2の放射線を放出する組成物の形成において、放射性形成物上面に、元素の周期表で分類された銅族の金属である、金、銀、銅のうちいずれか1つの金属部位や金属帯を部分的に設けることにより、銅属の金属が放出する金属イオンによる抗菌効果とラドンガスの放射量とのバランスを調整することを特徴とする放射性形成物の製造方法。
  5. 人間が収容可能な容積を有する筒状の上下分割可能なカプセルの上箱にスライド窓を設け、カプセル下箱内底部に温水を流すパイプを配置し、パイプ上部に請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のうちいずれか1つの製造方法で製造された放射性形成物を敷き詰めたことを特徴とする健康施設の製造方法。
  6. 人間が収容可能な容積を有するドーム型又は箱型の密閉された居住空間の一部に開閉扉を設け、放射性物質粉末、珪砂、トルマリンを混練したモルタルを居住空間内部の上壁面部から底部に至るまでの壁面に岩盤のように付着させ、常温空気中で硬化させた放射性形 成物を作り、居住空間内底部に温水を流すパイプを配置し、パイプ上部に請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のうちいずれか1つの製造方法で製造された放射性形成物を敷き詰めたことを特徴とする健康施設の製造方法。
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